説明

カラム充填剤及びその製造方法

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラム充填剤及びその製造方法、特にその活性基修飾状態の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より各種液体試料の分離に充填剤を詰めたカラムが用いられており、血清等の各種物質の混合試料の分離、分析には液体クロマトグラフィー、特に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)が汎用され、また工業的にも特定成分の分離・抽出にカラム充填剤が応用されている。このうち、ホウ酸基を導入した充填剤は、ジオール骨格、特にシス−ジオール骨格を有する化合物と特異的な相互作用を有し、カテコールアミン(エピネフリン、ノルエピネフリン、ドーパミン、神経伝達物質)、糖、糖化アルブミン、及び糖化ヘモグロビン(糖尿病のマーカー)等を分離する充填剤として重要である。このホウ酸基を導入した充填剤としては、ポリマー系樹脂担体とシリカ系担体の二種類が存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリマー系樹脂担体は耐久性に優れるが理論段数が低く、その製造コストも高い。一方、シリカ系担体は理論段数は高いものの、耐久性に劣る等の欠点がある。本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、耐久性、理論段数が高く、しかも製造コストが低いホウ酸基を含むカラム充填剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために本発明者が鋭意検討した結果、多孔性担体の表面をシリコーンポリマーで被覆し、さらにそのシリコーンポリマー上にホウ酸基を修飾することにより、苛酷な移動相の影響を受けることなく、耐久性、安定性に優れたホウ酸系カラム充填剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本出願にかかる充填剤は、Si−C結合により結合したホウ酸基を含むシリコーンポリマーで被覆された多孔性担体よりなることを特徴とする。また、本出願にかかる製造方法は、多孔性担体をシリコーンポリマーで被覆する工程と、前記被覆シリコーンポリマーの−SiH基に、二重結合を有し同時にホウ酸基を有する修飾基を結合させる修飾工程を含むことを特徴とする。
【0005】なお、前記方法において、被覆シリコーンポリマーの−SiH基に、二重結合を有し同時にエポキシ基を有する中間基を結合させる中間基修飾工程と、前記中間基のエポキシ基に、アミノ基又は水酸基を有し同時にホウ酸基を有する修飾基を結合させる修飾工程とを含むことが好適である。また、前記多孔性担体はシリカゲルからなることが好適である。
【0006】以下、本発明の構成を詳細に説明する。
多孔性担体本発明において用いられる多孔性担体としては、例えば液体クロマトグラフィー用の担体として一般に使用されている任意の粉体であるシリカゲル、アルミナ、ガラスビーズ(例えばポーラスガラス)、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト又はグラファイト等を使用することができる。また、複合粉体、例えばポリアミド、アクリル樹脂、又はポリビニルアルコール等の合成樹脂の表面に、微細な無機粉体、例えばシリカゲル、二酸化チタン又はヒドロキシアパタイトを被覆処理した粉体も使用することができる。また、多孔性担体の平均粒径は2〜200μmで、比表面積200〜800m2/g、40〜120Åの細孔を有するものが好適である。特に好適な多孔性担体としては、60〜80Åの細孔を持ち、比表面積が400〜600m2/gで粒径3〜50μmの球形あるいは破砕型のシリカゲルである。
【0007】シリコーンポリマー本発明において使用されるSi−H基を有するシリコーン化合物は、下記一般式化1
【化1】(R1HSiO)a(R23SiO)b(R456SiO1/2)c(化1中R1、R2及びR3は相互に独立に水素原子であるか又はハロゲン原子の少なくとも1個で置換されていることのある炭素数1〜10の炭化水素基であるが、R1,R2,R3が同時に水素原子であることはない。また、R4,R5,R6は相互に独立に水素原子であるか又はハロゲン原子に少なくとも一個で置換されていることのある炭素数1〜10の炭化水素基である。aは0又は1以上の整数であり、bは0又は1以上の整数であり、cは0又は2であるが、但しcが0である場合にはaとbとの和が3以上の整数であるものとする)の少なくとも一種である。
【0008】上記化1のシリコーン化合物は2種の群からなる。第1の群は、前記化1においてc=0の場合に相当し、下記一般式化2
【化2】(R1HSiO)a(R23SiO)b(化2中R1、R2、R3、a及びbは前記と同じ意味であるが、好ましくはR1、R2及びR3が相互に独立にハロゲン原子に少なくとも一個で置換されていることのある炭素数1〜10の炭化水素基であり、aとbとの和が3以上である)で表わされた環状シリコーン化合物である。この化合物の代表例を挙げれば以下の通りである。
【化3】


【化4】


上記の化3および化4で示される化合物は、それぞれ単独で又はそれらの混合物の形で使用することができる。
【0009】上記化3及び化4の各式において、n(又はa+b)は好ましくは3〜7である。nの値が小さくなるのにしたがってその沸点が低下するので、蒸発して担体上に吸着する量が多くなる。特に3量体及び4量体は、その立体性質上、重合しやすいので特に適している。
【0010】前記式化2の環状シリコーン化合物の具体例としては、ジハイドロジェンヘキサメチルシクロテトラシロキサン、トリハイドロジェンペンタメチルシクロテトラシロキサン、テトラハイドロジェンテトラメチルシクロテトラシロキサン、ジハイドロジェンオクタメチルシクロペンタシロキサン、トリハイドロジェンヘプタメチルシクロペンタシロキサン、テトラハイドロジェンヘキサメチルシクロペンタシロキサン、及びペンタハイドロジェンペンタメチルシクロペンタシロキサン等を挙げることができる。
【0011】前記式化1のシリコーン化合物の第二の群は、前記式化1においてc=2の場合に相当し、下記一般式化5
【化5】(R1HSiO)a(R23SiO)b(R456SiO1/2c(化5中R1、R2、R3、R4、R5、R6、a及びbは前記と同じ意味であり、cは2であるが、好ましくはR1〜R6が相互に独立にハロゲン原子の少なくとも1個で置換されていることのある炭素数1〜10の炭化水素基である)で表わされる直鎖状シリコーン化合物である。この化合物の代表例としては、下記一般式化6
【化6】


で表わされる化合物を挙げることができる。
【0012】上記式化5の直鎖状シリコーン化合物の具体例としては、1,1,1,2,3,4,4,4-オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,2,3,4,5,5,5-ノナメチルペンタシロキサン、及び1,1,1,2,3,4,5,6,6,6-デカメチルヘキサシロキサン等を挙げることができる。前記一般式化1で表わされるシリコーン化合物は、気相状態又は液相状態で前記多孔性担体と接触させる。気相状態での接触(気相処理)は、例えば密閉容器を用い、120℃以下好ましくは100℃以下の温度下で、好ましくは200mmHg以下さらに好ましくは100mmHg以下の圧力下において、前記シリコーン化合物の蒸気を分子状態で担体表面上に接触させる方法、120℃以下好ましくは100℃以下の温度下で前記シリコーン化合物とキャリアーガスとの混合ガスを担体と接触させる方法等により行うことができる。この気相処理に適したシリコーン化合物としては、例えばテトラヒドロテトラエチルシクロテトラシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサンを挙げることができる。
【0013】一方、液相状態での接触(液相処理)は、例えば前記シリコーン化合物を溶解することができる揮発性溶媒であるベンゼン、ジクロロメタン、又はクロロホルム等、特にはヘキサンに溶解した1〜50重量%シリコーン化合物溶液を担体1重量部に対してシリコーン化合物0.01〜1重量部になるように担体に添加すれば良い。この場合、攪拌下に添加することが好ましい。担体表面上でのシリコーン化合物の表面重合は前記接触処理後の担体を温度50〜200℃で2時間以上放置あるいは攪拌することによって行うことができる。
【0014】この表面重合は、担体自身の表面活性点の作用により促進されるので、特に触媒を加える必要はない。ここで、「活性点」とはシロキサン結合(Si−O−Si)またはSi−H(ヒドロシリル)基をもつシリコーン化合物の重合を触媒することのできる部位であり、例えば酸点、塩基点、酸化点、又は還元点を意味する。表面重合は、担体表面の活性点がシリコーンポリマーの被膜で覆われてしまうまで行われる。担体自体の活性が非常に弱い場合には、前記接触処理前又は後の担体にアルカリ触媒例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム若しくは水酸化カルシウム等、アルキル金属触媒例えばジブチル錫等を適宜添加した後に重合させても良い。
【0015】担体表面を被覆したシリコーンポリマー被覆の構造には2種類のものがある。すなわち、重合がシロキサン結合(−Si−O−Si)の開裂及び再結合によって起きるシリコーンポリマーでは−Si−O−Si−単位の鎖状構造のみを持ち、一方重合がH2O又はO2の存在下におけるヒドロシリル結合(Si−H)同士の架橋反応によって起きる場合には、
【化7】


から誘導される、
【化8】


単位をもつ網状構造をシリコーンポリマーが含むことになる。
【0016】以上の二つの異なった型の重合は、担体の種類や反応条件(温度、触媒等)によって、それぞれ単独に進行する場合と、両方の型の重合が同時に進行する場合とがある。そして、重合の程度も様々である。
【0017】以上のように、本発明においては分子量の低いシリコーン化合物を担体と接触させるので、シリコーン化合物が担体の細孔内部にまで侵入して粉体の実質的全表面上に付着又は吸着して重合し、シリコーンポリマーの極めて薄い被膜(3Å〜30Åの被膜)が担体上に形成され、担体の多孔性が実質的に元のまま維持される。この多孔性は、続いて実施するビニル化合物付加等によっても実質的に損われない。
【0018】以上の重合反応により担体表面に形成されたシリコーンポリマーの分子量(重量平均分子量)は15万以上である。但し、シリコーン化合物の場合、重合により高分子化するにつれ、水や有機溶媒に溶けにくくなってしまい、ポリマーを抽出して分子量を測定することはできず、また担体表面上にコートされている状態でのポリマーの分子量を測定することも不可能である。そこで、重合進行中の各段階のポリマーをクロロホルム抽出し、ポリスチレン換算でポリマーの分子量を求めたところ、最大15万のポリマーが存在することが確認された。従って、クロロホルムに抽出されない状態にまで充分に重合させたポリマーの分子量は、15万以上であると言うことができるが、より詳しく分子量を確認することは困難である。
【0019】ホウ酸基の導入ところで、担体表面を被覆したシリコーンポリマー中には、未反応のSi−H基が残存している。このSi−H基に、分子中にビニル基を有する炭化水素を反応させることによって、Si−C結合を有するシリコーンポリマーとすることができる。前記のビニル化合物としては、例えば一般式
【化9】R8−CH=CH−R9(式中、R8及びR9は、相互に独立に水素原子、炭素数1〜40のアルキル基、炭素数4〜8のシクロアルキル基若しくはシクロアルケニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基で置換されていることのあるアリール基である)で表わされる化合物を使用することができる。
【0020】前記一般式で表わされるビニル化合物は、R8及びR9がともに水素原子であるエチレン、R8及びR9の一方が水素原子であって他方が水素原子以外の置換基であるビニル化合物例えばα−オレフィン化合物、R8及びR9がともに水素原子以外の同じ置換基である対称形ビニル化合物、あるいはR8及びR9が水素以外の異なる置換基である非対称形ビニル化合物のいずれかであっても良い。
【0021】好ましいビニル化合物は、前記一般式においてR8及びR9が相互に独立に、水素原子;炭素数4〜20のアルキル基例えば1−ヘキシル基、1−オクチル基、1−デシル基、1−ドデシル基、1−ヘキサデシル基、又は1−オクタデシル基;シクロヘキシル基又はシクロヘキセニル基;フェニル基又はナフチル基;又は炭素数1〜4の低級アルキル基で置換されているフェニル基又はナフチル基であるビニル化合物である。R8が水素原子であり、R9がエチル基、ヘキシル基、ヘキサデシル基、又はフェニル基であるビニル化合物を付加させると、それぞれ従来の化学結合型充填剤のC4−タイプ、C8−タイプ、C18−タイプ又はフェニルタイプに相当するものを得ることができる。
【0022】前記ビニル化合物と前記シリコーンポリマー被覆粉体との反応は、例えば溶媒の存在下において50〜300℃、気相あるいは液相で2時間以上接触させることにより行うことができる。触媒としては、白金属触媒すなわちルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金の化合物が適している。特にパラジウム化合物及び白金化合物が良好である。この反応の確認はFT−IR装置を用いた拡散反射スペクトルの測定により行える。すなわち、2160cm-1のSi−H基の吸収は、ビニル化合物の付加により吸収強度が大幅に減少し、これに変って2800cm-1〜3000cm-1に新たにアルキル基に基づく吸収が表われる。従って、この吸収強度の比を求めることによって反応率が計算される。
【0023】なお、このホウ酸基の導入は、例えば末端に二重結合をもち、他の末端にホウ酸基をもつ化合物をシリコーンポリマーに反応させることで、一段階でホウ酸基をもつカラム充填剤を製造することができる。また、シリコーンポリマーで被覆された多孔性担体に、まずエポキシ基を有するエポキシ化合物を導入し、該末端エポキシ基に例えばm−アミノフェニルボロン酸ヘミスルフェイトを反応させることで、ホウ酸基をもつ化合物を結合させて、ホウ酸基をもつ充填剤を製造することができる。このようにエポキシ化合物などを中間体として用いることにより、ホウ酸修飾基を導入する際に担体を損傷しにくいという利点がある。
【0024】なお、m−アミノフェニルボロン酸ヘミスルフェイトはアルカリ性側でしか水に溶解しないが、通常のシリカゲルはアルカリ性側で溶解してしまうという欠点がある。従って、アルカリ性液がシリカゲルに直接接触しないようにシリコーンポリマーを被覆する本方法は、ホウ酸修飾基を効率よく導入する観点からも極めて有利である。
【0025】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれにより限定されるものではない。また、配合量は重量%で示す。
【0026】実施例1 二段階反応により製造された充填剤製造法約60Åの細孔を有し、平均粒径5μmの球形シリカゲル粉体(図1(A))10gと環状シリコーン化合物(前記化1において、R1=CH3、a=3〜5、b=0、c=0のもの)2gとを、両者が連結された別々の密封容器にとり、環状シリコーン化合物を窒素バブリングすることによって気相状態でシリカゲル粉体表面に接触させ表面重合させた(図1(B):シリコーンポリマー被覆工程)。続いて、容器からシリカゲル粉体を取り出し、恒温槽内において105℃で1時間加熱した。
【0027】冷却後、粉体8gと、触媒として塩化白金酸0.5mgとを200mlの三口フラスコにとり、イソプロピルアルコール30ml及びアリルグリシジルエーテル(中間基)15gを加えて、油浴中で5時間還流加熱した(図1(C):中間基結合工程)。これをグラスフィルターで濾過し、続いてイソプロピルアルコール、メタノール及びクロロホルムで充分洗浄した後、濾過し80℃で恒温槽内において1時間減圧乾燥させた。
【0028】次に、20mlの水に上記の粉末3gと、m−アミノフェニルボロン酸ヘミスルフェイト3gを加え、pHを3N−NaOHで8.5に調整した後、超音波分散を行ない、21℃で16時間インキュベートを行なった(図1(D):修飾工程)。その後、グラスフィルターで濾過し、0.5M NaCl,0.1MNaHCO3,1mM HCl各500mlで洗浄した後、さらに水、アセトンで洗浄・濾過し、80℃の恒温槽内において2時間減圧乾燥させて、充填剤を得た。
【0029】なお、具体的反応様式は、下記化10に示される。
【化10】


測定例上記実施例1で作成した充填剤を内径1.5mm、長さ35mmのステンレススチール製カラムに平衡スラリー法で充填し、充填カラムを作成した。このカラムを用い、エピネフリン、ノルエピネフリン、ドーパミン(各100μg)の溶離挙動を種々のpHの移動相を用いて調べた。移動相には15mMリン酸緩衝液/CH3CN=94/6を用い、pHはリン酸を添加することにより変化させた。なお、流速は0.1ml/min.、検出は254nmでの吸光度測定で行なった。縦軸に容量比k’,横軸に移動相のpHをとったときのグラフを図1に示す。
【0030】一方、図2には市販カラム充填剤(シリコーン樹脂によりシリカゲルを被覆していないもの)について同様の溶離挙動を調べた。図1及び図2を比較すると、pH5或いは6において本実施例にかかる充填剤(シリコーンポリマーで被覆したもの)のk’は小さく(保持力が小さい)、シリカゲルのシラノール基の影響による保持の増加が認められない。これに対し、市販カラム充填剤はpH5〜6附近から急激に保持力(k’)が上昇し、シリカゲルのシラノール基の影響が著しいことが理解される。この結果、実際の分離においては、大きなテーリングが生じ、分離効率が著しく悪い。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかるカラム充填剤は、シリコーンポリマーが担体を均一にコートした樹脂カプセル型であるため、個々の粉体の持つ極性基(例えばシリカゲルのシラノール基)の影響をほとんど受けず、しかも該シリコーンポリマーにホウ酸基が結合しているため、ジオール骨格を有する物質を効果的に分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるカラム充填剤の製造工程の説明図である。
【図2】本発明にかかるカラム充填剤のpHと容量比の関係を示す説明図である。
【図3】従来のカラム充填剤のpHと容量比の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
10 多孔性担体(シリカゲル)
12 シリコーンポリマー
14 エポキシ基
16 ホウ酸基

【特許請求の範囲】
【請求項1】 Si−C結合により結合したホウ酸基を含むシロキサン結合を骨格とするシリコーンポリマーで被覆された多孔性担体よりなることを特徴とするカラム充填剤。
【請求項2】 請求項1記載の充填剤において、多孔性担体はシリカゲルからなることを特徴とするカラム充填剤。
【請求項3】 多孔性担体をシリコーンポリマーで被覆する工程と、前記被覆シリコーンポリマーのSiH基に、二重結合を有し同時にホウ酸基を有する修飾基を結合させる修飾工程とを含むことを特徴とするカラム充填剤の製造方法。
【請求項4】 請求項3記載の方法において、被覆シリコーンポリマーのSiH基に、二重結合を有し同時にエポキシ基を有する中間基を結合させる中間基結合工程と、前記中間基のエポキシ基に、アミノ基又は水酸基を有し同時にホウ酸基を有する修飾基を結合させる修飾工程とを含むことを特徴とするカラム充填剤の製造方法。
【請求項5】 請求項3又は4記載の製造方法において、多孔性担体はシリカゲルからなることを特徴とするカラム充填剤の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【特許番号】第2615438号
【登録日】平成9年(1997)3月11日
【発行日】平成9年(1997)5月28日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−341202
【出願日】平成6年(1994)12月13日
【公開番号】特開平8−166376
【公開日】平成8年(1996)6月25日
【出願人】(000001144)工業技術院長 (75)
【参考文献】
【文献】色譜,(1987),5(4),P.221−224