説明

コンパクトなマイクロチャネル式層状熱交換のための方法及びシステム

【課題】ジッターを低減又は実質的に排除するために改良された層流を有する、より小さな能動的冷却方法及びシステムを提供する。
【解決手段】マイクロチャネル熱交換器のための熱交換コアにおいて、少なくとも1つの伝熱板100が、該伝熱板の第1の側と第2の側との間に形成された少なくとも1つのチャネル102を有しており、該少なくとも1つのチャネルが、100未満のチャネル長さL対水力直径比を有しており、チャネル長さLが、伝熱板の第1の側と第2の側との間の距離として規定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱交換、特にコンパクトなマイクロチャネル式層状熱交換のための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
受動的冷却技術、例えば自由空気対流及び放射冷却、は何十年かの間用いられている。しかしながら、多くの用途にとって受動的冷却技術は不十分である。例えば、空間光変調器(SLM)チップは、受動的冷却が扱うには大きすぎる熱負荷を生ぜしめる。
【0003】
SLMは、例えば、イメージング光源に選択的にパターンを提供するために、テレビ及びリソグラフィツールにおいて使用される可変コントラスト装置である。慣用のSLM、例えばデジタルミラー装置、は1平方インチの領域に100万個以上の微小ミラーを有している。
【0004】
SLMを含む多くの用途は、流体、例えば水を使用する能動的冷却技術を利用する。事実上、我々は、様々なタイプのエレクトロニクスの能動的液体冷却が自由及び強制空気対流及び放射冷却の慣用的な使用に取って代わる“ナノテクノロジー”時代の入口にいる。
【0005】
しかしながら、慣用的な流体冷却技術は多くの用途にとって大きすぎて扱いにくい。ガスに対する液体を使用する慣用の流体冷却技術も、ジッター問題(数十から数百ナノメートルのオーダの慣性変位を誘発する流体妨害)を生ぜしめる傾向があり、このジッター問題は、SLMの光学素子等の構成部材に不都合な影響を与えるおそれがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、より小さな能動的冷却方法及びシステムが必要とされている。また、ジッターを低減又は実質的に排除するために改良された層流を有する、より小さな能動的冷却方法及びシステムも必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、より小さな能動的冷却方法及びシステムと、ジッターを低減又は実質的に排除するために改良された層流を有する、より小さな能動的冷却方法及びシステムとに関する。
【0008】
本発明の実施態様によれば、マイクロチャネル式熱交換器のための熱交換コアは少なくとも1つの伝熱板を有しており、この伝熱板は、伝熱板の第1の側と第2の側との間に形成された少なくとも1つのチャネルを有している。少なくとも1つのチャネルは、分数から数ミクロンまでの水力直径と、100未満のチャネル長さ対水力直径比とを有しており、チャネル長さは、伝熱板の第1の側と第2の側との間の距離として規定されている。
【0009】
本発明の実施態様によれば、マイクロチャネル式熱交換器には、キャビティを規定したハウジングが設けられており、このハウジングは、キャビティに接続された入口及び出口を有しており、流体入口と流体出口との間においてキャビティ内に位置決めされた熱交換コアが設けられている。熱交換コアは、上述のように少なくとも1つの伝熱板を有している。
【0010】
本発明は、他の特徴の中で、改良された熱伝達、減少した圧力降下、減少したジッターを提供する。本発明は、層流及び/又は乱流環境のために実施されることができる。
【0011】
発明の付加的な実施態様、特徴及び利点は以下の説明に示される。さらに別の特徴及び利点は、ここに示された説明に基づいて当業者に明らかになるか、発明の実施によって学習されることができる。発明の利点は、特に記述において指摘された構造と、請求の範囲と、添付図面とによって実現及び達成される。
【0012】
前記概略及び以下の詳細な説明は、典型的であり、請求項に記載された発明の非限定的説明を提供しようとするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明を添付図面を参照して説明する。図面において同じ参照符号は同一の又は機能的に類似のエレメントを示している。また、参照符号の左側の数字は、関連するエレメントが最初に紹介された図面を表している。
【0014】
I.導入部
本発明は、ジッターを低減又は排除するための改良された層流を有する減じられた流れのマイクロチャネル式熱交換器を含む、マイクロチャネル式熱交換器に関する。
【0015】
本発明は、空間光変調器(SLM)において実施されたものとしてここでは説明される。しかしながら、本発明はSLM環境に限定されない。ここでの説明に基づき、当業者は発明が熱交換が望まれる様々な環境において実施されることができることを理解するであろう。
【0016】
マスクレスリソグラフィにおいて、多くのSLMチップを所望の光学パターンに配列するために高密度電子パッケージング技術が使用される。SLMは通常、付属の駆動装置と、増幅器と、デジタル/アナログボードと、過多の接続及び配線とを必要とする。その結果、パッケージング設計密度を最適化することは困難である。さらに、SLMパッケージング密度が高まるに連れて、冷却要求を管理することの複雑さが比例して増大する。
【0017】
本発明は、コンパクトなマイクロチャネル式の液体冷却式熱交換器概念を採用することにより冷却ソリューションを提供する。しかしながら、あらゆる流体(液体又は気体)が本発明によって使用されることができる。
【0018】
早期のマイクロチャネル層状熱交換器概念は、D.B.Tuckerman 及びR.F.W.Pease著“High-Performance Heat Sinking for VLSI”,IEEE Electron Device Letters, Vol. EDL-2, No.5, May 1981(以下“タッカーマン”という)に示されており、この出版物は引用により全体が本明細書に記載されたことになる。タッカーマンは、微細にエッチングされたシリコンマイクロチャネルから形成されたコンパクトな熱交換器システムを使用して比較的高い熱除去率を生ぜしめる能力を実証している。タッカーマンは、これらのマイクロチャネルが、層状の流れる流体を使用して熱の従来にはない大きな量を吸収することができることを示している。この前に、乱流を使用する、マクロスコピック熱交換技術のみが、タッカーマンによって実証された熱流束密度のレベルを吸収することができた。
【0019】
タッカーマンは、マイクロチャネルを形成するようにシリコン材料をエッチングする新たな能力を、流体の層流に提供されるような“j因子”の秘密の伝熱原理と組み合わせることを思い描いている。このことは、マイクロチャネルにおいて完全に発展した層流を使用する場合に高性能な熱流束吸収能力を生ぜしめる。
【0020】
“j因子”は伝熱及び熱力学の技術分野の当業者にはよく知られている。“j因子”は、3つの無次元化された伝熱パラメータが掛け合わされたものの組合せを表す。各パラメータは、それを開発したエンジニア/科学者の名前を取って栄誉名が与えられた。“j因子”は、表面と流体との間で熱を伝達するための能力の“無次元化された”数値である。j因子が大きくなるほど、熱を伝達するためのポテンシャルが大きくなる。
【0021】
j因子=スタントン数×コルバーンのj因子×粘性補正率であり、この場合、
スタントン数=ヌッセルト数をレイノルズ数及びプラントル数で割ったもの;
コルバーンのj因子=プラントル数が“2/3”パワーまで上昇された;
粘性修正率=流体の内部温度での値に対する、壁温で測定された値の、伝熱流体(気体又は液体)の粘性の比。次いで、この比は古典的には0.14パワーに上昇させられる。
【0022】
図11は、タッカーマンから再現された慣用の熱交換器1100の斜視図である。我々の発明の利点及び性能を説明及び比較するために、我々はこの熱交換器の特性を使用する。熱交換器1100は、長さ10mm(l)と、幅10mm(w)と、高さ0.6mm(h)との全体寸法を有している。熱交換器1100は複数の流体案内チャネル1102を有している。各チャネルは、長さ10mm、幅57μm、高さ365μmであり、各チャネル1102の間には57μmの基板材料が存在している。タッカーマンの寸法は、彼らの一般的な熱交換器において88個の冷却流れチャネルのみを許容する。
【0023】
タッカーマンにおけるマイクロチャネル1102は、比較的大きな特性アスペクト比、例えば6〜10のオーダにおける高さ/幅の比と、約100のチャネル長さ(L)対水力直径(D)の比とを有している。L/D比の重要性は以下で説明する。タッカーマンのマイクロチャネルは、熱負荷吸収のための十分な表面積を形成するために、熱交換器の全長(すなわち数センチメートル)に亘って延びている。
【0024】
本発明は、タッカーマンのマイクロチャネル熱交換器の全体形状及び性質を変更するために、幾何学的に引き出されたパラダイムシフトを適用する。その結果、本発明は、より少ない流れを使用しかつ圧力降下の比較的劇的な減少を示しながら、熱吸収能力をオーダだけ増大させる。本発明は、一定のレイノルズ数を維持しながら、層状伝熱率のファクタ10向上を得るために、もともとタッカーマンによって識別された秘密の層流をも改良する。
【0025】
本発明は、熱交換器の伝熱特性におけるチャネル長さ(L)対水力直径(D)の比(L/D)の重要性を認識している。このことは、図12を参照することにより技術的に評価されることができ、この場合、“j因子”は、比“L/D”が層状範囲レイノルズ数(Re<2100)に亘って1に接近するに従って数オーダだけ増大し、物理的に以下のように説明される。流体(気体又は液体)がチャネルを流過すると、流体分子がチャネル表面と接触する。この接触は、チャネル表面から液体への熱伝導又は熱交換を可能にする。
【0026】
古典的な理論から、発明者たちは、チャネルへの入口の比較的短い距離の中で多数の分子がチャネル表面と接触することを決定した。換言すれば、チャネル入口の近くにおいて、流体分子は、より劇的に自由に移動し、迅速に位置を交換し、これにより、分子の大部分は、チャネル入口の比較的短い距離の中で表面に接触しこの表面と熱を交換する。しかしながら、臨界距離を超えると、当然ながら境界層が生じ、この境界層により、位置を交換する分子が少なくなり、これにより、この“早期”ダイナミック作用が維持されるのを妨げる。これは“入口効果”と呼ばれる。その結果、チャネルのさらに下流では比較的少ない熱交換が生じる。
【0027】
その結果、発明者たちは、チャネル長さ対水力直径の比(L/D)を減じることが、図12に分析的に示されたようなマイクロチャネル熱交換器の伝熱特性(より大きなj因子)を改良するということを決定した。しかしながら、より小さなL/Dは、熱交換器チャネル長さの減少を必要とし、このことは、“プレートレット積層”によって取り戻されなければならない。タッカーマンの熱交換器は、約100のL/D比を有していた。彼らは、慣用のマイクロチャネル熱交換器装置の空間的及び概念的ビジョンの制限に基づき、これを許容できる値であると考えた。我々の発明に従って幾何学的パラダイムシフトを加えることにより、100以下のL/D比でもうまくいき、制限なしに、2のL/D比及び1以下のL/D比を含む。“プレートレット積層”の本発明の独特な特徴は、我々が、所望のあらゆる長さの熱交換器にあらゆる値のL/D比を適用することを許容する。
【0028】
前記のように、熱交換器のL/D比が1に近い場合、本発明は、匹敵する伝熱性能を維持しながら、所要の流量及びレイノルズ数を10以上のファクタだけ減じるように実施されることができる。このような流量の減少は、システムの圧力損失をも減じる。タッカーマンの熱交換器の場合の圧力損失は、1平方インチ当たり15〜30ポンド(psi)のオーダであった。損失の減少は、速度法則の二乗をたどる。したがって、タッカーマンの熱交換器に対して流れが10分の1では、例えば本発明は、圧力降下において100のファクタの減少、又は0.15〜0.30psiの値を生じる
幾何学的パラダイムシフトは、我々の“プレートレット積層”特徴をほめ、熱交換器寸法の与えられたセット内により多くのチャネルが存在することを許容する。チャネルは、今や通常は、タッカーマンによって教えられたよりも短く、与えられた空間内に劇的により多くのチャネルを取り付けることを許容する。文字通り、数百から数千のチャネルが、タッカーマンの全体寸法によって規定されるような我々の熱交換器概念内で実施されることができる。チャネルの数は、所望の伝熱特性に依存する。例示的な寸法を有する例示的な実施が以下に提供される。しかしながら、本発明は、本明細書に提供された実施例及び寸法例には限定されない。本明細書の開示に基づき、当業者は、その他の実施及び/又はその他の寸法が達成されることができることを理解するであろう。
【0029】
II.実施例
本発明は、1つ以上のチャネルが形成された伝熱板を用いて実施されることができ、この場合、チャネルは比較的低いL/D比を有している。我々は、L/D比が減少すると、板の数及び製造コストが上昇し、コストを計算に入れる最適性能の熱交換器が、常に、1に近いL/Dを備えるものであるわけではないため、“比較的低い”と言っている。我々の発明の付加的な利点、及びコストによって制御されるような最適なシステムを提供するためのその能力が気づかれる。本発明による熱交換器は、“プレートレット積層”によって表された1つ以上の伝熱板を含んでいる。チャネルの数(例えば伝熱板ごとのチャネルの数及び/又は熱交換器における伝熱板の数)が増大すると、表面積及びj因子の増大によりシステムの伝熱能力が向上する。
【0030】
図1〜図10は本発明の典型的な態様を示している。図1〜図10の例は、1に近いL/D比を生じるための幾何学的冷却概念を装飾し、伝熱性能を増大するためにどのようにこれらの幾何学的原理を適用するかを実証している。例としての熱交換器は、通常、側部において25〜250mmであり、厚さが6〜25mmであり、高い熱伝達率を提供するために比較的複雑な中央構造若しくは中央領域を有している。しかしながら、本発明は、ここに提供された寸法例に限定されない。
【0031】
図1は、チャネル102が形成された、例としての伝熱板100の斜視図である。図2は、チャネル202が形成された伝熱板200の斜視図である。伝熱板100,200は、前記のように、様々な材料のいずれか及び/又はその組合せから製造されている。
【0032】
作動中、流体がチャネル102及び/又は202を流過すると、液体分子がチャネル表面と接触する。分子がチャネル表面と接触すると、熱が伝熱板から流体へ交換される。
【0033】
図1及び図2の例において、チャネル102,202は、幅(W)と、高さ(H)と、長さ(L)とを有している。幅、高さ及び長さは、所望のL/D比を得るように寸法決めされており、この場合、Dは、直径の液体的規定を表している。典型的なマイクロチャネルの場合、Dは以下のように与えられる:
D=2・W・H/(W+H) (方程式1)
チャネルのコストが問題ではない多くの実施形態において、最適なL/D比は1に近く、所要のチャネルの数を最大化する。しかしながら、本発明は、1つのL/D比に限定されない。1よりも高いL/D比及び1よりも低いL/D比を用いることができる。
【0034】
図1及び図2の例において、チャネル102及び202は矩形である。択一的に、又は付加的に、チャネルは、その他の形状、例えば円形、楕円形又は多角形であることができる。
【0035】
伝熱能力を高めるために、複数のチャネル102及び/又は202を使用することができる。例えば、図3は、伝熱板100の縁部に沿って形成された複数のチャネル102を有する伝熱板100の斜視図である。図4は、伝熱板100の2つの向き合った縁部に沿って形成された複数のチャネル102を有する伝熱板100の斜視図である。図8は、図4に示された伝熱板100の別の斜視図である。図5は、伝熱板200を貫通して形成された複数のチャネル202を有する伝熱板200の斜視図である。しかしながら、本発明は、これらの多数のチャネルの例に限定されない。ここでの記述に基づき、当業者は、多数のチャネル102及び/又は202はあらゆる様々なパターンで実施されることができることを理解するであろう。
【0036】
図1〜図5及び図8の例において、伝熱板は正方形又は矩形の面を備えて示されている。プレートレット積層は、我々の図8の伝熱板が数千個複製されることを必要とする。この伝熱板はいくらかくしのような形状であり、そのフィンガの間の間隔は冷却チャネルを形成している。しかしながら、本発明はこの形状に限定されない。ここでの説明に基づき、当業者は、伝熱板(くし)があらゆる様々な形状で実施されることができることを理解するであろう。例えば、制限なしに、伝熱板100及び/又は200は円形又は楕円形であってよく、チャネル102は伝熱板の外縁に沿って形成される及び/又は伝熱板にチャネル202が形成される。1つ以上のこのような円形又は楕円形の伝熱板は、管状の熱伝導体内に配置されることができ、この熱伝導体を冷媒流体が流過する。
【0037】
伝熱能力をさらに高めるために、複数の伝熱板が使用される。例えば、図6及び図7は、熱交換器600の斜視図であり、この熱交換器は、ハウジング602と、入口604と、出口606と、熱交換器コア608とを含んでいる。熱交換器コア608は、図9を参照して以下に説明するように、アコーディオン形式で互いに結合された複数の伝熱板100を有している。アコーディオン形式の実施は、多数の伝熱板が比較的小さな空間に配置されることを許容する。しかしながら、本発明はアコーディオン形式の実施に限定されない。ここでの説明に基づき、当業者は、その他の多数の伝熱板の配列が実施されることができることを理解するであろう。本発明の利点と、性能及びコストに関して伝熱板(くし)の数に影響するためのL/D比の柔軟性とがすぐに認められるであろう。熱交換器長さも、全体的な幾何学的形状も、必ずしも全体的な伝熱能力を制限するわけではない。この結果は我々の幾何学的パラダイムシフトによるものであり、この幾何学的パラダイムシフトにおいて、我々が全体的熱交換器寸法及び長さから慣用のL/D比知識を分離するのに成功した。
【0038】
図6及び図7において、チャネル102の上部を取り囲むためにハウジングカバー(図示せず)が伝熱板100の縁部に接触している。コア608、及びハウジング602内のキャビティ全体は、選択的に、熱安定性のための冷媒流体に浸漬されている。
【0039】
図9は、熱交換器600の上面図であり、伝熱板100は端部板902によって互いに結合されている。矢印は、冷媒の流れ方向を示している。
【0040】
熱交換器モジュールから出る前に冷媒がより高温の流体と混合されこの流体を冷却するために、端部板902には選択的な水抜き穴が形成されている。選択的な水抜き穴は、以下で説明する図10に例示されている。
【0041】
図6に戻ると、実質的にジッターを生じない層状入口条件を維持するために、入口604及び/又は出口606は選択的にハニカム流量レギュレータを有している。
【0042】
図10は、熱交換器600の斜視図であり、この熱交換器はさらに2つのコア608a及び608bを有している。この例において、冷媒流体は、入口604を通って中央キャビティ1002に流入し、次いで、コア608a及び608bを通り、第1及び第2の出口604a及び604bから流出する。
【0043】
上の例は、壁/くしの迷路を示しており、これらの迷路は、冷媒を微小なチャネルを介して分配するために案内する。熱的要求に応じて、チャネルの数は数百から何万であることができる。集合的に、チャネルは、市場に出回っている慣用のマクロ熱交換器又はその他の形式のマイクロ熱交換器よりも、伝熱接触面積の数オーダの増大を提供する。
【0044】
あらゆる流体との有効に大きな表面積接触を考えると、この“熱交換器”概念は、流体ろ過システムとして二倍になることもできる。当業者は、血液ろ過/吸収の分野における適用を容易に考えることができる。場合によっては、より大きなより慣用的な透析フィルタを交換する。
【0045】
外部供給/戻しペリメータ及び熱交換器コアは、選択的に、熱的安定性のために、リフレッシュされた冷媒に浸漬されている。
【0046】
III.寸法の例
本発明による熱交換器は、L/D比が100未満、通常は1以下、であるならば、様々な寸法のうちの1つ以上を有する様々な数のチャネルを用いて実施されることができる。チャネルの数及びチャネルの寸法の例は、典型的な目的のために以下に提供される。以下の例は、タッカーマンによって教えられた10mmよりもはるかに低い、マイクロメートルの範囲の長さを有するチャネルを利用する。所望のL/D比を得るために、以下のチャネルの幅及び高さの例はマイクロメートルの範囲にある。他方、我々のチャネルくしの数は、タッカーマンの熱交換器モジュールの引用された寸法から独立している。我々のチャネルの数を増大することは概して熱交換器の伝熱能力を増大する。さらに、チャネルのうちの1つ以上は、互いに異なる寸法を有することができる。しかしながら、本発明は、ここに提供された寸法の例に限定されない。ここでの教えに基づき、当業者は、その他の寸法及び結果的な性能が実施されることができることを理解するであろう。
【0047】
第1の実施態様において、熱交換器は、タッカーマンの88と比較して5850個の流れチャネルを備えている。我々のチャネルの数は、チャネル寸法がナノメートル範囲まで減じられたあらゆる慣用の手段によって達成されているのではなく、我々の幾何学的パラダイムシフトを実施することによって達成されている。我々の各チャネルの長さ(板状のくしの厚さ)は約57マイクロメートルであり、幅75マイクロメートル×高さ(板状くしのフィンガの間隔)150μmの流過断面積を有しており、これは、タッカーマンの流過面積の約半分であるが、ほぼ等しい水力寸法を有している。我々の基板材料の厚さは75マイクロメートルであるのに対し、タッカーマンの場合は57マイクロメートルである。タッカーマンのシステムと同じ技術水準を使用してリソグラフィ式に達成可能なこの幾何学的実施態様により、L/D比は、タッカーマンの値の100から2まで減じられている。
【0048】
2の値は、タッカーマンのL/D比をファクタ50だけ減じ、同じレイノルズ数及び流量の場合、有効伝熱係数をファクタ7だけ増大させる。このことは、吸収される熱をファクタ7だけ増大させる。さらに、チャネルの数を、タッカーマンの数の66倍よりも多いファクタだけ増加させることにより、熱を吸収する表面積能力は、有効にさらに5倍だけ増加される。換言すれば、この新たな概念は、この例の場合、タッカーマンの熱交換器の合計熱吸収能力を35倍に改善している。新たな熱交換器概念は、位相変化冷却システムに匹敵する熱レベルにおいて働くが、冷媒流体を沸騰させたり位相を変化させる必要はない。
【0049】
限定ではなく例として提供される本発明の第2の実施態様において、熱交換器は1470個の流れチャネルを備えており、これらの各チャネルの長さは83マイクロメートル、幅は57マイクロメートル、高さは150マイクロメートルであり、各チャネルの間に57マイクロメートルの基板材料が存在している。この実施態様によれば、L/D比はほぼ1まで減じられている。このことは、L/D比をタッカーマンよりもファクタ100だけ低減し、同じレイノルズ数の場合に有効伝熱係数をファクタ9だけ増大させる。全体的な生産は、吸収される熱のファクタ9の増大である。さらに、チャネルの数はファクタ17以上増大させられ、これにより、熱を吸収するための表面積能力をさらに1.3倍増大させる。したがって、本発明は、この例において、タッカーマンの熱交換器の伝熱能力を11.7倍に改善する。
【0050】
しかしながら、本発明は、上に提供された典型的な寸法に限定されない。本発明の1つ以上の実施に関連した付加的な特徴が、以下に説明される。
【0051】
本発明は、ほとんどの層流用途の場合、10分の1のオーダのpsiの、また、乱流用途の場合、数psiのオーダの、比較的低い圧力降下を提供する。
【0052】
本発明は、吸収される匹敵する熱負荷のための別のタイプのマイクロチャネル装置の冷却能力の約10分の1を必要とする高効率層状冷却熱交換器として実施されることができる。低減された流量と、層状構成との組み合わせは、極めて低いジッターの装置を生じる。
【0053】
本発明は、不均一な熱負荷を受けながら熱交換面に亘って対称的な温度分布を生じるために冷却対称性を提供するように実施されることができる。
【0054】
本発明による熱交換器設計は、表面温度対称性を提供しながら、非対称熱負荷に適応するように調整されることができる。
【0055】
本発明による熱交換器は、例えば、前面及び後面から2つの熱負荷を同時に吸収するように構成されることができる。
【0056】
本発明は、シリコン又は炭化珪素複合材料、セラミックマトリックス複合材料、金属マトリックス複合材料、炭素−炭素複合材料、ポリママトリックス複合材料、及び/又はこれらの組み合わせを含む様々な半導体材料、複合材料及び/又はそれらの組み合わせから形成されることができるが、これらに限定されない。本発明は、熱膨張係数、剛性及び強度に関してシリコン及びその他のこのような材料と両立可能である。
【0057】
本発明による熱交換器は、流体位相変化なしに層流モードで500ワット/cm(“W/cm”)にほぼ等しい冷却能力を提供するように実施されることができる。層流モードは、比較的小さなジッターを生じる又は全くジッターを生じない。このような熱交換器は、多くの用途に適しており、特にSLMを冷却するような光学的環境に適している。
【0058】
図12は工学グラフであり、本発明の伝熱能力及び、どのように伝熱値が、層流レイノルズ数領域範囲で“j因子”を利用することによって達成されるか、を示している。本発明の重要なファクタは、比較的小さな、長さ対水力直径比(L/D)、例えばほぼ1の比を有する形式で熱交換器ジオメトリを構成する独特な能力である。これは、“j因子”が、高い吸収熱負荷を生じる、伝熱係数のための大きな値を生じるために最大に近い場合である。
【0059】
図13は、本発明による熱交換器が、沸騰した流体と匹敵する冷却性能を提供するように実施されることができることを示すグラフであり、50〜100W/m−Kのオーダの層流伝熱係数を生じる。
【0060】
IV.リソグラフィ実施例
本発明による熱交換器は、光学的、電気的及び/又は機械的装置、及び/又はこれらの組み合わせを含む、様々な形式の装置から熱を伝達するために利用されることができる。例えば、本発明による熱交換器は、限定することなく、空間光変調器(SLM)チップ等の個々に制御可能なエレメントのアレイを冷却するためにリソグラフィシステムにおいて実施される。
【0061】
図14は、熱交換器が実施されることができるリソグラフィ装置1400の例のブロック図である。装置1400は、放射系1402と、個々に制御可能なエレメントのアレイ1404(例えばSLMのアレイ)と、物体テーブル1406(例えば基板テーブル)と、投影系(レンズ)1408とを有している。
【0062】
動作中、光源1412(例えばエキシマレーザ)は放射のビーム1422を生ぜしめる。放射のビーム1422は放射系1402に提供され、この放射系は放射の投影ビーム1410(例えばUV放射)を出力する。
【0063】
より具体的には、放射のビーム1422は、直接に又は、例えばビーム拡大器1426等のコンディショニング装置を横切った後に、照明系(照明装置)1424へ送られる。照明装置1424は選択的に調整装置1428を有しており、この調整装置は、ビーム1422の強度分布の外部及び/又は内部の放射範囲を設定する。照明装置1424は通常、インテグレータ1430及びコンデンサ1432等の様々なその他の構成部材を有している。結果的な投影ビーム1410は、横断面で見て所望の均一性及び強度分布を有している。
【0064】
ビーム1410は次いでビームスプリッタ1418によって方向付けられた後、個々に制御可能なエレメント1404のアレイ(例えばプログラム可能なミラーアレイ)をインターセプトする。個々に制御可能なエレメント1404のアレイは投影ビーム1410にパターンを提供する。
【0065】
個々に制御可能なエレメント1404のアレイの位置は選択的に投影系1408に対して固定される。択一的に、個々に制御可能なエレメント1404のアレイは、個々に制御可能なエレメント1404を投影系1408に対して位置決めする位置決め装置(図示せず)に結合されている。ここに示されているように、個々に制御可能なエレメント1404は、空間光変調器等の反射型である(例えば、個々に制御可能なエレメントの反射アレイを有している)。
【0066】
個々に制御可能なエレメント1404のアレイは、パターン付けされたビーム1410をビームスプリッタ1418を介して投影系1408へ方向付ける。投影系1418はパターン付けされたビーム1410を物体テーブル1406へ方向付ける。
【0067】
物体テーブル1406は通常、レジストコーティングされたシリコンウェハ又はガラス基板等の基板1414を保持する基板ホルダ(図示せず)を有している。物体テーブル1406は選択的に位置決め装置1416に結合されており、この位置決め装置は、基板1414を投影系1408に対して調整可能に位置決めする。
【0068】
投影系1408は、ビームスプリッタ1418から受け取られたパターン付けされたビーム1410を基板1414のターゲット部分1420(例えば1つ以上のさいの目)に投影する。投影系1408は選択的に、個々に制御可能なエレメント1404のアレイの像を基板1414上に投影する。択一的に、投影系1408は、二次光源の像を投影し、この二次光源のために、個々に制御可能なエレメント1404のアレイのエレメントはシャッターとして作用する。
【0069】
個々に制御可能なエレメント104のアレイの付加的な詳細がここで説明される。図15は、個々に制御可能なエレメント1404のアレイを実施するために使用される空間光変調器の例としてのアレイ1500の上面図である。個々に制御可能なエレメント1404のアレイは、1つ以上のアレイ1500を含んでいる。空間光変調器は例えば米国特許第5311360号明細書に記載されており、この米国特許明細書は引用により本明細書に全体が記載されたものとする。
【0070】
図15の例において、アレイ1500は、ミラー付きエレメント1504の8×8のアレイを有しており、ミラー付きエレメントは、領域1502に配置された駆動装置によって個々に制御される。その他のアレイ寸法を使用することもできる。例えば、制限することなく、512×512又は1024×1024のアレイを使用することができる。実施形態において、アレイ1500のそれぞれのミラー付きエレメント1504は、一連の細長い変位可能部材1602(図16)を有している。変位可能部材1602は、例えば、変位可能部材1602に隣接したサンプル及び保持回路1702(図17)によって制御されることができる。
【0071】
動作中、アレイ1500において方向付けられたビーム1410(図14)はアレイ1500内で熱を発生する。したがって、本発明による熱交換器がアレイ1500と物理的に接触するように配置される。熱交換器は、アレイ1500の後面に取り付けられることができる。この後面は、ミラーエレメント1504が取り付けられている前面とは反対側に位置している。択一的に、又は付加的に、熱交換器はアレイ1500の1つ以上の側面に取り付けられる。個々に制御可能なエレメント1404が多数のアレイ1500を有している場合、1つ以上の熱交換器が、個々に制御可能なエレメント1404の1つ以上の面に取り付けられる。
【0072】
図18は、SLM1804を冷却するための第1の熱交換器1802と、SLM1804に関連した回路を冷却するための第2の熱交換器1806とを使用するSLM/熱交換器システム1800のブロック図である。熱交換器1802及び1806は本発明に従って実施されている。
【0073】
図19は、SLM1804及び第1及び第2の熱交換器1802及び1804を含む、SLM/熱交換器システム1800の別のブロック図である。
【0074】
結論
本発明の様々な実施態様が上に説明されたが、それらは単なる例であって、限定ではないことが理解されるべきである。したがって、本発明の広さ及び範囲は、上記の典型的な実施態様のいずれによって限定されるべきではなく、請求項及びその均等物のみに従って定義されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】発明の実施態様による、チャネル102を有する例示的な伝熱板100の斜視図である。
【図2】発明の実施態様による、チャネル202を有する伝熱板200の斜視図である。
【図3】伝熱板100の縁部に沿って形成された複数のチャネルを有する、伝熱板100の斜視図である。
【図4】伝熱板の2つの向き合った縁部に沿って形成された複数のチャネルを有する伝熱板100の斜視図である。
【図5】伝熱板200を貫通して形成された複数のチャネル202を有する伝熱板200の斜視図である。
【図6】発明の実施態様による、ハウジング602と、入口604と、出口606と、熱交換器コア608とを有する熱交換器600の斜視図である。
【図7】熱交換器600の別の斜視図である。
【図8】図4に示された伝熱板100の別の斜視図である。
【図9】熱交換器の上面図であり、伝熱板100は端部プレート902に結合されている。
【図10】熱交換器600の斜視図であり、さらに2つのコア608a及び608bを有している。
【図11】慣用のマイクロ熱交換器1100の斜視図である。
【図12】どのように本発明の伝熱能力値が達成されるかを示したグラフである。
【図13】本発明の伝熱能力を慣用の能力に対して示したグラフである。
【図14】我々の熱交換器の概念を形成するために使用される例示的なリソグラフィ装置のブロック図である。
【図15】空間光変調器の例示的な配列の上面図である。
【図16】空間光変調器の配列の例示的なエレメントの斜視図である。
【図17】空間光変調器の配列の例示的なエレメントの別の上面図である。
【図18】本発明の態様による、SLM1804を冷却するための第1の熱交換器1806と、SLM1804に関連した回路を冷却するための第2の熱交換器1806とを利用するSLM/熱交換器システム1800のブロック図である。
【図19】発明の実施態様による、SLM/熱交換器システム1800の別のブロック図である。
【符号の説明】
【0076】
100,200 伝熱板、 102,202 チャネル、 600 熱交換器、 602 ハウジング、 604 入口、 606 出口、 608 熱交換器コア、 902 端部板、 1400 リソグラフィ装置、 1402 放射系、 1404 SLM、 1406 物体テーブル、 1408 投影系、 1410 投影ビーム、 1412 光源、 1414 基板、 1420 ターゲット部分、 1422 ビーム、 1424 照明系、 1426 ビーム拡大器、 1428 調整装置、 1430 インテグレータ、 1432 コンデンサ、 1500 アレイ、 1502 領域、 1504 ミラー付きエレメント、 1602 変位可能部材、 1702 サンプル及び保持回路、 1800 SLM/熱交換器システム、 1802,1806 熱交換器、 1804 SLM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロチャネル熱交換器のための熱交換コアにおいて、
少なくとも1つの伝熱板が設けられており、該伝熱板が、該伝熱板の第1の側と第2の側との間に形成された少なくとも1つのチャネルを有しており、該少なくとも1つのチャネルが、100未満のチャネル長さ対水力直径比を有しており、チャネル長さが、伝熱板の第1の側と第2の側との間の距離として規定されていることを特徴とする、マイクロチャネル熱交換器のための熱交換コア。
【請求項2】
少なくとも1つのチャネルが10mm未満の長さを有する、請求項1記載の熱交換コア。
【請求項3】
チャネルが、約1の平均チャネル長さ対水力直径比を有する、請求項1記載の熱交換コア。
【請求項4】
チャネルが、約2の平均チャネル長さ対水力直径比を有する、請求項1記載の熱交換コア。
【請求項5】
伝熱板が、該伝熱板の第1の縁部に沿って形成されたチャネルの第1のセットと、伝熱板の第2の縁部に沿って形成されたチャネルの第2のセットとを有する、請求項1記載の熱交換コア。
【請求項6】
熱交換器において、
キャビティを形成したハウジングが設けられており、該ハウジングが、キャビティに接続された入口及び出口を有しており、
入口と出口との間においてキャビティ内に熱交換コアが配置されており、該熱交換コアが少なくとも1つの伝熱板を有しており、該伝熱板にチャネルが形成されており、該チャネルが、100未満の平均チャネル対水力直径比を有することを特徴とする、熱交換器。
【請求項7】
熱交換コアが、複数の前記伝熱板を含んでいる、請求項6記載の熱交換器。
【請求項8】
複数の伝熱板が互いに結合されている、請求項6記載の熱交換器。
【請求項9】
複数の伝熱板がアコーディオン状の領域を形成している、請求項8記載の熱交換器。
【請求項10】
複数の伝熱板が端部板と結合されており、端部板を貫通して水抜き穴が形成されている、請求項9記載の熱交換器。
【請求項11】
入口及び出口がハニカム状挿入体を有する、請求項6記載の熱交換器。
【請求項12】
ボディ及びコアが、
セラミックマトリックス複合材料、金属マトリックス複合材料、炭素−炭素複合材料、又はポリママトリックス複合材料のうちの少なくとも1つから形成されている、請求項6記載の熱交換器。
【請求項13】
熱交換コアが少なくとも100個のチャネルを有する、請求項6記載の熱交換器。
【請求項14】
熱交換コアが少なくとも1000個のチャネルを有する、請求項6記載の熱交換器。
【請求項15】
熱交換コアが少なくとも4000個のチャネルを有する、請求項6記載の熱交換器。
【請求項16】
熱交換コアが少なくとも5000個のチャネルを有する、請求項6記載の熱交換器。
【請求項17】
作動中の入口と出口との間の圧力降下が、1平方インチ当たり10ポンド未満である、請求項6記載の熱交換器。
【請求項18】
作動中の入口と出口との間の圧力降下が、1平方インチ当たり1ポンド未満である、請求項6記載の熱交換器。
【請求項19】
ハウジングが第2の出口を有しており、熱交換器がさらに、
第1の熱交換コアと同様に構成された第2の熱交換コアを有しており、該第2の熱交換コアが、キャビティ内に配置されており、第1の熱交換コアが入口と第1の出口との間に配置されており、第2の熱交換コアが入口と第2の出口との間に配置されている、請求項6記載の熱交換器。
【請求項20】
互いに隣接したマイクロチャネル熱交換器のアレイにおいて、各前記マイクロチャネル熱交換器が、
キャビティを形成したハウジングを有しており、該ハウジングが、キャビティに接続された入口及び出口を有しており、
入口と出口との間においてキャビティ内に熱交換コアが配置されており、該熱交換コアが、チャネルが形成された少なくとも1つの伝熱板を有しており、チャネルが、100未満の平均チャネル長さ対水力直径比を有していることを特徴とする、マイクロチャネル熱交換器のアレイ。
【請求項21】
チャネルが、10未満の平均チャネル長さ対水力直径比を有する、請求項20記載の装置。
【請求項22】
加熱される物体から熱を伝達する方法において、
加熱される物体の近くに熱交換器ボディを配置し、
熱交換器ボディに冷媒流体を提供し、
冷媒を、熱交換器ボディ内の複数の板を貫通して形成された複数のチャネルに通過させ、該チャネルが、100未満の平均チャネル長さ対水力直径比を有しており、板がボディと熱接触しており、
流体がチャネルを通過する時に熱を板から冷媒流体へ伝達し、
冷媒流体をリフレッシュし、
提供、通過、伝達、及びリフレッシュのステップを繰り返すことを特徴とする、加熱される物体から熱を伝達する方法。
【請求項23】
チャネルが、10未満の平均チャネル長さ対水力直径比を有する、請求項22記載の方法。
【請求項24】
少なくとも1つのチャネルが、10mmよりも大きな長さを有する、請求項1記載の熱交換コア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−54456(P2006−54456A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−224568(P2005−224568)
【出願日】平成17年8月2日(2005.8.2)
【出願人】(503195263)エーエスエムエル ホールディング ナームローゼ フェンノートシャップ (232)
【氏名又は名称原語表記】ASML Holding N.V.
【住所又は居所原語表記】6501 De Run, NL−5504 DR Veldhoven, Netherlands
【Fターム(参考)】