説明

ガスメータ

【課題】警告表示に優先順位を設け、その優先順位に従って、発生した警告事象の警告表示を行うことにより、より安全にガスを使用することができるようにする。
【解決手段】ガスメータ1において、マイクロコンピュータ10aは、電池電圧検出センサ12a、流量センサ12b、圧力センサ12cによる計測結果に従って、(1)電池電圧低下警告、(2)流量式微少漏洩警告、(3)圧力式微少漏洩警告、(4)閉塞圧異常警告、及び供給圧異常警告を表示部14のセキュリティ機能13bにより表示することができる。警告表示を表示する場合に、警告事象の優先順位を設けて、その優先順位に従って表示部13に対する警告表示を行うようにする。ここでは、上記(1)〜(4)の順に優先順位を設定し、警告事象が発生した際には、その最も優先順位の高い警告表示を表示部13に表示させるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスメータに関し、より詳細には、警告表示機能を有するガスメータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ガスメータとして、マイコンで制御される所謂マイコンメータが使用されている。このマイコンメータには、予め設定された各種の警告事象の発生を検出し、その検出結果に従う警告表示を表示部に表示するようになっている。
【0003】
上記のような警告事象としては、以下のような項目が設定されている。
(1)電池電圧低下警告
ガスメータが搭載している電池の電圧低下を検知したときに、警告表示を行う。
(2)流量式微少漏洩警告
ガスメータ以降(ガス配管の下流側)に微少流量のガスが所定期間(例えば、30日)を超えて流れ続けた場合、ガス供給配管に漏れがあるものと判断し、警告表示を行う。
なお、上記の所定期間は、本発明の第1の所定期間に該当する。
【0004】
(3)圧力式微少漏洩警告
ガスが未使用であるときに、所定期間毎(例えば、15分毎)にガス供給管内の圧力を計測し、ガス使用停止直後の圧力と、上記所定期間毎に計測した圧力とを比較して、予め定めた所定値(例えば、Δp=0.2kPa)以上の上昇が、別に定めた他の所定期間(例えば30日)の間観測されなかったときに漏洩警告の表示を行うようにする。
なお、上記の供給管内の圧力を計測する所定期間は、本発明の第2の所定期間に該当し、上記別に定めた他の所定期間は、本発明の第2の所定期間に該当する。
(4)閉塞圧異常警告
ガス使用停止直後のガス供給管内の供給ガスの圧力を計測し、その値が適性値(例えば、3.5kPa以下)から逸脱することが度々生じた場合、警告表示を行う。
上記においては、予め定めた所定回数(本発明の第1の所定回数に該当)以上の上記逸脱が生じた場合に、閉塞圧異常に関わる警告表示を行うように定めることができる。
(5)供給圧異常警告
ガス使用中のガス供給管内の供給ガスの圧力を計測し、その値が適性値(例えば、2.3kPa〜3.3kPa)から逸脱することが度々生じた場合、警告表示を行う。
上記においては、予め定めた所定回数(本発明の第2の所定回数に該当)以上の上記逸脱が生じた場合に供給圧異常に関わる警告表示を行うように定めることができる。なお、上記の第1の所定回数と第2の所定回数は同じ値であってもよい。
【0005】
図3は、マイコンメータの表示部の表示方式を説明するための図で、マイコンメータの表示部の表示例を示すものである。上記のように、警告表示の対象となる警告事象としては、(1)電池電圧低下警告、(2)流量式微少漏洩警告、(3)圧力式微少漏洩警告、(4)閉塞圧異常警告、(5)供給圧異常警告がある。
【0006】
上記の警告事象を表示する場合、その警告事象に応じて定められた表示が行われる。図3に示すように、表示部では、液晶表示によって“A”,“B”,及び“R”の表示が可能に設定され、これらのA,B,Rもしくはこれらの組み合わせによって、上記の警告事象を識別可能に表示する。
ここでは、(1)電池電圧低下警告では、“A”を表示させ(図3(A))、(2)流量式微少漏洩警告では、“B”を表示させ(図3(B))、(3)圧力式微少漏洩警告では、“B”及び“R”を表示させ(図3(C))、(4)閉塞圧異常警告、及び(5)供給圧異常警告では、“A”,“B”,及び“R”を表示させる(図3(D))。こうして、ガスメータの管理者やユーザは、表示部の表示を確認することによって、警告の発生とその種類とを認知することができる。
【0007】
図4は、従来の警告表示機能付きのガスメータにおける警告表示の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
警告表示の処理において、新たな警告事象の有無を監視し(ステップS11)、警告事象が発生した場合に、警告種類の判別結果に従って(ステップS12)表示を行う。ここで警告事象が電池電圧低下警告である場合に、ガスメータの表示部にA表示を行う(ステップS13)。また、警告事象が流量式微少漏洩警告であれば、ガスメータの表示部にB表示を行う。また、警告事象が圧力式微少漏洩警告であれば、ガスメータの表示部にBR表示を行う。また、警告事象が閉塞圧異常警告または供給圧異常警告であれば、ガスメータの表示部にABR表示を行う。なお、ステップS11で新たな警告事象が発生しなければ、表示を変化させないで維持する(ステップS17)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のごとくに、警告事象が発生した場合には、ガスメータが備える表示部に警告表示を行うが、従来の警告表示においては、複数の警告事象が時間的に前後して発生した場合であっても、最新の(後事象の)警告表示を行うのみであり、過去の警告事象を表示画面上で知ることができなかった。このような場合、過去の警告の方が危険性が高かったり重大である場合に、その情報が警告表示されないために対策が遅れてしまうという問題が生じる。
【0009】
例えば、流量式微少漏洩警告(B表示)の後に圧力式微少漏洩警告(BR表示)が発生すると、表示画面上からは流量式微少漏洩警告(B表示)の発生を知ることができなかった。上述のように、流量式微少漏洩警告は、ガスメータより下流側における微少なガス漏れが確定している場合に発生する警告であって、圧力式微少漏洩警告より警告の優先度(重要度)は高いにもかかわらず、後事象優先であったため、上記のような問題が発生していた。
【0010】
また別の例では、電池電圧低下警告(A表示)の後に、閉塞圧異常警告(ABR表示)が発生すると、表示部には閉塞圧異常警告(ABR表示)が表示されるため、電池電圧低下警告(A表示)の発生を表示画面上で知ることができなかった。
【0011】
ここで、電池電圧低下警告(A表示)は、ガスメータに搭載されている電池が電圧低下を起こした場合に警告表示する機能で、そのまま放置しておくと異常検出時の遮断動作等の保安機能が正常に働かなくなるという問題が生じる。閉塞圧異常警告は、上述のように圧力センサがガス使用停止直後の調整器閉塞圧力をチェックし、異常がある場合に警告表示する機能である。ここでガスメータの保安機能に影響する電池電圧警告を見逃し、閉塞圧異常警告を優先することは、保安機能の観点からも問題があった。
【0012】
本発明は、上述のごとき実情を鑑みてなされたものであり、警告表示に優先順位を設け、その優先順位に従って、発生した警告事象の警告表示を行うことにより、より安全にガスを使用することができるようにしたガスメータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上述のごとき課題を解決するために、以下の各技術手段により構成される。
第1の技術手段は、予め定めた各種警告事象の発生情報を表示する機能を有するガスメータであって、ガスメータは、ガスメータの電源として機能する電池と、各種警告事象の発生情報を表示する表示部と、電池の電圧を検出するための電池電圧検出センサと、ガス供給管における供給ガスの流量を検出するための流量センサと、ガス供給管における供給ガスの圧力を検出すための圧力センサと、電池電圧検出センサ,流量センサ,及び圧力センサからの出力信号を入力し、警報事象の発生の有無を判断して発生した警告事象の発生情報を表示部に表示させる制御部とを有し、制御部は、予め定めた警告事象の優先順位に従って、最も優先順位の高い警告事象の発生情報を表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0014】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、警告事象は、電池の電圧低下を検知したときに、警告表示を行う電池電圧低下警告と、ガスメータの下流側に微少流量のガスが第1の所定期間を超えて流れ続けた場合、ガス供給配管に漏れがあるものと判断し、警告表示を行う流量式微少漏洩警告と、ガスが未使用であるときに、第2の所定期間毎に供給管内の圧力を計測し、ガス使用停止直後の圧力と、第2の所定期間毎に計測した圧力とを比較して、予め定めた所定値以上の上昇が、第3の所定期間の間観測されなかったときに漏洩警告の表示を行うようにする圧力式微少漏洩警告と、ガス使用停止直後のガス供給管内のガスの圧力を計測し、計測した値が予め定めた適性値から逸脱することが第1の所定回数以上生じた場合、警告表示を行う閉塞圧異常警告と、ガス使用中のガス供給管内の供給ガスの圧力を計測し、計測した値が予め定めた適性値から逸脱することが第2の所定回数以上生じた場合、警告表示を行う供給圧異常警告と、であることを特徴としたものである。
【0015】
第3の技術手段は、第2の技術手段において、警告事象の優先順位は、(1)電池電圧低下警告、(2)流量式微少漏洩警告、(3)圧力式微少漏洩警告、(4)閉塞圧異常警告及び供給」調整圧異常警告、の順に設定したことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、警告表示に優先順位を設け、その優先順位に従って、発生した警告事象の警告表示を行うことにより、重要な警告を見逃すことなく、安全にガスを使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係るガスメータの一構成例を示す図で、一般的なマイコンメータの一構成例を示す図でもある。図1において、1はガスメータ、2は外部装置、10は制御部、11は計量部、12はセンサ部、13は表示部、14は遮断部、15は端子台、21は宅内操作器、22は網制御装置(以下、NCUという)、23はガス洩れ警報器、24は外部1機器(外部端子1の機器)、25は外部2機器(外部端子2の機器)であり、10aはマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)、10bはインターフェース、10cは電池、10dはテスト遮断スイッチ、10eは容器リセットスイッチ、11aは計量機能、12aは電池電圧検出センサ、12bは流量センサ、12cは圧力センサ、12dは感震器、13aは積算表示機能、13bはセキュリティ表示機能、14aは双方向遮断弁、14bは遮断弁開スイッチである。
【0018】
ガスメータ1は、ガスメータ1における各種制御を行う制御部10、ガス流量を計量すする計量部11、センサ部12、表示部13、及び遮断部14を備え、さらに、外部装置2との接続を行う端子台15を備える。
【0019】
計量部11は、ガス流量に応じた回転体の回転数又は流体振動を出力する計量機能11aからなる。また、センサ部12は、ガス流量やセキュリティに関係する物理量を検出するセンサ類からなり、電池10cの電圧を検出する電池電圧検出センサ12a、計量機能11aの出力を検出する流量センサ12b、ガス圧力低下などガス圧力を検知する圧力センサ12c、地震波等の振動を検知する感震器12d等から構成されている。なお、流量センサ17は、流量を検出するためのセンサで、勿論、流速センサであってマイコン10aにて流量に演算するものであってもよいし、流量演算器(流量変換器)を介してマイコン10aに流量を送信するものであってもよい。
【0020】
また、制御部10は、主として、取り込まれたセンサの信号を演算処理して処理データを収納し、表示部13に出力したり端子台15を介して外部に出力するもので、マイコン10a、インターフェース10b、電源となる電池10c、双方向遮断弁14aが正常に機能するかをテストするためのテスト遮断スイッチ10d、容器リセットスイッチ10e等から構成されている。なお、電池10cの電力は各部へ供給され、本ガスメータを稼動させる電源となる。
また、マイコン10aは、流量センサ12bへ命令し流量センサ12bからの流量検出信号に基づいて流量を計測して積算する処理を行う電子制御装置であり、演算処理をするMPUと、そのMPUを機能させるためのプログラムを記録し処理データを記録するメモリとで構成される。
【0021】
また、表示部13は、制御部10により処理されたデータを所定のプログラムまたは外部からの指令に従って表示するLCD(液晶表示器)等の表示装置であり、ガス流量の積算表示機能13a,セキュリティ表示機能13b等をもっている。また、遮断部14は、センサ部12の信号による異常等が生じたとき、制御部10のマイコン10aからの命令により制御弁を遮断するもので、制御弁としての双方向遮断弁14a,遮断弁開スイッチ14b等とから構成されている。
【0022】
一方、外部装置2は、端子台15を介してガスメータ1の外部に接続される機器類であり、例えば、宅内でガスメータ1の操作を行う宅内操作器21、ガスメータ1との間で発呼,選択信号の送出,切断など電話交換網を制御するNCU22、ガスメータ1におけるガス洩れを警報するガス洩れ警報器23、及びハンディターミナルやPC(パーソナルコンピュータ)等、その他の外部機器(ここでは外部1機器24及び外部2機器25)が設けられている。NCU22は、ガスメータ1の通信機能(自動通報,遠隔遮断,自動検針など)を行うためガス検針センタなどとガスメータ1を電話回線で接続する機器であり、電話機とガスメータ1を自動的に切り替えてガスメータ1のデータの送受信を行う。ハンディターミナルやPCは、検針器や設定器として用いられるものである。設定器は、設置されているガスメータの設定変更や確認などを行う。設定,確認が行われる項目には、継続使用時間設定、口火登録などあるが、ガス事業者の運用形態によりその仕様は決定される。
【0023】
以上のように構成されたガスメータ1が、ガス供給管に設置され、遮断弁開スイッチ14bがON(閉路)されると、自己保持により弁開を継続し、ガス流量計測が開始される。内蔵された圧力センサ12cにより検知された圧力データは、制御部10に取り込まれて演算処理され、定められたプログラムに従って上述した圧力センサ12cに与えられたセキュリティ機能を判断して計測を継続するか、遮断弁を閉止し、警報を発するか等が指令される。現在のガス圧力を計測する場合は、遮断弁開スイッチ14bを押すことにより、所定時間、例えば10秒間現在のガス圧を表示部13に表示することができる。
【0024】
上記のごとくのガスメータ1において、マイクロコンピュータ10aは、電池電圧検出センサ12a、流量センサ12b、圧力センサ12cによる計測結果に従って、上述のような(1)電池電圧低下警告、(2)流量式微少漏洩警告、(3)圧力式微少漏洩警告、(4)閉塞圧異常警告、(5)供給圧異常警告を表示部14のセキュリティ機能13bにより表示することができる。すなわち、電池電圧低下警告については、電池電圧検出センサ12aによる検出信号を用いて判断し、流量式微少漏洩警告については流量センサ12bによる検出信号を用いて判断し、さらに、圧力式微少漏洩警告,閉塞圧異常警告,及び供給圧異常警告は、圧力センサ12cによる検出信号を用いて判断する。
【0025】
そして、警告表示を表示する場合に、本発明においては、警告表示の優先順位を設けて、その優先順位に従って表示部13に対する警告表示を行うようにする。
優先順位としては、(1)電池電圧低下警告(A表示)、(2)流量式微少漏洩警告(B表示)、(3)圧力式微少漏洩警告(BR表示)、(4)閉塞圧異常または調整圧力異常警告(ABR表示)の順とし、警告事象が発生し、その警告表示を行ったあと、さらに他の警告事象が発生したときには、上記の優先順位に従って優先順位の高い方の警告表示を行うように制御する。A表示,B表示,BR表示,及びABR表示は、上述した図3に示すごとくの形式で表示される。
上記の優先順位は、ガスメータの保安機能の観点から決定するが、本発明では、上記の優先順位に限定されることなく、適宜必要に応じて優先順位を設定することができる。
【0026】
図2は、本発明によるガスメータの警告表示の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
警告表示の処理において、新たな警告事象の有無を監視し(ステップS1)、警告事象が発生した場合に、新たな警告事象の方が現在の警告事象より優先順位が高いかどうかを判断する(ステップS2)。新たな警告事象の方が、現在の警告事象より優先順位が高い場合、新たな警告事象の種類に従って(ステップS3)警告の表示を行う。新たな警告事象を表示する場合、警告事象が現在何も表示されていないときも、新たな警告事象を表示する。
【0027】
ここで、警告事象が電池電圧低下警告である場合、マイコンメータの表示部にA表示を行う(ステップS13)。また、警告事象が流量式微少漏洩警告であれば、マイコンメータの表示部にB表示を行う。また、警告事象が圧力式微少漏洩警告であれば、マイコンメータの表示部にBR表示を行う。また、警告事象が閉塞圧異常警告または供給圧異常警告であれば、マイコンメータの表示部にABR表示を行う。閉塞圧異常警告及び供給圧異常警告は、他の警告事象に比べて優先順位が最も低いので、ステップS2で優先順位が高いと判断されるのは、それ以前にいずれの警告表示も表示されていない場合である。
なお、ステップS1で新たな警告事象が発生しない場合、及びステップS2で新たな警告事象が現在の警告事象より優先順位が低い場合は、表示を変化させないで維持する(ステップS8)。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係るガスメータの一構成例を示す図である。
【図2】本発明によるガスメータの警告表示の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図3】マイコンメータの表示部の表示方式を説明するための図で、マイコンメータの表示部の表示例を示すものである。
【図4】従来の警告表示機能付きのガスメータにおける警告表示の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0029】
1…ガスメータ、2…外部装置、10…制御部、10a…マイクロコンピュータ(マイコン)、10b…インターフェース、10c…電池、10d…テスト遮断スイッチ、10e…容器リセットスイッチ、11…計量部、11a…計量機能、12…センサ部、12a…電圧検出センサ、12b…流量センサ、12c…圧力センサ、12d…感震器、13…表示部、13a…積算表示機能、13b…セキュリティ表示機能、14…遮断部、14a…双方向遮断弁、14b…遮断弁開スイッチ、15…端子台、21…宅内操作器、22…網制御装置(NCU)、23…ガス洩れ警報器、24…外部1機器、25…外部2機器、26…データ送信手段、27…データ受信手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定めた各種警告事象の発生情報を表示する機能を有するガスメータであって、該ガスメータは、該ガスメータの電源として機能する電池と、前記各種警告事象の発生情報を表示する表示部と、前記電池の電圧を検出するための電池電圧検出センサと、ガス供給管における供給ガスの流量を検出するための流量センサと、ガス供給管における供給ガスの圧力を検出すための圧力センサと、前記電池電圧検出センサ,前記流量センサ,及び前記圧力センサからの出力信号を入力し、警報事象の発生の有無を判断して発生した警告事象の発生情報を前記表示部に表示させる制御部とを有し、該制御部は、予め定めた警告事象の優先順位に従って、最も優先順位の高い警告事象の発生情報を前記表示部に表示させることを特徴とするガスメータ。
【請求項2】
請求項1に記載のガスメータにおいて、前記警告事象は、
前記電池の電圧低下を検知したときに、警告表示を行う電池電圧低下警告と、
前記ガスメータの下流側に微少流量のガスが第1の所定期間を超えて流れ続けた場合、ガス供給配管に漏れがあるものと判断し、警告表示を行う流量式微少漏洩警告と、
ガスが未使用であるときに、第2の所定期間毎に供給管内の圧力を計測し、ガス使用停止直後の圧力と、前記第2の所定期間毎に計測した圧力とを比較して、予め定めた所定値以上の上昇が、第3の所定期間の間観測されなかったときに漏洩警告の表示を行うようにする圧力式微少漏洩警告と、
ガス使用停止直後の前記ガス供給管内の供給ガスの圧力を計測し、計測した値が予め定めた適性値から逸脱することが第1の所定回数以上生じた場合、警告表示を行う閉塞圧異常警告と、
ガス使用中の前記ガス供給管内の供給ガスの圧力を計測し、計測した値が予め定めた適性値から逸脱することが第2の所定回数以上生じた場合、警告表示を行う供給圧異常警告と、
であることを特徴とするガスメータ。
【請求項3】
請求項2に記載のガスメータにおいて、
前記警告事象の優先順位は、(1)前記電池電圧低下警告、(2)前記流量式微少漏洩警告、(3)前記圧力式微少漏洩警告、(4)前記閉塞圧異常警告及び前記供給圧異常警告、の順に設定したことを特徴とするガスメータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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