説明

カードホルダ

【課題】性能が継続的に発揮され易いカードホルダを提供する。
【解決手段】カードホルダ11は、容器底壁52とその容器底壁52に立設された容器側壁53とから有底箱状に形成される容器本体51に取着される。カードホルダ11は、容器底壁52の外面に沿って配置される底板13と容器側壁53の外面に沿って配置される側板14とを曲部15を介して一体に形成したホルダ本体12を備えている。カードホルダ11は、側板14の上方から同側板14と容器側壁53との間隙に挿入されるカードCがホルダ本体12と容器本体51との間隙に保持されるように構成されている。曲部15には、底板13に対する側板14の角度を維持するための第1及び第2角度維持リブ16、17が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体に取着されるカードホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
カードホルダとしては、その上方から挿入されたカードが容器本体の側壁の外面に沿った状態で保持されるように構成したものが知られている(特許文献1〜4参照)。こうしたカードホルダ又は容器本体には、挿入されるカードが容器本体の下方へ突出することを防止する下壁が設けられている。
【特許文献1】特開2003−312676号公報
【特許文献2】特開2003−312677号公報
【特許文献3】特開2005−186944号公報
【特許文献4】特開2006−243522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
カードホルダに保持されるカードには、容器に収容される収容物に関する情報が記載される。そうしたカードの寸法は、例えばカードに表記される情報量、情報の識別容易性、カードの取り扱い性等に応じて設定される。一方、容器本体の高さ寸法は、例えば収容物の寸法、収容物の収容形態等に応じて設定される。ところで、カードを容器本体の側壁外面に添着するようにしてカードホルダに保持させたときに、カード及び容器本体の寸法によっては、カードが容器本体の上方に突出することになる。このように突出したカードは、例えば容器の運搬、段積み等に際して、他の容器等に引っ掛かることがある。その結果、容器の取り扱い作業の妨げとなったり、カードが脱落したりする虞がある。この点、容器本体の高さ寸法に応じてカードを折り曲げて保持させることで、カードの突出を防止することができるものの、カードの折り曲げ及び展開といった作業が必要となる。その結果、カードの挿脱作業について、作業性の低下を招いてしまう。
【0004】
そこで、ホルダ本体を、容器底壁の外面に沿って配置される底板と容器側壁の外面に沿って配置される側板とを曲部を介して一体に形成するとともに、同ホルダ本体と容器本体との間隙にカードが保持されるようにした構成が考えられる。こうしたホルダ本体によれば、容器本体の側壁外面の領域に加えて底壁外面の領域においても、カードが保持される領域として構成することができる。このため、容器本体の側壁外面の領域のみでは折り曲げが必要な寸法のカードであっても、折り曲げずに保持させることが可能となる。
【0005】
上述したホルダ本体において、底板と側板とのなす角度は、カードの挿脱容易性、カードの保持安定性等の機能性を考慮して、所定の角度に予め設定される。こうした角度は、曲部の形状及び寸法によって設定されることになる。ここで、曲部は容器本体の下端隅部に配置されるため、例えば他の容器本体等に衝突し易い。また、ホルダ本体の取着、ホルダ本体の使用等において底板又は側板に外力が加わったときに、曲部に応力が集中することがある。これにより、曲部が変形することで、上述した角度が変化する結果、カードホルダとしての性能が継続的に発揮され難くなる虞がある。
【0006】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、性能が継続的に発揮され易いカードホルダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、容器底壁とその容器底壁に立設された容器側壁とから有底箱状に形成される容器本体に取着されることにより、その容器本体内に収容される収容物に関する情報が記載されるカードを保持するカードホルダであって、前記容器底壁の外面に沿って配置される底板と前記容器側壁の外面に沿って配置される側板とを曲部を介して一体に形成したホルダ本体を備え、前記側板の上方から前記側板と前記容器側壁との間隙に挿入されるカードが前記ホルダ本体と前記容器本体との間隙に保持されるように構成され、前記底板に対する前記側板の角度を維持するためのリブが前記曲部に設けられていることを要旨とする。
【0008】
上記ホルダ本体において、底板に対する側板の角度は、カードの挿脱容易性、カードの保持安定性等の機能性を考慮して、所定の角度に予め設定される。その角度は、カードホルダの性能を継続的に発揮させるという観点から極めて重要である。上記構成によれば、曲部に設けられているリブによって、例えば曲部への外力の作用、曲部への応力集中等に起因する曲部の変形が抑制される結果、底板に対する側板の角度が維持され易くなる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカードホルダにおいて、前記リブが、前記容器本体に向けて突設されていることを要旨とする。
容器本体に向けて突設されているリブは、曲部において、カードの挿脱方向とは異なる方向へカードが移動することを規制するリブとして機能させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のカードホルダにおいて、前記リブが、前記カードが挿脱される方向と直交する方向において離間して一対設けられ、それら一対のリブの間にカードが挿入されるように構成されていることを要旨とする。
【0011】
この構成によれば、カードの移動を規制するリブとしての機能を更に発揮させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカードホルダにおいて、前記底板の前記容器底壁に対向する底板面は、凹凸状に形成されていることを要旨とする。
【0012】
この構成によれば、底板面が凹凸状に形成されているため、底板面に摺接されながら挿脱されるカードと底板面との接触面積を小さくすることができる。すなわち、底面板に対するカードの摺動抵抗を低減することができるため、カードを円滑に挿脱することができるようになる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のカードホルダにおいて、前記底板面は、前記カードが挿脱される方向に沿って延びる突条により、凹凸状に形成されていることを要旨とする。
【0014】
この構成によれば、カードの挿脱を案内する機能と、底面板に対するカードの摺動抵抗を低減する機能とをバランスよく発揮させることができる。また、そうした突条によって底板面が補強される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、カードホルダとしての性能が継続的に発揮され易くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)はカードホルダを示すとともに図1(b)は容器本体の一部を示している。カードホルダ11は、有底四角箱状に形成される容器本体51に取着されることにより、容器本体51内に収容される収容物に関する情報が記載されるカードCを保持するものである。容器本体51は、容器底壁52とその容器底壁52に立設された容器側壁53とが合成樹脂から一体に形成されたものである。カードホルダ11を構成するホルダ本体12は、容器底壁52の外面に沿って配置される底板13と容器側壁53の外面に沿って配置される側板14とを備え、それら底板13の一側縁と側板14の一側縁とは曲部15を介して一体に形成されている。なお、本実施形態のカードホルダ11は、容器本体51と同様に合成樹脂から一体に形成されることで、軽量化が図られている。
【0017】
図2及び図3は、容器本体51にカードホルダ11を取着した状態を示している。カードホルダ11は、ホルダ本体12と容器本体51とが間隙を有するように取着される。これにより、側板14の上方から側板14と容器側壁53との間隙に挿入されるカードCは、ホルダ本体12と容器本体51との間隙に保持されるようになる。図4(a)に示すように、底板13において容器底壁52の外面に対向する底板面と、側板14において容器側壁53の外面に対向する側板面とは、曲部15の有する曲面を介した連続面を形成している。そうした連続面と容器本体51の外面との間隙にカードCは保持される。こうしたカードホルダ11は、容器側壁53の外面領域に加えて容器底壁52の外面領域についても、カードCが保持される領域とすることができる。このため、容器本体51の高さ寸法よりも寸法の大きい辺を有するカードCであっても、そのカードCの寸法に応じて底板13の寸法を設定することにより、容器側壁53の上方に突出することなくカードCを保持させることができるようになる。なお、側板14には挿入されたカードCを視認可能とする開口窓が形成されている。
【0018】
ホルダ本体12において、底板13に対する側板14のなす角度は、カードCの挿脱容易性、カードCの保持安定性等の機能性を考慮して、所定の角度に予め設定されている。すなわち、底板面に対する側板面のなす角度は、例えば90°以上の所定角度に設定されることで、カードCの挿脱容易性が十分に得られ易くなる。そうした角度は、側板14と容器側壁53との間隔設定の基準となるため、カードCの挿脱容易性、保持安定性等といった観点から重要である。なお、容器側壁53においてカードホルダ11の取着部となる部位には側板14に沿って傾斜する側壁傾斜部53aが形成されている。
【0019】
図1に示すように、曲部15には、底板13に対する側板14の角度を維持するための第1角度維持リブ16が容器本体51に向けて突設されている。第1角度維持リブ16は、カードの挿脱方向Dと直交する方向において離間して一対設けられ、これら一対の第1角度維持リブ16の間にカードCが挿入されるように構成されている。さらに、それら第1角度維持リブ16の間には、第2角度維持リブ17が設けられている。こうした第1及び第2角度維持リブ16、17によって、曲部15への外力の作用、曲部15への応力集中等に起因する曲部15の変形が抑制される結果、底板面に対する側板面のなす角度が維持されるようになる。また、第1及び第2角度維持リブ16、17は、曲部15の両側縁に沿って延びるように設けられている。このように第1及び第2角度維持リブ16、17を設けることで、曲部15の変形抑制作用が高められる結果、それら第1及び第2角度維持リブ16、17の角度維持機能をより高めることができる。なお、第2角度維持リブ17の突出長さは、第1角度維持リブ16の突出長さよりも短く設定されることで、カードCの挿入可能な間隙が確保されている。
【0020】
本実施形態の第1角度維持リブ16は、側板14の両側縁に設けられる側板リブ18と、底板13の側縁に設けられる底板側縁リブ19と、底板13において曲部15に対向する先端縁に設けられる底板先端縁リブ20とに連続して設けられている。これら第1角度維持リブ16、側板リブ18、底板側縁リブ19、及び底板先端縁リブ20は、ホルダ本体12を補強することで、ホルダ本体12の歪みを抑制する。また、側板リブ18、第1角度維持リブ16、及び底板側縁リブ19は、カードCがその挿脱方向Dとは異なる方向へ移動することを規制する一方で、底板先端縁リブ20は、底板面上のカードCが挿入方向へ移動することを規制する。すなわち、こうしたカードCの移動の規制により、カードCはホルダ本体12と容器本体51との間隙の所定領域に案内され、かつ、その所定領域にカードCが保持されるようになる。
【0021】
図1に示すように底板面は、カードCの挿脱方向Dに沿って延びる底板突条13aにより、凹凸状に形成されている。このように形成した底板面によって、同底板面に摺接されながら挿脱されるカードCと底板面との接触面積が小さくなるように構成されている。なお、底板突条13aの突出長さは、第1角度維持リブ16、底板側縁リブ19、及び底板先端縁リブ20の突出長さよりも短く設定されていることにより、カードCを挿入可能な間隙が確保されている。本実施形態の底板突条13aは、カードCの挿脱方向Dと直交する方向において離間して複数形成されるとともに、各底板突条13aは上述した第2角度維持リブ17に連続するように位置している。なお、第2角度維持リブ17によっても、カードCと曲面との接触面積が小さくなるように構成されている。
【0022】
底板13の先端縁には、環状をなす底板係合部21が離間して一対設けられるとともに、側板14の先端縁の両端部には、爪状をなす側板係止部22が一対設けられている。図3(a)に示すように、底板係合部21は容器底壁52の外面に突出する底壁係合部54に係止されるように構成されている。一方、側板係止部22は、図3(b)及び図4(b)に示すように、容器側壁53の外面に突設される側壁係止部55の貫通孔に挿入されることで係止されるように構成されている。
【0023】
図1に示すように、各底板側縁リブ19には、板状をなす支持部23が突設されている。これら支持部23は、図3(a)に示すように容器底壁52の外面に凹設される底壁嵌合部52aに嵌合されるとともに支持部23の面は底壁の外面に当接するように設けられることにより、容器底壁52に対して底板13は位置決めした状態で支持されるようになる。このように底板側縁リブ19を支持部23によって容器底壁52に支持させることで、底板側縁リブ19の変形が抑制され、底板13に対する底板側縁リブ19の角度が維持され易くなる。すなわち、底板側縁リブ19の変形により底板13と容器底壁52との間隙が狭まるという不具合を抑制することができる。
【0024】
次に、本実施形態のカードホルダ11の使用状態について説明する。
カードホルダ11を容器本体51に取着するには、図3(a)に示されるように底板係合部21を底壁係合部54に係合させるとともに支持部23を底壁嵌合部52aに嵌合する。次いで、図3(b)に示されるように側板係止部22を側壁係止部55に係止することで、カードホルダ11の取着が完了する。
【0025】
カードホルダ11にカードCを保持させるには、図1及び図4(a)に示されるように側板14の上方から側板面と容器側壁53の外面との間隙にカードCを挿入して、そのカードCを底板面と容器底壁52の外面との間に至るまで差し込む。なお、こうして保持されたカードCは、側板14の上方へ向けて引き出すことにより、カードホルダ11から取り出すことができる。ここでカードCは、紙、樹脂シート等のシート材から形成されているため、湾曲させたときには、元の形状に戻ろうとする復元力が働く。こうしたカードCが曲部15から底板面に至る際には、カードCは湾曲されるため、復元力によって例えばカードCの一端部は底板面に摺接されながら挿脱されることになる。このとき、底板面は底板突条13aによって凹凸状に形成されているため、カードCの例えば一端部と底板面との接触面積を小さくすることができる。このため、底板面に対するカードCの摺動抵抗は低減される結果、カードCを円滑に挿脱することができるようになる。またこのとき、一対の第1角度維持リブ16の間にカードCが挿入されるため、曲部15を通じるカードCは、それら第1角度維持リブ16により、挿脱方向Dとは異なる方向へ移動することを規制される。すなわちカードCは、一対の第1角度維持リブ16によって挿脱方向Dに案内されるようになる結果、カードCを円滑に挿脱することができるようになる。
【0026】
このようにして容器本体51に取着されて使用されるカードホルダ11において、曲部15は容器本体51の下端隅部に配置されているため、容器本体51の運搬、段済み等の際に、例えば他の容器本体51等に衝突し易い。また、ホルダ本体12の取着、ホルダ本体12の使用等において底板13又は側板14に外力が加わったときに、曲部15に応力が集中することがある。このとき、本実施形態の曲部15には、第1及び第2角度維持リブ16、17が設けられているため、例えば曲部15への外力の作用、曲部15への応力集中等に起因する曲部15の変形が抑制される。その結果、底板13に対する側板14の角度が維持されるようになる。
【0027】
そして、収容物の収容された容器本体51の仕分け、運搬等は、カードCに情報に基づいて行われる。なお、カードCに記載される収容物に関する情報は、特に限定されず、収容物の識別情報、収容物の搬送先を示す情報等が挙げられる。収容物は、特に限定されず、例えば工業用、農業用、水産用、食品用等の物品が挙げられる。
【0028】
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)ホルダ本体12において、底板13に対する側板14の角度は、カードCの挿脱容易性、カードCの保持安定性等の機能性を考慮して、所定の角度に予め設定される。すなわち、その角度は、上記ホルダ本体12を備えるカードホルダ11の性能を継続的に発揮させるという観点から極めて重要である。ここで、容器本体51の下端隅部に配置される曲部15は、例えば他の容器本体51等に衝突し易いことに加えて、カードホルダ11の取着された容器本体51は、一般に繰り返し使用される。そうした使用に伴って、曲部15は繰り返しの衝撃を受けるようになる。また、カードCの挿脱作業も繰り返されることになるため、曲部15への負荷は蓄積されることになる。本実施形態では、第1及び第2角度維持リブ16、17によって、曲部15への外力の作用、曲部15への応力集中等に起因する曲部15の変形が抑制される結果、底板13に対する側板14の角度が維持され易くなる。従って、カードホルダ11としての性能が継続的に発揮され易くなる。
【0029】
(2)第1角度維持リブ16は、容器本体51に向けて突設されているため、曲部15において、カードCの挿脱方向Dとは異なる方向へカードCが移動することを規制するリブとして機能させることができる。このように設けた第1角度維持リブ16により、カードCは曲部15において挿脱方向Dに案内されるようになるため、曲部15を通じたカードCの挿脱を円滑に行うことができるようになる。
【0030】
(3)第1角度維持リブ16は、カードCの挿脱方向Dと直交する方向において離間して一対設けられ、それら一対の第1角度維持リブ16の間にカードCが挿入されるように構成されている。この構成によれば、カードCの移動を規制するリブとしての機能を更に発揮させることができる。従って、曲部15を通じたカードCの挿脱を更に円滑に行うことができるようになる。
【0031】
(4)底板面は凹凸状に形成されることで、底板面に摺接されながら挿脱されるカードCと底板面との接触面積を小さくすることができる。すなわち、底面板に対するカードCの摺動抵抗を低減することができるため、カードCを円滑に挿脱することができるようになる。
【0032】
(5)底板面は底板突条13aによって凹凸状に形成されることで、カードCの挿脱を案内する機能と、底面板に対するカードCの摺動抵抗を低減する機能とをバランスよく発揮させることができる。また、そうした底板突条13aによって底板面が補強されるため、カードホルダ11としての性能が継続的に発揮され易くなる。
【0033】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成してもよい。
・前記第1及び第2角度維持リブ16、17は、それぞれ複数設けられているが、それらの数は特に限定されず、例えば第1及び第2角度維持リブ16、17の少なくとも一方のリブを一つ設けてもよい。
【0034】
・第1及び第2角度維持リブ16、17の少なくとも一方のリブを省略してもよい。
・第1及び第2角度維持リブ16、17は、容器本体51の外面に対向する曲面に設けられているが、第1及び第2角度維持リブ16、17の少なくとも一方を曲面の反対面に設けてもよい。
【0035】
・前記第1角度維持リブ16は、曲部15の両側縁に設けられているが、例えばカードCの幅寸法等に応じて、曲部15の両側縁よりも内側に設けてもよい。
・底板突条13aを例えば突起に変更してもよい。この場合であっても、カードCと底板面との接触面積を小さくすることができる。底板面に突起を形成する場合には、カードCの摺動抵抗を低減させるという観点から、突起の先端を球面状にすることが好ましい。また、底板突条13aと突起とを組み合わせることで、底板面を凹凸状に形成してもよい。
【0036】
・底板突条13aの数は、特に限定されず、例えば一つであってもよい。更に、前記底板突条13aを省略して底板面を平面状に形成してもよい。
・側板リブ18、底板側縁リブ19、及び底板先端縁リブ20の少なくとも一つのリブを省略してもよい。
【0037】
・開口窓を形成せずに、カードホルダ11からカードCを取り出してカードCの情報を得るようにしてもよい。また、底板13に開口窓を形成して、カードCに記載されたバーコード等を容器本体51の下方からリーダーにて読み取るように構成してもよい。
【0038】
・底板係合部21、側板係止部22、及び支持部23の少なくとも一種を省略してもよい。この場合、必要に応じてカードホルダ11を容器本体51に溶着させることで、カードホルダ11を容器本体51に取着することができる。
【0039】
・前記底板13及び側板14は、側板リブ18、底板側縁リブ19等によって、それぞれ容器底壁52及び容器側壁53との間隔が狭まらないように構成されている。例えば、容器底壁52又は容器側壁53に底板13又は側板14を支持する突部を形成することで、底板13又は側板14と容器底壁52又は容器側壁53との間隔が狭まらないように構成することもできる。
【0040】
・前記カードホルダ11は、合成樹脂から成形されているが、例えばアルミニウム等の金属板から形成してもよい。
・前記底板13及び側板14は長四角形状をなしているが、例えば台形状、六角形状等の形状に変更してもよい。
【0041】
・容器本体51の形状を例えば有底八角箱状等の形状に変更してもよい。
上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・前記リブが、前記曲部の側縁に沿って延びるように設けられているカードホルダ。
【0042】
・前記リブが、第1角度維持リブと第2角度維持リブとを含み、前記第1角度維持リブはカードの挿脱方向Dと直交する方向において離間して一対設けられ、同一対の第1角度維持リブの間にカードが挿入されるように構成される一方で、前記第2角度維持リブは前記一対の第1角度維持リブの間に設けられ、前記第2角度維持リブの突出長さは前記第1角度維持リブの突出長さよりも短く形成されているカードホルダ。
【0043】
・前記第2角度維持リブは、前記突条に連なっているカードホルダ。
・容器底壁とその容器底壁に立設された容器側壁とから有底箱状に形成される容器本体と、同容器本体に取着されるホルダ本体とにより、前記容器本体内に収容される収容物に関する情報が記載されるカードを保持するカードの保持構造であって、前記ホルダ本体は、前記容器底壁の外面に沿って配置される底板と前記容器側壁の外面に沿って配置される側板とを曲部を介して一体に形成されてなり、前記側板の上方から前記側板と前記容器側壁との間隙に挿入されるカードが前記ホルダ本体と前記容器本体との間隙に保持されるように構成され、前記底板に対する前記側板の角度を維持するためのリブが前記曲部に設けられているカードの保持構造。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】(a)はカードホルダを示す斜視図、(b)は容器本体を部分的に示す斜視図。
【図2】カードホルダを取着した容器本体を部分的に示す斜視図。
【図3】(a)はカードホルダを取着した容器本体を部分的に示す底面図、(b)はその側面図。
【図4】(a)は図3(b)のA−A線に沿った部分断面図、(b)は図3(b)のB−B線に沿った部分断面図。
【符号の説明】
【0045】
11…カードホルダ、12…ホルダ本体、13…底板、13a…底板突条、14…側板、15…曲部、16…第1角度維持リブ、17…第2角度維持リブ、51…容器本体、52…容器底壁、53…容器側壁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器底壁とその容器底壁に立設された容器側壁とから有底箱状に形成される容器本体に取着されることにより、その容器本体内に収容される収容物に関する情報が記載されるカードを保持するカードホルダであって、
前記容器底壁の外面に沿って配置される底板と前記容器側壁の外面に沿って配置される側板とを曲部を介して一体に形成したホルダ本体を備え、前記側板の上方から前記側板と前記容器側壁との間隙に挿入されるカードが前記ホルダ本体と前記容器本体との間隙に保持されるように構成され、前記底板に対する前記側板の角度を維持するためのリブが前記曲部に設けられていることを特徴とするカードホルダ。
【請求項2】
前記リブが、前記容器本体に向けて突設されていることを特徴とする請求項1に記載のカードホルダ。
【請求項3】
前記リブが、前記カードが挿脱される方向と直交する方向において離間して一対設けられ、それら一対のリブの間にカードが挿入されるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のカードホルダ。
【請求項4】
前記底板の前記容器底壁に対向する底板面は、凹凸状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカードホルダ。
【請求項5】
前記底板面は、前記カードが挿脱される方向に沿って延びる突条により、凹凸状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のカードホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−67417(P2009−67417A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−235865(P2007−235865)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【出願人】(000010054)岐阜プラスチック工業株式会社 (108)
【Fターム(参考)】