説明

スリーブ一体型メンバーとその製造方法

【課題】 基板より立設されたスペーサが先端側のみならず全体的に強度を有するものを、容易に製造することができるスリーブ一体型メンバーの製造方法を提供する。
【解決手段】 基板Wより突出部30を立ち上げ、突出部30を既定の外径D及び高さHを有するスペーサ12に成形するに当り、一旦既定の外径Dより大径に形成し、これを既定の高さHより高く形成した後、突出部30を押し潰すと共に突出部30の先端部30bを径方向外方に突出させて2枚重ね構造とし、先端部30bに通孔35を開設するので、先端部30bが2重構造の強度を有するものとなり、また側部30aも押し縮めにより高強度となり、全体的に強度を有するスペーサ12を備えたスリーブ一体型メンバーとしたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ブレーキペダル装置をダッシュパネルに取り付ける際などに使用されるスリーブ一体型メンバーとその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両のブレーキペダル装置においては、下記特許文献1に示されているように、ブレーキペダルの基端側を保持するユニット本体が、端板を介してダッシュパネルに取り付けられている。ダッシュパネルは、車室内とエンジンルームとを仕切るものであるが、高強度の板材により構成されているので、ブレーキ操作時に大きな力が作用しても、これに十分対抗することができる。
【0003】
ところが、ダッシュパネルとユニット本体との間には、遮音材などが設置されることがあるので、ユニット本体側とダッシュパネルとの間にはスペースを設ける必要がある。したがって、ブレーキペダル装置をダッシュパネルに取り付ける場合には、ユニット本体側の端板とダッシュパネルとの間にスペーサを設けている。そして、ブレーキペダル装置の取り付けに当っては、ダッシュパネル側から挿通したボルトをスリーブに通した後、基板側のナットと螺合することにより行う。
【0004】
ただ、スペーサと端板が別体であれば、ボルト挿通操作が面倒になり、自動車製造ラインでのブレーキペダル取付け時に時間を要することから、通常、スペーサを予め端板に一体的に設けたものが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5−12335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このようなスペーサ(以下、スリーブ)を予め端板(以下、基板)に一体的に設けたもの(以下、スリーブ一体型メンバー)を製造する場合の従来の手法は、基板に短い円筒状のスリーブを溶接により取り付けているので、作業性が悪く、コスト的にも不利である。特に、複数個のスリーブを取り付ける場合は、より作業性が低下する。また、これをプレスにより成形すれば、溶接の場合に比し製造が容易となり、作業性も向上するが、ドロー成形時に基板より立設されたスリーブの先端側が薄肉になりやすく、強度乃至剛性不足になるおそれがある。特に、ブレーキペダル装置取り付け用のスリーブ一体型メンバーのように、スリーブに大きな荷重が作用する場合には、スリーブが全体的に強度及び剛性を有するものにしなければならないが、現状のものでは、このような要請を満足するものに至っていない。
【0007】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたもので、基板から立設されたスリーブが先端側のみならず全体的に剛性を有するスリーブ一体型メンバーと、これを容易に製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明に係るスリーブ一体型メンバーは、基板と、当該基板に基端部が一体に連結され、内部に前記基板の平面に対し直交する軸線を有する貫通孔が形成された、既定の外径及び高さを有するスリーブと、を有するものであって、当該スリーブは、前記基板をドロー成形することにより形成された胴部と、当該胴部の先端部に形成された少なくとも2枚重ね構造の先端フランジ部と、を有することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成する本発明に係る製造方法は、基板をプレスすることにより突出部を立ち上げ、当該突出部を既定の外径及び高さを有しかつ先端に先端フランジ部を有するスリーブに成形するスリーブ一体型メンバーの製造方法であって、前記外径より大径で前記既定の高さより高くなるように前記突出部を前記基板に成形するドロー工程と、前記ドロー工程により成形された前記突出部を前記既定の高さに押し潰すと共に前記突出部の先端部を径方向外方に突出させ、前記先端部の外周縁部を少なくとも2枚重ね構造の先端フランジ部とする押し潰し工程と、当該先端部に通孔を開設し前記先端フランジ部を形成するピアス工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るスリーブ一体型メンバーによれば、スリーブの先端フランジ部を、少なくとも2枚重ね構造としたので、スリーブの先端側が補強され、剛性乃至強度を有するスリーブとなる。しかも、基板をプレス成形してスリーブを形成すれば、基板からスリーブ全体に至る材料の流れ線が連続する材料の流れ線にすることができるので、基板とスリーブの剛性乃至強度を均質化でき、メンバー全体を所望の剛性乃至強度を有するものにしやすい。
【0011】
請求項2の発明によれば、スリーブを基板に複数個形成したので、作業性がさらに向上することになる。
【0012】
本発明に係るスリーブ一体型メンバーの製造方法によれば、基板より突出部を立ち上げ、既定の外径及び高さを有するスリーブを成形するに当り、一旦既定の外径より大径に形成し、これを既定の高さより高く形成した後、前記突出部を押し潰すと共に先端部を径方向外方に突出させて前記先端部を少なくとも2枚重ね構造の先端フランジ部とし、該先端部に通孔を開設し前記先端フランジ部を形成するので、先端部が多重構造となり、スリーブの強度が増大し、また側部も押し潰しにより肉厚の増加により高強度となり、全体的に強度及び剛性を有するスリーブとなる。しかも、全体を成形するにあたりプレス成形のみにより行うため、製造が極めて容易となる。
【0013】
請求項4の発明によれば、前記ドロー工程を、前記既定の外径より大径で前記高さ程度の前記突出部を前記基板に成形する第1ドロー工程と、当該第1ドロー工程により形成された前記突出部の外径を縮小すると共に前記既定の高さより高くなるように成形する第2ドロー工程としたので、前記突出部の高さ程度をより高いものにすることができ、後に形成する先端フランジ部の成形がきわめて円滑で容易になる。
【0014】
さらに、前記第2ドロー工程により成形した前記突出部の外径をさらに縮小すると共に前記高さをより高く成形する成形仕上げ工程を有するので、多重構造の前記先端フランジ部をさらに容易に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係るスリーブ一体型メンバーの取付け状態を示す概略断面図である。
【図2】同スリーブ一体型メンバーを示す概略斜視図である。
【図3】図2の3−3線に沿う断面における材料の流れ線を示す図である。
【図4】Aは同スリーブ一体型メンバー成形用の板材を示す平面図、BはAのB−B線に沿う概略断面図である。
【図5】Aは同スリーブ一体型メンバーの第1ドロー工程の成形状態を示す平面図、BはAのB−B線に沿う概略断面図である。
【図6】Aは同スリーブ一体型メンバーの第2ドロー工程の成形状態を示す平面図、BはAのB−B線に沿う概略断面図である。
【図7】Aは同スリーブ一体型メンバーの成形仕上げ工程の成形状態を示す平面図、BはAのB−B線に沿う概略断面図である。
【図8】Aは同スリーブ一体型メンバーの押し潰し工程の成形状態を示す平面図、BはAのB−B線に沿う概略断面図である。
【図9】Aは同スリーブ一体型メンバーのピアス工程の成形状態を示す平面図、BはAのB−B線に沿う概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
本実施形態に係るスリーブ一体型メンバーの使用例としては、例えば、図1に示すような車両のブレーキペダル装置がある。ブレーキペダル装置1は、ユニット本体10と、乗員がブレーキ操作を行うブレーキペダル20とを有している。
【0018】
ユニット本体10は、エンジンルーム2と車室3とを仕切るダッシュロアパネル4と、ダッシュロアパネル4の上部に設けられ、カウル部の一部を構成するダッシュアッパーパネル5とに取り付けられている。つまり、ユニット本体10は、ダッシュアッパーパネル5にボルトにより取り付けられた頂板11aと、頂板11aの車幅方向両側端から垂下された側板11bと、頂板11aの前方に垂下された端板(基板)11cと、から構成されたハウジング11を有し、頂板11aと端板11cとにより保持されている。
【0019】
端板11cは、ダッシュロアパネル4にボルトにより取り付けられるが、図2に例示するように、4個のスペーサ(スリーブ)12が一体的に設けられ、これらスペーサ12によりダッシュロアパネル4と端板11cとの間に、遮音材6などを設置するためのスペースが生じるようにしている。このスペーサ12には、ブレーキペダル装置1の重量のみでなく、ブレーキング時の操作力やボルトの締め付け時の締付力が作用するので、スペーサ12自体がこれら力に対抗し得る強度及び剛性を有し、たわみの少ないものでなければならない。したがって、スペーサ12は、端板11cの平面に対し直交する軸線を有する貫通孔が形成された胴部12aや、端板11c自体が所定の肉厚tを有するように構成され、また、端板11cからスペーサ12の先端部までが所定の高さHを有するように形成されている。
【0020】
特に、スペーサ12の先端部に形成された先端フランジ部Fの肉厚tfは、前記肉厚t以上の肉厚を有するように構成され、外径Dfもスペーサ12の外径Dよりも大きく形成されている。また、本実施形態では、図3に示すように、スリーブ一体型メンバーを形成するに当り、プレス成形しているので、端板11cからスペーサ12の先端フランジ部Fに至るまで材料の流れ線Rが連続し、この結果、端板11cとスペーサ12の剛性乃至強度を均質化でき、メンバー全体が所望の剛性乃至強度を有するものになる。
【0021】
ユニット本体10の両側板11b間には、保持軸13が回動可能に設けられ、保持軸13には、ブレーキペダル20の上端部分が連結され、乗員の踏み込み操作によりブレーキペダル20が保持軸13を中心に揺動するようになっている。ブレーキペダル20は、ブレーキ操作の操作力を増大してブレーキングするマスターバック(不図示)とプッシュロッド14を介して連結されるので、端板11cの中央にはプッシュロッド14が挿通する通孔15が開設されている。
【0022】
なお、図中の符号「16」は踏み込まれたブレーキペダル20を元の位置(図示の位置)に戻すリターンスプリング、符号「17」はブラケットである。
【0023】
このようなスリーブ一体型メンバーの成形方法を説明する。
<基板の成形>
まず、図4に示すように、所定の肉厚tを有するブランク材から略矩形状をした、前記端板11cに相当する基板Wを打ち抜く。基板Wの隅部近傍には、既定の外径D及び高さH(図3参照)のスペーサ12を成形する元となる円筒状をした突出部30(想像線で示す部分)を成形するが、この成形時に均等に材料が移動するように、基板Wの角部を円弧状にすると共に、突出部30の内方領域31となる部分も円弧状となるように通孔32を打ち抜き成形することが好ましい。ただし、基板Wの中央部分は、後にプッシュロッド14が挿通するための通孔15(図2参照)が開設され除去される部分であるが、突出部30を成形している段階では、基板Wの変形を防止するために、基板Wの両側端部を連結する支持部材33が存在するように前記通孔32を成形することが好ましい。
<第1ドロー工程>
次に、基板Wの隅部領域に突出部30を成形する第1ドロー成形を行う。突出部30は、図5に示すように、スペーサ12の外径Dより大径である外径D1を有するものであって、基板Wより先端部30bまでの高さH1がスペーサ12の高さH程度である。成形すべきスペーサ12より大きなものを成形すれば、後の成形が材料を縮小すればよく、成形が容易になり、好ましい。
【0024】
なお、この成形は、通常のものと同様、受け型上に基板Wをセットし、ポンチ型により基板Wを加圧することにより行うが、基板Wに皺や割れが生じないようにするため、受け型上にビードなどを設け、材料の流れを制御することが好ましい。
【0025】
ここにおいて、このドロー成形時に、周囲より板材が受け型の凹部若しくは孔部内に入り込むが、本実施形態では、基板Wの角部を円弧状に、突出部30の内方領域31となる部分も円弧状に成形しているので、受け型内に入り込む量が突出部30の外周にわたり均一になり、突出部30における先端部30bの肉厚t2は当初の肉厚tより低減する。突出部30の側部30aの肉厚t1は大幅に変化することがない。
<第2ドロー工程>
次に、第2ドロー成形を行い、図6に示すように、突出部30の高さH2を第1ドロー成形時の高さH1より高くし、外径D2を第1ドロー成形時の外径D1より小さくする。第2ドロー成形の受け型やポンチ型は、第1ドロー成形時のものとは相違し、受け型の穴内径やポンチ型の外径が、第1ドロー成形時のものより小さなものを使用する。第2ドロー成形では外径を狭めるので、その余肉を高さ方向に利用することができる。この結果、第2ドロー成形により形成される突出部30における先端部30bの肉厚t2´は多少低減するが、側部30aの肉厚t1は低減することがない。
<仕上げ成形工程>
第2ドロー成形により形成された突出部30では、高さが不十分な場合には、さらにリストライクし、仕上げ成形を行う。つまり、図7に示すように、突出部30の高さH3を第2ドロー成形時の高さH2より高くし、外径D3は、第2ドロー成形時の外径D2より小さくなるように仕上げる。この仕上げ成形により所望の突出部30とし、後述する先端フランジ部Fが2枚重ね構造となったときに、所望の肉厚、つまり、少なくとも当初の肉厚t以上の肉厚を確保できるようにする。仕上げ成形の受け型やポンチ型は、第2ドロー成形時のものより、深さあるいは突出高さは大きく、穴内径や外径が小さなものを使用する。
【0026】
なお、この仕上げ成形は、第2ドロー成形により所望の突出部30が得られる場合には必ずしも行う必要はない。
<押し潰し工程>
次に、押し潰し工程を行う。押し潰し工程は、図8に示すように、第2ドロー成形あるいは仕上げ成形により形成された突出部30が所望の高さH及び外径Dになるように突出部30の先端部30bを押し潰し、先端部30bを径方向外方に突出させて先端フランジ部Fを形成する。つまり、第2ドロー成形あるいは仕上げ成形時に使用した受け型やポンチ型の深さあるいは突出高さより小さく、穴内径や外径が大きなものを使用し、突出部30の先端部30bを軸方向に押し潰し、その外径D4が最も大きくなるようにすると共に、先端部30bの外周領域の部分が2枚重ね構造となるように成形する。この結果、第2ドロー成形あるいは仕上げ成形により先端部30bの肉厚t2´´が多少薄くなっても、これを2枚重ねすることになるので、先端フランジ部Fの肉厚は十分な厚さとなり、強度を有するものとなる。
<ピアス工程>
そして、突出部30における2枚重ね構造の先端部30bの中央部分、つまり一重の部分にボルト挿通用の通孔35を開設するピアス工程を行う。
<最終工程>
最後に、図9に示すように、基板Wの中央部分を打ち抜き、ここにプッシュロッド14が挿通する通孔15を開設する。
<実施例>
上述した製造方法を実際に検証した。形成するスペーサ12は、外径Dが16.0mm、高さHが10.7mmとし、使用した板材は、板厚tが1.4mmの構造用圧延鋼板を使用した。
【0027】
第1ドロー成形で、外径D1が27mm、高さH1が12mmの突出部30を基板Wの4隅に形成した。
【0028】
次に、第2ドロー成形を行い、外径D2が19.4mm、高さH2が15mmの突出部30とした。この第2ドロー成形時に、基板Wに皺や割れが生じることはなく、円滑に成形できた。
【0029】
仕上げ成形を行い、外径D3を外径D2より小さい、15.5mmとし、高さH3を高さH2より大きい、16.0mmの突出部30とした。
【0030】
この突出部30を押し潰し、突出部30の高さHを10.7mm、外径Dを18.0mmにすると共に、先端部30bを2枚重ね構造とした。突出部30における側部30aの板厚t1は1.5mmであり、当初の板厚との差は0.1mmであった。2枚重ね構造の先端部30bの板厚t2は2.0mmであり、当初の板厚より厚いものとなった。そして、この突出部30の先端部30bにピアス工程を施し、13mmの通孔35を開設した。
【0031】
このスリーブ一体型メンバーのスペーサ12にM8のボルトを挿通し、ナットと螺合し、端板11cを締め付けたが、スペーサ12が潰れることはなく、実用上問題はなかった。
【0032】
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、上述した実施形態は、乗用車のブレーキペダル装置で使用される端板について説明したが、本発明は、これのみに限定されるものではなく、サスペンション装置に取り付けられるカラーなど、広くスリーブ状の部材を使用する構造物に利用可能である。
【0033】
また、本実施形態では、先端部30bを2重構造としたが、これのみでなく3重あるいはそれ以上の多重構造としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、例えば、車両のブレーキペダル装置をダッシュパネルに取り付ける場合に使用される端板などに好適に利用できる。
【符号の説明】
【0035】
11c…端板(基板)、
12‥スペーサ(スリーブ)、
12a‥胴部、
30…突出部、
30b…先端部、
35…通孔、
D…スペーサ(スリーブ)の外径、
F…先端フランジ部、
H…スペーサ(スリーブ)の高さ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、当該基板に基部が一体に連結され、内部に前記基板の平面に対し直交する軸線を有する貫通孔が形成された、既定の外径及び高さを有するスリーブと、を有するスリーブ一体型メンバーであって、当該スリーブは、前記基板をドロー成形することにより形成された胴部と、当該胴部の先端部に形成された少なくとも2枚重ね構造の先端フランジ部と、を有することを特徴とするスリーブ一体型メンバー。
【請求項2】
前記スリーブは、前記基板に複数個形成したことを特徴とする請求項1に記載のスリーブ一体型メンバー。
【請求項3】
基板をプレスすることにより突出部を立ち上げ、当該突出部を既定の外径及び高さを有しかつ先端に先端フランジ部を有するスリーブに成形するスリーブ一体型メンバーの製造方法であって、
前記外径より大径で前記既定の高さより高くなるように前記突出部を前記基板に成形するドロー工程と、
前記ドロー工程により成形された前記突出部を前記既定の高さに押し潰すと共に前記突出部の先端部を径方向外方に突出させ、前記先端部の外周縁部を少なくとも2枚重ね構造とする押し潰し工程と、
当該先端部に通孔を開設し前記先端フランジ部を形成するピアス工程と、
を有することを特徴とするスリーブ一体型メンバーの製造方法。
【請求項4】
前記ドロー工程は、前記既定の外径より大径で前記高さ程度の前記突出部を前記基板に成形する第1ドロー工程と、当該第1ドロー工程により形成された前記突出部の外径を縮小すると共に前記既定の高さより高くなるように成形する第2ドロー工程と、当該第2ドロー工程により成形した前記突出部の外径をさらに縮小すると共に前記高さをより高く成形する成形仕上げ工程と、を有することを特徴とする請求項3に記載のスリーブ一体型メンバーの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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