説明

カラーホイール、可視光光源、投射型画像表示装置、投射型画像表示方法

【課題】カラーホイールを透過する不可視光線を減少させ、カラーホイールでの不可視光線から可視光線への変換効率を向上させることが可能なカラーホイール、可視光光源、投射型画像表示装置、投射型画像表示方法を提供すること。
【解決手段】不可視光線の光源132から、不可視光線の照射を受けるカラーホイール110であって、光源に対向配置された場合に、光源側の面に位置し、光源から照射された不可視光線を可視光線に変換する蛍光体層112と、蛍光体層に対して、光源と反対側の面に位置し、不可視光線を反射し、可視光線を透過する不可視光線反射層114とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーホイール、可視光光源、投射型画像表示装置、投射型画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
投射型画像表示装置は、光源から出射された光を、画像表示素子に照射し、画像をスクリーン上に投射する装置である。投射型画像表示装置において、光源から照射された光を赤、緑、青の可視光に変換するとき、カラーホイールが設けられる。このカラーホイールは、光源からの光を可視光に変換する蛍光体層が形成された円板状部材であり、円の中心を軸として回転駆動される。
【0003】
例えば、特許文献1には、励起用半導体レーザーからの光が照射されるカラーホイールと、カラーホイールを通過した光のうち、所定の波長の光を透過させるノッチフィルタとを有するプロジェクタ装置が開示されている。また、特許文献2及び特許文献3には、紫外光が照射されるカラーホイールと、カラーホイールで変換された光を光源と反対側の画像表示素子側に反射させる波長選択膜又は可視光反射膜とを有する投射型表示装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−233123号公報
【特許文献2】特開2004−325874号公報
【特許文献3】特開2004−341105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図1に示すように、投射型画像表示装置の光源が出射する光を紫外線とする場合、カラーホイールに形成された蛍光体層12は、紫外線が照射されて、紫外線を可視光線に変換させて出射する。しかしながら、紫外線を可視光線に変換する蛍光体層12は、蛍光体層12に入射した紫外線の一部を透過させるため、蛍光体層を透過した紫外線は、カラーホイール以降に設置された画像表示素子や光学系の光学部品に到達した。そのため、紫外線が、画像表示素子や光学部品に対して、寿命低下、画質劣化等の悪影響を及ぼすという問題があった。なお、図1は、従来の蛍光体層と紫外線及び可視光線の入出射を示す説明図である。
【0006】
また、特許文献1に示すように、カラーホイールと画像表示素子との間に、蛍光体層を透過した紫外線を吸収するノッチフィルタ等の紫外吸収能部材を設ける場合、一度蛍光体層を透過した紫外線は可視光変換に使用されずに除去されてしまうため、光源から照射された紫外線を有効に活用できていないという問題があった。更に、紫外線から可視光線への変換効率を高めようとすると、蛍光体層を厚くしていく必要があるため、製造コストが嵩むという問題があった。また、蛍光体層の厚さが増加すると、紫外線から変換された可視光線は、蛍光体層で吸収される量が増加するため、蛍光体層から出射される可視光線の出射量が減少するという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、カラーホイールを透過する不可視光線を減少させ、カラーホイールでの不可視光線から可視光線への変換効率を向上させることが可能な、新規かつ改良されたカラーホイール、可視光光源、投射型画像表示装置、投射型画像表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、不可視光線の光源から、不可視光線の照射を受けるカラーホイールであって、光源に対向配置された場合に、光源側の面に位置し、光源から照射された不可視光線を可視光線に変換する蛍光体層と、蛍光体層に対して、光源と反対側の面に位置し、不可視光線を反射し、可視光線を透過する不可視光線反射層とを備えることを特徴とする、カラーホイールが提供される。
【0009】
かかる構成により、カラーホイールは、不可視光線の光源から不可視光線の照射を受け、カラーホイールが光源に対向配置されるとき、蛍光体層は、光源側の面に位置し、不可視光線反射層は、光源と反対側の面に位置する。そして、蛍光体層は、光源から照射された不可視光線を可視光線に変換し、不可視光線反射層は、不可視光線を反射し、可視光線を透過する。その結果、カラーホイールを透過する不可視光線は減少し、カラーホイール以降に設置される各部材に不可視光線による悪影響を与えない。また、不可視光線反射層は不可視光線を反射して、不可視光線反射層側からも蛍光体層に不可視光線が入射するので、不可視光線から可視光線に変換される不可視光線の量が増加し、カラーホイールでの可視光線への変換効率が向上する。
【0010】
上記不可視光線反射層は、蛍光体層に密着しているとすることができる。かかる構成により、不可視光線反射層と蛍光体層とは密着しており、不可視光線反射層で反射した不可視光線は、確実に蛍光体層に入射する。そのため、カラーホイールでの不可視光線から可視光への変換効率が更に向上する。
【0011】
上記不可視光線は、紫外線であり、不可視光線反射層は、紫外線を反射する紫外線反射層であり、蛍光体層は、紫外線を可視光に変換するとすることができる。かかる構成により、光源の光は紫外線であり、カラーホイールを透過する紫外線が減少して、カラーホイール以降に設置される各部材に紫外線による悪影響を与えない。また、紫外線反射層が紫外線を反射して、紫外線反射層側からも蛍光体層に紫外線が入射し、カラーホイールにおいて紫外線から可視光線への変換効率が向上する。
【0012】
上記不可視光線は、赤外線であり、不可視光線反射層は、赤外線を反射する赤外線反射層であり、蛍光体層は、赤外線を可視光に変換するとすることができる。かかる構成により、光源の光は赤外線であり、カラーホイールを透過する赤外線が減少する。また、赤外線反射層が赤外線を反射して、赤外線反射層側からも蛍光体層に赤外線が入射し、カラーホイールにおいて赤外線から可視光線への変換効率が向上する。
【0013】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、不可視光線を照射する光源と、不可視光線の照射を受けるカラーホイールであって、光源に対向配置された場合に、光源側の面に位置し、光源から照射された不可視光線を可視光線に変換する蛍光体層と、蛍光体層に対して、光源と反対側の面に位置し、不可視光線を反射し、可視光線を透過する不可視光線反射層と、を有するカラーホイールとを備えることを特徴とする、可視光光源が提供される。
【0014】
かかる構成により、光源は、不可視光線を照射し、カラーホイールは、不可視光線の照射を受け、カラーホイールが光源に対向配置されるとき、蛍光体層は、光源側の面に位置し、不可視光線反射層は、光源と反対側の面に位置する。そして、蛍光体層は、光源から照射された不可視光線を可視光線に変換し、不可視光線反射層は、不可視光線を反射し、可視光線を透過する。その結果、カラーホイールを透過する不可視光線は減少し、カラーホイール以降に設置される各部材に不可視光線による悪影響を与えない。また、不可視光線反射層は不可視光線を反射して、不可視光線反射層側からも蛍光体層に不可視光線が入射するので、不可視光線から可視光線に変換される不可視光線の量が増加し、カラーホイールでの可視光線への変換効率が向上する。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、不可視光線を照射する光源と、不可視光線の照射を受けるカラーホイールであって、光源に対向配置された場合に、光源側の面に位置し、光源から照射された不可視光線を可視光線に変換する蛍光体層と、蛍光体層に対して、光源と反対側の面に位置し、不可視光線を反射し、可視光線を透過する不可視光線反射層と、を有するカラーホイールと、カラーホイールを透過した可視光線を画像信号に応じて画像表示する画像表示素子と、画像表示素子で反射又は透過された光を投射する光投射手段とを備えることを特徴とする、投射型画像表示装置が提供される。
【0016】
かかる構成により、光源は、不可視光線を照射し、カラーホイールは、不可視光線の照射を受け、カラーホイールが光源に対向配置されるとき、蛍光体層は、光源側の面に位置し、不可視光線反射層は、光源と反対側の面に位置する。そして、蛍光体層は、光源から照射された不可視光線を可視光線に変換し、不可視光線反射層は、不可視光線を反射し、可視光線を透過する。更に、画像表示素子は、カラーホイールを透過した可視光線を画像信号に応じて画像表示し、光投射手段は、画像表示素子で反射又は透過された光を投射する。その結果、カラーホイールを透過する不可視光線は減少し、カラーホイール以降に設置される画像表示素子、光投射手段に不可視光線による悪影響を与えない。また、不可視光線反射層は不可視光線を反射して、不可視光線反射層側からも蛍光体層に不可視光線が入射するので、不可視光線から可視光線に変換される不可視光線の量が増加し、カラーホイールでの可視光線への変換効率が向上する。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、不可視光線を照射する光源が、不可視光線を、光源に対向配置された蛍光体層と不可視光線反射層とを有するカラーホイールに照射し、光源側の面に位置する蛍光体層が、不可視光線のうち一部を可視光に変換するとともに、不可視光線のうち残りを透過させ、蛍光体層に対して光源と反対側の面に位置する不可視光線反射膜が、蛍光体層を透過した不可視光線を反射し、蛍光体層が、不可視光線反射膜で反射した不可視光線を可視光に変換することを特徴とする、投射型画像表示方法が提供される。
【0018】
かかる構成により、カラーホイールを透過する不可視光線は減少し、カラーホイール以降に設置される各部材に不可視光線による悪影響を与えない。また、不可視光線反射層は不可視光線を反射して、不可視光線反射層側からも蛍光体層に不可視光線が入射するので、不可視光線から可視光線に変換される不可視光線の量が増加し、カラーホイールでの可視光線への変換効率が向上する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、カラーホイールを透過する不可視光線を減少させ、カラーホイールでの不可視光線から可視光線への変換効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る投射型画像表示装置の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る投射型画像表示装置を示す構成図である。図3は、本実施形態に係るカラーホイールを示す正面図及び側面図である。
【0022】
反射型の投射型画像表示装置100は、可視光線を出射する可視光光源130と、レンズ140と、ミラー150と、画像表示素子160と、投影レンズ170とからなる。可視光光源130は、紫外光光源132と、カラーホイール110とからなり、レンズ140や画像表示素子160などの各部品側に可視光線を照射する光源である。
【0023】
紫外光光源132は、紫外光光源132に対向配置されたカラーホイール110側に紫外線を照射する光源である。紫外光光源132としては、例えば、半導体レーザー、SHG(second harmonic generation)レーザー、ガスレーザー等のレーザーや、紫外LED(light-emitting
diode)、近紫外LED等の発光ダイオードや、高圧水銀ランプなどを適用することができる。
【0024】
カラーホイール110は、例えば図3に示すように円板状の部材であり、円の中心を軸として、図示しない駆動装置によって回転され、紫外光光源132から紫外線の照射を受けて可視光線を出射する。カラーホイール110は、図2及び図3に示すように、例えば、蛍光体層112と、紫外線反射層114と、透明基板116と、軸部118とからなる。カラーホイール110の構成の詳細については、後述する。
【0025】
レンズ140は、可視光光源130に対向配置され、可視光光源130から照射された可視光線を透過して、ミラー150や画像表示素子160側に可視光線を導く。ミラー150は、例えば板状の部材であり、可視光光源130からレンズ140を介して照射された可視光線を、画像表示素子160に反射させる。
【0026】
画像表示素子160は、可視光光源130から出射された可視光線を、投影レンズ170側に反射するように配置される。画像表示素子160は、可視光光源130から照射された可視光線を、画像表示素子160に入力された画像信号に応じて、画像表示する。画像表示素子160としては、例えば、DMD(digital micromirror device)、LCOS(liquid crystal on silicon)等を適用することができる。
【0027】
投影レンズ170は、画像表示素子160で反射した光を画像としてスクリーン(図示せず。)上に投射する。投影レンズ170は、スクリーンに投射された画像を鮮明にするため、ズームやピントを調整することができる。
【0028】
次に、本実施形態に係るカラーホイールについて説明する。図4は、本実施形態に係る紫外線反射膜と透明基板を示す側面図である。また、図5は、本実施形態に係る紫外線反射層での光の反射率を示す説明図である。
【0029】
蛍光体層112は、図2に示すように、カラーホイール110が紫外光光源132に対向配置された場合に、紫外光光源132側の面に位置する。そして、蛍光体層112は、紫外光光源132から一面側に照射された紫外線を、可視光線に変換し、可視光線を他面側から出射する。また、蛍光体層112は、図3に示すように、赤色蛍光体112R、緑色蛍光体112G、青色蛍光体112Bの3つの蛍光体から構成され、赤色蛍光体112R、緑色蛍光体112G、青色蛍光体112Bのそれぞれが互いに隣接して配置される。
【0030】
赤色蛍光体112Rは、紫外線を赤色の可視光線に変換し、緑色蛍光体112Gは、紫外線を緑色の可視光線に変換し、青色蛍光体112Bは、紫外線を青色の可視光線に変換する。赤色蛍光体112Rとしては、例えば、(Y,Gd)BO3:Eu、Y(P,V)O4:Eu、又はY2O2S:Euなどの蛍光体を適用することができる。緑色蛍光体112Gとしては、例えば、Zn2SiO4:Mn、(Y,Gd)BO3:Tb、(Ba,Sr,Mg)O・aAl2O3:Mn、ZnO:Zn、又はZnS:Cu,Au,Alなどの蛍光体を適用することができる。青色蛍光体112Bとしては、例えば、BaMgAl10O17:Eu、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2:Eu、又はZnS:Agなどの蛍光体を適用することができる。
【0031】
次に、紫外線反射層114は、図2に示すように、カラーホイール110が紫外光光源132に対向配置された場合に、蛍光体層112に対して紫外光光源132と反対側の面に位置し、蛍光体層112に密着して形成される。紫外線反射層114は、紫外線を反射し、蛍光体層112で変換された可視光線を透過する。蛍光体層112と紫外線反射層114とが密着して形成されることにより、紫外線反射層114で反射した紫外線は、拡散することなく、再び蛍光体層112に入射する。
【0032】
また、紫外線反射層114は、図4に示すように、屈折率の異なる低屈折率材料薄膜120と高屈折率材料薄膜122とが交互に複数積層されて構成される。低屈折率材料薄膜120と高屈折率材料薄膜122の積層数は、5〜9層程度で紫外線を反射するための十分な反射率を得ることができる。なお、反射させる光の波長によって、積層数は変動し、それぞれ単層でも紫外線を反射する効果を得ることができる。また、低屈折率材料薄膜120と高屈折率材料薄膜122の厚さは、反射させる光の波長域の中心波長をλとしたとき、それぞれλ/4の光学厚さで形成される。なお、反射させる光の波長や、反射率、紫外線反射層114の生産性によって、様々な厚さを採用することができ、積層させる全ての層をλ/4の光学厚さとしなくてもよい。
【0033】
また、低屈折率材料薄膜120と高屈折率材料薄膜122の材料は、可視光線、紫外光線の透過率が高い材質を使用することができる。低屈折率材料薄膜120としては、例えば、LiF、SiO2、MgF2、又はNa3AlF6などを適用することができる。また、高屈折率材料薄膜122としては、例えば、Al2O3、HfO2、MgO、Nb2O5、Sb2O3、Ta2O5、又はZrO2などを適用することができる。そして、紫外線反射層114は、これらの材料を適宜組み合わせることで形成される。例えば、低屈折率材料薄膜120にSiO2を採用し、高屈折率材料薄膜122にTa2O5を採用する組み合わせが挙げられる。なお、高屈折率材料薄膜122は、紫外線による損傷を受けない材料を採用するほうがよい。従って、高屈折率材料として一般的に使用されるTiO2やZnSは、本実施形態に係る高屈折率材料薄膜122として採用しないことが望ましい。
【0034】
上述した構成により、カラーホイール110の紫外線反射層114は、図5に示すように、紫外線の領域では反射率が高く、可視光線の領域では反射率が低くなる。その結果、紫外線反射層114では、紫外線が反射され、可視光線が反射されず、可視光線は、紫外光光源132の反対側に透過する。
【0035】
透明基板116は、図2に示すように、平面状の部材であり、カラーホイール110が紫外光光源132に対向配置された場合に、紫外線反射層114に対して紫外光光源132と反対側の面に位置し、紫外線反射層114に密着して形成される。透明基板116は、カラーホイール110全体の形状を保持し、蛍光体層112で変換された可視光を透過させる。
【0036】
軸部118は、カラーホイール110の両面で円の中心部に形成され、カラーホイール110を支持する突起が形成される。カラーホイール110は、軸部118で支持されることにより、カラーホイール110の円の中心を軸として回転可能となる。
【0037】
次に、本発明の第1の実施形態に係る反射型の投射型画像表示装置の動作について説明する。まず、可視光光源130の動作について説明する。初めに、紫外光光源132が、紫外線をカラーホイール110側に照射する。紫外線は、カラーホイール110の蛍光体層112に入射し、入射した紫外線の一部が蛍光体層112で可視光線に変換される。このとき、カラーホイール110は、軸部118に支持されて、図示しない駆動装置によって、円の中心を軸として回転しており、紫外線は、例えば、赤色蛍光体112R→緑色蛍光体112G→青色蛍光体112B→赤色蛍光体112Rのように、順次、各蛍光体を照射する。その結果、蛍光体層112からは、赤色、緑色、青色の各可視光線が時分割されて紫外線反射層114側に出射される。
【0038】
また、蛍光体層112では、可視光線に変換されない紫外線が、紫外線反射層114側に透過する。蛍光体層112を透過した紫外線は、紫外線反射層114で蛍光体層112側に反射される。その後、紫外線反射層114で反射した紫外線が蛍光体層112に入射し、蛍光体層112で可視光線に変換される。そして、上記と同様に、蛍光体層112からは、赤色、緑色、青色の各可視光線が時分割されて、紫外線反射層114側に出射される。
【0039】
次に、紫外線反射層114が、蛍光体層112で変換された可視光線を透明基板116側に透過する。そして、可視光光源130が、可視光線をミラー150や画像表示素子160側に出射する。可視光光源130で紫外線から変換された可視光線を用いて、反射型の投射型画像表示装置100は、以下に説明するように、可視光線を画像表示素子160に経由させて、画像を外部に投射する。
【0040】
即ち、可視光光源130から出射された可視光光線は、レンズ140を透過し、ミラー150で反射されて、画像表示素子160に入射される。そして、画像表示素子160が、可視光線を反射することによって、画像表示素子160に入力された画像信号に応じて画像を表示する。次に、投影レンズ170が、画像表示素子160で反射した光を外部のスクリーンに投射して、スクリーン上に画像を表示する。
【0041】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。図6は、本実施形態に係る蛍光体層と紫外線及び可視光線の入出射を示す説明図である。本実施形態によれば、図6に示すように、紫外光光源132から入射された紫外線は、一部が蛍光体層112を透過するが、透過した紫外線は紫外線反射層114で反射される。そのため、カラーホイール110を透過する紫外線が減少する。従って、紫外線が画像表示素子160に到達しないため、紫外線による画像表示素子160の寿命低下や画質劣化がなくなる。また、カラーホイール110以降に配置されたレンズ140、ミラー150、投影レンズ170などの光学部材に紫外線が到達しないため、紫外線によるこれらの光学部材の劣化がなくなる。
【0042】
更に、本実施形態によれば、紫外線が紫外線反射層114で反射し、再び蛍光体層112に入射する。そのため、紫外光光源132から照射された紫外線のうち、蛍光体層112で可視光線に変換される紫外線が増加し、カラーホイール110での紫外線から可視光線への変換効率が向上する。また、紫外線が紫外線反射層114で反射し、再び蛍光体層112に入射するため、紫外線が蛍光体層を一度しか入射しない従来技術に比べて、蛍光体層112の厚さを薄くしても、紫外線を効率良く可視光線に変換することができる。そして、蛍光体層112を薄くすることができる結果、可視光線が蛍光体層112を透過する距離、即ち可視光線が蛍光体層112で減衰される距離が短くなる。そのため、本実施形態では、カラーホイール110から出射される可視光線の出射量を増加させることができる。また、蛍光体層112を薄くすることができるので、蛍光体層112の製造コストを低下させることができる。
【0043】
次に、本実施形態に係るカラーホイール110での紫外線から可視光線への変換効率について具体的に説明する。例えば、蛍光体層112の紫外線の透過率が10%、蛍光体層112の可視光線の透過率が70%であり、紫外線反射層114の紫外線の反射率が100%であるとき、上述したカラーホイール110での紫外線から可視光線への変換効率は、11.4%向上する。また、例えば、蛍光体層112の紫外線の透過率が20%、蛍光体層112の可視光線の透過率が90%であり、紫外線反射層114の紫外線の反射率が95%であるとき、上述したカラーホイール110での紫外線から可視光線への変換効率は、19.5%向上する。このように、カラーホイール110が、紫外線反射率の高い紫外線反射層114を備えることにより、蛍光体層112で紫外線が透過したとしても、紫外線は紫外線反射層114で反射し、再び蛍光体層112に入射するため、カラーホイール110での紫外線から可視光線への変換効率が向上することが分かる。
【0044】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る投射型画像表示装置について説明する。図7は、本実施形態に係る投射型画像表示装置を示す構成図である。図8は、本実施形態に係る赤外線反射層での光の反射率を示す説明図である。
【0045】
上述した本実施形態では、不可視光線の光源は、紫外線としたが、第2の実施形態では、図7に示すように、不可視光線の光源は、赤外線を照射する赤外線光源232とし、カラーホイール210の不可視光線反射層は、赤外線を反射する赤外線反射層214とし、蛍光体層は、赤外線を可視光に変換する蛍光体層212を適用する。なお、本実施形態に係る投射型画像表示装置のその他の各構成要素は、第1の実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0046】
まず、本実施形態に係る可視光光源230の構成について説明する。可視光光源230は、赤外光光源232と、カラーホイール210とからなり、レンズ140や画像表示素子160などの各部品側に可視光線を照射する光源である。赤外光光源232は、カラーホイール210に赤外線を照射する方向に配置される。
【0047】
赤外光光源232は、赤外光光源232に対向配置されたカラーホイール210側に赤外線を照射する光源である。赤外光光源232としては、例えば、半導体レーザー、ガスレーザー等のレーザーや、発光ダイオード(LED: light-emitting diode)や、ハロゲンランプなどを適用することができる。
【0048】
カラーホイール210は、図3に示す第1の実施形態と同様に、例えば円板状の部材であり、図示しない駆動装置によって、円の中心を軸として回転し、赤外光光源232から赤外線の照射を受けて可視光線を出射する。カラーホイール210は、図7に示すように、例えば、蛍光体層212と、赤外線反射層214と、透明基板116と、軸部118とからなる。
【0049】
次に、本実施形態に係るカラーホイールについて説明する。蛍光体層212は、図7に示すように、カラーホイール210が赤外光光源232に対向配置された場合に、赤外光光源232側の面に位置する。そして、蛍光体層212は、赤外光光源232から一面側に照射された赤外線を、可視光線に変換し、可視光線を他面側から出射する。また、蛍光体層212は、図3に示す第1の実施形態と同様に、赤色蛍光体(図示せず。)、緑色蛍光体(図示せず。)、青色蛍光体(図示せず。)の3つの蛍光体から構成され、赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体のそれぞれが互いに隣接して配置される。
【0050】
赤色蛍光体は、赤外線を赤色の可視光線に変換し、緑色蛍光体は、赤外線を緑色の可視光線に変換し、青色蛍光体は、赤外線を青色の可視光線に変換する。各蛍光体は、アップコンバージョン蛍光体を適用することができ、例えば、希土類イオン含有透明結晶化ガラスである。赤色蛍光体としては、例えば、Yb3+,Eu3+,Tm3+をドープした希土類イオン含有透明結晶化ガラスを適用することができる。緑色蛍光体としては、例えば、Eu3+をドープした希土類イオン含有透明結晶化ガラスを適用することができる。青色蛍光体としては、例えば、Yb3+,Tm3+をドープした希土類イオン含有透明結晶化ガラスを適用することができる。
【0051】
赤外線反射層214は、図7に示すように、カラーホイール210が赤外光光源232に対向配置された場合に、蛍光体層212に対して赤外光光源232と反対側の面に位置し、蛍光体層212に密着して形成される。赤外線反射層214は、赤外線を反射し、蛍光体層212で変換された可視光線を透過する。また、赤外線反射層214は、図4に示す第1の実施形態と同様に、屈折率の異なる低屈折率材料薄膜(図示せず。)と高屈折率材料薄膜(図示せず。)とが交互に複数積層されて構成される。なお、赤外線反射層214の構成は、第1の実施形態に係る紫外線反射層114と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0052】
また、低屈折率材料薄膜と高屈折率材料薄膜の材料は、可視光線、赤外光線の透過率が高い材質を使用することができる。低屈折率材料薄膜としては、例えば、LiF、SiO2、MgF2、又はNa3AlF6などを適用することができる。また、高屈折率材料薄膜としては、例えば、Al2O3、HfO2、MgO、Nb2O5、Sb2O3、Ta2O5、又はZrO2などを適用することができる。また、本実施形態では、紫外線が照射されないため、高屈折率材料薄膜は、紫外線による損傷を受けやすく、第1の実施形態では採用しにくいTiO2やZnSも適用することができる。そして、赤外線反射層214は、上記の材料を適宜組み合わせることで形成される。例えば、低屈折率材料薄膜にSiO2を採用し、高屈折率材料薄膜にTa2O5を採用する組み合わせが挙げられる。
【0053】
上述した構成により、カラーホイール210の赤外線反射層214は、図8に示すように、赤外線の領域では反射率が高く、可視光線の領域では反射率が低くなる。その結果、赤外線反射層214では、赤外線が反射され、可視光線が反射されず、可視光線は、赤外光光源232の反対側に透過する。
【0054】
次に、本発明の第2の実施形態に係る反射型の投射型画像表示装置の動作について説明する。本実施形態は、可視光光源230が第1の実施形態の可視光光源130と異なるため、可視光光源230の動作についてのみ説明し、可視光光源230から照射された可視光が、外部のスクリーンに画像を投射する過程については省略する。
【0055】
まず、赤外光光源232が、赤外線をカラーホイール210側に照射する。赤外線は、カラーホイール210の蛍光体層212に入射し、入射した赤外線の一部が蛍光体層212で可視光線に変換される。このとき、カラーホイール210は、軸部118に支持されて、図示しない駆動装置によって、円の中心を軸として回転しており、赤外光は、例えば、赤色蛍光体→緑色蛍光体→青色蛍光体→赤色蛍光体のように、順次、各蛍光体を照射する。その結果、蛍光体層212からは、赤色、緑色、青色の各可視光線が時分割されて赤外線反射層214側に出射される。
【0056】
また、蛍光体層212では、可視光線に変換されない赤外線の残りが、赤外線反射層214側に透過する。赤外線反射層214が、蛍光体層212を透過した赤外線を蛍光体層212側に反射する。その後、赤外線反射層214で反射した赤外線が蛍光体層212に入射し、蛍光体層212で可視光線に変換される。そして、上記と同様に、蛍光体層212からは、赤色、緑色、青色の各可視光線が時分割されて、赤外線反射層214側に出射される。
【0057】
本実施形態によれば、赤外光光源232から入射された赤外線は、一部が蛍光体層212を透過するが、透過した赤外線は赤外線反射層214で反射される。そのため、カラーホイール210を透過する赤外線が減少する。また、赤外光光源232から照射された赤外線のうち、蛍光体層212で可視光線に変換される赤外線が増加し、カラーホイール210での赤外線から可視光線への変換効率が向上する。更に、赤外線が赤外線反射層214で反射し、再び蛍光体層212に入射するため、赤外線が蛍光体層を一度しか入射しない従来技術に比べて、蛍光体層212の厚さを薄くしても、赤外線を効率良く可視光線に変換することができる。そして、蛍光体層212を薄くすることができる結果、可視光線が蛍光体層212を透過する距離、即ち可視光線が蛍光体層212で減衰される距離が短くなる。そのため、本実施形態では、カラーホイール210から出射される可視光線の出射量を増加させることができる。また、蛍光体層212を薄くすることができるので、蛍光体層212の製造コストを低下させることができる。
【0058】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0059】
例えば、上記実施形態では、投射型画像表示装置100、200は、ミラー150を備える構成としたが、本発明はかかる例に限定されず、ミラー150を備えなくてもよい。このとき、可視光光源130、230から出射された可視光線は、ミラーを介さずに画像表示素子160に照射される。その後、可視光線が画像表示素子160で反射されて、画像がスクリーン上に投射される。
【0060】
また、上記実施形態では、蛍光体層112は、図2に示すように赤色蛍光体112Rと、緑色蛍光体112Gと、青色蛍光体112Bとの3つの領域からなる構成としたが、本発明は、かかる例に限定されない。例えば、蛍光体層は、更に白色蛍光体を備えて、4つの領域からなるとしてもよい。また、赤色蛍光体と、緑色蛍光体と、青色蛍光体がそれぞれ2つずつの領域を有し、合計6つの領域からなるとしてもよい。なお、この変更例は、第2の実施形態に係る蛍光体層212についても適用することができる。
【0061】
また、上記実施形態では、透明基板116は、図2及び図3では、紫外線反射層114、赤外線反射層214に密着して形成される構成としたが、本発明は、かかる例に限定されない。例えば、透明基板は、蛍光体層に密着して形成されてもよく、カラーホイールが不可視光線の光源に対向配置された場合に、蛍光体層に対して、光源側の面に位置してもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、不可視光線の光源は、紫外光光源132、赤外光光源232のいずれか一方を適用する場合について説明したが、不可視光線の光源は、紫外光光源132と赤外光光源232とからなる光源、又は紫外線と赤外線の両方を照射する光源としてもよい。このときのカラーホイールの蛍光体層は、紫外線と赤外線の両方を可視光線に変換し、不可視光線反射層は、紫外線と赤外線の両方を反射する。
【0063】
また、上記実施形態では、カラーホイール110は、図2及び図3に示すように、例えば、蛍光体層112と、紫外線反射層114と、透明基板116と、軸部118とからなるとしたが、図9(a)に示すように、更に、可視光線反射層115が、蛍光体層112に接し、紫外光光源132に対向配置された場合に、紫外光光源132に面するように設けられてもよい。なお、図9は、本発明の第1の実施形態に係るカラーホイールの変更例を示す側面図である。また、図10A、図10Bは、本実施形態に係る可視光線反射層での光の反射率を示す説明図である。可視光線反射層115は、図10A(a)に示すように、紫外線の領域では、反射率が低く、可視光線及び赤外線の領域では、反射率が高い。従って、可視光線反射層115では、紫外線が反射されずに透過され、可視光線及び赤外線が反射される。その結果、紫外光光源132に対応した、本変更例に係るカラーホイール110では、蛍光体層112で変換された可視光線は、紫外光光源132側に出射されても、可視光線反射層115で反射される。即ち、可視光線が紫外光光源132側に戻るのを防止し、紫外光光源132と反対の面から出射される量が増加するため、本変更例に係るカラーホイール110の可視光線の取り出し効率が上昇する。
【0064】
上記のカラーホイールの変更例は、可視光線反射層115が、蛍光体層112に接する構成としたが、これに限定されない。即ち、図9(b)に示すように、透明基板117上に可視光線反射層115が形成されたものと、透明基板116上に紫外線反射層114と蛍光体層112が形成されたものとを、接着層119を介して密着させる構成としてもよい。かかる構成により、製造工程上、透明基板116側と透明基板117側とを並行して別に製造することができる。
【0065】
更に、上記のカラーホイールの変更例は、赤外光光源232に対応した蛍光体層212と、赤外線反射層214と、透明基板116と、軸部118と、可視光線反射層とからなるカラーホイール210とすることもできる。赤外光光源232に対応した可視光線反射層は、上記の可視光線反射層115の構成と同様に、蛍光体層212に接し、赤外光光源232に対向配置された場合に、赤外光光源232に面するように設けられる。このとき、可視光線反射層は、図10A(b)に示すように、赤外線の領域では、反射率が低く、可視光線及び紫外線の領域では、反射率が高い。従って、赤外光光源232に対応した、本変更例に係るカラーホイールでも、可視光線が赤外光光源232側に戻るのを防止し、赤外光光源232と反対の面から出射される量が増加するため、本変更例に係るカラーホイールの可視光線の取り出し効率が上昇する。同様に、不可視光線の光源が、紫外線と赤外線の両方を照射する光源である場合のカラーホイールについても適用することができる。このときの可視光線反射層は、図10B(c)に示すように、紫外線及び赤外線の領域では、反射率が低く、可視光線の領域では、反射率が高い。
【0066】
また、上記実施形態では、反射型の画像表示素子160を用いた投射型画像表示装置100、200について説明したが、本発明は、かかる例に限定されず、例えば、図11に示すように、透過型の画像表示素子360を用いた投射型画像表示装置に適用することができる。図11は、本発明の第1の実施形態に係る投射型画像表示装置の変更例を示す構成図である。本変更例の透過型の投射型画像表示装置300は、上記実施形態に係る画像表示素子160を用いず、図11に示すように画像表示素子360を用いる。画像表示素子360は、可視光光源130から出射した可視光を透過し、画像表示素子360に入力された画像信号に応じて、画像表示する。そして、画像表示素子360によって画像表示された光を、投影レンズ170を介して、外部のスクリーンに画像表示する。画像表示素子360としては、例えば、HTPS−LCD(high temperature poly-silicon LCD)などの透過型液晶を適用することができる。なお、本変更例は、図11に示すカラーホイール110、紫外光光源132、可視光光源130を、それぞれ本発明の第2の実施形態に係るカラーホイール210、赤外光光源232、可視光光源230を適用した透過型の投射型画像表示装置とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】従来の蛍光体層と紫外線及び可視光線の入出射を示す説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る投射型画像表示装置を示す構成図である。
【図3】同実施形態に係るカラーホイールを示す正面図及び側面図である。
【図4】同実施形態に係る紫外線反射膜と透明基板を示す側面図である。
【図5】同実施形態に係る紫外線反射層での光の反射率を示す説明図である。
【図6】同実施形態に係る蛍光体層と紫外線及び可視光線の入出射を示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る反射型の投射型画像表示装置を示す構成図である。
【図8】同実施形態に係る赤外線反射層での光の反射率を示す説明図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るカラーホイールの変更例を示す側面図である。
【図10A】同実施形態に係る可視光線反射層での光の反射率を示す説明図である。
【図10B】同実施形態に係る可視光線反射層での光の反射率を示す説明図である。
【図11】同実施形態に係る投射型画像表示装置の変更例を示す構成図である。
【符号の説明】
【0068】
100、200、300 投射型画像表示装置
110、210 カラーホイール
112、212 蛍光体層
112R 赤色蛍光体
112G 緑色蛍光体
112B 青色蛍光体
114 紫外線反射層
116 透明基板
118 軸部
120 低屈折率材料薄膜
122 高屈折率材料薄膜
130、230 可視光光源
132 紫外光光源
140 レンズ
150 ミラー
160、360 画像表示素子
170 投影レンズ
214 赤外線反射層
232 赤外光光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不可視光線の光源から、前記不可視光線の照射を受けるカラーホイールであって:
前記光源に対向配置された場合に、前記光源側の面に位置し、前記光源から照射された前記不可視光線を可視光線に変換する蛍光体層と;
前記蛍光体層に対して、前記光源と反対側の面に位置し、前記不可視光線を反射し、前記可視光線を透過する不可視光線反射層と;
を備えることを特徴とする、カラーホイール。
【請求項2】
前記不可視光線反射層は、前記蛍光体層に密着していることを特徴とする、請求項1記載のカラーホイール。
【請求項3】
前記不可視光線は、紫外線であり、
前記不可視光線反射層は、前記紫外線を反射する紫外線反射層であり、
前記蛍光体層は、前記紫外線を可視光に変換することを特徴とする、請求項1又は2記載のカラーホイール。
【請求項4】
前記不可視光線は、赤外線であり、
前記不可視光線反射層は、前記赤外線を反射する赤外線反射層であり、
前記蛍光体層は、前記赤外線を可視光に変換することを特徴とする、請求項1又は2記載のカラーホイール。
【請求項5】
不可視光線を照射する光源と;
前記不可視光線の照射を受けるカラーホイールであって、前記光源に対向配置された場合に、前記光源側の面に位置し、前記光源から照射された前記不可視光線を可視光線に変換する蛍光体層と、前記蛍光体層に対して、前記光源と反対側の面に位置し、前記不可視光線を反射し、前記可視光線を透過する不可視光線反射層と、を有するカラーホイールと;
を備えることを特徴とする、可視光光源。
【請求項6】
不可視光線を照射する光源と;
前記不可視光線の照射を受けるカラーホイールであって、前記光源に対向配置された場合に、前記光源側の面に位置し、前記光源から照射された前記不可視光線を可視光線に変換する蛍光体層と、前記蛍光体層に対して、前記光源と反対側の面に位置し、前記不可視光線を反射し、前記可視光線を透過する不可視光線反射層と、を有するカラーホイールと;
前記カラーホイールを透過した前記可視光線を画像信号に応じて画像表示する画像表示素子と;
前記画像表示素子で反射又は透過された光を投射する光投射手段と;
を備えることを特徴とする、投射型画像表示装置。
【請求項7】
不可視光線を照射する光源が、前記不可視光線を、前記光源に対向配置された蛍光体層と不可視光線反射層とを有するカラーホイールに照射し、
前記光源側の面に位置する前記蛍光体層が、前記不可視光線のうち一部を可視光に変換するとともに、前記不可視光線のうち残りを透過させ、
前記蛍光体層に対して前記光源と反対側の面に位置する前記不可視光線反射膜が、前記蛍光体層を透過した不可視光線を反射し、
前記蛍光体層が、前記不可視光線反射膜で反射した不可視光線を可視光に変換することを特徴とする、投射型画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−52070(P2008−52070A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−228664(P2006−228664)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】