説明

スキュー検出装置及びスキュー検出方法

【課題】簡易な構成でスキュー調整を行うことのできるスキュー検出装置及びスキュー検出方法の提供を目的とする。
【解決手段】本願発明のスキュー検出装置は、各レーンの受信するフレームからMFAS(Multi Frame Alignment Signal)及びLM(Lane Marker)の組み合わせを抽出するフレーム検出部11と、MFAS及びLMの有効な組み合わせ及びその周期番号を記憶し、フレーム検出部11の検出する組み合わせと一致する組み合わせがある場合には入力されたMFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を出力し、フレーム検出部11の検出する組み合わせと一致する組み合わせがない場合には予め定められた周期番号を出力する記憶部12と、記憶部12の出力する周期番号同士のずれ量を判定する周期のずれ量判定部13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキュー検出装置及びスキュー検出方法に関し、特にOTU4(Optical Transmission Unit of level 4)フレームを受信する際のスキュー検出装置及びスキュー検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ITU−T勧告G.709において、OTU4フレームを送受信する旨が記載されている(例えば、非特許文献1参照。)。図4に、OTU4フレーム構造の一例を示す。OTU4フレームは、大きく分けて、オーバーヘッドと、ペイロードと、FEC(Forward Error Correction)と、で構成される。オーバーヘッドのエリアのなかでも、先頭の6byteにFAS(Frame Alignment Signal)が挿入され、それに続く7byte目にMFAS(Multi Frame Alignment Signal)が挿入される。FASの6byteのうち、先頭のByte1からByte5まではフレームの先頭を示す識別子が挿入され、Byte6はレーンの識別子を示すLM(Lane Marker)が挿入される。MFASには0〜255の数が割り当てられ、LMには0〜239の数が割り当てられる。
【0003】
また、ITU−T勧告G.709においては、MLD(Multi Lane Distribution)ブロックを用いてフレームを送信するよう勧告されている(例えば、非特許文献1参照。)。MLDブロックでは、図4のフレームを16byteごとに20レーンにデータを振り分け、さらにフレームごとにレーンのローテーションを行うことで、各20レーンにFASが挿入されるようになっている。
【0004】
図5に、MLDを用いたレーンのローテーションの一例を示す。1つ目のフレームの1byte目から16byte目を第0レーンに挿入し、17byte目から32byte目を第1レーンに挿入して、順に16byteずつ各レーンに振り分けていく。このとき、1つ目のフレームのFASは第0レーンに挿入され、そして、1つ目のフレームの最後尾が第19レーンに振り分けられる場合、それに続く2つ目のフレームの1byte目から16byte目は第0レーンではなく、フレームのローテーションが行われ、第1レーンに挿入される。このように、全てのレーンにFASが挿入されるように、フレームがローテーションしつつ、各レーンに16byteずつ振り分けられる。
【0005】
受信側のMLDブロックでは、MFAS及びLMをもとに他のレーンとの整合(スキュー調整)を行う。例えば、LMをレーンの数で除算して、レーン番号を算出する。MFAS及びLMの組み合わせに基づいて、全てのレーンにFASが1度ずつ挿入されるまでを1周期とする周期番号を算出する。図6に、MFAS及びLMの組み合わせと周期番号の一例を示す。算出したレーン番号と周期番号を用いれば、スキュー量を見積もることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】ITU−T G.709
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
MFAS及びLMの組み合わせを総当りで表したアドレスマップを構築すれば、MFAS及びLMの組み合わせに対応する周期番号を読み出して、スキュー調整を行うことができる。図7に、MFAS及びLMの組み合わせを総当りで表したアドレスマップの一例を示す。MFAS及びLMの組み合わせを総当りでアドレスマップを構築する場合、MFAS及びLMの組み合わせ数に相当する数の周期番号を格納する記憶領域が必要になる。
【0008】
一方で、回路構成は簡易であることが望ましい。図7に示すように、MFAS及びLMの組み合わせのなかには、不使用の組み合わせもある。
【0009】
そこで、本発明は、簡易な構成でスキュー調整を行うことのできるスキュー検出装置及びスキュー検出方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本願発明のスキュー検出装置及びスキュー検出方法は、MFAS及びLMの無効な組み合わせを記憶するための記憶容量を減らし、簡易な構成でスキュー調整を行うこととした。
【0011】
具体的には、本願発明のスキュー検出装置は、複数のレーンに分割して送信されたフレームをレーンごとに受信し、MFAS(Multi Frame Alignment Signal)及びLM(Lane Marker)の組み合わせをレーンごとに抽出するフレーム検出部(11)と、予め定められたMFAS及びLMの有効な組み合わせを記憶するとともに、MFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を記憶し、前記フレーム検出部の検出する組み合わせと一致する組み合わせがある場合には入力されたMFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を出力し、前記フレーム検出部の検出する組み合わせと一致する組み合わせがない場合には予め定められた周期番号を出力する記憶部(12)と、前記記憶部の出力する前記周期番号同士のずれ量を判定する周期のずれ量判定部(13)と、を備える。
【0012】
フレーム検出部を備えるため、フレームのMFAS及びLMをレーンごとに取得することができる。記憶部を備えるため、MFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を周期のずれ量判定部に入力することができる。周期のずれ量判定部を備えるため、周期番号同士のずれ量を用いてスキューを検出することができる。ここで、記憶部がMFAS及びLMの有効な組み合わせを記憶し、MFAS及びLMの無効な組み合わせを記憶していないため、記憶部の記憶容量を小さくすることができる。したがって、本願発明のスキュー検出装置は、簡易な構成でスキュー調整を行うことができる。
【0013】
本願発明のスキュー検出装置では、前記フレーム検出部の検出するMFASを16進数で表した下位4bitと前記フレーム検出部の検出するLMを16進数で表した下位4bitの一致又は不一致を判定する比較部(14)と、前記比較部が一致と判定すると前記記憶部の出力する周期番号を出力し、前記比較部が不一致と判定すると無効の組み合わせである旨を出力する選択部(15)と、をさらに備え、前記周期のずれ量判定部は、前記選択部の出力する周期番号同士のずれ量を判定してもよい。
MFAS及びLMの有効な組み合わせがMFAS=0かつLM=0の組み合わせから始まるため、MFAS及びLMを16進数で表すと、MFAS及びLMの下位4bitは一致する。この条件下において比較部を備えるため、MFAS及びLMが有効な組み合わせであるか否かを判定することができる。選択部を備えるため、周期のずれ量判定部における誤った周期のずれ量の判定を防止することができる。これにより、周期のずれ量判定部は、周期番号同士のずれ量を正しく判定することができる。
【0014】
具体的には、本願発明のスキュー検出方法は、複数のレーンに分割して送信されたフレームをレーンごとに受信し、MFAS(Multi Frame Alignment Signal)及びLM(Lane Marker)の組み合わせをレーンごとに抽出するフレーム検出手順(S101)と、予め定められたMFAS及びLMの有効な組み合わせを記憶するとともにMFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を記憶する記憶部(12)を参照し、前記フレーム検出手順で検出した組み合わせと一致する組み合わせがある場合には入力されたMFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を出力し、前記フレーム検出手順で検出した組み合わせと一致する組み合わせがない場合には予め定められた周期番号を出力する周期番号判定手順(S102)と、前記周期番号判定手順で出力した前記周期番号同士のずれ量を判定する周期のずれ量判定手順(S103)と、を順に有する。
【0015】
フレーム検出手順を有するため、フレームのMFAS及びLMをレーンごとに取得することができる。周期番号判定手順を有するため、MFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を出力することができる。周期のずれ量判定手順を有するため、周期番号同士のずれ量を用いてスキューを検出することができる。ここで、記憶部がMFAS及びLMの有効な組み合わせを記憶し、MFAS及びLMの無効な組み合わせを記憶していないため、記憶部の記憶容量を小さくすることができる。したがって、本願発明のスキュー検出方法は、簡易な構成でスキュー調整を行うことができる。
【0016】
本願発明のスキュー検出方法では、前記フレーム検出手順で検出したMFASを16進数で表した下位4bitと前記フレーム検出手順で検出したLMを16進数で表した下位4bitの一致又は不一致を判定する比較手順(S104)を、前記周期番号判定手順と同時、前記フレーム検出手順と前記周期番号判定手順の間又は前記周期番号判定手順と前記周期のずれ量判定手順の間にさらに有し、前記比較手順において一致と判定すると前記周期番号判定手順で出力した周期番号を出力し、前記比較手順において不一致と判定すると無効の組み合わせである旨を出力する選択手順(S105)と、を前記比較手順と前記周期のずれ量判定手順の間にさらに有し、前記周期のずれ量判定手順において、前記選択手順で周期番号を出力する場合は前記周期番号判定手順で出力した前記周期番号同士のずれ量を判定し、前記周期のずれ量判定手順で無効の組み合わせである旨を出力する場合は前記周期番号判定手順で出力した前記周期番号同士のずれ量を判定しなくてもよい。
MFAS及びLMの有効な組み合わせがMFAS=0かつLM=0の組み合わせから始まるため、MFAS及びLMを16進数で表すと、MFAS及びLMの下位4bitは一致する。この条件下において比較手順を有するため、MFAS及びLMが有効な組み合わせであるか否かを判定することができる。さらに選択手順を有するため、周期のずれ量判定手順において誤った周期のずれ量の判定を防止することができる。これにより、周期のずれ量判定手順において、周期番号同士のずれ量を正しく判定することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、簡易な構成でスキュー調整を行うことのできるスキュー検出装置及びスキュー検出方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態に係るスキュー検出装置の一例を示す。
【図2】記憶部のアドレスマップの一例を示す。
【図3】本実施形態に係るスキュー検出方法の一例を示す。
【図4】OTU4フレーム構造の一例を示す。
【図5】MLDを用いたレーンのローテーションの一例を示す。
【図6】MFAS及びLMの組み合わせと周期番号の一例を示す。
【図7】MFAS及びLMの組み合わせを総当りで表したアドレスマップの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0020】
図1に、本実施形態に係るスキュー検出装置の一例を示す。本実施形態に係るスキュー検出装置101は、フレーム検出部11と、記憶部12と、周期のずれ量判定部13と、比較部14と、選択部15と、レーン番号算出部16と、スキュー量判定部17と、を備える。
【0021】
記憶部12は、予め定められたMFAS及びLMの有効な組み合わせを記憶するとともに、MFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を記憶する。記憶部12は、例えば、ROM又はRAMである。
【0022】
図2に、記憶部のアドレスマップの一例を示す。アドレス上位にMFASが割り当てられ、アドレス下位にLMが割り当てられている。アドレス上位及びアドレス下位の組み合わせに関連付けて周期番号が割り当てられている。MFASは0から255の値をとり、LMは0から239の値をとるため、MFASとLMの総当りの場合はMFAS8bitとLM8bitの計16bitをアドレスとして使用する必要がある。しかし、MFASとLMの最大公約数は16であるため、MFAS=0かつLM=0の組み合わせから始まる場合、MFAS及びLMの組み合わせは16ずつ変化し、16進数で表すと下位4bitは同じ値をとり、異なる値とはならない。
【0023】
例えば、MFASが0x00であれば、LMは0x00、0x10、0x20、0x30、・・・0xD0、0xE0である。MFASが0x01であれば、LMは0x01、0x11、0x21、0x31、・・・0xD1、0xE1である。MFASが0x10であれば、LMは0x00、0x10、0x20、0x30、・・・0xD0、0xE0である。MFASが0xFFであれば、LMは0x0F、0x1F、0x2F、0x3F、・・・0xDF、0xEFである。
【0024】
そこで、記憶部12のアドレスマップでは、MFASとLMの総当りとはせず、MFASとLMの有効な組み合わせを記憶している。すなわち、例えば0x00のMFASに対して0x01〜0x0FのLMはアドレスに割り当てない。0x01〜0xFFのMFASについても同様である。また、有効な組み合わせはMFASとLMの下位4bitが一致することを利用して、MFAS8bitとLM4bitの計12bitをアドレスとして使用する。これにより、MFASとLMを総当りで記憶した場合の記憶容量に比べ、アドレスとして使用するために必要な記憶容量を1/16以下に減少させることができる。周期番号は0から191の値をとるため、8bitが割り当てられている。
【0025】
スキュー検出装置101は、本実施形態に係るスキュー検出方法を実行する。図3に、本実施形態に係るスキュー検出方法の一例を示す。以下、本実施形態に係るスキュー検出方法について、図1を参照しながら説明する。本実施形態に係るスキュー検出方法は、フレーム検出手順S101と、周期番号判定手順S102と、周期のずれ量判定手順S103と、スキュー量判定手順S106と、を順に有する。
【0026】
フレーム検出手順S101では、フレーム検出部11が、各レーンの受信するフレームF〜F19からMFAS及びLMの組み合わせを抽出する。例えば、第0レーンのフレームFからMFAS及びLMの組み合わせを抽出して記憶部12に出力する。第1レーンから第19レーンについても同様である。
【0027】
周期番号判定手順S102では、記憶部12が、フレーム検出部11からMFAS及びLMの組み合わせが入力されると、フレーム検出部11の検出する組み合わせに応じた周期番号N〜N19を出力する。周期番号N〜N19は、フレーム検出部11の検出する組み合わせと一致する組み合わせがある場合には入力されたMFAS及びLMの組み合わせによって定められる番号である。周期番号N〜N19は、フレーム検出部11の検出する組み合わせと一致する組み合わせがない場合には予め定められた番号である。
【0028】
例えば、第0レーンのMFAS及びLMの組み合わせ{MFAS,LM}={0x00,0x00}が入力された場合、この組み合わせは記憶部12に記憶されている。このため、記憶部12は、この組み合わせによって定められる周期番号0x00を、周期番号Nとして出力する。
【0029】
例えば、第0レーンのMFAS及びLMの組み合わせ{MFAS,LM}={0x00,0x01}が入力された場合、この組み合わせは記憶部12に記憶されていない。このため、記憶部12は、予め定められた周期番号0xFFを、周期番号Nとして出力する。なお、予め定められた周期番号は、任意の数とすることが可能である。
【0030】
周期のずれ量判定手順S103では、周期のずれ量判定部13が、記憶部12の出力する周期番号同士のずれ量を判定する。例えば、記憶部12の出力する第0レーンの周期番号Nが0x00である場合、第0レーンと第1レーンにスキューが生じてなければ第1レーンの周期番号Nは0x00である。このため、第1レーンの周期番号Nが0x00である場合、周期のずれ量判定部13は、周期番号同士のずれ量をゼロと判定する。一方、第1レーンの周期番号Nが0x01である場合、周期のずれ量判定部13は、周期番号同士のずれ量を1周期と判定する。また、第19レーンの周期番号N19が0xBFであり、第0レーンの周期番号Nが0x00である場合には、周期番号同士のずれ量を−1と判定する。
【0031】
スキュー量判定手順S106では、各レーンのスキュー量を判定する。例えば、レーン番号算出部16が、フレーム検出部11から第0レーンで受信したレーン番号LMを取得し、レーン番号LMが第0レーンから第19レーンのいずれのレーンに該当するのかを算出する。スキュー量判定部17は、レーン番号算出部16からのレーン番号と、周期のずれ量判定部13からの周期番号同士のずれ量と、フレーム検出部11からのFASの位置情報P〜P19とを用いて、各レーンのスキュー量を判定する。
【0032】
例えば、レーン番号LMが第0レーンに該当し、レーン番号LMが第1レーンに該当し、第0レーンと第1レーンの周期番号のずれ量が1であり、第1レーンのFASの位置情報Pが第0レーンのFASの位置情報Pから816byte後に検出された場合、スキュー量判定部17は、第1レーンのスキュー量を−130560bitと判定する。
【0033】
ここで、図2に示すように、MFAS及びLMを16進数で表した場合、MFAS及びLMの下位4bitは共通の値となる。そこで、スキュー検出装置101は、比較部14及び選択部15を備え、比較手順S104及び選択手順S105をさらに実行してもよい。比較手順S104は、周期番号判定手順S102と同時、フレーム検出手順S101と周期番号判定手順S102の間又は周期番号判定手順S102と周期のずれ量判定手順S103の間に実行する。選択手順S105は、周期番号判定手順S102及び周期のずれ量判定手順S103の間に実行する。
【0034】
比較手順S104では、比較部14は、フレーム検出部11の検出するMFASを16進数で表した下位4bitとフレーム検出部11の検出するLMを16進数で表した下位4bitの一致又は不一致を判定する。
【0035】
例えば、第0レーンのMFAS及びLMの組み合わせが{MFAS,LM}={0x00,0x00}である場合、MFAS及びLMを16進数で表した下位4bitは「0」で一致する。この場合、比較部14は、一致する旨を選択部15に通知する。
【0036】
例えば、第0レーンのMFAS及びLMの組み合わせが{MFAS,LM}={0x00,0x01}である場合、MFAS及びLMを16進数で表した下位4bitは「0」と「1」で不一致である。この場合、比較部14は、不一致である旨を選択部15に通知する。
【0037】
選択手順S105では、選択部15は、比較部14が一致と判定すると記憶部12の出力する周期番号を出力し、比較部14が不一致と判定すると無効の組み合わせである旨を出力する。選択手順S105で周期番号を出力する場合は、周期のずれ量判定手順S103において、周期番号判定手順S102で出力した周期番号同士のずれ量を判定する。一方、選択手順S105で無効の組み合わせである旨を出力する場合は、周期のずれ量判定手順S103において、周期番号判定手順S102で出力した周期番号同士のずれ量を判定しない。
【0038】
例えば、第0レーンのMFAS及びLMの組み合わせが{MFAS,LM}={0x00,0x00}である場合、選択部15は、比較部14から一致する旨を通知されている。この場合、選択部15は、記憶部12の出力する周期番号Nを周期のずれ量判定部13に出力する。そして、周期のずれ量判定部13は、周期番号Nを用いて周期番号同士のずれ量を判定する。
【0039】
例えば、第0レーンのMFAS及びLMの組み合わせが{MFAS,LM}={0x00,0x01}である場合、選択部15は、比較部14から不一致である旨を通知されている。この場合、選択部15は、無効の組み合わせである旨を周期のずれ量判定部13に出力する。そして、周期のずれ量判定部13は、周期番号Nを用いて周期番号同士のずれ量を判定しない。
【0040】
上記のように、スキュー検出装置101が比較部14及び選択部15を備え、比較手順S104及び選択手順S105をさらに実行することで、MFAS及びLMの組み合わせが有効な組み合わせであるか否かを判定することができる。これにより、周期のずれ量判定部13は、有効なMFAS及びLMの組み合わせを用いて周期のずれ量を判定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
11:フレーム検出部
12:記憶部
13:周期のずれ量判定部
14:比較部
15:選択部
16:レーン番号算出部
17:スキュー量判定部
101:スキュー検出装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のレーンに分割して送信されたフレームをレーンごとに受信し、MFAS(Multi Frame Alignment Signal)及びLM(Lane Marker)の組み合わせをレーンごとに抽出するフレーム検出部(11)と、
予め定められたMFAS及びLMの有効な組み合わせを記憶するとともに、MFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を記憶し、前記フレーム検出部の検出する組み合わせと一致する組み合わせがある場合には入力されたMFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を出力し、前記フレーム検出部の検出する組み合わせと一致する組み合わせがない場合には予め定められた周期番号を出力する記憶部(12)と、
前記記憶部の出力する前記周期番号同士のずれ量を判定する周期のずれ量判定部(13)と、
を備えるスキュー検出装置。
【請求項2】
前記フレーム検出部の検出するMFASを16進数で表した下位4bitと前記フレーム検出部の検出するLMを16進数で表した下位4bitの一致又は不一致を判定する比較部(14)と、
前記比較部が一致と判定すると前記記憶部の出力する周期番号を出力し、前記比較部が不一致と判定すると無効の組み合わせである旨を出力する選択部(15)と、をさらに備え、
前記周期のずれ量判定部は、前記選択部の出力する周期番号同士のずれ量を判定する
ことを特徴とする請求項1に記載のスキュー検出装置。
【請求項3】
複数のレーンに分割して送信されたフレームをレーンごとに受信し、MFAS(Multi Frame Alignment Signal)及びLM(Lane Marker)の組み合わせをレーンごとに抽出するフレーム検出手順(S101)と、
予め定められたMFAS及びLMの有効な組み合わせを記憶するとともにMFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を記憶する記憶部(12)を参照し、前記フレーム検出手順で検出した組み合わせと一致する組み合わせがある場合には入力されたMFAS及びLMの組み合わせによって定められる周期番号を出力し、前記フレーム検出手順で検出した組み合わせと一致する組み合わせがない場合には予め定められた周期番号を出力する周期番号判定手順(S102)と、
前記周期番号判定手順で出力した前記周期番号同士のずれ量を判定する周期のずれ量判定手順(S103)と、
を順に有するスキュー検出方法。
【請求項4】
前記フレーム検出手順で検出したMFASを16進数で表した下位4bitと前記フレーム検出手順で検出したLMを16進数で表した下位4bitの一致又は不一致を判定する比較手順(S104)を、前記周期番号判定手順と同時、前記フレーム検出手順と前記周期番号判定手順の間又は前記周期番号判定手順と前記周期のずれ量判定手順の間にさらに有し、
前記比較手順において一致と判定すると前記周期番号判定手順で出力した周期番号を出力し、前記比較手順において不一致と判定すると無効の組み合わせである旨を出力する選択手順(S105)と、を前記比較手順と前記周期のずれ量判定手順の間にさらに有し、
前記周期のずれ量判定手順において、
前記選択手順で周期番号を出力する場合は前記周期番号判定手順で出力した前記周期番号同士のずれ量を判定し、
前記周期のずれ量判定手順で無効の組み合わせである旨を出力する場合は前記周期番号判定手順で出力した前記周期番号同士のずれ量を判定しない
ことを特徴とする請求項3に記載のスキュー検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−211431(P2011−211431A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−76243(P2010−76243)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】