説明

コロニー状のホヤ群を粉砕する装置

【課題】ホヤのコロニーに小さい外力を所望時間加え続けることで、ホヤ自身を損傷しないで、1個体ずつにできる装置を提供する。
【解決手段】器1にホヤのコロニー7を投入し、器1の中で回転する板3にホヤのコロニー7を密着、衝突させることで1個体6ずつにできる。器内の板3はシャフトと連結されており、シャフトは電動モータ6などで回転させる。半自動化することで、労働時間の短縮、省力化と作業の効率化を計る。シャフト2を器1の上部から下部へ突き通す。シャフト2には放射状に板3を装着する。シャフト2は任意の方向へ回転する。器1に投入されたホヤのコロニー7は、回転する板3と密着、衝突を繰り返し1個体6ずつになる。器の下に穴4をあける。1個体ずつになったホヤ6が穴から落ちる。

【発明の詳細な説明】
【産業上の技術分野】
【0001】
この発明は海でのホヤ養殖、増殖事業での省力化及び作業の効率化に関するものである。
【技術背景】
【0002】
ホヤは生体上、コロニー(7)を形成し成熟する。従来の作業はホヤのコロニー(7)を、1個体(6)ずつにする為、手や足を使用していた。時間がかかり作業者は疲れ、効率も悪かった。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明はその欠点を無くすため、器(1)の中で回転している放射状の板(3)と、ホヤのコロニー(7)を密着と衝突を繰り返させ、ホヤを1個体(6)ずつにする。回転数、器の形状、放射状の板の堅さ、大きさを課題として研究をすすめた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ホヤのコロニー(7)を1個体(6)ずつにするため、板(3)とコロニー(7)を常に密着と衝突させる事を安全に出来る様にするため、実験と理論の結果、すり鉢状の器(1)で、器(1)を貫くシャフト(2)に放射状に装着された板(3)を回転させるのが最善であることを発見した。
【作用】
【0005】
本発明は以上のような構成であるから、器(1)の中で回転している放射状の板(3)とホヤのコロニー(7)が密着と衝突を繰り返すことにより、ホヤのコロニー(7)を1個体(6)ずつにできる。
【実施例】
【0006】
季節ごとに異なるホヤの堅さの研究、回転する板の素材、枚数や形状、器の大きさや深さ、穴の大きさなど実験し試作した。
【発明の効果】
【0007】
本装置は以上の構成であるため、手作業で行われていたホヤのコロニー(7)を1個体(6)ずつにする作業を、半自動化し作業時間の短縮、省力化、能率化に寄与している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本装置の構成を表す立面図である。
【図2】本装置の正面図である。
【図3】本装置の上面図である。
【図4】本装置の実施例を示す正面図である。
【図5】ホヤが成熟した時期のコロニーと、ホヤの個体を示す写真である。
【符号の説明】
【0008】
1 ホヤのコロニーを投入する器
2 回転の動力を伝達するシャフト
3 回転する板
4 ホヤが落ちる穴
5 動力源
6 成熟したホヤの1個体
7 成熟したホヤのコロニー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
器(1)は、すり鉢状の形状をなし、器(1)の下にホヤが5個ないし6個程度通る穴(4)をあける。
【請求項2】
シャフト(2)を器(1)の上部から下部へ突き通し、器(1)の中心で固定する。シャフト(2)には軸から外に向かい、放射状の板(3)を装着する。シャフト(2)は任意の方向へ回転できる。
【請求項3】
シャフト(2)に放射状に装着される板(3)は取り外し可能で、ホヤのコロニー(7)の大きさや堅さに応じて、板の素材を金属やゴムなどに変更できる。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−61143(P2006−61143A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−278455(P2004−278455)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(504360945)
【Fターム(参考)】