説明

ゴルフ練習用マット

【課題】平坦部はもとより傾斜面にボールがONした状態での練習が出来るマットであって、その為に必要とされる充分な機能を確保した上で、簡素な構造とし、それに伴い部品点数を少なくし、軽量化を図り、価格的に有利なものとすると共に、プレイヤー即ち練習者の足元にも配慮したゴルフ練習用マットを提供する。
【解決手段】平面視略四角形を呈し、傾斜面であるマット敷設部15を有する合成樹脂製の基台1に、該基台1と同様に平面視略四角形を呈し、合成樹脂製で平板状に形成されたマット3を載置可能とし、該マット3の上面には、細長く形成されたマジックテープ4を間隔を置いて、前記マット敷設部15の傾斜方向に平行するよう接着剤等で取り付け、且つマット3に固定された前記マジックテープ4と対応させたマジックテープ5を裏面に固定した短冊状の複数枚の人工芝生6を隙間を持たせて、前記マジックテープ4と直交するよう横設させ、前記人工芝生6を前記マット3の上面に着脱自在に取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフのショットを練習する為のマットで、特にマットを敷設する傾斜面を有する基台を含むゴルフ練習用マットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ゴルフは、スポーツとしては勿論、娯楽として或いは懇親を深めるため等種々の目的で、紳士淑女ばかりでなく、年代を問わず幅広い層に親しまれているスポーツである。ゴルフが大衆のものになったと云われて久しいが、やはりステータスは高く、競技を行なう場合は、それなりのマナーが要求される。とはいっても、競技であるからには、良いスコアを出してライバルに差を付けたいと思うのは人情で、その為には練習が必要となる。そこで、打ちっ放しの練習場へ行くことになるが、練習場では、平坦地を想定したものが多い。即ち平坦なグランド上に、表面に人工芝を配設した練習用マットを配置し、その上に載せたボールをクラブで叩くというものである。然し、実際のコースでは、常に平坦なグリーンをキープすることはなく、傾斜地でのプレーを余儀なくされる場合が多々ある。従って、実地に即した練習をする為には、傾斜面にボールがONした状態をも具現させなければならない。
【0003】
近年、こうした、傾斜面にボールがONした状態を具現させ得る練習用マットが、多種多様開発されており、色々なタイプのものが既に利用されている。例えば、樹脂製の概四角形の基板の表面に人工芝のショットマットを両面接着テープや接着剤等により貼り付け、前記基板の一方側端部近傍裏面側にナットを植設し、該ナットに選択的にアジャスターボルトを螺合させて、前記ショットマットの傾斜角を任意に調整可能としたものが知られている。その狙いの主とするところは、ゴルフ場に於ける平坦地やアップヒル、ダウンヒル、前上がり、前下がり等の任意の状態を再現可能とし、それぞれの状況に沿った練習が出来るようにすることである。(特許文献1参照)
【特許文献1】特開平10−165551
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術は、確かに平坦地やアップヒル、ダウンヒル、前上がり、前下がり等の任意の状態を再現させ得る練習台であって、再現する傾斜状態も画一的なものではなく、微調整が可能であり、その意味では非常に優れたものといえる。
【0005】
然しながら、傾斜状態を持たせるために、ボルトとナットを使用し、且つボルトとナットにより微調整を行うという構成をとっている為、構造が複雑で、部品点数も多く、重量も嵩み、傾斜面の調整も面倒であり、価格的にもけっして有利とは云えないものである。更に、実際のコースに即した練習ということから考えると、傾斜しているのは、ボールが乗っている部分のみではなく、プレイヤーの足元も傾斜している場合もあるので、足元にも配慮したマットが必要となるが、従来技術に於いては明確なる示唆はない。
【0006】
本発明は、こうした従来技術に鑑み、平坦部はもとより傾斜面にボールがONした状態での練習が出来るマットであって、その為に必要とされる充分な機能を確保した上で、簡素な構造とし、それに伴い部品点数を少なくし、軽量化を図り、価格的に有利なものとすると共に、プレイヤー即ち練習者の足元にも配慮したゴルフ練習用マットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、平面視略四角形を呈し、傾斜面であるマット敷設部を有する合成樹脂製の基台に、該基台と同様に平面視略四角形を呈し、合成樹脂製で平板状に形成されたマットを載置可能とし、該マットの上面には、細長く形成されたマジックテープを間隔を置いて、前記マット敷設部の傾斜方向に平行するよう接着剤等で取り付け、且つマットに固定された前記マジックテープと対応させたマジックテープを裏面に固定した短冊状の複数枚の人工芝生を隙間を持たせて、前記マジックテープと直交するよう横設させ、前記人工芝生を前記マットの上面に着脱自在に取り付けたものである。この様に構成したことにより、簡素な構造となるばかりでなく、それに伴い部品点数が少なくなり、軽量化を図れ、価格的にも有利となり、足元にも配慮したバリエーションに富んだゴルフ練習用マットを提供することが出来る。
【0008】
請求項2記載の発明は、基台に於けるマット敷設部に人工芝生を取り付け固定したマットを載置するに当たり、前記基台と前記マットの間で係止手段を設けたことである。この様に構成したことにより、基台へのマット載置を、より安定的に確実に行えるゴルフ練習用マットを提供することが出来る。
【0009】
請求項3記載の発明は、マット敷設部の傾斜方向を同じとして、複数の基台を隣り合わせで配置し、前記それぞれのマット敷設部には、表面側にマジックテープを接着剤等で固定したマットがそれぞれ載置され、該マット上には、裏面に前記マジックテープと対応するようにマジックテープを接着剤等で固定した複数枚の人口芝生を前記マジックテープに対して直交するよう取り付けると共に該人工芝生を隣り合う前記マットの間を覆うように配置させることで複数の基台と該基台に載置されたマットを連接するようにしたものである。この様に構成したことにより、広い芝生での練習が可能となり、練習態様のバリエーションを更に豊富にしたゴルフ練習用マットを提供することが出来る。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、以上説明したように構成されているので、下記に説明するような効果を奏する。
【0011】
本発明によるゴルフ練習用マットは、平面視略四角形を呈し、傾斜面であるマット敷設部を有する合成樹脂製の基台に、該基台と同様に平面視略四角形を呈し、合成樹脂製で平板状に形成されたマットを載置可能とし、該マットの上面には、細長く形成されたマジックテープを間隔を置いて、前記マット敷設部の傾斜方向に平行するよう接着剤等で取り付け、且つマットに固定された前記マジックテープと対応させたマジックテープを裏面に固定した短冊状の複数枚の人工芝生を隙間を持たせて、前記マジックテープと直交するよう横設させ、前記人工芝生を前記マットの上面に着脱自在に取り付けたので、簡素な構造となるばかりでなく、それに伴い部品点数が少なくなり、合成樹脂を使用することにより軽量化が図れ、価格的にも有利となり、足元にも配慮したバリエーションに富んだ練習を行うことが出来る。
【0012】
更に、本発明によるゴルフ練習用マットは、基台に於けるマット敷設部に人工芝生を取り付け固定したマットを載置するに当たり、前記基台と前記マットの間で係止手段を設けたので、基台へのマット載置を、より安定的に確実に行うことが出来る。
【0013】
更に、本発明によるゴルフ練習用マットは、マット敷設部の傾斜方向を同じとして、複数の基台を隣り合わせで配置し、前記それぞれのマット敷設部には、表面側にマジックテープを接着剤等で固定したマットがそれぞれ載置され、該マット上には、裏面に前記マジックテープと対応するようにマジックテープを接着剤等で固定した複数枚の人口芝生を前記マジックテープに対して直交するよう取り付けると共に該人工芝生を隣り合う前記マットの間を覆うように配置させることで複数の基台と該基台に載置されたマットを連接するようにしたので、広い芝生での練習が可能となり、練習態様のバリエーションを更に豊富にすることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づき詳細に説明する。図1は本発明によるゴルフ練習用マットの一実施形態を示す側面図で、図2は図1に於けるA矢視図、図3は本発明によるゴルフ練習用マットのマットアセンブリの詳細を示す斜視図で、図4は本発明によるゴルフ練習用マットの基台の詳細を示す斜視図、図5は本発明によるゴルフ練習用マットのピン状部材を示す斜視図である。更に図6は本発明によるゴルフ練習用マットの他の実施形態である連設状態を示す平面図であって、図7は本発明によるゴルフ練習用マットの使用例を示す簡略側面図である。
【0015】
それでは、図1と図2により、本発明によるゴルフ練習用マットの基本となる構成について説明する。1は、合成樹脂等を材料として形成された基台で、図1に示す如く、側面から見ると略直角三角形を呈したものとなっている。上側の傾斜面には、前記基台と同様に合成樹脂等を材料として平板状に形成されたマット3が載置されていて、該マット3上には、細長く形成された2枚のマジックテープ4が間隔を置いて、図2に示す如く、上下方向に伸びるように接着剤等で取り付けられている。6は、前記マジックテープ4と直交するように横設された人工芝生であって、短冊状に作られている。本実施形態では、人工芝生6を一定の間隔を置いて4枚使用している。各人工芝生6の間に設けた間隔は、ボールを載置するに適した距離(長さ)となっている。更に人工芝生6の裏面には、前記マット3上に取り付けられたマジックテープ4に対応してマジックテープ5が接着剤等で取り付けられていて、マット3に対して人工芝生6が着脱自在となっている。マジックテープ5は、4枚の人工芝生の裏面に一連で取り付け固定させているが、4枚の人工芝生を個々に着脱可能とする為、各人工芝生6それぞれの裏面に取り付け固定するようにしても良い。各人工芝生6それぞれの裏面に取り付け固定することで、個々の人口芝生6の取替えが可能となり、高さ等異なる芝生を使用したり、擦り切れた芝生を新しいものに交換すること等が簡単に行なえる利点がある
【0016】
続いて、図1及び図2を参照しながら説明を加える。本発明によるゴルフ練習用マットの開発に伴い、基台1の大きさや傾斜角度そしてマット3の厚さに付いても検討を行なった。これは、プレイヤーの練習し易さや後述する使用方法のバリエーションを含めて、実際のコースに於けるプレーに効果の有る練習を可能とするには、どのような形状特に大きさと角度とするのが良いかということである。結果としてマット3は、縦300mm×横300mm×厚さ15mmとするのが適当で、基台1の上部である傾斜面の縦横の長さは、前記マット3と略同じとし、角度に於いては、概ね15度が適当であるとの結論に達した。勿論、この大きさと角度は、標準的な値として妥当であると判断されるものであって、必ずしも限定されるものではなく、種々改変可能であるのは云うまでもない。尚、基台1とマット3の材料として、合成樹脂と説明したが、産業廃棄物であるウレタンゴム等の廃プラスチックや古タイヤを細かく破砕したチップを接着剤を介在させて集成成形すれば、公害対策の一環にもなり、環境面への貢献も行なえるばかりでなく、商品としてのコストダウンが図れるという利点も有る。
【0017】
次に、図3に基づき、図4を参照しながら、マット3及び基台1個々について詳細に説明する。平面視方形で平板状のマット3の上面にはマジックテープを介して短冊状(平面視で長い長方形)の4枚の人工芝生6が取り付け固定されている。該人工芝生6の前記マット3への取り付け固定方法の概要については、既に述べた通りであるが、念の為あらためて説明する。まず、マジックテープ4をマット3表面の両側に所定の間隔を置いて接着剤等でもって固着即ち固定する。ここで重要なのは、マジックテープ4の固定方向であって、基台1の傾斜面であるマット敷設部15の傾斜方向と平行して取り付け固定されることである。この様に配設されたマジックテープ4と対応するように、マジックテープ5が人工芝生6裏面に接着剤等でもって固定されており、マジックテープ4及び5の部分を重ねるように圧着することで、マット3と各人工芝生6が一体的となる。一体的となったマット3と各人工芝生6がマットアセンブリ2であって、この時、各人口芝生6は、マジックテープ4と5に対して直交するように、換言すれば、前記マット敷設部15の傾斜方向とは直交する方向に配設されている。その理由は、ボールを打つ場合のクラブヘッドの動きに人口芝生6の長手方向を沿わせることで、マット3への人口芝生6の配設即ち取り付け固定状態を安定させる(クラブヘッドの動きに人口芝生6の長手方向を沿わせるのではなく、直交させると、隙間9にクラブヘッドが入り込み人口芝生6端部を剥がしてしまうので、それを防止する。)ことになることと、後述するように、基台1とマット3の連接使用時に効果があるからである。尚、本実施形態では、4枚の人口芝生6を使用しているが、3枚でも5枚でも良く、特に限定するものではない。又、人口芝生6裏面に固定するマジックテープ5は、マジックテープ4と略同じ長さとし、各人口芝生6に一連で取り付け固定しても良く、各人口芝生6の巾に合わせた長さとして個々に固定しても良いのは、前述した通りである。更に、マジジックテープ4及び5の取り付け固定間隔は、マット3の大きさにより変化するが、人口芝生6がマット3に、より安定して取り付け固定されるような間隔とするのは云うまでもない。
【0018】
基台1は、図4に示すように、底部14の一方の端縁側が肉厚となっていて、薄肉の他方の端縁側との上方が平面状になっていて、マット敷設部15を傾斜面として形成している。該マット敷設部15には、マットアセンブリ2が載置されるのであるが、載置に当たっては、クラブヘッドの動きに人口芝生6の長手方向が沿うように行なうのが大切で、場合によっては、載置方向を判り易く細工しておいても良い。
【0019】
前述したように、マットアセンブリ2は、基台1に載置即ち載せるだけで良く、これは基台1とマットアセンブリ2との接触面に於ける摩擦抵抗とマット敷設部15の角度との相互効果を利用しているからであって、マットアセンブリ2は基台1に安定して載置され、練習時に於いても大きくずれたり、脱落するようなことはない。然し、ケースバイケースで時によっては、より安定的に、確実に載置する方が良い場合があり、その様な要望を満たす為に、例えばマットアセンブリ2のマット3裏面と基台1に於けるマット敷設部15を細かい凹凸状に形成することも可能である。この凹凸状部分によって、摩擦抵抗は格段に大きくなる。更に、より安定的に、確実に載置する方法として、基台1とマットアセンブリ2(実質的にはマット3)とを簡単に係止する方法がある。
【0020】
図5に示すピン状部材8は、基台1とマットアセンブリ2とを簡単に係止する為のものであって、図3及び図4を参照しながら説明する。ピン状部材8は、円筒状の脚柱部12と該脚柱部12の端部に設けられた頭部13から成っている。基台1には有低孔11が形成(図4参照)され、マット3には孔10が形成(図3参照)されていて、基台1のマット敷設部15上にマットアセンブリ2を載置した時に、前記有低孔11と孔10が位置的に合致するようになっているので、ピン状部材8の挿入が可能となる。ピン状部材8の脚注部12を前記孔10に挿入し、更に挿入することで有低孔11に進み、頭部13がマット3に於ける孔10周辺に当接し、挿入が完了する。これによって係止が行なわれるのであるが、ピン状部材8の材質を前記基台1やマット3より若干硬度の高い合成樹脂を使用しており、挿入はスムースに行なわれる。尚、ピン状部材8の材質は、特に合成樹脂に限るものではなく、金属製等であっても使用可能である。又、本実施形態では係止個所を2箇所としたがこれに限定されるものではないことを付言して置く。
【0021】
図6は、本発明によるゴルフ練習用マットを連接し、芝生部分を広くした状態での練習が出来るようにしたものである。マット敷設部15の傾斜方向を同じとして、二つの基台1、1を隣り合わせで配置し、前記それぞれのマット敷設部15、15には、表面側にマジックテープ4を接着剤等で固定したマット3、3がそれぞれ載置され、該マット3,3上には、裏面に、前記マジックテープ4と対応するようにマジックテープ5を接着剤等で固定することで、一連で一体化状とした4枚の人口芝生7が固定されている。その固定は、マット3,3の表面側に間隔を置いて固定された、それぞれ2枚のマジックテープ4と該マジックテープ4と対応させて人口芝生7裏面側に間隔を置いて固定された、それぞれ2枚のマジックテープ5によって行なわれる。即ち、マジックテープ4及び5の部分を重ねるように圧着することで、マット3、3と各人工芝生7が一体的となる。ここで重要なのは、各人口芝生7がマジックテープ4及び5に対して直交するように考慮されていることである。前述したように、この構成は、ボールを打つ場合のクラブヘッドの動きに人口芝生7の長手方向を沿わせることで、マット3への人口芝生7の取り付け固定状態を安定させるのに適しているのは勿論、それぞれ独立している二つのマット3,3を特別な手段を取らずに、人口芝生を取り付け固定することで自動的に一体的に連接させ得るということである。マット3,3の連接で、二つの基台1,1の連接手段は特に必要はなく、マット3,3の裏面と基台1,1の傾斜面であるマット敷設部15、15との接触摩擦抵抗によって、隣り合う基台1、1が離れたり、ずれたりすることはないが、より安定的に、確実に載置するような場合は、既に述べた通り、マット3裏面とマット敷設部15に細かい凹凸状を形成して摩擦抵抗を大きくしても良く、又はマット3と基台1の傾斜面であるマット敷設部15に形成した孔10と有底孔11を介してピン状部材8でもって係止しても良い。尚、本実施形態では、4枚の人口芝生7を使用しているが、3枚でも5枚でも良く、特に限定するものではない。又、人口芝生7裏面に固着するマジックテープ5は、マジックテープ4と略同じ長さとし、各人口芝生7に一連で取り付け固定すると説明したが、各人口芝生7の巾に合わせた長さとして個々に固着しても良く、個々に固着することで個々の人口芝生7の取替えが可能となり、高さ等異なる芝生を使用したり、擦り切れた芝生を新しいものに交換すること等が簡単に行なえる利点があるのも既に述べた通りである。更に、本実施形態に於いては、比較的長い人口芝生7を使用して、連接したマット3、3の長さに合わせているが、必ずしも1枚ものとしなくても良く、3枚であっても良い。但し、人口芝生7は、二つのマット3,3実質的には二つのマットアセンブリ2,2を連接する手段ともなっているので、3枚の内の少なくても1枚(通常は中間の1枚)が、隣り合うマット3,3の間を覆うように配置させ、固定するようにしておく必要がある。尚、念の為付言すれば、連接は二つとは限らず、既に説明した連接手段と同じ方法で三つ、四つと連接可能である。
【0022】
それでは引き続き、図7に基づき本発明によるゴルフ練習用マットの使い方について説明する。図7(a)は、グランド16上に基台1を置き、該基台1にマットアセンブリ2を載置した状態を示したものである。マットアセンブリ2にはボール17が置かれている。ボール17は、人口芝生間の隙間9に安定的に置かれ、しかも好みの位置を選択することが出来る。そして後、プレイヤー(練習者)はゴルフ練習用マットの前(図に於いて左側)に立ち、クラブでもってボール17を叩くことになる。これは、上り坂にあるボール17を平坦な足元で練習するのに役に立つ使い方となる。
【0023】
図7(b)は、グランド16上にマットアセンブリ2を載置した基台1を置き、プレイヤー側には、基台1のみを、前記マットアセンブリ2を載置した基台1と同様に傾斜面を手前にして練習するものである。これによって、上り坂の足元で上り坂のボール17を打つことが出来る。
【0024】
次は、前述した図7(b)の足元側の基台1の配置を180度回転させたものであって、その状態は、図7(c)の通りである。この使い方は、下り坂の足元に於いて、上り坂にあるボール17を狙うのに適している。
【0025】
図7(d)を参照して理解できるように、この使い方は、プレイヤーの足元とボール17の位置が共に平坦である場合を想定したものであって、グランド16上には、マットアセンブリ2を置くだけである。勿論ボール17は、人口芝生間の隙間9に安定的に置かれ、しかも好みの位置を選択することが出来るのは云うまでもない。
【0026】
図7(e)は、プレイヤーの足元側のグランド16上に基台1を傾斜面を手前にして置くもので、該基台1の前にはマットアセンブリ2が配置されている。この使い方は、足元に基台1を使用する以外は、図7(d)と同じであって、上り坂の足元での平坦部分にあるボール17に対するものである。
【0027】
前述した図7(e)の足元側の基台1の配置を180度回転させたものが図7(f)に示す使用方法であり、平坦部分にあるボール17を下り坂での足元で練習する場合に用いる使い方である。
【0028】
この様に、本発明によるゴルフ練習用マットは、基台1を利用してプレイヤーの立つグランド面の状態(上り坂、下り坂)を種々変化させることも出来るので、その使い方は広く、ゴルフ練習用マット単独での使用は勿論、連接して人工芝生を広くしたものを加えると、その使用方法は、前記使用例にとどまるものではなく、多種多様となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明によるゴルフ練習用マットの一実施態様を示す側面図である。
【図2】図1に於けるA矢視図である。
【図3】本発明によるゴルフ練習用マットのマットアセンブリの詳細を示す斜視図である。
【図4】本発明によるゴルフ練習用マットの基台の詳細を示す斜視図である。
【図5】本発明によるゴルフ練習用マットのピン状部材を示す斜視図である。
【図6】本発明によるゴルフ練習用マットの他の実施形態である連設状態を示す平面図である。
【図7】本発明によるゴルフ練習用マットの使用例を示す簡略側面図である。
【符合の説明】
【0030】
1 基台 14 底部
2 マットアセンブリ 15 マット敷設部
3 マット 16 グランド
4 マジックテープ 17 ボール
5 マジックテープ
6 人工芝生
7 人工芝生
8 ピン状部材
9 間隙部
10 孔
11 有底孔
12 脚柱部
13 頭部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視略四角形を呈し、傾斜面であるマット敷設部を有する合成樹脂製の基台に、該基台と同様に平面視略四角形を呈し、合成樹脂製で平板状に形成されたマットを載置可能とし、該マットの上面には、細長く形成されたマジックテープを間隔を置いて、前記マット敷設部の傾斜方向に平行するよう接着剤等で取り付け、且つマットに固定された前記マジックテープと対応させたマジックテープを裏面に固定した短冊状の複数枚の人工芝生を隙間を持たせて、前記マジックテープと直交するよう横設させ、前記人工芝生を前記マットの上面に着脱自在に取り付けたことを特徴とするゴルフ練習用マット。
【請求項2】
基台に於けるマット敷設部に人工芝生を取り付け固定したマットを載置するに当たり、前記基台と前記マットの間で係止手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のゴルフ練習用マット。
【請求項3】
マット敷設部の傾斜方向を同じとして、複数の基台を隣り合わせで配置し、前記それぞれのマット敷設部には、表面側にマジックテープを接着剤等で固定したマットがそれぞれ載置され、該マット上には、裏面に前記マジックテープと対応するようにマジックテープを接着剤等で固定した複数枚の人口芝生を前記マジックテープに対して直交するよう取り付けると共に該人工芝生を隣り合う前記マットの間を覆うように配置させることで複数の基台と該基台に載置されたマットを連接するようにしたこと特徴とする請求項1記載のゴルフ練習用マット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−15091(P2006−15091A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−219394(P2004−219394)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(301038438)株式会社ケーエス商会 (7)