コンバイン
【課題】エンジンのメンテナンスの容易化、運転座席の移動構成の簡素化、開放空間の大型化。
【解決手段】コンバインのグレンタンク5の前側にエンジンを設ける。エンジンを覆うエンジンカバーと一体のキャビン12を設ける。キャビン12はリンク機構15により移動自在にする。リンク機構15は、内側アーム16と外側アーム17の先端部をキャビン12に回動自在に取付ける。外側アーム17は、機体フレーム1に出入り自在に設けた支持アーム30により支持する。支持アーム30は、機体フレーム1の左右方向の横枠31内に内蔵させ、キャビン12が閉鎖位置のときは横枠31内に収納させ、キャビン12を開放位置に外側回動させると、横枠31から引き出されて外側アーム17を支持する。
【解決手段】コンバインのグレンタンク5の前側にエンジンを設ける。エンジンを覆うエンジンカバーと一体のキャビン12を設ける。キャビン12はリンク機構15により移動自在にする。リンク機構15は、内側アーム16と外側アーム17の先端部をキャビン12に回動自在に取付ける。外側アーム17は、機体フレーム1に出入り自在に設けた支持アーム30により支持する。支持アーム30は、機体フレーム1の左右方向の横枠31内に内蔵させ、キャビン12が閉鎖位置のときは横枠31内に収納させ、キャビン12を開放位置に外側回動させると、横枠31から引き出されて外側アーム17を支持する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、走行装置を有する機体フレームにエンジンを設け、該エンジンの上方に運転部の運転座席を設けたものにおいて、前記運転座席は縦軸の軸周りに外側方に向けて回動自在にした構成は、公知である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−28941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記公知例は、単に、運転座席は縦軸の軸周りに外側方に向けて回動させる構成のため、縦軸とキャビンの側面との部分は、外側方に向けて回動させても、機体フレーム上に残ってしまいエンジンの周辺の開放できる空間が狭く限られるという課題がある。
本願は、キャビンの移動支持構成を工夫し、エンジンの周辺を大きく開放すると共に、キャビンを移動させて行うメンテナンスの他のメンテナンス作業をも容易にできるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明では、下方に走行装置2を備えた機体フレーム1の上部に脱穀装置3を設け、該脱穀装置3の前側に刈取装置4を設け、前記脱穀装置3の横側にグレンタンク5を設け、該グレンタンク5の前側の機体フレーム1上にエンジン11を設け、該エンジン11を覆うエンジンカバーCと一体のキャビン12を設け、該キャビン12はグレンタンク5の前側に位置する閉鎖位置とキャビン12の一部または全部が機体フレーム1の外側方へ移動した開放位置との間にわたりリンク機構15により移動自在に支持し、該リンク機構15を、内側アーム16と外側アーム17により構成し、該内側アーム16および外側アーム17の基部を前記エンジン11よりも後方の機体フレーム1側の固定部に内側基部取付軸18と外側基部取付軸19で夫々回動自在に取付け、内側アーム16と外側アーム17の先端部は、キャビン12の運転座席7よりも前側の所定部分に内側先端取付軸21と外側先端取付軸22により夫々回動自在に取付け、前記外側アーム17は、前記機体フレーム1に出入り自在に設けた支持アーム30により支持する構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を引き出し、次に、キャビン12の一部または全部を機体フレーム1の外側方に移動させるときに、外側アーム17を支持アーム30が支持するので、外側アーム17の変形を防止し、キャビン12の外側オープン時に強固に支持し、エンジン11の周辺を大きく開放できて、メンテナンス作業が容易になる。
請求項2記載の発明では、前記支持アーム30は、前記機体フレーム1の左右方向の横枠31内に左右方向に摺動自在に内蔵し、キャビン12が閉鎖位置のときは横枠31内に収納し、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を引き出して外側アーム17を支持する構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、キャビン12が閉鎖位置のとき支持アーム30を横枠31内に収納し、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を引き出して外側アーム17を支持する。
請求項3記載の発明では、前記支持アーム30は、前記機体フレーム1の横枠31に対して長さ方向の中間所望位置にまで出し入れ自在な構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、キャビン12を閉鎖位置に位置させ、支持アーム30を機体の側方に引き出し、支持アーム30の下方にジャッキ(図示省略)を設置して、機体をジャッキアップさせて、走行装置2のメンテナンス作業を行う。
請求項4記載の発明では、前記リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17は、その基部を機体フレーム1側に固定する固定側フレーム35に予め取付け、該リンク機構15ごと固定側フレーム35を前記機体フレーム1側に取付け、該固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付ける構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17の基部を固定側フレーム35に予め取付け、次に、リンク機構15ごと固定側フレーム35を機体フレーム1に取付け、この固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付ける。
請求項5記載の発明では、前記リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17は、その基部を機体フレーム1側に固定する固定側フレーム35に予め取付け、該固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付け、該キャビン12ごと固定側フレーム35を前記機体フレーム1側に取付ける構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17の基部を固定側フレーム35に予め取付け、固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付け、次に、キャビン12ごと固定側フレーム35を機体フレーム1に取付ける。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明では、特許文献1に記載の従来技術に比較して、エンジン11の周辺をより大きく開放できて、メンテナンス作業を容易に行うことができるだけでなく、外側アーム17を支持アーム30が支持するので外側アーム17の変形を防止し、キャビン12の移動を円滑にできる。
請求項2記載の発明では、前記請求項1記載の発明の効果に加え、キャビン12が閉鎖位置のとき支持アーム30を横枠31内に収納すればよく、支持アーム30の持ち運びおよび設置に特別な装備は不要となって、コンバインの機体幅をコンパクトにすることができる。
請求項3記載の発明では、前記請求項1記載の発明の効果に加え、支持アーム30をジャッキアップおよび吊り治具と兼用することができ、合理的構成にできる。
請求項4および請求項5記載の発明では、前記各請求項記載の発明の効果に加え、キャビン12の移動支持構成の組立作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】キャビンの開放状態平面図。
【図3】キャビンの開放状態平面図。
【図4】キャビンの側面図。
【図5】ジャッキ使用状態の平面図。
【図6】キャビンの開放状態のフレームの概略斜視図。
【図7】固定側フレームにリンク機構を組付たキャビンの側面図。
【図8】キャビンの組付状態側面図。
【図9】キャビンとグレンタンクの平面図。
【図10】キャビンとグレンタンクの間の空間のカバーの他の実施例の平面図。
【図11】エンジンカバーの側面図。
【図12】同背面図。
【図13】同縦断背面図。
【図14】可動転輪の断面図。
【図15】同一部拡大図。
【図16】走行装置の一部省略平面図。
【図17】走行フレームの一部省略側面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施例を図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は走行装置、3は走行装置2の上方の一側に設けた脱穀装置、4は刈取装置、5は脱穀装置4の側方に設けたグレンタンク、6は操縦部である。
操縦部6には作業者の立つステップ(図示省略)および作業者の着座する運転座席7および運転座席7の前側に設けたスイッチやレバー類を有する操作ボックス8等により構成する。
前記操縦部6は機体フレーム1の上方に設けたエンジン11の一部または全部を包囲するエンジンカバー(ラジエターカバー)9と一体の任意形状のキャビン12内に設ける。
即ち、キャビン12はエンジン11の上方に設けられ、エンジンカバー9と一体に構成されるが、本願はこのキャビン12の移動構成に関するものであり、キャビン12とエンジンカバー9との構成および形状は任意であり、実施例に限定されず、具体的構成の説明は省略する。
【0009】
キャビン12は、グレンタンク5の前側に位置する閉鎖位置と平面視キャビン12の一部または全部が機体フレーム1の側部よりも側方にはみ出た開放位置との間、リンク機構15により移動自在に構成する。
前記リンク機構15の一例を示すと、内側アーム16と外側アーム17の二本のアームにより構成し、内側アーム16および外側アーム17の基部は前記エンジン11よりも後方の機体フレーム1の任意の固定部に内側基部取付軸18と外側基部取付軸19で回動自在に取付ける。
内側アーム16と外側アーム17の先端は、それぞれ運転座席7よりも前方に位置させ、キャビン12の所定部分に内側先端取付軸21と外側先端取付軸22により回動自在に取付ける。
そのため、内側基部取付軸18および外側基部取付軸19と内側先端取付軸21および外側先端取付軸22の四点を回動中心とするリンク機構15によりキャビン12が移動するように構成されることになり、エンジン11の後側まで略開放できて、メンテナンス作業が容易になる。
【0010】
この場合、内側アーム16の内側基部取付軸18はキャビン12の左端(内側部分)よりキャビン12の左右方向の中央部分までの中間位置に配置し、外側アーム17の外側基部取付軸19はキャビン12の左右方向の中央部分よりキャビン12の右端(外側部分)までの中間位置あるいはキャビン12の右端側に位置するように配置すると、キャビン12の移動範囲を大きくすることができ、好適である。
前記外側アーム17は、前記機体フレーム1に出入り自在に設けた支持アーム30により支持するように構成する。
支持アーム30は、前記機体フレーム1の左右方向の横枠31内に左右方向に摺動自在に内蔵し、キャビン12が閉鎖位置のときは横枠31内に収納し、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を手作業により引き出して外側アーム17を支持する。
【0011】
そのため、外側アーム17を下方から支持アーム30が支持するので、外側アーム17の変形を防止でき、キャビン12の外側オープン時の支持強度を向上させる。
また、支持アーム30は機体フレーム1の横枠31内に内蔵するので、支持アーム30の全長を長くすることができ、キャビン12の外側オープン量を大きくできる。
また、支持アーム30は機体フレーム1の横枠31に対して左右方向の中間所望位置にまで出し入れ自在に構成し、ジャッキアップおよび吊り治具と兼用する構成にする。
支持アーム30は機体の側方に引き出して、例えば、支持アーム30の下方にジャッキ32を設置して、ジャッキアップでき、走行装置2のクローラー33の脱着等のスペースを大きく取れ、作業性を向上させられる(図5)。
また、支持アーム30は不使用時に機体フレーム1の横枠31内に格納できるので、別途ジャッキアップ用および吊り用の治具を用意する必要が無く、簡便である。
【0012】
しかして、リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17の基部を取付ける固定側フレーム35は機体フレーム1に取付け、固定側フレーム35に内側アーム16と外側アーム17の基部を取付けて、リンク機構15を予め固定側フレーム35側に取付け、固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付ける。
即ち、キャビン12を支持する固定側フレーム35に予めリンク機構15を取り付けて組立品として構成し、固定側フレーム35とリンク機構15の組立品を機体フレーム1に取付け、リンク機構15にキャビン12のキャビンフレーム36を取付ける。
そのため、移動するリンク機構15を固定側フレーム35に組み付けて機体フレーム1に取付けるので、組み付け誤差がなく、調整も不要で、組付性が良い。
また、リンク機構15にキャビン12のキャビンフレーム36を取付後に、各部に接続したハーネスをキャビン12の操作部に接続でき、ハーネスを固定側とキャビン12側とに分断する必要がなく、接続作業が容易であると共に、電気的故障の発生を防止する。
【0013】
また、図7のキャビン12は固定側フレーム35に、リンク機構15を介してキャビン12のキャビンフレーム36を取付け、図8のように固定側フレーム35をキャビン12ごと機体フレーム1に組み付けるようにしたものである。
固定側フレーム35の構成は、任意であるが、一例を示すと、左右一対(内外一対)の後側縦フレーム37、38を有し、内側後側縦フレーム37には前後方向の内側側部フレーム39を設ける。また、外側後側縦フレーム38には前後方向の外側側部フレーム40を設ける。
後側縦フレーム37と後側縦フレーム38の間に後側中間縦フレーム41を設け、後側中間縦フレーム41に内側アーム16の基部を取付ける。
また、前記内側側部フレーム39は、その後部を後側縦フレーム37に着脱自在に取付け、内側側部フレーム32の前部は機体フレーム1に着脱自在に取付け、エンジン11の内側周辺を開放できるように構成している。
また、内側側部フレーム39と外側側部フレーム40との間には支持フレーム42を設け、支持フレーム42の上面を前記内側アーム16が移動するようにし、内側アーム16の移動を支持フレーム42が支持するように構成する。
【0014】
内側アーム16は支持フレーム42により前後中間部が支持されるので、内側アーム16の支持強度および取付強度を向上させ、内側アーム16の変形を抑制する。
前記内側アーム16には横軸回転のローラ45を設け、ローラ45を支持フレーム42の上面に当接させる。
そのため、内側アーム16の移動が円滑になり、キャビン12のオープン作業を容易にする。
前記支持フレーム42は、内側アーム16を固定側フレーム35に取付ける内側基部取付軸18を略中心とする円弧形状に形成する。
この支持フレーム42も、固定側フレーム35側に対して着脱自在に構成すると、支持フレーム42を外すことによりエンジン11の上方周辺を開放させられ、エンジン11を吊り上げて行うメンテナンス作業が可能になり、エンジン11のメンテナンス作業を容易にする。
【0015】
しかして、キャビン12に取付けたエンジンカバー(ラジエターカバー)9には、エンジン11とグレンタンク5の間の前後の空間Sを隠すカバー47を設け、カバー47はキャビン12と一体的回動するように構成する(図9)。
即ち、グレンタンク5は、図示は省略するがグレンタンク5の後部後方に設けた縦軸回動支点を中心に、グレンタンク5の前側を外側オープン可能に構成し、そのため、グレンタンク5とエンジン11との間にグレンタンク5を回動させるための空間Sを必要とし、この空間Sをカバー47により隠す。
カバー47は、カバー47の前部をエンジンカバー9の後側の枠体48に縦軸49により回動自在に取付ける。カバー47は、キャビン12(エンジンカバー9)を固定側フレーム35に回動自在に取付けた外側基部取付軸19よりも後側に位置させ、キャビン12を外側オープンさせたとき、カバー47はエンジンカバー9と共に移動し、カバー47がグレンタンク5と干渉しないようにしている。
【0016】
なお、キャビン12の外側オープン時に、カバー47がグレンタンク5と接触しても、縦軸49中心に回動して破損を防止している。
また、キャビン12の外側オープンの回動支点となる外側基部取付軸19付近は、エンジンカバー9およびカバー47により包囲でき、外観上の見栄えを良好にする。
図10は、前記カバー47を、縦軸49Bによりグレンタンク5側に取付け、キャビン12を外側オープンさせると、外側回動するように構成している。
そのため、グレンタンク5とエンジン11との間のグレンタンク5を回動させるための空間Sを、カバー47により隠せる。
また、キャビン12を外側オープンさせると、カバー47はキャビン12に押されて外側回動するので、カバー47の開き操作を忘れてキャビン12を外側オープンさせても、カバー47の変形・破損を防止する。
また、図示は省略するが、縦軸49Bにはトルクスプリングを設け、トルクスプリングはカバー47の先端が常時キャビン12の所定位置に当接するように付勢し、キャビン12を外側オープンさせたときは、キャビン12に押されてカバー47は外側回動し、キャビン12をを閉鎖位置に戻すと、カバー47はトルクスプリングの弾力によりもとの位置に復帰する。
【0017】
カバー47はグレンタンク5と一体状に形成すると、デザイン状見栄えが良好となる。
カバー47を開くことで、前記空間Sを開放し、空間S内に配置されているグレンタンク5内および穀粒排出オーガ内に設けた排出装置への伝動機構等のメンテナンス作業を容易にする。
しかして、前記エンジンカバー9の枠体48を有する。枠体48には防塵ネット51を設ける(図11)。
52はエンジン冷却用ファン、53はエンジン冷却用ファン52の外側に設けたラジエーターであり、ラジエーター53の外側に前記エンジンカバー9を設ける。
防塵ネット51の内側には所定の幅(前後幅)を有して縦長の遮風プレート55をエンジンカバー9の幅方向(機体進行方向・前後方向)に往復移動自在に設ける。遮風プレート55は、エンジンカバー9の幅方向に移動する行程において、エンジン冷却用ファン52の吸引作用で防塵ネット51に付着している付着物のうちの一部を遮風プレート55により一時的にエンジン冷却用ファン52の吸引風を遮断することで付着力を失わせて(低下させて)落下させると共に、その余の付着物は他の防塵ネット51の部分を通過する吸引風よりも流速が高く(速く)強い吸引力の吸引風が通る遮風プレート55の端縁付近の防塵ネット51部分に付着させたまま遮風プレート55と一緒に移動(連れ動ごか)させて防塵ネット51の目詰まりを除去する。
【0018】
即ち、遮風プレート55は一時的にエンジン冷却用ファン52の吸引風を遮断して防塵ネット51に付着している付着物のうちの一部の付着力を低下させて落下させるが、遮風プレート55の移動方向上手側の端縁付近に他の防塵ネット51を通過する外気より吸引力の強い吸引風を積極的に通して、遮風プレート55の端縁と一緒に防塵ネット51の付着物を移動させて防塵ネット51の目詰まりを除去する。
前記枠体48は、上下中間に上側中間枠56と下側中間枠57を有して構成し、上側中間枠56と下側中間枠57の外側には固定遮風体58を所定間隔をおいて設ける。
そのため、上側中間枠56と下側中間枠57の上下端付近の防塵ネット51に付着物が付着するのを抑制する。
遮風プレート55は、遮風プレート55の移動方向上手側の端縁付近に他の防塵ネット51を通過する外気より吸引力の強い吸引風を積極的に通して、遮風プレート55の端縁と一緒に防塵ネット51の付着物を移動させて防塵ネット51の目詰まりを除去するが、上側中間枠56と下側中間枠57の上下端付近ではそもそも上側中間枠56と下側中間枠57の上下端縁を流れる吸引風が強く、遮風プレート55の遮風および移動だけでは付着物の除去ができないことがある。
【0019】
そこで、上側中間枠56と下側中間枠57の外側に固定遮風体58を所定間隔をおいて設けることにより、上側中間枠56と下側中間枠57の上下端縁を流れる吸引風を弱くし、付着物の付着を抑制し、遮風プレート55の遮風および移動だけで付着物の除去する。
なお、遮風プレート55の移動構成は任意であるが、例えば、枠体48の中間上横枠に伝動軸(リードカム軸)60を回転自在に軸装し、伝動軸60に伝動軸60の回転により軸心方向に移動する移動部材61を取付け、移動部材61を遮風プレート55に取付ける。
また、遮風プレート55の移動行程の終端の何れか一方側または両側の枠体48には、遮風プレート55の端縁が移動させた付着物を吸引する塵埃吸引口を設け(図示省略)、塵埃吸引口は、遮風プレート55の移動方向上手側の端縁付近の防塵ネット51に付着して遮風プレート55に連れ動かされた付着物を、通常の防塵ネット51を通過する外気よりも流速の高い塵埃吸引口を通る強い吸引風により吸引除去する。
【0020】
しかして、図14〜図17は、走行装置3の走行フレーム63に、走行フレーム63に対して上下動する可動転輪64(図示省略)の取付構成を示している。走行フレーム63の可動転輪64を設ける部分は、下側を開放して左右側板65を有して形成する。66は可動転輪64のアーム67の基部を軸68により取付ける転輪ブラケットである。転輪ブラケット66には、U型形状の取付部材70を軸71により取付ける。取付部材70と転輪ブラケット66の上部部分72は左右から走行フレーム63の側板65を挟持するように、下側から挿入し、ボルト73により固定する。
前記取付部材70の上面には補強部材74を軸71により共締め状態で取付ける。補強部材74は左右側を上方に屈曲させ、補強部材74の左右端縁を取付部材70の内側側面に当接させ、補強部材74と取付部材70の間の左右両側に三角形状の空間75を形成する。
そのため、補強部材74の左右側部分は取付部材70の底面と側面の二点に当接して、補強部材74と取付部材70の間の左右両側に三角形状の空間75が形成されているので、取付部材70と補強部材74との取付強度を向上させられる。
その結果、可動転輪64の転輪ブラケット66の取付支持強度を向上させられる。
【0021】
(実施例の作用)
操縦部6の運転座席7に着座し、エンジン11を始動させ、走行装置2により機体を走行させ、刈取部7で刈取り、刈り取った穀稈を脱穀装置により脱穀する。
所定期間作業を作業すると、キャビン12を移動させてエンジン11の周囲を開放し、メンテナンス作業を行う。
キャビン12は、グレンタンク5の前側に位置する閉鎖位置と平面視キャビン12の一部または全部が機体フレーム1より側方にはみ出るように移動する開放位置との間、リンク機構15により移動自在に構成しているから、エンジン11の後側まで略開放できて、メンテナンス作業が容易になる。
リンク機構15は、内側アーム16と外側アーム17の二本のアームにより構成し、内側アーム16および外側アーム17の基部はエンジン11よりも後方の機体フレーム1の任意の固定部に内側基部取付軸18と外側基部取付軸19で回動自在に取付け、内側アーム16と外側アーム17の先端は、それぞれ運転座席7よりも前方に位置させ、キャビン12の所定部分に内側先端取付軸21と外側先端取付軸22により回動自在に取付けているので、内側基部取付軸18および外側基部取付軸19と内側先端取付軸21および外側先端取付軸22の四点を回動中心とするリンク機構15によりキャビン12が移動し、エンジン11の後側まで略開放できて、メンテナンス作業が容易になる。
【0022】
この場合、内側アーム16の内側基部取付軸18はキャビン12の左端(内側部分)よりキャビン12の左右方向の中央部分までの中間位置に配置し、外側アーム17の外側基部取付軸19はキャビン12の左右方向の中央部分よりキャビン12の右端(外側部分)までの中間位置あるいはキャビン12の右端側に位置するように配置しているので、キャビン12の移動範囲を大きくすることができる。
しかして、リンク機構15の外側アーム17は、前記機体フレーム1に出入り自在に設けた支持アーム支持アーム30により支持するように構成しているので、外側アーム17を支持アーム30が支持するので、外側アーム17の変形を防止でき、キャビン12の外側オープン時の支持強度を向上させる。
支持アーム30は、機体フレーム1の左右方向の横枠横枠31内に左右方向に摺動自在に内蔵し、キャビン12が閉鎖位置のときは横枠31内に収納し、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を手作業により引き出して外側アーム17を支持するように構成しているので、支持アーム30は外側アーム17を下方から支持でき、支持強度を向上させられるので、外側アーム17の変形を防止でき、キャビン12の外側オープン時の支持強度を向上させる。
【0023】
また、支持アーム30は機体フレーム1の横枠31内に内蔵して格納しているので、支持アーム30の全長を長くすることができ、キャビン12の外側オープン量を大きくできる。
また、支持アーム30は機体フレーム1の横枠31に対して左右方向の中間所望位置にまで出し入れ自在に構成しているので、ジャッキアップおよび吊り治具と兼用する構成にできる。
支持アーム30は、機体の側方に引き出してジャッキアップできるので、走行装置2のクローラークローラー33の脱着等のスペースを大きく取れ、作業性を向上させられる。
特に、走行装置2を前後側からではなく、側方からジャッキアップできるので、クローラークローラー33の脱着等のスペースを大きく取ることができる。
また、支持アーム30は不使用時に機体フレーム1の横枠31内に格納できるので、別途ジャッキアップおよび吊り治具を用意する必要が無く、簡便である。
【0024】
しかして、キャビン12に取付けたエンジンカバー(ラジエターカバー)9には、エンジン11とグレンタンク5の間の前後の空間Sを隠す空間カバー47を設け、カバー47はキャビン12と一体的回動するように構成しているので、キャビン12の外側オープンの回動支点となる縦軸縦軸49付近を、エンジンカバー9およびカバー47により包囲でき、外観上の見栄えを良好にする。
グレンタンク5は、グレンタンク5の後部後方に設けた縦軸回動支点(図示省略)を中心に、グレンタンク5の前側を外側オープン可能にするため、グレンタンク5とエンジン11との間に常時空間Sが存在するが、この空間Sをカバー47により隠すことができる。
カバー47は、キャビン12(エンジンカバー9)を固定側フレーム(図示省略)に回動自在に取付けた縦軸縦軸縦軸49より後側に位置させているので、キャビン12を外側オープンさせたとき、カバー47は空間S内に向けて回動し、カバー47がグレンタンク5と干渉しない。
【0025】
図10は、カバー47をグレンタンク5側に設けた縦軸49Bを縦軸回動支点を中心に、キャビン12を外側オープンさせると、外側回動するように構成しているので、グレンタンク5とエンジン11との間のグレンタンク5を回動させるための空間Sを、カバー47により隠せる。
また、カバー47は、キャビン12を外側オープンさせると、外側回動するので、カバー47の開き操作を忘れてキャビン12を外側オープンさせても、カバー47の内側からキャビン12に押されて回動するので、カバー47の変形・破損を防止する。
しかして、リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17の基部を取付ける固定側フレーム35は機体フレーム1に取付け、固定側フレーム35に内側アーム16と外側アーム17の基部を取付けて、リンク機構15を予め固定側フレーム35側に取付け、固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレームキャビンフレーム36を取付けるので、移動するリンク機構15を機体フレーム1に取付ける固定側フレーム35に組み付けることになり、組み付け誤差がなく、調整も不要で、組付性が良い。
【0026】
したがって、キャビン12を支持する固定側フレーム35に予めリンク機構15を取り付けて組立品として構成しているので、固定側フレーム35とリンク機構15の組立品を機体フレーム1に取付け、リンク機構15にキャビン12のキャビンフレーム36を取付けられ、組付・組立作業を容易にする。
また、リンク機構15に組立の完了したキャビン12のキャビンフレーム36を取付ることができるので、キャビン12をリンク機構15に取付けた後に、各部に接続したハーネスをキャビン12の操作部に接続すれば良く、ハーネスを固定側とキャビン12側とに分断する必要がなく、接続作業が容易であると共に、電気的故障の発生を防止する。
【符号の説明】
【0027】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取装置、5…グレンタンク、6…操縦部、7…運転座席、8…操作ボックス、11…エンジン、12…キャビン、15…リンク機構、16…内側アーム、17…外側アーム、18…内側基部取付軸、19…外側基部取付軸、21…内側先端取付軸、22…外側先端取付軸、30…支持アーム、31…横枠、33…クローラー、35…固定側フレーム、36…キャビンフレーム、37…後側縦フレーム、38…後側縦フレーム、39…内側側部フレーム、40…外側側部フレーム、42…支持フレーム、45…ローラ、47…カバー、48…枠体、49…縦軸、51…防塵ネット、52…エンジン冷却用ファン、53…ラジエーター、55…遮風プレート、56…上側中間枠、57…下側中間枠、58…固定遮風体、60…伝動軸、61…移動部材、63…走行フレーム、64…可動転輪、65…側板、66…転輪ブラケット、67…アーム、68…軸、70…取付部材、71…軸、72…上部部分、73…ボルト、74…補強部材、75…空間。
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、走行装置を有する機体フレームにエンジンを設け、該エンジンの上方に運転部の運転座席を設けたものにおいて、前記運転座席は縦軸の軸周りに外側方に向けて回動自在にした構成は、公知である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−28941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記公知例は、単に、運転座席は縦軸の軸周りに外側方に向けて回動させる構成のため、縦軸とキャビンの側面との部分は、外側方に向けて回動させても、機体フレーム上に残ってしまいエンジンの周辺の開放できる空間が狭く限られるという課題がある。
本願は、キャビンの移動支持構成を工夫し、エンジンの周辺を大きく開放すると共に、キャビンを移動させて行うメンテナンスの他のメンテナンス作業をも容易にできるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明では、下方に走行装置2を備えた機体フレーム1の上部に脱穀装置3を設け、該脱穀装置3の前側に刈取装置4を設け、前記脱穀装置3の横側にグレンタンク5を設け、該グレンタンク5の前側の機体フレーム1上にエンジン11を設け、該エンジン11を覆うエンジンカバーCと一体のキャビン12を設け、該キャビン12はグレンタンク5の前側に位置する閉鎖位置とキャビン12の一部または全部が機体フレーム1の外側方へ移動した開放位置との間にわたりリンク機構15により移動自在に支持し、該リンク機構15を、内側アーム16と外側アーム17により構成し、該内側アーム16および外側アーム17の基部を前記エンジン11よりも後方の機体フレーム1側の固定部に内側基部取付軸18と外側基部取付軸19で夫々回動自在に取付け、内側アーム16と外側アーム17の先端部は、キャビン12の運転座席7よりも前側の所定部分に内側先端取付軸21と外側先端取付軸22により夫々回動自在に取付け、前記外側アーム17は、前記機体フレーム1に出入り自在に設けた支持アーム30により支持する構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を引き出し、次に、キャビン12の一部または全部を機体フレーム1の外側方に移動させるときに、外側アーム17を支持アーム30が支持するので、外側アーム17の変形を防止し、キャビン12の外側オープン時に強固に支持し、エンジン11の周辺を大きく開放できて、メンテナンス作業が容易になる。
請求項2記載の発明では、前記支持アーム30は、前記機体フレーム1の左右方向の横枠31内に左右方向に摺動自在に内蔵し、キャビン12が閉鎖位置のときは横枠31内に収納し、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を引き出して外側アーム17を支持する構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、キャビン12が閉鎖位置のとき支持アーム30を横枠31内に収納し、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を引き出して外側アーム17を支持する。
請求項3記載の発明では、前記支持アーム30は、前記機体フレーム1の横枠31に対して長さ方向の中間所望位置にまで出し入れ自在な構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、キャビン12を閉鎖位置に位置させ、支持アーム30を機体の側方に引き出し、支持アーム30の下方にジャッキ(図示省略)を設置して、機体をジャッキアップさせて、走行装置2のメンテナンス作業を行う。
請求項4記載の発明では、前記リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17は、その基部を機体フレーム1側に固定する固定側フレーム35に予め取付け、該リンク機構15ごと固定側フレーム35を前記機体フレーム1側に取付け、該固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付ける構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17の基部を固定側フレーム35に予め取付け、次に、リンク機構15ごと固定側フレーム35を機体フレーム1に取付け、この固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付ける。
請求項5記載の発明では、前記リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17は、その基部を機体フレーム1側に固定する固定側フレーム35に予め取付け、該固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付け、該キャビン12ごと固定側フレーム35を前記機体フレーム1側に取付ける構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17の基部を固定側フレーム35に予め取付け、固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付け、次に、キャビン12ごと固定側フレーム35を機体フレーム1に取付ける。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明では、特許文献1に記載の従来技術に比較して、エンジン11の周辺をより大きく開放できて、メンテナンス作業を容易に行うことができるだけでなく、外側アーム17を支持アーム30が支持するので外側アーム17の変形を防止し、キャビン12の移動を円滑にできる。
請求項2記載の発明では、前記請求項1記載の発明の効果に加え、キャビン12が閉鎖位置のとき支持アーム30を横枠31内に収納すればよく、支持アーム30の持ち運びおよび設置に特別な装備は不要となって、コンバインの機体幅をコンパクトにすることができる。
請求項3記載の発明では、前記請求項1記載の発明の効果に加え、支持アーム30をジャッキアップおよび吊り治具と兼用することができ、合理的構成にできる。
請求項4および請求項5記載の発明では、前記各請求項記載の発明の効果に加え、キャビン12の移動支持構成の組立作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】キャビンの開放状態平面図。
【図3】キャビンの開放状態平面図。
【図4】キャビンの側面図。
【図5】ジャッキ使用状態の平面図。
【図6】キャビンの開放状態のフレームの概略斜視図。
【図7】固定側フレームにリンク機構を組付たキャビンの側面図。
【図8】キャビンの組付状態側面図。
【図9】キャビンとグレンタンクの平面図。
【図10】キャビンとグレンタンクの間の空間のカバーの他の実施例の平面図。
【図11】エンジンカバーの側面図。
【図12】同背面図。
【図13】同縦断背面図。
【図14】可動転輪の断面図。
【図15】同一部拡大図。
【図16】走行装置の一部省略平面図。
【図17】走行フレームの一部省略側面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施例を図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は走行装置、3は走行装置2の上方の一側に設けた脱穀装置、4は刈取装置、5は脱穀装置4の側方に設けたグレンタンク、6は操縦部である。
操縦部6には作業者の立つステップ(図示省略)および作業者の着座する運転座席7および運転座席7の前側に設けたスイッチやレバー類を有する操作ボックス8等により構成する。
前記操縦部6は機体フレーム1の上方に設けたエンジン11の一部または全部を包囲するエンジンカバー(ラジエターカバー)9と一体の任意形状のキャビン12内に設ける。
即ち、キャビン12はエンジン11の上方に設けられ、エンジンカバー9と一体に構成されるが、本願はこのキャビン12の移動構成に関するものであり、キャビン12とエンジンカバー9との構成および形状は任意であり、実施例に限定されず、具体的構成の説明は省略する。
【0009】
キャビン12は、グレンタンク5の前側に位置する閉鎖位置と平面視キャビン12の一部または全部が機体フレーム1の側部よりも側方にはみ出た開放位置との間、リンク機構15により移動自在に構成する。
前記リンク機構15の一例を示すと、内側アーム16と外側アーム17の二本のアームにより構成し、内側アーム16および外側アーム17の基部は前記エンジン11よりも後方の機体フレーム1の任意の固定部に内側基部取付軸18と外側基部取付軸19で回動自在に取付ける。
内側アーム16と外側アーム17の先端は、それぞれ運転座席7よりも前方に位置させ、キャビン12の所定部分に内側先端取付軸21と外側先端取付軸22により回動自在に取付ける。
そのため、内側基部取付軸18および外側基部取付軸19と内側先端取付軸21および外側先端取付軸22の四点を回動中心とするリンク機構15によりキャビン12が移動するように構成されることになり、エンジン11の後側まで略開放できて、メンテナンス作業が容易になる。
【0010】
この場合、内側アーム16の内側基部取付軸18はキャビン12の左端(内側部分)よりキャビン12の左右方向の中央部分までの中間位置に配置し、外側アーム17の外側基部取付軸19はキャビン12の左右方向の中央部分よりキャビン12の右端(外側部分)までの中間位置あるいはキャビン12の右端側に位置するように配置すると、キャビン12の移動範囲を大きくすることができ、好適である。
前記外側アーム17は、前記機体フレーム1に出入り自在に設けた支持アーム30により支持するように構成する。
支持アーム30は、前記機体フレーム1の左右方向の横枠31内に左右方向に摺動自在に内蔵し、キャビン12が閉鎖位置のときは横枠31内に収納し、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を手作業により引き出して外側アーム17を支持する。
【0011】
そのため、外側アーム17を下方から支持アーム30が支持するので、外側アーム17の変形を防止でき、キャビン12の外側オープン時の支持強度を向上させる。
また、支持アーム30は機体フレーム1の横枠31内に内蔵するので、支持アーム30の全長を長くすることができ、キャビン12の外側オープン量を大きくできる。
また、支持アーム30は機体フレーム1の横枠31に対して左右方向の中間所望位置にまで出し入れ自在に構成し、ジャッキアップおよび吊り治具と兼用する構成にする。
支持アーム30は機体の側方に引き出して、例えば、支持アーム30の下方にジャッキ32を設置して、ジャッキアップでき、走行装置2のクローラー33の脱着等のスペースを大きく取れ、作業性を向上させられる(図5)。
また、支持アーム30は不使用時に機体フレーム1の横枠31内に格納できるので、別途ジャッキアップ用および吊り用の治具を用意する必要が無く、簡便である。
【0012】
しかして、リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17の基部を取付ける固定側フレーム35は機体フレーム1に取付け、固定側フレーム35に内側アーム16と外側アーム17の基部を取付けて、リンク機構15を予め固定側フレーム35側に取付け、固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレーム36を取付ける。
即ち、キャビン12を支持する固定側フレーム35に予めリンク機構15を取り付けて組立品として構成し、固定側フレーム35とリンク機構15の組立品を機体フレーム1に取付け、リンク機構15にキャビン12のキャビンフレーム36を取付ける。
そのため、移動するリンク機構15を固定側フレーム35に組み付けて機体フレーム1に取付けるので、組み付け誤差がなく、調整も不要で、組付性が良い。
また、リンク機構15にキャビン12のキャビンフレーム36を取付後に、各部に接続したハーネスをキャビン12の操作部に接続でき、ハーネスを固定側とキャビン12側とに分断する必要がなく、接続作業が容易であると共に、電気的故障の発生を防止する。
【0013】
また、図7のキャビン12は固定側フレーム35に、リンク機構15を介してキャビン12のキャビンフレーム36を取付け、図8のように固定側フレーム35をキャビン12ごと機体フレーム1に組み付けるようにしたものである。
固定側フレーム35の構成は、任意であるが、一例を示すと、左右一対(内外一対)の後側縦フレーム37、38を有し、内側後側縦フレーム37には前後方向の内側側部フレーム39を設ける。また、外側後側縦フレーム38には前後方向の外側側部フレーム40を設ける。
後側縦フレーム37と後側縦フレーム38の間に後側中間縦フレーム41を設け、後側中間縦フレーム41に内側アーム16の基部を取付ける。
また、前記内側側部フレーム39は、その後部を後側縦フレーム37に着脱自在に取付け、内側側部フレーム32の前部は機体フレーム1に着脱自在に取付け、エンジン11の内側周辺を開放できるように構成している。
また、内側側部フレーム39と外側側部フレーム40との間には支持フレーム42を設け、支持フレーム42の上面を前記内側アーム16が移動するようにし、内側アーム16の移動を支持フレーム42が支持するように構成する。
【0014】
内側アーム16は支持フレーム42により前後中間部が支持されるので、内側アーム16の支持強度および取付強度を向上させ、内側アーム16の変形を抑制する。
前記内側アーム16には横軸回転のローラ45を設け、ローラ45を支持フレーム42の上面に当接させる。
そのため、内側アーム16の移動が円滑になり、キャビン12のオープン作業を容易にする。
前記支持フレーム42は、内側アーム16を固定側フレーム35に取付ける内側基部取付軸18を略中心とする円弧形状に形成する。
この支持フレーム42も、固定側フレーム35側に対して着脱自在に構成すると、支持フレーム42を外すことによりエンジン11の上方周辺を開放させられ、エンジン11を吊り上げて行うメンテナンス作業が可能になり、エンジン11のメンテナンス作業を容易にする。
【0015】
しかして、キャビン12に取付けたエンジンカバー(ラジエターカバー)9には、エンジン11とグレンタンク5の間の前後の空間Sを隠すカバー47を設け、カバー47はキャビン12と一体的回動するように構成する(図9)。
即ち、グレンタンク5は、図示は省略するがグレンタンク5の後部後方に設けた縦軸回動支点を中心に、グレンタンク5の前側を外側オープン可能に構成し、そのため、グレンタンク5とエンジン11との間にグレンタンク5を回動させるための空間Sを必要とし、この空間Sをカバー47により隠す。
カバー47は、カバー47の前部をエンジンカバー9の後側の枠体48に縦軸49により回動自在に取付ける。カバー47は、キャビン12(エンジンカバー9)を固定側フレーム35に回動自在に取付けた外側基部取付軸19よりも後側に位置させ、キャビン12を外側オープンさせたとき、カバー47はエンジンカバー9と共に移動し、カバー47がグレンタンク5と干渉しないようにしている。
【0016】
なお、キャビン12の外側オープン時に、カバー47がグレンタンク5と接触しても、縦軸49中心に回動して破損を防止している。
また、キャビン12の外側オープンの回動支点となる外側基部取付軸19付近は、エンジンカバー9およびカバー47により包囲でき、外観上の見栄えを良好にする。
図10は、前記カバー47を、縦軸49Bによりグレンタンク5側に取付け、キャビン12を外側オープンさせると、外側回動するように構成している。
そのため、グレンタンク5とエンジン11との間のグレンタンク5を回動させるための空間Sを、カバー47により隠せる。
また、キャビン12を外側オープンさせると、カバー47はキャビン12に押されて外側回動するので、カバー47の開き操作を忘れてキャビン12を外側オープンさせても、カバー47の変形・破損を防止する。
また、図示は省略するが、縦軸49Bにはトルクスプリングを設け、トルクスプリングはカバー47の先端が常時キャビン12の所定位置に当接するように付勢し、キャビン12を外側オープンさせたときは、キャビン12に押されてカバー47は外側回動し、キャビン12をを閉鎖位置に戻すと、カバー47はトルクスプリングの弾力によりもとの位置に復帰する。
【0017】
カバー47はグレンタンク5と一体状に形成すると、デザイン状見栄えが良好となる。
カバー47を開くことで、前記空間Sを開放し、空間S内に配置されているグレンタンク5内および穀粒排出オーガ内に設けた排出装置への伝動機構等のメンテナンス作業を容易にする。
しかして、前記エンジンカバー9の枠体48を有する。枠体48には防塵ネット51を設ける(図11)。
52はエンジン冷却用ファン、53はエンジン冷却用ファン52の外側に設けたラジエーターであり、ラジエーター53の外側に前記エンジンカバー9を設ける。
防塵ネット51の内側には所定の幅(前後幅)を有して縦長の遮風プレート55をエンジンカバー9の幅方向(機体進行方向・前後方向)に往復移動自在に設ける。遮風プレート55は、エンジンカバー9の幅方向に移動する行程において、エンジン冷却用ファン52の吸引作用で防塵ネット51に付着している付着物のうちの一部を遮風プレート55により一時的にエンジン冷却用ファン52の吸引風を遮断することで付着力を失わせて(低下させて)落下させると共に、その余の付着物は他の防塵ネット51の部分を通過する吸引風よりも流速が高く(速く)強い吸引力の吸引風が通る遮風プレート55の端縁付近の防塵ネット51部分に付着させたまま遮風プレート55と一緒に移動(連れ動ごか)させて防塵ネット51の目詰まりを除去する。
【0018】
即ち、遮風プレート55は一時的にエンジン冷却用ファン52の吸引風を遮断して防塵ネット51に付着している付着物のうちの一部の付着力を低下させて落下させるが、遮風プレート55の移動方向上手側の端縁付近に他の防塵ネット51を通過する外気より吸引力の強い吸引風を積極的に通して、遮風プレート55の端縁と一緒に防塵ネット51の付着物を移動させて防塵ネット51の目詰まりを除去する。
前記枠体48は、上下中間に上側中間枠56と下側中間枠57を有して構成し、上側中間枠56と下側中間枠57の外側には固定遮風体58を所定間隔をおいて設ける。
そのため、上側中間枠56と下側中間枠57の上下端付近の防塵ネット51に付着物が付着するのを抑制する。
遮風プレート55は、遮風プレート55の移動方向上手側の端縁付近に他の防塵ネット51を通過する外気より吸引力の強い吸引風を積極的に通して、遮風プレート55の端縁と一緒に防塵ネット51の付着物を移動させて防塵ネット51の目詰まりを除去するが、上側中間枠56と下側中間枠57の上下端付近ではそもそも上側中間枠56と下側中間枠57の上下端縁を流れる吸引風が強く、遮風プレート55の遮風および移動だけでは付着物の除去ができないことがある。
【0019】
そこで、上側中間枠56と下側中間枠57の外側に固定遮風体58を所定間隔をおいて設けることにより、上側中間枠56と下側中間枠57の上下端縁を流れる吸引風を弱くし、付着物の付着を抑制し、遮風プレート55の遮風および移動だけで付着物の除去する。
なお、遮風プレート55の移動構成は任意であるが、例えば、枠体48の中間上横枠に伝動軸(リードカム軸)60を回転自在に軸装し、伝動軸60に伝動軸60の回転により軸心方向に移動する移動部材61を取付け、移動部材61を遮風プレート55に取付ける。
また、遮風プレート55の移動行程の終端の何れか一方側または両側の枠体48には、遮風プレート55の端縁が移動させた付着物を吸引する塵埃吸引口を設け(図示省略)、塵埃吸引口は、遮風プレート55の移動方向上手側の端縁付近の防塵ネット51に付着して遮風プレート55に連れ動かされた付着物を、通常の防塵ネット51を通過する外気よりも流速の高い塵埃吸引口を通る強い吸引風により吸引除去する。
【0020】
しかして、図14〜図17は、走行装置3の走行フレーム63に、走行フレーム63に対して上下動する可動転輪64(図示省略)の取付構成を示している。走行フレーム63の可動転輪64を設ける部分は、下側を開放して左右側板65を有して形成する。66は可動転輪64のアーム67の基部を軸68により取付ける転輪ブラケットである。転輪ブラケット66には、U型形状の取付部材70を軸71により取付ける。取付部材70と転輪ブラケット66の上部部分72は左右から走行フレーム63の側板65を挟持するように、下側から挿入し、ボルト73により固定する。
前記取付部材70の上面には補強部材74を軸71により共締め状態で取付ける。補強部材74は左右側を上方に屈曲させ、補強部材74の左右端縁を取付部材70の内側側面に当接させ、補強部材74と取付部材70の間の左右両側に三角形状の空間75を形成する。
そのため、補強部材74の左右側部分は取付部材70の底面と側面の二点に当接して、補強部材74と取付部材70の間の左右両側に三角形状の空間75が形成されているので、取付部材70と補強部材74との取付強度を向上させられる。
その結果、可動転輪64の転輪ブラケット66の取付支持強度を向上させられる。
【0021】
(実施例の作用)
操縦部6の運転座席7に着座し、エンジン11を始動させ、走行装置2により機体を走行させ、刈取部7で刈取り、刈り取った穀稈を脱穀装置により脱穀する。
所定期間作業を作業すると、キャビン12を移動させてエンジン11の周囲を開放し、メンテナンス作業を行う。
キャビン12は、グレンタンク5の前側に位置する閉鎖位置と平面視キャビン12の一部または全部が機体フレーム1より側方にはみ出るように移動する開放位置との間、リンク機構15により移動自在に構成しているから、エンジン11の後側まで略開放できて、メンテナンス作業が容易になる。
リンク機構15は、内側アーム16と外側アーム17の二本のアームにより構成し、内側アーム16および外側アーム17の基部はエンジン11よりも後方の機体フレーム1の任意の固定部に内側基部取付軸18と外側基部取付軸19で回動自在に取付け、内側アーム16と外側アーム17の先端は、それぞれ運転座席7よりも前方に位置させ、キャビン12の所定部分に内側先端取付軸21と外側先端取付軸22により回動自在に取付けているので、内側基部取付軸18および外側基部取付軸19と内側先端取付軸21および外側先端取付軸22の四点を回動中心とするリンク機構15によりキャビン12が移動し、エンジン11の後側まで略開放できて、メンテナンス作業が容易になる。
【0022】
この場合、内側アーム16の内側基部取付軸18はキャビン12の左端(内側部分)よりキャビン12の左右方向の中央部分までの中間位置に配置し、外側アーム17の外側基部取付軸19はキャビン12の左右方向の中央部分よりキャビン12の右端(外側部分)までの中間位置あるいはキャビン12の右端側に位置するように配置しているので、キャビン12の移動範囲を大きくすることができる。
しかして、リンク機構15の外側アーム17は、前記機体フレーム1に出入り自在に設けた支持アーム支持アーム30により支持するように構成しているので、外側アーム17を支持アーム30が支持するので、外側アーム17の変形を防止でき、キャビン12の外側オープン時の支持強度を向上させる。
支持アーム30は、機体フレーム1の左右方向の横枠横枠31内に左右方向に摺動自在に内蔵し、キャビン12が閉鎖位置のときは横枠31内に収納し、キャビン12を開放位置に外側回動させるとき、横枠31から支持アーム30を手作業により引き出して外側アーム17を支持するように構成しているので、支持アーム30は外側アーム17を下方から支持でき、支持強度を向上させられるので、外側アーム17の変形を防止でき、キャビン12の外側オープン時の支持強度を向上させる。
【0023】
また、支持アーム30は機体フレーム1の横枠31内に内蔵して格納しているので、支持アーム30の全長を長くすることができ、キャビン12の外側オープン量を大きくできる。
また、支持アーム30は機体フレーム1の横枠31に対して左右方向の中間所望位置にまで出し入れ自在に構成しているので、ジャッキアップおよび吊り治具と兼用する構成にできる。
支持アーム30は、機体の側方に引き出してジャッキアップできるので、走行装置2のクローラークローラー33の脱着等のスペースを大きく取れ、作業性を向上させられる。
特に、走行装置2を前後側からではなく、側方からジャッキアップできるので、クローラークローラー33の脱着等のスペースを大きく取ることができる。
また、支持アーム30は不使用時に機体フレーム1の横枠31内に格納できるので、別途ジャッキアップおよび吊り治具を用意する必要が無く、簡便である。
【0024】
しかして、キャビン12に取付けたエンジンカバー(ラジエターカバー)9には、エンジン11とグレンタンク5の間の前後の空間Sを隠す空間カバー47を設け、カバー47はキャビン12と一体的回動するように構成しているので、キャビン12の外側オープンの回動支点となる縦軸縦軸49付近を、エンジンカバー9およびカバー47により包囲でき、外観上の見栄えを良好にする。
グレンタンク5は、グレンタンク5の後部後方に設けた縦軸回動支点(図示省略)を中心に、グレンタンク5の前側を外側オープン可能にするため、グレンタンク5とエンジン11との間に常時空間Sが存在するが、この空間Sをカバー47により隠すことができる。
カバー47は、キャビン12(エンジンカバー9)を固定側フレーム(図示省略)に回動自在に取付けた縦軸縦軸縦軸49より後側に位置させているので、キャビン12を外側オープンさせたとき、カバー47は空間S内に向けて回動し、カバー47がグレンタンク5と干渉しない。
【0025】
図10は、カバー47をグレンタンク5側に設けた縦軸49Bを縦軸回動支点を中心に、キャビン12を外側オープンさせると、外側回動するように構成しているので、グレンタンク5とエンジン11との間のグレンタンク5を回動させるための空間Sを、カバー47により隠せる。
また、カバー47は、キャビン12を外側オープンさせると、外側回動するので、カバー47の開き操作を忘れてキャビン12を外側オープンさせても、カバー47の内側からキャビン12に押されて回動するので、カバー47の変形・破損を防止する。
しかして、リンク機構15の内側アーム16と外側アーム17の基部を取付ける固定側フレーム35は機体フレーム1に取付け、固定側フレーム35に内側アーム16と外側アーム17の基部を取付けて、リンク機構15を予め固定側フレーム35側に取付け、固定側フレーム35に取付けた内側アーム16と外側アーム17にキャビン12のキャビンフレームキャビンフレーム36を取付けるので、移動するリンク機構15を機体フレーム1に取付ける固定側フレーム35に組み付けることになり、組み付け誤差がなく、調整も不要で、組付性が良い。
【0026】
したがって、キャビン12を支持する固定側フレーム35に予めリンク機構15を取り付けて組立品として構成しているので、固定側フレーム35とリンク機構15の組立品を機体フレーム1に取付け、リンク機構15にキャビン12のキャビンフレーム36を取付けられ、組付・組立作業を容易にする。
また、リンク機構15に組立の完了したキャビン12のキャビンフレーム36を取付ることができるので、キャビン12をリンク機構15に取付けた後に、各部に接続したハーネスをキャビン12の操作部に接続すれば良く、ハーネスを固定側とキャビン12側とに分断する必要がなく、接続作業が容易であると共に、電気的故障の発生を防止する。
【符号の説明】
【0027】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取装置、5…グレンタンク、6…操縦部、7…運転座席、8…操作ボックス、11…エンジン、12…キャビン、15…リンク機構、16…内側アーム、17…外側アーム、18…内側基部取付軸、19…外側基部取付軸、21…内側先端取付軸、22…外側先端取付軸、30…支持アーム、31…横枠、33…クローラー、35…固定側フレーム、36…キャビンフレーム、37…後側縦フレーム、38…後側縦フレーム、39…内側側部フレーム、40…外側側部フレーム、42…支持フレーム、45…ローラ、47…カバー、48…枠体、49…縦軸、51…防塵ネット、52…エンジン冷却用ファン、53…ラジエーター、55…遮風プレート、56…上側中間枠、57…下側中間枠、58…固定遮風体、60…伝動軸、61…移動部材、63…走行フレーム、64…可動転輪、65…側板、66…転輪ブラケット、67…アーム、68…軸、70…取付部材、71…軸、72…上部部分、73…ボルト、74…補強部材、75…空間。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下方に走行装置(2)を備えた機体フレーム(1)の上部に脱穀装置(3)を設け、該脱穀装置(3)の前側に刈取装置(4)を設け、前記脱穀装置(3)の横側にグレンタンク(5)を設け、該グレンタンク(5)の前側の機体フレーム(1)上にエンジン(11)を設け、該エンジン(11)を覆うエンジンカバー(C)と一体のキャビン(12)を設け、該キャビン(12)はグレンタンク(5)の前側に位置する閉鎖位置とキャビン(12)の一部または全部が機体フレーム(1)の外側方へ移動した開放位置との間にわたりリンク機構(15)により移動自在に支持し、該リンク機構(15)を、内側アーム(16)と外側アーム(17)により構成し、該内側アーム(16)および外側アーム((17))の基部を前記エンジン(11)よりも後方の機体フレーム(1)側の固定部に内側基部取付軸(18)と外側基部取付軸(19)で夫々回動自在に取付け、内側アーム(16)と外側アーム(17)の先端部は、キャビン(12)の運転座席(7)よりも前側の所定部分に内側先端取付軸(21)と外側先端取付軸(22)により夫々回動自在に取付け、前記外側アーム(17)は、前記機体フレーム(1)に出入り自在に設けた支持アーム(30)により支持する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
請求項1において、前記支持アーム(30)は、前記機体フレーム(1)の左右方向の横枠(31)内に左右方向に摺動自在に内蔵し、キャビン(12)が閉鎖位置のときは横枠(31)内に収納し、キャビン(12)を開放位置に外側回動させるとき、横枠(31)から支持アーム(30)を引き出して外側アーム(17)を支持する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項3】
請求項1において、前記支持アーム(30)は、前記機体フレーム(1)の横枠(31)に対して長さ方向の中間所望位置にまで出し入れ自在な構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項4】
請求項1または請求項2または請求項3において、前記リンク機構(15)の内側アーム(1)6と外側アーム(17)は、その基部を機体フレーム(1)側に固定する固定側フレーム(35)に予め取付け、該リンク機構(15)ごと固定側フレーム(35)を前記機体フレーム(1)側に取付け、該固定側フレーム(35)に取付けた内側アーム(1)6と外側アーム(17)にキャビン(12)のキャビンフレーム(36)を取付ける構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項5】
請求項1または請求項2または請求項3において、前記リンク機構(15)の内側アーム(1)6と外側アーム(17)は、その基部を機体フレーム(1)側に固定する固定側フレーム(35)に予め取付け、該固定側フレーム(35)に取付けた内側アーム(1)6と外側アーム(17)にキャビン(12)のキャビンフレーム(36)を取付け、該キャビン(12)ごと固定側フレーム(35)を前記機体フレーム(1)側に取付ける構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項1】
下方に走行装置(2)を備えた機体フレーム(1)の上部に脱穀装置(3)を設け、該脱穀装置(3)の前側に刈取装置(4)を設け、前記脱穀装置(3)の横側にグレンタンク(5)を設け、該グレンタンク(5)の前側の機体フレーム(1)上にエンジン(11)を設け、該エンジン(11)を覆うエンジンカバー(C)と一体のキャビン(12)を設け、該キャビン(12)はグレンタンク(5)の前側に位置する閉鎖位置とキャビン(12)の一部または全部が機体フレーム(1)の外側方へ移動した開放位置との間にわたりリンク機構(15)により移動自在に支持し、該リンク機構(15)を、内側アーム(16)と外側アーム(17)により構成し、該内側アーム(16)および外側アーム((17))の基部を前記エンジン(11)よりも後方の機体フレーム(1)側の固定部に内側基部取付軸(18)と外側基部取付軸(19)で夫々回動自在に取付け、内側アーム(16)と外側アーム(17)の先端部は、キャビン(12)の運転座席(7)よりも前側の所定部分に内側先端取付軸(21)と外側先端取付軸(22)により夫々回動自在に取付け、前記外側アーム(17)は、前記機体フレーム(1)に出入り自在に設けた支持アーム(30)により支持する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
請求項1において、前記支持アーム(30)は、前記機体フレーム(1)の左右方向の横枠(31)内に左右方向に摺動自在に内蔵し、キャビン(12)が閉鎖位置のときは横枠(31)内に収納し、キャビン(12)を開放位置に外側回動させるとき、横枠(31)から支持アーム(30)を引き出して外側アーム(17)を支持する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項3】
請求項1において、前記支持アーム(30)は、前記機体フレーム(1)の横枠(31)に対して長さ方向の中間所望位置にまで出し入れ自在な構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項4】
請求項1または請求項2または請求項3において、前記リンク機構(15)の内側アーム(1)6と外側アーム(17)は、その基部を機体フレーム(1)側に固定する固定側フレーム(35)に予め取付け、該リンク機構(15)ごと固定側フレーム(35)を前記機体フレーム(1)側に取付け、該固定側フレーム(35)に取付けた内側アーム(1)6と外側アーム(17)にキャビン(12)のキャビンフレーム(36)を取付ける構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項5】
請求項1または請求項2または請求項3において、前記リンク機構(15)の内側アーム(1)6と外側アーム(17)は、その基部を機体フレーム(1)側に固定する固定側フレーム(35)に予め取付け、該固定側フレーム(35)に取付けた内側アーム(1)6と外側アーム(17)にキャビン(12)のキャビンフレーム(36)を取付け、該キャビン(12)ごと固定側フレーム(35)を前記機体フレーム(1)側に取付ける構成としたことを特徴とするコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−92050(P2011−92050A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247607(P2009−247607)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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