説明

シャッター式日除け

【課題】シャッター式雨戸に簡単に取付け可能とした日除け装置を提供すること。
【解決手段】シート巻取りドラム1と、支持枠2と、上下端取付け挟持ブラケット有した支柱3、3に基部を連結され先端をシート巻取りドラム1から繰り出されたシート4の先端の張出用バー5の両端に連結された一対の支持アーム6、6とを備え、該取付け挟持ブラケット11、12には該開口部Aのガイドレールに嵌合する連結金具34を備えているとともに、前記支柱3、3の上端の取付け挟持ブラケット11にはシート巻取りドラム1の支持枠2を保持する受溝11gとクランプ部材13とを設けて前記一対の支柱3により前記支柱枠2をシート巻取りドラム1の軸方向の任意の位置で保持可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物のシャッター式雨戸のガイドレールに取付けて室内の日射量の調節行うシャッター式日除けに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の日除けは、シャッター雨戸直接には、取付け不可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、シャッター式雨戸幅がまちまちであってもシート巻取りドラムの軸方向長さを調整しなくても対応して体裁よく、簡単且つ容易に設置可能としたシャッター式日除けを提供することにある。
【0004】
前記目的を達成するために、本発明は、シート巻取りドラムとシート巻取りドラムの両端を支持する支持枠と、該支持枠を建物のシャッター式雨戸のガイドレールの上端に沿って、保持するために、シャッター式雨戸の開口部の幅方向両端の該ガイドレール上下間に上下移動可能な一対の支柱と該一対の支柱に基部を連結され、先端をシート巻取りドラムから繰り出されたシートの先端の張出用バーの両端に連結された一対の支持アームとを備え、前記支柱の上下端には、前記シャッター式雨戸ガイドレールへの取付挟持ブラケットを有し、該取付挟持ブラケットには、該シャッター式雨戸ガイドレールに嵌合する、係止部を備えていると共に、前記支柱の上端の取付挟持ブラケットには、シート巻取りドラムの支持枠を保持する受溝と、クランプ部材々を設けて前記一対の支柱により前記支柱枠をシート巻取りドラムの軸方向の任意の位置で、保持可能としたことを特徴としている。
【0005】
上記構成によれば、支柱の上端には、シート巻取りドラムの支持枠を保持する受溝とクランプ部材とを備えた取付挟持ブラケットが装着されているため、シート巻取りドラムの支持枠をシート巻取りドラムの軸方向の任意の位置で支柱により保持させる作業を容易化することが出来る。
【0006】
さらに、前記支柱は、一対のガイドレールの上下間に、上下移動が可能で、且つ、シャッター式雨戸ガイドレールへの取付挟持ブラケットを有し、該取付挟持ブラケットには、ガイドレールに嵌合する、挟持係止部を備えているため一対のガイドレールに容易に設置することができ、しかも、ネジで係止部をガイドレールにしっかり固定することが出来る。また、前記一対の支持アームの先端は、張出用バーの両端に垂直軸廻りで、回動自在に連結され、前記支持アームの基部は、支柱に垂直軸廻りと水平軸廻りで回動角度調整可能に連結してあり、前記支持アームの基部は、前記支柱に対して上下方向に任意の位置で固定可能としてあることを特徴としている。
【0007】
上記構成によれば、一対の支柱の設置間隔が、前記一対のガイドレールの幅によって種々の変化しても、幅に対応して、一対の支持アームを水平視でハの字状の任意の角度に展開して、起伏可能に支持させることができ、シートに幅方向のたるみ等を、発生させることなく良好な張出し状態を維持させることが出来る。また、前記支持アームの基部は、前記支柱に対して上下方向の任意の位置で固定可能としてあるため、シートによる前記ガイドレールの上下方向の遮蔽量を広い範囲に亘って任意に調節することが出来る。
【0008】
さらに、前記一対の支柱上端の取付挟持ブラケットには、該一対の支柱に対向状に軸孔が設けられ、該軸孔に桿を挿入し、前記一対の支柱を強固固定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シート巻取りドラムの軸方向長さを調整しなくても種々の開口部の幅に対応して、設置可能とした、シャッター式日除けを提供することができ、コスト高とならず、また、ガイドレールに取付挟持ブラケットを嵌合し、ねじで締め付け固定するため、シャッター式雨戸に傷をつけず、素人でも簡単に取付けることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の、シャッター式日除けは図1〜図3に示すように、シート巻取りドラム1と、シート巻取りドラム1の両端を支持する支持枠2と、該支持枠2を建物のシャッター式雨戸の開口部Aの上縁に沿って保持するために、該開口部Aの幅方向両端のガイドレールに設置される一対の支柱3、3と、該一対の支柱3、3に基部を連結され先端をシート巻取りドラム1から繰り出されたシート4の先端の張出用バー5に連結された一対の支持アーム6,6とを備え、前記一対の支柱3、3により前記支持枠2をシート巻取りドラム1の軸方向の任意の位置で保持可能としている。
【0011】
又、一対の支柱3、3の上端の取付挟持ブラケット11には、該一対の支柱3、3に対向状に軸孔35が設けられ、該軸孔35に桿36を挿入し、前記一対の支柱3、3を強固固定することが出来る。
【0012】
支柱枠2は、シート巻取りドラム1に軸方向に延びる主枠2aと、この主枠2aの前記軸方向両端に連結された端部軸受部2b、2bとからなり、一方の端部軸受2bには、手動式巻取り巻き戻し手段7が設置されている。主枠2aは、アルミ合金の引き抜き材で断面略C型チャンネル材とした場合を例示しているが、材質は、ステンレスその他の金属材料や合成樹脂材料で、構成しても良く断面形状もボックス型その他の形状としても良い。端部軸受部2b、2bは合成樹脂製としているが、これも金属材料等構成しても良い。前記支柱3上下端には、ガイドレールへの取付挟持ブラケット11、12が取付けられている。これらの取付挟持ブラケット11、12はアルミ合金でも良い。
【0013】
取付挟持ブラケット11、12には、背板挟持部33が連結金具34を介して挟圧固定ネジ32により取付けられており、金具片34a、基板31aにより、ガイドレール40を図3に示すように、前後から挟圧固定しうるようになっている。
【0014】
上端側の取付挟持ブラケット11は、図4に示すように平板状の台座部11aと、この台座部11aの下面に形成されたキャップ部11bと、台座部11aの上面に形成された前壁部11cと、軸孔35と中央円筒部11fとを備えている。また、中央円筒部11fは、台座部11aを貫通する円孔を有し、この円孔にクランプ部材13の下部円柱部13aが回動及び、昇降可能に嵌挿されている。角軸部13dには、図のように角孔14aをもつ操作レバー14が係合され、この操作レバー14は、ねじ15によって下部円柱部13aの下端に固着されている。
【0015】
下部円柱部13aの周囲にはスプリング16が挿入され、このスプリング16は、台座部11aの下面と操作レバー14の上面との間に圧縮介在せしめられている。このスプリング16によって、クランプ部材13には、常時、下方への押圧力が付与されている。
【0016】
上記構造によって、クランプ部材13をクランプ解除位置からクランプ位置に回動させるときには、操作レバー14を回動させると、位置決め突起13cが傾斜カム面11kによりスプリング16の押圧力に抗して上昇しながらクランプ位置の凹部11jに達し、この凹部11jの位置でスプリング16の押圧力により、該凹部11jの底部まで落ち込む。これにより、クランプ部材13は、クランプ位置に保持される。クランプを解除するには、操作ラバー14をスプリング16の押圧力に抗して上昇させ、位置決め突起13cを凹部11jから脱出させ、この状態で前記と逆方向に回動させると、後はスプリング16の押圧力と傾斜カム面11kの案内作用によって位置決め突起13cをクランプ解除位置凹部11jに嵌り込ませることが出来る。
【0017】
支持アーム6は、アルミ合金製のパイプ材が使用されていおり、その両端には、合成樹脂製の連結部材19,20が嵌合固着されている。先端側の連結部材19は、図7(C)(D)(E)に示すように、一端が閉鎖端とされ、他端が開放されたキャップ部19aと、このキャップ部19aの閉鎖端の外側端面に一体的に延長形成された二股状の腕板部19b、19bとを有している。キャップ部19aには、支持アーム6の先端が嵌合され、止めネジ穴19cに止めネジ(図示省略)をねじ込むことによって固着される。二股状の腕板部19b、19bは、延長端側が円形部とされ、この円形部の対向面周囲が面取り傾斜面とされており、この円形部の中央部には、ピン孔19d、19dが形成されている。
【0018】
前記張出用バー5エンドキャップ18の腕板部18bと、支持アーム6の先端側の連結部材19の二股状の腕板部19b、19bとは、図7(E)に示すように、前者を後者の間に挟んで連結ピン21により少なくとも、連結ピン21の回りで回動可能に連結されている。この連結ピン21は、二股状の腕板部19b、19bのピン孔19d、19dに対して殆ど隙間なしの状態で挿通され、その挿通端部にワッシャ22を介してねじ23をねじ込むことにより、抜け止めされている。上記連結ピン21に対して、張出用バー5のエンドキャップ18の腕板部18bのピン孔18eは、該連結ピン21よりも大径に形成され、周囲に環状隙間を存在させている。また、該腕板部18bの板厚に対して、二股状の腕板部19b、19bの対向面間隔を大きく形成しており、この構成と前記環状隙間の構成とにより、張出用バー5と支持アーム6との連結部には、連結ピン21の回りで味噌すり運動を可能とするような余裕のある回動連結構造を形成させている。
【0019】
また、支持アーム6の基端側の連結部材20は、図8(A)(C)に示すように、一端が開放端とされ、他端が閉鎖端とされたキャップ部20aと、このキャップ部20aの閉鎖端側の外側端面から軸方向に一体的に延長形成された円盤状腕板部20bとを有している。キャップ部20aには、支持アーム6の基端が嵌合され、止めねじ24で固定される。円盤状腕板部20bの一方の面には、円形配置でセレーション凹部20cが放射状に形成されており、このセレーション凹部20cの円形配置の中央部にはダボ孔20dが形成されている。
【0020】
これと対応して、支柱3の外周面には、図1、図3及び図8(B)(C)に示すように支持アーム6のアーム取付け部材25が支柱3の回りで回動可能でしかも上下方向に摺動可能に遊嵌しており、蝶ネジやハンドル付きネジ等の固定具26にとって支柱3の任意の高さで、しかも、支柱3の回りの任意の角度で固定可能としてある。アーム取付け部材25は、図8(B)(C)に示すように、環体部25aと、この環体部25aの片側の側面に突設した円盤状腕板部25bとを有し合成樹脂材料で製作されている。環体部25aは、支柱3に挿通しる貫通孔25cを備えている。この貫通孔25cの内周面は、図8(B)に示すように、軸方向中央部から両端部に向けて所定の勾配αで内径が拡大するテーパー孔とされており、外周面の一部に形成した止めネジ穴25dに固定具26(図1、図3参照)をねじ込むことによって、アーム取付け部材25を支柱3に固定する場合、支柱の軸線に対してアーム取付け部材25の軸線を傾斜した状態に取付け可能とし、いわゆる逃げを持たせてある。また、円盤状腕板部25bの一方の面には、円形配置でセレーション凹部25が放射状に形成されており、このセレーション凹部25の円形配置の中央部には、円形ボス部25fが形成され、この円形ボス部25f内にナット25gが埋設してある。
【0021】
上記円形ボス部25fは、支持アーム6の基端側の連結部材20のダボ孔20dに嵌合され、セレーション凸部20cとセレーション凹部25eとが嵌りあい、この状態で、ナット25gに蝶ねじやハンドル付きネジ等の固定具27をねじ込んで締め付けることにより、支柱3に対するアーム6の起伏角度を所望角度に固定保持させるものである。
ほん発明装置の実施形態は以上の構成からなるもので、次に、設置要領と動作の概略を説明する。
本発明装置の上記実施形態の構成によれば、開口部Aの幅がシート巻取りドラム1の軸方向長さと異なる場合であっても、一対の支柱3、3の開口部A幅方向両端の上下間に設置し、この一対の支柱3,3によりシート巻取りドラム1の支持枠2をシート巻取りドラム1の軸方向の対応位置で支持させてブラインド装置を設置することが出来る。
【0022】
また、前記一対の支持アーム6、6の先端は張出用バー5の両端に少なくとも垂直軸(連結ピン21)回りで回動自在に連結され、前記支柱アーム6、6の基部は支柱3、3の中間部に垂直軸(支柱3の軸線)回りと水平軸(固定具27)回りで回動角度調整可能に連結してあることによって、一対の支柱3、3の設置間隔が開口部Aの幅によって変化しても、一対の支柱6、6をハの字状にすることができるため、シート4の先端の張出用バー5を支柱3、3に対して任意の起伏角度に調節して支持させることが出来、シート4に幅方向の皺より等を発生させることなく良好な張出し状態を維持させることが出来る。
【0023】
また、支柱3は、シャッター式雨戸の開口部A幅方向両端のガイドレール上下間に移動可能としてあり、上下端の取付挟持ブラケット11,12をガイドレールに嵌合し、ねじ32で連結金具を締め付け固定することが出来る。
【0024】
また、さらに、支柱3の上端取付挟持ブラケット11の軸孔35に桿を挿入して支柱3を強固に固定することができる。
【0025】
本発明装置の実施形態は以上からなるが、本発明は、この実施形態にのみ制約されるものではなく、特許請求の範囲に記載された意味と範囲内において、種々変形して実施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明装置の実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】図1の実施形態の概略背面図
【図3】本発明装置の実施形態の拡大縦断側面図である。
【図4】(A)は上端取付挟持ブラケットの平面図、(B)はその側面図 (C)は、中央円筒部に形成したクランプ部材の位置決め凹部の拡大側面図、(D)はクランプ部材の斜視図、(F)は操作レバーの斜視図である。
【図5】上端取付挟持ブラケットの斜視図である。
【図6】下端取付挟持ブラケットの斜視図である。
【図7】(A)は張出用バーのエンドキャップの一部破断正面図、(B)はその側面図、(C)は支持アームの先端側の連結部材の側面図 (D)はその平面図、(E)は張出用バーのエンドキャップと支持アームの先端側の連結部材との連結状態を示す縦断側面図である。
【図8】(A)は支持アームの基端側の連結部材の側面図、(B)は支柱に取付けられるアーム取付け部材の一部破断側面図、(C)は支持アームの基端側の連結部材と支柱にとりつけられるアーム取付け部材との連結状態を示す横断平面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 シート巻取りドラム
2 支柱枠
3 支柱
4 シート
5 張出用バー
6 支持アーム
7 手動式巻取り巻き戻し手段
11 上端取付け挟持ブラケット
12 下端取付け挟持ブラケット
13 クランプ部材
14 操作レバー
15 ねじ
16 スプリング
18 エンドキャップ
19 先端側連結部材
20 基端側連結部材
21 連結ピン
22 ワッシャ
23 ねじ
24 止めねじ
25 アーム取付け部材
26 固定具
27 固定具
32 挟圧固定ネジ
34 連結金具
35 軸孔
36 桿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート巻取ドラムと、シート巻取りドラムの両端を支持する、支持枠と、該支持枠を建物のシャッター式雨戸の上端に沿って、保持するために、該シャッター式雨戸の開口部の幅方向両端のガイドレール上下間に上下移動可能な一対の支柱と、該一対の支柱に基部を連結され先端をシート巻取りドラムから繰り出されたシートの先端の張出用バーの両端に連結された一対の支持アームとを備え、前記支柱の上下端には、前記シャッター式雨戸のガイドレールへの取付け挟持ブラケットを有し、該取付け挟持ブラケットには、シャッター式雨戸ガイドレールに嵌合する係止部を備えていることを特徴とするシャッター式日除け装置。
【請求項2】
前記一対の支持アームの先端は張出用バーの両端に垂直軸廻りで回動自在に連結され、前記支柱アームの基部は、支柱に垂直軸廻りと、水平軸廻りで、回動角度調整可能に連結してあり、前記支柱アームの基部は、前記支柱に対して、上下方向の任意の位置で固定可能としてあることを特徴とする、請求項1に記載のシャッター式日除け装置。
【請求項3】
前記一対の支柱上端の取付け挟持ブラケットには、該一対の支柱に対向する軸孔が設けられ、該軸孔に桿を挿入し前記一対の支柱を強固固定することを特徴とする請求項1に記載のシャッター式日除け装置。
【請求項4】
前記支柱の上端の取付け挟持ブラケットには、シート巻取りドラムの支持枠を保持する受溝と、クランプ部材とを設けて前記一対の支柱により前記支持枠を、シート巻取りドラムの軸方向の任意の位置で保持可能としたことを特徴とする請求項1に記載するシャッター式日除け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−113371(P2007−113371A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−330792(P2005−330792)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(503305851)株式会社アイケイエム (3)
【Fターム(参考)】