説明

エレメントを駆動するための方法および装置

物質塊、特に地層と接触にあるかまたはそれによって囲まれているエレメントを同時に打撃し振動させることによって駆動する方法および装置であって、該エレメントは該物質塊を圧縮するためのそれと表面接触するスタンピングプレートからなるか、または該物質塊へ軸方向に駆動または引抜かれるパイルまたは杭のような細長い物体よりなる。エネルギー源、例えば打撃ハンマーまたはバイブレーターがスタンピングプレートを物質塊へ向ってまたはそれから遠くへ駆動するために衝撃を直接または間接に加える。振動装置は該エレメント、該エレメントによって係合される物質塊の区域、および該振動装置によって規定されるシステムに対する自然周波数の近くである望む振動周波数に調節可能である。物質塊中へ細長いエレメントを駆動する場合は、共鳴周波数は細長いエレメントの最終駆動ステージにおいて細長いエレメントのまわりの物質塊を圧縮するために自然周波数またはその上音に対して低くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地層のような物質塊と接触にあるエレメントを駆動するための方法に関し、該エレメントは前記物質を圧縮するために前記物質塊と表面接触にあるスタンピングプレートを含んでいるか、または請求項1の序文に記載したタイプの前記物質塊中へ駆動されるパイル、または杭または圧縮用具のような細長い物体を含んでいる。
【0002】
本発明はまた、請求項11の序文に記載したタイプの対応する装置に関する。
【背景技術】
【0003】
係合した土の容積を圧縮するためにある面積の地面に打撃力と振動力の両方を加えるための一つの同じ設備が知られている。例えば、オランダ特許出願No.7415157は、地面と接触し、そして打撃ハンマーから高エネルギーの推力を受けるスタンピングプレートを開示している。リング形の振動プレートがスタンピングプレートのまわりの地面と接触し、そして回転駆動される偏心おもりを含み、そしてばね装置を介して慣性質量を支持する能動的バイブレーターを支持している。
【0004】
EP0299118A1は、下端が地中に下降し、そして上端に能動的バイブレーターを備える垂直な柱上であたかも制御されるかのように、地面に直接接触させるために打撃ハンマーが落下する変形を開示する。
【0005】
基礎を築く時、地層の地質工学的性質を改良するか、またはパイルまたは杭の敷設により地層を補強することが必要となり得る。敷設の最良の方法は土の性質と計画した構造物によって生じた荷重に依存する。ある種の土層、例えば粘土のような粘性土壌においては、物体の最適な貫入は短時間の衝撃(打撃ハンマー)によって達成される。他の条件、例えば砂および砂礫のような非粘性土壌においては、パイルおよび杭の振動駆動またはバイブレーターの土の圧縮が最も効率的方法である。同じ設備を使用して打撃と振動の両方を発生させることが望ましい。そのような設備は現在存在しない。直接作動する能動的バイブレーターは高価であり、そして偏心おもりのためのベアリングの破損のため短い寿命しか持たない。打撃ハンマーは、特に非粘性土壌において限られた効果しか持たない。
【発明の開示】
【0006】
それ故本発明の一目的は、あるエレメントを物質中に打ち込むため、またはエレメントを物質の外へ引き抜くため、物質を圧縮するために効率的な、従って省動力的態様で、打撃または振動によってエレメントが駆動される技術を利用可能とすることである。
【0007】
本発明の他の一目的は、例えば共鳴周波数がエレメントおよびそれにより係合される物質面積の自然の周波数に実質的に相当するかまたは該自然周波数から適切な距離にあるように、その共鳴周波数が調節自在である振動装置を提供することである。
【0008】
これらの目的は本発明によって完全にまたは部分的に達成される。
【0009】
本発明は、請求項1に規定されている。
【0010】
また本発明は、請求項11に規定されている。
【0011】
本発明の具体例は、特許請求の範囲の従属項に規定されている。
【0012】
本発明は、地面に横たわり、そして打撃ハンマーまたはバイブレーターによって打たれるスタンピングプレートの助けにより、地層例えば非粘性物質を圧縮するために有利に使用されることができる。代って、本発明はパイルまたは杭を地層中へ駆動するために使用することができ、パイルまたは杭を打つハンマー、およびパイルまたは杭は受動的振動装置を備えている。受動的振動装置(物体へ取付けた質量/ばねシステム)を使用する動的調節により、衝撃を受ける物体(プレートまたは細長いエレメント)は強いそして延長された振動運動にセットすることができる。加えられた駆動エネルギーはこのようにして最適の態様で利用される。効果的な貫入を達成するためには、受動的バイブレーターがパイル/杭の自然の周波数に相当する共鳴振動周波数を持つのが好適である。圧縮する時、振動装置の共鳴振動周波数が全体の振動システムの自然の振動周波数に近接できることが好ましい。この全体の振動システムは係合した土塊とそれに圧縮装置(プレート、パイルまたは圧縮用具)を含む。細長い物体も圧縮装置の形であることができ、この場合は土を固めるために使用することができる。
【0013】
振動装置は、加えられた駆動エネルギーを補強しかつ振動持続時間を延長し、そして駆動装置へ極めて長い有用寿命を与える共鳴効果を利用する。本発明により、プレートまたは細長いエレメントへ向って能動的エネルギー源から伝達される受動的エネルギーが再使用され、そして増幅される。
【0014】
ばね装置は当然振動装置の質量の一部を構成する。ばね装置のばね部材はコイルばね、たわみばね、ねじりばね、または質量の記載した運動を発生するための他の適当なそして既知の形に設計することができる。さらにばねは、記載した所望の運動を発生するための適当なリンクアームまたは機構よりなることができる。
【0015】
振動運動において振動装置をセットするエネルギーは種々の方法で、例えばハンマーの衝撃をエレメントへ、または振動装置によって支持された質量へ加えることにより、または振動装置の質量へ接続されたバイブレーターによって供給することができる。
【0016】
本発明は基礎の構築の分野への適用、すなわち圧縮および地中へパイルまたは杭を打ち込みまたは引抜くことに限定されず、原理的にすべてのタイプの物質の圧縮およびすべてのタイプの剛直物体をそれが貫入可能な物質中へ駆動するために使用することができる。
【0017】
本発明の重要な利益の一つは、本発明に従った技術は土壌圧縮およびパイル/杭貫入および引抜きのための慣用設備と組合せることができることである。さらに本発明に従った技術は、少しのエネルギーしか必要とせず、そして頑丈すなわち相対的に長い有用寿命を持つ。振動装置の振動周波数は、ばね装置の特性を変えることにより、例えばばねの有効長さまたは質量のサイズを変更することにより、またはこれらを組合せることによって有利に変更できる。
【0018】
係合した物質/土壌の容積の自然振動周波数はセンサー(例えば地中聴音器または加速計)を使用して感知することができ、それによって振動装置を望む振動周波数にセットすることができ、その結果スタンピングプレートまたはパイル/杭は最適の振動周波数を与えられることができ、またはパイルと大地のシステムは係合した物質の体積の振動性質に関して望ましい値にある振動性質が与えられる。
【0019】
ばね装置は当然任意の形状および設計で良い。ばね装置は、例えば運動軸のまわりの回転有り無しで質量に対して直線運動を与えるように配置することができる。もし例えば質量がリング形状でそしてパイル、杭等を囲んでいるならば、またはもしパイルがチューブ状で質量が空胴中に収容されているならば、ばね装置は質量およびエレメント中へ延びるばねアームよりなり、そしてそれらのアームは打撃装置の運動方向に対して平行な軸のまわりで相対的回転運動を獲得するように配向される。この場合ばねアームは一般に円筒形表面に横たわり、そして振動運動の方向(打撃装置のストローク方向)に対する軸平面に対して実質的な角度を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、添付図面を参照して例示として以下に記載される。
【0021】
図1は、土壌5のある面積の上に横たわるプレートの中央区域4へ高エネルギー中味の衝撃を伝達するように配置したドロップハンマー1を図示する。受動的バイブレーターがプレート4の上面の周辺部分に配置される。これらの受動的バイブレーターはばね3を介してプレート4上に支持された慣性質量2を含んでいる。
【0022】
プレート4によって土へ伝達される力は土体積5と係合するであろう。係合した土体積5の振動運動はセンサー7によって記録することができる。受動的バイブレーターの振動運動はセンサー6によって記録できる。質量2および/またはばね3のサイズを変更することにより、プレートの共鳴振動周波数は係合した土体積5の自然振動周波数に適合するように調節することができる。
【0023】
本発明により、振動の強い増幅が得られるように、加えられる振動をシステムの自然振動周波数に相当するように(または自然振動周波数の上音または他の望む振動へ)もたらすことができる。これは通常望ましくない状態で抑制によってコントロールされる。しかしながら本発明においては、共鳴効果は問題の物体(スタンピングプレートまたはパイル/杭)の振動の振幅を増大し、そして振動運動の期間を延長するために利用される。このことはシステムを運動において短期間衝撃(例えばハンマーまたはバイブレーター)の助けにより所望の周波数範囲内の延長された振動運動にセットできることを意味する。この原理は、例えばパイルおよび杭の駆動および除去の間、その振動および土を固める時に使用することができる。
【0024】
図2に示した具体例においては、パイル4がスレッジハンマー1によって直接地層に駆動される。パイル4は、質量2がパイル4に対してその軸方向に動くことができるように、ばねエレメント3を介してパイル4へ取付けた質量(または質量ユニット)によって囲まれる。図2に示すように、センサー6,7を受動的バイブレーターまたはパイルへ取付けることができ、パイル4が地層5を効果的に貫入することを許容するため打たれる物体の自然振動周波数に相当する振動周波数(または他の適当な振動数例えば自然振動数の上音)を与える。さらにある場合には、例えば地層5が非粘性土壌のときは、パイル4を囲む土壌物質5の圧縮効果を発生させるためにシステムの自然振動数を最終ハンマー打ち段階で低くすることができる。土固めの間は適当な形状の圧縮装置を使用することが推奨される。
【0025】
本発明は、当然基礎敷設の区域に使用する具体例のみに限らず、原理上他の物質中へ剛直な物体を駆動するために、またはすべてのタイプの物質の圧縮のために使用することができる。本発明の目立った特徴はハンマーシステムによって加えられるエネルギーの効率的増幅であり、これは省エネルギー、従って長い有用寿命をもたらす。
【0026】
例示として、種々の慣用のパイル駆動または大地圧縮機械は打撃または振動のために使用しなければならない。簡単でそして効率的な態様で打撃と振動を組合せることができる設備は存在しない。ドロップハンマーは4ないし20tの質量と落差1ないし5mを持つことができる。ドロップハンマーはパイルへ短時間衝撃としてそのストロークエネルギーを伝達する。振動の場合は、パイルは回転する偏心質量によって産み出された振動運動を受ける。これらは約500ないし2000kNの遠心力を産み、そして15ないし40Hzの範囲の振動周波数で作動する。振動の間貫入を増大するためには、パイルの自然振動数に相当する80ないし100Hzの相当に高い振動数において振動させることができることが望ましい。そのような高い振動周波数においては、エネルギー損失従って磨耗が能動的振動システムにおいては極めて高い。
【0027】
本発明に従えば、振動装置の共鳴周波数は、好ましくは振動システムの自然振動周波数と一致するように、またはその上音に、すなわち自然周波数からゼロの距離に、または所望の増幅効果を与える周波数距離にセットされる。そのような増幅効果は、一定の周波数間隔内で得られ、そのためもし振動装置が振動システムの自然周波数(またはその上音)において正確に作動しなくても、増幅効果を選択し、または一定の増幅効果を得ることが可能である。
【0028】
パイルの駆動(または除去)の具体例においては、慣性質量はパイルの外側のまわりに配置されて示されている。しかしながらもしパイルがチューブ状であれば、慣性質量はこのエレメントの空胴内に配置できることが明らかである。この場合には、配置は細長いエレメントがどのような主要な曲げ座屈力も受けないようにしなければならない。
【0029】
図3は、ハンマー1が中空パイル4の内側の質量2をどのように打つかを図示する。再び質量2はばね装置3を介してパイル4によって支持される。
【0030】
図4は、図3に示した物体の変形例を示し、そこでは質量2はパイル4の外側のまわりに配置される。スレッジハンマー1は、ハンマーのストロークを質量2上の保護エレメント12を介して質量2へ同時に伝達するためのスタンピングプレート11を備える。もし質量2がリンク形であれば、スタンピングプレート11は当然保護エレメント12のようにリング形である。
【0031】
図5は、図1の物体に類似する具体例を示すが、ここでは振動エネルギーはスレッジハンマーを介して供給されず、バイブレーター100を介して供給される。バイブレーター100は振動装置の質量2によって支持され、そして平行な軸のまわりを反対方向にそして好ましくは同じ速度で回転する二つの偏心質量105を備えたスタンド104を含む。バイブレーター100は、質量2を運動において圧縮プレート4へ向ってそしてそれから離れる方向に動かすように配置される。振動装置の周波数はバイブレーター100振動周波数の適切な選定によってセットすることができる。
【0032】
バイブレータースタンド104は抑制器106を介して安定化質量107を支持する。バイブレーター100は、ばね3を介して圧縮プレート4から支持されている振動装置の質量2に直接作用するため、図5による具体例は、上に議論に従って比較的小さいバイブレーター100でも高い圧縮エネルギーを放出することができる。
【0033】
図6は図1に示した具体例に基いた具体例を示すが、しかし質量2を支持するばね3のプレストレスを提供するために補足されている。図6はプレストレス部材の二つの異なる具体例を図示する。
【0034】
図6の左側において、取付器具207によって質量4へ固定されたテンションロッド201が示されている。該ロッド201は質量2を通って振動運動方向に延びている。ロッド201の上端はテンションロッド201の上端のねじ条と協力するナット212を備えている。ばね3は、ドロップおもりを負荷するような現場で入手し得る何らかの適当な設備によってプレート4へ向って下方へ押されている質量2により圧縮されることができ、その後おもりが質量2から除かれる時ばね3の圧縮を維持するためにナット212が適用される。
【0035】
プレート4上にロック装置209が示されている。各ロック装置209は自在軸受203を介してプレート4上に自在軸支された下端を持つレバー206よりなる。レバー206の下端にはドロップおもり1の下面を延びるフランジ204がある。レバー206の上端は角度ある端部分208を備える。レバー206が軸受203を通るプレート4の表面に対して直角の位置からいくらか外側へ傾く時、レバーの部分208は質量2の内側縁を把持する。ばね3の圧縮がロック装置209によって維持されるようにナット212を除去することができる。今や圧縮ユニットは適切な地面5の上にプレストレスされたばねをもって配置されることができる。今やスレッジハンマーをプレート4の中心へ向ってその打撃エネルギーを伝達するため落下させることができ、その時落下おもり1が同時にロック装置209を解除し、ばねをプレストレスしているエネルギーを放出し、その結果質量はプレート4に関して振動運動にセットされる。落下おもり1からの推力エネルギーと土壌体積5からの反射エネルギーはばね3を介して質量2へ返還される。
【0036】
図6の右側はプレストレスの他の態様を図示し、ばね3は例えば質量2中の開口を通ってプレート4上の帰還ローラー211のまわりへ、そしてそこから再び質量2へ延びるワイヤー210の助けによりプレストレスされる。ワイヤー210は例えば質量2中の開口を通って上昇し、そして質量2の上面に座着された荷重分布プレート212と合流する。ワイヤー210の引張力は落下おもり1を持ち上げるホイスト手段の助けによりその次のストローク前に得ることができる。
【0037】
図7および図8は、パイルおよびプレート4がそれぞればね3を介して慣性質量2へ接続されたバイブレータースタンド301を支持している土塊5を図示する。スタンド301はまた抑制器303を介して追加の質量302を支持する。バイブレーター300は回転する偏心おもり304によって励起される。
【0038】
図9は、地面5上を走行する非円形車輪402の上に架装されたフレーム401を図示する。駆動手段、例えばトラクターのような車輌403が牽引バー404を介してフレーム401を牽引するために示されている。フレーム401は地面5と接触しそれに平行な圧縮プレート405を支持する。またフレーム401は垂直方向振動運動を可能にするばね3を介して慣性質量2をも支持する。トラクター406が圧縮機械400を横向きに引張る時、非円形車輪402によってばね3を介して質量2に垂直振動運動が発生し、この運動が圧縮プレート405へ伝達され、そして前に記載した態様で共鳴効果によって増幅される。振動運動はフレーム401を介して下の土塊5と接触している圧縮プレート405へ、少なくともフレーム401およびプレート405が車輪402の回転時それらの最下位置を取る時に伝えられる。この圧縮システムの周波数はばねおよび質量の動的特性を変更することによって調節自在である。車輪402の放射状突出部分は比較的限られた担持能力を有し、そして基礎5中へ侵入する。しかしながら車輪が回転し続けるにつれ、周方向に続く車輪突出部はトロリー/フレームを持ち上げることができる。
【0039】
プレート405は好ましくは変動する担持能力の地面に対し調節のため車輪に対し垂直に調節可能であるように配置される。車輪402の幾何学的形状は図示した形状に限られず、そして例えば三角形、六角形またはハンドル車の形、または地面に沿って回転する時車輪に振動運動を与える他の形であることができる。車輪402は、同期的な均一な垂直変位運動を与えるように、一体に連結またはかじ取りすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に従った地面圧縮のための装置の垂直断面図である。
【図2】本発明に従ったパイル駆動装置の概略垂直断面図である。
【図3】ハンマーストロークがばねを介してそしてチューブ状パイルの内側に支持された質量へ適用されるパイル駆動装置を図示する。
【図4】図3に対応するが、しかし質量によって囲まれているパイルを持っている装置を図示する。
【図5】バイブレーター架台の助けにより振動装置の質量へ振動エネルギーを供給するための装置を図示する。
【図6】振動装置のばねをプレストレスするための部材を追加した図1に示した装置を図示する。
【図7】振動部材を支持するバイブレータースタンドがパイルまたは圧縮プレート上に取付けたバイブレーターによって直接支持されている変形装置を図示する。
【図8】振動部材を支持するバイブレータースタンドがパイルまたは圧縮プレート上に取付けたバイブレーターによって直接支持されている変形装置を図示する。
【図9】本発明に従った他の一具体例を図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地層のような物質塊と直接に接触しているエレメントを駆動するための方法であって、該エレメントは該物質塊を圧縮するためにそれと表面接触にあるスタンピングプレートからなるか、または該物質塊へ軸方向に駆動または引抜かれるパイルまたは杭のような細長い物体よりなり、該エレメントは本質的に圧縮方向のまたは駆動もしくは引抜き方向の可動性のためばね装置を介して該エレメントによって支持された慣性質量を含む振動装置を備え、該方法は、
該振動装置が該質量によりもしくは該エレメントによって支持されたバイブレーターにより、または該エレメントもしくは該振動装置の質量に対する打撃装置からの推力のどちらかによって振動させられることを特徴とする方法。
【請求項2】
該振動装置は、該振動装置によって支持されたバイブレーターによって振動させられ、そして該バイブレーターは振動の可変周波数を持っていることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項3】
該打撃装置は、該エレメントまたは該振動装置のどちらかへ推力を加えることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項4】
該打撃装置は中間プレートを介してその推力を加えることを特徴とする請求項3の方法。
【請求項5】
該振動装置のばね装置はプレストレスされ、そしてプレストレスされたばね装置に振動装置の質量を該エレメントに対する振動運動のために解放するため、推力が該打撃装置によって加えられる時に除負荷されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの方法。
【請求項6】
該振動装置は該エレメントによって係合された物質塊のための自然振動周波数にある、またはそれから選択された距離にある、またはその上音にある共鳴周波数にセットされることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの方法。
【請求項7】
打撃される該エレメントは細長い物体であり、そして該慣性質量は細長い物体を囲んでいるか、または細長い物体の中空空胴内に収容されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかの方法。
【請求項8】
物質塊の振動性質が感知され、そして振動装置の共鳴周波数が感知されたシステムの動的応答に応答してセットされることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかの方法。
【請求項9】
該バイブレーターは該エレメントへ直接取付けられそして該ばねを介して該慣性質量を支持するスタンドを有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかの方法。
【請求項10】
該エレメントは非円形車輪上に架装したトロリーによって該物質塊表面近くに支持されたスタンピングプレートであり、該車輪はばねを介して慣性質量を支持し、そして該トロリーは該物質塊の表面に沿って動かされ、そのため該非円形車輪がトロリーへ垂直振動運動を付与することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかの方法。
【請求項11】
地層のような物質塊と直接に接触しているエレメントを駆動するための装置であって、該エレメントは該物質塊を圧縮するためのそれと表面接触にあるスタンピングプレートからなるか、または該物質塊へ軸方向に駆動または引抜かれるパイルまたは杭のような細長い物体よりなり、該エレメントは該エレメントに対して可動性のためばね装置を介して該エレメントによって支持された慣性質量を含む振動装置を備え、
該振動装置は該エレメントに対する推力を加える打撃装置により、または該エレメントもしくは該振動装置の該質量に対して直接作用するバイブレーターによって振動されるように配置されていることを特徴とする装置。
【請求項12】
該バイブレーターは該振動装置の質量を振動において該エレメントに関してセットするように配置され、そして該バイブレーターは可変振動周波数を有することを特徴とする請求項11の装置。
【請求項13】
該バイブレーターは抑制器を介して安定化質量を支持していることを特徴とする請求項12の装置。
【請求項14】
該打撃装置は該エレメントまたは該振動装置の質量へ推力を加えるように配置されていることを特徴とする請求項11の装置。
【請求項15】
該打撃装置は中間プレートを介してその推力を加えるように配置されていることを特徴とする請求項14の装置。
【請求項16】
該振動装置の該ばね装置をプレストレスするための部材と、そして該振動装置の質量を該エレメントに対する振動運動のため解放するために、該エレメントに対して該打撃装置が推力を加える時該ばね装置を解除する解除部材を備えていることを特徴とする請求項14または15の装置。
【請求項17】
該振動装置は共鳴周波数を使用可能にするようにその共鳴周波数に関して調節自在であり、該共鳴周波数は該エレメントの適切な物質区域を含むシステムのための自然周波数またはその上音から選択された周波数距離であることを特徴とする請求項11ないし16のいずれかの装置。
【請求項18】
該受動的振動装置のための共鳴周波数は質量のサイズの変更および/または該ばね装置の特定の調節によって調節自在であることを特徴とする請求項17の装置。
【請求項19】
打撃されるエレメントは、ポール、チューブ、杭または物質塊中の下方に駆動されるかそこから引抜かれる他の細長いエレメントであり、該質量は打撃される該エレメントを囲んでいるか、または打撃されるエレメントの中空空胴内に収容されていることを特徴とする請求項11ないし18のいずれかの装置。
【請求項20】
打撃されるエレメントはスタンピングプレートであり、該スタンピングプレートはその下の物質を圧縮するために該物質塊と表面接触にあり、そして該受動的振動装置を支持していることを特徴とする請求項11ないし18のいずれかの装置。
【請求項21】
該エレメントによって係合される物質塊からの動的応答を感知し、そして該振動装置のために、該エレメントによって係合される物質区域を含むシステムのための自然周波数またはその上音からの選択された周波数距離である振動周波数へセットすることを可能にするセンサー装置を備えていることを特徴とする請求項11ないし20のいずれかの装置。
【請求項22】
該振動周波数は該システムの自然周波数またはその上音へ、またはそれから選択された周波数距離へ本質的に調節自在に配置されていることを特徴とする請求項21の装置。
【請求項23】
打撃される該エレメントはポールまたは杭のような細長い物体であり、そして振動装置の振動周波数は該物体が駆動されている間またはこのプロセスの終りに細長い物体の近傍の区域において該物質塊の圧縮のため係合した物質塊の自然周波数に対して減少されるように配置されることを特徴とする請求項22の装置。
【請求項24】
抑制手段が打撃されるエレメントとそして振動装置の間にその間の力伝達特性を調節するために配置されていることを特徴とする請求項11ないし23のいずれかの装置。
【請求項25】
該ばね装置は該振動装置の質量に実質的に直接往復運動を確立するように配置されていることを特徴とする請求項11ないし24のいずれかの装置。
【請求項26】
該ばね装置は該振動装置の質量に該直線運動の軸のまわりで往復回転運動を与えるように配置され、該ばねは該回転運動の軸平面に対して実質的な角度を形成し、そして円筒表面、好ましくはその軸が該回転運動の軸によって規定される円筒表面に対して実質的に接線方向に配向していることを特徴とする請求項25の装置。
【請求項27】
該バイブレーターは該エレメントによって直接支持され、そしてばねを介して該慣性質量を支持するバイブレータースタンドを含んでいることを特徴とする請求項11の装置。
【請求項28】
該エレメントは非円形車輪上に架装されたトロリーによって該物質塊表面近くに支持されたスタンピングプレートであり、そして該車輪はばねを介して慣性質量を支持し、そして該トロリーは該物質塊の表面に沿って動かされ、そのため該非円形車輪がトロリーへ垂直振動運動を付与することを特徴とする請求項11の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−519327(P2006−519327A)
【公表日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507932(P2006−507932)
【出願日】平成16年3月2日(2004.3.2)
【国際出願番号】PCT/SE2004/000279
【国際公開番号】WO2004/079101
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(505319843)
【Fターム(参考)】