説明

コンパクト容器

【課題】操作不良を引き起こすことなく装飾性を改善することができるコンパクト容器を提供すること。
【解決手段】内容物を収容すると共に合成樹脂材料で形成された容器本体2と、ヒンジ3を介して容器本体2に連結され、容器本体2の内部を開閉すると共に合成樹脂材料で形成された蓋体4と、蓋体4に対して容器本体2の外側に向けて付勢された状態でスライド移動自在に配設され、容器本体2の内面に形成された係合凹部25Aに離脱自在に係合して蓋体4を閉止姿勢に保持する係合突出部55Aを有する係合片5と、を備え、係合片5のうち係合突出部55Aが、合成樹脂材料で形成され、蓋体4及び容器本体2から露出した露出部41が、金属材料で形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンパクト容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンパクト容器として、内容物を収容する容器本体と、後端部が容器本体にヒンジを介して連結され、容器本体の内部を開閉すると共に、容器本体の内面のうち後方を向く表面に形成された第1係合部に離脱自在に係合する第2係合部を有する蓋体と、蓋体の前端部に後方移動自在に配設されたプッシュピースと、を備え、プッシュピースが後方に押圧されて容器本体の前端部を下方に押し下げることによって第1及び第2係合部の係合を解除するものが提案されている(特許文献1参照)。
このようなコンパクト容器において、プッシュピースを蓋体の前端部に後方移動自在に配設すると共に蓋体ではなくこのプッシュピースに容器本体の第1係合部と係合する第2係合部を設け、プッシュピースを後方に移動させることによって第1及び第2係合部の係合を解除する構成も考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭57−54727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなコンパクト容器では、容器本体及び蓋体から露出するプッシュピースを金属材料で形成することによってコンパクト容器の装飾性を高めようとすると、プッシュピースの前後方向の移動を繰り返したときに、容器本体がプッシュピースにより摩耗させられて第1及び第2係合部の係合動作が不安定になるおそれがある。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、操作不良を引き起こすことなく装飾性を改善することができるコンパクト容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明のコンパクト容器は、内容物を収容すると共に合成樹脂材料で形成された容器本体と、ヒンジを介して前記容器本体に連結され、前記容器本体の内部を開閉すると共に合成樹脂材料で形成された蓋体と、前記蓋体に対して前記容器本体の外側に向けて付勢された状態でスライド移動自在に配設され、前記容器本体の内面に形成された第1係合部に離脱自在に係合して前記蓋体を閉止姿勢に保持する第2係合部を有する係合片と、を備えるコンパクト容器であって、前記係合片のうち前記第2係合部が、合成樹脂材料で形成され、前記蓋体及び前記容器本体から露出した外表面部分が、金属材料で形成されていることを特徴とする。
【0007】
この発明では、係合片のうち蓋体及び容器本体から露出する外表面部分を金属材料で形成することで係合片の装飾性が向上し、第2係合部を金属材料よりも軟性の第1係合部と同等の硬さの合成樹脂材料で形成することで、係合片の容器本体及び蓋体に対するスライド移動を繰り返しても、第1係合部が第2係合部によって摩耗させられることを抑制できる。これにより、第1及び第2係合部の係合動作が不安定になることに起因する操作不良を引き起こすことなくコンパクト容器の装飾性を改善することができる。
【0008】
また、本発明のコンパクト容器では、前記第2係合部が、前記係合片における前記スライド移動方向に沿う前記容器本体の外側に位置する外端部に配設されており、前記係合片における前記スライド移動方向に沿う前記容器本体の内側に位置する内端部には、前記蓋体に形成された案内突出部にスライド移動自在に係合する被案内突出部が下方に向けて突設され、前記被案内突出部が、合成樹脂材料で形成されてもよい。
この場合では、蓋体に案内突出部を形成すると共に係合片に被案内突出部を形成することによって容器本体及び蓋体に対する係合片のスライド移動が安定し、さらに、案内突出部に係合する被案内突出部を合成樹脂材料で形成するので、上述と同様に案内突出部が被案内突出部によって摩耗させられることを抑制できる。これにより、コンパクト容器の装飾性を改善しつつ係合片の操作性を改善することができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明にかかるコンパクト容器によれば、係合片を容器本体及び蓋体に対して繰り返しスライド移動させても、第1係合部が第2係合部によって摩耗させられることを抑制するので、第1及び第2係合部の係合動作不良を引き起こさずにコンパクト容器の装飾性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態におけるコンパクト容器を示す平面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明におけるコンパクト容器の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
【0012】
本実施形態におけるコンパクト容器1は、図1から図3に示すように、例えば化粧料などの内容物を収容する携帯用の蓋付容器であり、平面視矩形状の扁平容器である。このコンパクト容器1は、内容物が充填された複数(本実施形態では2つ)の中皿(図示略)及び塗布具(図示略)を収容する容器本体2と、ヒンジ3を介して容器本体2に連結され、容器本体2の内部を開閉する蓋体4と、蓋体4のうちヒンジ3の反対側の端部に配設され、蓋体4を容器本体2に対して閉止姿勢に保持する係合片5と、を備える。なお、上記中皿の数は、2つに限らず1つや他の数であってもよい。
【0013】
ここで、本実施形態では、蓋体4側を上側とし、容器本体2側を下側とする。また、上下方向に直交する方向においてヒンジ3側を後側とし、係合片5側を前側とする。さらに、上下方向及び前後方向双方に直交する方向を左右方向とする。
【0014】
容器本体2は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)などの合成樹脂材料で形成されており、上記複数の中皿を収容保持する第1凹部2Aと上記塗布具を収容する第2凹部2Bとが内部に形成されている。なお、容器本体2には、第1及び第2凹部2A、2Bが形成されているが、内容物を収容する少なくとも1つの凹部が形成されていればよい。そして、容器本体2は、平面視矩形状の箱体である外装体11と、外装体11のうち第1凹部2A内に嵌合されて上記中皿それぞれを収容する第1及び第2副凹部12A、12Bを画成する内装体12と、を備える。
【0015】
外装体11は、前後方向に長い平面視矩形状の底壁部13と、底壁部13の外周縁から上方に向けて立設された平面視矩形環状の周壁部14と、周壁部14と共に第1及び第2凹部2A、2Bを画成する仕切壁部15と、を備える。
周壁部14は、後端に位置して左右方向に延在する後壁部21と、前端に位置して左右方向に延在する前壁部22と、右端に位置して前後方向に延在する右側壁部23と、左端に位置して前後方向に延在する左側壁部24と、を備える。周壁部14の内周縁部は、図3に示すように、周壁部14の外周縁部よりも上方に向けて突出している。
【0016】
後壁部21における左右方向の中間部には、図1及び図2に示すように、ヒンジ3を構成するヒンジ凹部21Aが設けられている。
前壁部22における左右方向の中間部(以下、第1フック部25と称する)の上端部における後面には、前方に向けて陥没する係合凹部(第1係合部)25Aが形成されている。第1フック部25のうち第1フック部25よりも上方に位置する上端縁部には、前方から後方に向かうにしたがって漸次下方に向けて延びる傾斜面25Bが形成されている。
仕切壁部15は、図1に示すように、外装体11における左右方向の中間部に前後方向の全長にわたって延設されている。仕切壁部15及び周壁部14によって画成される第2凹部2Bは、平面視矩形状をなしており、上記塗布具を収容する大きさに形成されている。
【0017】
内装体12は、図1に示すように、第1及び第2副凹部12A、12Bそれぞれを画成する枠体であり、第1及び第2副凹部12A、12Bそれぞれは、上記中皿を収容する大きさに形成されている。
【0018】
蓋体4は、図1から図3に示すように、容器本体2と同様に合成樹脂材料で形成されており、天壁部31と、天壁部31の外周縁から下方に向けて突設された外壁部32と、天壁部31の下面に接合された鏡体33と、を備える。
天壁部31は、容器本体2の底壁部13と同様に前後方向に長い平面視矩形状の板状部材であり、蓋体4を閉じた状態において底壁部13の上方に対向するように配設されている。天壁部31の前端部及び後端部それぞれには、図2に示すように、外壁部32と共に天壁部31に鏡体33を接合する空間を画成する一対の鏡枠部34、35が下方に向けて突設されている。これら鏡枠部34、35は、天壁部31にその左右方向の全長にわたって直線状に延設されている。
【0019】
また、天壁部31の前端部のうち左右方向の中間部には、図1及び図2に示すように、後方に向けて陥没して係合片5を収容する切欠部31Aが形成されている。切欠部31Aは、天壁部31の平面視において前後方向に延びる左右一対の第1内周縁部と、これら第1内周縁部の後端同士を接続する第2内周縁部と、を有する矩形状をなしている。そして、切欠部31Aの上記第1及び第2内周縁部は、天壁部31の他の部分よりも上方から下方に向けて窪んで薄くされている。なお、鏡枠部34は、この切欠部31Aを左右方向で横断するように延在している。
【0020】
また、切欠部31Aの上記第1内周縁部のうち鏡枠部34の前方には、図1に示すように、係合片5を下方から支持する一対の支持突出部31Bが左右方向の内側に向けて突設されている。
さらに、切欠部31Aの上記第1内周縁部それぞれの後端部には、図1から図3に示すように、左右方向の内側に向けて案内突出部31Cが突設されている。この案内突出部31Cと切欠部31Aの上記第2内周縁部との間には、図1から図3に示すように、例えばニトリルゴム、ブチルゴム、熱可塑性エラストマまたはウレタンなどの軟質材料により管状に形成された弾性部材36が切欠部31Aの左右方向の全長にわたって配設されている。なお、弾性部材36は、係合片5と一体に形成するなど、係合片5を前方付勢することができれば、他の構成であってもよい。
【0021】
外壁部32は、図1に示すように、容器本体2の周壁部14と同様に平面視矩形環状をなしている。そして、外壁部32の前壁部の左右方向の中間部には、係合片5の後述する操作壁部44を前後方向で移動可能とする開口部32Aが形成されており、外壁部32の後壁部には、ヒンジ3を構成するヒンジ壁部37が設けられている。
ヒンジ壁部37は、ヒンジ凹部21Aの左右方向の内側に配設されており、図1及び図2に示すように、ヒンジ壁部37の左右方向の外端部とヒンジ凹部21Aとは、軸部38を介して連結されている。これにより、容器本体2に対して蓋体4を回動自在に支持するヒンジ3が構成される。
【0022】
係合片5は、図1から図3に示すように、金属材料で形成されて蓋体4及び容器本体2から外部に露出する露出部(外表面部分)41と、容器本体2と同様に合成樹脂材料で形成されて露出部41に接合された摺接部42と、を備える。
露出部41は、図2に示すように、L字状に屈曲した板状部材であり、頂壁部43と、頂壁部43の前端部から下方に向けて突設された操作壁部44と、を備える。
【0023】
頂壁部43は、図1及び図2に示すように、前後方向及び左右方向の寸法が切欠部31Aよりも大きくされた平面視矩形状をなす板状部材であり、切欠部31Aを上方から覆うように天壁部31上に配設されている。
操作壁部44の前端面は、後方に向けて湾曲して窪む操作面44Aとなっている。
【0024】
摺接部42は、例えば露出部41に対してインサート成形されており、露出部41の頂壁部43の下面に接合される天板部51と、天板部51の前端部における左右方向の中間部から下方に向けて突設された第2フック部52と、天壁部31の後端部における左右方向の両端部から下方に向けて突設された一対の被案内突出部53と、を備える。
天板部51は、前後方向及び左右方向の寸法が切欠部31Aよりも若干大きくされた平面視矩形状をなす板状部材である。また、天板部51の周縁部は、天壁部31における切欠部31Aの周縁部上で前後方向にスライド移動自在となっている。
【0025】
第2フック部52は、図2に示すように、天板部51から下方に向けて突設されたベース部54と、ベース部54の後端部から下方に向けて突設された縦壁部55と、を備えている。縦壁部55は、平面視で第1フック部25と一対の支持突出部31Bとの間の空間に重なる位置に配設されている。縦壁部55の下端部には、第1フック部25の係合凹部25Aに係合する係合突出部(第2係合部)55Aが前方に向けて突設されている。この係合突出部55Aが係合凹部25Aと係合することにより、蓋体4は、閉止姿勢に保持される。
被案内突出部53の下端部は、図3に示すように、左右方向の外側に向けて突出しており、案内突出部31Cは、この突出部分の上面で前後方向にスライド移動自在となるように被案内突出部53に係合している。また、被案内突出部53の後端部には、弾性部材36が当接している。
【0026】
次に、以上のような構成のコンパクト容器1の使用方法について説明する。まず、係合片5の操作壁部44を後方に押し込んで、蓋体4を開く。操作壁部44を弾性部材36の弾性力に抗して後方に押し込むと、第2フック部52が第1フック部25に対して後方に移動し、第1フック部25の係合凹部25Aと第2フック部52の係合突出部55Aとの係合が解除される。このとき、摺接部42の天板部51は、切欠部31Aの上記第1内周縁部上を後方に向けてスライド移動し、係合片5の被案内突出部53が蓋体4の案内突出部31Cに沿って後方に案内される。これにより、係合片5の蓋体4に対する後方移動が安定する。また、係合片5が容器本体2に対して後方に移動するにしたがって、係合片5の被案内突出部53が弾性部材36を前後方向で弾性的に圧縮変形させる。
係合片5の蓋体4及び容器本体2に対する後方移動は、係合片5の第1フック部25が鏡枠部34に当接することや天板部51の後端が切欠部31Aの上記第2内周縁部の後端に当接することによって規制される。
【0027】
ここで、蓋体4の天壁部31及び容器本体2の第1フック部25と接触する係合片5の摺接部42を蓋体4及び容器本体2と同様に合成樹脂材料で形成することにより、係合片5全体を金属材料で形成する場合と比較して、蓋体4及び容器本体2が係合片5の摺接部42によって摩耗されることが抑制される。
その後、蓋体4を容器本体2に対してヒンジ3回りで開くことにより、第1及び第2凹部2A、2Bが開放され、上記中皿の内容物及び上記塗布具が使用可能となる。
【0028】
そして、容器本体2に収容された上記中皿の内容物及び上記塗布具を適宜使用した後、蓋体4を閉じる。蓋体4を容器本体2に対して押し込むと、縦壁部55の下端部が第1フック部25の傾斜面25B上をスライド移動することによって、弾性部材36の付勢力に抗して第2フック部52が第1フック部25に対して後方に移動する。その後、さらに蓋体4を容器本体2に対して押し込んで、縦壁部55の下端部が第1フック部25の傾斜面25Bを越えると、弾性部材36が復元変形することによって第2フック部52が第1フック部25に対して前方移動する。これにより、第1フック部25の係合凹部25Aと第2フック部52の係合突出部55Aとが係合する。このようにして、蓋体4が閉じられる。
【0029】
以上のような構成のコンパクト容器1によれば、係合片5の容器本体2及び蓋体4に対する前後移動を繰り返しても、蓋体4及び容器本体2が係合片5によって摩耗されることを抑制するので、第1フック部25の係合凹部25Aと第2フック部52の係合突出部55Aとの係合動作不良を引き起こさずに、コンパクト容器1の装飾性を向上させることが可能となる。
また、蓋体4の案内突出部31Cと係合片5の被案内突出部53とによって容器本体2及び蓋体4に対する係合片5の前後移動が安定し、コンパクト容器1の装飾性を改善しつつ操作性をさらに改善することができる。
【0030】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、係合片は、蓋体の前端部に設けられているが、蓋体の左右方向の端部に設けられていてもよい。また、係合片は、蓋体に1つのみ設けられているが、2つ以上設けられてもよく、上述のように蓋体の左右方向の端部に設ける場合には、蓋体の左右方向の両端部に一対設けられることが好ましい。
摺接部を合成樹脂材料で形成しているが、少なくとも係合突出部が合成樹脂材料で形成されていれば、被案内突出部を露出部と同様に金属材料で形成してもよい。ここで、係合凹部を第1係合部として形成すると共に係合突出部を第2係合部として形成しているが、係合凹部を第2係合部として形成すると共に係合突出部を第1係合部として形成するなど、第1及び第2係合部の構成を適宜変更してもよい。
係合片の露出部及び摺接部は、少なくとも蓋体及び容器本体から露出する外表面部分を金属材料で形成されていればよく、他の形状であってもよい。
蓋体に案内突出部を形成すると共に係合片に被案内突出部を形成しているが、案内突出部及び被案内突出部を形成しなくてもよい。
係合片の操作壁部の後面には、一対の係止突出部を後方に向けて頂壁部とほぼ平行に突設してもよく、この係止突出部を頂壁部との間で支持突出部を挟持するように配置することで、係合片のスライド移動をより安定させることができる。
さらに、例えば天板部の下面に案内凸部を設けると共に支持突出部の上面にこの案内凸部の移動範囲を定めるスライド凹部を設けることで、係合片のスライド移動量を規制するようなスライド規制手段を設けてもよい。
容器本体には、中皿を収容保持する第1凹部と塗布具を収容する第2凹部とが左右方向に並設されているが、前後方向に並設させてもよく、第1凹部または第2凹部のみ設けてもよい。
コンパクト容器の形状は、平面視矩形状に限らず、平面視円形や三角形など、他の形状であってもよい。また、容器本体及び蓋体は、少なくとも一方がドーム状に膨出した形状など、他の形状であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
この発明によれば、操作不良を引き起こすことなく装飾性を改善することができるコンパクト容器に関して、産業上の利用可能性が認められる。
【符号の説明】
【0032】
1 コンパクト容器、2 容器本体、3 ヒンジ、4 蓋体、5 係合片、25A 係合凹部(第1係合部)、31C 案内突出部、41 露出部(外表面部分)、53 被案内突出部、55A 係合突出部(第2係合部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容すると共に合成樹脂材料で形成された容器本体と、
ヒンジを介して前記容器本体に連結され、前記容器本体の内部を開閉すると共に合成樹脂材料で形成された蓋体と、
前記蓋体に対して前記容器本体の外側に向けて付勢された状態でスライド移動自在に配設され、前記容器本体の内面に形成された第1係合部に離脱自在に係合して前記蓋体を閉止姿勢に保持する第2係合部を有する係合片と、を備えるコンパクト容器であって、
前記係合片のうち前記第2係合部が、合成樹脂材料で形成され、前記蓋体及び前記容器本体から露出した外表面部分が、金属材料で形成されていることを特徴とするコンパクト容器。
【請求項2】
前記第2係合部が、前記係合片における前記スライド移動方向に沿う前記容器本体の外側に位置する外端部に配設されており、前記係合片における前記スライド移動方向に沿う前記容器本体の内側に位置する内端部には、前記蓋体に形成された案内突出部にスライド移動自在に係合する被案内突出部が下方に向けて突設され、
前記被案内突出部が、合成樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンパクト容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2013−74973(P2013−74973A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216084(P2011−216084)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)