タイルカーペット
【課題】 カーペットは埃などを取り込むことができるものの、埃がパイルに隠れて目立ちにくくなっているだけに、ハウスダストの温床となりやすい側面も持ち合わせている。また、カーペットを敷くことで埃っぽさがなくなり、空気が清潔になるのは見た目の判断だけであり、肉眼では見えないような10μm以下の微粒子(浮遊物質)は取り込むことができずに浮遊させてしまうことに対し、実情は何等対処し得ていない。
【解決手段】 タフト機により基布にパイルを植設して形成したカーペット部と該基布の裏面側に設けた裏打ち層構成部とによって形成したタフテッドカーペットであり、該カーペット部を構成する該パイルは、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にして形成した。
【解決手段】 タフト機により基布にパイルを植設して形成したカーペット部と該基布の裏面側に設けた裏打ち層構成部とによって形成したタフテッドカーペットであり、該カーペット部を構成する該パイルは、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にして形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床面に敷設することにより、室内に浮遊する微粒子(浮遊物質)を保持すると共に、これらを再浮遊させることを大幅に軽減することで、室内環境を常に清潔で且つ安全(衛生的)に保つことを目的としたタイルカーペットの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カーペットとしては、タフト機により基布にパイルを打ち込んでカーペット部を形成するタフテッドカーペットが一般的で、パイルにはその形状によりカットパイルとループパイルがある。
【0003】
床面に敷設する床材としてのカーペットには、様々な機能が求められるが、特に我が国では素足で生活する場面が多く、カーペットにそのまま寝転んだりする生活習慣もあって柔軟性や肌触りなどのソフトな感触が広く求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カーペットは、フローリングなどに比して埃を取り込んで目立たなくする特徴がある。このことは、美観の上で優れていると共に、埃が舞い上がりにくくなることで埃っぽさが軽減され、室内空気を清潔にする効果がある。カーペットを床材として用いることで、室内に浮遊する埃が植設されたパイル間に入り込み、このパイルの取り込み効果により舞い上がりにくくなるからである。
【0005】
しかし、このことは埃などの存在がパイルに隠れて目立たなくなっているだけであり、逆にハウスダストの温床となりやすい側面も持ち合わせている。また、カーペットを敷くことで埃っぽさがなくなり、一見して空気が清潔に見えているのは単に見た目の判断によるものであり、肉眼では見えないような10μm以下の微粒子は取り込むことができずに浮遊させている問題に対しては、何等対処し得ていないのが実情である。
【0006】
一般的なカーペットが微粒子を取り込むことができないのは、ほとんどの場合6dTex以上の太さのフィラメントでパイルを構成していることに起因している。パイルを構成する捲縮糸が6dTex以上の同じような太さのフィラメントの場合、綿埃のような比較的大きな埃は全体的に捲縮糸に纏わり付いて取り込まれるが、10μm以下の微粒子(浮遊物質)の場合は、その効果がほとんど期待できない。
【0007】
このような状況において、カーペット上を歩いたり、乳幼児や子供が寝転んだりすることにより、パイルを上から面状に押し付けたときに生じる噴出作用によって室内に微粒子(浮遊物質)が舞い上がり、知らず知らずのうちに口から吸引してしまうことになる。
【0008】
吸引することで特に問題となる物質は、喘息や花粉アレルギーなどの症状を引き起こす物質である吸入性のアレルゲンであり、例えばダニの糞や死骸などのハウスダスト、花粉、花粉に付着しているオービクル(Cryj1など)などがこれに該当する。このようなアレルギーの原因になり得るアレルゲンなどの微粒子(浮遊物質)は、室内で飼われるペットに起因していたり、外部から持ち込まれる場合もあるが、そうした結果室内の至る所に散在し、簡単に浮遊することになる。
【0009】
従って、一般家庭において広く利用されているカーペットは、綿埃程度以上の比較的大きなものに限られるとは言え埃を取り込むわけであるので外観的に清潔感を備えた床材として有用であるものの、反面、埃等が目立たないので掃除が行き届かない場合が多く、逆に疾患の原因となる微粒子(浮遊物質)を蓄積させ、人体に悪影響を及ぼしてしまう要因となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで本発明者は上記問題に鑑み鋭意研究の結果、本発明を成し得たものであり、その特徴とするところは、タフト機によりパイルを基布に植設して形成したカーペット部と該基布の裏面側に設けた裏打ち層構成部とによって形成するタフテッドカーペットであって、該カーペット部を構成する該パイルは、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にして形成したことにある。
【0011】
ここで、本明細書中でいう「裏打ち層」とは、タイルカーペットのベースとなるものであって、タフト機により基布にパイルを植設したカーペット部の裏面に、塩ビペーストに可塑剤、充填材、安定剤等から構成される塩化ビニルプラスチゾル(以下、「PVCゾル組成物」という)をコーティングして加熱成形したものである。一般的にタイルカーペットは、タフト機により基布にパイルを打ち込んだタフテッドカーペットとこの裏打ち層(「PVCゾル組成物」)を一体化させることでタイルカーペットが構成されている。
【0012】
本発明に係るタイルカーペットは、カーペット部を構成するパイルを単糸繊度が5〜30dTexと100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸で形成する。この場合、個々のパイルは同じ単糸繊度で形成する他、これら2種以上の太さの異なる捲縮糸を組み合わせて形成してもよく、総繊度が1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にする。
【0013】
同じ単糸繊度でパイルを形成した場合は、単糸繊度の異なるパイルをゲージ方向又はステッチ方向に交互にタフトする。また、2種以上の太さの異なる単糸繊度の捲縮糸を組み合わせてパイルを形成した場合は、組み合わせの異なるパイル同士を交互にタフトする。要は、5〜30dTexと100〜500dTexの捲縮糸を均等に配置することにより、敷設したカーペットが全体的に埃だけでなく本発明で取り上げている微粒子(浮遊物質)を取り込み保持させることにある。これらの割合としては、細い5〜30dTexの捲縮糸を全体の少なくとも30%以上にする。微粒子(浮遊物質)の取り込みに関しては、70%以上にすることがより効果的であるが、カーペット部の強度や風合いなどを考慮すると45〜65%程度が最も好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るタイルカーペットは、カーペット部を構成する該パイルとして、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にして形成したことにより、埃ばかりでなく10μm以下の微粒子(浮遊物質)も取り込むことができ、しかもその保持能力が高いことが実験により判明した。
【0015】
従って、埃などを取り込んで再浮遊させにくい機能を備えた従来のカーペットが抱えていた、フローリングなどの床材に比してアレルゲンなどの微粒子の温床となりやすいという問題を、従来以上に微粒子(浮遊物質)を保持し再浮遊させにくくしたことで、空気中のアレルゲン濃度を低下させることができ、美観のみならず健康面においても清潔で安全性に富んだ極めて有益な効果をもたらすものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るタイルカーペットの一実施例を示す概略断面図である。(実施例1)
【図2】パーティクルカウンターによる3種の床材の第1回データを示すグラフである。
【図3】パーティクルカウンターによる3種の床材の第2回データを示すグラフである。
【図4】パーティクルカウンターによる3種の床材の第3回データを示すグラフである。
【図5】パーティクルカウンターによる3種の床材の第4回データを示すグラフである。
【図6】パーティクルカウンターによる3種の床材の第5回データを示すグラフである。
【図7】デジタル粉じん計による2種の床材の第1回データを示すグラフである。
【図8】デジタル粉じん計による3種の床材の第2回データを示すグラフである。
【図9】デジタル粉じん計による3種の床材の第3回データを示すグラフである。
【図10】デジタル粉じん計による3種の床材の第4回データを示すグラフである。
【図11】デジタル粉じん計による3種の床材の第5回データを示すグラフである。
【図12】本発明に係るタイルカーペットの他の実施例を示す概略断面図である。(実施例2)
【図13】本発明に係るタイルカーペットのさらに他の実施例を示す概略断面図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸で形成したパイルでカーペット部を構成したことにより、上述した課題を解決した。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明に係るタイルカーペット1の一実施例を示すもので、ループ(又はカット、及びカット&ループも含む)パイルタフテッドからなるカーペット部2と、これのベースとしてPVCゾル組成物よりなる裏打ち層構成部3とによって構成している。このタイルカーペット1のカーペット部2として、本発明では単糸繊度が5dTexの捲縮糸を総繊度2500dTexの撚糸にして形成した高密度パイル22と、250dTexの捲縮糸を総繊度2500dTexの撚糸にして形成した低密度パイル23とを基布4に交互にタフティングしたものである。
そして、図に示すように極細の捲縮糸で形成した低密度パイル23によって沈着した浮遊物質5を取り込んで保持させることができる。
【0019】
次に本発明者は、本実施例のタイルカーペット1の粉じん保持能力が従来品と比較してどの程度優れているのかを検証すべく、試験を行なった。試験は、公的機関を利用することが困難であったため、民間企業(株式会社島津テクノリサーチ)に委託した。試験内容は以下の通りである。
【0020】
(事前調査)
平成23年7月〜8月に事前調査を行ない、小実験系内において、床からの発塵をデジタル粉じん計、パーティクルカウンターを使用し、各測定機器で対象床材からの発塵状況を把握する、という概要で実験することとした。
なお、デジタル粉じん計については総粉じん量の変化を把握すること、パーティクルカウンターについては粒径毎の粉じん数を把握することが可能であるものの、パーティクルカウンターの場合、1μm以下の粒径の粉じんについては室内のバックグランド粉じん濃度の制御が困難である、3〜5μmの粉じんについては事前調査で再現性が低いことが判明したとのことであった。
更に調査を進め、バックグランド粉じん濃度の制御が容易であって、再現性の良い粉じん粒径として10μmを選択した。また、本実験では人為的操作が多いので測定結果については代表的な数値を把握するために、発塵後のピーク時の粉じん数値が、各測定結果の平均値から50%以上異なる場合には測定をやり直すこととした、という説明があった。
【0021】
(実験系)
小実験系設置場所は、上記企業の実験室とし、実験に伴う粉じんについては排気ダクトにより排出して実験室内に滞留しないようにした。
小実験系への給気については、バックグランド粉じん濃度への影響を減少させるために、HEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filterの略。JISによって、定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、且つ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ、と規定されている)を使用して清浄な空気を給気した。
実験系寸法は、縦45cm×横90cm×高さ160cmの閉鎖空間である。HEPAフィルターを通した空気については、発塵させた粉じんがゆっくり舞い上がるように、実験系上部左側面にある給気口から、対向部である右側面にある排気口へ送風するようにした。
デジタル粉じん計、パーティクルカウンターは、実験系の上に配置し、天面中央付近より12cm直下の内部空気を測定することとした。
【0022】
(使用材料:床材)
床材としては、従来品2種と本発明品(図1の実施例のもの)を用いた。そしてそれぞれを、No.1、No.2、No.3と呼ぶこととした。
No.1は、最も典型的なカーペットである「レベルループ」のカーペットである。
No.2は、浮遊粒子捕捉能力が高いとされる「ハイローループ」のカーペットである。
そしてNo.3が、本発明実施例1のカーペットである。
【0023】
(使用材料:標準粉じん)
自動車用エアフィルター、換気用エアフィルターなどの性能試験に使用されるACダスト(Air Cleaner Test Dust の略)の中で、粒径10μmをより多く含んでいる「ISO12103−1ACダストFine(A2)」を用いた。
【0024】
(粉じん吸着)
事前に1回分の分量の粉じんをシャーレに取り分けておく。
チャックによって密閉可能なビニール袋内に、床材(No.1〜3の中の1枚)を入れておき、この袋内でシャーレから茶こしに粉じんを移し、満遍なく床材表面全体に散布する。
次に床材の上にこれと同じ広さ・形状のゴムシート(吸着防止剤が塗布)を被せて、このビニール袋を密閉し、人(体重50〜80kg)による踏み固めを300歩(約3分間)実施する。
【0025】
(発塵方法)
ビニール袋を実験系内に入れ、中から床材を取りだして実験系底面に置き、ビニール袋とゴムシートは実験系から出す。
そして、直径25cm重量約1.25kgの錘(ダンベルに用いる円盤錘)を12cmの高さから落下させることにより、約30秒に9回のタッピングを行なった。タッピング作業終了後直ちに実験系上部の給気口から清浄な空気を導入し通気することで、タッピングで発塵させた粉じんがゆっくり舞い上がり排出されるようにした。なお通気速度は、給気口部で1.6m/s、排気口部で1.4m/s、給気口と排気口の間で1.6m/sであった。デジタル粉じん計、パーティクルカウンターの測定位置である、実験系天面より12cm直下の通気速度については、0.2m/s以下であった。
なお各測定は、前回測定が終了した時点で、HEPA掃除機・空気清浄機を用いて実験系装置内部を清掃した。
【0026】
(測定)
このようにしてNo.1〜3の床材を、デジタル粉じん計、パーティクルカウンターでそれぞれ5回ずつ測定した(既述したように、発塵後のピーク時の粉じん数値が各測定結果の平均値から50%以上異なる場合には測定をやり直しているが、当然やり直し分はこの「5回」に含まれていない)。
【0027】
(測定結果:パーティクルカウンター)
粒径10μmの粉じん個数を30秒毎に計測した。No.1の床材を5回計測した結果を「表1」に示す。表中「No.1−1」は、「No.1の1回目」を意味する。同様に、No.2、3についても「表2」「表3」に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
また、表1〜3に示したデータを、視認容易とするためにグラフ化してみた。これらを図2〜図6に示す。図は、No.1〜3の床材の第1回計測データを図2、第2回計測データを図3、・・・、第5回計測データを図6、というふうに回毎に分けてグラフ化したものである。なお、各測定結果は、ピークの値を比較し易いように、便宜上測定開始時間をずらして表示している(実際にはピーク時間は3種ともほぼ同じである)。
これらから、パーティクルカウンターが捕捉した10μm粒子個数は、ピーク時の個数に関しては、No.1とNo.2とは大差なく、No.3についてはこれらの約半数若しくはそれ以下であったことが読み取れる。
【0032】
(測定結果:デジタル粉じん計)
なおパーティクルカウンターによる実験のみでは、粒径10μm以外の粉じんの保持能力が不明であるので、これを補佐する意味で、デジタル粉じん計を用いた実験も行なった。
この測定法は、ろ過捕集による直接重量測定法ではなく、相対濃度測定法と呼ばれる手法による測定であって、極短い測定時間で計測できるので、粉じん濃度の時間的変化、空間的変化の測定に有効な方法とされる。粉じんによって生じる散乱光量(強弱)が質量濃度に比例する原理を利用し、散乱光量を電気信号に変換し、単位としては「CPM(Count Per Minute)」を用いる。
こうして相対濃度を10秒毎に計測した。表1〜3同様、No.1の床材を5回計測した結果を「表4」に示す。なお、No.1の床材の1回目の測定については、計測エラーが発生したため欠測となった。従って、表中「No.1−1」は本来「No.1の1回目」を意味するものであるが空欄としている。
同様に、No.2、3についても「表5」「表6」に示す。表5、6については欠測はない。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
また、表4〜6に示したデータを、視認容易とするためにグラフ化してみた。これらを図7〜図11に示す。図は、No.1〜3の床材の第1回計測データを図7、第2回計測データを図8、・・・、第5回計測データを図11、というふうに回毎に分けてグラフ化したものである。なお、各測定結果は、ピークの値を比較し易いように、便宜上測定開始時間をずらして表示している(実際にはピーク時間は3種ともほぼ同じである)。
これらから、様々な粒度の粉じんを含んだものの相対濃度を比較した場合、3種の床材の特性は、10μm粒径の粉じんのみを計測して得られた特性と同じ傾向を示すことが判る。従って、今回の実験では計測できなかった例えば3〜5μm程度の粉じん(吸い込むと肺や気管に沈着し、呼吸器系に影響を及ぼすとされる粉じん)についても、同様の特性を示すと推測することができる。
【実施例2】
【0037】
図12は、本発明に係るタイルカーペット1のカーペット部2として、単糸繊度が21.3dTexの捲縮糸を総繊度2770dTexの撚糸にして形成した高密度カットパイル22と120dTexの捲縮糸を総繊度2400dTexの撚糸にして形成した低密度カットパイル23とを基布4に交互にタフティングしたものである。
【実施例3】
【0038】
図13は、本発明に係るタイルカーペット1のさらに他の実施例を示すもので、単糸繊度25dTexの捲縮糸を80本、単糸繊度200dTexの捲縮糸を6本絡めた混成パイル24を基布4にタフティングしてカーペット部2としている。これにより、極細の捲縮糸をカーペット全体に渡ってムラなく配置することができ、沈着した浮遊物質5をほとんど再浮遊させることなく保持させる効果を高めることが可能となる。
【符号の説明】
【0039】
1 タイルカーペット
2 カーペット部
22 高密度パイル
23 低密度パイル
24 混成パイル
3 裏打ち層構成部
4 基布
5 浮遊物質
【技術分野】
【0001】
本発明は、床面に敷設することにより、室内に浮遊する微粒子(浮遊物質)を保持すると共に、これらを再浮遊させることを大幅に軽減することで、室内環境を常に清潔で且つ安全(衛生的)に保つことを目的としたタイルカーペットの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カーペットとしては、タフト機により基布にパイルを打ち込んでカーペット部を形成するタフテッドカーペットが一般的で、パイルにはその形状によりカットパイルとループパイルがある。
【0003】
床面に敷設する床材としてのカーペットには、様々な機能が求められるが、特に我が国では素足で生活する場面が多く、カーペットにそのまま寝転んだりする生活習慣もあって柔軟性や肌触りなどのソフトな感触が広く求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カーペットは、フローリングなどに比して埃を取り込んで目立たなくする特徴がある。このことは、美観の上で優れていると共に、埃が舞い上がりにくくなることで埃っぽさが軽減され、室内空気を清潔にする効果がある。カーペットを床材として用いることで、室内に浮遊する埃が植設されたパイル間に入り込み、このパイルの取り込み効果により舞い上がりにくくなるからである。
【0005】
しかし、このことは埃などの存在がパイルに隠れて目立たなくなっているだけであり、逆にハウスダストの温床となりやすい側面も持ち合わせている。また、カーペットを敷くことで埃っぽさがなくなり、一見して空気が清潔に見えているのは単に見た目の判断によるものであり、肉眼では見えないような10μm以下の微粒子は取り込むことができずに浮遊させている問題に対しては、何等対処し得ていないのが実情である。
【0006】
一般的なカーペットが微粒子を取り込むことができないのは、ほとんどの場合6dTex以上の太さのフィラメントでパイルを構成していることに起因している。パイルを構成する捲縮糸が6dTex以上の同じような太さのフィラメントの場合、綿埃のような比較的大きな埃は全体的に捲縮糸に纏わり付いて取り込まれるが、10μm以下の微粒子(浮遊物質)の場合は、その効果がほとんど期待できない。
【0007】
このような状況において、カーペット上を歩いたり、乳幼児や子供が寝転んだりすることにより、パイルを上から面状に押し付けたときに生じる噴出作用によって室内に微粒子(浮遊物質)が舞い上がり、知らず知らずのうちに口から吸引してしまうことになる。
【0008】
吸引することで特に問題となる物質は、喘息や花粉アレルギーなどの症状を引き起こす物質である吸入性のアレルゲンであり、例えばダニの糞や死骸などのハウスダスト、花粉、花粉に付着しているオービクル(Cryj1など)などがこれに該当する。このようなアレルギーの原因になり得るアレルゲンなどの微粒子(浮遊物質)は、室内で飼われるペットに起因していたり、外部から持ち込まれる場合もあるが、そうした結果室内の至る所に散在し、簡単に浮遊することになる。
【0009】
従って、一般家庭において広く利用されているカーペットは、綿埃程度以上の比較的大きなものに限られるとは言え埃を取り込むわけであるので外観的に清潔感を備えた床材として有用であるものの、反面、埃等が目立たないので掃除が行き届かない場合が多く、逆に疾患の原因となる微粒子(浮遊物質)を蓄積させ、人体に悪影響を及ぼしてしまう要因となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで本発明者は上記問題に鑑み鋭意研究の結果、本発明を成し得たものであり、その特徴とするところは、タフト機によりパイルを基布に植設して形成したカーペット部と該基布の裏面側に設けた裏打ち層構成部とによって形成するタフテッドカーペットであって、該カーペット部を構成する該パイルは、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にして形成したことにある。
【0011】
ここで、本明細書中でいう「裏打ち層」とは、タイルカーペットのベースとなるものであって、タフト機により基布にパイルを植設したカーペット部の裏面に、塩ビペーストに可塑剤、充填材、安定剤等から構成される塩化ビニルプラスチゾル(以下、「PVCゾル組成物」という)をコーティングして加熱成形したものである。一般的にタイルカーペットは、タフト機により基布にパイルを打ち込んだタフテッドカーペットとこの裏打ち層(「PVCゾル組成物」)を一体化させることでタイルカーペットが構成されている。
【0012】
本発明に係るタイルカーペットは、カーペット部を構成するパイルを単糸繊度が5〜30dTexと100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸で形成する。この場合、個々のパイルは同じ単糸繊度で形成する他、これら2種以上の太さの異なる捲縮糸を組み合わせて形成してもよく、総繊度が1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にする。
【0013】
同じ単糸繊度でパイルを形成した場合は、単糸繊度の異なるパイルをゲージ方向又はステッチ方向に交互にタフトする。また、2種以上の太さの異なる単糸繊度の捲縮糸を組み合わせてパイルを形成した場合は、組み合わせの異なるパイル同士を交互にタフトする。要は、5〜30dTexと100〜500dTexの捲縮糸を均等に配置することにより、敷設したカーペットが全体的に埃だけでなく本発明で取り上げている微粒子(浮遊物質)を取り込み保持させることにある。これらの割合としては、細い5〜30dTexの捲縮糸を全体の少なくとも30%以上にする。微粒子(浮遊物質)の取り込みに関しては、70%以上にすることがより効果的であるが、カーペット部の強度や風合いなどを考慮すると45〜65%程度が最も好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るタイルカーペットは、カーペット部を構成する該パイルとして、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にして形成したことにより、埃ばかりでなく10μm以下の微粒子(浮遊物質)も取り込むことができ、しかもその保持能力が高いことが実験により判明した。
【0015】
従って、埃などを取り込んで再浮遊させにくい機能を備えた従来のカーペットが抱えていた、フローリングなどの床材に比してアレルゲンなどの微粒子の温床となりやすいという問題を、従来以上に微粒子(浮遊物質)を保持し再浮遊させにくくしたことで、空気中のアレルゲン濃度を低下させることができ、美観のみならず健康面においても清潔で安全性に富んだ極めて有益な効果をもたらすものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るタイルカーペットの一実施例を示す概略断面図である。(実施例1)
【図2】パーティクルカウンターによる3種の床材の第1回データを示すグラフである。
【図3】パーティクルカウンターによる3種の床材の第2回データを示すグラフである。
【図4】パーティクルカウンターによる3種の床材の第3回データを示すグラフである。
【図5】パーティクルカウンターによる3種の床材の第4回データを示すグラフである。
【図6】パーティクルカウンターによる3種の床材の第5回データを示すグラフである。
【図7】デジタル粉じん計による2種の床材の第1回データを示すグラフである。
【図8】デジタル粉じん計による3種の床材の第2回データを示すグラフである。
【図9】デジタル粉じん計による3種の床材の第3回データを示すグラフである。
【図10】デジタル粉じん計による3種の床材の第4回データを示すグラフである。
【図11】デジタル粉じん計による3種の床材の第5回データを示すグラフである。
【図12】本発明に係るタイルカーペットの他の実施例を示す概略断面図である。(実施例2)
【図13】本発明に係るタイルカーペットのさらに他の実施例を示す概略断面図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸で形成したパイルでカーペット部を構成したことにより、上述した課題を解決した。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明に係るタイルカーペット1の一実施例を示すもので、ループ(又はカット、及びカット&ループも含む)パイルタフテッドからなるカーペット部2と、これのベースとしてPVCゾル組成物よりなる裏打ち層構成部3とによって構成している。このタイルカーペット1のカーペット部2として、本発明では単糸繊度が5dTexの捲縮糸を総繊度2500dTexの撚糸にして形成した高密度パイル22と、250dTexの捲縮糸を総繊度2500dTexの撚糸にして形成した低密度パイル23とを基布4に交互にタフティングしたものである。
そして、図に示すように極細の捲縮糸で形成した低密度パイル23によって沈着した浮遊物質5を取り込んで保持させることができる。
【0019】
次に本発明者は、本実施例のタイルカーペット1の粉じん保持能力が従来品と比較してどの程度優れているのかを検証すべく、試験を行なった。試験は、公的機関を利用することが困難であったため、民間企業(株式会社島津テクノリサーチ)に委託した。試験内容は以下の通りである。
【0020】
(事前調査)
平成23年7月〜8月に事前調査を行ない、小実験系内において、床からの発塵をデジタル粉じん計、パーティクルカウンターを使用し、各測定機器で対象床材からの発塵状況を把握する、という概要で実験することとした。
なお、デジタル粉じん計については総粉じん量の変化を把握すること、パーティクルカウンターについては粒径毎の粉じん数を把握することが可能であるものの、パーティクルカウンターの場合、1μm以下の粒径の粉じんについては室内のバックグランド粉じん濃度の制御が困難である、3〜5μmの粉じんについては事前調査で再現性が低いことが判明したとのことであった。
更に調査を進め、バックグランド粉じん濃度の制御が容易であって、再現性の良い粉じん粒径として10μmを選択した。また、本実験では人為的操作が多いので測定結果については代表的な数値を把握するために、発塵後のピーク時の粉じん数値が、各測定結果の平均値から50%以上異なる場合には測定をやり直すこととした、という説明があった。
【0021】
(実験系)
小実験系設置場所は、上記企業の実験室とし、実験に伴う粉じんについては排気ダクトにより排出して実験室内に滞留しないようにした。
小実験系への給気については、バックグランド粉じん濃度への影響を減少させるために、HEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filterの略。JISによって、定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、且つ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ、と規定されている)を使用して清浄な空気を給気した。
実験系寸法は、縦45cm×横90cm×高さ160cmの閉鎖空間である。HEPAフィルターを通した空気については、発塵させた粉じんがゆっくり舞い上がるように、実験系上部左側面にある給気口から、対向部である右側面にある排気口へ送風するようにした。
デジタル粉じん計、パーティクルカウンターは、実験系の上に配置し、天面中央付近より12cm直下の内部空気を測定することとした。
【0022】
(使用材料:床材)
床材としては、従来品2種と本発明品(図1の実施例のもの)を用いた。そしてそれぞれを、No.1、No.2、No.3と呼ぶこととした。
No.1は、最も典型的なカーペットである「レベルループ」のカーペットである。
No.2は、浮遊粒子捕捉能力が高いとされる「ハイローループ」のカーペットである。
そしてNo.3が、本発明実施例1のカーペットである。
【0023】
(使用材料:標準粉じん)
自動車用エアフィルター、換気用エアフィルターなどの性能試験に使用されるACダスト(Air Cleaner Test Dust の略)の中で、粒径10μmをより多く含んでいる「ISO12103−1ACダストFine(A2)」を用いた。
【0024】
(粉じん吸着)
事前に1回分の分量の粉じんをシャーレに取り分けておく。
チャックによって密閉可能なビニール袋内に、床材(No.1〜3の中の1枚)を入れておき、この袋内でシャーレから茶こしに粉じんを移し、満遍なく床材表面全体に散布する。
次に床材の上にこれと同じ広さ・形状のゴムシート(吸着防止剤が塗布)を被せて、このビニール袋を密閉し、人(体重50〜80kg)による踏み固めを300歩(約3分間)実施する。
【0025】
(発塵方法)
ビニール袋を実験系内に入れ、中から床材を取りだして実験系底面に置き、ビニール袋とゴムシートは実験系から出す。
そして、直径25cm重量約1.25kgの錘(ダンベルに用いる円盤錘)を12cmの高さから落下させることにより、約30秒に9回のタッピングを行なった。タッピング作業終了後直ちに実験系上部の給気口から清浄な空気を導入し通気することで、タッピングで発塵させた粉じんがゆっくり舞い上がり排出されるようにした。なお通気速度は、給気口部で1.6m/s、排気口部で1.4m/s、給気口と排気口の間で1.6m/sであった。デジタル粉じん計、パーティクルカウンターの測定位置である、実験系天面より12cm直下の通気速度については、0.2m/s以下であった。
なお各測定は、前回測定が終了した時点で、HEPA掃除機・空気清浄機を用いて実験系装置内部を清掃した。
【0026】
(測定)
このようにしてNo.1〜3の床材を、デジタル粉じん計、パーティクルカウンターでそれぞれ5回ずつ測定した(既述したように、発塵後のピーク時の粉じん数値が各測定結果の平均値から50%以上異なる場合には測定をやり直しているが、当然やり直し分はこの「5回」に含まれていない)。
【0027】
(測定結果:パーティクルカウンター)
粒径10μmの粉じん個数を30秒毎に計測した。No.1の床材を5回計測した結果を「表1」に示す。表中「No.1−1」は、「No.1の1回目」を意味する。同様に、No.2、3についても「表2」「表3」に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
また、表1〜3に示したデータを、視認容易とするためにグラフ化してみた。これらを図2〜図6に示す。図は、No.1〜3の床材の第1回計測データを図2、第2回計測データを図3、・・・、第5回計測データを図6、というふうに回毎に分けてグラフ化したものである。なお、各測定結果は、ピークの値を比較し易いように、便宜上測定開始時間をずらして表示している(実際にはピーク時間は3種ともほぼ同じである)。
これらから、パーティクルカウンターが捕捉した10μm粒子個数は、ピーク時の個数に関しては、No.1とNo.2とは大差なく、No.3についてはこれらの約半数若しくはそれ以下であったことが読み取れる。
【0032】
(測定結果:デジタル粉じん計)
なおパーティクルカウンターによる実験のみでは、粒径10μm以外の粉じんの保持能力が不明であるので、これを補佐する意味で、デジタル粉じん計を用いた実験も行なった。
この測定法は、ろ過捕集による直接重量測定法ではなく、相対濃度測定法と呼ばれる手法による測定であって、極短い測定時間で計測できるので、粉じん濃度の時間的変化、空間的変化の測定に有効な方法とされる。粉じんによって生じる散乱光量(強弱)が質量濃度に比例する原理を利用し、散乱光量を電気信号に変換し、単位としては「CPM(Count Per Minute)」を用いる。
こうして相対濃度を10秒毎に計測した。表1〜3同様、No.1の床材を5回計測した結果を「表4」に示す。なお、No.1の床材の1回目の測定については、計測エラーが発生したため欠測となった。従って、表中「No.1−1」は本来「No.1の1回目」を意味するものであるが空欄としている。
同様に、No.2、3についても「表5」「表6」に示す。表5、6については欠測はない。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
また、表4〜6に示したデータを、視認容易とするためにグラフ化してみた。これらを図7〜図11に示す。図は、No.1〜3の床材の第1回計測データを図7、第2回計測データを図8、・・・、第5回計測データを図11、というふうに回毎に分けてグラフ化したものである。なお、各測定結果は、ピークの値を比較し易いように、便宜上測定開始時間をずらして表示している(実際にはピーク時間は3種ともほぼ同じである)。
これらから、様々な粒度の粉じんを含んだものの相対濃度を比較した場合、3種の床材の特性は、10μm粒径の粉じんのみを計測して得られた特性と同じ傾向を示すことが判る。従って、今回の実験では計測できなかった例えば3〜5μm程度の粉じん(吸い込むと肺や気管に沈着し、呼吸器系に影響を及ぼすとされる粉じん)についても、同様の特性を示すと推測することができる。
【実施例2】
【0037】
図12は、本発明に係るタイルカーペット1のカーペット部2として、単糸繊度が21.3dTexの捲縮糸を総繊度2770dTexの撚糸にして形成した高密度カットパイル22と120dTexの捲縮糸を総繊度2400dTexの撚糸にして形成した低密度カットパイル23とを基布4に交互にタフティングしたものである。
【実施例3】
【0038】
図13は、本発明に係るタイルカーペット1のさらに他の実施例を示すもので、単糸繊度25dTexの捲縮糸を80本、単糸繊度200dTexの捲縮糸を6本絡めた混成パイル24を基布4にタフティングしてカーペット部2としている。これにより、極細の捲縮糸をカーペット全体に渡ってムラなく配置することができ、沈着した浮遊物質5をほとんど再浮遊させることなく保持させる効果を高めることが可能となる。
【符号の説明】
【0039】
1 タイルカーペット
2 カーペット部
22 高密度パイル
23 低密度パイル
24 混成パイル
3 裏打ち層構成部
4 基布
5 浮遊物質
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タフト機により基布にパイルを植設して形成したカーペット部と該基布の裏面側に設けた裏打ち層構成部とによって形成したタフテッドカーペットであって、該カーペット部を構成する該パイルは、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にして形成したことを特徴とするタイルカーペット。
【請求項2】
パイルは、同じ単糸繊度若しくは2種以上の太さの異なる単糸繊度の捲縮糸で撚糸にして形成した請求項1記載のタイルカーペット。
【請求項1】
タフト機により基布にパイルを植設して形成したカーペット部と該基布の裏面側に設けた裏打ち層構成部とによって形成したタフテッドカーペットであって、該カーペット部を構成する該パイルは、単糸繊度が5〜30dTex及び100〜500dTexの範囲から少なくとも2種以上の太さの異なる捲縮糸を、総繊度1800〜3600dTexの範囲で、撚り数40〜250T/mの撚糸にして形成したことを特徴とするタイルカーペット。
【請求項2】
パイルは、同じ単糸繊度若しくは2種以上の太さの異なる単糸繊度の捲縮糸で撚糸にして形成した請求項1記載のタイルカーペット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−251417(P2012−251417A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−2823(P2012−2823)
【出願日】平成24年1月11日(2012.1.11)
【出願人】(301029252)日本絨氈株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月11日(2012.1.11)
【出願人】(301029252)日本絨氈株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]