説明

サポート

【課題】型枠で小開口部を構築する際に、組付け操作が簡単で簡便に使用できるサポートを提供する。
【解決手段】小開口部を構築する際に使用するサポートAは、主体部材1と進退部材2と操作部材3を組み合わせて構成される。主体部材1である主体筒5の一端にはベース板4を備え、他端は操作部材3の操作筒6を回動自在に組付ける。進退部材2には、螺子杆9が設けられており該操作筒6に設けた雌ねじ7に螺合し、他端には前記ベース板4に相対する受圧板10を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、小開口枠を構築する際の型枠に作用する側圧または小空間の上部荷重を支える際に適用するサポートに係り、特に強度安定性と施工性を向上させたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のサポートとして一端に固定板を備えた主体筒の他の一端に雌ねじを設け、該雌ねじに一端を螺合した螺子杆の他の一端に受圧板を設けた構造のもの(例えば、特許文献1)や、例示するまでもなく、現場で桟木を適当な長さに切断して支持空間に差し込み間隔を保持するようにしている。
【0003】
【特許文献1】実開平1−62447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来例中前記文献記載の構造のものは、螺子杆の回動操作によって主体筒からの該螺子杆の突出量を調節して荷重を受けるようにしているため、操作部が軸線に沿って移動することになり、また、該操作部のハンドルを受圧部付近に設けると、狭い場所でのハンドル操作(螺子杆の進退操作)作業となることから、その作業に手間がかかり煩雑である。
【0005】
前記桟木の方法の場合は、手間を要するばかりでなく、つぶれによる精度的な、或いは、強度的な問題が発生し、必ずしも実用的ではない。
【0006】
この発明は、前記の従来例の欠点に着目し、簡便に使用でき、強度的にも不都合のないサポートを提供することを目的として創案したものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一端にベース板を備えた主体筒の他の一端に操作筒を回動自在に組付け、該操作筒に設けた雌ねじに螺合して一端を前記主体筒に嵌挿した螺子杆の他の一端に、前記ベース板に相対する受圧板を設けた構成としたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、主体筒を軸として操作筒を回動させることにより、主体筒からの螺子杆の突出量を自在に調節できるものであるから、操作位置が移動することなく、定位置で前記の調節操作を行えるから、操作上不都合なく簡便に使用でき、実用上好適なサポートを提供できる。
【実施例】
【0009】
図面は本発明に係るサポートの一実施例を示し、図1は一部欠截正面図、図2は図1a−a線断面図である。
【0010】
実施例のサポートAは、主体部材1と進退部材2および操作部材3を互いに組付けて構成したもので、主体部材1は一端にベース板4を熔接固着した円筒状の主体筒5の他の一端側を絞り加工して縮径させて細径軸部5aを設けて構成したものである。
【0011】
この主体部材1の主体筒5の前記細径軸部5aに、外側から操作筒6を嵌合して組付けた前記操作部材3は、筒主体6aの上端にナット材6bを熔接して雌ねじ7を設けた前記操作筒6と、該操作筒6の筒主体6aの周側にくの字形の杆体の中央部を熔接して操作ハンドル8を突設して構成し、前記の通り、主体筒5の前記細径軸部5aの外側に操作筒6を嵌め込んで、前記ナット材6bにおいて主体筒5上に載置し、その載置した状態で操作ハンドル8の操作によって回動させるようにしたものである。
【0012】
なお、ナット材6bに代えて筒主体6aに雌ねじ7を直接設けるようにしてもよい。
【0013】
前記進退部材2は、螺子杆9の一端に、主体部材1の前記ベース板4と相対するように受圧板10を熔接(止着)して構成し、前記螺子杆9の他の一端9´側を操作部材3側の前記雌ねじ7に螺合させて主体部材1の主体筒5内に嵌挿したもので、主体筒5内に、螺子杆9の前記一端9´部にはOリング11を取付け、螺子杆9の当該Oリング11部の外径を前記細径軸部5aの内径より大きくして、主体部材1(主体筒5)と進退部材2(螺子9)の組付け状態が保たれるようにしてある。
【0014】
しかして、例えば、土台bとコンクリート型枠mとの間に、ベース板4を土台b側に、受圧板10を型枠m側に配するようにして介在させ、操作ハンドル8の操作によって操作筒6を回動させると、螺子杆9はその回動方向に従って主体筒5に対して進退し、互いに相対する受圧板10が型枠m側に、また、ベース板4が土台b側にそれぞれ圧接して、型枠m側の荷重を支えるのである。
【0015】
サポートAは、図示では縦方向の使用例を示すが横方向に用いて側圧を受けるようにしても良いことは勿論である。
【0016】
また、螺子杆9は軸線方向のほぼ全域に雄ねじを刻設してあるが、必要個所にのみ設ければ良いことはいうまでもない。
【0017】
なお、ベース板4と受圧板10は、型枠等に釘着して用いても良く、それぞれの方形状の4隅に設けた透孔12は、この釘着に利用するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】一部欠截正面図。
【図2】図1a−a線断面図。
【符号の説明】
【0019】
4 ベース板
5 主体筒
6 操作筒
7 雌ねじ
9 螺子杆
10 受圧板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端にベース板を備えた主体筒の他の一端に操作筒を回動自在に組付け、該操作筒に設けた雌ねじに螺合して一端を前記主体筒に嵌挿した螺子杆の他の一端に、前記ベース板に相対する受圧板を設けた、サポート。

【図1】
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【図2】
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