説明

シェード装置

【課題】引き出し形態における主シェードと副シェードとの隙間を抑制すること。
【解決手段】巻取装置30と、巻取装置30に引出収納可能に取り付けられる主シェード20と、副シェード60と、副シェード60を、主シェード20の引出状態における側方に並ぶ遮蔽位置に移動可能に案内すると共に、副シェード60が遮蔽位置に移動される際に、副シェード60における主シェード20側の一部分を主シェード20の他方の側縁部26bに対して主シェード20の厚さ方向において少なくとも一方から重ねて接触させる位置に案内する一対のガイド体80とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
自動車等の車両のウインドウに用いられるシェード装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、台形の窓ガラスに用いられる自動車用窓ブラインドが開示されている。この自動車用窓ブラインドは、横方向に延伸可能なブラインドシートを有し、不使用時にブラインドシートがルーフ側(窓ガラスの短辺側)に収納され、ブラインドシートがウインドシル側(窓ガラスの長辺側)に引き出されると、ブラインドシートが横方向に弾性的に延ばされて窓ガラスの形状に適応するように構成されている。より具体的には、ブラインドシートの横縁に設けられた引張棒がガイドレールに案内され、すなわち、引張棒の両端片がガイドレールの案内溝内を移動されることにより、ブラインドシートが引出収納される。そして、ブラインドシートの縦縁に沿って縫着されたストリップが、ガイドレールの案内溝と平行に延びる別の溝内を移動されることにより、ブラインドシートが引出収納動作に伴って幅方向に伸縮する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−120558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の自動車用窓ブラインドは、上記のように、ウインドウ(窓ガラス)の形状に適応するように、シェード(ブラインドシート)が幅方向に伸縮されるため、引出状態において、シェードにしわ、弛み等が発生する恐れがあった。
【0005】
そこで、出願人は、ウインドウを部分的に遮蔽するシート状の主シェードと、ウインドウのうち主シェードにより遮蔽される部分の側方部分を遮蔽する副シェードとを異なる方向に引出操作して、ウインドウを全体的に遮蔽する発明を行っている。
【0006】
ここで、主シェード及び副シェードは縁部同士を厚み方向に重ねて配置することは可能であるものの、異なる方向に移動して重ねられるため、その間には厚み方向に隙間ができてしまう恐れがある。また、縁部同士を突き合わせる場合には、互いに干渉してシート状の主シェードにしわが生じてしまう恐れがある。
【0007】
そこで、本発明は、引き出し形態における主シェードと副シェードとの隙間を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様に係るシェード装置は、収納装置と、前記収納装置に引出収納可能に取り付けられる主シェードと、副シェードと、前記副シェードを、前記主シェードの引出状態における側方に並ぶ遮蔽位置に移動可能に案内すると共に、前記副シェードが前記遮蔽位置に移動される際に、前記副シェードにおける前記主シェード側の一部分を前記主シェードの側縁部に対して前記主シェードの厚さ方向において少なくとも一方から重ねて接触させる位置に案内するガイド体とを備える。
【0009】
第2の態様は、第1の態様に係るシェード装置であって、前記副シェードは、前記副シェードにおける前記主シェード側の一部分に前記主シェードの厚さ方向に相対移動可能に設けられたスライダー部材を有し、前記ガイド体は、前記スライダー部材を前記主シェードの厚さ方向において一方から前記主シェードに接触する位置に案内するサブガイド部を有している。
【0010】
第3の態様は、第2の態様に係るシェード装置であって、前記副シェードは、前記スライダー部材を前記主シェードの厚さ方向において前記主シェード側に向けて付勢する付勢部材を有している。
【0011】
第4の態様は、第2又は第3の態様に係るシェード装置であって、前記副シェードは、前記主シェード側の一部分に、前記主シェードの厚さ方向に相対移動可能に設けられた第2のスライダー部材を有し、前記ガイド体は、前記第2のスライダー部材を、前記主シェードの厚さ方向において、前記スライダー部材と反対側から前記主シェードに接触する位置に案内する第2のサブガイド部を有する。
【0012】
第5の態様は、第1の態様に係るシェード装置であって、前記副シェードは、前記主シェード側の端部に設けられ、前記主シェードの厚さ方向において前記主シェード側に向けて曲げ変形可能な曲げ部を有し、前記ガイド体は、前記曲げ部を曲げ変形する経路に案内すると共に前記曲げ部の前記主シェード側の端縁部を前記主シェードの厚さ方向において一方から前記主シェードに接触する位置に案内するサブガイド部を有している。
【0013】
第6の態様は、第5の態様に係るシェード装置であって、前記曲げ部は、軟質樹脂により形成されている。
【0014】
第7の態様は、第5又は第6の態様に係るシェード装置であって、前記曲げ部は、前記副シェードの他の部分より薄肉に形成されている。
【0015】
第8の態様は、第5又は第6の態様に係るシェード装置であって、前記曲げ部は、蛇腹状に形成されている。
【0016】
第9の態様は、第5又は第6の態様に係るシェード装置であって、前記曲げ部は、部分的に薄肉に形成されたヒンジ部を有する。
【発明の効果】
【0017】
第1の態様に係るシェード装置によると、副シェードを、主シェードの引出状態における側方に並ぶ遮蔽位置に移動可能に案内するガイド体が、副シェードが遮蔽位置に移動される際に副シェードにおける主シェード側の一部分を主シェードの側縁部に対して主シェードの厚さ方向において少なくとも一方から重ねて接触させる位置に案内する。これにより、主シェード及び副シェードの境界部分において、主シェードに平行な方向の隙間をなくすと共に、主シェードの厚さ方向の隙間を抑制することができる。すなわち、引き出し形態における主シェードと副シェードとの隙間を抑制することができる。また、副シェードにおける主シェード側の一部分を主シェードの側縁部に対して主シェードの厚さ方向において重ねて接触させるため、副シェード及び主シェードの端部同士を突き合わせることにより生じる主シェードの弛みを抑制することができる。
【0018】
第2の態様に係るシェード装置によると、副シェードにおける主シェード側の一部分に主シェードの厚さ方向に相対移動可能に設けられたスライダー部材がサブガイド部により主シェードの厚さ方向において一方から主シェードに接触する位置に案内される。これにより、副シェードのスライダー部材が主シェードに対して厚さ方向に接触して、主シェードと副シェードとの隙間を抑制することができる。
【0019】
第3の態様に係るシェード装置によると、副シェードが、スライダー部材を主シェードの厚さ方向において主シェード側に向けて付勢する付勢部材を有しているため、スライダー部材をよりサブガイド部の経路に沿わせて且つ変位時及び遮蔽時のがたつきを抑制することができる。
【0020】
第4の態様に係るシェード装置によると、副シェードの主シェード側の一部分に主シェードの厚さ方向に相対移動可能に設けられた第2のスライダー部材を、主シェードの厚さ方向においてスライダー部材と反対側から主シェードに接触する位置に案内する第2のサブガイド部を備えている。すなわち、主シェードをその厚さ方向両側からスライダー部材と第2のスライダー部材とにより挟み込むため、より確実に主シェードと副シェードとの隙間を抑制することができる。
【0021】
第5の態様に係るシェード装置によると、副シェードが主シェード側の端部に主シェードの厚さ方向において主シェード側に向けて曲げ変形可能な曲げ部を有し、曲げ部を曲げ変形する経路に案内するサブガイド部が、曲げ部の主シェード側の端縁部を主シェードの厚さ方向において一方から主シェードに接触する位置に案内する。これにより、副シェードの曲げ部が主シェードに対して厚さ方向に接触して、主シェードと副シェードとの隙間を抑制することができる。
【0022】
第6の態様に係るシェード装置によると、曲げ部が軟質樹脂により形成されているため、全体的に曲げ変形し易く、副シェードをスムーズに動作させることができる。
【0023】
第7の態様に係るシェード装置によると、曲げ部が副シェードの他の部分より薄肉に形成されているため、全体的に曲げ変形し易く、副シェードをスムーズに動作させることができる。
【0024】
第8の態様に係るシェード装置によると、曲げ部が蛇腹状に形成されているため、蛇腹状に形成されている部分において曲げ変形し易く、副シェードをスムーズに動作させることができる。
【0025】
第9の態様に係るシェード装置によると、曲げ部が部分的に薄肉に形成されたヒンジ部を有するため、ヒンジ部において曲げ変形し易く、副シェードをスムーズに動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】第1実施形態に係る主シェードが収納状態にあるシェード装置の平面図である。
【図2】第1実施形態に係る主シェードが引出状態にあるシェード装置の平面図である。
【図3】主シェードの収納状態における副シェードの様子を示す斜視図である。
【図4】主シェードの引出状態における副シェードの様子を示す斜視図である。
【図5】ガイド体と副シェードの動作との関係を示す図である。
【図6】ガイド体と副シェードの動作との関係を示す図である。
【図7】ガイド体と副シェードの動作との関係を示す図である。
【図8】変形例に係るガイド体と副シェードの動作との関係を示す図である。
【図9】変形例に係るガイド体と副シェードの動作との関係を示す図である。
【図10】第2実施形態に係る主シェードが収納状態にあるシェード装置の平面図である。
【図11】第2実施形態に係る主シェードが引出状態にあるシェード装置の平面図である。
【図12】ガイド体と副シェードの動作との関係を示す図である。
【図13】ガイド体と副シェードの動作との関係を示す図である。
【図14】ガイド体と副シェードの動作との関係を示す図である。
【図15】変形例1に係る副シェードを示す図である。
【図16】変形例2に係る副シェードを示す図である。
【図17】変形例3に係る副シェードを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、実施形態に係るシェード装置について説明する。シェード装置は、ウインドウを遮蔽するための装置である。
【0028】
<第1実施形態>
まず、第1実施形態に係るシェード装置10について説明する(図1、図2参照)。本シェード装置10は、主シェード20及び副シェード60によりウインドウ1を遮蔽する。すなわち、ウインドウ1のうち、主シェード20により遮蔽しきれない部分を副シェード60により遮蔽することにより、ウインドウ1全体を遮蔽するものである。
【0029】
シェード装置10の適用対象となるウインドウ1は、例えば、自動車等の車両に設けられているウインドウである。ここでは、ウインドウ1は、車両の床側から天井側に向けて幅寸法が大きくなる略台形状に形成され、互いに平行な天井側横枠1a及び床側横枠1bと、各端部同士を結ぶ一対の縦枠1c、1dとを有している(図1、図2参照)。また、ウインドウ1は、一方(図1の右側)の縦枠1cが天井側横枠1a及び床側横枠1bに対して略直交し、他方(図1の左側)の縦枠1dが天井側横枠1aに向けて一方の縦枠1cから離間する向きに傾斜する形状であるものとして説明する。
【0030】
本シェード装置10は、主シェード20と、巻取装置30と、引出部材40と、一対のレール50a、50bと、副シェード60と、連動機構70と、一対のガイド体80とを備えている。
【0031】
主シェード20は、メッシュ状の布材、樹脂シート等を裁断、縫製等して、ウインドウ1を部分的に遮蔽可能な大きさ及び形状に形成されている。そして、主シェード20は、後述する副シェード60と共にウインドウ1を全体的に遮蔽可能である。ここで、ウインドウ1のうち、主シェード20により遮蔽される部分を第1部分、それ以外の副シェード60により遮蔽される部分を第2部分と称する。ここでは、主シェード20は、床側横枠1bと一方の縦枠1cとにより囲まれる略矩形部分(第1部分)を遮蔽可能な(床側横枠1bと略同じ幅寸法の)矩形状に形成されている。
【0032】
もっとも、主シェード20は、上記のようにウインドウ1の形状に対応して形成され、副シェード60と共にウインドウ1全体を遮蔽できればよく、矩形の他にも台形等に形成されていてもよい。
【0033】
上記主シェード20は、巻取装置30に対して引き出し収納可能に取り付けられている。巻取装置30は、金属板等を切断、屈曲又は金属、合成樹脂を押し出し成形、もしくは合成樹脂の射出成型等により形成されたベース上に中心軸周りに相対回転可能に支持された筒状の巻取シャフトが、コイルバネ等の付勢部材により一方向に回転付勢されて構成されている。そして、巻取シャフトに主シェード20の一端辺が固定され、その周囲に巻きつけられている。この状態で、巻取装置30は、巻取シャフトに対して主シェード20を巻き取る方向に付勢部材による付勢力が作用するように設定されている。
【0034】
そして、主シェード20は、付勢部材による付勢力より大きい引き出し力が作用しない状態では、当該付勢力により巻取シャフトに巻き取られ、当該付勢力より大きい引き出し力が加えられると引き出される。
【0035】
この巻取装置30は、ウインドウ1の床側横枠1bに沿ってドアトリム上面に形成される引出開口部を通じて主シェード20を引き出し可能にドア内に配置され、ドアインナーパネル又はドアトリム等に固定される。ここで、巻取装置30に取り付けられた主シェード20のうち、巻取シャフトに固定された端部の対極にある端部を引出側端部22と称し、その両側部を側縁部26a、26bと称す。
【0036】
主シェード20の引出側端部22には、引出部材40が取り付けられている(図1参照)。この引出部材40は、全体として長尺棒状に形成されている。そして、この引出部材40を巻取シャフトの軸方向に略直交する方向に移動操作することによって、主シェード20を引出収納することができる。ここで、主シェード20は、車体の床側から天井側に向けてウインドウ1に沿って引き出される。引出状態の主シェード20について、車内側の面を表面、車外側の面を裏面と呼ぶことがある。
【0037】
そして、引出部材40を引出操作することにより、ウインドウ1の第1部分は床側から天井側に向けて徐々に遮蔽される。主シェード20がウインドウ1の第1部分を全体的に遮蔽した状態を引出状態という。また、引出部材40を移動操作しない(巻取装置30の付勢部材の付勢力より大きい引き出し力を作用させない)状態では、主シェード20は収納され、収納された状態に維持される。主シェード20が完全に巻き取られてウインドウ1を遮蔽していない状態を収納状態という。
【0038】
なお、引出部材40は、主シェード20の収納状態で引出開口部に留まるように巻取規制されるように配置されるとよい。例えば、巻取規制する構成としては、引出部材40が引出開口部内に配置された位置で、引出部材40に対して収納側から係止する係止片が巻取装置30のベース等に設けられているとよい。
【0039】
より具体的には、引出部材40は、主シェード20の引出側端部22に固定される長尺棒状の本体部42と、本体部42の両端部に連結されたランナー46a、46bとを有している。この引出部材40は、一対のランナー46a、46bが一対のレール50a、50bによりガイドされて移動されるように設けられている。
【0040】
ここで、一対のレール50a、50bについて説明しておく。一対のレール50a、50bは、長手方向に沿ってガイド溝が形成されている長尺棒状の部材である。このレール50a、50bは、金属板を切断、屈曲等して、又は、金属或いは合成樹脂を押し出し成形もしくは合成樹脂の射出成型等により形成されるとよい。より具体的には、レール50a、50bは、それぞれランナー46a、46bと嵌合可能で、且つ、嵌合状態において長手方向に沿ってランナー46a、46bをスライド移動可能に支持する形状に形成される。
【0041】
一方のレール50aは、一方の縦枠1cに沿ってウインドウ1の一側方のトリム内に配置される。また、他方のレール50bは、他方の縦枠1dに沿ってウインドウ1の他方側のトリム内に配置される。ここでは、一対のレール50a、50bは、図1及び図2に示すように、巻取装置30の両端部にそれぞれ支持用の部材を介して固定されているが、ドアインナーパネル又はドアトリム等に直接固定されていてもよい。
【0042】
このように、一対のレール50a、50bが床側から天井側に向けて徐々に間隔が大きくなる形態で配置されているため、一対のレール50a、50bに案内される引出部材40は、その間隔に対応して長手方向の寸法を変化可能に構成されている。ここでは、一方のランナー46aは、本体部42の一端部に対して相対移動不能に連結されている。また、他方のランナー46bは、本体部42の他端部に対して長手方向に進退移動可能に連結されている。ここでは、本体部42の他端側の部分は、他方のランナー46bを進退可能に挿入可能な中空状に形成されている。
【0043】
もっとも、引出部材40は、本体部42の両端部において、一対のランナー46a、46bが進退可能に挿入される中空部が形成され、長手方向寸法を変化可能に設定されていてもよい。
【0044】
そして、本体部42が引出操作されると、一対のランナー46a、46bがそれぞれ一対のレール50a、50bに案内されつつ天井側に移動され、他方のランナー46bが徐々に本体部42の中空部から退出して、引出部材40の長手寸法は大きくなる。また、本体部42が収納操作されると、他方のランナー46bが本体部42の中空部に進入して、引出部材40の長手寸法は小さくなる。これにより、引出部材40は、一対のレール50a、50bの間隔に対応して寸法変化する。
【0045】
引出部材40は、例えば、本体部42及び一対のランナー46a、46bがそれぞれ射出成型されて組み合わされることにより構成されているとよい。
【0046】
引出部材40は、主シェード20の引出状態で、引出状態を維持可能に構成されているとよい。例えば、そのような構成としては、本体部42にフックを設けると共に、天井側横枠1aにフックを引っ掛け可能な受け部を形成した構成を採用することができる(図示省略)。
【0047】
巻取装置30がウインドウ1の床側横枠1b(短辺)側でトリム内に配設される場合、ドア内のスペース上、当該床側横枠1bに対してより幅広な巻取装置30を配設することが困難なこともある。本シェード装置10は、ウインドウ1の床側横枠1bに対応した(幅寸法が略同じ)主シェード20を採用しているため、当該主シェード20の引出状態における側方でウインドウ1を遮蔽できない部分(第2部分)が生じる。そこで、本シェード装置10は、遮蔽対象となる1つのウインドウ1について、主シェード20の引出状態における側方を副シェード60により遮蔽するように構成されている。
【0048】
副シェード60は、ウインドウ1のうち、主シェード20により遮蔽される部分(ウインドウ1の第1部分)の側方部分(第2部分)を遮蔽可能に形成されている(図2参照)。すなわち、副シェード60は、主シェード20と共にウインドウ1を全体的に遮蔽する部材である。そして、副シェード60は、一対のガイド体80により移動経路に案内されると共に、連動機構70により主シェード20の引出収納動作に連動して該主シェード20とは異なる方向に進退され、ウインドウ1の第2部分を遮蔽するように構成されている。副シェード60は、本体部62とスライダー部材64とを有している。
【0049】
本体部62は、主としてウインドウ1の第2部分を遮蔽する部分であり、板状部分と溝部63とを有している。本体部62(板状部分)は、正面視において、ウインドウ1の第2部分を遮蔽可能な大きさ及び形状に形成された部材である。ここでは、本体部62は、略三角形の第2部分に対応して、天井側が幅広で床側に向けて徐々に(或いは段階的に)幅狭になる形状に形成されている。そして、この本体部62のうち車室内側に向けられる表側部分は、滑らかな平面状或いは曲面状(ここでは平面状)に形成されている。なお、本実施形態における本体部62と副シェード60全体とは、正面視同形状である。
【0050】
また、本体部62の溝部63は、板状部分の裏側に向けて開口すると共に、本体部62の主シェード20側の端縁部(以下、主シェード側端縁部61)に沿って延在する溝条に形成されている。より具体的には、溝部63は、板状部分の裏側から、間隔をあけて対向する壁部が主シェード側端縁部61に沿って突出して形成されている。この溝部63は、スライダー部材64が部分的に収容され、その移動規制をする部分である。
【0051】
また、本体部62は、遮光性を有している。さらに、本体部62は、その表面が、ウインドウ1の周囲の内装部材と馴染むように、当該内装部材と同じ或いは同種の素材で形成されているとよい。ここでは、本体部62は、合成樹脂等で成形された板状部分に遮光性を有するシート部材が被せられて構成されている。もっとも、本体部62は、枠状部材にシート部材が被せられて構成されていてもよい。
【0052】
スライダー部材64は、副シェード60において主シェード20側の一部分に、主シェード20の厚さ方向に相対移動可能に設けられている。より具体的には、スライダー部材64は、溝部63内に部分的に収容された状態で本体部62の厚さ方向に変位可能に配置されている。すなわち、スライダー部材64は、溝部63内に部分的に収容された状態で、その両壁部により、本体部62に対して、主シェード側端縁部61とこれに対向する端縁部とを結ぶ方向の移動を規制される。このスライダー部材64は、長尺棒状に形成され、本体部62の表側から裏側に向かう面である接触端面64aを有し、この接触端面64aを該本体部62に対して表側から裏側に向けて相対移動可能である。この接触端面64aは、主シェード20の表面に対して接触させるための部分である。また、スライダー部材64は、接触端面64a側の部分が他の部分より幅広に形成されている。より具体的には、スライダー部材64は、長手方向に直交する断面視において略L字状に形成され、一片が主シェード20側に突出している。この突出した部分は、本体部62の主シェード側端縁部61と略面一に設定されている。そして、スライダー部材64は、主シェード20の厚さ方向において、本体部62に対して表側から裏側に向けて相対移動することにより、接触端面64aを該主シェード20が延在する平面上或いはそれより裏面側(車室外側)の位置に配置することができる。
【0053】
スライダー部材64は、長手方向両端部に、後述するサブガイド部84によりガイドされる案内用突起部65を有している(図5参照)。この案内用突起部65は、中心軸がスライダー部材64の長手方向に沿った略円柱形状に形成されている。
【0054】
一対のガイド体80は、副シェード60を、主シェード20の引出状態における側方に並ぶ遮蔽位置に移動可能に案内すると共に、副シェード60が遮蔽位置に移動される際に、副シェード60における主シェード20側の一部分(ここではスライダー部材64)を主シェード20の側縁部に対して前記主シェード20の厚さ方向において少なくとも一方(ここでは表面側すなわち車室内側)から重ねて接触させる位置に案内する部分である。一対のガイド体80は、それぞれ進退ガイド部82と、サブガイド部84とを有している。
【0055】
進退ガイド部82は、本体部62を遮蔽位置と退避位置との間で案内する部分であり、平面視において主シェード20と略平行な直線状に延びる溝条に形成されている(図5参照)。ここで、遮蔽位置とは、本体部62(副シェード60)がウインドウ1の第2部分を遮蔽する位置(図2、図4参照)であり、退避位置とは、本体部62(副シェード60)が他方の縦枠1dを構成するトリム内に収容された位置(図1、図3参照)である。
【0056】
一対のガイド体80の各進退ガイド部82は、本体部62の両端部をそれぞれ内部に収容した状態で、本体部62の厚さ方向に位置規制して案内する。ここで、本体部62における主シェード側端縁部61の両端部の位置では、進退ガイド部82内に収容するために溝部63が省略されている。すなわち、溝部63の長手寸法は、本体部62全体の長手寸法に対して一対の進退ガイド部82の深さ寸法と同じかそれより大きい寸法だけ小さく設定されている。また、進退ガイド部82は、溝部63即ちスライダー部材64が主シェード20の他方の側縁部26bに対して主シェード20の厚さ方向に重なる位置(遮蔽位置)まで本体部62を案内する。
【0057】
もっとも、進退ガイド部82は、直線状に限られず、本体部62を移動可能であれば主シェード20の幅方向に対して傾斜していても、湾曲して形成されてもよい。
【0058】
サブガイド部84は、本体部62と共に進退方向に移動されるスライダー部材64を、主シェード20の厚さ方向において一方(表面側)から主シェード20に接触する位置に案内する部分である。このサブガイド部84は、スライダー部材64の長手方向両端部に形成された案内用突起部65を収容する溝条に形成され、進退ガイド部82と並列状に設けられている。より具体的には、サブガイド部84は、主シェード20の厚さ方向において、スライダー部材64を、主シェード20に対して近接させつつ対向する位置で表面に接触させ、副シェード60の遮蔽位置に至るまで接触状態を維持する。
【0059】
サブガイド部84は、退出位置から遮蔽位置に向かうほど主シェード20の厚さ方向において主シェード20に近接する経路に形成されている。ここでは、サブガイド部84は、トリム内からウインドウ1に近付く順に、主シェード20の厚さ方向において、スライダー部材64の接触端面64aを主シェード20から離間した位置に維持する退避経路と、主シェード20の表面に徐々に近接させる移行経路と、主シェード20の表面に接触した位置に維持する進出経路とを有している。より具体的には、退避経路は、主シェード20の幅方向に略平行な直線状に形成されている。移行経路は、退避経路の端部から主シェード20の厚さ方向及び幅方向において主シェード20の表面に向けて傾斜し、主シェード20の他方の側縁部26bと厚さ方向に対向する位置まで延びている。進出経路は、移行経路の端部から主シェード20の幅方向に略平行な直線状に形成されている。
【0060】
また、サブガイド部84は、主シェード20が引出状態となるまで引き出される直前に、スライダー部材64が主シェード20に近接して接触するように設定されている。すなわち、副シェード60は、引き出された主シェード20の厚さ方向に重なりつつ、スライダー部材64を主シェード20の表面に接触させることにより、主シェード20との隙間を抑制する。
【0061】
なお、サブガイド部84の形状(経路)は、上記のものに限られるものではなく、進出経路が省略され、移行経路の端部でスライダー部材64が主シェード20の表面に接触した状態を維持してもよい。また、移行経路は、湾曲した経路に形成されてもよい。
【0062】
そして、本体部62が進退ガイド部82により案内されて退避位置から遮蔽位置に移動されると、スライダー部材64も溝部63に嵌った状態で本体部62と一緒に移動する。スライダー部材64は、退避経路を通る間は、主シェード20の厚さ方向において、接触端面64aが主シェード20の表面から離間した位置に維持される。また、移行経路を通るスライダー部材64は、主シェード20の厚さ方向において、徐々に主シェード20の表面に近接し、移行経路の端部で少なくとも接触端面64aの一部分が主シェードの他方の側縁部26bに対向して接触する。また、進出経路を通るスライダー部材64は、接触端面64aが全体的に主シェード20の他方の側縁部26bに接触した状態に維持される。
【0063】
上記一対のガイド体80は、副シェード60を主として厚さ方向に位置規制する部材であり、副シェード60に平行な方向における位置は後述する連動機構70により決定される。また、副シェード60が連動機構70により姿勢変更されつつ進退移動されるため、進退ガイド部82及びサブガイド部84は、姿勢変更される副シェード60を案内可能に形成されている。ここでは、正面視において天井側に凸となる略弧状の経路に設定されている。
【0064】
また、副シェード60は、本体部62に対して、スライダー部材64を主シェード20の厚さ方向において該主シェード20側に向けて付勢する付勢部材68を有している。すなわち、付勢部材68は、スライダー部材64の案内用突起部65をサブガイド部84の一方(車外側)の壁部に押し付ける。付勢部材68は、例えばコイルバネを採用することができ、本体部62の溝部63内に、底部とスライダー部材64との間に圧縮状態で配置されている。なお、図面の見易さを考慮して、付勢部材68は、図7にのみ示している。
【0065】
また、付勢部材68が設けられる場合、スライダー部材64の案内用突起部65はサブガイド部84の一方の壁部に押し付けられるため、他方の壁部が省略されてもよい。
【0066】
上記副シェード60は、連動機構70により主シェード20の引出収納動作に連動して動作される。より具体的には、連動機構70は、副シェード60を、主シェード20の引出状態で遮蔽位置に位置し、主シェード20の収納状態で退避位置に位置するように進退動作させる(図1、図2参照)。連動機構70は、引出部材40の引出収納操作における移動動作を、副シェード60の進退方向の移動動作として変換する構成であり、ここでは、副シェード60を、主としてウインドウ1の対向する縦枠1c、1dを結ぶ方向に進退移動させるように構成されている。
【0067】
また、ここでは、連動機構70は、副シェード60を、姿勢変更させつつ(傾けつつ)進退移動させるように構成されている。より具体的には、連動機構70は、副シェード60を、退避位置で主シェード側端縁部61が他方の縦枠1dに沿う姿勢にすると共に、遮蔽位置で主シェード側端縁部61が主シェード20の他方の側縁部26bに沿う姿勢にするように進退動作される。
【0068】
連動機構70は、メイン側ラック部材72と、一対のサブ側ラック部材76、77と、変換機構とを有している。
【0069】
メイン側ラック部材72は、引出部材40の他方のランナー46bにおける他方のレール50b内を移動する部分に連結され、共にレール50bの延在方向に移動される部分である。このメイン側ラック部材72は、長尺な板状部材の先端側部分の一主面に、外側方に向けて(一方のレール50aから他方のレール50bに向かう向きに)突出する複数の歯部が長手方向に並列状に形成された形状である。そして、メイン側ラック部材72は、他方のランナー46bから収納側に向けて延出するように設けられている。なお、他方のレール50bは、収容側に延びるメイン側ラック部材72を収容するラック収容部を有しているとよい。
【0070】
一対のサブ側ラック部材76、77は、それぞれ、長尺な板状部材の一主面に、複数の歯部が長手方向に並列状に並ぶように形成された部材である。この一対のサブ側ラック部材76、77は、副シェード60の進退方向に沿って延在する形態で、副シェード60の裏側(車室外側)部分に設けられている。より具体的には、一対のサブ側ラック部材76、77は、互いに沿って並ぶ複数の歯部を対向させる姿勢で並列に間隔をあけて副シェード60に設けられている。
【0071】
変換機構は、メイン側ラック部材72の移動動作をサブ側ラック部材76、77の移動動作として変換する部分である。この変換機構は、第1歯車部材74と、第2歯車部材75とを有し、巻取装置30に固定された板状の支持部材に対して車室内側に設けられている。第1歯車部材74は、メイン側ラック部材72の移動動作を一方のサブ側ラック部材76の移動動作として変換する部材である。また、第2歯車部材75は、第1歯車部材74の回転動作を他方のサブ側ラック部材77の移動動作として変換する部材である。
【0072】
この連動機構70は、副シェード60の一端部と他端部との移動量に差を設けることにより、副シェード60を姿勢変更させるように構成されている。ここでは、連動機構70は、副シェード60を、天井側端部が床側端部より大きく(速く)移動されて、一端部が主シェード20側に傾けられる。すなわち、連動機構70は、変換機構により、一方のサブ側ラック部材76より他方のサブ側ラック部材77を大きく移動させるように構成されている。
【0073】
第1歯車部材74は、メイン側ラック部材72に噛合い可能な第1伝達用歯車と、一方のサブ側ラック部材76に噛合う第1駆動用歯車とが同軸且つ相対回転不能に連結された部材である。また、第2歯車部材75は、第1歯車部材74の第1伝達用歯車に噛合う第2伝達用歯車と、他方のサブ側ラック部材76に噛合う第2駆動用歯車とが同軸且つ相対回転不能に連結された部材である。
【0074】
ここでは、第1歯車部材74の第1伝達用歯車と第2歯車部材75の第2伝達用歯車とは、同形状に設定され、メイン側ラック部材72の移動動作が増減速なしに第2歯車部材75の第2伝達用歯車の回転動作として変換される。
【0075】
また、メイン側ラック部材72の移動動作を減速して各サブ側ラック部材76、77の移動動作として変換するように、第1歯車部材74は第1伝達歯車より第1駆動用歯車の方が小さいピッチ円径(ここでは、多い歯数且つ小さいピッチ)に設定されると共に、第2歯車部材75は、第2伝達歯車より第2駆動用歯車の方が小さいピッチ円径(ここでは、多い歯数且つ小さいピッチ)に設定されている。
【0076】
また、一方のサブ側ラック部材76より他方のサブ側ラック部材77を大きく移動させるために、第1駆動用歯車より第2駆動用歯車の方が多い歯数(すなわち大きいピッチ円径)に設定されている。つまり、第1伝達用歯車及び第2伝達用歯車は同形状の歯車であるため、一方のサブ側ラック部材76と他方のサブ側ラック部材77との移動量の差は、第1駆動用歯車と第2駆動用歯車とのピッチ円径比により決定されている。
【0077】
なお、各歯車部材74、76の形状(歯数、ピッチ円径等)は、副シェード60の移動速度及び移動量、副シェード60を進退動作させるために主シェード20の引出操作に必要な力等を考慮して決定されるとよい。
【0078】
また、一対のサブ側ラック部材76、77は、各歯部が、一方のサブ側ラック部材76より大きく移動される他方のサブ側ラック部材77側(副シェード60の一端側)に向けて凸となる弧状のライン上に並ぶように形成され、全体としても弧状の板状に形成されている。これにより、副シェード60が姿勢変更されても、一対のサブ側ラック部材76、77と各歯車部材74、76との噛合いが確実に維持される。
【0079】
ここで、メイン側ラック部材72と変換機構との関係について説明しておく。メイン側ラック部材72は、主シェード20の引出収納動作の移動力を変換機構に対して伝達することができればよく、第1歯車部材74の第1伝達歯車に対して、主シェード20の収納状態から引出状態の間の一部又は全体で噛合うように形成されている。ここでは、副シェード60は、主シェード20の収納状態から引出状態までの引出操作の後半で進出動作するように設計されている。すなわち、メイン側ラック部材72は、引出部材40がウインドウ1の半分より天井側に移動された位置から第1伝達歯車に噛合い始めるように設計されている。換言すると、主シェード20の収納状態及び引出動作の途中までは、副シェード60は退避位置に維持されている。また、メイン側ラック部材72は、主シェード20の引出動作の途中で第1伝達歯車に噛合ってから主シェード20が完全に引出されて引出状態になるまで、第1伝達歯車に噛合った状態が維持されるように設定されている。すなわち、主シェード20の引出状態では、メイン側ラック部材72と第1伝達歯車との噛合いにより、副シェード60が遮蔽位置に維持される。
【0080】
なお、メイン側ラック部材72が第1伝達歯車に噛合っていない状態における副シェード60の進出動作を規制するために、副シェード60を退避位置に維持する構成を設けるとよい(図示省略)。例えば、副シェード60を退避位置側に付勢する引張りバネ(コイルバネ)を採用することができる。
【0081】
次に、本実施形態に係るシェード装置10の動作について説明する。
【0082】
最初に、ウインドウ1を遮蔽する動作から説明する。なお、初期状態として、主シェード20及び副シェード60が収納状態にあるものとする(図1、図3参照)。
【0083】
まず、引出部材40を引出操作して主シェード20を引き出す。引出部材40の引出し始めの段階では、メイン側ラック部材72は第1歯車部材74の第1伝達用歯車に噛合っておらず、副シェード60は退避位置に配置された状態に維持される(図5参照)。
【0084】
さらに引出部材40を引出操作し、メイン側ラック部材72の歯部が第1伝達用歯車に噛合うと、メイン側ラック部材72の引出方向への移動動作が変換機構により一対のサブ側ラック部材76、77の移動動作として変換され、副シェード60が姿勢変更しつつ進出方向に移動される。
【0085】
副シェード60の移動動作において、本体部62が進退ガイド部82により進出方向に案内されると共に、スライダー部材64がサブガイド部84により主シェード20の厚さ方向に案内される。すなわち、スライダー部材64の案内用突起部65がサブガイド部84の退避経路から移行経路を通じて進出経路に移動するにつれて、スライダー部材64は、主シェード20の厚さ方向において接触端面64aが主シェード20の表面に近接する(図6参照)。そして、主シェード20が完全に引き出されると、副シェード60が遮蔽位置に配置され、スライダー部材64は主シェード20の他方の側縁部26bの表面に接触端面64aが接触した状態となる(図2、図4、図7参照)。
【0086】
これにより、ウインドウ1は、主シェード20と副シェード60とにより全体的に遮蔽されると共に、スライダー部材64が主シェード20の表面に接触して主シェード20と副シェード60との厚さ方向における隙間も塞がれた状態となる。
【0087】
次に、ウインドウ1の遮蔽状態を解除する動作について説明する。まず、引出部材40を収納操作して主シェード20を収納していく。この収納時には、巻取装置30の巻取力により主シェード20が巻き取られる。
【0088】
これと共に、引出部材40に連結されたメイン側ラック部材72が移動され、伝達機構によりメイン側ラック部材72の収納側への移動動作が一対のサブ側ラック部材76、77の退避側への移動動作として変換され、副シェード60が姿勢変更しつつ退避方向に移動される。
【0089】
副シェード60の移動動作において、本体部62が進退ガイド部82により退避方向に案内されると共に、スライダー部材64がサブガイド部84により主シェード20の厚さ方向に案内される。すなわち、スライダー部材64の案内用突起部65がサブガイド部84の進出経路から移行経路を通じて退避経路に移動するにつれて、スライダー部材64は、主シェード20の厚さ方向において主シェード20から離間する。そして、引出部材40が、メイン側ラック部材72と第1歯車部材74との噛合いが解除されるまで収納操作されると、副シェード60は退避位置に配置された状態に維持される。
【0090】
主シェード20が完全に収納されると、ウインドウ1は全体的に開放される。
【0091】
上記シェード装置10の動作は引出部材40を引出収納操作することにより行われるが、この引出収納操作は手動で行われても自動で行われてもよい。例えば、環状の可撓性線条部材を一対のレール50a、50bに沿ってモータにより送る機構を採用し、該可撓性線条部材の各レール50a、50bに沿って移動する部分に一対のランナー46a、46bをそれぞれ固定して可撓性線条部材を送ることにより、引出部材40を自動で引出収納操作することができる。
【0092】
これまで、連動機構70について、主シェード20が半分以上引出されてから副シェード60が進出移動する例について説明してきたが、他方のランナー46bに対するメイン側ラック部材72の歯部の位置及び歯数と、変換機構の位置とを調節することにより、副シェード60の進退動作のタイミングを変更することができる。
【0093】
また、連動機構は、ウインドウ1と主シェード20との形状によっては、副シェード60を、天井側より床側を大きく移動させて姿勢変更させるように構成されていてもよい。
【0094】
また、連動機構70の一対のサブ側ラック部材は、直線状に並ぶ複数の歯部を有するものであってもよい。
【0095】
これまで、副シェード60の一対のサブ側ラック部材76、77が設けられている例で説明したが、1つのサブ側ラック部材のみ設けられていてもよい。すなわち、副シェード60の本体部62が進退ガイド部82により一定経路で移動可能に案内される場合、連動機構70により副シェード60を保持するための構成を省略できる。この場合には、伝達機構の構成も簡素化することができる。
【0096】
連動機構70は、上記構成に限られるものではない。他にも、連動機構70は、巻取装置30における巻取シャフトの回転に連動して副シェード60を進退移動させるように構成されていてもよい。もっとも、連動機構70が省略され、主シェード20及び副シェード60をそれぞれ独立して操作するように構成されていてもよい。この場合、主シェード20を引き出してから、副シェード60を引き出すとよい。
【0097】
また、シェード装置10は、上述したウインドウ1に適用される場合に限られず、その他の台形、平行四辺形、楕円形等の形状のウインドウに対しても適用可能である。なお、本シェード装置10を適用するのにより適したウインドウは、シェード装置が配設される側の辺に対して、その他の部分が側方に張り出すような形状のウインドウである。すなわち、本シェード装置10によれば、矩形或いは引出側端部が短辺となる台形等の主シェード20ではその側方部分を覆うことが困難なウインドウについて、当該側方部分を副シェード60で覆うことにより、ウインドウを全体的に覆うことができる。
【0098】
また、シェード装置10は、自動車のサイドドアウインドウ、リアウインドウ等の種々ウインドウに対して適用可能である。
【0099】
そして、主シェード20ではその両側方の部分を覆うことが困難であるようなウインドウを適用対象とする場合、主シェード20により遮蔽される部分の両側方の部分を遮蔽可能に一対の副シェードを設けてもよい。この場合、一対のガイド体80及び連動機構70も、一対の副シェードをそれぞれ進退動作可能に一対設けられるとよい。この構成によれば、より多種の形状のウインドウ1に適用することができる。
【0100】
上記実施形態に係るシェード装置10によると、主シェード20と副シェード60とによりウインドウ1を遮蔽する形態において、副シェード60を、主シェード20の引出状態における側方に並ぶ遮蔽位置に移動可能に案内する一対のガイド体80が、副シェード60が遮蔽位置に移動される際に副シェード60における主シェード20側の一部分を主シェード20の他方の側縁部26bに対して主シェード20の厚さ方向において少なくとも一方から重ねて接触させる位置に案内する。これにより、主シェード20及び副シェード60の境界部分において、主シェード20に平行な方向の隙間をなくすと共に、主シェード20の厚さ方向の隙間を抑制することができる。すなわち、引き出し形態における主シェード20と副シェード60との隙間を抑制することができる。これにより、遮光の目的の他に、虫等の侵入を抑制する網戸としての役割を兼用させることもできる。また、副シェード60における主シェード20側の一部分を主シェード20の他方の側縁部26bに対して主シェード20の厚さ方向において重ねて接触させるため、副シェード60及び主シェード20の端部同士を突き合わせることにより生じる主シェード20の弛みを抑制することができる。
【0101】
また、本体部62における主シェード20側の一部分に主シェード20の厚さ方向に相対移動可能に設けられたスライダー部材64が、サブガイド部84により主シェード20の厚さ方向において一方から主シェード20に接触する位置に案内される。これにより、副シェード60のスライダー部材64が主シェード20に対して厚さ方向に接触して、主シェード20と副シェード60との隙間を抑制することができる。
【0102】
また、副シェード60が、スライダー部材64を主シェード20の厚さ方向において主シェード20側に向けて付勢する付勢部材68を有しているため、スライダー部材64をよりサブガイド部84の経路に沿わせて且つ変位時及び遮蔽時のがたつきを抑制することができる。
【0103】
<第1実施形態の変形例>
また、副シェード60及び一対のガイド体80の形状は上述したものに限られず、種々の形状を採用することができる。例えば、図8、図9に示す副シェード160及びガイド体180の形状を採用することもできる。以下、副シェード160及びガイド体180のうち上述した副シェード60及びガイド体80と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。
【0104】
副シェード160は、本体部162と、スライダー部材64と、第2スライダー部材166とを有している。
【0105】
本体部162は、本体部62の構成にさらに第2の溝部163が設けられた構成である。より具体的には、本体部162は、主シェード20側の端部に設けられた溝部63及び溝部63に隣接する第2の溝部163を有している。第2の溝部163は、溝部63に対して並列状に形成された溝条部分である。
【0106】
第2のスライダー部材166は、副シェード60において主シェード20側の一部分である第2の溝部163内に部分的に収容され、主シェード20の厚さ方向に相対移動可能に設けられている。この第2のスライダー部材166は、長手方向に直交する断面視において略L字形の長尺棒状に形成され、本体部162の裏側から表側に向かう面である接触端面166aを有し、この接触端面166aを該本体部162に対して裏側から表側に向けて相対移動可能である。すなわち、第2のスライダー部材166は、一端側の片が第2の溝部163内に収容され、他端側の片がスライダー部材64の接触端面64a(ここでは全体)に対向するように配置され、該他端側の片の接触端面64aに対向する側部分に接触端面166aを有している。第2のスライダー部材166は、その接触端面166aがスライダー部材64の接触端面64aと対向し、端面同士を近接させてその間に主シェード20の他方の側縁部26bを挟むことができるように構成されている。第2のスライダー部材166も、長手方向両端部に、後述する第2のサブガイド部186によりガイドされる案内用突起部167を有している。
【0107】
一対のガイド体180は、進退ガイド部82と、サブガイド部84と、第2のサブガイド部186とを有している。
【0108】
第2のサブガイド部186は、第2のスライダー部材166を、主シェード20の厚さ方向において、サブガイド部84と反対側から主シェード20に接触する位置に案内する部分である。この第2のサブガイド部186は、第2のスライダー部材166の案内用突起部167を収容する溝条に形成され、進退ガイド部82及びサブガイド部84と並列状に設けられている。より具体的には、第2のサブガイド部186は、主シェード20の厚さ方向において、第2のスライダー部材166を、スライダー部材64との間に主シェード20の他方の側縁部26bを挟み込むように案内して、主シェード20の裏面に接触させ、副シェード60が遮蔽位置に配置された状態において接触状態を維持する。
【0109】
第2のサブガイド部186は、副シェード160が退出位置から遮蔽位置に向かう途中で、主シェード20の厚さ方向において、一旦第2のスライダー部材166をスライダー部材64に対して離間させてから再び近接させる経路に形成されている。ここでは、第2のサブガイド部186は、主シェード20の厚さ方向において、第2のスライダー部材166を、主シェード20の幅方向に移動させる退避経路と、第2スライダー部材166の接触端面166aをスライダー部材64の接触端面64aから離間させる離間経路と、第2スライダー部材166の接触端面166aをスライダー部材64の接触端面64aに近接させて突き合わせる近接経路とを有している。退避経路は、サブガイド部84の退避経路に沿って延在する直線状の経路である。離間経路は、サブガイド部84から離間する向きに傾斜した経路である。近接経路は、サブガイド部84に近接する向きに傾斜した経路である。
【0110】
そして、第2のスライダー部材166は、案内用突起部167が退避経路を通る間は、スライダー部材64に対して略一定の位置関係で移動するように案内される。また、離間経路を通る第2のスライダー部材166は、スライダー部材64に対して接触端面166aを離間させつつ移動され、接触端面64a、166a同士の間に主シェード20の他方の側縁部26bを介在させる。近接経路を通る第2のスライダー部材166は、接触端面166aをスライダー部材64の接触端面64aに対して近接させつつ移動され、該接触端面64a、166a同士で主シェード20恩他方の側縁部26bを挟み込む。
【0111】
また、第2のスライダー部材166についても、主シェード20の厚さ方向において第2のサブガイド部186の壁部に押し付けるように付勢部材により付勢されてもよい。
【0112】
第2のスライダー部材166及び第2のサブガイド部186を採用した構成によると、主シェード20をその厚さ方向両側からスライダー部材64と第2のスライダー部材166とにより挟み込むため、より確実に主シェード20と副シェード60との隙間を抑制することができる。これにより、主シェード20の風等によるバタツキを軽減することができる。
【0113】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るシェード装置210について説明する。本シェード装置210において、第1実施形態に係るシェード装置10と異なる部分は、副シェード260及び一対のガイド体280の構成だけであり、同様の構成については説明を省略して同符号を付す。
【0114】
副シェード260は、本体部262と、曲げ部264とを有している。
【0115】
本体部262は、第1実施形態に係る本体部62から溝部63を省略した形状である。すなわち、本体部262は、全体として扁平な板状に形成されている。この本体部262は、退避位置と遮蔽位置との間で一対のガイド体280の進退ガイド部282により案内されて移動可能に配置されている。
【0116】
曲げ部264は、主シェード20側の端部に、主シェード20の厚さ方向において主シェード20側に向けて曲げ変形可能に形成された部分である。より具体的には、曲げ部264は、本体部262の主シェード20側の端部に連結されている。この曲げ部264は、長手方向において本体部262と略同寸法に形成されている。
【0117】
ここでは、曲げ部264は、軟質樹脂(ポリプロピレン(PP)、ゴム等のエラストマー等)により形成されている。すなわち、曲げ部264は、曲げ方向の力が作用したときに曲げ形態に弾性変形可能に柔軟な材料により形成されている。また、この曲げ部264は、本体部262より軟質で曲がりやすい材料により形成されるとよい。ここで、曲げ部264における主シェード20側の端縁部を主シェード側端縁部261と称する。
【0118】
一対のガイド体280は、進退ガイド部282と、サブガイド部284とを有している。サブガイド部284は、進退ガイド部282の先端部に連続して形成され、曲げ部264を曲げ変形する経路に案内すると共に曲げ部264の主シェード側端縁部261を主シェード20の厚さ方向において主シェード20の一方から主シェード20に接触する位置に案内する形状に形成されている。より具体的には、サブガイド部284は、直線状の進退ガイド部282の先端部から主シェード20側(車外側)に向けて曲がる弧状の溝条に形成されている。このサブガイド部284は、曲げ部264の長手方向両端部を内側に収容した状態で、該曲げ部264を案内する。なお、曲げ部264は、本体部262が退避位置に配置されている状態では、その長手方向両端部が進退ガイド部282内に収容されて進退方向に案内される。
【0119】
そして、本体部262が退避位置から遮蔽位置に移動されると、曲げ部264は、進退ガイド部282を通じてサブガイド部284に案内され、該サブガイド部284の案内経路に沿って曲げ変形される。これにより、曲げ部264は、主シェード20の厚さ方向に移動して、主シェード側端縁部261が主シェード20の他方の側縁部26bの表面に押し付けられる。
【0120】
本実施形態に係るシェード装置210によると、副シェード260が主シェード20側の端部に主シェード20の厚さ方向において主シェード20側に向けて曲げ変形可能な曲げ部264を有し、曲げ部264を曲げ変形する経路に案内するサブガイド部284が、曲げ部264の主シェード側端縁部261を主シェード20の厚さ方向において一方から主シェード20に接触する位置に案内する。これにより、副シェード260の曲げ部264が主シェード20に対して厚さ方向に接触して、主シェード20と副シェード260との隙間を抑制することができる。
【0121】
また、曲げ部264が軟質樹脂により形成されているため、全体的に曲げ変形し易く、副シェード260をスムーズに動作させることができる。
【0122】
<第2実施形態の変形例1>
次に、第2実施形態の変形例1に係るシェード装置310について説明する。本シェード装置310において、第2実施形態に係るシェード装置210と異なる部分は、曲げ部364の構成だけであり、同様の構成については説明を省略して同符号を付す。
【0123】
副シェード360は、本体部262と、本体部262の主シェード20側の端部に連結された曲げ部364とを有している。この曲げ部364は、本体部262より薄肉に形成されている。すなわち、曲げ部364は、曲げ方向の力が作用したときに、曲げ形態に弾性変形可能に柔軟な厚さ寸法に設定されている。また、曲げ部364の材料として軟質樹脂が用いられてもよい。ここで、曲げ部364における主シェード20側の端縁部を主シェード側端縁部361と称する。
【0124】
曲げ部364は、長手方向両端部が進退ガイド部282及びサブガイド部284により構成される一続きの溝内に収容された状態で、進退ガイド部282により進退方向に案内されると共にサブガイド部284により主シェード20の厚さ方向に案内される。そして、本体部262が退避位置から遮蔽位置に移動されると、曲げ部364は、進退ガイド部282を通じてサブガイド部284に案内され、該サブガイド部284の案内経路に沿って曲げ変形される。これにより、曲げ部364は、主シェード20の厚さ方向に移動して、主シェード側端縁部361が主シェード20の他方の側縁部26bの表面に押し付けられる。
【0125】
本実施形態に係るシェード装置310によると、曲げ部364が副シェード360の他の部分より薄肉に形成されているため、全体的に曲げ変形し易く、副シェード360をスムーズに動作させることができる。
【0126】
<第2実施形態の変形例2>
次に、第2実施形態の変形例2に係るシェード装置410について説明する。本シェード装置410において、第2実施形態に係るシェード装置210と異なる部分は、曲げ部464の構成だけであり、同様の構成については説明を省略して同符号を付す。
【0127】
副シェード460は、本体部262と、本体部262の主シェード20側の端部に連結された曲げ部464とを有している。この曲げ部464は、内周側の部分が蛇腹状に形成されている。ここで、曲げ部464における主シェード20側の端縁部を主シェード側端縁部461と称する。より具体的には、曲げ部464は、裏面に本体部262の主シェード20側の端部と主シェード側端縁部461とを結ぶ方向に複数の凸部と複数の凹部とが交互に並列状に連なる形状に形成されている。この複数の凸部及び複数の凹部は、曲げ部464の長手方向に沿って延在する。すなわち、曲げ部464は、曲げ方向の力が作用すると、薄肉となった凹部で曲げ易く、隣合う凸部の頂部同士が近接することにより外周側より内周側の方が経路が短くなって曲げ形態となる。もっとも、曲げ部は、蛇腹状に形成されることにより曲がり易くなっていればよく、外周側の部分が蛇腹状に形成されていてもよい。また、この曲げ部464の材料として軟質樹脂が用いられてもよい。
【0128】
曲げ部464は、長手方向両端部が進退ガイド部282及びサブガイド部284により構成される一続きの溝内に収容された状態で、進退ガイド部282により進退方向に案内されると共にサブガイド部284により主シェード20の厚さ方向に案内される。そして、本体部262が退避位置から遮蔽位置に移動されると、曲げ部464は、進退ガイド部282を通じてサブガイド部284に案内され、該サブガイド部284の案内経路に沿って曲げ変形される。これにより、曲げ部464は、主シェード20の厚さ方向に移動して、主シェード側端縁部461が主シェード20の他方の側縁部26bの表面に押し付けられる。
【0129】
本実施形態に係るシェード装置410によると、曲げ部464が内周側の部分が蛇腹状に形成されているため、蛇腹状に形成されている部分において曲げ変形し易く、副シェード460をスムーズに動作させることができる。
【0130】
<第2実施形態の変形例3>
次に、第2実施形態の変形例3に係るシェード装置510について説明する。本シェード装置510において、第2実施形態に係るシェード装置210と異なる部分は、曲げ部564の構成だけであり、同様の構成については説明を省略して同符号を付す。
【0131】
副シェード560は、本体部262と、本体部262の主シェード20側の端部に連結された曲げ部564とを有している。この曲げ部564は、部分的に薄肉に形成されたヒンジ部566を有する。すなわち、曲げ部564は、ヒンジ部566を起点として曲げ変形可能に形成されている。また、曲げ部464の材料として軟質樹脂が用いられてもよい。ここで、曲げ部564における主シェード20側の端縁部を主シェード側端縁部561と称する。曲げ部564は、ヒンジ部566より主シェード側端縁部561側の部位に長手方向両端部から突出する案内用突起部565を有している。曲げ部564は、長手方向両端部の案内用突起部565が内部に収容されることにより、進退ガイド部282により進退方向に案内されると共にサブガイド部284により主シェード20の厚さ方向に案内される。
【0132】
そして、本体部262が退避位置から遮蔽位置に移動されると、曲げ部564は、案内用突起部565が進退ガイド部282を通じてサブガイド部284に案内されてヒンジ部566が屈曲されることにより、それより先端側の部分が姿勢変更される。これにより、曲げ部564は、部分的に主シェード20の厚さ方向に移動して、主シェード側端縁部561が主シェード20の他方の側縁部26bの表面に押し付けられる。
【0133】
本実施形態に係るシェード装置510によると、曲げ部564が部分的に薄肉に形成されたヒンジ部566を有するため、ヒンジ部566において曲げ変形し易く、副シェード560をスムーズに動作させることができる。
【符号の説明】
【0134】
1 ウインドウ
10、210、310、410、510 シェード装置
20 主シェード
26b 側縁部
30 巻取装置
60、160、260、360、460、560 副シェード
61、261、361、461、561 主シェード側端縁部
62、162、262 本体部
64 スライダー部材
68 付勢部材
80、180、280 ガイド体
82、282 進退ガイド部
84、284 サブガイド部
166 第2のスライダー部材
186 第2のサブガイド部
264、364、464、564 曲げ部
566 ヒンジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納装置と、
前記収納装置に引出収納可能に取り付けられる主シェードと、
副シェードと、
前記副シェードを、前記主シェードの引出状態における側方に並ぶ遮蔽位置に移動可能に案内すると共に、前記副シェードが前記遮蔽位置に移動される際に、前記副シェードにおける前記主シェード側の一部分を前記主シェードの側縁部に対して前記主シェードの厚さ方向において少なくとも一方から重ねて接触させる位置に案内するガイド体と、
を備える、シェード装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシェード装置であって、
前記副シェードは、前記副シェードにおける前記主シェード側の一部分に前記主シェードの厚さ方向に相対移動可能に設けられたスライダー部材を有し、
前記ガイド体は、前記スライダー部材を前記主シェードの厚さ方向において一方から前記主シェードに接触する位置に案内するサブガイド部を有している、シェード装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシェード装置であって、
前記副シェードは、前記スライダー部材を前記主シェードの厚さ方向において前記主シェード側に向けて付勢する付勢部材を有している、シェード装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載のシェード装置であって、
前記副シェードは、前記主シェード側の一部分に、前記主シェードの厚さ方向に相対移動可能に設けられた第2のスライダー部材を有し、
前記ガイド体は、前記第2のスライダー部材を、前記主シェードの厚さ方向において、前記スライダー部材と反対側から前記主シェードに接触する位置に案内する第2のサブガイド部を有する、シェード装置。
【請求項5】
請求項1に記載のシェード装置であって、
前記副シェードは、前記主シェード側の端部に設けられ、前記主シェードの厚さ方向において前記主シェード側に向けて曲げ変形可能な曲げ部を有し、
前記ガイド体は、前記曲げ部を曲げ変形する経路に案内すると共に前記曲げ部の前記主シェード側の端縁部を前記主シェードの厚さ方向において一方から前記主シェードに接触する位置に案内するサブガイド部を有している、シェード装置。
【請求項6】
請求項5に記載のシェード装置であって、
前記曲げ部は、軟質樹脂により形成されている、シェード装置。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載のシェード装置であって、
前記曲げ部は、前記副シェードの他の部分より薄肉に形成されている、シェード装置。
【請求項8】
請求項5又は請求項6に記載のシェード装置であって、
前記曲げ部は、蛇腹状に形成されている、シェード装置。
【請求項9】
請求項5又は請求項6に記載のシェード装置であって、
前記曲げ部は、部分的に薄肉に形成されたヒンジ部を有する、シェード装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−218545(P2012−218545A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85325(P2011−85325)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000117135)芦森工業株式会社 (447)