説明

ショーケース

【課題】低コストで収納室の全体を均一に照明することができるショーケースを提供する。
【解決手段】内箱12における左右の両内壁面12a,12aに、収納室22側に開口する凹部46が、上下方向に所定長さに亘って延在するように夫々形成される。凹部46の開口部46aは、光透過性を有する乳白板50により覆われる。凹部46の前壁部46bおよび後壁部46cに、照明装置48が夫々対向するように配設される。照明装置48は、基板に実装されたLEDの光軸が、乳白板50と平行となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱体に内部に画成された収納室に物品を収納するショーケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
食料品店やコンビニエンスストア等で、食品や飲料品等の物品を冷蔵状態で収納して陳列するショーケースが好適に使用されている。このショーケースは、内箱と外箱との間にウレタン等の発泡断熱材を充填してなる断熱箱体の内部に、物品の収納室が画成される。また、断熱箱体の前部には、前方に開放する開口部が開設され、該開口部は、断熱箱体に配設された扉体により開閉自在に閉成されるようになっている。
【0003】
前記ショーケースには、収納室を照明する照明装置が配設され、該照明装置の光源として、従来の白熱灯や電球に代えて、発熱性が低いLEDを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の照明装置は、収納室を画成する内壁に形成した凹部に、LEDが実装された基板を配設すると共に、該凹部の開口部をランプカバーで覆い、LEDからの光をランプカバーで拡散して収納室を照明するよう構成されている。
【特許文献1】特開2008−75935号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記照明装置では、LEDの光軸がランプカバーを指向しているため、ランプカバーにおける各LEDの光軸と交差する部分が特に明るくなり、ランプカバーが斑状に光るため、収納室の全体を均一に照明することができない難点がある。なお、LEDの配設数を増やすことで、ランプカバーが斑状に光るのを抑制することは可能であるが、この場合は部品点数が多くなり、コストが上昇すると共に消費電力量も嵩む難点がある。更には、LEDの増加によって発熱量が増え、収納室の冷却効率を低下させる問題を招くおそれがある。
【0005】
すなわちこの発明は、従来の技術に内在する前記課題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、低コストで収納室の全体を均一に照明することができるショーケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明に係るショーケースは、
前方に開放する箱体の内部に、物品が収納される収納室が画成されるショーケースにおいて、
前記箱体の内壁面に形成され、前記収納室側に開口する凹部と、
前記凹部の開口部を覆う乳白板と、
実装面に複数のLEDを実装した基板が、前記LEDの光軸が前記乳白板を指向しない向きで前記凹部に配設される照明装置とを備えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、LEDの光軸が乳白板に指向しないように照明装置を配設したから、乳白板が斑状に光るのを抑制することができ、乳白板の全体を均一に光らせて収納室の全体を均一に照明することができる。また、LEDの配設数を増加する必要はないから、コストおよび消費電力量を低く抑えることができる。
【0007】
請求項2に係る発明では、前記基板は、前記LEDの光軸が前記乳白板と平行となる向きで配設されることを要旨とする。
請求項2の発明によれば、乳白板をムラなく均一に光らせることができ、収納室の全体を均一に照明し得る。
【0008】
請求項3に係る発明では、前記基板は、前記LEDの光軸が前記乳白板から離間する方向に傾斜する向きで配設されることを要旨とする。
請求項3の発明によれば、乳白板をムラなく均一に光らせることができ、収納室の全体を均一に照明し得る。
【0009】
請求項4に係る発明では、前記凹部における前記LEDの光照射方向前側に、LEDから離間するにつれて開口部側に向けて傾斜する傾斜面を有し、該LEDから照射された光を傾斜面で前記乳白板に向けて反射する反射部が設けられることを要旨とする。
請求項4の発明によれば、LEDからの照射光を反射部で反射して乳白板をムラなく均一に光らせることができ、収納室の全体を均一に照明し得る。
【0010】
請求項5に係る発明では、前記基板の実装面は白色であることを要旨とする。
請求項5の発明によれば、基板における実装面の光反射率が高くなるので、乳白板に基板の影が現われるのを抑制して該乳白板を均一に光らせることができる。
【0011】
請求項6に係る発明では、前記箱体の内部に、冷却器が収容される冷却室が前記収納室と仕切られて画成されると共に、該冷却室と収納室とが前記凹部で連通され、冷却室から送出される冷気が凹部を介して収納室に吹出されるよう構成されることを要旨とする。
請求項6の発明によれば、照明装置が配設される凹部を、冷気が流通する冷却ダクトとして兼用するよう構成したから、収納室の容積を減少することなく照明装置を配設することができる。また、LEDの数を増加することなく収納室を均一に照明することができるから、LEDの発熱によって冷気が温度上昇するのは抑制され、収納室の冷却効率が低下するのは抑えられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るショーケースによれば、LEDを増加することなく収納室の全体を均一に照明することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明に係るショーケースにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明において、前・後および左・右とは、特に断りのない限り、ショーケースを正面側から見た場合において指称するものとする。
【実施例1】
【0014】
図1〜図3に示す如く、実施例1に係るショーケース10は、内箱12と外箱14との間にウレタン等の発泡断熱材16を充填してなる断熱箱体(箱体)18と、該箱体18が載置されるケーシング20から基本的に構成される。断熱箱体18の内部に、食品や飲料品等の物品が収納される収納室22が画成されると共に、該収納室22とは仕切板24により上下の関係で仕切られた冷却室26が、該断熱箱体18の内部下方に画成されている。そして、冷却室26は、仕切板24における左側に形成した吸込口24aおよび後述する凹部46を介して収納室22と連通している。前記内箱12は、光を効率的に反射し得る金属あるいは合成樹脂を材質として形成される。
【0015】
前記ケーシング20の内部には、圧縮機28や凝縮器30等からなる冷凍装置32が収納される機械室34が画成されている。また前記冷却室26には、冷凍装置32から冷媒が循環供給される冷却器36および冷気循環用の冷却ファン38が収容されており、該冷却ファン38を駆動することで、吸込口24aから収納室22の空気を冷却室26に取込み、凹部46から冷却室26の冷気が収納室22に送出されるようになっている(図1参照)。
【0016】
前記断熱箱体18の前部には、図2に示す如く、前方に開放する矩形状の前面開口部18aが形成されている。この前面開口部18aは、断熱箱体18の前面に枢支された扉体40により開閉自在に閉成されるよう構成してある。扉体40は、矩形状の枠体40aに、例えばガラスやアクリル板等の透明板40bを配設して、内部を視認し得るよう構成される。
【0017】
前記収納室22を画成する内箱12における左右の両内壁面12a,12aには、上下方向に離間する複数の係止部42が、前後に離間して設けられ、同一水平面内に位置する複数の係止部42に棚部材としての棚網44が載置される。また棚網44は、図1に示すように上下方向に多段で配設され、夫々の棚網44に物品を載置するよう構成されている。
【0018】
前記内箱12における左右の両内壁面12a,12aには、図2に示す如く、前後方向に所定幅で収納室22側に開口する凹部46が、上下方向に所定長さに亘って延在するように夫々形成されており、各凹部46に照明装置48が配設されている。なお、左右の凹部46,46および照明装置48,48の構成は対称であるので、右側の凹部46および照明装置48について詳細に説明して、左側の凹部46および照明装置48の同一部材には同じ符号を付して詳細説明は省略する。
【0019】
前記凹部46は、図2に示す如く、収納室22側に開口する開口部46aを挟んで前後に対向する前壁部46bおよび後壁部46cと、前壁部46bと後壁部46cの開口部46aから離間する端部間に連設された側壁部46dとから構成され、該凹部46の開口部46aは、光透過性を有する乳白板50により覆われて、凹部46内が視認し難くなっている。乳白板50は、半透明で光拡散性を有する乳白色の合成樹脂製平板であって、該乳白板50に照射された光が内部で拡散されて広範囲で発光するものである。また凹部46は、図1に示す如く、乳白板50で開口部46aが覆われた状態で上下が開口して、下部開口が前記冷却室26に連通すると共に、上部開口が前記収納室22に連通している。すなわち、凹部46は、冷却室26から送出される冷気が流通する冷気ダクトとして機能するよう構成される。なお、実施例1では、冷却室26に吸込口24aを介して左側から吸込まれた収納室22内の空気が冷却室26の右側から送出されるよう構成してあるから、主に右側の凹部46が冷気ダクトとして機能するようになっている。
【0020】
前記凹部46の前壁部46bおよび後壁部46cは、図2に示す如く、前記開口部46aを覆う乳白板50に対して直交するように延在しており、各壁部46b,46cに、照明装置48が夫々対向するように配設されている。各照明装置48は、複数かつ同じ発光色のLED52を基板54の実装面54aに1列に直線状に実装し、この基板54を直列に複数連ねて構成される。すなわち、図4に示すように、上下方向(壁部46b,46cの延在方向)に所要長さで延在する基板54に、複数のLED52を1列に並べたものを1ユニットとし、このユニットを複数直列に連結させて照明装置48を構成している。また、各ユニットの連結は、各基板54の両端を中継線56を介して接続することで行なわれる。なお、前記LED52の発光色としては、食料品等を収納するショーケース10では白色のものが好ましい。
【0021】
前記基板54に実装されるLED52は、砲弾型であって、光軸が基板54の実装面54aと直交する方向を向くように実装されている。そして、基板54は、図3に示す如く、前記前後の壁部46b,46cと平行、すなわち乳白板50に対しては直交する姿勢で取付部材58を介して壁部46b,46cに取付けられており、LED52の光軸は、乳白板50と平行となるようにしてある。また、基板54の実装面54aは、光反射率の高い白色に着色され、凹部46の各壁部46b,46c,46dで反射した光や、他方の照明装置48のLED52から照射された光を、基板54の実装面54aでも効率的に反射させ得るよう構成される。すなわち、基板54の実装面54aでの光の反射が他部位より弱くなることで、該基板54の影が乳白板50に現われるのを防止し得るようになっている。なお、凹部46の各壁部46b,46c,46dの表面に、高反射率かつ拡散性を有する材料を積層し、LED52から照射される光を効率的に乳白板50に反射させるようにしてもよい。
【0022】
〔実施例1の作用〕
次に、実施例1に係るショーケースの作用につき、以下説明する。
【0023】
前記照明装置48のLED52を点灯することにより、該LED52から照射された光が前記凹部46の各壁部46b,46c,46dで反射して前記乳白板50に対して多方向から照射され、該乳白板50内で光が拡散されることで、乳白板50の全体が光る。この場合において、LED52の光軸は乳白板50と平行に設定されている。そして、指向性の高いLED52では、光軸に沿って照射される光の光度が最も高く、この光軸に沿って照射される光が乳白板50に直接照射されないから、該乳白板50は、LED52に対応する部位が他の部位より明るく光る斑状になることはなく、乳白板50の全体が均一に発光する。すなわち、乳白板50の全体が均一に面発光することで、前記収納室22の全体が均一に照らされ、前記棚網44に載置されている物品を良好に視認させることができる。
【0024】
また、前記LED52として指向性の強い砲弾型LEDを用いることで、凹部46における前後方向の中央部にも光を充分に照射することができ、乳白板50における前後方向の中央部が暗くなるのは防止される。更に、前記基板54の実装面54aは白色に着色されているから、該基板54の実装面54aに照射された光を効率的に反射することができ、乳白板50に基板54の影が現われるのを抑制し得る。すなわち、LED52の配設数を増加することなく乳白板50の全体を均一に面発光させることができ、コストおよび消費電力量を低く抑えることができる。
【0025】
前記ショーケース10では、前記冷却室26に収容した冷却ファン38を駆動すると、図1に示す如く、前記仕切板24の吸込口24aから収納室22の空気が冷却室26に取込まれ、冷却器36と接触して熱交換した冷気が、冷却室26から右側の凹部46に送出され、該凹部46を流通した冷気が上部開口から収納室22に吹出されることで、収納室22が冷却される。このように、冷気ダクトとして機能する凹部46に前記照明装置48を配設したことで、照明装置48を配設するスペースを別途確保する必要はなく、収納室22の容量を減少させることなく照明装置48の配設が可能となる。また、照明装置48の光源として発熱量の小さいLED52を用いているから、凹部46を流通する冷気への影響は小さく、収納室22の冷却効率が低下することはない。しかも、LED52を用いた照明装置48はコンパクトであるから、凹部46内での冷気の流通を阻害することもない。
【0026】
前述したようにLED52の発熱量は小さいから、前記凹部46内において冷気が流通する領域と照明装置48を配設する領域とを仕切部材等によって仕切る必要はないから、該仕切部材等によって乳白板50の全体の均一な発光が阻害されるのを回避し得ると共に、部品点数を低減してコストを低廉に抑えることができる。
【実施例2】
【0027】
図5は、実施例2に係るショーケース60を示すものであって、該ショーケース60の基本的な構成は実施例1と同じであるので、異なる部分についてのみ説明し、同一の部材については同じ符号を付して説明を省略する。
【0028】
前記凹部46を画成する前後の壁部46b,46cは、開口部側から離間するにつれて他方の壁部46b,46cから離間するよう傾斜している。すなわち、前壁部46bは、開口部側から離間するにつれて前方に傾斜し、後壁部46cは、開口部側から離間するにつれて後方に傾斜している。そして、各壁部46b,46cに対して基板54が平行となる姿勢で照明装置48が夫々取付けられており、各LED52の光軸は、前記乳白板50から離間する方向に傾斜している。なお、前後の壁部46b,46cの傾斜角度(LED52の光軸の傾斜角度)は、開口部側の端を通って乳白板50と直交する線に対して30度が好適であるが、30度より鋭角であってもよい。
【0029】
実施例2のショーケース60では、前壁部46bおよび後壁部46cに配設されている照明装置48の各LED52から照射される光は、前記凹部46の側壁部46dに向けて斜めに照射され、該側壁部46dで反射した光が前記乳白板50に照射される。すなわち、各LED52からの光は乳白板50に直接照射されないから、乳白板50が斑状に光ることなく、該乳白板50の全体を均一に面発光させることができる。従って、実施例2のショーケース60においても、実施例1と同様な作用効果を奏する。
【実施例3】
【0030】
図6は、実施例3に係るショーケース62を示すものであって、該ショーケース62の基本的な構成は実施例1と同じであるので、異なる部分についてのみ説明し、同一の部材については同じ符号を付して説明を省略する。
【0031】
前記凹部46の前壁部46bおよび後壁部46cの構成および各壁部46b,46cに配設される照明装置48,48の構成は実施例1と同一であって、各LED52の光軸は、前記乳白板50と平行に設定されている。これに対し、凹部46の側壁部46dには、前後方向の中央を境にして前後方向に向かうにつれて開口部側から離間するように傾斜する山形の反射部64が形成される。この反射部64は、側壁部46dの上下方向の全長に亘って形成されると共に、その頂部(開口部46aに最も近接する部分)は、前後で対向するLED52,52の光軸より開口部側に位置するよう設定される。すなわち、反射部64の前側に位置する前傾斜面(傾斜面)64aは、対応する前壁部46bに配設されている照明装置48のLED52の光照射方向前側においてLED52から離間するにつれて開口部46a側に向けて該LED52の光軸を遮る位置まで傾斜し、反射部64の後側に位置する後傾斜面(傾斜面)64bは、対応する後壁部46cに配設されている照明装置48のLED52の光照射方向前側においてLED52から離間するにつれて開口部46a側に向けて光軸を遮る位置まで傾斜している。そして、前壁部46bに配設されている照明装置48のLED52からの光が前傾斜面64aで反射して前記乳白板50に照射されると共に、後壁部46cに配設されている照明装置48のLED52からの光が後傾斜面64bで反射して前記乳白板50に照射されるよう構成される。
【0032】
実施例3のショーケース62では、前壁部46bおよび後壁部46cに配設されている照明装置48の各LED52から照射される光は、前記凹部46の側壁部46dに形成された反射部64における対応する傾斜面64a,64bに向けて照射される。そして、各傾斜面64a,64bで反射した光が前記乳白板50に照射される。すなわち、各LED52から光軸に沿って照射される最も光度の高い光が乳白板50に直接照射されないから、乳白板50が斑状に光ることなく、該乳白板50の全体を均一に面発光させることができる。従って、実施例3のショーケース62においても、実施例1と同様な作用効果を奏する。しかも、傾斜面64a,64bは、対応する照明装置48のLED52から離間するにつれて乳白板50に近接するから、傾斜面64a,64bで反射した光が照射された乳白板50に、LED52からの離間方向に輝度ムラが発生するのを抑制し得る。すなわち、乳白板50のLED52に近接する位置と離間する位置とで輝度ムラが生ずるのを抑制でき、該乳白板50の全体をより均一に面発光させ得る。
【0033】
(変更例)
本願は前述した各実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
1.各実施例では、収納室を画成する左右両側の内壁面に形成した凹部に照明装置を配設した場合で説明したが、照明装置が配設される凹部を形成する内壁面は、天壁面、底壁面、後壁面であってもよい。また凹部の延在方向は、収納室の形状や容積等によって、前後方向に延在させたり、左右方向に延在させる構成を採用でき、形成された凹部の前後または左右に対向する壁部に照明装置を夫々配設すればよい。
2.各実施例では、凹部の前後に対向する壁部に照明装置を夫々配設したが、一方の壁部にのみ照明装置を配設する構成を採用し得る。なお、前後何れか一方の壁部にのみ照明装置を配設する構成の場合は、実施例3の反射部は、照明装置が配設される側から離間する側に向かうにつれて開口部側に向けて傾斜する一方の傾斜面のみを形成したものであればよい。
3.各実施例では、冷却室に左側から吸込まれた収納室内の空気が冷却室の右側から送出されるよう構成した場合で説明したが、吸込口を右側に形成し、冷却室に右側から吸込まれた収納室内の空気が冷却室の左側から送出される構成であってもよい。また、後壁面に凹部を形成する構成であれば、吸込口を前側に形成し、冷却室に前側から吸込まれた収納室内の空気が冷却室の後側から送出される構成を採用し得る。すなわち、凹部の形成位置に合わせて、冷却室と収納室との連通位置を任意に設定すればよい。
4.各実施例では、照明装置として複数の基板を配線で接続して構成したが、基板の数は1つ,2つまたは4つ以上であってもよい。
5. 実施例2では、凹部における前後の壁部を傾斜させ、該壁部に平行に基板を配設することでLEDの光軸を傾斜させたが、基板を壁部に取付けるための取付部材の形状を変更することで、乳白板と直交する壁部(実施例1の形態)に対してLEDの光軸が傾斜するように基板を配設する構成を採用し得る。
6. 実施例3では、反射部を側壁部に一体的に形成した場合で説明したが、別部材の反射部を側壁部に配設する構成を採用し得る。
7. 各実施例では、ショーケースとして収納室を冷却して物品を冷却貯蔵する構成で説明したが、ショーケースとしては、収納室を常温あるいはヒータで加温するもの等、その他各種の方式のものであってもよい。すなわち、常温で物品を収納するショーケースであれば、該ショーケースを構成する箱体は、断熱構造である必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施例1に係るショーケースの概略縦断正面図である。
【図2】実施例1に係るショーケースの概略横断平面図である。
【図3】実施例1に係るショーケースにおける照明装置の配設部位を示す要部概略横断平面図である。
【図4】実施例1に係る照明装置の概略正面図である。
【図5】実施例2に係るショーケースにおける照明装置の配設部位を示す要部概略横断平面図である。
【図6】実施例3に係るショーケースにおける照明装置の配設部位を示す要部概略横断平面図である。
【符号の説明】
【0035】
12a 内壁面,18 断熱箱体(箱体),22 収納室,26 冷却室,
36 冷却器,46 凹部,46a 開口部,48 照明装置,50 乳白板,
52 LED,54 基板,54a 実装面,64 反射部,
64a 前傾斜面(傾斜面),64b 後傾斜面(傾斜面)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に開放する箱体(18)の内部に、物品が収納される収納室(22)が画成されるショーケースにおいて、
前記箱体(18)の内壁面(12a)に形成され、前記収納室(22)側に開口する凹部(46)と、
前記凹部(46)の開口部(46a)を覆う乳白板(50)と、
実装面(54a)に複数のLED(52)を実装した基板(54)が、前記LED(52)の光軸が前記乳白板(50)を指向しない向きで前記凹部(46)に配設される照明装置(48)とを備える
ことを特徴とするショーケース。
【請求項2】
前記基板(54)は、前記LED(52)の光軸が前記乳白板(50)と平行となる向きで配設される請求項1記載のショーケース。
【請求項3】
前記基板(54)は、前記LED(52)の光軸が前記乳白板(50)から離間する方向に傾斜する向きで配設される請求項1記載のショーケース。
【請求項4】
前記凹部(46)における前記LED(52)の光照射方向前側に、LED(52)から離間するにつれて開口部(46a)側に向けて傾斜する傾斜面(64a,64b)を有し、該LED(52)から照射された光を傾斜面(64a,64b)で前記乳白板(50)に向けて反射する反射部(64)が設けられる請求項1〜3の何れか一項に記載のショーケース。
【請求項5】
前記基板(54)の実装面(54a)は白色である請求項1〜4の何れか一項に記載のショーケース。
【請求項6】
前記箱体(18)の内部に、冷却器(36)が収容される冷却室(26)が前記収納室(22)と仕切られて画成されると共に、該冷却室(26)と収納室(22)とが前記凹部(46)で連通され、冷却室(26)から送出される冷気が凹部(46)を介して収納室(22)に吹出されるよう構成される請求項1〜5の何れか一項に記載のショーケース。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−35845(P2010−35845A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−202951(P2008−202951)
【出願日】平成20年8月6日(2008.8.6)
【出願人】(000194893)ホシザキ電機株式会社 (989)
【Fターム(参考)】