説明

オープンショーケース

【課題】棚上に商品を陳列したままで、簡素な構成にて特定の商品の販売制限等を円滑に、且つ、厳格に行うことを可能とする。
【解決手段】オープンショーケース1は、前面に開口する陳列室9内に商品陳列用の棚3を複数段設けて成る。陳列室の背面両側に設けられ、棚を架設するための棚支柱17と、棚の前部に着脱可能に取り付けられ、少なくとも商品の取り出しが不能となるよう当該棚上の空間前部を閉じるためのカバー50と、後端が棚支柱にそれぞれ係合され、前部がカバーの両側にそれぞれ係合される左右一対の腕部材56と、各腕部材とカバーとが係合した状態でそれらを連結し、且つ、施錠する施錠具40とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前面に開口する陳列室内に棚を設けて成るオープンショーケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種オープンショーケースは、例えば特許文献1に示される如く、前面に開口する断面略コ字状の断熱壁内を仕切板にて仕切り、この仕切板の前側を陳列室(貯蔵室)とし、後側をダクトとしている。そして、前記陳列室の背面両側には棚支柱が設けられ、この棚支柱に商品を陳列するための棚を複数段架設すると共に、ダクト内には冷却器と送風機を設置し、この冷却器により冷却された冷気を送風機にて前記開口上縁の冷気吐出口から吐出し、開口下縁の冷気吸込口から吸い込む。これによって、開口に冷気エアーカーテンを形成しつつ、一部を陳列室内に循環させて、各棚上の商品を冷却する方式とされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−115344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数段架設された棚には、それぞれ商品が陳列されることとなるが、商品によっては、その販売形態などによりその販売が制限される場合がある。例えば、医薬品などの場合、薬事法によりその販売時間帯などが制限される場合がある。販売が制限された商品が、当該制限がない商品と同一のショーケースにおいて陳列されていると、どの商品が販売制限されているが否かが不明瞭となり、個別に販売制限がある旨の表示等を行っても、その陳列形態が複雑化する。これにより、顧客はその販売制限がある商品であるにもかかわらず、商品を陳列棚から取り出してしまう不都合が生じる。
【0005】
商品の販売制限の条件に該当する度に該当商品を当該棚から搬出する作業を行うことが考えられるが、係る作業は煩雑となる。また、当該商品を搬出した後も販売制限の条件解除後における販売に供すべく、別置きの設備において所定温度に冷却しておく必要がある。
【0006】
そこで、特定の商品が陳列された棚の前面を閉塞するカバーを着脱自在に設けたオープンショーケースが開発されている。この場合、棚上の空間前部を前方に開放した状態と、閉じた状態とに変更可能とするカバーを棚の前端部に設けられたプライスカードを取り付けるための溝などに差し込みことで設けていた。
【0007】
しかしながら、かかる構成では、顧客が故意にカバーを取り外してしまい、販売を制限したい商品が取り出されてしまう問題がある。また、当該カバーが設けられる棚を引出自在の可動棚により構成することで、陳列室内に収納された状態では、カバーの上端が直ぐ上の棚下面に近接若しくは、陳列室の前面開口上縁に近接することで当該カバーの取り外しを不能とし、棚が引き出された状態で、カバーを取り外し可能としている。この場合、顧客が故意に可動棚を引き出してしまうとカバーが設けられていても、当該棚上に陳列収納された商品が取出可能となってしまう。
【0008】
そのため、より厳格な商品の販売規制を容易に実現することができるオープンショーケースが開発が望まれていた。
【0009】
本発明は、従来の技術的課題を解決するためになされたものであり、棚上に商品を陳列したままで、簡素な構成にて特定の商品の販売制限等を円滑に、且つ、厳格に行うことを可能とするオープンショーケースを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のオープンショーケースは、前面に開口する陳列室内に商品陳列用の棚を複数段設けて成るものであって、陳列室の背面両側に設けられ、棚を架設するための棚支柱と、棚の前部に着脱可能に取り付けられ、少なくとも商品の取り出しが不能となるよう当該棚上の空間前部を閉じるためのカバーと、後端が棚支柱にそれぞれ係合され、前部がカバーの両側にそれぞれ係合される左右一対の腕部材と、各腕部材とカバーとが係合した状態でそれらを連結し、且つ、施錠する施錠具とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、上記発明において、カバーは、棚上の空間前方に位置する前壁部と、この前壁部の両側から後方に延在する側壁部と、この側壁部の内側における前壁部の両側に形成された係合孔と、側壁部に形成されたカバー側施錠孔とを有し、各腕部材は、腕部材側施錠孔を有してカバーの側壁部内側に位置し、前部が各係合孔にそれぞれ進入して係合すると共に、その状態で腕部材側施錠孔とカバー側施錠孔は合致し、施錠具は合致した状態の各施錠孔に進入して各腕部材とカバーを連結状態で施錠することを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、上記発明において、施錠具は、カバーの前壁部に設けられると共に、施錠状態で各施錠孔に内側から進入する止め具を有することを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、上記請求項2又は請求項3の発明において、カバーは、各側壁部下部の内側にそれぞれ設けられ、棚に吸着する磁石を有し、この磁石が吸着した状態で棚前方において起立すると共に、各腕部材は、前部が係合孔に進入した状態で磁石の上側に位置することを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、上記各発明において、一対の腕部材の後部間に渡って設けられ、各腕部材を相互に連結する連結部材を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、上記発明において、連結部材には、複数の通気孔が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、前面に開口する陳列室内に商品陳列用の棚を複数段設けて成るオープンショーケースにおいて、陳列室の背面両側に設けられ、棚を架設するための棚支柱と、棚の前部に着脱可能に取り付けられ、少なくとも商品の取り出しが不能となるよう当該棚上の空間前部を閉じるためのカバーと、後端が棚支柱にそれぞれ係合され、前部がカバーの両側にそれぞれ係合される左右一対の腕部材と、各腕部材とカバーとが係合した状態でそれらを連結し、且つ、施錠する施錠具とを備えているので、カバーにて特定の棚上の空間前部を閉じることで、当該棚上の商品を取り出せないようにすることが可能となる。
【0017】
これにより、例えば薬事法などにより販売形態が制限される商品であっても、当該商品が陳列される特定の棚上の空間前部をカバーにて閉じることにより、顧客が任意に当該商品を取り出して販売に供されてしまう不都合を未然に回避することが可能となる。
【0018】
特に、本発明では、後端が棚支柱にそれぞれ係合された左右一対の腕部材は、前部がカバーの両側にそれぞれ係合され、各腕部材とカバーとが係合した状態で施錠具によって連結されるため、各腕部材とカバーとの連結を強固とすることができる。
【0019】
そして、各腕部材とカバーとは連結された状態で、施錠具にてこのカバーの取り外しを禁止することできるため、棚上の空間前部が閉じられた状態を厳格に維持することができ、顧客等により故意にカバーが取り外される等によって、当該前部が閉じられた状態の棚上から商品等が任意に取り出されてしまう不都合を確実に回避することができる。
【0020】
また、腕部材をカバーに施錠した状態で、カバーは前方に移動できなくなるので、棚が引き出し自在の可動式の棚である場合にも、当該棚が前方に引き出されることで、当該棚上の商品が取り出されてしまう不都合を防止することが可能となる。これにより、棚が引出自在の可動式の棚の場合であっても厳格な商品管理を実現することが可能となる。
【0021】
更に、腕部材は棚を架設するための棚支柱を利用して取り付けられるので、腕部材をオープンショーケースに固定するための格別な構造をオープンショーケース側に構成する必要が無くなり、汎用性に富んだものとなると共に、生産コストの高騰も抑制することができるようになるものである。
【0022】
請求項2の発明によれば、上記発明に加えて、カバーは、棚上の空間前方に位置する前壁部と、この前壁部の両側から後方に延在する側壁部と、この側壁部の内側における前壁部の両側に形成された係合孔と、側壁部に形成されたカバー側施錠孔とを有し、各腕部材は、腕部材側施錠孔を有してカバーの側壁部内側に位置し、前部が各係合孔にそれぞれ進入して係合するため、予め支柱に取り付けられた各腕部材に対して、前方からカバーを容易に係合させることができる。
【0023】
そして、各腕部材の前部が、カバーの各係合孔にそれぞれ進入して係合した状態で、腕部材側施錠孔とカバー側施錠孔は合致するため、合致した状態の各施錠孔に施錠具を容易に進入させて、各腕部材とカバーを連結状態で施錠することができる。これにより、簡単な構造にて、各腕部材とカバーとを連結・施錠する構成を実現できると共に、これらの連結・施錠作業性を容易とすることができる。
【0024】
請求項3の発明によれば、上記発明に加えて、施錠具は、カバーの前壁部に設けられると共に、施錠状態で各施錠孔に内側から進入する止め具を有するため、別途錠前を付ける場合に比して施錠具を紛失等する事故が生じない。また、この場合、施錠具はカバーの前壁部にあるため、左右の側壁部に設けられる場合と異なり、ショーケースに干渉しないものとすることができる。
【0025】
更に、施錠具の止め具は内側から各施錠孔に進入する構成とされていると共に、各腕部材は各側壁部の内側にあるため、腕部材が外側に変形させられ難くなる。そのため、当該腕部材が変形されると腕部材側施錠孔から止め具が外れてしまうが、そのような不都合が生じ難くなる。
【0026】
請求項4の発明によれば、上記請求項2又は請求項3の発明に加えて、カバーは、各側壁部下部の内側にそれぞれ設けられ、棚に吸着する磁石を有し、この磁石が吸着した状態で棚前方において起立するようにしたので、カバーを特定の棚に取り付ける際に、腕部材と施錠するまで容易且つ安定的に棚に起立させておくことができるようになり、着脱操作性が著しく向上するものである。
【0027】
また、各腕部材は、前部が係合孔に進入した状態で磁石の上側に位置することにより、いずれもカバーの内側に位置する磁石と、各腕部材とが相互に干渉しないものとすることができ、支障なくカバーを取り付けることができる。
【0028】
請求項5の発明のよれば、上記各発明に加えて、一対の腕部材の後部間に渡って設けられ、各腕部材を相互に連結する連結部材を備えたことにより、カバーを各腕部材に取り付けた状態で、カバーの前壁部と、各側壁部と、各腕部材及び連結部材が枠状になり、強度を著しく向上させることができる。
【0029】
また、各腕部材が連結されることにより、それらを支柱に取り付ける際の位置決めが容易となり、各腕部材の後端が異なる高さに取り付けられる不都合を解消することができる。更に、当該連結部材は、棚の後部において、当該棚上に陳列された商品の後側を押さえることができ、カバー取付の際に、商品が後方に倒れてしまう不都合を防止することができる。
【0030】
請求項6の発明によれば、上記発明に加えて、連結部材には、複数の通気孔が形成されているので、例えば、陳列室の背面を構成する仕切板に冷気吹出孔が形成されている場合であっても、当該連結部材の通気孔により庫内の冷気循環を邪魔する不都合を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態であるオープンショーケースの正面図である。
【図2】図1のオープンショーケースの右側面図である。
【図3】図1のオープンショーケースのカバーと腕部材の連結、施錠状態を示す側面図である(上から2段目の棚)。
【図4】図1のオープンショーケースの棚の斜視図である。
【図5】図1のオープンショーケースのデッキパン(棚)の斜視図である。
【図6】図1のオープンショーケースのカバーの正面図である。(上から2段目の棚用)
【図7】図1のオープンショーケースのカバーの側面図である。
【図8】図1のオープンショーケースの腕部材の右側面図である。
【図9】図1のオープンショーケースの各腕部材及び連結部材の連結状態の正面図である。
【図10】図1のオープンショーケースのカバーの正面図である。(最上段の棚用)
【図11】図1のオープンショーケースのカバーと腕部材の連結、施錠状態を示す側面図である(最上段の棚)。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の実施形態であるオープンショーケース1の正面図、図2は図1のオープンショーケース1の右側面図、図3は図1のオープンショーケース1のカバー50と腕部材56の連結、施錠状態を示す側面図をそれぞれ示している。各図において、実施例のオープンショーケース1は、例えばコンビニエンスストアなどに設置されてドリンク類の陳列販売に供されるものであり、前面に開口する断面略コ字状の断熱壁6と、この断熱壁6の左右に取り付けられた側板7、7とから構成されている。
【0033】
この断熱壁6の背壁内側には仕切板(インテリアリア)8が取り付けられ、その前側を前面に開口する陳列室9とし、仕切板8と断熱壁6間をダクト11としている。即ち、仕切板8は陳列室9の背面に位置している。また、断熱壁6の天壁6Aは底壁6Bよりも奥側で終了しており、天壁6Aの前端下側、即ち、陳列室9の前面開口2の上縁に冷気吐出口12が形成され、底壁6Bの前端上側、即ち、前面開口2の下縁に冷気吸込口13が形成されて、それぞれダクト11に連通している。
【0034】
このダクト11内には冷却装置の冷凍サイクルを構成する図示しない冷却器と送風機が設置され、断熱壁6の底壁6B下側に構成された機械室内には、前記冷却器と共に冷凍サイクルを構成する圧縮機、凝縮器及び凝縮器用送風機などが設置されている。
【0035】
そして、陳列室9内の背面両側には上下に所定間隔で複数の係合孔18が穿設された棚支柱17、17が取り付けられており、この棚支柱17、17間に渡って詳細は後述する商品陳列用の金属製の棚3が上下複数段に渡って架設されている。また、陳列室9の底面には、棚3と同様の機能を奏し、本発明においては商品陳列用の棚に含まれる金属製のデッキパン5が取り付けられている。
【0036】
各棚3及びデッキパン5上の空間(商品陳列スペース)後方に対応する仕切板8には、左右に渡ってパンチングにより穿設された複数の冷気吹出孔10が形成されている。尚、各冷気吹出孔10は、上段の棚3に対応して形成されているものほど穿設数が少なく、下段の棚3に対応して形成されているものほど穿設数が多いものとされている。また、各冷気吹出孔10は、それぞれダクト11に連通している。
【0037】
これにより、前記冷却装置の圧縮機とダクト11内に配設された送風機が運転されると、ダクト11内に配設された冷却器が冷却作用を発揮する。この冷却器にて冷却されたダクト11内の冷気は、送風機にて吸い上げられて上方に吹き上げられ、やがて最上部の冷気吐出口12から陳列室9内に吐出される。
【0038】
冷気吐出口12から吐出される冷気は、陳列室9の前下部に向けて指向される。これにより、陳列室9の前面開口2の上縁に形成された冷気吐出口12から吐出された冷気は、前面開口2の下縁に形成された冷気吸込口13に吸い込まれ、陳列室9の前面開口2には、冷気エアーカーテンが形成される。
【0039】
また、仕切板8には、ダクト11内と陳列室9内とを連通する冷気吹出孔10が複数形成されているため、各冷気吹出孔10を介して、陳列室9内に架設された各棚3上の空間には、後方から冷気が吹き出される。尚、仕切板8に穿設される冷気吹出孔の数により各棚3上方への冷気吹出量を調整しても良いが、これに限定されるものではなく、形成される冷気吹出孔10の穿設面積によって調整しても良い。
【0040】
そして、陳列室9内に吐出或いは吹き出された冷気は、最終的に冷気吸込口13からダクト11内に帰還する循環を行う。これにより、陳列室9内は、所定の温度に冷却される。
【0041】
次に、本発明のカバー50が着脱自在に取り付けられる棚3及びデッキパン5について図4及び図5を参照して説明する。図4は図1のオープンショーケース1の棚3の斜視図、図5は図1のオープンショーケース1のデッキパン(棚)5の斜視図をそれぞれ示している。棚3は、図4に示すように後端に上下所定間隔を有して後方に突出し、棚支柱17の係合孔18に係脱自在に係合する鉤状の複数の係合爪22A・・を有して前方に延在する左右一対のブラケット22と、このブラケット22の内側に前後摺動自在に取り付けられた図示しないレール部材と、このレール部材に摺動自在に係合支持された可動棚24(金属製)とから構成された可動式の棚である。
【0042】
デッキパン(棚)5も、図5に示すように断熱壁6に取り付けられたブラケット26と、このブラケット26の内側に前後摺動自在に取り付けられた図示しないレール部材と、このレール部材に摺動自在に係合支持された前述同様の可動棚24とから構成された可動式の棚である。
【0043】
上記レール部材により、各棚3及びデッキパン5の可動棚24は陳列室9内から前方(手前側)に引き出し自在とされているが、各棚3及びデッキパン5の下面前部の両側に位置する可動棚24の下面には、当該可動棚24の前方への移動を許容及び規制するためのストッパ28とその操作部28Aが取り付けられている(図3で棚3についてのみ示す)。
【0044】
可動棚24を陳列室9内から引き出す場合には、可動棚24の下面に設けられたストッパ28の操作部28Aを操作して可動棚24の前方への移動を許容させる。そして、レール部材によりブラケット22、26に対して可動棚24を前方に摺動させる。そして、可動棚24を陳列室9内に収納する場合には、当該可動棚24を後方に押し込む。その際の押し込み力によって、ストッパ28が規制状態に復帰し、可動棚24の前方への移動が規制される。
【0045】
また、可動棚24の前端部には商品名を記載したプライスカードを取り付けるためのプライスレール31が取り付けられている。更に、可動棚24上の両側部には、商品の陳列を禁止するための間隔保持部(金属製)32、32が階段状に隆起して構成されている。この間隔保持部32は、上側の棚3の下面両側前部に取り付けられているストッパ28及びその操作部28Aの下方に対応しており、商品が可動棚24の両端に載置され、或いは、載置された後に移動するのを禁止し、上側の棚3のストッパ28及びその操作部28Aに、下側の棚3(又はデッキパン5)の可動棚24上の商品が衝突し、相互に干渉し合わないようにするためのガードである。
【0046】
一方、棚3及びデッキパン5の前端部には、対応する棚3又はデッキパン(棚)5上の空間が前方に開放した状態と、当該空間前部が閉じた状態とに変更可能なカバー50が着脱自在に取付可能とされる。尚、図3及び図6乃至図9では上から二段目の棚3に取り付けた例を示している。
【0047】
当該カバー50は、棚3又はデッキパン(棚)5上の空間前方に位置する前壁部53と、この前壁部53の両側から後方に延在する側壁部52、52と、この前壁部53の上端から後方に延在する上壁部51とが折曲形成された板状部材にて構成されている。前壁部53は、棚3前端部及びデッキパン5前端部の左右方向に延在し、且つ、当該棚3及びデッキパン5上の空間を前方に位置して上下に延在して構成される。
【0048】
本実施例では、カバー50が棚3(又はデッキパン5)前端部に取り付けられた状態で、高さ寸法は、当該棚3(又はデッキパン5)の直ぐ上の棚3の下端に近接、又は、当接、若しくは、最上段の棚3の場合には、冷気吐出口12、若しくは、その後方に近接する寸法とする。
【0049】
即ち、カバー50の前壁部53上端部に形成された上壁部51は、図3、図6に示すように後方に折曲され、この上壁部51は所定距離で後方に延在している。カバー50が棚3(又はデッキパン5)に取り付けられた状態で、この上壁部51と直ぐ上の棚3との間隔、若しくは、前面開口2上縁との間隔は、少なくとも当該棚3(又はデッキパン5)の可動棚24上に陳列される商品Sの幅寸法よりも小さくなるように構成され、当該カバー50にてデッキパン5(又は棚3)上の空間前部が閉じられた状態でデッキパン5(又は棚3)上の商品Sを外部に取り出し不能とされるよう構成されている。
【0050】
この場合、上壁部51の両側部には切欠51A、51Aが形成されている。各切欠51A、51Aはカバー50が棚3(又はデッキパン5)に取り付けられた状態で、その上側に位置する棚3のストッパ28の操作部28Aに対応する。
【0051】
また、カバー50の前壁部53の両側部には、後方に折曲されて側壁部52、52が形成される。各側壁部52、52下部の内側には、磁石(永久磁石)MGがそれぞれ設けられている(図6では、当該磁石MGを透視した状態を示している)。本実施例では、磁石MGの吸着面は、側壁部52の下縁と略面一とされている。この側壁部52と側板7との各間隔も、少なくとも棚3(又はデッキパン5)に陳列される商品Sの幅寸法よりも小さくなるように構成され、当該カバー50にて棚3(又はデッキパン5)上の空間前部が閉じられた状態で棚3(又はデッキパン5)上の商品Sを外部に取り出し不能とされるよう構成されている。
【0052】
この場合、各側壁部52の前下端部には、切欠52A、52Aが形成されている。各切欠52A、52Aはカバー50が棚3(又はデッキパン5)に取り付けられた状態で、その下側に位置する棚3のプライスレール31上端部に対応する。
【0053】
また、カバー50の前壁部53の下部は、磁石MGが間隔保持部32に吸着した状態で、棚3(又はデッキパン5)の前方においてプライスレール31より下方まで降下し、当該プライスレール31を覆う寸法とされている。
【0054】
そして、カバー50の前壁部53の両側部には、本実施例では、磁石MGより上方に位置してそれぞれ施錠具40、40が設けられる。本実施例において、当該施錠具40は、所謂シリンダ錠により構成されており、鍵挿入口40Aがカバー50の前面に臨んで配設され、図示しない鍵の挿入、回動操作によって回動自在とされる止め具41を有する。
【0055】
この施錠具40の側方に位置する両側壁部52、52には、カバー側施錠孔54が形成されている。施錠具40の施錠状態では、当該カバー側施錠孔54と、詳細は後述する腕部材側施錠孔58内に当該施錠具40の止め具41が進入する。
【0056】
また、各側壁部52の内側における前壁部53の両側には、いずれも施錠具40の側方に位置して一対の腕部材56を挿入係合する係合孔55が貫通形成されている。
【0057】
各腕部材56は前後に延在して構成される金属板から成り、その後端には上下所定間隔を有して後方に突出する鉤状の複数の係合爪56A・・が形成されて、該係合爪56Aは前記棚支柱17のいずれかの係合孔18に係合可能とされる。
【0058】
この腕部材56は、カバー50が取り付けられた状態で、当該カバー50の側壁部52より後方に位置して、後部より前部が内側となる屈曲部57が形成され、腕部材56の前部がカバー50の側壁部41内側に位置する構成とされる。この腕部材56の前部56Bは、前端よりカバー50の前壁部53の両側に形成された各係合孔55、55に進入して係合可能とされる。
【0059】
また、この腕部材56には、腕部材側施錠孔58が貫通して形成されている。施錠具40の施錠状態では、前記カバー側施錠孔54と合致された状態で、当該腕部材側施錠孔58内に当該施錠具40の止め具41が進入する。
【0060】
そして、この腕部材56の下縁には、該前部56Bがカバー50の係合孔55に進入した状態で、当該カバー50の側壁部52下部の内側に設けられた磁石MGを回避する回避部56Cが形成される。
【0061】
係る構成の一対の腕部材56の後部間には、各腕部材56を相互に連結する連結部材59が設けられている。図中60は、当該連結部材59と腕部材56とを連結して固定するねじ部材である。この連結部材59には、所定間隔を存して複数の通気孔59Aが形成されている。
【0062】
以上の構成により、医薬品などの薬事法によりその販売時間帯などが制限された商品Sが特定の棚3又はデッキパン5上、本実施例では、上から二段目の棚3に陳列された場合について説明する。この場合、当該商品Sの販売が可能な時間帯には、他の棚3やデッキパン5と同様に、当該棚3上の空間3Aが前方に開放した状態とする。これにより、顧客による任意な商品選択及び取出が可能となる。
【0063】
他方、当該商品Sの販売に制限が課される時間帯では、当該商品Sが陳列された特定の棚3の前部に上述したようにカバー50を取り付ける。次に、その取付手順を説明する。先ず、当該棚3のストッパ28の操作部28Aを操作して商品Sを載せたまま当該棚3を手前の陳列室9外に引き出す。次に、左右一対の腕部材56及びこれらを連結した連結部材59を用意し、各腕部材56の係合爪56Aを左右の棚支柱17の当該棚3よりも所定寸法高い位置の係合孔18に係脱自在にそれぞれ係合する。このとき、各腕部材56、56の屈曲部57より後部は、側板7の内側に沿い、屈曲部57より前部は、側板7よりも所定寸法内側に位置する。そして、当該棚3を陳列室9内に戻す。
【0064】
次に、カバー50の各側壁部52、52の内側に各腕部材56、56が位置するように当該カバー50を当該棚3の前部に載置し、各腕部材56、56の前部56B、56Bをカバー50の前壁部53両側に形成された各係合孔55内にそれぞれ進入させて係合する。この状態で、係合孔55内に進入した腕部材56の前部56Bは、その一部が前壁部53の前方に突出して、これらが係合する。これにより、予め支柱17に取り付けられた各腕部材56、56に対して、前方からカバー50を容易に係合させることができる。
【0065】
このとき側壁部52、52の下部内側に設けられた磁石MG、MGは当該棚3の間隔保持部32、32上に載置され、それに磁力によって着脱自在に吸着する。この状態でカバー50は当該棚3の前方において自立状態で起立する。そして、当該棚3上の空間3Aの前方を前述したように商品Sの取り出しが不能となるように閉じる。
【0066】
このように、各腕部材56、56の前部56B、56Bが、カバー50の各係合孔55、55にそれぞれ進入して係合した状態で、腕部材側施錠孔58とカバー側施錠孔54は合致する。そのため、腕部材56の前部56Bをカバー50の係合孔55に進入させ係合するのみで当該腕部材側施錠孔58とカバー側施錠孔54を合致させることができ、これらの位置決めが容易となる。
【0067】
また、前述した如くカバー50の前壁部53下部は当該棚3のプライスレール31を覆う。この際、プライスレール31はその上端が棚3上より上方に突出して設けられているが、当該プライスレール31の上端は、カバー50の側壁部52の切欠52Aを利用して、プライスレール31が取り付けられた状態のまま、カバー50を取り付けることができる。
【0068】
次に、カバー50に設けられた施錠具40の鍵を回動させることにより、止め具41が回動し、合致した状態の腕部材側施錠孔58とカバー側施錠孔54に施錠具40の止め具41を容易に進入させて、各腕部材56、56とカバー50が連結した施錠状態となる。このように、簡単な構造にて、各腕部材56、56とカバー50とを連結・施錠する構成を実現でき、これらの連結・施錠作業性を容易とすることができる。
【0069】
以上のように、カバー50は、棚前端部に取り付けられた状態で、前方への移動が止め具41と腕部材側施錠孔58との係合によって規制されるため、棚3からのカバー50の取り外しが禁止される。
【0070】
このように、カバー50にて特定の棚3上の空間3A前部を閉じることで、当該棚3(又はデッキパン5)上の商品Sを取り出せないようにすることが可能となる。これにより、例えば薬事法などにより販売形態が制限される商品であっても、当該商品が陳列される棚3(又はデッキパン5)上の空間3A前部をカバー50にて閉じることにより、顧客が任意に当該商品を取り出して販売に供されてしまう不都合を未然に回避することが可能となる。
【0071】
特に、後端が棚支柱17にそれぞれ係合された左右一対の腕部材56、56は、前部56B、56Bがカバー50の前壁部53に形成された両係合孔55、55にそれぞれ係合され、各腕部材56、56とカバー50とが係合した状態で施錠具40によって連結されるため、各腕部材56、56とカバー50との連結を強固とすることができる。
【0072】
そして、各腕部材56、56とカバー50とは連結された状態で、施錠具40にてこのカバー50の取り外しを禁止することできるため、棚3上の空間3A前部が閉じられた状態を厳格に維持することができ、顧客等により故意にカバー50が取り外される等によって、当該前部3Aが閉じられた状態の棚3上から商品S等が任意に取り出されてしまう不都合を確実に回避することができる。
【0073】
また、腕部材56、56をカバー50に施錠した状態で、カバー50は前方に移動できなくなるので、当該棚3(又はデッキパン5)が前方に引き出されることで、当該棚3(又はデッキパン5)上の商品Sが取り出されてしまう不都合を防止することが可能となる。これにより、可動式の棚3やデッキパン5の棚の場合であっても厳格な商品管理を実現することが可能となる。
【0074】
特に、本実施例では、施錠具40は、カバー50の前壁部53に設けられると共に、施錠状態で各施錠孔54、58に内側から進入する止め具41を有するため、別途錠前を付ける場合に比して施錠具40を紛失等する事故が生じない。この場合、施錠具40はカバー50の前壁部53にあるため、左右の側壁部52に設けられる場合と異なり、ショーケース1に干渉しないものとすることができる。
【0075】
また、施錠具40の止め具41は内側から各施錠孔54、58に進入する構成とされていると共に、各腕部材56は各側壁部53の内側にあるため、腕部材56を故意に外側に変形させられ難くなる。そのため、当該腕部材56が変形されると腕部材側施錠孔58から止め具が外れてしまうが、腕部材56を変形させるためには、カバー50の側壁部53も変形させなければならず、そのような不都合が生じ難くなる。
【0076】
更に、腕部材56は棚3を架設するための棚支柱17を利用して取り付けられるので、腕部材56をオープンショーケース1に固定するための格別な構造をオープンショーケース1側に構成する必要が無くなり、汎用性に富んだものとなると共に、生産コストの高騰も抑制することができるようになる。
【0077】
また、カバー50は棚3(又はデッキパン5)に吸着する磁石MGを備え、この磁石MGが吸着した状態で棚3(又はデッキパン5)前方において起立するようにしたので、カバー50を取り付ける際に、腕部材56と施錠するまで容易且つ安定的に棚3(又はデッキパン5)に起立させておくことができるようになり、着脱操作性が著しく向上する。
【0078】
また、カバー50の磁石MGは当該カバー50の両側部に設けられて棚3(又はデッキパン5)の各間隔保持部32、32に吸着するようにしたので、可動式の棚3のストッパ28の操作部28Aとその下方の棚3(又はデッキパン5)上の商品との干渉を防ぐための間隔保持部32、32を利用して、カバー50の磁石MGが陳列商品と干渉することを防止することができるようになり、当該棚3(又はデッキパン5)上に商品が陳列された状態で支障なくカバー50を取り付けることが可能となる。
【0079】
また、各腕部材56、56は、前部56B、56Bが係合孔55、55に進入した状態で、カバー50の側壁部52下部の内側に設けられた磁石MGの上側に位置するように構成されているため、いずれもカバー50の内側に位置する磁石MGと、各腕部材56とが相互に干渉しないものとすることができ、支障なくカバー50を取り付けることができる。
【0080】
また、カバー50は、棚3(又はデッキパン5)に取り付けられた状態で、前面に設けられたプライスレール31も覆うようにしたので、販売を制限したい商品名も隠すことができるようになり、係る商品を故意に取り出されることをより確実に防止することが可能となる。
【0081】
また、カバー50の上部は後側に折曲され、後方に所定距離延在する上壁部51が構成されているので、実施例のように複数段の棚3が所謂雛壇式に設けられ、棚3(又はデッキパン5)の上側の棚3が棚3(又はデッキパン5)よりも後退している場合にも、この後退した寸法分を上壁部51が補い、カバー50上側から手を差し入れて商品が取り出されてしまう不都合を防止することが可能となる。
【0082】
また、カバー50の上壁部51には、上側の棚3の操作部28Aに対応する切欠51Aが形成されているので、カバー50を棚3(又はデッキパン5)に取り付けても、カバー50の切欠51Aを利用して当該棚3(又はデッキパン5)の上側の棚3のストッパ28を支障なく操作することができるようになる。
【0083】
更に、一対の腕部材56、56は、それぞれの後部間に渡って設けられた連結部材59により相互に連結されているため、カバー50を各腕部材56、56に取り付けた状態で、カバーの前壁部53と、各側壁部52、52と、各腕部材56、56及び連結部材59が枠状になり、強度を著しく向上させることができる。
【0084】
また、各腕部材56、56が連結されることにより、それらを支柱17に取り付ける際の位置決めが容易となり、各腕部材56、56の後端が異なる高さに取り付けられる不都合を解消することができる。更に、当該連結部材59は、棚3の後部において、当該棚3上に陳列された商品Sの後側を押さえることができ、カバー取付の際に、商品Sが後方に倒れてしまう不都合を防止することができる。
【0085】
更に、この連結部材59には、複数の通気孔59Aが形成されているため、陳列室9の背面を構成する仕切板8に形成された冷気吹出孔10を当該連結部材59によって塞いでしまう不都合を解消することができ、係る連結部材59の通気孔59Aと冷気吹出孔10の重合部分より支障なく冷気を陳列室9内に吹き出すことができる。これによって、陳列室9内の冷気循環を邪魔する不都合を回避することができる。
【0086】
尚、実施例では陳列室9の上から二段目の棚3にカバー50を取り付けたが、それに限らず、それ以外の棚3(デッキパン5を含む)に取り付けても良い。但し、上部の棚3に設けられるものほど、前後寸法が小さくなるので、それらの棚3の前後寸法に応じて、腕部材56の寸法を短くするものとする。
【0087】
また、図10及び図11では、最上段の棚3に上記カバー50と略同様に構成されたカバー70を取り付けた例を示している。このカバー70は、上記カバー50と同様に、棚3上の空間前方に位置する前壁部73と、この前壁部73の両側から後方に延在する側壁部72、72と、この前壁部73の上端から後方に延在する上壁部71とが折曲形成された板状部材にて構成されている。
【0088】
前壁部73は、棚3前端部の左右方向に延在すると共に、当該棚3の空間を前方に位置して上下に延在して構成されているが、本実施例のように複数段の棚3が所謂雛壇式に設けられ、棚3(又はデッキパン5)の上側の棚3が棚3(又はデッキパン5)よりも後退しているため、最上段に設けられる棚3のカバー70の前壁部73は、上記前壁部53とは異なり、上端が下端よりも後退するように、上端が後方に向けて傾斜して設けられている。そして、当該前壁部73の下端部73Aは、棚3に設けられるプライスレール31の前面に対応して略垂直となるように折曲形成されている。
【0089】
これにより、冷気吐出口12から吐出される冷気を最上段の棚3に設けられたカバー70の前壁部73に沿って流下させることができ、適切な冷気エアーカーテンの形成を促進しつつ、下端部73Aによって適切にプライスレール31を隠すことができる。
【0090】
また、本実施例では、カバー70が最上段の棚3前端部に取り付けられた状態で、高さ寸法は、冷気吐出口12、若しくは、その後方に近接する寸法とされている。そして、その上側に棚3が設けられないため、該棚3のストッパ28の操作部28Aに対応して上壁部51の両側部に形成されていた切欠51Aは形成されていない。
【0091】
また、カバー50の上壁部51は、後方に延在して構成されていたが、当該カバー70の上壁部71は、前壁部73の上端より所定寸法後方に向けて略水平に折曲形成されていると共に、当該上壁部71は、当該棚3上に陳列される最前列の商品Sの前方にて終了している。これにより、当該棚3上の空間前部に冷気吐出口12からの冷気の一部を支障なく導入させることができ、該空間の冷却効率を維持することができる。
【0092】
また、実施例では可動式の棚やデッキパンを用いたが、必ずしもそれに限られるものでは無く、通常の固定式の棚やデッキパンでも本発明は有効である。
【符号の説明】
【0093】
S 商品
MG 磁石
1 オープンショーケース
3 棚
9 陳列室
10 冷気吹出孔
12 冷気吐出口
17 棚支柱
18 係合孔
28 ストッパ
28A 操作部
31 プライスレール
32 間隔保持部
40 施錠具
40A 鍵挿入口
41 止め具
50、70 カバー
51、71 上壁部
51A 切欠
52、72 側壁部
53、73 前壁部
54 カバー側施錠孔
55 係合孔
56 腕部材
56B 前部
57 屈曲部
58 腕部材側施錠孔
59 連結部材
59A 通気孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口する陳列室内に商品陳列用の棚を複数段設けて成るオープンショーケースにおいて、
前記陳列室の背面両側に設けられ、前記棚を架設するための棚支柱と、
前記棚の前部に着脱可能に取り付けられ、少なくとも前記商品の取り出しが不能となるよう当該棚上の空間前部を閉じるためのカバーと、
後端が前記棚支柱にそれぞれ係合され、前部が前記カバーの両側にそれぞれ係合される左右一対の腕部材と、
各腕部材と前記カバーとが係合した状態でそれらを連結し、且つ、施錠する施錠具とを備えたことを特徴とするオープンショーケース。
【請求項2】
前記カバーは、前記棚上の空間前方に位置する前壁部と、該前壁部の両側から後方に延在する側壁部と、該側壁部の内側における前記前壁部の両側に形成された係合孔と、前記側壁部に形成されたカバー側施錠孔とを有し、
前記各腕部材は、腕部材側施錠孔を有して前記カバーの側壁部内側に位置し、前部が前記各係合孔にそれぞれ進入して係合すると共に、その状態で前記腕部材側施錠孔とカバー側施錠孔は合致し、前記施錠具は合致した状態の各施錠孔に進入して前記各腕部材とカバーを連結状態で施錠することを特徴とする請求項1に記載のオープンショーケース。
【請求項3】
前記施錠具は、前記カバーの前壁部に設けられると共に、施錠状態で前記各施錠孔に内側から進入する止め具を有することを特徴とする請求項2に記載のオープンショーケース。
【請求項4】
前記カバーは、前記各側壁部下部の内側にそれぞれ設けられ、前記棚に吸着する磁石を有し、該磁石が吸着した状態で前記棚前方において起立すると共に、
前記各腕部材は、前部が前記係合孔に進入した状態で前記磁石の上側に位置することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のオープンショーケース。
【請求項5】
前記一対の腕部材の後部間に渡って設けられ、各腕部材を相互に連結する連結部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの何れかに記載のオープンショーケース。
【請求項6】
前記連結部材には、複数の通気孔が形成されていることを特徴とする請求項5に記載のオープンショーケース。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−245317(P2012−245317A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121701(P2011−121701)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】