説明

シート位置決め送り出し装置およびシート加工ライン

【課題】 所定の経路でシート材を送り出すことのできるシート位置決め送り出し装置およびシート加工ラインの提供。
【解決手段】シート材の送り出し経路を挟んで相対向するように配設され、前記シート材を、前記送り方向に対して直交する幅方向に沿って所定の位置に合わせる複数対のセンタリングプッシャと、前記センタリングプッシャで所定の位置に合わされたシート材を前記送り方向に沿って送り出す送り出し手段とを備え、前記センタリングプッシャは、幅方向の間隔が、前記送り方向に沿って下流側に向かって小さくなるように配設されてなるとともに、何れもシート材に近接、離間可能であるシート位置決め送り出し装置、および前記シート位置決め送出装置を有するシート加工ライン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート位置決め送り出し装置におよびシート加工ラインに係り、特にシート材が送り方向に対して傾いた状態で送り出されることを防止できるシート位置決め送り出し装置、および前記シート位置決め送り出し装置を有するおよびシート加工ラインに関する。
【背景技術】
【0002】
シート材を搬送方向に沿ってスリットするスリッタ装置としては、2枚の円板刃を、その刃先部が部分的にオーバーラップするように配置したスリッタ刃と、前記スリッタ刃と同軸に設けられた搬送ローラとを有するものが一般的であった(特許文献1)。
【0003】
前記スリッタ装置においては、前記搬送ローラとスリッタ刃とを同時に回転させてシート材を搬送ローラで搬送しつつ、前記スリッタ刃で裁断する。
【0004】
前記スリッタ装置には、スリッタ刃と搬送ローラとを同一の軸に組み込み、構造を簡素化したものもある(特許文献2)。
【特許文献1】特開平1−205996号公報
【特許文献2】実開昭61−184690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シート材は、通常は、シート送り出し装置によってこれらのスリッタ装置に送り込まれる。
【0006】
しかしながら、従来のシート送り出し装置においては、シート材を、幅方向の位置を規制しないでスリッタ装置に送り込んでいた。
【0007】
したがって、前記シート材は、送り込み方向に対して傾いた状態でスリッタに送り込まれるので、角が直角にスリットされないという問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、スリッタ装置等に向かって所定の経路でシート材を送り出すことのできるシート位置決め送り出し装置およびシート加工ラインの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、シート材を所定の送り方向に沿って送り出すシート送出装置であって、シート材の送り出し経路を挟んで相対向するように配設され、前記シート材を、前記送り方向に対して直交する幅方向に沿って所定の位置に合わせる複数対のセンタリングプッシャと、前記センタリングプッシャで所定の位置に合わされたシート材を前記送り方向に沿って送り出す送り出し手段とを備え、前記センタリングプッシャは、幅方向の間隔が、前記送り方向に沿って下流側に向かって小さくなるように配設されてなるとともに、何れもシート材に近接、離間可能であることを特徴とするシート位置決め送り出し装置に関する。
【0010】
前記シート位置決め送り出し装置によれば、シート材の幅方向に沿った位置を規制しつつ、シート材をスリッタ装置に供給できるから、シート材が送り方向に対して傾いた状態で供給され、角が直角にスリットされないことが防止される。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記送り出し手段が、シート材の前記送り方向に沿って下流側の端縁に当接する下流側ガイド部材と、シート材の前記送り方向に沿って上流側の端縁に当接して前記シーと材を前記送り方向に沿って押圧する上流側送り出し部材とを備える請求項1に記載のシート位置決め送出装置に関する。
【0012】
前記シート位置決め送り出し装置においては、シート材は、前記上流側送り出し部材および下流側送り出し部材によって前縁および後縁が保持された状態で送り出されるから、シート材が送り方向に対して傾いた状態で供給されることが更に効果的に防止される。
【0013】
請求項3に記載の発明は、送り出し時において前記シート材が上面を摺動するテーブルを備え、前記テーブルの上面における前記送り出し手段近傍部分は、前記テーブルのそのほかの部分よりも前記シート材との摩擦係数が高くなるように形成されてなる請求項1または2に記載のシート位置決め送り出し装置に関する。
【0014】
前記シート位置決め送り出し装置においては、テーブルの上面に摩擦係数の高い部分があることにより、シート材を送り出し手段に接触させることができ、送り出し手段近傍の部分の摩擦係数が高くなっていることにより、シート材の左右の摩擦力がアンバランスになりにくく、安定して送り出し手段にシート材を接触させることができるため、送り方向に対してシート材が傾くのが防止される。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記センタリングプッシャのうち、少なくとも前記送り方向に沿って最も下流側に位置する1対のセンタリングプッシャは、前記シート材の送り方向に沿った端縁に当接して回転するローラを備える請求項1〜3の何れか1項に記載のシート位置決め送り出し装置に関する。
【0016】
本発明のシート位置決め送り出し装置においては、前記送り方向に沿って最も下流側に位置する1対のセンタリングプッシャは、最も間隔が小さいから、シート材に最も強く接触する。
【0017】
前記シート位置決め送り出し装置においては、シート材に最も強く接触するセンタリングプッシャをローラとしているから、シート材の端縁が接触することによる磨耗粉の発生が防止できる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、前記センタリングプッシャのうち、少なくとも前記送り方向に沿って最も下流側に位置する1対のセンタリングプッシャが、前記シート材の幅を検出するシート検出センサを備える請求項1〜4の何れか1項に記載のシート位置決め送り出し装置に関する。
【0019】
前記シート位置決め送り出し装置においては、シート検出センサにおける検出結果に基づいてセンタリングプッシャの間隔を設定できるから、センタリングプッシャの間隔を設定する作業が大幅に簡略化される。
【0020】
また、前記シート検出センサにおける検出結果に基づいてシート材の傾きを検出してラインを停止させたり、警報を発令したりして、シート材が斜めにスリットされて生じたNG品が製品に混入するのを防止できる。
【0021】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5に記載のシート位置決め送り出し装置と、前記シート位置決め送り出し装置によって所定の送り方向に送り出されたシート材を、前記送り方向に沿って搬送しつつ所定の幅にスリットするスリッタ装置とを備えてなることを特徴とするシート加工ラインに関する。
【0022】
前記シート加工ラインにおいては、請求項1のところで説明した理由により、シート材が斜めにスリットされてNG品が生じるのを防止できる。
【0023】
請求項7に記載の発明は、前記シート位置決め送り出し装置の備えるセンタリングプッシャは、前記シート材が前記スリッタ装置においてシート材をスリットするスリッタ刃に噛み込まれるまで前記シート材を案内する請求項6に記載のシート加工ラインに関する。
【0024】
前記シート加工ラインにおいては、シート材がスリッタ刃に噛み込まれるまで、センタリングプッシャで幅方向に保持されるから、スリッタ装置がスリッタ刃を幅方向に沿って複数組有する場合において、夫々のスリッタ刃がシート材を噛み込むときの微妙なタイミングの差によって前記シート材が送り方向に対して傾くことが防止される。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したよう、に本発明によれば、スリッタ装置等に向かって所定の経路でシート材を送り出すことのできるシート位置決め送り出し装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
1.実施形態1
以下、本発明のシート加工ラインの一例について説明する。
【0027】
図1および図2に示すように、実施形態1に係るシート加工ライン2は、シート材Sを所定の幅にスリットするスリッタ装置4と、シート材Sを矢印aに示す送り方向に沿ってスリッタ装置4に送り出すシート位置決め送り出し装置6と、シート材Sが上面を摺動するテーブル8と、スリッタ装置4でスリットされたシート材Sを送り方向aに搬送するコンベア10とを備える。
【0028】
図1に示すように、スリッタ装置4は、円盤状の上刃42Aと下刃42Bとからなり、シート材Sをスリットするスリッタ刃42と、矢印aに対してスリッタ刃42の上流側に位置する1対の上流側ニップローラ44と、矢印aに沿ってスリッタ刃42の下流側に位置する下流側ニップローラ46とを備える。下流側ニップローラ46とコンベア10との間には搬送ローラ48が設けられている。
【0029】
シート位置決め送り出し装置6は、図1および図2に示すように、シート材Sを矢印aの方向に押し込む挿入プッシャ62と、挿入プッシャ62を幅方向に沿って挟むように設けられたセンタリングプッシャ64と、送り方向aに沿って挿入プッシャ62の下流側に位置する先頭ストッパ66と、先頭ストッパ66の上方に位置する帯電装置68とを備える。ここで、幅方向は、送り方向aに対して直交する方向である。挿入プッシャ62および先頭ストッパ66は、夫々本発明における上流側送り出し部材および下流側ガイド部材に相当する。
【0030】
挿入プッシャ62は、図2に示すように、幅方向に沿って1対配設されている。そして、図1および図2に示すように、図1において矢印bで示すようにテーブル8の下方において送り方向aと同方向または反対方向に沿って移動する基台62Bと、図1において矢印cに示すようにテーブル8に対して起倒可能に基台62Bに設けられた押動部材62Aとを備える。先頭ストッパ66は、基台66Bと、図1において矢印dに示すようにテーブル8に対して起倒可能に基台66Bに設けられたストッパ部材66Aとを備える。
【0031】
センタリングプッシャ64は、図1および図2に示すように送り方向aに沿って3対設けられている。以下、図2において挿入プッシャ62および先頭ストッパ66に対して左側に設けられたセンタリングプッシャ64を、スリッタ装置4に近い側からセンタリングプッシャN1、センタリングプッシャN2、センタリングプッシャN3と称し、右側に設けられたセンタリングプッシャ64を、スリッタ装置4に近い側からセンタリングプッシャS1、センタリングプッシャS2、センタリングプッシャS3と称することがある。
【0032】
センタリングプッシャ64は、図3に示すように、垂直方向に軸支されたローラ64Aと、ローラ64Aの近傍に検出されたシート検出センサ64Bと、一端部においてローラ64Aおよびシート検出センサ64Bを支持する台座64Cとを備える。
【0033】
図2に示すように、センタリングプッシャ64は、夫々ローラ64Aおよびシート検出センサ64Bが設けられた側が内側に位置するように配設されている。そして、センタリングプッシャ64のうち、センタリングプッシャN1、センタリングプッシャN2、センタリングプッシャN3は、台座64Cの他端部において連結部材65Aに結合され、センタリングプッシャS1、センタリングプッシャS2、センタリングプッシャS3は、台座64Cの他端部において連結部材65Bに結合されている。連結部材65Aと連結部材65Bとは幅方向に沿って互いに近接離間可能に形成されている。
【0034】
前記3対のセンタリングプッシャ64は、スリッタ装置4から遠ざかるに従ってローラ64Aの間隔が広がるように形成されている。したがって、センタリングプッシャ64において最もスリッタ装置4に近いセンタリングプッシャN1とセンタリングプッシャS1とはローラ64Aの間隔が最も小さく、最もスリッタ装置4から遠いセンタリングプッシャN3とセンタリングプッシャS3とはローラ64Aの間隔が最も大きい。なお、図2の例では、中間に位置するセンタリングプッシャN2とセンタリングプッシャS2とは、センタリングプッシャN3とセンタリングプッシャS3とローラ64Aの間隔が同一であるが、センタリングプッシャN1とセンタリングプッシャS1とのローラ間隔よりも大きく、センタリングプッシャN3とセンタリングプッシャS3とのローラ間隔よりも小さくなるようにローラ64Aの間隔を設定してもよい。
【0035】
テーブル8には、挿入プッシャ62の内側に、基台62Bに沿って高摩擦面84が設けられている。そして、高摩擦面84以外は、シート材Sとの接触抵抗を減らすため、送り方向aに沿ってリブ81が形成された敷居滑り面82とされている。高摩擦面84は、テーブル8の上面に人工皮革((株)クラレ製クラリーノ(登録商標)等)を貼り付けて形成することができる。なお、実施形態1では、高摩擦面84とシート材Sとの滑り摩擦係数は0.36であり、敷居滑り面82とシート材Sとの滑り摩擦係数は0.18であったが、高摩擦面84とシート材Sとの滑り摩擦係数は、敷居滑り面82とシート材Sとの滑り摩擦係数よりも大きければ前記数値には限定されない。
【0036】
以下、シート加工ライン2の作用について説明する。
【0037】
図4において(A)に示すように、シート位置決め送り出し装置6においては、センタリングプッシャ64のローラ64Aがシート材Sの搬送経路から離間された状態でシート材Sが導入される。このときは、挿入プッシャ62および先頭ストッパ66においては、夫々押動部材62Aおよびストッパ部材66Aはテーブル8の下方に引き込まれた状態にある。
【0038】
シート材Sが導入されると、図4の(B)において矢印eに示すように、連結部材65Aと連結部材65Bとが互いに近接してセンタリングプッシャN1とセンタリングプッシャS1、センタリングプッシャN2とセンタリングプッシャS2、およびセンタリングプッシャN3とセンタリングプッシャS3が互いに近接し、センタリングプッシャN1のローラ64AとセンタリングプッシャS1のローラ64Aとがシート材Sの送り方向aに沿った端縁に当接する。このとき、シート検出センサ64Bは、シート材Sの幅を連続的に測定し、センタリングプッシャN1とセンタリングプッシャS1とのローラ64Aの間隔dがシート材Sの幅+0.03〜0.4mmになったら、連結部材65Aと連結部材65Bとを停止させる。
【0039】
同時に、挿入プッシャ62および先頭ストッパ66において押動部材62Aおよびストッパ部材66Aが起立してテーブル8の表面に突出する。そして、挿入プッシャ62の基台62Bが送り方向aに沿って前進し、これに伴って押動部材62Aがストッパ部材66Aに向かって前進する。
【0040】
図4において(C)に示すように、ストッパ部材66Aがシート材Sの前縁に、押動部材62Aがシート材Sの後縁に当接したら、先頭ストッパ66は退避し、挿入プッシャ62はニップローラ44の周速と等しい速度で前進してシート材Sをスリッタ装置4に向かって送り出す。シート材Sを送り出している間も、シート検出センサ64Bはシート材Sの幅を連続的に測定し、シート材Sの幅が正常範囲を超えたらシート材Sが送り方向aに対して傾いた状態で送り出されているものと判定してラインを停止させるか、または警報を出力する。
【0041】
シート材Sの前縁部がスリッタ装置4の上流側ニップローラ44に咥え込まれると、図4において(D)に示すように、ストッパ部材66Aは、シート材Sを送り出す邪魔にならないようにテーブル8の下方に引き込められる。
【0042】
そして、シート材Sは、図5において(A)に示すように、上流側ニップローラ44によってスリッタ刃42に送り込まれ、スリットが開始される。センタリングプッシャ64は、シート材Sの前縁部がスリッタ刃42に噛み込まれるまで、センタリングプッシャN1のローラ64AとセンタリングプッシャS1のローラ64Aとがシート材Sの送り方向aに沿った端縁に当接した状態に保持される。
【0043】
シート材Sの前縁部がスリッタ刃42に噛み込まれたら、図5において(B)に示すように、連結部材65Aおよび連結部材65Bが互いに離間し、センタリングプッシャ64同士も互いに離間するから、センタリングプッシャN1とセンタリングプッシャS1とのローラ64Aもシート材Sから離間する。
【0044】
実施形態1のシート加工ライン2においては、シート材Sは、3対のセンタリングプッシャ64によって幅方向の位置が規制された状態でスリッタ装置4に送り出される。しかも、シート材Sの全端部がスリッタ刃42に咥え込まれるまで、3対のセンタリングプッシャ64によって幅方向の位置が規制される。
【0045】
したがって、シート材Sは送り方向aに対して傾いた状態でスリッタ装置4に送り込まれることが無い上、スリッタ装置4において、幅方向に複数、たとえば4組設けられたスリッタ刃42がシート材Sを咥えこむときの微妙なタイミング差によってシート材Sが送り方向aに対して傾くことがない。故に、スリッタ装置4においては、シート材Sの前縁および後縁と直角にスリットされる。
【0046】
また、センタリングプッシャ64においては、シート検出センサ64Bにおいて連続的にシート材Sの幅を検出しているから、センタリングプッシャ64同士の間隔を設定する作業が大幅に簡略化される。また、前記検出結果に基づいてシート材Sの傾きを検出し、基準値よりもシート材Sが傾いたときは自動的にラインを停止させたり、警報を発令したりさせることができるから、シート材Sが斜めにスリットされて生じたNG品が製品に混入するのを防止できる。
【0047】
更に、センタリングプッシャ64においては、ローラ64Aは、シート材Sに接触した状態で自由に回転するから、シート材Sがアルミニウム支持体の粗面化面に製版層を形成した平版印刷版のように比較的柔らかなものであっても、シート材Sが擦れることによる磨耗分の発生は殆どない。
【0048】
加えて、最もスリッタ装置4に近いセンタリングプッシャN1とセンタリングプッシャS1とは、スリッタ装置4からより遠いセンタリングプッシャN2とセンタリングプッシャS2、およびセンタリングプッシャN3とセンタリングプッシャS3に比較してローラ64A同士の間隔が小さいから、図6に示すように、角が直角に裁断されていないシート材Sも送り出すことができる。
【0049】
更に加えて、テーブル8に、挿入プッシャ62の押動部材62Aの移動方向に沿って高摩擦面84を設けているから、テーブル8の敷居滑り面82とシート材Sとの摩擦抵抗でシート材Sが送り方向aに対して傾くことが防止される。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明のシート位置決め送り出し装置は、枚葉状の平版印刷版を幅方向に位置決めしてスリッタ装置に向かって送り出す用途のほか、各種金属シートを幅方向に位置決めして所定の送り方向に送り出すのにも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、実施形態1に係るシート加工ラインの構成を示す概略側面図である。
【図2】図2は、実施形態1に係るシート加工ラインの備えるシート位置決め送出装置の構成を示す平面図である。
【図3】図3は、図2に示すシート位置決め送出装置の備えるセンタリングプッシャの構成の詳細を示す拡大図である。
【図4】図4は、実施形態1に係るシート加工ラインにおいてシート材をスリッタ装置に送り出す手順の一部を示す工程図である。
【図5】図5は、実施形態1に係るシート加工ラインにおいてシート材をスリッタ装置に送り出す手順の残りを示す工程図である。
【図6】図6は、実施形態1に係るシート加工ラインにおいて、角が直角に裁断されていないシート材を送り出すところを示す説明図である。
【符号の説明】
【0052】
2 シート加工ライン
4 スリッタ装置
6 シート位置決め送り出し装置
8 テーブル
10 コンベア
42 スリッタ刃
42B 下刃
42A 上刃
44 上流側ニップローラ
46 下流側ニップローラ
48 搬送ローラ
62 挿入プッシャ
62A 押動部材
62B 基台
64 センタリングプッシャ
64A ローラ
64B シート検出センサ
64C 台座
65A 連結部材
65B 連結部材
66 先頭ストッパ
66A ストッパ部材
66B 基台
81 リブ
82 敷居滑り面
84 高摩擦面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材を所定の送り方向に沿って送り出すシート位置決め送り出し装置であって、
シート材の送り出し経路を挟んで相対向するように配設され、前記シート材を、前記送り方向に対して直交する幅方向に沿って所定の位置に合わせる複数対のセンタリングプッシャと、
前記センタリングプッシャで所定の位置に合わされたシート材を前記送り方向に沿って送り出す送り出し手段と
を備え、
前記センタリングプッシャは、幅方向の間隔が、前記送り方向に沿って下流側に向かって小さくなるように配設されてなるとともに、何れもシート材に近接、離間可能であることを特徴とするシート位置決め送り出し装置。
【請求項2】
前記送り出し手段は、シート材の前記送り方向に沿って下流側の端縁に当接する下流側ガイド部材と、シート材の前記送り方向に沿って上流側の端縁に当接して前記シート材を前記送り方向に沿って押圧する上流側送り出し部材とを備える請求項1に記載のシート位置決め送出装置。
【請求項3】
送り出し時において前記シート材が上面を摺動するテーブルを備え、前記テーブルの上面における前記送り出し手段近傍部分は、前記テーブルのそのほかの部分よりも前記シート材との摩擦係数が高くなるように形成されてなる請求項1または2に記載のシート位置決め送り出し装置。
【請求項4】
前記センタリングプッシャのうち、少なくとも前記送り方向に沿って最も下流側に位置する1対のセンタリングプッシャは、前記シート材の送り方向に沿った端縁に当接して回転するローラを備える請求項1〜3の何れか1項に記載のシート位置決め送り出し装置。
【請求項5】
前記センタリングプッシャのうち、少なくとも前記送り方向に沿って最も下流側に位置する1対のセンタリングプッシャは、前記シート材の幅および幅方向の位置を検出するシート検出センサを備える請求項1〜4の何れか1項に記載のシート位置決め送り出し装置。
【請求項6】
請求項1〜5に記載のシート位置決め送り出し装置と、
前記シート位置決め送り出し装置によって所定の送り方向に送り出されたシート材を、前記送り方向に沿って搬送しつつ所定の幅にスリットするスリッタ装置と
を備えてなることを特徴とするシート加工ライン。
【請求項7】
前記シート位置決め送り出し装置の備えるセンタリングプッシャは、前記シート材が前記スリッタ装置においてシート材をスリットするスリッタ刃に噛み込まれるまで前記シート材を案内する請求項6に記載のシート加工ライン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−91420(P2007−91420A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−284527(P2005−284527)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】