説明

コネクタ構造及び照明装置

【課題】いたずら、ゴミ、水等によりコネクタソケットの各装着検出用端子の短絡事故を生じ難くする。
【解決手段】コネクタ構造3は、コネクタプラグ4のプラグ凸部29をコネクタソケット5のソケット凹部39に挿入可能なコネクタ構造である。コネクタプラグ4のプラグ凸部29は、放電灯に接続されたプラグ端子31が収容された凹部30と、プラグ凸部29の外周面に形成された導電体24とを備える。コネクタソケット5のソケット凹部39は、ソケット凹部39に挿入されたプラグ凸部29のプラグ端子31と接触するソケット端子41と、ソケット端子41を収納する仕切り部材42と、仕切り部材42を挟んで配置され、ソケット凹部39に挿入されたプラグ凸部の導電体24と接触することにより短絡する一対の装着検出用端子40とを備え、導電体24によるソケットの一対の装着検出用端子42間の短絡検出によりコネクタプラグ4のコネクタソケット5への装着が検出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタプラグのプラグ凸部にコネクタソケットのソケット凹部が挿入されるコネクタ構造、及び、このコネクタ構造を適用した照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特に、放電灯への供給電圧が高電圧であるものは、作業者が点灯スイッチを入れた状態で放電灯の交換を行い、誤ってソケット端子に手が触れ感電事故を誘発する虞等がある。従って、照明装置には、放電灯の取付け・取外し時の安全対策を講じる必要がある。前記の安全対策として、従来の放電灯点灯回路には、コネクタソケットに装着検出用の一対端子を設け、放電灯のコネクタプラグには、装着時にコネクタソケットの一対端子を短絡させる端子を設け、放電灯のコネクタプラグとコネクタソケットとが装着されていない状態では、放電灯への給電が遮断させるようにする方法が知られている
(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−274993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した放電灯点灯回路において、コネクタソケットの装着検出用の各端子は一般に隣り合ったごく近いあたりに配置され、いたずら、ゴミ、水等による装着検出用の各端子の短絡が生じ易くなる。その結果、いたずら、ゴミ、水等の短絡事故によって誤って電力が供給されてしまったソケット端子に対して手等が触れることで、感電事故を発生し易くなるという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、いたずら、ゴミ、水等によりコネクタソケットの装着検出用の各端子の短絡事故を生じ難くすると共に、誤って電力が供給されてしまったソケット端子に対して手等が触れることによる感電事故を発生し難くすることのできるコネクタ構造及び照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係るコネクタ構造は、コネクタプラグのプラグ凸部をコネクタソケットのソケット凹部に挿入可能なコネクタ構造であって、コネクタプラグのプラグ凸部は、プラグ端子が収容された凹部と、プラグ凸部の外周面に形成された導電体とを備え、コネクタソケットのソケット凹部は、ソケット凹部に挿入されたプラグ凸部のプラグ端子と接触するソケット端子と、ソケット端子を収納する仕切り部材と、仕切り部材を挟んで配置され、ソケット凹部に挿入されたプラグ凸部の導電体と接触することにより短絡する一対の装着検出用端子とを備え、導電体によるソケットの一対の装着検出用端子間の短絡によりコネクタプラグのコネクタソケットへの装着が検出される。
【0007】
このコネクタ構造では、一対の装着検出用端子がソケット端子を収納する仕切り部材を挟んで配置されているので、各装着検出用端子を、仕切り部材を隔て互いに離間することができる。従って、いたずら、ゴミ、水等による各装着検出用端子の短絡を生じ難くできる。その結果、いたずら、ゴミ、水等による短絡事故によって誤って電圧が供給されてしまったソケット端子に対して手等が触れることによる感電事故を発生し難くできる。
【0008】
また、このコネクタ構造では、仕切り部材によって、一対の装着検出用端子と、ソケット端子とを仕切ることができるので、一対の装着検出用端子とソケット端子とが、いたずら、ゴミ、水等により誤って接触してしまうことによる短絡事故を防ぐことができる。
【0009】
なお、本発明の「ソケット端子を収納する」には、「2枚の板状部材を用いてソケット端子と一対の装着検出用端子とを仕切る」ことが含まれる。
【0010】
第2の発明に係るコネクタ構造は、第1の発明に係るコネクタ構造において、仕切り部材はソケット端子を取り囲む枠体として形成されている。
【0011】
このコネクタ構造では、仕切り部材を枠体として形成した場合には、例えば仕切り部材を板状部材として形成した場合と比べて、一対の装着検出用端子を枠体の仕切り部材を隔てて離間できるため、各装着検出用端子をより強固に仕切ることができる。従って、いたずら、ゴミ、水等による各装着検出用端子の短絡を生じ難くできる。
【0012】
第3の発明に係るコネクタ構造は、第1の発明に係るコネクタ構造において、一対の装着検出用端子は、前記ソケット凹部の中心軸の回りに互いに180°離れた位置に配置されている。
【0013】
このコネクタ構造では、一対の装着検出用端子をソケット凹部の中心軸の回りに互いに180°離れた位置に配置することで、ソケット凹部の最も離れた位置に配置できる。従って、いたずら、ゴミ、水等による各装着検出用端子の短絡をさらに生じ難くできる。
【0014】
第4の発明に係るコネクタ構造は、第1〜第3の発明に係るいずれかのコネクタ構造において、一対の装着検出用端子は、前記ソケット凹部において対向する内壁面に設けられている。
【0015】
このコネクタ構造では、一対の装着検出用端子がソケット凹部において対向する内壁面に設けられているので、各装着検出用端子を各内壁面間の距離だけ互いに隔離することができる。従って、いたずら、ゴミ、水等による各装着検出用端子の短絡を生じ難くできる。また、一対の装着検出用端子は、コネクタプラグの挿入方向に対して、プラグ凸部の外周面に形成された導電体との接触性を高めることができると共に、導電体と装着検出用端子の接触時に、装着検出用端子をソケット凹部の底面に設けた場合、装着検出用端子からコネクタプラグに対して、コネクタプラグが抜ける方向に力が作用するが、装着検出用端子がソケット凹部において対向する内壁面に設けられているので、このような力が作用しないので、コネクタプラグとコネクタソケットの装着性が向上する。さらには、ソケット凹部の対向する内壁面周辺にゴミ、水等が積層した場合でも、コネクタプラグの挿入時にそぎ落とすことができるため、ゴミ、水等による各装着検出用端子の短絡事故を生じ難くできる。
【0016】
第5の発明に係るコネクタ構造は、第4の発明に係るコネクタ構造において、一対の装着検出用端子は、前記ソケット凹部の対向する前記内壁面から前記ソケット端子に向かう凸形状を有している。
【0017】
このコネクタ構造では、一対の装着検出用端子がソケット凹部の対向する内壁面からソケット端子に向かう凸形状を有しているので、一対の装着検出用端子は、コネクタプラグの挿入方向に対して、プラグ凸部の外周面に形成された導電体との接触性をさらに高めることができると共に、導電体と装着検出用端子の接触時に、装着検出用端子をソケット凹部の底面に設けた場合、装着検出用端子からコネクタプラグに対して、コネクタプラグが抜ける方向に力が作用するが、装着検出用端子がソケット凹部において対向する内壁面に設けられているので、このような力が作用しないので、コネクタプラグとコネクタソケットの装着性が向上する。さらには、ソケット凹部の対向する内壁面周辺にゴミ、水等が積層した場合でも、コネクタプラグの挿入時にそぎ落とすことができるため、ゴミ、水等による各装着検出用端子の短絡事故を生じ難くできる。
【0018】
第6の発明に係るコネクタ構造は、第5の発明に係るコネクタ構造において、導電体はプラグ凸部の外周面に巻き付けて形成されたものである。
【0019】
このコネクタ構造では、導電体がプラグ凸部の外周面に巻き付けて形成されているので、1枚板の導電体を折り曲げてプラグ凸部の外周面に嵌め込むだけで、一対の装着検出用端子との短絡形状を容易に形成することができる。
【0020】
第7の発明に係るコネクタ構造は、第6の発明に係るコネクタ構造において、一対の装着検出用端子は、押圧されることによって内壁面に向けて弾性変位可能であって、導電体がその途中において折り曲げられて、導電体にはプラグ凸部の上端部に沿って延在した部分を有する係止爪が形成されており、プラグ凸部のソケット凹部への挿入時に、導電体の係止爪に押圧された一対の装着検出用端子が内壁面に向けて弾性変位する。
【0021】
このコネクタ構造では、導電体にはプラグ凸部の上端部に沿って延在した部分を有する係止爪が形成されているので、プラグ凸部をソケット凹部へ挿入する際に、プラグ凸部の外周面に形成した導電体がソケット側の装着検出用端子に接触した際、引っ掛ることがなく、コネクタプラグの挿入性が向上する。
【0022】
第8の発明に係るコネクタ構造は、第7の発明に係るコネクタ構造において、係止爪がプラグ凸部の上端部から凹部内にまで延在している。
【0023】
このコネクタ構造では、導電体に形成した係止爪がプラグ凸部の上端部から凹部内にまで延在しているので、第7の発明に加えて、導電体を剥れ難くできる。従って、作業者が引っ掛けて剥がす等による破損を防止することができ、信頼性が向上する。
【0024】
第9の発明に係るコネクタ構造は、第1〜8の発明に係るいずれかのコネクタ構造において、プラグ凸部の凹部の上端を、ソケット凹部の開口を取り囲む終端と同一面上に配置した状態で、プラグ凸部のソケット凹部への挿入方向に関して、プラグ端子とソケット端子との間の距離は、導電体と一対の装着検出用端子との間の距離よりも短くなっている。
【0025】
このコネクタ構造では、プラグ凸部の凹部の上端を、ソケット凹部の開口を取り囲む終端と同一面上に配置した状態で、プラグ凸部のソケット凹部への挿入方向に関して、プラグ端子とソケット端子との間の距離が、導電体と一対の装着検出用端子との間の距離よりも短く設計されているので、先ず、プラグ端子とソケット端子とが接触した後に、次いで、導電体と各装着検出用端子とを接触させることができる。つまり、先ず、導電体と各装着検出用端子とを接触させた場合には、ソケット端子に電圧が供給されてしまうので、このソケット端子に対してプラグ端子を接触させようとした際に、各端子間でスパークが発生する恐れがあるが、本発明では、このようなスパークが発生することはなく、スパークの発生を防止することができる。
【0026】
第10の発明に係る照明装置は、ベース部材と、ランプカバー内に外部電極放電ランプを内蔵する照明ユニットを有し、ベース部材及び照明ユニットに、第1〜第9のいずれかに係るコネクタ構造を備えている。
【0027】
この照明装置では、ベース部材と、ランプカバー内に外部電極放電ランプを内蔵する照明ユニットを有し、ベース部材及び照明ユニットに、第1〜第9のいずれかに係るコネクタ構造を備えているので、感電事故や短絡事故が生じ難い安全性の高い照明装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態によるコネクタ構造を適用した照明装置の斜視図である。
【図2】図1に示す照明ユニットの斜視図である。
【図3】図1に示した照明装置の部分斜視図である。
【図4】図1に示したコネクタプラグの上面視図である。
【図5】図1に示したコネクタプラグの側断面視図である。
【図6】コネクタプラグのプラグ凸部からラッチを取り外した状態を示した斜視図である。
【図7】コネクタプラグのプラグ凸部にラッチを取り付けた状態を示した斜視図である。
【図8】コネクタソケットの斜視図である。
【図9】コネクタソケットの上面視図である。
【図10】コネクタソケットの側断面視図である。
【図11】コネクタプラグのコネクタソケットへの装着手順を示した説明図である。
【図12】コネクタプラグのコネクタソケットへの装着手順を示した説明図である。
【図13】放電灯点灯装置の回路構成を示したブロック図である。
【図14】本発明の第2実施形態によるコネクタ構造のコネクタソケットの上面視図である。
【図15】コネクタソケットの側断面視図である。
【図16】別形態によるコネクタ構造のコネクタソケットの上面視図である。
【図17】コネクタソケットの側断面視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(第1実施形態)
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態に係るコネクタ構造及び照明装置について説明する。
【0030】
[照明装置の全体構成]
図1に示すように、照明装置100は、長手方向に沿って長尺なベース部材1と、2つの照明ユニット2と、各照明ユニット2の両端に夫々1つ、計4つのコネクタ構造3とを有している。コネクタ構造3は、コネクタプラグ4と、ベース部材1に取付けられたコネクタソケット5とを有している。
【0031】
<ベース部材>
図1に示されるように、ベース部材1は、凸状部分6と、凸状部分6の両脇に形成された平坦部分7とを有している。凸状部分6及び各平坦部分7は、ステンレス、アルミニウム、銅及び鉄等の、光を反射可能な金属で構成されている。また、ベース部材1の内部には、放電灯点灯装置8(図13参照)が搭載されている。
【0032】
<照明ユニット>
図2に示されるように、照明ユニット2は、ベース部材1の長手方向に沿って延在する長尺な円筒状のランプカバー17や、このランプカバー17の内部に挿入された一対の放電灯18や、図示しない反射板等を有している。ランプカバー17は、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂やガラスなどの材料を用いて構成されている。また、ランプカバー17の両端部の開口は、コネクタプラグ4によって覆われている。各放電灯18は、ここでは外部電極放電ランプ(EEFL)を用いており、両端部の外周面上に形成された一対の電極20を形成したランプカバー17の長手方向に沿って延在する放電管19からなる。
【0033】
すなわち、放電管19は、円筒状のガラス管で構成されており、その両端が封止されることで内部が密閉空間となっている。この密閉空間には、例えば、水銀(Hg)、アルゴン(Ar)及びネオン(Ne)からなる不活性ガスが充填されると共に、その内壁には蛍光体層が塗布されている。また、密閉空間内のガス圧は、例えば30〜40Torrに設定されている。一対の電極20は、導電ペーストを固化させたものが使用されている。
【0034】
<コネクタ構造>
図3に示されるように、コネクタ構造3は、コネクタプラグ4と、このコネクタプラグ4が着脱自在に装着されるコネクタソケット5とを有している。なお、図3では、説明の都合上、ベース部材1の各平坦部分7の図示を省略している。
【0035】
(コネクタプラグ)
図3に示されるように、コネクタプラグ4は、ランプカバー17の両端部に嵌め込まれると共に、コネクタソケット5に装着されている。なお、コネクタプラグ4は、後述する給電端子23、導電体24及びプラグ端子31を除いて、絶縁性の樹脂を用いて形成されている。
【0036】
図4〜図6に示されるように、コネクタプラグ4は、円形の筒体21と、筒体21の一端部の開口を覆う蓋体22と、筒体21の内部に収容され且つ放電灯18の電極20に対して電気的に接続される給電端子23等を有している。蓋体22は、接着剤等によって筒体21に嵌め込まれた状態で接着されている。図5に示されるように、給電端子23は、ベース部材1の長手方向に突出する2対の突片23aを有し、2対の突片23aは放電管19に形成された電極20を長手方向から把持している。
【0037】
(プラグ凸部)
図4及び図5に示されるように、筒体21の外周部には、筒体21の径方向外側へ向かう凸状のプラグ凸部29が設けられている。このプラグ凸部29は、コネクタプラグ4のコネクタソケット5への装着時に、コネクタソケット5の後述するソケット凹部39に挿入される部位であって、略長方形状に窪んだ形状を有する凹部30と、この凹部30に収容され且つ給電端子23と一体成形された、あるいは給電端子23と電気的に接続されるプラグ端子31を有している。このプラグ端子31は、所定の板厚を有しソケット凹部39の後述する電極部材41a、41bによって両側面が挟持される。さらに、図6に示されるように、プラグ凸部29は、プラグ凸部29の根元部分をベース部材1の長手方向に沿って切り欠くことによって形成された切り欠き部32を有している。この切り欠き部32は、ラッチ25の後述する挿入部材35が着脱可能に挿入される部位である。
【0038】
(導電体)
導電体24は、コネクタプラグ4のコネクタソケット5への装着時に、後述するコネクタソケット5の一対の装着検出用端子を短絡させるものであって、例えば図6に示されるように、板状金属導体をプラグ凸部29の外周面29aの一部に巻き付けて形成される。なお、図4、図6及び図7では、図を分かりやすくするために、導電体24を斜線で示している。また、同図に明示されるように、導電体24には、プラグ凸部29の上端部に沿って延在した部分を有する一対の係止爪33が形成されている。一対の係止爪33は、導電体24が外周面29aに巻き付けられた状態で略コの字状に折り曲げられて凹部30の内部にまで延在しており、プラグ凸部29の凹部30において対向する一対の内壁30a、30bの各上端部に係止されている。また、図6に示されるように、外周面29aに巻き付けられた導電体24の下端部には、略L字状の一対の当接片34が形成されている。この当接片34は、図7に示されるように、プラグ凸部29の切り欠き部32にラッチ25の挿入部材35を挿入した状態で、ラッチ25の後述する当接面36と当接する。
【0039】
(ラッチ)
ラッチ25は、図5及び図6に示されるように、一対の羽根部材37の上端部に形成された一対の係止爪38を有している。一対の係止爪38は、プラグ凸部29の後述するソケット凹部39への挿入時に、ソケット凹部39の一対の係止爪39dに係止されるものである。また、ラッチ25はここでは導電体24の取り付け機構を兼用している。すなわち、プラグ凸部29の外周面29aに巻き付けられた導電体24がプラグ凸部29からいたずら等により取り外されることを防止する。図5及び図6に示されるように、ラッチ25は、プラグ凸部29の切り欠き部32に挿入される挿入部材35と、この挿入部材35を切り欠き部32に挿入した状態で、プラグ凸部29の外周面29aに巻き付けられた導電体24の各当接片34に当接する当接面36と、挿入部材35の外側に形成され且つ筒体21の外周面21aの一部を覆う一対の羽根部材37とを有している。
【0040】
(コネクタソケット)
コネクタソケット5は、コネクタプラグ4が嵌め込まれる部材であって、後述する一対の装着検出用端子40及びソケット端子41を除いて、絶縁性の樹脂を用いて形成されている。図8及び図9に示されるように、コネクタソケット5は、略長方形状に窪んだソケット凹部39と、ソケット凹部39において対向する一対の内壁面39a、39bに設けられた一対の装着検出用端子40と、一対の装着検出用端子40に挟まれるようにして配置されたソケット端子41と、仕切り部材42とを有している。なお、図8や図9に示す一対の部材S1は、一対の装着検出用端子40を放電灯点灯装置8(図13参照)と電気的に接続する導電性の棒状部材である。また、図8や図9に示す部材S2は、ソケット端子41を放電灯点灯装置8(図13参照)と電気的に接続する導電性の棒状部材である。なお、各棒状部材S1、S2は、導電性を有していれば任意の材料を使用できる。
【0041】
(ソケット凹部)
ソケット凹部39は、コネクタプラグ4のコネクタソケット5への装着時に、コネクタプラグ3のプラグ凸部29が挿入される部位である。図8及び図9に示されるように、ソケット凹部39の外周面には、ソケット端子41と反対側に突出する一対の係止爪39dが形成されている。一対の係止爪39dは、プラグ凸部29がソケット凹部39に挿入された時に、上述したラッチ25の一対の係止爪38に係止されるものである。そして、この係止により、ソケット凹部39に挿入されたプラグ凸部29が、ソケット凹部39への挿入方向と逆方向に抜けることが規制される。
【0042】
一対の装着検出用端子40は、ソケット凹部39に挿入されたプラグ凸部29の外周面29aに形成された導電体24と接触することにより短絡する端子である。この短絡は、後述する放電点灯装置(図13参照)の装着状態検出回路15によって検出され、コネクタプラグ4がコネクタソケット5に装着されたことが検出される。図10に示されるように、一対の装着検出用端子40は、一対の内壁面39a、39bからソケット端子41に向かう凸形状を有している。また、一対の装着検出用端子40は、導電体24の係止爪33に押圧されることによって内壁面39a、39bに向けて弾性変位可能である。より具体的には、一対の装着検出用端子40は弾性変形可能な導電性の金属等を用いて構成可能である。また、図9に示されるように、一対の装着検出用端子40は、底面39cの中心軸の回りに互いに180°離れた位置に配置されている。この中心軸は、本実施形態において、略長方形状の底面39cの各対角線が交わる点を通過し且つ底面39cに対して鉛直な直線を示している。
【0043】
図9及び図10に示されるように、ソケット端子41は、プラグ凸部29の板状のプラグ端子31の両側面を挟持するように所定の間隔をおいて配置された2つの電極部材41a、41bを有している。これにより、プラグ端子31は、プラグ凸部29のソケット凹部39への挿入時に、電極部材41a、41bによって両側面を押圧された状態でプラグ凸部29の挿入方向に沿って摺動可能となっている。
【0044】
図9や図10に示されるように、仕切り部材42はソケット端子41を収納するとともに各装着検出用端子40とソケット端子41とを仕切るものであって、各ソケット凹部39の底面39cに対して鉛直方向に延在し且つソケット端子41を取り囲む長方形状の枠体として形成されている。
【0045】
<コネクタプラグのコネクタソケットへの装着手順>
以下では、図11及び図12を参照しつつ、コネクタプラグ4のコネクタソケット5への装着手順について説明する。なお、図11及び図12では、ベース部材1の図示を省略している。
【0046】
まず、図11(a)に示す初期の状態では、プラグ凸部29の凹部30の上端30cが、ソケット凹部39の開口を取り囲む終端39eと同一面上に配置されている。この初期状態では、プラグ凸部29のソケット凹部39への挿入方向に関して、プラグ端子31の先端とソケット端子41の先端との間の距離Aは、プラグ凸部29の一対の内壁30a、30bの各上端部に係止された一対の係止爪33の上面と、一対の装着検出用端子40においてソケット凹部39の底面39cと反対側の端部40bとの間の距離Bよりも短くなっている。また、この初期状態では、後述する装着状態検出回路15において一対の装着検出用端子40の短絡が検出されていないため、後述するインバータ回路10の駆動が停止しており、照明ユニット2は消灯している。
【0047】
次に、図11(b)に示す状態では、プラグ凸部29がソケット凹部39に対して距離Aだけ挿入されることによって、プラグ端子31の先端とソケット端子41の先端とが接触する。このとき、一対の係止爪33の上面と、一対の装着検出用端子40の端部40bとは、互いに接触することなく、プラグ凸部29のソケット凹部39への挿入方向に関して、距離C(=B−A)だけ離れた位置に配置されている。
【0048】
そして、図12(a)に示す状態では、プラグ凸部29がソケット凹部39に対して距離Cだけ挿入されることによって、プラグ端子31は、電極部材41a、41bによって両側面を押圧された状態でプラグ凸部29の挿入方向に沿って摺動すると共に、一対の係止爪33の上面と、一対の装着検出用端子40とが互いに接触する。このとき、一対の装着検出用端子40は、係止爪33に押圧され、一対の内壁面39a、39bに向けて弾性変位する。また、この接触により、装着状態検出回路15によって各装着検出用端子40の短絡が検出される。そして、この検出に応答して、インバータ回路10の駆動が開始されると共に、照明ユニット2の駆動に適した高周波高電圧が放電灯18の電極20に供給されて照明ユニット2が点灯する。
【0049】
また、図12(a)に示す状態では、ラッチ25の各係止爪38がソケット凹部39の各係止爪39dと接触しており、ラッチ25の各羽根部材37によって、手等がソケット凹部39の内部に侵入することが規制されており、手等がプラグ端子31やソケット端子41と接触することによる感電事故が防がれている。
【0050】
最後に、図12(b)に示す状態では、プラグ凸部29がソケット凹部39のさらに奥部に挿入されることによって、ラッチ25の各係止爪38がソケット凹部39の各係止爪39dに係止される。この係止により、ソケット凹部39に挿入されたプラグ凸部29が、ソケット凹部39への挿入方向と逆方向に抜けることが規制される。
【0051】
[放電灯点灯装置の回路構成]
図1に示される照明装置100のベース部材1内部に搭載される放電点灯装置8ついて以下に詳しく説明する。
【0052】
図13に示されるように、放電灯点灯装置8は、AC100Vの商用電源が入力されるコンバータ回路9と、コンバータ回路9からの電圧が供給されるインバータ回路10と、コンバータ回路9を制御する制御回路11とを有している。コンバータ回路9は、ノイズフィルタ回路12と、整流回路13と、力率改善回路14とを有している。インバータ回路10は、各照明ユニット2の一対の放電管19と並列に接続され、インバータ回路10により変換した高周波高電圧を照明ユニット2の放電管19の各電極20に供給する。この際、放電管19の両端に形成された電極20に対してインバータ回路10からは逆位相の関係にある高周波高電圧が出力される。
【0053】
スイッチSW1〜SW4は、図1から図3で説明した、2つの照明ユニット2の両端部に設けられた4つのコネクタプラグ4及びこれらに装着される4つのコネクタソケット5に対応して設けられた、各照明ユニット2の装着検出用スイッチである。各スイッチSW1〜SW4において、導電体24はコネクタプラグ4に、また一対の装着検出用端子40はコネクタソケット5に設けられる。4つのスイッチSW1〜SW4は直列に接続され、装着状態検出回路15の入力端に接続されている。
【0054】
制御回路11は、装着状態検出回路15と起動/停止制御部16とを有している。装着状態検出回路15は、コネクタプラグ4とコネクタソケット5との装着状態を検出するものである。より具体的には、装着状態検出回路15は、コネクタソケット5の各装着検出用端子40の短絡の有無を検出することによって、コネクタプラグ4がコネクタソケット5に装着されたか否かを検出する。この短絡の有無は、一対の装着検出用端子40間に印加される電圧や電流の相違によって検出される。そして、この検出結果は、起動/停止制御部16に出力される。
【0055】
なお、本実施形態では、制御回路11の駆動電圧は、コンバータ回路9に含まれる整流回路13から供給される。従って、各コネクタソケット5のソケット端子41に対して電圧供給が停止されている待機中において、少なくとも整流回路13及び制御回路11まで電圧が供給されていればよい。
【0056】
起動/停止制御部16は、装着状態検出回路15において一対の装着検出用端子40の短絡が検出された場合には、力率改善回路14を駆動させ、インバータ回路10への電圧供給を開始させる。一方、起動/停止制御部16は、装着状態検出回路15において一対の装着検出用端子40の短絡が検出されない場合には、力率改善回路14よりインバータ回路10への電圧供給を開始させない。
【0057】
[照明装置の動作]
以下では、照明装置100の動作について説明する。各コネクタプラグ4が4つのコネクタソケット5の全てに装着されたことが検出された場合、力率改善回路14を駆動させ、インバータ回路10への電圧供給が開始される。この開始により、コネクタソケット5に対して照明ユニット2の駆動に適した高周波高電圧が供給されると共に、ソケット端子41に供給された高周波高電圧は、コネクタソケット5に装着されたコネクタプラグ4のプラグ端子31や給電端子23を経由して放電灯18の電極20へと供給される。これにより、放電灯18の放電管19内で放電が発生して、両端電極20の間の放電管19全域が点灯し、全体として照明ユニット2が点灯する。
【0058】
一方、各コネクタプラグ4が4つのコネクタソケット5の少なくとも1つに装着されていないことが検出された場合には、力率改善回路14よりインバータ回路10への電圧供給が開始されず、照明ユニット2の点灯は消灯している。
【0059】
また、第1実施形態の放電灯点灯装置8では、装着状態検出回路15が、各コネクタソケット5に対応した各スイッチSW1〜SW4を直列に接続した回路として構成されるので、各スイッチSW1〜SW4のオン/オフ駆動に応じた検出電圧や検出電流の相違に基づいて、コネクタプラグ4とコネクタソケット5との装着状態を簡単な構成で確実に検出することができる。
【0060】
[第1実施形態のコネクタ構造及び照明装置の特徴]
以上、本実施形態のコネクタ構造3では、一対の装着検出用端子がソケット端子を収納する仕切り部材42を挟んで配置されているので、各装着検出用端子を、仕切り部材を隔て互いに離間することができる。従って、いたずら、ゴミ、水等による各装着検出用端子40の短絡を生じ難くできる。その結果、いたずら、ゴミ、水等による短絡事故によって誤ってインバータ回路10が駆動することにより高周波高電圧が供給されてしまったソケット端子41に対して手等が触れることによる感電事故を発生し難くできる。
【0061】
また、本実施形態のコネクタ構造3では、枠体42によって、各装着検出用端子40とソケット端子41とが仕切られているので、各装着検出用端子40とソケット端子41とが、いたずら、ゴミ、水等誤って接触してしまうことによる短絡事故を防ぐことができる。
【0062】
また、本実施形態のコネクタ構造3では、各装着検出用端子40とソケット端子41とを仕切る仕切り部材42を枠体として形成できるので、例えば仕切り部材42を板状部材として形成した場合と比べて、一対の装着検出用端子を枠体の仕切り部材42を隔てて離間できるため、各装着検出用端子40をより強固に仕切ることができる。従って、いたずら、ゴミ、水等による各装着検出用端子40の短絡を生じ難くできる。
【0063】
また、本実施形態のコネクタ構造3では、一対の装着検出用端子40がソケット凹部39の底面39cの中心軸の回りに互いに180°離れた位置に配置されているので、一対の装着検出用端子40をソケット凹部39内の最も離れた位置に配置できる。従って、いたずら、ゴミ、水等による各装着検出用端子40の短絡事故をさらに生じ難くできる。
【0064】
また、本実施形態のコネクタ構造3では、一対の装着検出用端子40がソケット凹部39において対向する内壁面に設けられているので、各装着検出用端子40を各内壁面39a、39b間の距離だけ互いに隔離することができる。従って、いたずら、ゴミ、水等による各装着検出用端子40の短絡を生じ難くできる。また、一対の装着検出用端子40は、コネクタプラグ4の挿入方向に対して、プラグ凸部29の外周面に形成された導電体24との接触性を高めることができると共に、導電体24と装着検出用端子40の接触時に、装着検出用端子40をソケット凹部の底面に設けた場合、装着検出用端子40からコネクタプラグ4に対して、コネクタプラグ4が抜ける方向に力が作用するが、装着検出用端子40がソケット凹部において対向する内壁面に設けられているので、このような力が作用しないので、コネクタプラグ4とコネクタソケット5の装着性が向上する。さらには、ソケット凹部の対向する内壁面周辺にゴミ、水等が積層した場合でも、コネクタプラグ4の挿入時にそぎ落とすことができるため、ゴミ、水等による各装着検出用端子40の短絡事故を生じ難くできる。
【0065】
また、本実施形態のコネクタ構造3では、一対の装着検出用端子がソケット凹部39の対向する内壁面からソケット端子41に向かう凸形状を有しているので、一対の装着検出用端子40は、コネクタプラグ4の挿入方向に対して、プラグ凸部29の外周面に形成された導電体24との接触性をさらに高めることができると共に、導電体24と装着検出用端子40の接触時に、装着検出用端子40をソケット凹部の底面に設けた場合、装着検出用端子40からコネクタプラグ4に対して、コネクタプラグ4が抜ける方向に力が作用するが、装着検出用端子40がソケット凹部において対向する内壁面に設けられているので、このような力が作用しないので、コネクタプラグ4とコネクタソケット5の装着性が向上する。さらには、ソケット凹部の対向する内壁面周辺にゴミ、水等が積層した場合でも、コネクタプラグ4の挿入時にそぎ落とすことができるため、ゴミ、水等による各装着検出用端子40の短絡事故を生じ難くできる。
【0066】
また、本実施形態のコネクタ構造3では、導電体24がプラグ凸部29の外周面29aに巻き付けて形成されているので、1枚板の導電体24を折り曲げてプラグ凸部の外周面29aに嵌め込むだけで、一対の装着検出用端子40との短絡形状を容易に形成することができる。
【0067】
また、本実施形態のコネクタ構造3では、導電体24がその途中において折り曲げられて、導電体24にはプラグ凸部29の上端部に沿って延在した部分を有する係止爪33が形成されているので、導電体24は剥がれ難く且つエッジが形成されないため、プラグ凸部29をソケット凹部39へ挿入する際に、プラグ凸部29の外周面29aに形成した導電体24がコネクタソケット5の装着検出用端子40に接触した際、引っ掛ることがなく、コネクタプラグの挿入性が向上する。さらに、本実施形態のコネクタ構造3では、導電体24に形成した係止爪33が凹部30内にまで延在しているので、プラグ凸部29をソケット凹部39へ挿入する際に、プラグ凸部の外周面29aに形成した導電体24がコネクタソケット5の装着検出用端子40に接触した際、引っ掛ることがなく、コネクタプラグ4の挿入性が向上すると共に、導電体24をさらに剥れ難くできる。従って、作業者が引っ掛けて剥がす等による破損を防止することができ、信頼性が向上する。
【0068】
また、本実施形態のコネクタ構造3では、プラグ凸部29の凹部30の上端30cを、ソケット凹部39の開口を取り囲む終端39eと同一面上に配置した状態で、プラグ凸部29のソケット凹部39への挿入方向に関して、プラグ端子31の先端とソケット端子41の先端との間の距離Aは、一対の係止爪33の上面と、一対の装着検出用端子40の端部40bとの間の距離Bよりも短くなるように設計されているので、先ず、プラグ端子31とソケット端子41とを接触させた後に、次いで、一対の係止爪33の上面と、一対の装着検出用端子40の端部40bとを接触させることができる。つまり、先ず、一対の係止爪33の上面と、一対の装着検出用端子40の端部40bとを接触させた場合には、一対の装着検出用端子40が短絡することによってソケット端子41に電圧が供給されてしまうので、このソケット端子41に対してプラグ端子31を接触させようとした際に、各端子31、41間でスパークが発生する恐れがあるが、本実施形態では、このようなスパークが発生することはないため、スパークの発生を防止することができる。
【0069】
また、本実施形態の照明装置100では、ベース部材1と、ランプカバー17内に外部電極放電ランプを内蔵する照明ユニット2を有し、ベース部材1及び照明ユニット2に、本実施形態のコネクタ構造3を備えているので、感電事故や短絡事故が生じ難い安全性の高い照明装置を提供できる。
【0070】
(第2実施形態)
以下、図面に基づいて、本発明の第2実施形態に係るコネクタ構造及び照明装置について説明する。この実施形態では、第1実施形態で説明した要素と同一の要素について同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0071】
<コネクタソケットの構成>
図14及び図15に示されるように、本実施形態のコネクタ構造は、第1実施形態のコネクタソケット5の仕切り部材42に対応するコネクタソケット205の仕切り部材242は、枠体形状を有するものではなく、各ソケット凹部39の底面39cに対して鉛直方向に延在し、且つ、一対の装着検出用端子40の一方と、ソケット端子41とを仕切る板状部材242aと、一対の装着検出用端子40の他方と、ソケット端子41とを仕切る板状部材242bとを有している点で、先に述べた第1実施形態のコネクタ構造3と相違する。従って、ソケット端子41は、仕切る板状部材242aと仕切る板状部材242bとからなる仕切り部材242に収納される。
【0072】
[第2実施形態のコネクタ構造及び照明装置の特徴]
以上、本実施形態のコネクタ構造及び照明装置では、第1実施形態のコネクタ構造3及び照明装置100と同様の効果を得ることができる。
【0073】
また、本実施形態のコネクタ構造では、板状部材242aによって、一対の装着検出用端子40の一方と、ソケット端子41とを仕切ることができるので、一対の装着検出用端子40の一方とソケット端子41とが、いたずら等により誤って接触してしまうことによる短絡事故を防ぐことができると共に、板状部材342bによって、一対の装着検出用端子40の他方と、ソケット端子41とを仕切ることができるので、一対の装着検出用端子40の他方とソケット端子41とが、いたずら等により誤って接触してしまうことによる短絡事故を防ぐことができる。
【0074】
(別形態)
なお、本発明には含まれないが、本発明に係るコネクタ構造及び照明装置に関連した別形態として、下記のものがある。すなわち、上記の第1及び第2実施形態に係るコネクタ構造及び照明装置では、一対の装着検出用端子40とソケット端子41とが、枠体で仕切られたり、2枚の板状部材で仕切られたりしていたが、本別形態に係るコネクタ構造及び照明装置では、図16及び図17に示されるように、一対の装着検出用端子40の一方と、ソケット端子41とが、ソケット凹部39の底面39cに対して鉛直方向に延在する1枚の板状部材342によって仕切られている。
【0075】
[別形態のコネクタ構造及び照明装置の特徴]
以上、本別形態のコネクタ構造及び照明装置では、第1実施形態のコネクタ構造3及び照明装置100と同様の効果を得ることができる。
【0076】
また、本別形態のコネクタ構造及び照明装置では、板状の仕切り部材342によって、一対の装着検出用端子40の一方と、ソケット端子41とを仕切ることができるので、一対の装着検出用端子40の一方とソケット端子41とが、いたずら等により誤って接触してしまうことによる短絡事故を防ぐことができる。
【0077】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0078】
上述した第1及び第2実施形態では、長尺な円筒状のランプカバー17の中に一対(2本)の放電灯18を有する構成の照明ユニット2に、本発明を適用する例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されず、照明ユニット2の中に搭載する放電灯18は1本であっても、複数本であっても本発明に適用することができる。また、照明装置100は、2つの照明ユニット2を有する構成について上述したが、照明ユニット2は1本であっても、複数本であっても本発明は適用することができる。
【0079】
また、本発明はかかる実施形態に限定されず、1つの放電ランプが1つのコネクタプラグ及びソケットによって装着、電気的に接続される照明装置(覆われた照明ユニット)にも本発明を適用できる。この照明装置(照明ユニット)としては、例えば、水銀とハロゲン化金属の混合蒸気中のアーク放電による発光を利用したメタルハライドランプ(metal halide lamp)、コンパクト形蛍光ランプを光源として用いたものを挙げることができる。また、LEDを光源とする照明ユニットあるいは照明装置のコネクタプラグ及びコネクタソケット等にも適用できる。
【0080】
上述した第1及び第2実施形態では、装着状態検出回路15を、各コネクタソケット5に対応した各スイッチSW1〜SW4を直列に接続した回路として構成したが本発明はかかる実施形態に限定されない。例えば、各スイッチSW1〜SW4は夫々別個に装着状態検出回路15の入力端に接続するようにして、各コネクタプラグ4とコネクタソケット5との装着状態を検出するようにしてもよい。また、制御回路11を含む放電灯点灯装置8も各種の点灯装置や制御方式を用いることが可能である。
【0081】
上述した第1及び第2実施形態では、導電体24を、プラグ凸部29の外周面29aに着脱可能に巻き付ける例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されず、導電体24を、接着剤等によってプラグ凸部29の外周面29aに接着してもよい。
【符号の説明】
【0082】
1 ベース部材
2 照明ユニット
3 コネクタ構造
4 コネクタプラグ
5、205、305 コネクタソケット
18 放電灯
24 導電体
29 プラグ凸部
29a 外周面
30 凹部
30c 上端
31 プラグ端子
39 ソケット凹部
39a、39b 内壁面
39c 底面
39e 終端
40 装着検出用端子
40a、40b 端部
41 ソケット端子
42、242a、242b、342 仕切り部材
100 照明装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタプラグのプラグ凸部をコネクタソケットのソケット凹部に挿入可能なコネクタ構造であって、
前記コネクタプラグの前記プラグ凸部は、プラグ端子が収容された凹部と、
前記プラグ凸部の外周面に形成された導電体とを備え、
前記コネクタソケットの前記ソケット凹部は、
前記ソケット凹部に挿入された前記プラグ凸部の前記プラグ端子と接触するソケット端子と、
前記ソケット端子を収納する仕切り部材と、
前記仕切り部材を挟んで配置され、前記ソケット凹部に挿入された前記プラグ凸部の前記導電体と接触することにより短絡する一対の装着検出用端子とを備え、
前記導電体による前記ソケットの一対の装着検出用端子間の短絡により前記コネクタプラグの前記コネクタソケットへの装着が検出されることを特徴とするコネクタ構造。
【請求項2】
前記仕切り部材は前記ソケット端子を取り囲む枠体として形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ構造。
【請求項3】
前記一対の装着検出用端子は、前記ソケット凹部の中心軸の回りに互いに180°離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ構造。
【請求項4】
前記一対の装着検出用端子は、前記ソケット凹部において対向する内壁面に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ構造。
【請求項5】
前記一対の装着検出用端子は、前記ソケット凹部の対向する前記内壁面から前記ソケット端子に向かう凸形状を有していることを特徴とする請求項4に記載のコネクタ構造。
【請求項6】
前記導電体は前記プラグ凸部の外周面に巻き付けて形成されたものであることを特徴とする請求項5に記載のコネクタ構造。
【請求項7】
前記一対の装着検出用端子は、押圧されることによって前記内壁面に向けて弾性変位可能であって、
前記導電体がその途中において折り曲げられて、前記導電体には前記プラグ凸部の上端部に沿って延在した部分を有する係止爪が形成されており、
前記プラグ凸部の前記ソケット凹部への挿入時に、前記導電体の前記係止爪に押圧された前記一対の装着検出用端子が前記内壁面に向けて弾性変位することを特徴とする請求項6に記載のコネクタ構造。
【請求項8】
前記係止爪が前記プラグ凸部の上端部から前記凹部内にまで延在していることを特徴とする請求項7に記載のコネクタ構造。
【請求項9】
前記プラグ凸部の前記凹部の上端を、前記ソケット凹部の開口を取り囲む終端と同一面上に配置した状態で、前記プラグ凸部の前記ソケット凹部への挿入方向に関して、前記プラグ端子と前記ソケット端子との間の距離は、前記導電体と前記一対の装着検出用端子との間の距離よりも短いことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のコネクタ構造。
【請求項10】
ベース部材と、ランプカバー内に外部電極放電ランプを内蔵する照明ユニットを有し、前記ベース部材及び前記照明ユニットに、請求項1〜9のいずれか1項に記載のコネクタ構造を備えてなる照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−38472(P2012−38472A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−175652(P2010−175652)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(593122789)ユーテック株式会社 (118)
【Fターム(参考)】