説明

オープンショーケース

【課題】隣接配置したオープンショーケースの端部同士をずれを防止し、従来の連結部材を不要とすることができるオープンショーケースを提供する。
【解決手段】商品陳列部2の前面に手すりレール15を備え、複数台が隣接配置されるオープンショーケース1において、前記手すりレール15の両端に、隣接配置されるオープンショーケース1,1の手すりレール15,15の端部同士を凹凸嵌合させる凹凸部17a、18aを有するエンドキャップ17,18を取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オープンショーケースに関し、詳しくは、ショーケース本体の商品陳列部の前面に手すりレールを備えたオープンショーケースであって、特に、店舗にて複数台を隣接して配置する際に好適な構造を有するオープンショーケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の食品売場では、商品を陳列販売するためにオープンショーケースが用いられており、複数台のオープンショーケースを隣接させて配置することが多く行われている。このように複数台のオープンショーケースを隣接配置する場合、隣接するオープンショーケースの端部同士がずれた状態になると見栄えがわるくなるため、隣接するオープンショーケースの端部間を連結するための連結部材を手すりレールや下部ガードレールの端部を覆うようにして取り付けている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−84961号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述の連結部材は、手すりレールや下部ガードレールに係止した状態で着脱可能に取り付けられているため、ショッピングカートが衝突すると外れてしまうことがあった。また、連結部材をネジ等で強固に固定することも可能であるが、オープンショーケースを搬入した後の作業が増大するため好ましくなく、レイアウトの変更も面倒になってしまう。
【0004】
そこで本発明は、オープンショーケースを隣接配置する際の隣接するオープンショーケースの端部同士をずれなく配置することができ、従来の連結部材を不要とすることができるオープンショーケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するため本発明は、商品陳列部の前面に手すりレールを備え、複数台が隣接配置されるオープンショーケースにおいて、前記手すりレールの両端に、隣接配置されるオープンショーケースの手すりレールの端部同士を凹凸嵌合させる凹凸部を有するエンドキャップを取り付けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明のオープンショーケースによれば、オープンショーケースを隣接配置する際に、手すりレールの端部に設けたエンドキャップ同士が凹凸嵌合して位置決めされるので、オープンショーケース同士を見栄えよく隣接配置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態を示すオープンショーケースの断面側面図、図2は同じく要部の拡大断面図、図3は手すりレールにエンドキャップを取り付けたオープンショーケースを隣接させる前の状態を示す要部の平面図、図4は手すりレールにエンドキャップを取り付けたオープンショーケースを隣接配置した状態を示す要部の平面図である。
【0008】
本形態例に示すオープンショーケース1は、一般にアイランドケースと呼ばれるもので、上方が開口した箱形の商品陳列部2の下部に冷却器3及び送風機4を収容した下部ダクト5が設けられている。商品陳列部2の後方には、上部に冷気吹出口6を有する後部ダクト7が設けられるとともに、商品陳列部2の前方には、上部に冷気吸込口8を有する前部ダクト9が設けられ、冷気吹出口6から商品陳列部2の上方に向けて吹き出された冷気を冷気吸込口8で吸い込むことにより、冷気を循環させながら商品陳列部2の上方に冷気によるエアーカーテンを形成している。また、オープンショーケース1のベース部10内には冷凍機が収容されており、下部ダクト5の底部にはドレン11が接続されている。
【0009】
商品陳列部2の手前側上部には、透明板からなる冷気ガイド12と前面パネル13とが設けられ、商品陳列部2の手前側下部には、化粧パネル14が設けられ、その上部には手すりレール15が、下部にはガードレール16がそれぞれ設けられている。手すりレール15及びガードレール16は、板材を屈曲させて断面コ字状に形成したものであって、これらの両端には、端部開口を塞ぐエンドキャップがそれぞれ嵌め込まれている。
【0010】
手すりレール15の両端に取り付けられるエンドキャップは、凸部17aを有する雄側エンドキャップ17と、前記凸部17aに対応した凹部18aを有する雌側エンドキャップ18とがあり、それぞれ、手すりレール15内に嵌合する嵌合部17b、18bと、手すりレール15の端面を覆うキャップ部17c、18cとを有している。
【0011】
このように形成したエンドキャップ17,18をオープンショーケース1の手すりレール15の両端に、例えば、手すりレール15の左端に凸部17aを有する雄側エンドキャップ17を、右端に凹部18aを有する雌側エンドキャップ18を、それぞれ取り付けておくことにより、複数台のオープンショーケース1,1を隣接配置したときに、エンドキャップ17,18の凸部17aと凹部18aとが凹凸嵌合して位置決めされるので、オープンショーケース1,1同士を見栄えよく隣接配置することができる。
【0012】
したがって、オープンショーケース1,1の手すりレール15,15の端部に雄側エンドキャップ17と雌側エンドキャップ18とをあらかじめ取り付けておくことにより、隣接配置したオープンショーケース1,1間に連結部材を設ける必要がなくなり、ショッピングカートの衝突に対する備えも不要となる。さらに、連結部材を取り付ける作業が不要となるので、オープンショーケース1,1の隣接配置作業を簡単に短時間で行うことができる。
【0013】
また、手すりレール15に前記エンドキャップ17,18を取り付けておくことにより、買い物客の目に付きやすい部分の位置ずれを確実に防止できるが、化粧パネル14下部のガードレール16の両端にも、前記同様にして凹凸嵌合するエンドキャップを取り付けておくようにしてもよく、エンドキャップ17,18を手すりレール15に取り付けることが困難な場合にはガードレール16の両端にのみ凹凸嵌合するエンドキャップを取り付けるようにしてもよい。さらに、オープンショーケースの構造は任意であり、本発明は、各種形式のオープンショーケースに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態を示すオープンショーケースの断面側面図である。
【図2】同じく要部の拡大断面図である。
【図3】手すりレールにエンドキャップを取り付けたオープンショーケースを隣接させる前の状態を示す要部の平面図である。
【図4】手すりレールにエンドキャップを取り付けたオープンショーケースを隣接配置した状態を示す要部の平面図である。
【符号の説明】
【0015】
1 オープンショーケース
2 商品陳列部
3 冷却器
4 送風機
5 下部ダクト
6 冷気吹出口
7 後部ダクト
8 冷気吸込口
9 前部ダクト
10 ベース部
11 ドレン
12 冷気ガイド
13 前面パネル
14 化粧パネル
15 手すりレール
16 ガードレール
17 雄側エンドキャップ
17a 凸部
17b 嵌合部
17c キャップ部
18 雌側エンドキャップ
18a 凹部
18b 嵌合部
18c キャップ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品陳列部の前面に手すりレールを備え、複数台が隣接配置されるオープンショーケースにおいて、前記手すりレールの両端に、隣接配置されるオープンショーケースの手すりレールの端部同士を凹凸嵌合させる凹凸部を有するエンドキャップを取り付けたことを特徴とするオープンショーケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−194109(P2008−194109A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−30028(P2007−30028)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【出願人】(000213493)中野冷機株式会社 (58)
【Fターム(参考)】