ゴルフ・バッグおよびその他の肩掛け品用の二重ストラップ運搬システムおよびベース・スタンド
【課題】両方の肩に掛けるのが容易であると共に、肩からの取り外しが容易なゴルフバッグおよび肩掛け用二重ストラップシステムの提供。
【解決手段】運搬装置は、運搬者がバッグをより容易に装着し取り外すことを可能にする二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグで具体化することができる。二重ストラップ組立体の二次ストラップは、二次ストラップをバッグの運搬者の手の届く範囲内により容易に位置させるのを可能にするように回転する組立体などの可動係合組立体によって一次ストラップに接続される。いくつかの態様では、可動係合組立体は、二次ストラップが運搬者の手の届く範囲から過度に遠くに移動するのを防止する移動制限装置を含んでよい。ストラップ組立体を可とう性のベース・スタンドと組み合わせて使用し、容易に装着し脱ぐことのできる自立運搬装置を作製することができる。
【解決手段】運搬装置は、運搬者がバッグをより容易に装着し取り外すことを可能にする二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグで具体化することができる。二重ストラップ組立体の二次ストラップは、二次ストラップをバッグの運搬者の手の届く範囲内により容易に位置させるのを可能にするように回転する組立体などの可動係合組立体によって一次ストラップに接続される。いくつかの態様では、可動係合組立体は、二次ストラップが運搬者の手の届く範囲から過度に遠くに移動するのを防止する移動制限装置を含んでよい。ストラップ組立体を可とう性のベース・スタンドと組み合わせて使用し、容易に装着し脱ぐことのできる自立運搬装置を作製することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は概して、ゴルフ・バッグならびに荷物、バックパック、ダッフル・バッグ、器具運搬ケース、およびその他の荷物運搬装置などの肩掛け品に関する。いくつかの例では、本発明は、一方のストラップに他方のストラップに対する一連の動きを与え、それによって運搬者がストラップをより容易に配置し、装着し、取り外すのを可能にする可動連結システムを運搬システムの2つの肩ストラップ間に有する肩掛け品を提供する。本発明のさらなる局面は、ベース・スタンドの機能およびベース・スタンドと上述の運搬システムとを組み合わせた使用方法に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2003年11月4日に出願され、出願が参照として本明細書に全体的に組み入れられる「Golf Bag Base」という名称の米国特許出願第10/700,043号に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
ゴルフというスポーツは、現在世界で最も人気のある娯楽の1つである。技術革新によって、ゴルフ・クラブをゴルフ・コース上で持ち運ぶと共にゴルフ・コースから持ち帰るのに使用される道具を含め、この娯楽のほぼあらゆる局面が常に改善されている。かつて重いキャンバスおよびスチール・ロッドで作られていたゴルフ運搬バッグは、より軽量でより耐久性の高い複合金属およびプラスチックで作られたバッグに取って代わられている。
【0004】
本来、ゴルフ運搬バッグは、単一の肩ストラップを有し、単一の肩によってのみ支えられるように設計されていた。図1を参照すると、単一運搬ストラップ・システムを有するゴルフ・バッグ100の一例が提示されている。ゴルフ・バッグ100は、閉鎖端部112、およびゴルフ・クラブが運搬すべきバッグに挿入される開放端部113を有する細長い管状のエンクロージャ111を含んでいる。ゴルフ・バッグ100は、バッグを持ち上げて短い距離だけ運搬するためのハンドル114をさらに含んでいる。側部ポケット115は、タオル、衣類、またはその他の物品などのゴルフ・クラブ以外の品目を格納する。前部ポケット116は一般に、ゴルフ・ボール、ティー、ボール・マーカ、およびその他のより小形の品目を格納するのに使用される。バッグによっては、バッグの底部の近くに配置された感圧レバー118によって作動させられ、バッグ100が自立するのを可能にする直立機構117を有するものもある。単一運搬ストラップ119が細長い管状のエンクロージャ111に2箇所で接続されている。単一運搬ストラップ119は通常、調整バックル120を調整ストラップ121とあわせて使用して運搬者によりうまく合うように調整することができる。調整ストラップ121を運搬ストラップ119から引き離し、バックル120に通すと、運搬ストラップ119の長さが短くなる。逆の動きではストラップ119が長くなる。このようなストラップ・サイズ調整機構および技術は従来式のものであり、当技術分野では周知である。
【0005】
単一運搬ストラップ・ゴルフ・クラブは有用であるが、ゴルフ・バッグの全荷重を単一の肩で支持せざるを得なくなる。その結果、ゴルフ・コースを歩いてゴルフをするときのように、物を詰めた単一ストラップ・ゴルフ・バッグを長距離にわたって運搬した後、通常、荷重が不均等に分配されるためかなりのストレスが脊椎にかかる。結局、運搬される重量をより均等に分配させるために二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグが開発された。図2を参照すると、先行技術の二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ200の例が提示されている。バッグ200は、閉鎖された底端部202、およびゴルフ・クラブを挿入するための開放頂端部203を有する細長い管状エンクロージャ201を含んでいる。図1の単一運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ100と同様に、図2の二重運搬ストラップ・ゴルフ・バック200は、バッグを手で持ち上げて運搬するための運搬ハンドル204をさらに含んでよい。バッグ200は通常、タオルまたは衣類などの物品を格納する側部ポケット205も有している。バッグ200は、ゴルフ・ボール、ティー、ボール・マーカ、またはその他のより小さな品目を格納する前部ポケット206を有してもよい。
【0006】
二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ200は、各ストラップがユーザの一方の肩に合う第1の運搬ストラップ208および第2の運搬ストラップ209を含む二重運搬ストラップ・システム207を有している。2つのストラップはそれぞれ、当技術分野で周知のようにストラップ208および209を短くするかまたは長くするのを可能にするバックル210に通された調整可能なストラップ部を有している。二重ストラップ・システム207は、第1の運搬ストラップ208および第2の運搬ストラップ209のそれぞれが固定された接続リング211も含んでいる。
【0007】
追加的な運搬ストラップは、バッグ200を2つの肩によって支持するのを可能にし、それによって荷重をより均等に分配し、単一運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ100の運搬に伴う脊椎に対するストレスをいくらか軽減させるが、依然としてこのような二重ストラップ・バッグに伴う問題がある。従来の二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ200に伴う1つの問題は、第2のストラップを配置して第2の肩に掛けることを第1のストラップを他方の肩に掛けた後に行うのが必ずしも容易ではないという事実に関する。従来のストラップを通常接続する方法のために、プレーヤーまたはキャディは、第2のストラップを掴んで肩に掛けるために不快な角度で後ろ向きになるように肩をねじらなければならないことが多い。
【0008】
さらに、従来の二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグは通常、運搬者が両方のストラップを使用することを望まない場合に一方のストラップのみを使用する運搬にはそれほど適していない。第2のストラップ209は通常、二重ストラップ・システム207から垂れ下がり、動き回って運搬者の体をこするため不快感および苛立ちを生じさせる。この追加的な遊離したストラップが存在すると、実質的なつまずきの危険性が生じる。
【0009】
これと同じ問題および欠点が、荷物、バックパック、ダッフル・バッグ、器具運搬ケースのような他の肩掛け品にも存在する。
【0010】
したがって、両方の肩に掛けるのが容易であると共に両方の肩から取り外すのが容易なゴルフ・バッグおよびその他の肩掛け品用の二重ストラップ・システムを提供すると有用である。必要に応じて単一のストラップを快適にかつ容易に収納することのできる二重運搬ストラップ・システムを提供することも有用である。
【発明の概要】
【0011】
発明の簡単な概要
本発明のいくつかの局面を基本的に理解するために本発明の簡略化した概要を以下に示す。この概要は、本発明の広範囲の概説ではない。本発明の主要または重要な要素を識別するものでも、本発明の範囲を描写することを意図するものでもない。以下の概要は、本発明のいくつかの局面を以下のより詳細な説明の前置きとして簡略化した形態で示すものに過ぎない。
【0012】
本発明の第1の局面は、改良された肩掛け運搬装置に関する。このような装置は、たとえば、運搬すべき1つまたは複数の物体を少なくとも部分的に収容するのに使用されるハウジング、ハウジングに連結された第1の肩ストラップ、一方の端部で第1の肩ストラップに移動可能に連結され他方の端部で第1の肩ストラップまたはハウジングに連結された第2の肩ストラップを含んでよい。いくつかの態様では、運搬装置は、第1の肩ストラップに対して枢動可能な第2のストラップを有する二重ストラップ・ゴルフ・バッグを含んでよい。ただし、本発明から逸脱せずに他の種類の運搬装置および/または可動構成が可能である。ストラップは、互いに同じであるかまたは異なるものであってよい複数の連結システム、ならびに調整可能であってもまたは調整可能でなくてもよい連結システムを使用してハウジングに連結することができる。このゴルフ・バッグは、ハウジングの端部に固定されたベースであって、実質的にハウジングの端部の周りを延び、地面に接触する支持面を形成する一体要素を含むベースを含んでもよい。バッグの他の局面は、バッグの外部に沿って延びる半剛性フレームであって、ハウジングが肩ストラップを使用して運搬される間またはベースを使用して地面に配置されたときにその形状を保持するのを可能にするフレームを含んでよい。
【0013】
本発明の第2の局面は、上述の肩掛け品のような肩掛け品を運搬する方法に関する。少なくとも1つの例では、この方法は、運搬すべき1つまたは複数の品目を少なくとも部分的に収容するためのハウジングを規定する運搬装置に肩ストラップ組立体を係合する段階を含んでよい。肩ストラップ組立体は、運搬装置のハウジングに連結された第1の肩ストラップ部材ならびにハウジングに連結されおよび/または1つもしくは複数の連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に移動可能に連結された第2の肩ストラップ部材を含んでよい。この運搬装置は、第2の肩ストラップが、運搬装置を肩に掛ける間に、たとえば枢動することによって連結システムを介して第1の肩ストラップに対して移動するようにユーザの肩に掛けることができる。
【0014】
本発明の他の局面は肩ストラップ組立体に関する。本発明の少なくともいくつかの実施例による肩ストラップ組立体は、運搬装置に係合するための第1の連結システムを有する第1の端部、運搬装置に係合するための第2の連結システムを有する第2の端部、および第1の接続継手部を有する第1の肩ストラップを含んでよい。このような肩ストラップ組立体は、第1の肩ストラップまたは運搬装置に係合するための第1の連結システムを有する第1の端部、および第2の肩ストラップが第1および第2の接続継手部を介して第1の肩ストラップに対して移動可能に連結されるように、第1の肩ストラップの第1の接続継手部に移動可能に係合可能な第2の接続継手部を有する第2の端部を有する第2の肩ストラップをさらに含んでよい。第1の接続継手部と第2の接続継手部との間の移動可能な係合は、少なくともいくつかの例では、回転係合または枢動係合であってよい。少なくともいくつかの例では、第2の接続継手部は、第1の接続継手部に取外し可能に連結され、したがって、ユーザの裁量で第2のストラップを第1のストラップから自由に取り外すことができる。
【0015】
本発明のさらなる局面は、上述のような肩ストラップ組立体を運搬装置のハウジングに係合する方法に関する。このような方法はたとえば、運搬装置のハウジングに第1の肩ストラップ部材を係合する段階、第1の肩ストラップ部材または運搬装置のハウジングに第2の肩ストラップ部材の第1の端部を係合する段階、および第2の肩ストラップ部材が可動接続部の所で第1の肩ストラップ部材に対して移動可能になるように可動接続継手の所で第1の肩ストラップ部材に第2の肩ストラップ部材の第2の端部を連結する段階を含んでよい。少なくともいくつかの例では、第2の肩ストラップ部材は可動接続継手の所で第1の肩ストラップ部材に対して回転または枢動することができ、第2の肩ストラップ部材は、可動接続継手の所で第1の肩ストラップ部材から取外し可能であってよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明およびその少なくともいくつかの利点は、添付の図面を検討しながら以下の説明を参照することによってより完全に理解することができる。図面において、同じ符番は同じ形質を表す。
【図1】単一運搬ストラップを有する従来のゴルフ・バッグの一例を示す。
【図2】二重運搬ストラップを有する従来のゴルフ・バッグの一例を示す。
【図3A】図3Aおよび3Bは、本発明の各態様を実施するのに適したゴルフ・バッグの一例を示す。
【図3B】図3Aおよび3Bは、本発明の各態様を実施するのに適したゴルフ・バッグの一例を示す。
【図4A】図4A〜4Dは、本発明の1つまたは複数の局面による係合位置および係合解除位置の両方における枢動可能な係合組立体の俯瞰図および側面図を示す。
【図4B】図4A〜4Dは、本発明の1つまたは複数の局面による係合位置および係合解除位置の両方における枢動可能な係合組立体の俯瞰図および側面図を示す。
【図4C】図4A〜4Dは、本発明の1つまたは複数の局面による係合位置および係合解除位置の両方における枢動可能な係合組立体の俯瞰図および側面図を示す。
【図4D】図4A〜4Dは、本発明の1つまたは複数の局面による係合位置および係合解除位置の両方における枢動可能な係合組立体の俯瞰図および側面図を示す。
【図5】図5Aおよび5Bは、様々な回転位置における本発明の各局面による枢動係合組立体を示す。
【図6A】図6Aおよび6Bは、本発明の1つまたは複数の局面によるピボット・スナップ・バックル組立体を使用してストラップが肩に掛けられたバッグを運搬しているユーザを示す。
【図6B】図6Aおよび6Bは、本発明の1つまたは複数の局面によるピボット・スナップ・バックル組立体を使用してストラップが肩に掛けられたバッグを運搬しているユーザを示す。
【図7】直立構成における本発明の各局面を含むゴルフ・バッグの側面図である。
【図8】傾斜位置における本発明の各局面を含むゴルフ・バッグの側面図である。
【図9】図7に示されているゴルフ・バッグの直立構成に相当する非屈曲構成のベースの側面図である。
【図10】図8に示されているゴルフ・バッグの傾斜構成に相当する屈曲構成のベースの側面図である。
【図11】ベースの正面図である。
【図12】ベースの分解斜視図である。
【図13】ベースの平面図である。
【図14】ベースの底面図である。
【図15A】図14の断面線15A-15Aに沿って規定されたベースの第1の断面図である。
【図15B】図14の断面線15B-15Bに沿って規定されたベースの第2の断面図である。
【図15C】図14の断面線15C-15Cに沿って規定されたベースの第3の断面図である。
【図16】本発明の各局面による他のベースの側面図である。
【図17】図16に示されているベースの底面図である。
【図18】図18Aは、図17の断面線18A-18Aに沿って規定された、図16に示されているベースの断面図である。図18Bは、図17の断面線18B-18Bに沿って規定された、図16に示されているベースの断面図である。
【図19】本発明の各局面による他のゴルフ・バッグの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
発明の詳細な説明
本発明の様々な実施例の以下の説明では、本発明の一部を形成し、本発明を実施できる様々な態様が例示されている添付の図面を参照する。他の態様を利用することができ、かつ本発明の範囲から逸脱せずに構造および機能面の修正を施すことができることを理解されたい。
【0018】
本発明の少なくともいくつかの実施例による装置は、肩掛け品を運搬する肩ストラップ組立体および/またはそのような肩ストラップ組立体を含む運搬装置として具体化することができる。肩ストラップ組立体は、運搬者の各肩に1つのストラップを有する二重運搬ストラップを含んでよい。当業者には、本明細書に開示される本発明の各局面が、ゴルフ・バッグ、バックパック、荷物、ダッフル・バッグ、器具運搬ケース、およびその他の肩掛け運搬装置を含むがそれらに限らない多種多様な異なる種類の運搬装置に適用できることが理解されると考えられる。
【0019】
図3Aおよび3Bを参照すると、本発明の各局面によるゴルフ・バッグ300の例の説明図(それぞれ正面および背面から見た図)が提示されている。ゴルフ・バッグ300は、ゴルフ・クラブ303などの運搬すべき品目を入れることのできるチャンバ302を規定するハウジング301を含んでいる。ベース309は、ハウジング301に固定されており、ゴルフ・バッグ300を支持し、ゴルフ・バッグ300と地面との接触点を与える。支持組立体313もハウジング301に固定されており、ゴルフ・バッグ300を支持し、かつ地面との追加的な接触点を与える。以下に詳しく論じるように、ベース309は、支持組立体313の動作と協働して屈曲する一体要素として形成することができる。ベース309の構造は、支持組立体313と類似の構造を含むゴルフ・バッグと一緒に使用するのに適しているが、ベース309は様々な他のゴルフ・バッグ形式および構成に適用することができる。
【0020】
ハウジング301は中空の構造であり、ゴルフ・クラブ303を受け入れる全体的に細長い管状の構成を有する。織物またはその他の様々な材料でハウジング301の外側を形成することができ、ゴルフ・ボール、ティー、タオル、ボール・マーカなどを含む他の種類のゴルフ道具を受け入れるポケットをこの材料内に規定することができる。ハウジング301の上端部にディバイダ312が固定されており、チャンバ302に手を届かせるようにする複数の孔を規定している。個人が使用する際、ゴルフ・クラブ(ゴルフ・クラブ303など)のシャフトが孔を通ってハウジング301の長手方向長さに沿って延びる。ゴルフ・クラブ(303など)のヘッドは、依然として手が届き、ゴルフ・バッグ300の外部に位置する。ディバイダ312を使用してゴルフ・クラブをまとめかつゴルフ・クラブの損傷を防止することができる。その際、ディバイダ312は、ポリマー材料で形成することができ、ゴルフ・クラブに接触するしなやかかつ保護的な面を与える、たとえばフォームおよび織物の覆いを有してよい。ディバイダ312は、ディバイダ312の下部とベース309との間を延びてハウジング301内の体積をさらに分離し様々なゴルフ・クラブ303を互いに分けるパーティション(図示せず)を組み込んでもよい。
【0021】
半剛性のフレーム308は、ディバイダ312とベース309の間を延び、ハウジング301の全体的に細長い管状の構成を保持する支持構造を与える。図3Aに示されているように、半剛性のフレーム308は、ハウジング301の側面に沿って延びる単一の軸の構成を有している。ゴルフ・バッグ300の上部領域では、ゴルフ・バッグ300を運搬するのを助け第1の肩ストラップ304(後述)および第2の肩ストラップ305用の取付け点を与えることができるハンドルを規定するようにフレーム308が露出され湾曲している。ゴルフ・バッグ300の下部領域では、半剛性のフレーム308が、ハウジング301の外部を形成する材料内に延びることができる。または、半剛性のフレーム308を図3Aに示されているように下部領域で湾曲させ、形状を支持し、ハウジング301にポケットを形成する材料要素の折れ曲がりを制限することができる。すなわち、フレーム308は、ハウジング301の外部に隣接して延びるように湾曲させ、それによって、ハウジング301の形状を保持するのを助ける剛性の構造を与えることができる。フレーム308の適切な材料には、たとえば様々なポリマー材料、黒鉛、木材、繊維ガラス、およびアルミニウムなどの軽量金属が含まれる。他の態様では、フレーム308は、ディバイダ312とベース309との間を延びる複数のステイ・ロッドの構成を有してよい。
【0022】
バッグ300は、1つまたは複数の連結システム306を介してハウジング301に連結された第1の肩ストラップ304も含んでいる。図3Aに図示されている例では、第1の肩ストラップ304の第1の端部318は、ハウジング301の開放端部の所またはその近くでハウジング301に連結されている。第1の肩ストラップ304の第2の端部319は、ゴルフ・バッグ300の遠い側の(図3Aには示されていない)の周りを延びて、やはりハウジング301の開放端部の所またはその近くでハウジング301に連結されている。第1の肩ストラップ304の第3の端部320は、ハウジング301の開放端部と閉鎖端部との間の概ね中間、ハウジング301の閉鎖端部の所またはその近く、および/またはハウジング301に沿った任意の他の適切なまたは所望の位置で半剛性のフレーム308に連結されている。
【0023】
第2の肩ストラップ305の第1の端部325もまた、ハウジング301に連結されるかまたは1つもしくは複数の連結システム306によって第1の肩ストラップ304に連結されている。いくつかの例では、たとえば、第1の肩ストラップ304の第3の端部320がハウジング301または半剛性のフレーム308に連結される位置またはその近くを含む任意の所望の位置で、第2の肩ストラップ305の第1の端部325をハウジング301に連結することができる。または、たとえば、第1の肩ストラップ304の第3の端部320がハウジング301に取り付けられる位置またはその近くを含む任意の適切なまたは所望の位置で、第2の肩ストラップ305の第1の端部325を第1の肩ストラップ304に連結することができる。
【0024】
ストラップをハウジングに連結するための従来の連結システムまたは当技術分野で公知の他の装置を含む、任意の適切なまたは所望の連結システム306を使用して、本発明から逸脱せずにストラップ304および/または305をハウジング301に連結するかまたはストラップ同士を連結することができる。たとえば、1つまたは複数の連結システム306は、運搬者の体型によりうまく合うようにストラップの長さを調整するのに使用できるストラップまたはバックルを有する調整可能な連結システムであってよい。連結システム306は、本発明から逸脱せずに、クラスプ、フック、クレビス、シャックル、スナップ機構、あるいはストラップをしっかりとおよび/もしくは容易に接続できするようにする他の機構、ならびに/またはストラップを容易におよび/もしくは選択的に調整可能にし、および/もしくはハウジング301から取り外し可能にする機構を含んでよい。さらに、連結システム306は、本発明から逸脱せずに肩ストラップ304および/または305をハウジング301に直接または間接的に連結することができ、各連結システム306は、本発明から逸脱せずに互いに同じであるかまたは異なっていてよい。さらに、いくつかの例では、第1の肩ストラップ304および第2の肩ストラップ305は、本発明から逸脱せずにハウジング301との共通の接続を共有している。
【0025】
第2の肩ストラップ305の他方の端部327は、第1の肩ストラップ304に移動可能に連結されている。第2の肩ストラップ305と第1の肩ストラップ304との連結は、連結システム306によって行うことができる。第1の肩ストラップと第2の肩ストラップを移動可能に連結する任意の適切な方法を、本発明から逸脱せずに使用することができる。たとえば、いくつかの態様では、連結システム306は、第2の肩ストラップ305が可動接続継手307の所で第1の肩ストラップ304に対して移動できるようにする可動接続継手307を含んでよい。必要に応じて、第2の肩ストラップ305の両方の端部325および327は、この種の可動接続部を使用して、本発明から逸脱せずに第1の肩ストラップ304またはハウジング301に移動可能に連結することができる。
【0026】
本発明の一態様では、可動接続継手307は、ピボット・スナップ・バックルを含んでいる。図4A〜4Dは、ピボット・スナップ・バックル401の形をした枢動可能係合組立体を含む可動接続継手307の一例の俯瞰図および側面図を図示している。図4Aおよび4Bは、係合解除位置の可動接続継手307を図示しており(それぞれ俯瞰図および側面図)、一方、図4Cおよび4Dは、係合位置の可動接続継手307を示している(それぞれ俯瞰図および側面図)。図示のように、この例ではピボット・スナップ・バックル401の形をした接続継手307は2つ以上の構成要素を有してよい。第1の接続継手部または構成要素は、一次ストラップ304に固定的または取外し可能に取り付けられたリセプタ構成要素402である。一態様では、リセプタ構成要素402は、接続継手部の他の部分が受け入れられる開口部または長穴420を規定するプラスチック成形品である(図4Bおよび4D参照)。しかし、当業者に明らかであると考えられるように、リセプタ構成要素402は、本発明の要旨および範囲から逸脱せずに他の形をとるかまたは他の材料で作ることができる。たとえば、他の態様では、リセプタ構成要素402は金属材料、または代わりにある種の織物で作られていてもよい。他の例として、開口部または長穴420を接続継手部の一部とストラップ部材304との間に規定することができる。本発明から逸脱せずに他の機構および構成も可能である。
【0027】
本発明のこの例による接続継手(たとえば、ピボット・スナップ・バックル401)の第2の構成要素は、第2のストラップ305に固定的にまたは取外し可能に取り付けることのできるスナップイン・ピース403である。図4Aおよび4Bをそれぞれ図4Cおよび4Dと比較すると分かるように、かつ以下に詳しく説明するように、二次ストラップ305に接続されたスナップイン・ピース403を一次ストラップ304のリセプタ構成要素402に挿入すると、スナップイン・ピース403がリセプタ構成要素402にはめ込まれ、したがって、一次ストラップ304が二次ストラップ305に連結される。
【0028】
いくつかの態様では、二次ストラップ305をユーザによって一次ストラップ304から係合解除しおよび/またはハウジング301から取り外すことができるように、スナップイン・ピース403をリセプタ構成要素402内に取外し可能に係合することができる。一例では、スナップイン・ピース403は、スナップイン・ピース403がリセプタ構成要素402に規定された開口部または長穴420を滑って通過するときに内側に圧縮される隆起した可動ボタン406を含んでよい。スナップイン・ピース403が長穴420を通過してリセプタ構成要素402に規定された開口部407内に配置されると、可動ボタン406が、その最初の位置の方へ外側に上昇することによってリセプタ構成要素402の開口部407の内側の所定の位置へと外側に跳ね返る。このようにして、ボタン406の外側縁部が開口部407に係合し、かつ開口部407内に補足され、それによってボタン406が開口部407内に保持される。スナップイン・ピース403は、ボタン406をその縁部が開口部407の下方に位置するまで押し、次にスナップイン・ピース403をリセプタ構成要素402から滑り出させることによってリセプタ構成要素402から取り外すことができる。
【0029】
ピボット・スナップ・バックル401のリセプタ構成要素402は、一連の利用可能な回転404を行うこともできる。図5Aおよび5Bに示されているように、この例では、一連の動き404を与えるために、スナップイン・ピース403が所定の位置にはめ込まれたときにリセプタ構成要素402の長穴420内で回転するための空間を有するように、リセプタ構成要素402の長穴420をスナップイン・ピース403の厚さと比べて拡大することができる。したがって、本発明の一局面によれば、スナップイン・ピース403がリセプタ構成要素402に挿入されると、丸いボタン406の形状および丸い開口部407の形状のために、スナップイン・ピース403はリセプタ構成要素402内で回転することができ、それによって二次ストラップ305を一次ストラップ304に対して移動させる。この運動範囲404は、たとえば、リセプタ構成要素402に関連する材料、長穴420、および/またはスナップイン構成要素403にストップを設けるかまたは成形するか、トラックまたは長穴420のサイズを回転方向において変化させるか、または当技術分野で公知の従来の方法を含む任意の他の適切なもしくは所望の方法によって、必要に応じて任意の適切な方法で制限することができる。本発明の様々な態様は、様々な利用可能な回転範囲404を含んでよい。たとえば、1つまたは複数の態様では、利用可能な回転範囲404は、たとえば約10度など比較的小さく、したがって、二次ストラップ305は、肩の上に位置していないときに地面の方へ下がりすぎることがなくなる。他の態様では、回転範囲404はこれよりも大きく、10回転度〜90回転度の範囲であってよく、またはいくつかの例では、20回転度〜60回転度であってよい。他の態様では、利用可能な回転範囲404は、一次ストラップ304に対する二次ストラップ305の最大移動範囲を可能にするように360回転度であってよい。
【0030】
この可動接続から少なくとも2つの恩典が得られる。まず、ゴルフ・バッグの運搬者は、第1のストラップ304を第1の肩に掛けた後で第2のストラップ305を第2の肩の上により容易に配置して載せることができる。図6Aおよび6Bを参照すると、本発明の1つまたは複数の局面を実施したバッグを運搬するユーザ600が示されている。図6Aでは、ユーザ600は、一次ストラップ304を自分の一次肩601に掛けている。ユーザが右利きであるかまたは左利きであるかに応じて、ユーザ600は、自分の左肩を一次肩として使用するかまたは自分の右肩を一次肩として使用することができる。ユーザ600は、自分の一次腕602を一次ストラップ304とハウジング301との間に設けられた開口部に通すことによって一次ストラップ304を一次肩601に掛ける。二次ストラップ305は、重力およびストラップの重量の下で可動接続部307の所で下向きに回転し、ユーザの二次側の方へ垂れ下がる。
【0031】
図示の例では、可動接続部307は、二次ストラップ305を一次ストラップ304に接続している。この特定の図示の例では、連結システム306は、(二次ストラップ305に添えられた)スナップイン構成要素403および(一次ストラップ304に添えられた)リセプタ構成要素402を含むピボット・スナップ・バックル401を含んでいる。この可動接続部307は、上述のように回転範囲を与える。二次ストラップ305を(重力およびストラップの重量の下で)下向きに回転させ移動させることによって、二次ストラップ305は一次ストラップ304から離れ、下向きにユーザの二次側に下降することができる。このようにして、二次ストラップ305がユーザ600の二次腕603の近くに配置される。このように二次ストラップ305をユーザ600の二次腕603のより近くの近傍に位置させることができる。より近くの近傍にあることにより、ユーザ600は、より容易に二次ストラップ305を配置し、かつ自分の二次腕603を二次ストラップ305とハウジング301との間の開口部に通すことができ、それによって、ユーザ600は自分の腕を二次ストラップ305に滑り込ませてストラップ305を持ち上げ、図6Bに示されているようにストラップ305を二次肩に掛けることができる。同様に、ユーザ600は、枢動可能係合組立体を含む可動接続部307を利用することによって一次肩ストラップ304および二次肩ストラップ305の各々をより容易に取り外すことができる。ユーザ600は、二次腕603がもはや二次ストラップ305とハウジング301との間の開口部を通して延ばせなくなるように二次腕603を制御することができる。そうする際、二次肩ストラップ305は、重力の下で枢動可能係合組立体の内側を枢動することができ、したがって、二次ストラップ305は二次肩から離れかつ一次肩ストラップ304から離れる方向へ下降する。ユーザ600は次に、二次ストラップ305に干渉することなくまたは二次ストラップ305に絡まることなく一次ストラップ304を一次肩からより容易に取り外すことができる。
【0032】
本発明を、本発明を実施する現在好ましい形態を含む特定の実施例に関して説明したが、当業者には、上述のシステムおよび技術の多数の変形態様および置換態様があることが理解されると考えられる。たとえば、枢動可能係合組立体は上述のような特定のピボット・スナップ・バックル401の形態をとらなくてもよい。本発明から逸脱せずに任意の適切なまたは所望の枢動可能接続部または回転接続部を使用することができる。たとえば、二次ストラップは、玉型継手または他の枢動継手構成によって一次ストラップに回転可能または枢動可能に取り付けることができる。さらに、可動接続部は、図示しかつ上記に説明した実施例では係合および係合解除自在であるが、必要に応じて、本発明から逸脱せずに永久接続部または固定接続部を使用してよい。
【0033】
さらに、二次ストラップを一次ストラップに移動可能に係合させる組立体を枢動可能の構成にする必要はない。たとえば、二次ストラップは、一次ストラップに規定されるかまたは取り付けられたトラック内にスライド可能に(および任意に取外し可能に)係合するペグ、スタッド、または他のコネクタを含んでよい。トラックは、直線状、曲線状、段状、またはその他の構成であってよく、任意の適切なまたは所望の方法で(たとえば、上述のように、重力によって肩ストラップ同士が自動的に分離されるように)向きを定めることができる。トラックは、一次ストラップに対する二次ストラップの限られた範囲の移動を可能にすることができる。さらに、一次ストラップに対する二次ストラップの相対的な移動を一次元的な動きまたは二次元的な動きに限定する必要はない。あるストラップ部材の他のストラップ部材に対する相対的な移動を可能にする任意の適切なまたは所望の接続部および/または一方のストラップの他方に対する限られた範囲の移動を可能にし、たとえば、運搬装置をユーザの肩に容易に装着し取り外すのを可能にする任意の適切なまたは所望の構成を、本発明から逸脱せずに使用することができる。
【0034】
ストラップ自体は、当業者に公知の従来の構成(たとえば、快適さを向上させるためにフォームまたは他の緩衝材料を有する)を含む任意の適切なまたは所望の構成を本発明から逸脱せずに有してもよい。フォームおよび/または他の緩衝材料に加えて、1つまたは複数の流体充填ブラダをストラップに組み込んで、たとえば、重量を減らしおよび/またはさらに快適さを向上させることができる。一般に、流体充填ブラダは、実質的に流体を浸透させない熱可塑性エラストマーなどのポリマー材料で形成されたエンベロープ内に密封された流体であってよい。ブラダに収容される流体は、たとえば任意に大気圧または高圧下にある、ヘキサフルオロエタン、六フッ化硫黄、オクタフルオロプロパン、窒素、および空気などの気体または液体を含む様々な流体であってよい。さらに、個人がブラダを所望の圧力まで選択的に加圧できるようにするポンプ・システムを使用することができる。本発明の少なくともいくつかの実施例では、米国特許出願第10/341,773号(Wolfeら、2003年1月13日出願)および/または米国特許出願第10/705,731号(Collierら、2003年11月11日出願)に記載された種類のストラップ構成を使用することができる。これらの米国特許出願は、参照として本明細書に全体的に組み入れられる。
【0035】
本発明の他の局面は、上述のような二重運搬ストラップ組立体と組み合わせて使用することのできるバッグ・ベース309の特徴に関する。個人がゴルフ・コースを進んでいくにつれて、ハウジング301内に配置されたゴルフ・バッグ300およびゴルフ・クラブ303がある位置から別の位置へ運搬される。各位置で、個人は地面にゴルフ・バッグ300を置き、その間に適切なゴルフ・クラブを選択してゴルフ・ボールを打つことができる。特定の位置が概ね水平であり、安定した表面を提供する場合、ゴルフ・バッグ300は、図7に示されているように直立位置で地面の上に載り、ベース309はゴルフ・バッグ300と地面との間の一次接触点を形成する。特定の位置が水平でなく、または安定な表面を提供しない場合、ゴルフ・バッグ300は、図8に示されているように傾斜位置で地面の上に載り、支持組立体313およびベース309はゴルフ・バッグ300と地面との間の接触点を協働して形成する。
【0036】
さらに、再び図3Aおよび3Bを参照すると、支持組立体313は一対の脚部316および一対の脚部取付け点317を含んでいる。脚部316は、ディバイダ312と一体となって形成するか、またはハウジング301および隣接するディバイダ312に取り付けられた別個のブラケットとして形成することのできる脚部取付け点317の所でハウジング301に枢動可能に固定されている。アクチュエータ315の上部は、脚部取付け点317から下向きに間隔を置いて配置されたアクチュエータ取付け点314の所で各脚部316に固定されている。アクチュエータ315の一部はハウジング301の材料で形成された覆いを通って延びることができ、アクチュエータ315の下部は後述のようにベース309に固定されている。参照として本明細書に組み入れられるChengの米国特許第6,386,362号も参照されたい。
【0037】
上述の支持組立体313の特徴は、ゴルフ・バッグ300を直立位置または傾斜位置で立たせることを可能にする。図7に示されている直立位置では、ハウジング301の長手方向軸700は地面に対して実質的に垂直であり、脚部316はハウジング301の外面に隣接して位置し、ゴルフ・バッグ300はベース309のみで支えられる。直立位置のベース309の構成に関しては、ベース309の実質的に下面全体が地面に接触しかつ平行になり、ベース309は図9に示されている非屈曲構成を有する。図8に示されている傾斜位置では、ハウジング301の長手方向軸800は地面に対して斜めに位置し、脚部316はハウジング301から斜めに離れる方向に延び、ゴルフ・バッグ300はベース309および脚部316の端部の両方で支えられる。傾斜位置でのベース309の構成に関しては、図10に示されているように、前部42のみが地面に接触したままになるように、ベース309の後部41が前部42に対して上向きに屈曲するかまたは枢動する。したがって、ゴルフ・バッグ300が傾斜位置に配置されるとベース309が屈曲する。
【0038】
ゴルフ・バッグ300を地面に配置する方法は、ゴルフ・バッグ300が直立位置で立つかまたは傾斜位置で立つかを決定する。個人がゴルフ・バッグ300を直立位置にする予定であるとき、ゴルフ・バッグ300は、長手方向軸700が地面に対して垂直になり、ベース309の実質的に下面全体が地面に接触するように地面に配置される。この手順によって、ゴルフ・バッグ300およびゴルフ・バッグ300に収容されているゴルフ道具の重量が分配され、ゴルフ・バッグ300が直立位置に配置される。しかし、傾斜位置が所望であるとき、ゴルフ・バッグ300およびゴルフ道具の重量がベース309の前部42上に分配されるようにゴルフ・バッグ300を地面に配置することができる。この手順によってハウジング301が前方に回転し、後部41が前部42に対して枢動する。後部41が枢動すると、アクチュエータ315が脚部316に上向きの力を誘発させ、それによって、脚部316がハウジング301から外側に回転する。したがって、ハウジング301を前方に回転させるとベース309が屈曲し、脚部316が外側に回転し、ゴルフ・バッグ300が傾斜位置に配置される。
【0039】
上述のゴルフ・バッグ300の構成は、ゴルフ・バッグ300を地面に直立位置または傾斜位置で置くのを可能にする構造を提供する。ベース309は、屈曲して直立位置から傾斜位置への変化を容易にする構造になっている。具体的には、ベース309は、ゴルフ・バッグ300が直立位置にあるときに地面との唯一の接触点を提供する。しかし、ゴルフ・バッグ300が傾斜位置になると、後部41が上向きに枢動して脚部316の端部が地面に接触するようにベース309が屈曲する。したがって、ベース309は、支持組立体313と連動してゴルフ・バッグ300を直立位置または傾斜位置で支持する。
【0040】
ベース309は、図9〜15Cに示されているように接触要素310および複数の接続要素60a〜60fを含んでいる。一般に、接触要素310は、実質的にハウジング301の下端部の周りを延びて閉鎖し、それによってゴルフ道具が下端部を通って延びるのを防止するポリマー・フォームのような可とう性の材料で形成されている。接触要素310をポリマー・フォームで形成できると仮定した場合、接続要素60a〜60fは、ベース309をハウジング301および支持組立体313に固定する耐久性の高い領域を補強するかまたは他の方法で提供する。接触要素310および接続要素60a〜60fのそれぞれについて以下に詳しく論じる。
【0041】
接触要素310は、側壁311および支持面52を含んでいる。側壁311は、支持面52と一体となって形成され、それによってベース309の耐久性を高めるものとして示されている。しかし、さらなる態様では、側壁311および支持面52を別個の要素として形成し、その後接合することができる。側壁311は支持面52から上向きに延び、支持面52は側壁311によって規定された領域を横切って延び、それによって概ね凹形の構造を形成する。図15A〜15Cの断面に示されているように、側壁311の上部は側壁311の下部と比較して厚さを薄くすることができる。この薄くした厚さを利用して、たとえば側壁311の上部の上を延びて側壁311に縫い付けられるハウジング301の材料の厚さを補償することができる。側壁311の下部は上部よりも全体的に厚いが、概ね後部41と前部42の間の界面に位置し、後部41が前部42に対して屈曲するかまたは枢動するのを容易にする、厚さの薄い領域53を各側に有している。側壁311の上縁部は、平面構成を示すか、または輪郭付けすることができる。同様に、側壁311の外面は一様な外観を有するか、または美的もしくは機能的な理由で輪郭付けすることができる。したがって、側壁311の特定の構成は、本発明の範囲内においてかなり多様であってよい。
【0042】
支持面52は、全体的にゴルフ・バッグ300の下面を形成し、地面に接触するように位置している。側壁311と同様に、支持面52の厚さは、前部42に対する後部41の屈曲または枢動を容易にするように選択される。一般に、支持面52の、ゴルフ・バッグ300の前部および後部に隣接して配置された部分は、中央部よりも厚い厚さを有している。特に、後部41と前部42の間の界面を形成する領域54は、支持面52の他の領域よりも厚さが厚い。領域54の厚さが薄くなっているため、領域54は支持面52の他の領域よりも可とう性が高く、それによって屈曲が促進される。厚さが薄くなっているだけでなく、くぼみ55が後部41と前部42の間の界面の所で支持面52を横切って延びており、それによって、やはり前部42に対する後部41の枢動を促進するたわみ線を形成している。くぼみ55は、各図において曲線状または半円形状を有するように示されているが、本発明の範囲内の他の形状を有してよい。
【0043】
前部42に対する後部41の屈曲または枢動を容易にするだけでなく、ゴルフ・バッグ300を使用し繰り返し地面に配置するときに生じる恐れのある予想される摩耗を補償するように支持面52の厚さを選択することもできる。支持面52に接触する様々な地面表面には、たとえば、コンクリート、岩場、土、および草地が含まれる。したがって、支持面52の、特に最も大きな摩耗を受ける可能性のある領域の全体的な厚さは、たとえば、5mm〜10mmの範囲であってよい。しかし、厚さは、接触要素310に使用される特定の構造および材料に応じて、この範囲から逸脱してよい。
【0044】
接触要素310を形成する材料は、従来の鋳造プロセスによって形作られるポリマー・フォームであってよく、この場合、鋳型を使用して所望の構成が与えられる。その際、接触要素310は、ポリウレタンまたはエチルビニルアセテート・フォームを含む材料で形成することができる。エチルビニルアセテート・フォームに適切な硬さは、たとえばAsker Cスケールで60〜64の範囲であってよい。このような種類のポリマー・フォームは、ゴルフ・バッグ・ベースに利用され、一般に密度の高い非発泡ポリマー材料で形成される従来の材料に対して利点を有する。ポリマー・フォーム材料は、ベース309が地面に接触するときに衝撃力を減衰させエネルギーを吸収する。フルセットのゴルフ・クラブおよびその他のゴルフ道具がハウジング301に収容されると、ゴルフ・バッグ300の重量が25ポンドを超えることがある。したがって、ゴルフ・バッグ300を地面に置くときにかなりの力が発生することがある。したがって、ポリマー・フォーム材料を使用してこのような力を緩衝しまたは他の方法で軽減させ、それによってゴルフ・クラブおよびその他のゴルフ道具を保護することができる。
【0045】
ポリマー・フォーム材料のさらなる恩典は、ベース309によって与えられる安定性および可とう性に関する。多くの従来のゴルフ・バッグ・ベースに組み込まれた密度の高い非発泡ポリマー材料は比較的薄い断面を示す。従来のベースは軽量であるが、ポリマー材料は概ね非可とう性である。しかし、接触要素310のポリマー・フォームは、可とう性を保持しつつ十分な安定性を付与する。可とう性の性質は、後部41が前部42に対して枢動するときに屈曲する接触要素310に特に適している。接触要素310にポリマー・フォームを利用することによって利点が得られるが、非発泡ポリマーのような様々な他の材料を利用して接触要素310を形成することができる。
【0046】
接続要素60a〜60fは、ベース309をハウジング301および支持組立体313に固定する耐久性のある領域を補強するかまたは他の方法で提供する。さらに、接続要素60a〜60fは追加的な安定性および剛性をベース309に付与することができる。接続要素60aは、前部42内に位置し、アクチュエータ315とベース309の間にコネクタを提供している。各図に示されているように、接続要素60aは、概ねL字形の構成を有し、一方のセグメントが側壁311の内側に沿って延び、他方のセグメントが支持面52の内側に沿って延びている。接続要素60aは、アクチュエータ315の下端部を受け入れアクチュエータ315をベース309に固定するコネクタも含んでいる。たとえば、複数のリベットまたは接着剤を利用して接続要素60aを接触要素310に固定することができる。
【0047】
接触要素60bは、後部41内に位置させられ、フレーム22とベース309の間にコネクタを提供している。接続要素60aと同様に、接続要素60bは、概ねL字形の構成を有し、一方のセグメントが側壁311の外側に沿って延び、他方のセグメントが支持面52の外側に沿って延びるように示されている。たとえば、リベットは、接続要素60bおよびフレーム22を通って延びてフレーム22をベース309にしっかりと接続することができる。接続要素60aは接触要素310の内面に隣接して位置しているが、接触要素60bは外面に隣接して位置している。接続要素60bと接触要素310の間の界面に平坦な最終外観を与えるために、接続要素60bを受け入れるくぼみを接触要素310に形成することができる。
【0048】
ハウジング301の一部を形成する材料を、たとえば縫付けまたは接着剤によってベース309に固定することができる。しかし、各図に示されているように、縫付けが使用されている。接触要素310がポリマー・フォーム材料で形成されるとき、材料を接触要素310に縫い付けるのに使用した糸は最終的に切断するかまたはフォーム材料から引き出すことができる。したがって、補強のために、接続要素60cおよび60dが側壁311の上縁部の周りを少なくとも部分的に延びている。単一の接続要素を使用することができるが、接続要素60cおよび60dは、後部41が前部42に対して枢動するのを容易にする空間によって分離されている。
【0049】
接続要素60eおよび60fは支持面52の内部領域に沿って延びている。接続要素60eおよび60fのそれぞれがベース309に追加的な剛性を付与することができる。さらに、接続要素60eおよび60fは、ディバイダ312とベース309の間を延びて様々なゴルフ・クラブを分けることのできるパーティションがベース309に固定される領域を補強することができる。接続要素60eは前部42に位置しているが、接続要素60fは後部41に位置している。この構成は接続要素60eと接続要素60fとの間に空間を形成してベース309の屈曲を容易にする。本発明のいくつかの態様では、特にパーティションが存在しないとき、接続要素60eおよび60fを省略するかまたはサイズを縮小することができる。
【0050】
様々なポリマーおよび金属を含む様々な材料が接続要素60a〜60fに適している。特に、接続要素60a〜60fをナイロン、ポリプロピレン、またはポリウレタン材料で形成することができ、または接続要素60a〜60fを、Atofina Companyによって製造されている、PEBAXなどの高屈曲モジュールポリエーテルブロックアミドで形成することができる。ポリエーテルブロックアミドは、低温での高衝撃抵抗、-40℃〜+80℃の温度範囲における性質の不変性、様々な化学薬品による劣化に対する耐性、および代替的なたわみの間の低ヒステリシスを含む、本発明の恩典となる様々な特性を付与する。接続要素60a〜60fに適した他の材料は、23%のガラス補強材を含むポリマーブロックアミドおよびナイロンの混合物である。さらに、接続要素60a〜60fはE.I.duPont de Nemours and Companyによって製造されるHYTRELなどのポリブチレンテレフタレートで形成することができる。上述のポリマー材料にガラス繊維または炭素繊維を組み込んで接続要素60a〜60fの強度を高めることによって複合材料を形成することもできる。織物材料のみを使用するか、または織物材料を接続要素60cおよび60dと一緒に使用することができる。
【0051】
上述のベース309の特定の構成は、本発明の範囲内の多数のベース構成の一例を提示している。上記に指摘したように、この構成を上述のような二重運搬ストラップ組立体と組み合わせて、運びやすい自立式ゴルフ・バッグまたはその他の運搬装置を提供することができる。
【0052】
上述のような二重運搬ストラップ組立体と一緒に使用できるさらなる構成を含む他のベース構成も、本発明から逸脱せずに可能である。たとえば、図16〜18Bを参照すると、ベース309'の他の構成が図示されている。上述のように、ゴルフ・バッグ300を使用して繰り返し地面に配置するとベース309の摩耗が生じる可能性がある。ベース309用に選択されたポリマー・フォーム材料は適切な耐摩耗性を付与することができるが、ベース309'に関して示したように追加的な耐摩耗性を付加することができる。ベース309'の一次構成要素は、接触要素310'、接続要素60a'〜60f'、ならびに一対の摩耗要素70a'および70b'である。接触要素310'および接続要素60a'〜60f'は、接触要素310および接続要素60a〜60fの概略的な構成を有している。したがって、接触要素310'はポリマー・フォーム材料で形成され、側壁311'および支持面52'を含んでいる。摩耗要素70a'および70b'は、比較的摩耗度の高い領域で支持面52'に固定されている。摩耗要素70a'および70b'の一部は側壁311'上まで延びてもよい。
【0053】
ベース309'の構成、特に接触要素310'ならびに摩耗要素70a'および70b'を形成する材料は、従来の運動靴のソール構造に類似している。一般に、運動靴のソール構造は、ミッドロール、およびミッドソールの下面に固定されたアウトソールを含んでいる。ミッドソールは、ソール構造が地面に対して圧縮されたときに衝撃力を減衰させてエネルギーを吸収する、エチルビニルアセテートまたはポリウレタン・フォームなどのポリマー・フォームで形成されている。アウトソールは、一般に耐摩耗性および耐久性が高いとみなされているゴム材料で形成されている。したがって、アウトソールは地面に接触するように位置させられる。したがって、ベース309'に関しては、摩耗要素70a'および70b'を地面に接触するように位置させることができ、かつ摩耗要素70a'および70b'は従来の履物のアウトソールによって与えられる耐摩耗特性を提供することができる。したがって、ベース309とは対照的に、摩耗要素70b'は接続要素60b'上を延びている。摩耗要素70a'および70b'を形成する材料は、カーボン・ブラック・ゴム化合物を含む材料で形成することができる。摩耗要素70a'および70b'は、接着剤または機械的ファスナーを使用した様々な従来の取付け技術によって接触要素310'に固定することができる。
【0054】
ベース309およびベース309'の概略的な構成を有するベースを、支持組立体を含まない他の種類のゴルフ・バッグに適用することもできる。図19を参照すると、カート形式のゴルフ・バッグ80が示されている。ゴルフ・バッグ80は本体81およびベース82を含んでいる。ベース82の一次要素は接触要素83であり、ベース82は、接触要素83に固定された複数の摩耗要素84を含んでよい。従来の態様と同様に、接触要素83をエチルビニルセテートまたはポリウレタン・フォームなどのポリマー・フォームで形成することができ、摩耗要素84をたとえばカーボン・ブラック・ゴム化合物で形成することができる。したがって、摩耗要素を有するポリマー・フォームを使用してゴルフ・バッグ・ベースを形成するという一般的な概念を複数のゴルフ・バッグ型に適用することができる。もちろん、この大形のゴルフ・バッグ型構成でも本発明から逸脱せずに上述の種類の二重運搬ストラップ組立体に適合することができる。
【0055】
上述のベース309および309'の構成に多数の修正を施すことができる。たとえば、側壁311は、側壁311の上面を囲みハウジング301の材料要素を受け入れるくぼみを含んでよい。したがって、材料要素は側壁311の内面と外面との間を延びることができる。フレーム308は、ハウジング301の一側面に沿って延びる単一の軸として開示されているが、ディバイダ312とベース309との間を延びる複数のステイ・ロッドの構成を有してよい。したがって、ステイ・ロッドを受け入れる複数のステイ・ソケットをベース309に成形することができる。いくつかの態様では、内部フレームはベース309の周りを延びて追加的な安定性を付与することができる。さらに、追加的な接続要素をベース309に付加して、ゴルフ・クラブ・シャフト同士を分離するパーティション同士を接続することができる。必要に応じて、バッグのすべての実施例は、本発明から逸脱せずに上述の種類の二重運搬ストラップ組立体を含んでよい。したがって、本発明は、具体的に図示された実施例に限定されない。むしろ、本発明の要旨および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されているように広義に解釈すべきである。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は概して、ゴルフ・バッグならびに荷物、バックパック、ダッフル・バッグ、器具運搬ケース、およびその他の荷物運搬装置などの肩掛け品に関する。いくつかの例では、本発明は、一方のストラップに他方のストラップに対する一連の動きを与え、それによって運搬者がストラップをより容易に配置し、装着し、取り外すのを可能にする可動連結システムを運搬システムの2つの肩ストラップ間に有する肩掛け品を提供する。本発明のさらなる局面は、ベース・スタンドの機能およびベース・スタンドと上述の運搬システムとを組み合わせた使用方法に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2003年11月4日に出願され、出願が参照として本明細書に全体的に組み入れられる「Golf Bag Base」という名称の米国特許出願第10/700,043号に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
ゴルフというスポーツは、現在世界で最も人気のある娯楽の1つである。技術革新によって、ゴルフ・クラブをゴルフ・コース上で持ち運ぶと共にゴルフ・コースから持ち帰るのに使用される道具を含め、この娯楽のほぼあらゆる局面が常に改善されている。かつて重いキャンバスおよびスチール・ロッドで作られていたゴルフ運搬バッグは、より軽量でより耐久性の高い複合金属およびプラスチックで作られたバッグに取って代わられている。
【0004】
本来、ゴルフ運搬バッグは、単一の肩ストラップを有し、単一の肩によってのみ支えられるように設計されていた。図1を参照すると、単一運搬ストラップ・システムを有するゴルフ・バッグ100の一例が提示されている。ゴルフ・バッグ100は、閉鎖端部112、およびゴルフ・クラブが運搬すべきバッグに挿入される開放端部113を有する細長い管状のエンクロージャ111を含んでいる。ゴルフ・バッグ100は、バッグを持ち上げて短い距離だけ運搬するためのハンドル114をさらに含んでいる。側部ポケット115は、タオル、衣類、またはその他の物品などのゴルフ・クラブ以外の品目を格納する。前部ポケット116は一般に、ゴルフ・ボール、ティー、ボール・マーカ、およびその他のより小形の品目を格納するのに使用される。バッグによっては、バッグの底部の近くに配置された感圧レバー118によって作動させられ、バッグ100が自立するのを可能にする直立機構117を有するものもある。単一運搬ストラップ119が細長い管状のエンクロージャ111に2箇所で接続されている。単一運搬ストラップ119は通常、調整バックル120を調整ストラップ121とあわせて使用して運搬者によりうまく合うように調整することができる。調整ストラップ121を運搬ストラップ119から引き離し、バックル120に通すと、運搬ストラップ119の長さが短くなる。逆の動きではストラップ119が長くなる。このようなストラップ・サイズ調整機構および技術は従来式のものであり、当技術分野では周知である。
【0005】
単一運搬ストラップ・ゴルフ・クラブは有用であるが、ゴルフ・バッグの全荷重を単一の肩で支持せざるを得なくなる。その結果、ゴルフ・コースを歩いてゴルフをするときのように、物を詰めた単一ストラップ・ゴルフ・バッグを長距離にわたって運搬した後、通常、荷重が不均等に分配されるためかなりのストレスが脊椎にかかる。結局、運搬される重量をより均等に分配させるために二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグが開発された。図2を参照すると、先行技術の二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ200の例が提示されている。バッグ200は、閉鎖された底端部202、およびゴルフ・クラブを挿入するための開放頂端部203を有する細長い管状エンクロージャ201を含んでいる。図1の単一運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ100と同様に、図2の二重運搬ストラップ・ゴルフ・バック200は、バッグを手で持ち上げて運搬するための運搬ハンドル204をさらに含んでよい。バッグ200は通常、タオルまたは衣類などの物品を格納する側部ポケット205も有している。バッグ200は、ゴルフ・ボール、ティー、ボール・マーカ、またはその他のより小さな品目を格納する前部ポケット206を有してもよい。
【0006】
二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ200は、各ストラップがユーザの一方の肩に合う第1の運搬ストラップ208および第2の運搬ストラップ209を含む二重運搬ストラップ・システム207を有している。2つのストラップはそれぞれ、当技術分野で周知のようにストラップ208および209を短くするかまたは長くするのを可能にするバックル210に通された調整可能なストラップ部を有している。二重ストラップ・システム207は、第1の運搬ストラップ208および第2の運搬ストラップ209のそれぞれが固定された接続リング211も含んでいる。
【0007】
追加的な運搬ストラップは、バッグ200を2つの肩によって支持するのを可能にし、それによって荷重をより均等に分配し、単一運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ100の運搬に伴う脊椎に対するストレスをいくらか軽減させるが、依然としてこのような二重ストラップ・バッグに伴う問題がある。従来の二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグ200に伴う1つの問題は、第2のストラップを配置して第2の肩に掛けることを第1のストラップを他方の肩に掛けた後に行うのが必ずしも容易ではないという事実に関する。従来のストラップを通常接続する方法のために、プレーヤーまたはキャディは、第2のストラップを掴んで肩に掛けるために不快な角度で後ろ向きになるように肩をねじらなければならないことが多い。
【0008】
さらに、従来の二重運搬ストラップ・ゴルフ・バッグは通常、運搬者が両方のストラップを使用することを望まない場合に一方のストラップのみを使用する運搬にはそれほど適していない。第2のストラップ209は通常、二重ストラップ・システム207から垂れ下がり、動き回って運搬者の体をこするため不快感および苛立ちを生じさせる。この追加的な遊離したストラップが存在すると、実質的なつまずきの危険性が生じる。
【0009】
これと同じ問題および欠点が、荷物、バックパック、ダッフル・バッグ、器具運搬ケースのような他の肩掛け品にも存在する。
【0010】
したがって、両方の肩に掛けるのが容易であると共に両方の肩から取り外すのが容易なゴルフ・バッグおよびその他の肩掛け品用の二重ストラップ・システムを提供すると有用である。必要に応じて単一のストラップを快適にかつ容易に収納することのできる二重運搬ストラップ・システムを提供することも有用である。
【発明の概要】
【0011】
発明の簡単な概要
本発明のいくつかの局面を基本的に理解するために本発明の簡略化した概要を以下に示す。この概要は、本発明の広範囲の概説ではない。本発明の主要または重要な要素を識別するものでも、本発明の範囲を描写することを意図するものでもない。以下の概要は、本発明のいくつかの局面を以下のより詳細な説明の前置きとして簡略化した形態で示すものに過ぎない。
【0012】
本発明の第1の局面は、改良された肩掛け運搬装置に関する。このような装置は、たとえば、運搬すべき1つまたは複数の物体を少なくとも部分的に収容するのに使用されるハウジング、ハウジングに連結された第1の肩ストラップ、一方の端部で第1の肩ストラップに移動可能に連結され他方の端部で第1の肩ストラップまたはハウジングに連結された第2の肩ストラップを含んでよい。いくつかの態様では、運搬装置は、第1の肩ストラップに対して枢動可能な第2のストラップを有する二重ストラップ・ゴルフ・バッグを含んでよい。ただし、本発明から逸脱せずに他の種類の運搬装置および/または可動構成が可能である。ストラップは、互いに同じであるかまたは異なるものであってよい複数の連結システム、ならびに調整可能であってもまたは調整可能でなくてもよい連結システムを使用してハウジングに連結することができる。このゴルフ・バッグは、ハウジングの端部に固定されたベースであって、実質的にハウジングの端部の周りを延び、地面に接触する支持面を形成する一体要素を含むベースを含んでもよい。バッグの他の局面は、バッグの外部に沿って延びる半剛性フレームであって、ハウジングが肩ストラップを使用して運搬される間またはベースを使用して地面に配置されたときにその形状を保持するのを可能にするフレームを含んでよい。
【0013】
本発明の第2の局面は、上述の肩掛け品のような肩掛け品を運搬する方法に関する。少なくとも1つの例では、この方法は、運搬すべき1つまたは複数の品目を少なくとも部分的に収容するためのハウジングを規定する運搬装置に肩ストラップ組立体を係合する段階を含んでよい。肩ストラップ組立体は、運搬装置のハウジングに連結された第1の肩ストラップ部材ならびにハウジングに連結されおよび/または1つもしくは複数の連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に移動可能に連結された第2の肩ストラップ部材を含んでよい。この運搬装置は、第2の肩ストラップが、運搬装置を肩に掛ける間に、たとえば枢動することによって連結システムを介して第1の肩ストラップに対して移動するようにユーザの肩に掛けることができる。
【0014】
本発明の他の局面は肩ストラップ組立体に関する。本発明の少なくともいくつかの実施例による肩ストラップ組立体は、運搬装置に係合するための第1の連結システムを有する第1の端部、運搬装置に係合するための第2の連結システムを有する第2の端部、および第1の接続継手部を有する第1の肩ストラップを含んでよい。このような肩ストラップ組立体は、第1の肩ストラップまたは運搬装置に係合するための第1の連結システムを有する第1の端部、および第2の肩ストラップが第1および第2の接続継手部を介して第1の肩ストラップに対して移動可能に連結されるように、第1の肩ストラップの第1の接続継手部に移動可能に係合可能な第2の接続継手部を有する第2の端部を有する第2の肩ストラップをさらに含んでよい。第1の接続継手部と第2の接続継手部との間の移動可能な係合は、少なくともいくつかの例では、回転係合または枢動係合であってよい。少なくともいくつかの例では、第2の接続継手部は、第1の接続継手部に取外し可能に連結され、したがって、ユーザの裁量で第2のストラップを第1のストラップから自由に取り外すことができる。
【0015】
本発明のさらなる局面は、上述のような肩ストラップ組立体を運搬装置のハウジングに係合する方法に関する。このような方法はたとえば、運搬装置のハウジングに第1の肩ストラップ部材を係合する段階、第1の肩ストラップ部材または運搬装置のハウジングに第2の肩ストラップ部材の第1の端部を係合する段階、および第2の肩ストラップ部材が可動接続部の所で第1の肩ストラップ部材に対して移動可能になるように可動接続継手の所で第1の肩ストラップ部材に第2の肩ストラップ部材の第2の端部を連結する段階を含んでよい。少なくともいくつかの例では、第2の肩ストラップ部材は可動接続継手の所で第1の肩ストラップ部材に対して回転または枢動することができ、第2の肩ストラップ部材は、可動接続継手の所で第1の肩ストラップ部材から取外し可能であってよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明およびその少なくともいくつかの利点は、添付の図面を検討しながら以下の説明を参照することによってより完全に理解することができる。図面において、同じ符番は同じ形質を表す。
【図1】単一運搬ストラップを有する従来のゴルフ・バッグの一例を示す。
【図2】二重運搬ストラップを有する従来のゴルフ・バッグの一例を示す。
【図3A】図3Aおよび3Bは、本発明の各態様を実施するのに適したゴルフ・バッグの一例を示す。
【図3B】図3Aおよび3Bは、本発明の各態様を実施するのに適したゴルフ・バッグの一例を示す。
【図4A】図4A〜4Dは、本発明の1つまたは複数の局面による係合位置および係合解除位置の両方における枢動可能な係合組立体の俯瞰図および側面図を示す。
【図4B】図4A〜4Dは、本発明の1つまたは複数の局面による係合位置および係合解除位置の両方における枢動可能な係合組立体の俯瞰図および側面図を示す。
【図4C】図4A〜4Dは、本発明の1つまたは複数の局面による係合位置および係合解除位置の両方における枢動可能な係合組立体の俯瞰図および側面図を示す。
【図4D】図4A〜4Dは、本発明の1つまたは複数の局面による係合位置および係合解除位置の両方における枢動可能な係合組立体の俯瞰図および側面図を示す。
【図5】図5Aおよび5Bは、様々な回転位置における本発明の各局面による枢動係合組立体を示す。
【図6A】図6Aおよび6Bは、本発明の1つまたは複数の局面によるピボット・スナップ・バックル組立体を使用してストラップが肩に掛けられたバッグを運搬しているユーザを示す。
【図6B】図6Aおよび6Bは、本発明の1つまたは複数の局面によるピボット・スナップ・バックル組立体を使用してストラップが肩に掛けられたバッグを運搬しているユーザを示す。
【図7】直立構成における本発明の各局面を含むゴルフ・バッグの側面図である。
【図8】傾斜位置における本発明の各局面を含むゴルフ・バッグの側面図である。
【図9】図7に示されているゴルフ・バッグの直立構成に相当する非屈曲構成のベースの側面図である。
【図10】図8に示されているゴルフ・バッグの傾斜構成に相当する屈曲構成のベースの側面図である。
【図11】ベースの正面図である。
【図12】ベースの分解斜視図である。
【図13】ベースの平面図である。
【図14】ベースの底面図である。
【図15A】図14の断面線15A-15Aに沿って規定されたベースの第1の断面図である。
【図15B】図14の断面線15B-15Bに沿って規定されたベースの第2の断面図である。
【図15C】図14の断面線15C-15Cに沿って規定されたベースの第3の断面図である。
【図16】本発明の各局面による他のベースの側面図である。
【図17】図16に示されているベースの底面図である。
【図18】図18Aは、図17の断面線18A-18Aに沿って規定された、図16に示されているベースの断面図である。図18Bは、図17の断面線18B-18Bに沿って規定された、図16に示されているベースの断面図である。
【図19】本発明の各局面による他のゴルフ・バッグの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
発明の詳細な説明
本発明の様々な実施例の以下の説明では、本発明の一部を形成し、本発明を実施できる様々な態様が例示されている添付の図面を参照する。他の態様を利用することができ、かつ本発明の範囲から逸脱せずに構造および機能面の修正を施すことができることを理解されたい。
【0018】
本発明の少なくともいくつかの実施例による装置は、肩掛け品を運搬する肩ストラップ組立体および/またはそのような肩ストラップ組立体を含む運搬装置として具体化することができる。肩ストラップ組立体は、運搬者の各肩に1つのストラップを有する二重運搬ストラップを含んでよい。当業者には、本明細書に開示される本発明の各局面が、ゴルフ・バッグ、バックパック、荷物、ダッフル・バッグ、器具運搬ケース、およびその他の肩掛け運搬装置を含むがそれらに限らない多種多様な異なる種類の運搬装置に適用できることが理解されると考えられる。
【0019】
図3Aおよび3Bを参照すると、本発明の各局面によるゴルフ・バッグ300の例の説明図(それぞれ正面および背面から見た図)が提示されている。ゴルフ・バッグ300は、ゴルフ・クラブ303などの運搬すべき品目を入れることのできるチャンバ302を規定するハウジング301を含んでいる。ベース309は、ハウジング301に固定されており、ゴルフ・バッグ300を支持し、ゴルフ・バッグ300と地面との接触点を与える。支持組立体313もハウジング301に固定されており、ゴルフ・バッグ300を支持し、かつ地面との追加的な接触点を与える。以下に詳しく論じるように、ベース309は、支持組立体313の動作と協働して屈曲する一体要素として形成することができる。ベース309の構造は、支持組立体313と類似の構造を含むゴルフ・バッグと一緒に使用するのに適しているが、ベース309は様々な他のゴルフ・バッグ形式および構成に適用することができる。
【0020】
ハウジング301は中空の構造であり、ゴルフ・クラブ303を受け入れる全体的に細長い管状の構成を有する。織物またはその他の様々な材料でハウジング301の外側を形成することができ、ゴルフ・ボール、ティー、タオル、ボール・マーカなどを含む他の種類のゴルフ道具を受け入れるポケットをこの材料内に規定することができる。ハウジング301の上端部にディバイダ312が固定されており、チャンバ302に手を届かせるようにする複数の孔を規定している。個人が使用する際、ゴルフ・クラブ(ゴルフ・クラブ303など)のシャフトが孔を通ってハウジング301の長手方向長さに沿って延びる。ゴルフ・クラブ(303など)のヘッドは、依然として手が届き、ゴルフ・バッグ300の外部に位置する。ディバイダ312を使用してゴルフ・クラブをまとめかつゴルフ・クラブの損傷を防止することができる。その際、ディバイダ312は、ポリマー材料で形成することができ、ゴルフ・クラブに接触するしなやかかつ保護的な面を与える、たとえばフォームおよび織物の覆いを有してよい。ディバイダ312は、ディバイダ312の下部とベース309との間を延びてハウジング301内の体積をさらに分離し様々なゴルフ・クラブ303を互いに分けるパーティション(図示せず)を組み込んでもよい。
【0021】
半剛性のフレーム308は、ディバイダ312とベース309の間を延び、ハウジング301の全体的に細長い管状の構成を保持する支持構造を与える。図3Aに示されているように、半剛性のフレーム308は、ハウジング301の側面に沿って延びる単一の軸の構成を有している。ゴルフ・バッグ300の上部領域では、ゴルフ・バッグ300を運搬するのを助け第1の肩ストラップ304(後述)および第2の肩ストラップ305用の取付け点を与えることができるハンドルを規定するようにフレーム308が露出され湾曲している。ゴルフ・バッグ300の下部領域では、半剛性のフレーム308が、ハウジング301の外部を形成する材料内に延びることができる。または、半剛性のフレーム308を図3Aに示されているように下部領域で湾曲させ、形状を支持し、ハウジング301にポケットを形成する材料要素の折れ曲がりを制限することができる。すなわち、フレーム308は、ハウジング301の外部に隣接して延びるように湾曲させ、それによって、ハウジング301の形状を保持するのを助ける剛性の構造を与えることができる。フレーム308の適切な材料には、たとえば様々なポリマー材料、黒鉛、木材、繊維ガラス、およびアルミニウムなどの軽量金属が含まれる。他の態様では、フレーム308は、ディバイダ312とベース309との間を延びる複数のステイ・ロッドの構成を有してよい。
【0022】
バッグ300は、1つまたは複数の連結システム306を介してハウジング301に連結された第1の肩ストラップ304も含んでいる。図3Aに図示されている例では、第1の肩ストラップ304の第1の端部318は、ハウジング301の開放端部の所またはその近くでハウジング301に連結されている。第1の肩ストラップ304の第2の端部319は、ゴルフ・バッグ300の遠い側の(図3Aには示されていない)の周りを延びて、やはりハウジング301の開放端部の所またはその近くでハウジング301に連結されている。第1の肩ストラップ304の第3の端部320は、ハウジング301の開放端部と閉鎖端部との間の概ね中間、ハウジング301の閉鎖端部の所またはその近く、および/またはハウジング301に沿った任意の他の適切なまたは所望の位置で半剛性のフレーム308に連結されている。
【0023】
第2の肩ストラップ305の第1の端部325もまた、ハウジング301に連結されるかまたは1つもしくは複数の連結システム306によって第1の肩ストラップ304に連結されている。いくつかの例では、たとえば、第1の肩ストラップ304の第3の端部320がハウジング301または半剛性のフレーム308に連結される位置またはその近くを含む任意の所望の位置で、第2の肩ストラップ305の第1の端部325をハウジング301に連結することができる。または、たとえば、第1の肩ストラップ304の第3の端部320がハウジング301に取り付けられる位置またはその近くを含む任意の適切なまたは所望の位置で、第2の肩ストラップ305の第1の端部325を第1の肩ストラップ304に連結することができる。
【0024】
ストラップをハウジングに連結するための従来の連結システムまたは当技術分野で公知の他の装置を含む、任意の適切なまたは所望の連結システム306を使用して、本発明から逸脱せずにストラップ304および/または305をハウジング301に連結するかまたはストラップ同士を連結することができる。たとえば、1つまたは複数の連結システム306は、運搬者の体型によりうまく合うようにストラップの長さを調整するのに使用できるストラップまたはバックルを有する調整可能な連結システムであってよい。連結システム306は、本発明から逸脱せずに、クラスプ、フック、クレビス、シャックル、スナップ機構、あるいはストラップをしっかりとおよび/もしくは容易に接続できするようにする他の機構、ならびに/またはストラップを容易におよび/もしくは選択的に調整可能にし、および/もしくはハウジング301から取り外し可能にする機構を含んでよい。さらに、連結システム306は、本発明から逸脱せずに肩ストラップ304および/または305をハウジング301に直接または間接的に連結することができ、各連結システム306は、本発明から逸脱せずに互いに同じであるかまたは異なっていてよい。さらに、いくつかの例では、第1の肩ストラップ304および第2の肩ストラップ305は、本発明から逸脱せずにハウジング301との共通の接続を共有している。
【0025】
第2の肩ストラップ305の他方の端部327は、第1の肩ストラップ304に移動可能に連結されている。第2の肩ストラップ305と第1の肩ストラップ304との連結は、連結システム306によって行うことができる。第1の肩ストラップと第2の肩ストラップを移動可能に連結する任意の適切な方法を、本発明から逸脱せずに使用することができる。たとえば、いくつかの態様では、連結システム306は、第2の肩ストラップ305が可動接続継手307の所で第1の肩ストラップ304に対して移動できるようにする可動接続継手307を含んでよい。必要に応じて、第2の肩ストラップ305の両方の端部325および327は、この種の可動接続部を使用して、本発明から逸脱せずに第1の肩ストラップ304またはハウジング301に移動可能に連結することができる。
【0026】
本発明の一態様では、可動接続継手307は、ピボット・スナップ・バックルを含んでいる。図4A〜4Dは、ピボット・スナップ・バックル401の形をした枢動可能係合組立体を含む可動接続継手307の一例の俯瞰図および側面図を図示している。図4Aおよび4Bは、係合解除位置の可動接続継手307を図示しており(それぞれ俯瞰図および側面図)、一方、図4Cおよび4Dは、係合位置の可動接続継手307を示している(それぞれ俯瞰図および側面図)。図示のように、この例ではピボット・スナップ・バックル401の形をした接続継手307は2つ以上の構成要素を有してよい。第1の接続継手部または構成要素は、一次ストラップ304に固定的または取外し可能に取り付けられたリセプタ構成要素402である。一態様では、リセプタ構成要素402は、接続継手部の他の部分が受け入れられる開口部または長穴420を規定するプラスチック成形品である(図4Bおよび4D参照)。しかし、当業者に明らかであると考えられるように、リセプタ構成要素402は、本発明の要旨および範囲から逸脱せずに他の形をとるかまたは他の材料で作ることができる。たとえば、他の態様では、リセプタ構成要素402は金属材料、または代わりにある種の織物で作られていてもよい。他の例として、開口部または長穴420を接続継手部の一部とストラップ部材304との間に規定することができる。本発明から逸脱せずに他の機構および構成も可能である。
【0027】
本発明のこの例による接続継手(たとえば、ピボット・スナップ・バックル401)の第2の構成要素は、第2のストラップ305に固定的にまたは取外し可能に取り付けることのできるスナップイン・ピース403である。図4Aおよび4Bをそれぞれ図4Cおよび4Dと比較すると分かるように、かつ以下に詳しく説明するように、二次ストラップ305に接続されたスナップイン・ピース403を一次ストラップ304のリセプタ構成要素402に挿入すると、スナップイン・ピース403がリセプタ構成要素402にはめ込まれ、したがって、一次ストラップ304が二次ストラップ305に連結される。
【0028】
いくつかの態様では、二次ストラップ305をユーザによって一次ストラップ304から係合解除しおよび/またはハウジング301から取り外すことができるように、スナップイン・ピース403をリセプタ構成要素402内に取外し可能に係合することができる。一例では、スナップイン・ピース403は、スナップイン・ピース403がリセプタ構成要素402に規定された開口部または長穴420を滑って通過するときに内側に圧縮される隆起した可動ボタン406を含んでよい。スナップイン・ピース403が長穴420を通過してリセプタ構成要素402に規定された開口部407内に配置されると、可動ボタン406が、その最初の位置の方へ外側に上昇することによってリセプタ構成要素402の開口部407の内側の所定の位置へと外側に跳ね返る。このようにして、ボタン406の外側縁部が開口部407に係合し、かつ開口部407内に補足され、それによってボタン406が開口部407内に保持される。スナップイン・ピース403は、ボタン406をその縁部が開口部407の下方に位置するまで押し、次にスナップイン・ピース403をリセプタ構成要素402から滑り出させることによってリセプタ構成要素402から取り外すことができる。
【0029】
ピボット・スナップ・バックル401のリセプタ構成要素402は、一連の利用可能な回転404を行うこともできる。図5Aおよび5Bに示されているように、この例では、一連の動き404を与えるために、スナップイン・ピース403が所定の位置にはめ込まれたときにリセプタ構成要素402の長穴420内で回転するための空間を有するように、リセプタ構成要素402の長穴420をスナップイン・ピース403の厚さと比べて拡大することができる。したがって、本発明の一局面によれば、スナップイン・ピース403がリセプタ構成要素402に挿入されると、丸いボタン406の形状および丸い開口部407の形状のために、スナップイン・ピース403はリセプタ構成要素402内で回転することができ、それによって二次ストラップ305を一次ストラップ304に対して移動させる。この運動範囲404は、たとえば、リセプタ構成要素402に関連する材料、長穴420、および/またはスナップイン構成要素403にストップを設けるかまたは成形するか、トラックまたは長穴420のサイズを回転方向において変化させるか、または当技術分野で公知の従来の方法を含む任意の他の適切なもしくは所望の方法によって、必要に応じて任意の適切な方法で制限することができる。本発明の様々な態様は、様々な利用可能な回転範囲404を含んでよい。たとえば、1つまたは複数の態様では、利用可能な回転範囲404は、たとえば約10度など比較的小さく、したがって、二次ストラップ305は、肩の上に位置していないときに地面の方へ下がりすぎることがなくなる。他の態様では、回転範囲404はこれよりも大きく、10回転度〜90回転度の範囲であってよく、またはいくつかの例では、20回転度〜60回転度であってよい。他の態様では、利用可能な回転範囲404は、一次ストラップ304に対する二次ストラップ305の最大移動範囲を可能にするように360回転度であってよい。
【0030】
この可動接続から少なくとも2つの恩典が得られる。まず、ゴルフ・バッグの運搬者は、第1のストラップ304を第1の肩に掛けた後で第2のストラップ305を第2の肩の上により容易に配置して載せることができる。図6Aおよび6Bを参照すると、本発明の1つまたは複数の局面を実施したバッグを運搬するユーザ600が示されている。図6Aでは、ユーザ600は、一次ストラップ304を自分の一次肩601に掛けている。ユーザが右利きであるかまたは左利きであるかに応じて、ユーザ600は、自分の左肩を一次肩として使用するかまたは自分の右肩を一次肩として使用することができる。ユーザ600は、自分の一次腕602を一次ストラップ304とハウジング301との間に設けられた開口部に通すことによって一次ストラップ304を一次肩601に掛ける。二次ストラップ305は、重力およびストラップの重量の下で可動接続部307の所で下向きに回転し、ユーザの二次側の方へ垂れ下がる。
【0031】
図示の例では、可動接続部307は、二次ストラップ305を一次ストラップ304に接続している。この特定の図示の例では、連結システム306は、(二次ストラップ305に添えられた)スナップイン構成要素403および(一次ストラップ304に添えられた)リセプタ構成要素402を含むピボット・スナップ・バックル401を含んでいる。この可動接続部307は、上述のように回転範囲を与える。二次ストラップ305を(重力およびストラップの重量の下で)下向きに回転させ移動させることによって、二次ストラップ305は一次ストラップ304から離れ、下向きにユーザの二次側に下降することができる。このようにして、二次ストラップ305がユーザ600の二次腕603の近くに配置される。このように二次ストラップ305をユーザ600の二次腕603のより近くの近傍に位置させることができる。より近くの近傍にあることにより、ユーザ600は、より容易に二次ストラップ305を配置し、かつ自分の二次腕603を二次ストラップ305とハウジング301との間の開口部に通すことができ、それによって、ユーザ600は自分の腕を二次ストラップ305に滑り込ませてストラップ305を持ち上げ、図6Bに示されているようにストラップ305を二次肩に掛けることができる。同様に、ユーザ600は、枢動可能係合組立体を含む可動接続部307を利用することによって一次肩ストラップ304および二次肩ストラップ305の各々をより容易に取り外すことができる。ユーザ600は、二次腕603がもはや二次ストラップ305とハウジング301との間の開口部を通して延ばせなくなるように二次腕603を制御することができる。そうする際、二次肩ストラップ305は、重力の下で枢動可能係合組立体の内側を枢動することができ、したがって、二次ストラップ305は二次肩から離れかつ一次肩ストラップ304から離れる方向へ下降する。ユーザ600は次に、二次ストラップ305に干渉することなくまたは二次ストラップ305に絡まることなく一次ストラップ304を一次肩からより容易に取り外すことができる。
【0032】
本発明を、本発明を実施する現在好ましい形態を含む特定の実施例に関して説明したが、当業者には、上述のシステムおよび技術の多数の変形態様および置換態様があることが理解されると考えられる。たとえば、枢動可能係合組立体は上述のような特定のピボット・スナップ・バックル401の形態をとらなくてもよい。本発明から逸脱せずに任意の適切なまたは所望の枢動可能接続部または回転接続部を使用することができる。たとえば、二次ストラップは、玉型継手または他の枢動継手構成によって一次ストラップに回転可能または枢動可能に取り付けることができる。さらに、可動接続部は、図示しかつ上記に説明した実施例では係合および係合解除自在であるが、必要に応じて、本発明から逸脱せずに永久接続部または固定接続部を使用してよい。
【0033】
さらに、二次ストラップを一次ストラップに移動可能に係合させる組立体を枢動可能の構成にする必要はない。たとえば、二次ストラップは、一次ストラップに規定されるかまたは取り付けられたトラック内にスライド可能に(および任意に取外し可能に)係合するペグ、スタッド、または他のコネクタを含んでよい。トラックは、直線状、曲線状、段状、またはその他の構成であってよく、任意の適切なまたは所望の方法で(たとえば、上述のように、重力によって肩ストラップ同士が自動的に分離されるように)向きを定めることができる。トラックは、一次ストラップに対する二次ストラップの限られた範囲の移動を可能にすることができる。さらに、一次ストラップに対する二次ストラップの相対的な移動を一次元的な動きまたは二次元的な動きに限定する必要はない。あるストラップ部材の他のストラップ部材に対する相対的な移動を可能にする任意の適切なまたは所望の接続部および/または一方のストラップの他方に対する限られた範囲の移動を可能にし、たとえば、運搬装置をユーザの肩に容易に装着し取り外すのを可能にする任意の適切なまたは所望の構成を、本発明から逸脱せずに使用することができる。
【0034】
ストラップ自体は、当業者に公知の従来の構成(たとえば、快適さを向上させるためにフォームまたは他の緩衝材料を有する)を含む任意の適切なまたは所望の構成を本発明から逸脱せずに有してもよい。フォームおよび/または他の緩衝材料に加えて、1つまたは複数の流体充填ブラダをストラップに組み込んで、たとえば、重量を減らしおよび/またはさらに快適さを向上させることができる。一般に、流体充填ブラダは、実質的に流体を浸透させない熱可塑性エラストマーなどのポリマー材料で形成されたエンベロープ内に密封された流体であってよい。ブラダに収容される流体は、たとえば任意に大気圧または高圧下にある、ヘキサフルオロエタン、六フッ化硫黄、オクタフルオロプロパン、窒素、および空気などの気体または液体を含む様々な流体であってよい。さらに、個人がブラダを所望の圧力まで選択的に加圧できるようにするポンプ・システムを使用することができる。本発明の少なくともいくつかの実施例では、米国特許出願第10/341,773号(Wolfeら、2003年1月13日出願)および/または米国特許出願第10/705,731号(Collierら、2003年11月11日出願)に記載された種類のストラップ構成を使用することができる。これらの米国特許出願は、参照として本明細書に全体的に組み入れられる。
【0035】
本発明の他の局面は、上述のような二重運搬ストラップ組立体と組み合わせて使用することのできるバッグ・ベース309の特徴に関する。個人がゴルフ・コースを進んでいくにつれて、ハウジング301内に配置されたゴルフ・バッグ300およびゴルフ・クラブ303がある位置から別の位置へ運搬される。各位置で、個人は地面にゴルフ・バッグ300を置き、その間に適切なゴルフ・クラブを選択してゴルフ・ボールを打つことができる。特定の位置が概ね水平であり、安定した表面を提供する場合、ゴルフ・バッグ300は、図7に示されているように直立位置で地面の上に載り、ベース309はゴルフ・バッグ300と地面との間の一次接触点を形成する。特定の位置が水平でなく、または安定な表面を提供しない場合、ゴルフ・バッグ300は、図8に示されているように傾斜位置で地面の上に載り、支持組立体313およびベース309はゴルフ・バッグ300と地面との間の接触点を協働して形成する。
【0036】
さらに、再び図3Aおよび3Bを参照すると、支持組立体313は一対の脚部316および一対の脚部取付け点317を含んでいる。脚部316は、ディバイダ312と一体となって形成するか、またはハウジング301および隣接するディバイダ312に取り付けられた別個のブラケットとして形成することのできる脚部取付け点317の所でハウジング301に枢動可能に固定されている。アクチュエータ315の上部は、脚部取付け点317から下向きに間隔を置いて配置されたアクチュエータ取付け点314の所で各脚部316に固定されている。アクチュエータ315の一部はハウジング301の材料で形成された覆いを通って延びることができ、アクチュエータ315の下部は後述のようにベース309に固定されている。参照として本明細書に組み入れられるChengの米国特許第6,386,362号も参照されたい。
【0037】
上述の支持組立体313の特徴は、ゴルフ・バッグ300を直立位置または傾斜位置で立たせることを可能にする。図7に示されている直立位置では、ハウジング301の長手方向軸700は地面に対して実質的に垂直であり、脚部316はハウジング301の外面に隣接して位置し、ゴルフ・バッグ300はベース309のみで支えられる。直立位置のベース309の構成に関しては、ベース309の実質的に下面全体が地面に接触しかつ平行になり、ベース309は図9に示されている非屈曲構成を有する。図8に示されている傾斜位置では、ハウジング301の長手方向軸800は地面に対して斜めに位置し、脚部316はハウジング301から斜めに離れる方向に延び、ゴルフ・バッグ300はベース309および脚部316の端部の両方で支えられる。傾斜位置でのベース309の構成に関しては、図10に示されているように、前部42のみが地面に接触したままになるように、ベース309の後部41が前部42に対して上向きに屈曲するかまたは枢動する。したがって、ゴルフ・バッグ300が傾斜位置に配置されるとベース309が屈曲する。
【0038】
ゴルフ・バッグ300を地面に配置する方法は、ゴルフ・バッグ300が直立位置で立つかまたは傾斜位置で立つかを決定する。個人がゴルフ・バッグ300を直立位置にする予定であるとき、ゴルフ・バッグ300は、長手方向軸700が地面に対して垂直になり、ベース309の実質的に下面全体が地面に接触するように地面に配置される。この手順によって、ゴルフ・バッグ300およびゴルフ・バッグ300に収容されているゴルフ道具の重量が分配され、ゴルフ・バッグ300が直立位置に配置される。しかし、傾斜位置が所望であるとき、ゴルフ・バッグ300およびゴルフ道具の重量がベース309の前部42上に分配されるようにゴルフ・バッグ300を地面に配置することができる。この手順によってハウジング301が前方に回転し、後部41が前部42に対して枢動する。後部41が枢動すると、アクチュエータ315が脚部316に上向きの力を誘発させ、それによって、脚部316がハウジング301から外側に回転する。したがって、ハウジング301を前方に回転させるとベース309が屈曲し、脚部316が外側に回転し、ゴルフ・バッグ300が傾斜位置に配置される。
【0039】
上述のゴルフ・バッグ300の構成は、ゴルフ・バッグ300を地面に直立位置または傾斜位置で置くのを可能にする構造を提供する。ベース309は、屈曲して直立位置から傾斜位置への変化を容易にする構造になっている。具体的には、ベース309は、ゴルフ・バッグ300が直立位置にあるときに地面との唯一の接触点を提供する。しかし、ゴルフ・バッグ300が傾斜位置になると、後部41が上向きに枢動して脚部316の端部が地面に接触するようにベース309が屈曲する。したがって、ベース309は、支持組立体313と連動してゴルフ・バッグ300を直立位置または傾斜位置で支持する。
【0040】
ベース309は、図9〜15Cに示されているように接触要素310および複数の接続要素60a〜60fを含んでいる。一般に、接触要素310は、実質的にハウジング301の下端部の周りを延びて閉鎖し、それによってゴルフ道具が下端部を通って延びるのを防止するポリマー・フォームのような可とう性の材料で形成されている。接触要素310をポリマー・フォームで形成できると仮定した場合、接続要素60a〜60fは、ベース309をハウジング301および支持組立体313に固定する耐久性の高い領域を補強するかまたは他の方法で提供する。接触要素310および接続要素60a〜60fのそれぞれについて以下に詳しく論じる。
【0041】
接触要素310は、側壁311および支持面52を含んでいる。側壁311は、支持面52と一体となって形成され、それによってベース309の耐久性を高めるものとして示されている。しかし、さらなる態様では、側壁311および支持面52を別個の要素として形成し、その後接合することができる。側壁311は支持面52から上向きに延び、支持面52は側壁311によって規定された領域を横切って延び、それによって概ね凹形の構造を形成する。図15A〜15Cの断面に示されているように、側壁311の上部は側壁311の下部と比較して厚さを薄くすることができる。この薄くした厚さを利用して、たとえば側壁311の上部の上を延びて側壁311に縫い付けられるハウジング301の材料の厚さを補償することができる。側壁311の下部は上部よりも全体的に厚いが、概ね後部41と前部42の間の界面に位置し、後部41が前部42に対して屈曲するかまたは枢動するのを容易にする、厚さの薄い領域53を各側に有している。側壁311の上縁部は、平面構成を示すか、または輪郭付けすることができる。同様に、側壁311の外面は一様な外観を有するか、または美的もしくは機能的な理由で輪郭付けすることができる。したがって、側壁311の特定の構成は、本発明の範囲内においてかなり多様であってよい。
【0042】
支持面52は、全体的にゴルフ・バッグ300の下面を形成し、地面に接触するように位置している。側壁311と同様に、支持面52の厚さは、前部42に対する後部41の屈曲または枢動を容易にするように選択される。一般に、支持面52の、ゴルフ・バッグ300の前部および後部に隣接して配置された部分は、中央部よりも厚い厚さを有している。特に、後部41と前部42の間の界面を形成する領域54は、支持面52の他の領域よりも厚さが厚い。領域54の厚さが薄くなっているため、領域54は支持面52の他の領域よりも可とう性が高く、それによって屈曲が促進される。厚さが薄くなっているだけでなく、くぼみ55が後部41と前部42の間の界面の所で支持面52を横切って延びており、それによって、やはり前部42に対する後部41の枢動を促進するたわみ線を形成している。くぼみ55は、各図において曲線状または半円形状を有するように示されているが、本発明の範囲内の他の形状を有してよい。
【0043】
前部42に対する後部41の屈曲または枢動を容易にするだけでなく、ゴルフ・バッグ300を使用し繰り返し地面に配置するときに生じる恐れのある予想される摩耗を補償するように支持面52の厚さを選択することもできる。支持面52に接触する様々な地面表面には、たとえば、コンクリート、岩場、土、および草地が含まれる。したがって、支持面52の、特に最も大きな摩耗を受ける可能性のある領域の全体的な厚さは、たとえば、5mm〜10mmの範囲であってよい。しかし、厚さは、接触要素310に使用される特定の構造および材料に応じて、この範囲から逸脱してよい。
【0044】
接触要素310を形成する材料は、従来の鋳造プロセスによって形作られるポリマー・フォームであってよく、この場合、鋳型を使用して所望の構成が与えられる。その際、接触要素310は、ポリウレタンまたはエチルビニルアセテート・フォームを含む材料で形成することができる。エチルビニルアセテート・フォームに適切な硬さは、たとえばAsker Cスケールで60〜64の範囲であってよい。このような種類のポリマー・フォームは、ゴルフ・バッグ・ベースに利用され、一般に密度の高い非発泡ポリマー材料で形成される従来の材料に対して利点を有する。ポリマー・フォーム材料は、ベース309が地面に接触するときに衝撃力を減衰させエネルギーを吸収する。フルセットのゴルフ・クラブおよびその他のゴルフ道具がハウジング301に収容されると、ゴルフ・バッグ300の重量が25ポンドを超えることがある。したがって、ゴルフ・バッグ300を地面に置くときにかなりの力が発生することがある。したがって、ポリマー・フォーム材料を使用してこのような力を緩衝しまたは他の方法で軽減させ、それによってゴルフ・クラブおよびその他のゴルフ道具を保護することができる。
【0045】
ポリマー・フォーム材料のさらなる恩典は、ベース309によって与えられる安定性および可とう性に関する。多くの従来のゴルフ・バッグ・ベースに組み込まれた密度の高い非発泡ポリマー材料は比較的薄い断面を示す。従来のベースは軽量であるが、ポリマー材料は概ね非可とう性である。しかし、接触要素310のポリマー・フォームは、可とう性を保持しつつ十分な安定性を付与する。可とう性の性質は、後部41が前部42に対して枢動するときに屈曲する接触要素310に特に適している。接触要素310にポリマー・フォームを利用することによって利点が得られるが、非発泡ポリマーのような様々な他の材料を利用して接触要素310を形成することができる。
【0046】
接続要素60a〜60fは、ベース309をハウジング301および支持組立体313に固定する耐久性のある領域を補強するかまたは他の方法で提供する。さらに、接続要素60a〜60fは追加的な安定性および剛性をベース309に付与することができる。接続要素60aは、前部42内に位置し、アクチュエータ315とベース309の間にコネクタを提供している。各図に示されているように、接続要素60aは、概ねL字形の構成を有し、一方のセグメントが側壁311の内側に沿って延び、他方のセグメントが支持面52の内側に沿って延びている。接続要素60aは、アクチュエータ315の下端部を受け入れアクチュエータ315をベース309に固定するコネクタも含んでいる。たとえば、複数のリベットまたは接着剤を利用して接続要素60aを接触要素310に固定することができる。
【0047】
接触要素60bは、後部41内に位置させられ、フレーム22とベース309の間にコネクタを提供している。接続要素60aと同様に、接続要素60bは、概ねL字形の構成を有し、一方のセグメントが側壁311の外側に沿って延び、他方のセグメントが支持面52の外側に沿って延びるように示されている。たとえば、リベットは、接続要素60bおよびフレーム22を通って延びてフレーム22をベース309にしっかりと接続することができる。接続要素60aは接触要素310の内面に隣接して位置しているが、接触要素60bは外面に隣接して位置している。接続要素60bと接触要素310の間の界面に平坦な最終外観を与えるために、接続要素60bを受け入れるくぼみを接触要素310に形成することができる。
【0048】
ハウジング301の一部を形成する材料を、たとえば縫付けまたは接着剤によってベース309に固定することができる。しかし、各図に示されているように、縫付けが使用されている。接触要素310がポリマー・フォーム材料で形成されるとき、材料を接触要素310に縫い付けるのに使用した糸は最終的に切断するかまたはフォーム材料から引き出すことができる。したがって、補強のために、接続要素60cおよび60dが側壁311の上縁部の周りを少なくとも部分的に延びている。単一の接続要素を使用することができるが、接続要素60cおよび60dは、後部41が前部42に対して枢動するのを容易にする空間によって分離されている。
【0049】
接続要素60eおよび60fは支持面52の内部領域に沿って延びている。接続要素60eおよび60fのそれぞれがベース309に追加的な剛性を付与することができる。さらに、接続要素60eおよび60fは、ディバイダ312とベース309の間を延びて様々なゴルフ・クラブを分けることのできるパーティションがベース309に固定される領域を補強することができる。接続要素60eは前部42に位置しているが、接続要素60fは後部41に位置している。この構成は接続要素60eと接続要素60fとの間に空間を形成してベース309の屈曲を容易にする。本発明のいくつかの態様では、特にパーティションが存在しないとき、接続要素60eおよび60fを省略するかまたはサイズを縮小することができる。
【0050】
様々なポリマーおよび金属を含む様々な材料が接続要素60a〜60fに適している。特に、接続要素60a〜60fをナイロン、ポリプロピレン、またはポリウレタン材料で形成することができ、または接続要素60a〜60fを、Atofina Companyによって製造されている、PEBAXなどの高屈曲モジュールポリエーテルブロックアミドで形成することができる。ポリエーテルブロックアミドは、低温での高衝撃抵抗、-40℃〜+80℃の温度範囲における性質の不変性、様々な化学薬品による劣化に対する耐性、および代替的なたわみの間の低ヒステリシスを含む、本発明の恩典となる様々な特性を付与する。接続要素60a〜60fに適した他の材料は、23%のガラス補強材を含むポリマーブロックアミドおよびナイロンの混合物である。さらに、接続要素60a〜60fはE.I.duPont de Nemours and Companyによって製造されるHYTRELなどのポリブチレンテレフタレートで形成することができる。上述のポリマー材料にガラス繊維または炭素繊維を組み込んで接続要素60a〜60fの強度を高めることによって複合材料を形成することもできる。織物材料のみを使用するか、または織物材料を接続要素60cおよび60dと一緒に使用することができる。
【0051】
上述のベース309の特定の構成は、本発明の範囲内の多数のベース構成の一例を提示している。上記に指摘したように、この構成を上述のような二重運搬ストラップ組立体と組み合わせて、運びやすい自立式ゴルフ・バッグまたはその他の運搬装置を提供することができる。
【0052】
上述のような二重運搬ストラップ組立体と一緒に使用できるさらなる構成を含む他のベース構成も、本発明から逸脱せずに可能である。たとえば、図16〜18Bを参照すると、ベース309'の他の構成が図示されている。上述のように、ゴルフ・バッグ300を使用して繰り返し地面に配置するとベース309の摩耗が生じる可能性がある。ベース309用に選択されたポリマー・フォーム材料は適切な耐摩耗性を付与することができるが、ベース309'に関して示したように追加的な耐摩耗性を付加することができる。ベース309'の一次構成要素は、接触要素310'、接続要素60a'〜60f'、ならびに一対の摩耗要素70a'および70b'である。接触要素310'および接続要素60a'〜60f'は、接触要素310および接続要素60a〜60fの概略的な構成を有している。したがって、接触要素310'はポリマー・フォーム材料で形成され、側壁311'および支持面52'を含んでいる。摩耗要素70a'および70b'は、比較的摩耗度の高い領域で支持面52'に固定されている。摩耗要素70a'および70b'の一部は側壁311'上まで延びてもよい。
【0053】
ベース309'の構成、特に接触要素310'ならびに摩耗要素70a'および70b'を形成する材料は、従来の運動靴のソール構造に類似している。一般に、運動靴のソール構造は、ミッドロール、およびミッドソールの下面に固定されたアウトソールを含んでいる。ミッドソールは、ソール構造が地面に対して圧縮されたときに衝撃力を減衰させてエネルギーを吸収する、エチルビニルアセテートまたはポリウレタン・フォームなどのポリマー・フォームで形成されている。アウトソールは、一般に耐摩耗性および耐久性が高いとみなされているゴム材料で形成されている。したがって、アウトソールは地面に接触するように位置させられる。したがって、ベース309'に関しては、摩耗要素70a'および70b'を地面に接触するように位置させることができ、かつ摩耗要素70a'および70b'は従来の履物のアウトソールによって与えられる耐摩耗特性を提供することができる。したがって、ベース309とは対照的に、摩耗要素70b'は接続要素60b'上を延びている。摩耗要素70a'および70b'を形成する材料は、カーボン・ブラック・ゴム化合物を含む材料で形成することができる。摩耗要素70a'および70b'は、接着剤または機械的ファスナーを使用した様々な従来の取付け技術によって接触要素310'に固定することができる。
【0054】
ベース309およびベース309'の概略的な構成を有するベースを、支持組立体を含まない他の種類のゴルフ・バッグに適用することもできる。図19を参照すると、カート形式のゴルフ・バッグ80が示されている。ゴルフ・バッグ80は本体81およびベース82を含んでいる。ベース82の一次要素は接触要素83であり、ベース82は、接触要素83に固定された複数の摩耗要素84を含んでよい。従来の態様と同様に、接触要素83をエチルビニルセテートまたはポリウレタン・フォームなどのポリマー・フォームで形成することができ、摩耗要素84をたとえばカーボン・ブラック・ゴム化合物で形成することができる。したがって、摩耗要素を有するポリマー・フォームを使用してゴルフ・バッグ・ベースを形成するという一般的な概念を複数のゴルフ・バッグ型に適用することができる。もちろん、この大形のゴルフ・バッグ型構成でも本発明から逸脱せずに上述の種類の二重運搬ストラップ組立体に適合することができる。
【0055】
上述のベース309および309'の構成に多数の修正を施すことができる。たとえば、側壁311は、側壁311の上面を囲みハウジング301の材料要素を受け入れるくぼみを含んでよい。したがって、材料要素は側壁311の内面と外面との間を延びることができる。フレーム308は、ハウジング301の一側面に沿って延びる単一の軸として開示されているが、ディバイダ312とベース309との間を延びる複数のステイ・ロッドの構成を有してよい。したがって、ステイ・ロッドを受け入れる複数のステイ・ソケットをベース309に成形することができる。いくつかの態様では、内部フレームはベース309の周りを延びて追加的な安定性を付与することができる。さらに、追加的な接続要素をベース309に付加して、ゴルフ・クラブ・シャフト同士を分離するパーティション同士を接続することができる。必要に応じて、バッグのすべての実施例は、本発明から逸脱せずに上述の種類の二重運搬ストラップ組立体を含んでよい。したがって、本発明は、具体的に図示された実施例に限定されない。むしろ、本発明の要旨および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されているように広義に解釈すべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運搬すべき1つまたは複数の物体を少なくとも部分的に収容するためのチャンバを規定するハウジングと、
ハウジングに連結された第1の肩ストラップと、
第1の肩ストラップに対して枢動可能に連結された第1の端部、およびハウジングまたは第1の肩ストラップに連結された第2の端部を有する第2の肩ストラップとを含む運搬装置。
【請求項2】
ハウジングの第1の端部に固定されたベースであって、ハウジングの第1の端部の周りを実質的に延び、地面に接触するための支持面を形成する一体要素を含み、たわみ線を規定し、ベースの第1の部分が、ベースの第2の部分に対してたわみ線の周りを枢動可能であるベースをさらに含む、請求項1記載の運搬装置。
【請求項3】
第2の肩ストラップが、第1の肩ストラップに対して10回転度〜90回転度回転することによって枢動可動可能である、請求項2記載の運搬装置。
【請求項4】
第1の肩ストラップが、3つの独立した位置でハウジングに連結され、第2の肩ストラップが、1つの位置でハウジングに連結される、請求項2記載の運搬装置。
【請求項5】
第2の肩ストラップがハウジングに連結される位置が、第1の肩ストラップがハウジングに連結される3つの独立した位置のうちの1つと同じである、請求項4記載の運搬装置。
【請求項6】
第1の肩ストラップをハウジングの第1の端部の近くに連結する第1の連結システムと、
第1の肩ストラップをハウジングの第1の端部の近くに連結する第2の連結システムと、
第1の肩ストラップをハウジングの第1の端部とハウジングの第2の端部との間の位置でハウジングに連結する第3の連結システムとをさらに含む、請求項1記載の運搬装置。
【請求項7】
第2の肩ストラップの第2の端部をハウジングの第1の端部とハウジングの第2の端部との間の位置でハウジングに連結する第4の連結システムをさらに含む、請求項6記載の運搬装置。
【請求項8】
第4の連結システムが調整可能であり、第1の連結システム、第2の連結システム、および第3の連結システムのうちの少なくとも1つが調整可能である、請求項7記載の運搬装置。
【請求項9】
第4の連結システムが第2の肩ストラップをハウジングに連結する位置が、第3の連結システムが第1の肩ストラップをハウジングに連結する位置に近接している、請求項7記載の運搬装置。
【請求項10】
第4の連結システムが第2の肩ストラップをハウジングに連結する位置が、第3の連結システムが第1の肩ストラップをハウジングに連結する位置と同じである、請求項7記載の運搬装置。
【請求項11】
第2の肩ストラップの第1の端部を枢動可能に第1の肩ストラップに連結する第5の連結システムをさらに含む、請求項7記載の運搬装置。
【請求項12】
第5の連結システムが、第2の肩ストラップを取外し可能に第1の肩ストラップに連結する、請求項11記載の運搬装置。
【請求項13】
第2の肩ストラップの第1の端部を第1の肩ストラップに枢動可能に連結する第1の連結システムをさらに含む、請求項2記載の運搬装置。
【請求項14】
第1の連結システムが、第2の肩ストラップを取外し可能に第1の肩ストラップに連結する、請求項13記載の運搬装置。
【請求項15】
ハウジングがゴルフ・クラブ・バッグを含む、請求項2記載の運搬装置。
【請求項16】
ベースがポリマー・フォーム材料で形成される、請求項15記載の運搬装置。
【請求項17】
ベースがエチルビニルアセテート・フォーム材料で形成される、請求項15記載の運搬装置。
【請求項18】
たわみ線がベース中のくぼみである、請求項2記載の運搬装置。
【請求項19】
ハウジングの上部からベースまで延びる軸をさらに含む、請求項2記載の運搬装置。
【請求項20】
軸が、ハウジングの第2の端部の近位に位置し、ハンドルを形成する湾曲領域を含む、請求項19記載の運搬装置。
【請求項21】
軸が、ハウジングの第1の端部の近位に位置する第2の湾曲領域を含む、請求項20記載の運搬装置。
【請求項22】
ハウジングおよびベースに固定され、運搬装置を傾斜位置に支持する一対の脚部を含む支持組立体をさらに含む、請求項2記載の運搬装置。
【請求項23】
ベースが非屈曲構成であり、脚部が、運搬装置が直立位置にあるときにハウジングに隣接し、ベースの第1の部分が、ベースの第2の部分に対して枢動し、脚部が、運搬装置が傾斜位置にあるときにハウジングから離れる方向へ延びる、請求項22記載の運搬装置。
【請求項24】
以下の段階を含む方法:
運搬すべき1つまたは複数の品目を少なくとも部分的に収容するためのハウジングを含む運搬装置に肩ストラップ組立体を係合する段階であって、肩ストラップ組立体が、ハウジングに連結された第1の肩ストラップ部材および連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に枢動可能に連結された第2の肩ストラップ部材を含む段階;ならびに
運搬装置をユーザの肩に載せ、運搬装置をユーザの肩に載せる間に、第2の肩ストラップ部材が連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に対して枢動する段階。
【請求項25】
運搬装置をユーザの肩に載せる段階が、
第1の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第1の開口部を通して第1のアームを延ばす段階;および
第2の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第2の開口部を通して第2のアームを延ばす段階を含む、請求項24記載の方法。
【請求項26】
第1のアームを第1の開口部から取り外し、第2のアームを第2の開口部から取り外し、それによって運搬装置をユーザの肩から外す段階をさらに含み、第1のアームまたは第2のアームの少なくとも一方が取り外されるときに第2の肩ストラップ部材が連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に対して枢動する、請求項25記載の方法。
【請求項27】
第1の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第1の開口部のサイズを調整する段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項28】
第2の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第2の開口部のサイズを調整する段階をさらに含む、請求項25記載の方法。
【請求項29】
第2の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第2の開口部のサイズを調整する段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項30】
運搬装置をユーザの肩から取り外す段階をさらに含み、運搬装置をユーザの肩から取り外す間に、第2の肩ストラップ部材が、連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に対して枢動する、請求項28記載の方法。
【請求項31】
少なくとも1本のゴルフ・クラブをハウジングに入れる段階をさらに含む、請求項28記載の方法。
【請求項32】
以下の段階を含む方法:
運搬装置のハウジングに第1の肩ストラップ部材を係合させる段階;
運搬装置のハウジングまたは第1の肩ストラップ部材に第2の肩ストラップ部材の第1の端部を係合させる段階;ならびに
第2の肩ストラップ部材が枢動可能な接続継手の所で第1の肩ストラップ部材に対して移動可能になるように、第2の肩ストラップ部材の第2の端部を枢動可能な接続継手の所で第1の肩ストラップ部材に係合させる段階。
【請求項33】
第2の肩ストラップの第2の端部を枢動可能な接続継手の所で第1の肩ストラップ部材から係合解除する段階をさらに含む、請求項32記載の方法。
【請求項34】
枢動可能な接続継手が、第2の肩ストラップ部材を取外し可能に第1の肩ストラップ部材に係合させる、請求項32記載の方法。
【請求項35】
運搬装置に係合させるための第1の連結システムを有する第1の端部、運搬装置に係合させるための第2の連結システムを有する第2の端部、および第1の接続継手部を含む第1の肩ストラップと、
第2の肩ストラップが第1および第2の接続継手部を介して第1の肩ストラップに対して移動可能に連結されるように、運搬装置または第1の肩ストラップに係合させるための第1の連結システムを有する第1の端部、および第1の接続継手部に移動可能に連結された第2の接続継手部を有する第2の端部を含む第2の肩ストラップとを含む肩ストラップ組立体。
【請求項36】
第2の接続継手部が第1の接続継手部に連結されると第2の接続継手部が第1の接続継手部に対して回転する、請求項35記載の肩ストラップ組立体。
【請求項37】
第2の接続継手部が、第1の接続継手部に対して10回転度〜90回転度にわたって回転する、請求項36記載の肩ストラップ組立体。
【請求項38】
第2の接続継手部が、第1の接続継手部に対して20回転度〜60回転度にわたって回転する、請求項36記載の肩ストラップ組立体。
【請求項39】
第2の接続継手部が第1の接続継手部に取外し可能に連結される、請求項35記載の肩ストラップ組立体。
【請求項1】
運搬すべき1つまたは複数の物体を少なくとも部分的に収容するためのチャンバを規定するハウジングと、
ハウジングに連結された第1の肩ストラップと、
第1の肩ストラップに対して枢動可能に連結された第1の端部、およびハウジングまたは第1の肩ストラップに連結された第2の端部を有する第2の肩ストラップとを含む運搬装置。
【請求項2】
ハウジングの第1の端部に固定されたベースであって、ハウジングの第1の端部の周りを実質的に延び、地面に接触するための支持面を形成する一体要素を含み、たわみ線を規定し、ベースの第1の部分が、ベースの第2の部分に対してたわみ線の周りを枢動可能であるベースをさらに含む、請求項1記載の運搬装置。
【請求項3】
第2の肩ストラップが、第1の肩ストラップに対して10回転度〜90回転度回転することによって枢動可動可能である、請求項2記載の運搬装置。
【請求項4】
第1の肩ストラップが、3つの独立した位置でハウジングに連結され、第2の肩ストラップが、1つの位置でハウジングに連結される、請求項2記載の運搬装置。
【請求項5】
第2の肩ストラップがハウジングに連結される位置が、第1の肩ストラップがハウジングに連結される3つの独立した位置のうちの1つと同じである、請求項4記載の運搬装置。
【請求項6】
第1の肩ストラップをハウジングの第1の端部の近くに連結する第1の連結システムと、
第1の肩ストラップをハウジングの第1の端部の近くに連結する第2の連結システムと、
第1の肩ストラップをハウジングの第1の端部とハウジングの第2の端部との間の位置でハウジングに連結する第3の連結システムとをさらに含む、請求項1記載の運搬装置。
【請求項7】
第2の肩ストラップの第2の端部をハウジングの第1の端部とハウジングの第2の端部との間の位置でハウジングに連結する第4の連結システムをさらに含む、請求項6記載の運搬装置。
【請求項8】
第4の連結システムが調整可能であり、第1の連結システム、第2の連結システム、および第3の連結システムのうちの少なくとも1つが調整可能である、請求項7記載の運搬装置。
【請求項9】
第4の連結システムが第2の肩ストラップをハウジングに連結する位置が、第3の連結システムが第1の肩ストラップをハウジングに連結する位置に近接している、請求項7記載の運搬装置。
【請求項10】
第4の連結システムが第2の肩ストラップをハウジングに連結する位置が、第3の連結システムが第1の肩ストラップをハウジングに連結する位置と同じである、請求項7記載の運搬装置。
【請求項11】
第2の肩ストラップの第1の端部を枢動可能に第1の肩ストラップに連結する第5の連結システムをさらに含む、請求項7記載の運搬装置。
【請求項12】
第5の連結システムが、第2の肩ストラップを取外し可能に第1の肩ストラップに連結する、請求項11記載の運搬装置。
【請求項13】
第2の肩ストラップの第1の端部を第1の肩ストラップに枢動可能に連結する第1の連結システムをさらに含む、請求項2記載の運搬装置。
【請求項14】
第1の連結システムが、第2の肩ストラップを取外し可能に第1の肩ストラップに連結する、請求項13記載の運搬装置。
【請求項15】
ハウジングがゴルフ・クラブ・バッグを含む、請求項2記載の運搬装置。
【請求項16】
ベースがポリマー・フォーム材料で形成される、請求項15記載の運搬装置。
【請求項17】
ベースがエチルビニルアセテート・フォーム材料で形成される、請求項15記載の運搬装置。
【請求項18】
たわみ線がベース中のくぼみである、請求項2記載の運搬装置。
【請求項19】
ハウジングの上部からベースまで延びる軸をさらに含む、請求項2記載の運搬装置。
【請求項20】
軸が、ハウジングの第2の端部の近位に位置し、ハンドルを形成する湾曲領域を含む、請求項19記載の運搬装置。
【請求項21】
軸が、ハウジングの第1の端部の近位に位置する第2の湾曲領域を含む、請求項20記載の運搬装置。
【請求項22】
ハウジングおよびベースに固定され、運搬装置を傾斜位置に支持する一対の脚部を含む支持組立体をさらに含む、請求項2記載の運搬装置。
【請求項23】
ベースが非屈曲構成であり、脚部が、運搬装置が直立位置にあるときにハウジングに隣接し、ベースの第1の部分が、ベースの第2の部分に対して枢動し、脚部が、運搬装置が傾斜位置にあるときにハウジングから離れる方向へ延びる、請求項22記載の運搬装置。
【請求項24】
以下の段階を含む方法:
運搬すべき1つまたは複数の品目を少なくとも部分的に収容するためのハウジングを含む運搬装置に肩ストラップ組立体を係合する段階であって、肩ストラップ組立体が、ハウジングに連結された第1の肩ストラップ部材および連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に枢動可能に連結された第2の肩ストラップ部材を含む段階;ならびに
運搬装置をユーザの肩に載せ、運搬装置をユーザの肩に載せる間に、第2の肩ストラップ部材が連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に対して枢動する段階。
【請求項25】
運搬装置をユーザの肩に載せる段階が、
第1の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第1の開口部を通して第1のアームを延ばす段階;および
第2の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第2の開口部を通して第2のアームを延ばす段階を含む、請求項24記載の方法。
【請求項26】
第1のアームを第1の開口部から取り外し、第2のアームを第2の開口部から取り外し、それによって運搬装置をユーザの肩から外す段階をさらに含み、第1のアームまたは第2のアームの少なくとも一方が取り外されるときに第2の肩ストラップ部材が連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に対して枢動する、請求項25記載の方法。
【請求項27】
第1の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第1の開口部のサイズを調整する段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項28】
第2の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第2の開口部のサイズを調整する段階をさらに含む、請求項25記載の方法。
【請求項29】
第2の肩ストラップ部材によって少なくとも部分的に規定された第2の開口部のサイズを調整する段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項30】
運搬装置をユーザの肩から取り外す段階をさらに含み、運搬装置をユーザの肩から取り外す間に、第2の肩ストラップ部材が、連結システムを介して第1の肩ストラップ部材に対して枢動する、請求項28記載の方法。
【請求項31】
少なくとも1本のゴルフ・クラブをハウジングに入れる段階をさらに含む、請求項28記載の方法。
【請求項32】
以下の段階を含む方法:
運搬装置のハウジングに第1の肩ストラップ部材を係合させる段階;
運搬装置のハウジングまたは第1の肩ストラップ部材に第2の肩ストラップ部材の第1の端部を係合させる段階;ならびに
第2の肩ストラップ部材が枢動可能な接続継手の所で第1の肩ストラップ部材に対して移動可能になるように、第2の肩ストラップ部材の第2の端部を枢動可能な接続継手の所で第1の肩ストラップ部材に係合させる段階。
【請求項33】
第2の肩ストラップの第2の端部を枢動可能な接続継手の所で第1の肩ストラップ部材から係合解除する段階をさらに含む、請求項32記載の方法。
【請求項34】
枢動可能な接続継手が、第2の肩ストラップ部材を取外し可能に第1の肩ストラップ部材に係合させる、請求項32記載の方法。
【請求項35】
運搬装置に係合させるための第1の連結システムを有する第1の端部、運搬装置に係合させるための第2の連結システムを有する第2の端部、および第1の接続継手部を含む第1の肩ストラップと、
第2の肩ストラップが第1および第2の接続継手部を介して第1の肩ストラップに対して移動可能に連結されるように、運搬装置または第1の肩ストラップに係合させるための第1の連結システムを有する第1の端部、および第1の接続継手部に移動可能に連結された第2の接続継手部を有する第2の端部を含む第2の肩ストラップとを含む肩ストラップ組立体。
【請求項36】
第2の接続継手部が第1の接続継手部に連結されると第2の接続継手部が第1の接続継手部に対して回転する、請求項35記載の肩ストラップ組立体。
【請求項37】
第2の接続継手部が、第1の接続継手部に対して10回転度〜90回転度にわたって回転する、請求項36記載の肩ストラップ組立体。
【請求項38】
第2の接続継手部が、第1の接続継手部に対して20回転度〜60回転度にわたって回転する、請求項36記載の肩ストラップ組立体。
【請求項39】
第2の接続継手部が第1の接続継手部に取外し可能に連結される、請求項35記載の肩ストラップ組立体。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−188141(P2010−188141A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73971(P2010−73971)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【分割の表示】特願2007−515592(P2007−515592)の分割
【原出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【分割の表示】特願2007−515592(P2007−515592)の分割
【原出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
[ Back to top ]