説明

グロメット

【課題】ばね定数を十分に低くして、防振支持対象物が軽量のものであっても優れた防振機能を奏することの可能なグロメットを提供する。
【解決手段】ゴム状弾性材料からなるグロメット1において、一方の部材に固定される内周部材5を挿通可能であると共に他方の部材3に開設された取付孔3aの内周に遊挿可能な筒状部11と、この筒状部11から外周側へ延びて軸方向の支持荷重を剪断・圧縮で受ける一対のばね部12と、各ばね部12の外周側に形成され取付孔3aの開口縁部にこの開口縁部を軸方向両側から挟むように固定される一対の固定部13と、ばね部12と固定部13の間に形成されたスリット14を有し、ばね部12の変形によりスリット14を介してばね部12と固定部13が互いに接触可能であり、ばね部12の変形が、このばね部12と固定部13の接触時のばね部12の変形よりも大きくなったときに固定部13の内径端部又は取付孔3aの開口縁部が筒状部11の外周面と接触可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボディなどを貫通した電気配線や電子機器などを支持すると共に、振動の伝達を防止するグロメットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来この種のグロメットとして、図10に示すものが知られている。このグロメット101は、ゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)で成形されていて、中心に、一方の部材(例えば車体)102にボルト104によって取り付けられる筒体105を挿入するための取付孔101aが開設されると共に、外周面に、他方の部材(例えばセンサ取付用ブラケット)103の嵌合孔103aを嵌合するための嵌合溝101bが形成されている。
【0003】
すなわち図10に示す取付構造は、ボルト104によって一方の部材102に緊結された筒体105及び座金106に、グロメット101を介して他方の部材103を嵌合することによって、他方の部材103(及びこれに取り付けられたセンサ等の機器)を防振支持し、外部入力による他方の部材103側の機器の保護や、両部材102,103間での振動伝達の絶縁を図るものである。なお、図10に類似する従来の技術としては、例えば下記の特許文献に開示されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−296997号公報
【特許文献2】特開平9−79481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、部材102,103間で優れた防振機能を発揮するには、グロメット101をばねとし、部材103及びこれに取り付けられた機器を質量体とするばね−質量系の固有振動数を十分に低くする必要があるが、近年は、部材103に取り付けられるセンサ等の機器の軽量化に伴って、前記ばね−質量系における質量が減少する傾向があるため、固有振動数を低く設定するにはグロメット101のばね定数を低くしなければならない。
【0006】
しかしながら、グロメット101の材料であるゴム状弾性材料の剛性(弾性率)を低下させることには限界があり、グロメット101の形状によってばね定数を低くする場合も、組み付け性の悪化などの弊害が懸念される。例えば図10におけるグロメット101は、部材102,103間で支持荷重を圧縮方向へ受けるようになっているため、ばね定数がある程度高いものとなっているが、このグロメット101の上下両端の突起101c,101dの突出高さを高くすることによってばね定数の低下を図った場合、部材102の螺子孔102aへボルト104をねじ込むことによる取付作業に際して、ボルト104の回転に伴い突起101c,101dが捩れたり座屈したりしやすく、グロメット101の耐久性に悪影響を与えるおそれがある。
【0007】
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、ばね定数を十分に低くして、防振支持対象物が軽量のものであっても優れた防振機能を奏することの可能なグロメットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係るグロメットは、ゴム状弾性材料からなり、一方の部材に固定される内周部材を挿通可能であると共に他方の部材に開設された取付孔の内周に遊挿可能な筒状部と、この筒状部から外周側へ延びて前記一方の部材と他方の部材の間で軸方向の支持荷重を剪断・圧縮で受ける一対のばね部と、前記各ばね部の外周側に形成され前記取付孔の開口縁部にこの開口縁部を軸方向両側から挟むように固定される一対の固定部と、前記ばね部と前記固定部の間に形成されたスリットを有し、前記ばね部の変形により前記スリットを介して前記ばね部と前記固定部が互いに接触可能であり、前記ばね部の変形が、このばね部と固定部の接触時の前記ばね部の変形よりも大きくなったときに前記固定部の内径端部又は前記取付孔の開口縁部が前記筒状部の外周面と接触可能となっているものである。なお、ゴム状弾性材料とは、ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料をいう。
【0009】
また、請求項2の発明に係るグロメットは、ゴム状弾性材料からなり、一方の部材に固定される内周部材を挿通可能であると共に他方の部材に開設された取付孔の内周に遊挿可能な筒状部と、この筒状部から外周側へ延びて前記一方の部材と他方の部材の間で軸方向の支持荷重を剪断・圧縮で受ける一対のばね部と、前記各ばね部の外周側に形成され前記取付孔の開口縁部にこの開口縁部を軸方向両側から挟むように固定される一対の固定部と、前記筒状部の外周面に形成されて前記ばね部が所定の径方向変形量に達したときに前記他方の部材における前記取付孔の内周面に圧接される突起部が形成されたものである。
【0010】
また、請求項3の発明に係るグロメットは、請求項1又は2に記載の構成において、固定部に、他方の部材の取付孔の開口縁部に嵌合される嵌合段差部が形成されたものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明に係るグロメットによれば、ばね部が一方の部材と他方の部材の間で軸方向に作用する支持荷重を剪断・圧縮で受けるために、支持荷重を圧縮のみで受ける場合に比較してばね定数を低くし、よって、防振支持対象物が軽量のものであっても、グロメットをばねとし、前記防振支持対象物を質量体とするばね−質量系の固有振動数を低くして、優れた防振機能を奏することができる。また、ばね定数を低くしたことによる径方向(支持荷重と直交する方向)への挙動に対しては、スリットの両側のばね部と固定部が互いに接触し、あるいはさらに固定部の内径端部又は前記他方の部材の取付孔の開口縁部が筒状部の外周面と接触することによって、ばね定数が段階的に上昇するので、衝撃を有効に吸収することができる。
【0012】
請求項2の発明に係るグロメットによれば、ばね部が一方の部材と他方の部材の間で軸方向に作用する支持荷重を剪断・圧縮で受けるために、支持荷重を圧縮のみで受ける場合に比較してばね定数を低くし、よって、防振支持対象物が軽量のものであっても、グロメットをばねとし、前記防振支持対象物を質量体とするばね−質量系の固有振動数を低くして、優れた防振機能を奏することができる。また、ばね定数を低くしたことによる径方向(支持荷重と直交する方向)へのばね部の挙動は、グロメットの筒状部の外周面に形成された突起部と取付孔の内周面が弾性的に接触することにより制限され、衝撃を吸収することができる。
【0013】
また、請求項3の発明に係るグロメットによれば、固定部に、他方の部材の取付孔の開口縁部に嵌合される嵌合段差部が形成されているため、前記他方の部材側に、グロメットを取り付けるための嵌合段差部を形成する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るグロメットの第一の実施の形態を示す装着状態の断面斜視図である。
【図2】本発明に係るグロメットの第一の実施の形態を示す未装着状態の断面図である。
【図3】本発明に係るグロメットの第一の実施の形態を示す部分的な装着状態の断面図である。
【図4】本発明に係るグロメットの径方向荷重と歪の関係を示す特性線図である。
【図5】本発明に係るグロメットの第一の実施の形態を示すばね部と固定部の接触状態の断面図である。
【図6】本発明に係るグロメットの第一の実施の形態を示すばね部と筒状部の接触状態の断面図である。
【図7】本発明に係るグロメットの第二の実施の形態を示す未装着状態の断面図である。
【図8】本発明に係るグロメットの第二の実施の形態を示す部分的な装着状態の断面図である。
【図9】本発明に係るグロメットの第三の実施の形態を示す部分的な装着状態の断面図である。
【図10】従来のグロメットの一例を示す装着状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係るグロメットの好適な実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1〜図4は、第一の実施の形態を示すものである。
【0016】
第一の実施の形態のグロメット1は、図1に示すように、全体がゴム状弾性材料で加硫成形されたものであって、支持体2にボルト4によって固定されるスリーブ5を挿通可能であると共にブラケット3に開設された取付孔3aの内周に遊挿可能な筒状部11と、この筒状部11の軸方向両端から外周側へ折り返されるように延びる一対のばね部12,12と、各ばね部12,12の外周側に形成され、前記取付孔3aの開口縁部にこの開口縁部を軸方向両側から挟むように固定される一対の環状の固定部13,13と、前記ばね部12,12と前記固定部13,13の間に円周方向へ連続して形成された断面略U字形のスリット14,14を有するものである。
【0017】
詳しくは、図2に示すように、ばね部12,12は、筒状部11の軸方向両端から軸方向中間付近へ向けて漸次大径となるように、互いに対称の円錐筒状に形成されている。そしてばね部12,12の先端から軸方向両端へ折り返すように形成された固定部13,13は、図1及び図3に示すように、ブラケット3に開設された取付孔3aの軸方向両側の開口縁部に形成された環状の嵌合段差部3b,3bに嵌着されるようになっている。
【0018】
図3に示すように、スリット14,14によるばね部12,12と固定部13,13の間の径方向隙間G1は、ブラケット3の取付孔3aの内周面とその内周に挿通された筒状部11の外周面との間の径方向隙間G2よりも小さいものとなっている。
【0019】
なお、支持体2は例えば自動車等の車体であって、請求項1(又は請求項2)に記載された「一方の部材」に相当するものであり、スリーブ5は請求項1(又は請求項2)に記載された「内周部材」に相当するものであり、ブラケット3は、例えばセンサ等の不図示の防振支持対象機器を取り付けるためのものであって、請求項1(又は請求項2,3)に記載された「他方の部材」に相当するものである。
【0020】
すなわち図1に示す装着状態において、グロメット1は、筒状部11がブラケット3に開設された取付孔3aに遊挿されると共にばね部12,12の外周の固定部13,13が前記取付孔3aの開口縁部の嵌合段差部3b,3bに嵌着され、グロメット1の筒状部11に挿通されたスリーブ5が、支持体2に形成された螺子孔2aにねじ込まれたボルト4によって、ワッシャ6と共に前記支持体2に緊結されている。そしてこのような装着構造によって、支持体2にボルト4で固定されたスリーブ5(及びワッシャ6)に、グロメット1を介してブラケット3及び不図示の防振支持対象機器が弾性的に支持されている。
【0021】
そしてこの装着状態において、円錐筒状に形成されたばね部12,12は、支持体2とブラケット3の間で軸方向に作用する支持荷重を剪断・圧縮で受けるものである。このため、先に説明した従来技術による図10のもののように、軸方向に作用する支持荷重を圧縮で受けるものに比較してばね定数が十分に低いものとなり、振動絶縁性を向上することができる。
【0022】
また、径方向荷重の入力に対しては、ブラケット3とスリーブ5の径方向相対変位によるグロメット1(ばね部12,12)の歪が小さい入力初期にはばね部12,12の曲げ剛性が小さいため、図4の特性線図にkで示すようにばね定数は低いものとなっているが、スリット14,14によるばね部12,12と固定部13,13の間の径方向隙間G1が、ブラケット3の取付孔3aの内周面とその内周に挿通された筒状部11の外周面との間の径方向隙間G2よりも小さいため、歪がδ1に達した時点で、図5に示すようにばね部12,12と固定部13,13が円周方向一個所で互いに接触し、このためばね定数がやや上昇する(k)。
【0023】
そして、歪がδ1に達した後もブラケット3とスリーブ5の径方向相対変位が大きくなって行くと、やがて歪がδ2に達することによって、図6に示すように、ばね部12,12と固定部13,13の圧接状態に加えてばね部12,12と筒状部11も互いに圧接するので、ばね定数が再度上昇し(k)、さらにその後もブラケット3とスリーブ5の径方向相対変位が継続されて歪がδ3に達した場合は、ブラケット3の取付孔3aの内周面と筒状部11の外周面が接触することによって、ばね定数がさらに上昇する(k)。
【0024】
したがって、振動絶縁性を向上させるためにばね部12,12の剛性を低くしたことによる径方向(支持荷重と直交する方向)へのブラケット3とスリーブ5の相対的な挙動が制限され、歪量によって段階的にばね定数が上昇することにより、衝撃を有効に吸収することができる。
【0025】
次に図7及び図8は、本発明に係るグロメットの第二の実施の形態を示すものである。
【0026】
第二の実施の形態によるグロメット1において、先に説明した第一の実施の形態と異なるところは、ばね部12,12と固定部13,13の間にスリットを形成する代わりに、筒状部11の外周面に、ブラケット3の取付孔3aの内周面と径方向に所定の隙間をもって対向する突起部15が形成されたことにある。突起部15は円周方向へ環状に連続したものでも良いし、円周方向へ所定間隔で設けられた半球状のものでも良い。
【0027】
また、固定部13,13は、ブラケット3の取付孔3aの開口縁部における軸方向両側面に、ばね部12,12の弾性によって圧接されている。
【0028】
この構成によれば、第一の実施の形態と同様、円錐筒状に形成されたばね部12,12は、軸方向に作用する支持荷重を剪断・圧縮で受けるため、支持荷重を圧縮で受けるものに比較してばね定数が十分に低いものとなり、振動絶縁性を向上することができる。
【0029】
また、径方向荷重の入力に対しては、ブラケット3とスリーブ5の径方向相対変位によるグロメット1(ばね部12,12)の歪が小さい入力初期にはばね部12,12の曲げ剛性が小さいため、ばね定数は低いものとなっているが、歪が所定の大きさに達した時点で、円周方向一個所でブラケット3の取付孔3aの内周面と突起部15が圧接し、突起部15が圧縮を受けるため、ばね定数がやや上昇することになる。そして、その後もブラケット3とスリーブ5の径方向相対変位が継続されることによって、突起部15が円周方向一個所で完全につぶれた状態になった後は、筒状部11も圧縮を受けることになるので、ばね定数がさらに上昇する。
【0030】
したがって、第二の実施の形態のグロメット1も、振動絶縁性を向上させるためにばね部12,12の剛性を低くしたことによる径方向(支持荷重と直交する方向)へのブラケット3とスリーブ5の相対的な挙動が制限され、歪量によって段階的にばね定数が上昇するので、衝撃を有効に吸収することができる。
【0031】
また、固定部13,13がブラケット3の取付孔3aの開口縁部にばね部12,12の弾性によって圧接される構成としたため、ブラケット3の取付孔3aの開口縁部に固定部13,13を嵌着するための嵌合段差部を形成する必要がない。
【0032】
次に図9は、本発明に係るグロメットの第三の実施の形態を示すものである。
【0033】
第三の実施の形態によるグロメット1において、先に説明した第一の実施の形態と異なるところは、固定部13,13の外径端部に、ブラケット3の取付孔3aの開口縁部に嵌合される溝状の嵌合段差部13a,13aが形成されると共に、この嵌合段差部13a,13aと反対側を向いた固定部13,13の内径端部13b,13bが、ばね部12,12と固定部13,13の間の断面略U字形のスリット14,14よりも大きな径方向隙間をもって筒状部11の外周面と対向されている点にある。
【0034】
このように構成された第三の実施の形態によるグロメット1も、第一の実施の形態と同様、円錐筒状に形成されたばね部12,12は、軸方向に作用する支持荷重を剪断・圧縮で受けるため、支持荷重を圧縮で受けるものに比較してばね定数が十分に低いものとなり、振動絶縁性を向上することができる。
【0035】
また、径方向荷重の入力に対しては、ブラケット3とスリーブ5の径方向相対変位によるグロメット1(ばね部12,12)の歪が小さい入力初期にはばね部12,12の曲げ剛性が小さいため、ばね定数は低いものとなっているが、やがてばね部12,12と固定部13,13が円周方向一個所で互いに接触した時点で、ばね定数がやや上昇する。
【0036】
そして、その後もブラケット3とスリーブ5の径方向相対変位が大きくなって行くと、やがてばね部12,12と固定部13,13の圧接状態に加えて固定部13,13の内径端部13b,13bと筒状部11の外周面も互いに圧接することによって、固定部13,13が径方向圧縮を受けるので、ばね定数がさらに上昇する。
【0037】
したがって、第三の実施の形態のグロメット1も、振動絶縁性を向上させるためにばね部12,12の剛性を低くしたことによる径方向(支持荷重と直交する方向)へのブラケット3とスリーブ5の相対的な挙動が制限され、歪量によって段階的にばね定数が上昇するので、衝撃を有効に吸収することができる。
【0038】
しかも、固定部13,13の外径端部に形成された嵌合段差部13a,13aが、ブラケット3の取付孔3aの開口縁部に嵌合される構成としたため、ブラケット3の取付孔3aの開口縁部に固定部13,13を嵌着するための嵌合段差部を形成する必要がない。
【符号の説明】
【0039】
1 グロメット
11 筒状部
12 ばね部
13 固定部
13a 嵌合段差部
13b 内径端部
14 スリット
15 突起部
2 支持体(一方の部材)
3 ブラケット(他方の部材)
3a 取付孔
4 ボルト
5 スリーブ(内周部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム状弾性材料からなり、一方の部材に固定される内周部材を挿通可能であると共に他方の部材に開設された取付孔の内周に遊挿可能な筒状部と、この筒状部から外周側へ延びて前記一方の部材と他方の部材の間で軸方向の支持荷重を剪断・圧縮で受ける一対のばね部と、前記各ばね部の外周側に形成され前記取付孔の開口縁部にこの開口縁部を軸方向両側から挟むように固定される一対の固定部と、前記ばね部と前記固定部の間に形成されたスリットを有し、前記ばね部の変形により前記スリットを介して前記ばね部と前記固定部が互いに接触可能であり、前記ばね部の変形が、このばね部と固定部の接触時の前記ばね部の変形よりも大きくなったときに前記固定部の内径端部又は前記取付孔の開口縁部が前記筒状部の外周面と接触可能であることを特徴とするグロメット。
【請求項2】
ゴム状弾性材料からなり、一方の部材に固定される内周部材を挿通可能であると共に他方の部材に開設された取付孔の内周に遊挿可能な筒状部と、この筒状部から外周側へ延びて前記一方の部材と他方の部材の間で軸方向の支持荷重を剪断・圧縮で受ける一対のばね部と、前記各ばね部の外周側に形成され前記取付孔の開口縁部にこの開口縁部を軸方向両側から挟むように固定される一対の固定部と、前記筒状部の外周面に形成されて前記ばね部が所定の径方向変形量に達したときに前記他方の部材における前記取付孔の内周面に圧接される突起部が形成されたことを特徴とするグロメット。
【請求項3】
固定部に、他方の部材の取付孔の開口縁部に嵌合される嵌合段差部が形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のグロメット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−2614(P2013−2614A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−137318(P2011−137318)
【出願日】平成23年6月21日(2011.6.21)
【出願人】(000004385)NOK株式会社 (1,527)
【Fターム(参考)】