説明

スノーボード用補強プレート及びスノーボード

【課題】 スノーボードのフレックス及びトーションを各スノーボーダーに適したものに補強することのできるスノーボード用補強プレート及び、該スノーボード用補強プレートによって補強されたスノーボードを提供することを目的とするものである。
【解決手段】 スノーボード5表面に取付けられて、該スノーボード5のトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレート1であって、
スノーボード5の幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボード5に取付できるようにする取付用孔7が形成された中央補強部2と、該中央補強部2からスノーボード5の中心線に沿って伸長してスノーボードの先端部側又は後端部側に延びる中心方向補強部3と、前記中央補強部2から放射状に伸長してスノーボードのエッジ部に達する放射状補強部4とを備え、
前記中心方向補強部3の端部は、スノーボード5の先端部又は後端部のエッジ部14に沿って拡大した形状であることを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スノーボード用補強プレート及びスノーボードに関する。
【背景技術】
【0002】
本願の発明者らによる発明を記載した非特許文献1に示すように、スノーボードの肉厚を部分的に厚くすることにより、スノーボードの曲げ剛性(以下、フレックスという)及び捩じれ剛性(以下、トーションという)を部分的に強めたスノーボードが知られている。このスノーボード5においては、図22に示すように、ビンディング取付部6の肉厚を厚くした構成である。
【非特許文献1】「(株)キスマークジャパン」出版、P.11−12
【0003】
このように構成されたスノーボード5においては、以下の作用を奏する。即ち、このように形成されたスノーボード5においては、図22に示すように、スノーボード5に荷重が加わった場合、スノーボード5は、肉厚に形成されているビンディング取付部6近傍においてはフレックス及びトーションが強くなって変形し難いため、ビンディング取付部6の外側において大きく撓むことが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、スノーボード5のフレックス及びトーションは、スノーボーダーの滑走技術の違いによって異なった意味を有するものである。即ち、滑走技術が上級のスノーボーダーは高速で滑走しながら、大きな脚力でスノーボード5を自在に操作してターンを繰り返すという特徴がある。このため、上級のスノーボーダーの大きな脚力や高速滑走に基づく大きな荷重を支えながらエッジング作用を効かせることができるようにするためには、スノーボード5のフレックス及びトーションを大きくして、スノーボード5自体の変形を小さくすることが好ましい。つまり、上級のスノーボーダーの滑走においては、小さなフレックス及びトーションのスノーボードでは、スノーボード5に加わる大きな荷重を支えきれないため、高速で滑走しながら理想とするターンを行うことができないという現実がある。
【0005】
一方、初級のスノーボーダーは低速で滑走することが多いため、スノーボード5に加わる荷重は、前述した上級のスノーボーダーの場合と比較して小さなものである。このため、初級のスノーボーダーにとっては、スノーボード5のフレックス及びトーションを小さくすることにより、いわゆる小回りを可能としたスノーボード5を選択することが好ましいという実状がある。換言すれば、フレックス及びトーションの大きなスノーボード5は、ターン時において、ターンをし易いように撓んだり捻れたりし難いため、初級のスノーボーダーにとっては、大きなフレックス及びトーションのスノーボード5はターン時において操作し難いものである。
【0006】
以上のように、スノーボーダーの滑走技術が初級から上級に向上するに伴って、スノーボーダーに適したスノーボード5のフレックス及びトーションは変化するものである。しかし、前述の従来技術のスノーボード5においては、スノーボード5のビンディング取付部6近傍の肉厚を他の部位の肉厚よりも厚くしたものであるため、スノーボード5のフレックス及びトーションは構造上、設計段階で、一義的に決まってしまい、後日、スノーボーダーの滑走技術が向上しても、滑走技術の向上に対応できるものではなかった。
又、各スノーボーダーはそれぞれ滑走に固有の癖を持っている場合が多いため、各スノーボーダー毎の固有の癖に対応することができるように、スノーボード5の固有の部分のフレックス及びトーションを各スノーボーダーに固有の癖に対応させて補強できるようにすることが好ましい。
しかし、前述のスノーボード5においては、構造が画一的であるため、各スノーボーダーの固有の滑走に対応できるものではなく、一部のスノーボーダーにしか適するものではなかった。
【0007】
本発明は、前述の従来技術に鑑みてなされたもので、その目的は、スノーボードのフレックス及びトーションを各スノーボーダーに適したものに、簡単に、且つ、ボードの購入後においても適宜、補強することのできるスノーボード用補強プレート及び、該スノーボード用補強プレートによって補強されたスノーボードを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、該中央補強部からスノーボードの中心線に沿って伸長してスノーボードの先端部側又は後端部側に延びる中心方向補強部と、前記中央補強部から放射状に伸長してスノーボードのエッジ部に向けて伸び、又は当該エッジ部近傍に略達する放射状補強部とを備え、前記中心方向補強部の端部は、スノーボードの先端部又は後端部のエッジ部に沿って拡大した形状であることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、スノーボードの中心線に沿って該中央補強部から伸長した中心方向補強部と、該中心方向補強部の伸長方向とは反対方向の斜め方向に向けて伸長する放射状補強部とを備えた形状であることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、該中央補強部から放射状に伸長してスノーボードの先端部近傍、後端部近傍又はエッジ部近傍に達する複数の放射状補強部とを備えた形状であることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、該中央補強部からスノーボードの中心線に沿って伸長してスノーボードの先端部又は後端部に達する中心方向補強部と、前記中央補強部から放射状に伸長してスノーボードのエッジ部に向けて伸び、又は当該エッジ部近傍に達する放射状補強部と、前記中心方向補強部と放射状補強部の先端部に連接し、且つ、スノーボードの縁に沿って設けられたエッジ部補強部とを備えた形状であることを特徴とするものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、スノーボードの長手方向に向けて該中央補強部から伸長された複数の長手方向補強部と、該長手方向補強部の先端に連結し、且つ、スノーボードの縁に沿って設けられたエッジ部補強部とを備え、長手方向補強部同士は互いに間隔を開けて設けられた形状であることを特徴とするものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、スノーボードの縁に沿って設けられたエッジ部補強部と、スノーボードの幅方向に伸長して設けられ、その両端部がエッジ部補強部に連結された複数の幅方向補強部とを備え、前記幅方向補強部同士は、スノーボードの長手方向に亘って互いに間隔を開けて設けられた形状であることを特徴とするものである。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレートにおいて、スノーボードの中心線を中心にして、一側に伸長する放射状補強部の幅を他側に伸長する放射状補強部の幅よりも広幅に形成することにより、前記中心線を中心にして左右非対称の形状であることを特徴とするものである。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレートにおいて、前記長手方向補強部又は放射状補強部に切断可能部が設けられて、長さ調整が可能であることを特徴とするものである。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレートにおいて、一側面に接着剤、又は粘着剤と剥離紙が予め貼り付けてあり、剥離紙を剥がしてスノーボードに取付可能であることを特徴とするものである。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレートと同形状の凹部がボードの表面に形成され、該凹部内にスノーボード用補強プレートが収容された状態で取付けられていることを特徴とするスノーボードである。
【0018】
請求項11に記載の発明は、トーション,フレックスを補強するスノーボード用補強プレートがボードの表面に取付けられたスノーボードであって、
前記スノーボード用補強プレートは、スノーボードの幅方向の中央に位置してビンディング取付用孔が形成された中央補強部と、該中央補強部からスノーボードの中心に沿って伸長する中心方向補強部と、前記中央補強部から放射状に伸長してスノーボードのエッジ部に向けて伸び、又は当該エッジ部に達する放射状補強部とを備えたヒトデ形に形成され、前記ボードの表面には、前記スノーボード用補強プレートと同形状の凹部がボードの表面に形成され、該凹部内にスノーボード用補強プレートが収容された状態で取付けられていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のスノーボードにおいて、補強プレートは、スノーボードの中心線を中心にして、一側に伸長する放射状補強部の幅を他側に伸長する放射状補強部の幅よりも広幅に形成することにより、前記中心線を中心にして左右非対称の形状であることを特徴とするものである。
【0020】
請求項13に記載の発明は、請求項10乃至請求項12の何れか1項に記載のスノーボードにおいて、スノーボード用補強プレートは、接着剤、粘着剤、ネジ、ポケット状の固定具の何れかによって着脱自在に、ボードの表面に取り付けられたことを特徴とするものである。
【0021】
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレートにおいて、カーボン、金属、非金属、FRP,樹脂、布やこれらの積層材又は複合材によって形成されたことを特徴とするものである。
【0022】
請求項15に記載の発明は、請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレートにおいて、打抜き成形、射出成形、切り出し、腐食の何れかによって成形されたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0023】
請求項1に記載の発明によれば、スノーボード用補強プレートをスノーボードの表面に取付けることにより、スノーボードのフレックスを部分的に補強することができる上に、スノーボードのエッジ部に向けて放射状に伸び、又は、当該エッジ部に放射状に達する放射状補強部によって当該エッジ部のトーションを補強することができる。
【0024】
請求項2に記載の発明によれば、スノーボード用補強プレートをスノーボードの表面に取付けることにより、スノーボードのフレックスを部分的に補強することができる上に、スノーボードのエッジ部に向けて放射状に伸び、又は、当該エッジ部に放射状に達する放射状補強部によって当該エッジ部のトーションを補強することができる。
【0025】
請求項3に記載の発明によれば、放射状補強部によって、スノーボードのフレックス及びトーションを補強することができる。
【0026】
請求項4に記載の発明によれば、エッジ部補強部によって、スノーボードのエッジ部のフレックス及びトーションを特に補強することができる。
【0027】
請求項5に記載の発明によれば、長手方向補強部によって、スノーボードのフレックスを特に補強することができる。
【0028】
請求項6に記載の発明によれば、幅方向補強部によって、スノーボードのトーションを特に補強することができる。
【0029】
請求項7に記載の発明によれば、スノーボーダーの踵側のエッジング作用をつま先側のエッジング作用よりも特に補強することができる。
【0030】
請求項8に記載の発明によれば、切断部により、長手方向補強部又は放射状補強部を切断して、その長さを調整することにより、フレックス及びトーションを自在に調整できる。
【0031】
請求項9に記載の発明によれば、剥離紙を剥がすだけで、補強プレートをスノーボードに容易に取付けることができる。
【0032】
請求項10に記載の発明によれば、補強プレートをスノーボードに埋め込むことができるので、補強プレートがスノーボーダーに当たる等してスノーボーダーを傷付けたり、又は、補強プレートが脱落する虞が少ない。
【0033】
請求項11に記載の発明によれば、ヒトデ形の補強プレートによって、スノーボードが補強される。
【0034】
請求項12に記載の発明によれば、スノーボーダーの踵側のエッジング作用をつま先側のエッジング作用よりも特に補強することができる。
【0035】
請求項13に記載の発明によれば、接着剤、粘着剤、ネジ、ポケット状の固定具によって、補強プレートをスノーボードに取付けることができる。特に、ポケット状の固定具を設けた場合、補強プレートの放射状補強部の先端部を固定具に差込むことにより、補強プレートをスノーボードの表面に容易に取付けることができ、又、補強プレートの放射状補強部の先端部を固定具から抜くことにより、補強プレートをスノーボードの表面から容易に取外すことができるため、補強プレートが損傷等した場合に、補強プレートの交換を容易に行うことができる。
【0036】
請求項14に記載の発明によれば、カーボン、金属、非金属、FRP,樹脂、布やこれらの積層材又は複合材によって補強プレートを形成できる。
【0037】
請求項15に記載の発明によれば、打抜き成形、射出成形、切り出し、腐食の何れかによって補強プレートを形成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
図1は、第1実施形態を示す。この実施形態に係るスノーボード用補強プレート1は、板材で形成されている。このスノーボード用補強プレート1は、中央補強部2と、中心方向補強部3と、放射状補強部4とを備えている。
【0039】
前記補強プレート1はスノーボード5の任意の位置に取付できるものであるが、スノーボード5のビンディング取付部6に取付けする場合には、前記中央補強部2にはビンディングをスノーボード5に取付できるようにするための取付用孔7が形成されている。この場合、図2に示すように、スノーボード5表面のビンディング取付部6を囲むように、スノーボード用補強プレート1を収容するための凹部8を当該スノーボード用補強プレート1と同じ形状に予め形成し、スノーボード5のビンディング取付部6を補強プレート1の取付用孔7に嵌合した状態で、当該凹部8にスノーボード用補強プレート1を埋め込むようにすることができる。ここで、スノーボード用補強プレート1を取付けた状態で該スノーボード用補強プレート1の表面と、前記凹部8の周囲のスノーボード5の表面とが面一になる深さに,前記凹部8が形成されることが最も好ましいが、面一に形成されることに限定されるものではなく、±0.5mmの範囲内に収めることが好ましい。図3は、スノーボード5の表面に補強プレート1を取付けた状態を示し、ビンディングを取付ネジ9によってビンディング取付部6に固定した状態を示す。図中、10はソフトビンディングを示し、11はセンタープレートを示す。
【0040】
図4に示すように、補強プレート1をスノーボード5に取付けた場合、前記中心方向補強部3は前記中央補強部2からスノーボード5の中心線に沿って伸長してスノーボード5の先端部側12又は後端部側に達している。中心方向補強部3の端部13は、スノーボード5の先端部12又は後端部のエッジ部14に沿って拡大した形状を成している。又、前記放射状補強部4は、前記中央補強部2から放射状に伸張してスノーボード5のエッジ部14に向けて伸び、又は略エッジ部14近傍に達している。前記放射状補強部4は、スノーボード5のエッジ部14に沿って拡大した形状である。ここで、スノーボード5のエッジ部14とは、スノーボード5のエッジ近傍の範囲である。
【0041】
以上のように形成されたスノーボード用補強プレート1は、接着剤、粘着剤、ネジ等の手段によってスノーボードの表面に取付けられるものである。ここで、粘着剤とは、接着剤よりも接着力の小さな素材をいうものとする。
【0042】
次に、図5及び図6に基づき、補強用プレート1を取付けたスノーボード5のフレックス及びトーションの変化について説明する。先ず、フレックスについて説明する。図5に示すように、スノーボード5は、補強プレート1の中央補強部2によって補強されているため、スノーボード5の撓みは小さいため、スノーボーダーは足元がビンディング(図示せず)によって確固として保持されていることを実感できるものである。又、a1からa2までの範囲,a3からa4までの範囲及び、a5からa6までの範囲においては補強プレート1の放射状補強部4によって補強されている。又、b1からb2までの範囲においては補強プレート1の中心方向補強部3によって補強されている。更に、c1からc2までの範囲において補強プレート1の中心方向補強部3によって補強されている。即ち、スノーボード5はビンディング取付部6から先端部12側へ向けて補強プレート1によって補強される範囲が徐々に狭くなるため、スノーボード5のフレックスはビンディング取付部6から先端部12側へ向けて徐々に小さくなってスノーボード5は曲がり易くなるが、スノーボード5は先端部12近傍にまで補強プレート1によってフレックスが補強されている。更に、スノーボード5の先端部12においては、中心方向補強部3の拡大した先端部13によって補強されている。
【0043】
次に、補強プレート1によって補強されたトーションについて説明する。図5に示すように、スノーボード5のa1からa2までの範囲及び、a5からa6までの範囲においては、補強プレート1がスノーボード5の略エッジ部14近傍にまで伸長してスノーボード5のエッジ部14近傍におけるトーションを補強しているため、図6に示すように、雪面Sに対してエッジング作用を効かせた場合において、スノーボード5のエッジ部14は曲がり難く、エッジング作用が効果的に効く状態にある。このように、エッジング作用が効果的に効くということは、ターン時においてスノーボード5のエッジ部14が雪面Sを確固として捕らえることができるために横滑りをすることがなく、安定感良くターンをすることができるものである。
【0044】
このように補強プレート1を取付けたスノーボード5においては、スノーボード5全体のフレックス及びトーションを強化するものではなく、スノーボード5の任意の部分のフレックス及びトーションを部分的に補強するものであるため、スノーボード5は全体的にしなやかでありながら、各スノーボーダーの固有の滑走に適したフレックス及びトーションをスノーボーダーに付与することができるものである。又、前記中心方向補強部3をスノーボード5の後端部側へ伸長して設けた場合には、スノーボード5の後端部側のフレックスを補強できるため、スノーボード5でジャンプして着地した場合の衝撃をスノーボード5の後端部に受けてもスノーボード5は損傷しないという作用効果を奏する。この第1実施形態に記載の補強プレート1が請求項1に記載の補強プレートに該当する。
【0045】
次に、図7及び図8は、第2実施形態を示す。この第2実施形態においては、中央補強部2は第1実施形態と同様のため説明を省略する。この第2実施形態の特徴は、中心方向補強部31は前記中央補強部2からスノーボード5の中心線に沿って伸長した形状である。中心方向補強部31は、スノーボード5の先端部12の方向へ向けて先細状に形成されている。又、放射状補強部32は、前記中心方向補強部31の伸長方向とは反対方向の斜め方向に向けて伸張した形状であって、スノーボード5の中心線に対して左右対称の形状である。第2実施形態の補強プレート33は以上のように、中央補強部2,中心方向補強部31及び、放射状補強部32によって略二等辺三角形状に形成される。この第2実施形態に記載の補強プレート33が、請求項2に記載の補強プレートに該当する。
【0046】
次に、補強用プレート33を取付けたスノーボード5のフレックス及びトーションの変化について説明する。先ず、フレックスについて説明する。スノーボード5のビンディング取付部6近傍のd1からd2までの範囲において補強プレート33の中央補強部2によって補強されている。又、スノーボード5の中心線近傍のe1からe2までの範囲において中心方向補強部31によって補強されている。更に、又、スノーボード5のf1からf2までの範囲、及びf3からf4までの範囲において放射状補強部32によって補強されている。スノーボード5はビンディング取付部6から先端部12側へ向けて中心方向補強部31によって補強される範囲が徐々に先細状に狭くなるため、スノーボード5のフレックスはビンディング取付部6から先端部側へ向けて徐々に小さくなって曲げ易くなる。
【0047】
次に、トーションについて説明する。図7に示すように、ビンディング取付部6の後方に向けては、放射状補強部32がスノーボード5の略エッジ部14近傍にまで伸長してスノーボード5のエッジ部14近傍におけるトーションを補強している。一方、ビンディング取付部6の前方に向けては、補強プレート33がスノーボード5のエッジ部14近傍にまで伸長していないため、スノーボード5のエッジ部14近傍におけるトーションは補強されないため、図8に示すように、雪面Sとの接触によってエッジング作用を効かそうとする場合、スノーボード5のエッジ部14は曲がり変形し易く、エッジング作用が効果的に効き難い状態にある。このように、エッジング作用が効き難いということは、低速でのターン時においては、いわゆる小回りが可能である反面、高速でのターン時においては、スノーボードが横滑りし易いという特性を有するものである。
【0048】
次に、図9に基づき、スノーボーダーの滑走技術が上達するに伴ってスノーボーダーによる滑走の手法が変化する点について説明する。図9は、スノーボーダーの滑走の趣向,滑走距離,脚力,滑走スピード,ターン回数の多少,スノーボードのエッジと雪面とのエッジングの状態,滑走の特徴,スノーボードの硬さについて、スノーボーダーの滑走技術が上達するに伴って変化する旨を示した図表である。図9に示すように、滑走技術が初級から上級に上達するにつれて、図表中、左から右に向けて、前述の滑走の趣向,ターン回数の多少,滑走スピード,スノーボードのエッジと雪面とのエッジングの状態,滑走の特徴,スノーボードの硬さが変位するものである。同図9に示すように、初級のスノーボーダーの滑走は、滑走のスピードが遅く、脚力が弱く、ターン回数が多い点に特徴を有するものである。このような特性を有する初級者には、フレックス及びトーションの小さなスノーボードが適している。
【0049】
一方、上級のスノーボーダーの滑走は、同図9に示すように、滑走のスピードが速く、脚力が大きく、ターン回数が少ない点に特徴を有するものである。このような特性を有する上級のスノーボーダーには、フレックス及びトーションの大きく、硬いスノーボードが適している。即ち、上級のスノーボーダーにおいては、滑走のスピードが速く、脚力も大きいという特性を有するため、硬いスノーボードでなければ、ターン時においてスノーボード自体が撓んでしまってエッジング作用が効き難く、ターン時においてエッジングを効果的に行えないという現象がある。このため、上級のスノーボーダーが使用するスノーボードにおいては、スノーボードのフレックス及びトーションを大きくして、スノーボードを硬く、変形し難くすることにより、このような現象を防止するものである。
【0050】
このような観点から判断して、スノーボーダーの滑走技術が向上して上級の段階に至った場合においては、第1実施形態の補強プレート1をスノーボード5に取付けることが好ましい。一方、スノーボーダーの滑走技術が未だ初級の段階に留まっている場合においては、第2実施形態の補強プレート3をスノーボード5に取付けることが好ましい。
【0051】
図10は第3実施形態を示す。この第3実施形態の補強プレート41は、中央補強部2と、この中央補強部2から放射状に伸長する放射状補強部42とを備えた形状である。この放射状補強部42は、スノーボード5の略先端部12近傍,略エッジ部14近傍又は略後端部近傍に達する長さに形成されている。放射状補強部42の間隔を粗又は密に形成することによって、スノーボード5のフレックス及びトーションを自在に調整することができる。この第3実施形態に記載の補強プレート41が、請求項3に記載の補強プレートに該当する。
【0052】
図11は第4実施形態を示す。この第4実施形態の補強プレート51は、中央補強部2と、中心方向補強部52と、放射状補強部53と、エッジ補強部54とを備えた形状である。中央補強部2,中心方向補強部52,放射状補強53部については前述の第1実施形態の補強プレート1と同様であるため説明は省略する。前記エッジ補強部54は、前記中心方向補強部52の先端と、前記放射状補強部53の先端とに連接し、且つ、スノーボード5のエッジ部14に沿って設けられた形状である。この第4実施形態に記載の補強プレート51が、請求項4に記載の補強プレートに該当する。
【0053】
このように構成された第4実施形態の補強プレート51を取付けたスノーボードにおいては、補強プレート51のエッジ補強部54によって、スノーボードのエッジ部14近傍において、特に、フレックス及びトーションが補強されることができる。
【0054】
図12は第5実施形態を示す。この第5実施形態の補強プレート61は、中央補強部2と、長手方向補強部62と、エッジ補強部63とを備えた形状である。中央補強部2については前述の第1実施形態の補強プレート1と同様であるため説明は省略する。前記長手方向補強部62は、前記中央補強部2からスノーボードの長手方向に向けて伸長するように形成されている。長手方向補強部62は、スノーボードの幅方向に向けて間隔を開けて複数個、形成することができる。又、前記エッジ補強部63は、長手方向補強部62同士の先端に連接し、且つ、スノーボードのエッジ部14に沿って設けられた形状である。この第5実施形態の補強プレート61が、請求項5に記載の補強プレートに該当する。
【0055】
このように構成された第5実施形態の補強プレート61を取付けたスノーボードにおいては、長手方向補強部62によってスノーボードのフレックスが補強される。又、補強プレート61のエッジ補強部63によって、スノーボードのエッジ部14において、特に、フレックス及びトーションが補強されることができる。
【0056】
図13は第6実施形態を示す。第6実施形態の補強プレート71は、中央補強部2と、エッジ補強部72と、幅方向補強部73とを備えた形状である。中央補強部2については前述の第1実施形態の補強プレート1と同様であるため説明は省略する。エッジ補強部72は、スノーボードのエッジ部14に沿って設けられた形状である。幅方向補強部73は、スノーボードの幅方向に沿って形成されている。この幅方向補強部73の両端は、エッジ補強部72に連設されている。この幅方向補強部73は、スノーボードの長手方向に向けて互いに間隔を開けて複数個形成することができる。この第6実施形態に記載の補強プレート71が、請求項6に記載の補強プレートに該当する。
【0057】
この第6実施形態においては、補強プレート71のエッジ補強部72によって、スノーボードのエッジ部14が特に補強される上に、幅方向補強部73によってスノーボードのトーションが補強されることができる。
【0058】
図14は第7実施形態を示す。この第7実施形態の補強プレート81は、中央補強部2と、この中央補強部2から放射状に伸長した放射状補強部82、83と、中心方向補強部84とを備えている。中央補強部2及び中心方向補強部84については前述の第1実施形態と同様にため説明を省略する。この第7実施形態の放射状補強部82、83は、スノーボードの中心線を中心として左右の幅が異なる点に特徴を有するものである。図14においては、中心線の右側に位置する放射状補強部83の幅を、中心線の左側に位置する放射状補強部82の幅よりも広幅にすることにより、中心線の右側においてスノーボードのエッジ部14の補強を強めた形状の補強プレートを示す。この第7実施形態に記載の補強プレート81が、請求項7に記載の補強プレートに該当する。
【0059】
この第7実施形態においては、スノーボーダーは広幅の放射状補強部83に踵を乗せた状態で滑走をする。スノーボードの右側のエッジ部は幅広の放射状補強部83によってトーションが補強されているため、ターン時において、スノーボードは右側のエッジ部においてエッジング作用を有効に効かせながら、ターンをすることができる。
【0060】
図15,図16は第8実施形態を示す。この第8実施形態の補強プレート91は、中央補強部2と中心方向補強部92と放射状補強部93とを備えた構成であって、中心方向補強部92と放射状補強部93の途中には一又は複数の切断可能部94が形成されている点に特徴を有するものである。この中心方向補強部92及び放射状補強部93は、任意の一の切断可能部94を選択して切断することにより、中心方向補強部92及び放射状補強部93の長さを調整することができるものである。このように、中心方向補強部92及び放射状補強部93の長さを調整した補強プレート91をスノーボードに取付けることにより、スノーボードのフレックス及びトーションを任意に調整することができる。前記切断可能部94は、前記中心方向補強部92及び放射状補強部93に切り込みを設けることにより形成することができる。図16は、中心方向補強部92及び放射状補強部93の先端側を切断して、中心方向補強部92及び放射状補強部93の長さを調整することにより、スノーボードのフレックス及びトーションを調整した状態を示す。この第8実施形態に記載の補強プレート91が、請求項8に記載の補強プレートに該当する。
【0061】
この第8実施形態においては、1つの補強プレート91を用意するだけで、スノーボーダーの滑走技術に適するように、この補強プレート91のフレックス及びトーションを任意に調整することができる。
【0062】
図17は、第9実施形態を示す。この第9実施形態の特徴は、スノーボード5の表面にポケット状の固定具100を予め設けておき、補強プレート101の放射状補強部102の先端部を固定具100に差込むようにして取付けるようにしたものである。この第9実施形態においては、補強プレート101の先端部を固定具100に差し込むことにより、補強プレート101を容易にスノーボード5の表面に取付けることができる。この第9実施形態においては、補強プレート101の放射状補強部102の先端部を固定具100に差込むことにより、補強プレート101をスノーボード5の表面に容易に取付けることができ、又、補強プレート101の放射状補強部102の先端部を固定具100から抜くことにより、補強プレート101をスノーボード5の表面から容易に取外すことができる。このため、補強プレート101を同形であって材質の異なる補強プレート101に変更する場合や、補強プレート101が損傷等した場合に、補強プレート101の交換を容易に行うことができる。
【0063】
図18は、第10実施形態を示す。この第10実施形態の特徴は、スノーボード5と補強プレート110との間に、振動吸収部材111を介在した点にある。このように振動吸収部材111を用いた場合、スノーボード5からスノーボーダーに伝達する振動が減衰するため、滑走時において、当該振動がスノーボーダーに悪影響を与えない。
【0064】
図19は第11実施形態を示す。前述の第1実施形態においては、補強プレート1に、スノーボード5のビンディング取付部6が嵌合する取付用孔7を形成したが、この第11実施形態においては、当該取付用孔7は形成せずに、取付ネジ9が挿通するネジ挿通孔1aを形成した点に特徴を有するものである。
【0065】
前記各実施形態に記載の補強プレートは、打抜き成形(プレス成形)、射出成形(インジェクション)、切り出し(カッティング)、腐食(エッチング)等によって成形することができるものである。
【0066】
図20は、前記各実施形態において用いられる接着剤とその特性について示した図表である。補強プレートの裏面に接着剤と剥離紙が予め貼り付けてあり、剥離紙を剥がして補強プレートをスノーボードの表面に貼り付けるようにしても良いし、又は、剥離紙を貼ることなく、補強プレートの裏面に接着剤を塗布するようにしても良い。
【0067】
図21は、前記各実施形態の補強プレートの部材として用いられる樹脂と、その硬度及び、特性について記載した図表である。尚、補強プレートは樹脂の他に、カーボン、金属、アルミ等の非金属、FRP,布や、これらを積層して形成した積層材又は複合材によって形成しても良い。このように、補強プレートを複数の素材で形成するようにした場合には、スノーボーダーの滑走技術の上達や用途に応じて任意の素材の補強プレートを選択して用いることができる。
【0068】
又、スノーボード5の表面を補強プレートを取付けた状態でフィルム等によって被うようにしても良い。更に、補強プレートは前記各実施形態に記載の形状に限らず、スノーボードの幅方向の中央に位置してビンディング取付用孔が形成された中央補強部と、該中央補強部からスノーボードの中心に沿って伸長する中心方向補強部と、前記中央補強部から放射状に伸長してスノーボードのエッジ部に向けて伸び、又は当該エッジ部14近傍に達する放射状補強部とを備えたヒトデ形に形成してもよいものである。ここで、ヒトデ形とは、複数本の腕を有する海洋生物のヒトデと同形又は近似した形状である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】スノーボード用補強プレートの斜視図である。(第一実施形態)
【図2】補強プレートが嵌め込まれる凹部が形成されたスノーボードの斜視図である。(第一実施形態)
【図3】スノーボードの表面に補強プレートとビンディングを取付けた状態を示す断面図である。(第一実施形態)
【図4】スノーボードに補強プレートを取付けた状態の斜視図である。(第一実施形態)
【図5】スノーボードに補強プレートを取付けた状態の平面図である。(第一実施形態)
【図6】スノーボードによるエッジング作用を示す斜視図である。(第1実施形態)
【図7】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第2実施形態)
【図8】スノーボードによるエッジング作用を示す斜視図である。(第2実施形態)
【図9】初級,中級,上級のスノーボーダーの特性を示す図表である。
【図10】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第3実施形態)
【図11】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第4実施形態)
【図12】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第5実施形態)
【図13】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第6実施形態)
【図14】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第7実施形態)
【図15】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第8実施形態)
【図16】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第8実施形態)
【図17】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第9実施形態)
【図18】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第10実施形態)
【図19】スノーボード用補強プレートの平面図である。(第11実施形態)
【図20】接着剤の種類と特性を示す図表である。
【図21】補強プレートの素材として用いられる樹脂の種類と特性を示す図表である。
【図22】従来技術によるスノーボードの斜視図である。
【符号の説明】
【0070】
1 補強プレート
2 中央補強部
3 中心方向補強部
4 放射状補強部
5 スノーボード
31 中央方向補強部
32 放射状補強部
33 補強プレート
41 補強プレート
42 放射状補強部
51 補強プレート
52 中心方向補強部
53 放射状補強部
61 補強プレート
62 長手方向補強部
63 エッジ補強部
71 補強プレート
72 エッジ補強部
73 幅方向補強部
81 補強プレート
82,83 放射状補強部
84 中心方向補強部
91 補強プレート
92 中心方向補強部
93 放射状補強部
94 切断可能部
101 補強プレート
110 補強プレート
111 振動吸収部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、該中央補強部からスノーボードの中心線に沿って伸長してスノーボードの先端部側又は後端部側に延びる中心方向補強部と、前記中央補強部から放射状に伸長してスノーボードのエッジ部に向けて伸び、又は当該エッジ部に達する放射状補強部とを備え、
前記中心方向補強部の端部は、スノーボードの先端部又は後端部のエッジ部に沿って拡大した形状であることを特徴とするスノーボード用補強プレート。
【請求項2】
スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、スノーボードの中心線に沿って該中央補強部から伸長した中心方向補強部と、該中心方向補強部の伸長方向とは反対方向の斜め方向に向けて伸長する放射状補強部とを備えた形状であることを特徴とするスノーボード用補強プレート。
【請求項3】
スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、該中央補強部から放射状に伸長してスノーボードの先端部近傍、後端部近傍又はエッジ部近傍に達する複数の放射状補強部とを備えた形状であることを特徴とするスノーボード用補強プレート。
【請求項4】
スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、該中央補強部からスノーボードの中心線に沿って伸長してスノーボードの先端部又は後端部に達する中心方向補強部と、前記中央補強部から放射状に伸長してスノーボードのエッジ部に向けて伸び、又は当該エッジ部近傍に達する放射状補強部と、前記中心方向補強部と放射状補強部の先端部に連接し、且つ、スノーボードの縁に沿って設けられたエッジ部補強部とを備えた形状であることを特徴とするスノーボード用補強プレート。
【請求項5】
スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、スノーボードの長手方向に向けて該中央補強部から伸長された複数の長手方向補強部と、該長手方向補強部の先端に連結し、且つ、スノーボードの縁に沿って設けられたエッジ部補強部とを備え、長手方向補強部同士は互いに間隔を開けて設けられた形状であることを特徴とするスノーボード用補強プレート。
【請求項6】
スノーボード表面に取付けられて、該スノーボードのトーション,フレックスを補強するためのスノーボード用補強プレートであって、
スノーボードの幅方向の略中央に配置された際に、ビンディングをスノーボードに取付できるようにする取付用孔が形成された中央補強部と、スノーボードの縁に沿って設けられたエッジ部補強部と、スノーボードの幅方向に伸長して設けられ、その両端部がエッジ部補強部に連結された複数の幅方向補強部とを備え、前記幅方向補強部同士は、スノーボードの長手方向に亘って互いに間隔を開けて設けられた形状であることを特徴とするスノーボード用補強プレート。
【請求項7】
スノーボードの中心線を中心にして、一側に伸長する放射状補強部の幅を他側に伸長する放射状補強部の幅よりも広幅に形成することにより、前記中心線を中心にして左右非対称の形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレート。
【請求項8】
前記長手方向補強部又は放射状補強部に切断可能部が設けられて、長さ調整が可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレート。
【請求項9】
一側面に接着剤、又は粘着剤と剥離紙が予め貼り付けてあり、剥離紙を剥がしてスノーボードに取付可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレート。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレートと同形状の凹部がボードの表面に形成され、該凹部内にスノーボード用補強プレートが収容された状態で取付けられていることを特徴とするスノーボード。
【請求項11】
スノーボードのトーション,フレックスを補強するスノーボード用補強プレートがボードの表面に取付けられたスノーボードであって、
前記スノーボード用補強プレートは、スノーボードの幅方向の中央に位置してビンディング取付用孔が形成された中央補強部と、該中央補強部からスノーボードの中心に沿って伸長する中心方向補強部と、前記中央補強部から放射状に伸長してスノーボードのエッジ部に向けて伸び、又は当該エッジ部近傍に達する放射状補強部とを備えたヒトデ形に形成され、
前記ボードの表面には、前記スノーボード用補強プレートと同形状の凹部がボードの表面に形成され、該凹部内にスノーボード用補強プレートが収容された状態で取付けられていることを特徴とするスノーボード。
【請求項12】
補強プレートは、スノーボードの中心線を中心にして、一側に伸長する放射状補強部の幅を他側に伸長する放射状補強部の幅よりも広幅に形成することにより、前記中心線を中心にして左右非対称の形状であることを特徴とする請求項11に記載のスノーボード。
【請求項13】
スノーボード用補強プレートは、接着剤、粘着剤、ネジ、ポケット状の固定具の何れかによって着脱自在に、ボードの表面に取り付けられたことを特徴とする請求項10乃至請求項12の何れか1項に記載のスノーボード。
【請求項14】
カーボン、金属、非金属、FRP,樹脂、布やこれらの積層材、又は複合材によって形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレート。
【請求項15】
打抜き成形、射出成形、切り出し、腐食の何れかによって成形されたことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のスノーボード用補強プレート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−460(P2006−460A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180871(P2004−180871)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(303011275)株式会社ジャパーナ (43)