説明

ディスク装置付きディスプレイ装置

【課題】ディスプレイ装置の背面で複数方向からディスクを挿入可能とする。
【解決手段】ディスプレイ装置3の背面3dに、移動台10の移動をガイドする内レール11及び外レール12が取り付けられている。移動台10は、台本体10aと、台本体10aに回転可能に取り付けられた回転テーブル13とを備える。回転テーブル13には、ディスク装置4が取り付けられている。回転テーブル13の回転によりディスク装置4を回転させると、ディスク挿入口7aの向きが変わる。位置決め凸部13aを位置決め凹部10dに嵌入させると、回転テーブル13はその位置で固定される。移動台10の移動により、ディスク装置4は移動する。移動台10を移動させ、台本体10aに設けられたラッチ板14を、各レール11,12の各ロック孔11e,12eに嵌入させると、移動台10はその位置で固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク装置付きディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、有機ELディスプレイ装置などのフラットパネルタイプのディスプレイ装置は、全体が薄いパネル状をしている。このフラットパネルタイプのディスプレイ装置は、設置場所を取らないという利点の他に、高画質の画像を表示することができるという点から、CRTディスプレイ装置に代わって広く普及しつつある。
【0003】
特許文献1では、フラットパネルタイプのディスプレイ装置にDVDプレイヤ等のディスク装置を取り付けたディスク装置付きディスプレイ装置が提案されている。フラットパネルタイプのディスプレイ装置は、その厚みがディスク装置の奥行き長さよりも薄い。このため、ディスプレイ装置の前方からディスクを挿入するように、ディスク装置をディスプレイ装置に取り付けると、ディスプレイ装置の背面からディスク装置が突出することになり、ディスク装置付きディスプレイ装置自体が厚くなってしまうという問題があった。そこで、特許文献2では、ディスプレイ装置の背面に、ディスク装置(ディスクプレイヤ)を取り付け、ディスクを背面と平行にディスク装置に挿入する映像機器が提案されている。
【0004】
また、特許文献3には、ディスプレイ装置の背面に、ディスク挿入口が上向きとなるようにディスク装置を取り付け、ディスク挿入口を、移動自在なベルトで開閉することによって、ディスク装置内に塵粉が入らないようにしたディスプレイ装置が提案されている。
【特許文献1】特開平11−220679号公報
【特許文献2】特開平7−23311号公報
【特許文献3】特開2006−331492号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2及び3では、ディスクの挿入方向が、上方から下方に向けての1方向に固定されている。ディスプレイ装置を設置する場所は、ユーザによって異なるものであり、上下に板が設けられたラック等の中に設置した場合には、ディスプレイ装置の上方に、ディスクを挿入するためのスペースを確保することができないため、ディスクを挿入することができないという問題があった。また、ディスプレイ装置の横から左方向または右方向にディスクを挿入するようにディスク装置を設けた場合にも、その挿入方向は1方向に固定されているため、ディスプレイ装置の横に、ディスクを挿入するためのスペースを確保することができない場合には、ディスクを挿入することができない。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ディスプレイ装置の背面で複数方向からディスクを挿入可能なディスク装置付きディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のディスク装置付きディスプレイ装置は、ディスプレイ装置の背面に、移動可能に配置された移動台と、ディスクの挿入方向が前記ディスプレイ装置の背面とほぼ平行な状態で、前記移動台に回転可能に取り付けられたディスク装置と、を備えたことを特徴とする。なお、前記ディスク装置としては、CDドライブ装置、DVDドライブ装置、CDプレイヤ、DVDプレイヤ等が挙げられる。
【0008】
また、前記移動台は、台本体と、この台本体上に回転可能に設けられ、前記ディスク装置が取り付けられた回転テーブルと、前記ディスク装置のディスク挿入口が前記ディスプレイ装置の上端または側端に向いた状態で前記回転テーブルを位置決めする回転テーブル固定手段と、から構成されていることが好ましい。
【0009】
さらに、前記回転テーブル固定手段は、クリックストップ機構であることが好ましい。
【0010】
また、前記移動台の両側に配置され、前記移動台の移動をガイドする一対のレールと、所定の移動位置で、前記移動台を固定するための移動台固定手段と、を備えることが好ましい。
【0011】
さらに、前記移動台固定手段は、前記一対のレールに形成された複数の位置決め孔と、前記移動台の両側に設けられ、前記位置決め孔に出没自在に嵌入して、前記移動台を前記レールに固定する複数の突起と、から構成されていることが好ましい。
【0012】
また、一端が前記ディスプレイ装置の背面に回転可能に取り付けられ、他端に前記移動台が取り付けられた回転アームと、所定の回転位置で前記回転アームを固定するための回転アーム固定手段と、を備えることが好ましい。
【0013】
さらに、本発明のディスク装置付きディスプレイ装置は、ディスプレイ装置の背面に、ディスクの挿入方向が前記ディスプレイ装置の背面とほぼ平行な状態で、ディスク装置を回転可能に取り付けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ディスク装置がディスプレイ装置の背面で回転するから、ディスプレイ装置の設置場所に合わせて、ディスクの挿入方向を変更することができる。また、ディスク装置は、回転及び移動することができるから、ディスプレイ装置の上方または左右側方に密接するラック板等の部材がある場合にも、ディスク装置を回転及び移動して、ディスク挿入口の向きを変えることにより、ディスクを挿入することができるようになり、設置場所を問わないディスク装置付きディスプレイ装置を提供することができる。
【0015】
また、回転可能に設けられた回転テーブルにディスク装置を取り付け、ディスク挿入口がディスプレイ装置の上端または側端に向いた状態で回転テーブルを位置決めするから、ディスク挿入口の向きを、所望する向きで固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[第1実施形態]
図1及び図2に示すように、ディスク装置付きディスプレイ装置2は、ディスプレイ装置3と、スロットインタイプのディスク装置4とを備える。ディスプレイ装置3は、ディスプレイ本体3aと脚部3bとを備え、ディスプレイ本体3aの画面3cには、放送用画像の他に、ディスク装置4で再生して得られた画像が表示される。ディスプレイ本体3aは、その厚みが、ディスク装置4の奥行き長さ(ディスク挿入口を前面としたときの前面から後面までの長さ)よりも薄い。
【0017】
ディスク装置4は、ケース6の前面(図1における上面)に、ディスク5を挿入するためのディスク挿入口7aが形成されたフロントカバー7が取り付けられている。ディスク挿入口7aにディスク5を挿入すると、ローディング機構により、ディスク5がケース6の内部に自動的にローディング(搬入)される。ディスク装置4は、周知のように、ディスク5を回転させるスピンドルモータと、回転中のディスク5から情報を読み取る光ピックアップとを有する。
【0018】
フロントカバー7には、ケース6の内部に格納されたディスク5をイジェクトするためのイジェクトボタン8が設けられている。イジェクトボタン8を押圧すると、ディスク5はローディング機構によりフロントカバー7の前側に排出される。ディスク装置4でディスク5を再生すると、ディスプレイ本体3aの画面3cに再生画像が表示される。ディスク装置4として、ノートパソコン等に内蔵する薄型のものを用いる場合には、ケース6の表面に多数の孔が形成されているが、この場合には、化粧板(図示せず)によりケース6の表面を覆うことにより、ケース6の内部へのゴミの侵入を防ぐことができる。
【0019】
ディスプレイ本体3aの背面3dからは、ディスプレイ装置3に接続された接続ワイヤ9が引き出されており、接続ワイヤ9の先端に取り付けたプラグを、ケース6の後面(図1における下面)に設けたコネクタに接続することにより、ディスプレイ装置3とディスク装置4とが接続される。ディスク装置4で再生されたディスク5の再生画像は、接続ワイヤ9を介してディスプレイ装置3に送られ、画面3cに表示される。ディスプレイ装置3の制御部とディスク装置4との接続を、SATA(Serial Advanced Technology Attachment)方式で行うことにより、最長2mの接続ワイヤ9を用いることができる。
【0020】
ディスプレイ本体3aの背面3dには、内レール11と外レール12とが、ディスプレイ本体3aの上面及び左右側面に沿って、略コ字状に配置されている。内レール11及び外レール12は、ディスク装置4が取り付けられた移動台10(図3及び図5参照)の移動をガイドする。各レール11,12は、移動台10の上下方向及び左右方向の位置決めを行う上側板部11a,12a、左側板部11b,12b及び右側板部11c,12cと、移動台10の前後方向の位置決めを行う天板部11d,12dとを備えている。各側板部11a〜11c及び各側板部12a〜12cには、移動台10を位置決めするための位置決め孔11e,12eが、所定のピッチで複数形成されている。なお、移動台10の移動経路は適宜変更可能であり、形状の異なった各レール11,12を用いることにより、移動台10の移動経路を変えることができる。
【0021】
ディスク装置4は、図1に示すように、ディスク挿入口7aがディスプレイ装置3の上端に向いた状態と、図2に示すように、ディスク挿入口7aがディスプレイ装置3の右側端に向いた状態と、図2に示す状態から180°回転されてディスク挿入口7aが左側端に向いた状態とに変わるように、回転可能に移動台10に取り付けられている。
【0022】
図3及び図4に示すように、移動台10は、台本体10aと、回転テーブル13とを備えている。台本体10aには、回転テーブル13を回転自在に支持する支持部10bが形成されており、支持部10bには、挿入部13dが挿入される挿入孔10cが形成されている。移動台10には、回転テーブル13の回転位置を規制するため、クリックストップ機構14が設けられている。このクリックストップ機構14は、台本体10aの後面(図4における左面)に形成されたクリック凹部10dと、回転テーブル13に形成されたクリック凸部13aとから構成されている。クリック凸部13aをクリック凹部10dに嵌入させると、回転テーブル13は、その位置で固定される。クリック凹部10dは、90°ピッチで4個形成されている。
【0023】
回転テーブル13には、ディスク装置4のケース6が取り付けられる取付部13bと、弾性変形するクリック片13cと、挿入孔10cに挿入される挿入部13dとが形成されている。クリック凸部13aは、クリック片13cに180°ピッチで2個形成されている。回転テーブル13を構成する素材としては、樹脂や金属等が挙げられるが、いずれの場合にも、弾性変形可能な素材により構成されている。なお、クリック凸部13aの個数は、適宜変更可能である。
【0024】
取付部13bには、ビス挿通孔13eが2個形成されており、ビス15を、ビス挿通孔13eを介して、ケース6に形成されたビス締め孔(図示せず)にビス締めすると、ディスク装置4は、回転テーブル13に固定される。
【0025】
挿入部13dには、ビス締め孔13fが形成されている。回転テーブル13を、台本体10aに取り付けるときには、挿入部13dを挿入孔10cに挿入し、ビス16をビス締め孔13fにビス締めする。挿入部13dは、挿入孔10cに挿入したときに、支持部10bの前面(図3における右面)から突出長さL1だけ突出するような長さで形成されており、突出長さL1だけ突出することにより、回転テーブル13を、台本体10aに回転可能に取り付けることができる。なお、図3においては、上記突出することを明確に図示するために、突出長さL1を長くして図示したが、実際は僅かに突出していればよい。
【0026】
固定された回転テーブル13を強い力で回転させると、図5に示すように、クリック片13cは変形し、クリック凸部13aがクリック凹部10dから抜け出して固定が解除される。クリック凸部13aがクリック凹部10dに対向する位置まで回転テーブル13を回転させると、クリック片13cは元の形状に戻り(弾性変形)、クリック凸部13aがクリック凹部10dに嵌入される。なお、クリック凹部10dを形成するピッチは、適宜変更可能であり、クリック凹部10dを細かいピッチ(例えば、10°)で形成することにより、回転テーブル13を10°毎に固定することができる。
【0027】
回転テーブル13の固定を解除するためには、比較的に大きな力が必要であり、通常使用時には、ディスプレイ装置3やディスク装置4に振動が加わっても固定が解除されることはない。
【0028】
台本体10aには、ラッチ棒(突起)17が移動自在に取り付けられており、台本体10aの内部には、ラッチ棒17を移動台10の上下左右の側面から突出させる方向に付勢するコイルバネ18が取り付けられている。図6に示すように、ラッチ棒17は、上下左右の各側面に2個ずつの計8個取り付けられており、それに伴い、コイルバネ18も8個取り付けられている。また、台本体10aの四隅に形成された位置決め部10eが、各レール11,12に当接することにより、台本体10aは、上下方向及び左右方向が位置決めされる。
【0029】
図6(A)に示すように、移動台10を内レール11と外レール12との間にセットし、下側の2個のラッチ棒17を位置決め孔11eに、上側の2個のラッチ棒17を位置決め孔12eに合わせると、ラッチ棒17は、コイルバネ18により、各位置決め孔11e,12eに嵌入され、移動台10が各レール11,12に固定される。この固定した状態から、図6(B)に示すように、移動台10を強く押すと、4個のラッチ棒17は、各レール11,12の各位置決め孔11e,12eにより形成された壁面に当接するから、コイルバネ18の付勢に抗して、図6(C)に示すように、各位置決め孔11e,12eから抜け出て、移動台10が移動可能となる。
【0030】
移動台10の固定を解除するためには、比較的に大きな力が必要であり、通常使用時には、ディスプレイ装置3やディスク装置4に振動が加わっても固定が解除されることはない。また、移動台10が、背面3dにおける上側の角に位置するときには、左右側のどちらか一方のラッチ棒17と、上側のラッチ棒17とが、位置決め孔12eに嵌入された状態となる。この場合にも、通常使用時には、固定が解除されることはない。
【0031】
移動台10を移動させることにより、移動台10に取り付けられたディスク装置4を、背面3dにおける上側、左側及び右側に移動して固定することができる。また、各位置決め孔11e,12eを形成する上記所定のピッチは、適宜変更可能であり、上記所定のピッチを細かく設定することにより、ディスク装置4を位置決め固定する位置を細かく設定することができるようになる。
【0032】
次に、ディスク装置付きディスプレイ装置2の作用について説明する。ディスク装置付きディスプレイ装置2が設置される場所によっては、上方や側方にディスク5を交換するためのスペースを確保することができないことがある。例えば、ディスプレイ装置3の図1における上方及び左方にスペースがない場合には、図1に示す位置にディスク装置4を配設すると、ディスク5を交換することができない。この場合には、ディスク装置4を、図2に示すように、背面3dにおける右側に位置するように移動させ、所望する位置で固定する。そして、ディスク挿入口7aが右側端に向くように、ディスク装置4を回転させて固定する。
【0033】
[第2実施形態]
図7及び図8に第2の実施形態を示す。上記第1実施形態のものと同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を簡略化する。この実施形態では、ディスプレイ本体3aの背面3dには、回転アーム20が回転可能に設けられている。回転アーム20は、背面3dに立設された軸部3eに、回転部20aが回転可能に取り付けられており、回転部20aを中心にしてアーム部20bが背面3d上で回転する。アーム部20bの先端には、台本体30aが取り付けられている。なお、図7及び図8においては、台本体30aを実線で示し、台本体30aの後方に位置するケース6及び回転テーブル13を2点鎖線で示している。
【0034】
背面3dには、位置決め孔21aが形成された右固定板21と、位置決め孔22aが形成された上固定板22と、位置決め孔23aが形成された左固定板23とが取り付けられている。各固定板21〜23は、台本体30aを固定する。各位置決め孔21a〜23aは、2個形成されている。
【0035】
移動台30は、台本体30aと、回転テーブル13とを備えている。回転テーブル13は、第1実施形態と同様の取付構造により、台本体30aに回転可能に取り付けられている。移動台30には、回転テーブル13の回転位置を規制するため、クリックストップ機構31が設けられている。このクリックストップ機構31は、台本体30aに形成された右クリック凹部30b、上クリック凹部30c及び左クリック凹部30dと、回転テーブル13のクリック凸部13aとから構成されている。なお、アーム部20bと台本体30aとを一体的に形成してもよい。
【0036】
台本体30aには、2個のラッチ棒17が、第1実施形態と同様の取付構造で取り付けられている。各位置決め孔21a〜23aに、ラッチ棒17が嵌入されると、台本体30aは固定され、回転アーム20も固定される。この固定した状態から、アーム部20bを強い力で回転させると、ラッチ棒17が各位置決め孔21a〜23aから抜け出て、固定が解除される。本実施形態では、所定の回転位置で回転アーム20を固定するための回転アーム固定手段は、ラッチ棒17と、各位置決め孔21a〜23aとから構成されている。
【0037】
図7(A)に示すように、台本体30aが右固定板21に固定され、クリック凸部13aが右クリック凹部30bに嵌入されているときには、ディスク装置4は、ディスク挿入口7aが右側端に向いた状態で固定される。この状態から、アーム部20bを回転させ、図7(B)に示すように、台本体30aを上固定板22に固定させると、ディスク挿入口7aが右斜め上方に向いた状態となる。この状態では、ディスク5をディスク挿入口7aに挿入しにくい。この場合には、回転テーブル13をA方向に回転させて、クリック凸部13aを上クリック凹部30cに嵌入させ、図8(A)に示すように、ディスク装置4を、ディスク挿入口7aが上端に向いた状態で固定する。
【0038】
同様にして、図8(B)に示すように、アーム部20bを回転させ、台本体30aを左固定板23に固定した場合には、クリック凸部13aを左クリック凹部30dに嵌入させ、ディスク装置4を、ディスク挿入口7aが左側端に向いた状態で固定する。
【0039】
なお、第1,第2実施形態では、スロットインタイプのディスク装置4を用いて本発明を実施したが、ディスクトレイタイプのディスク装置の場合にも、本発明は実施可能である。
【0040】
また、移動台10,30及び回転テーブル13の固定方法は、第1,第2実施形態の方法に限らず、適宜変更可能である。
【0041】
さらに、第1,第2実施形態では、回転テーブル13が台本体10a,30aに回転可能に取り付けられているが、回転テーブル13を設けずに、ディスク装置4を、台本体10a,30aに回転可能に取り付けるようにしてもよい。
【0042】
また、第1,第2実施形態では、ディスク装置4が背面3dで回転及び移動可能に設けられているが、ディスク装置4は、少なくとも背面3dで回転可能に設けられていればよい。
【0043】
さらに、ディスク装置4を背面3dで回転のみ可能に設け、ディスク5をディスク挿入口7aまで搬送するディスク搬送機構(例えば、モータにより移動するディスクトレイ等)を設けるようにしてもよい。例えば、ディスク装置4を、背面3dの中心部に設けた場合には、ディスク装置4の上方、左方及び右方に、ディスク搬送機構を設ける。ディスク装置4を回転させ、ディスク挿入口7aを上端に向けた場合には、上方に設けたディスク搬送機構にディスク5をセットして、ディスク挿入口7aに挿入する。同様に、ディスク挿入口7aを左側端に向けた場合には、左方に設けたディスク搬送機構にディスク5をセットし、ディスク挿入口7aを右側端に向けた場合には、右方に設けたディスク搬送機構にディスク5をセットする。これにより、ディスク装置4を、回転のみ可能に設けた場合にも、3方向(上方、左方及び右方)から容易にディスク5を挿入することができる。また、上記ディスク搬送機構を、ディスク装置4で再生していないディスク5を保管する保管庫として用いるようにしてもよい。
【0044】
また、移動台10,30の代わりに、ディスク装置4が取り出し可能に挿入されるポケットを、背面3dの複数の位置に設け、ディスク装置4を、所望のポケットに収容することにより、ディスク装置4の位置を変えてもよい。さらに、ポケットを回転可能にすることにより、ディスク挿入口7aを所望の方向に向けることができる。なお、ディスク装置4を収容していないポケットには、ダミー部材を挿入しておくことにより、ポケットへのゴミの侵入を防ぐことができる。
【0045】
さらに、ディスク装置4を着脱自在に取り付けることができる取付部を、背面3dの複数の位置に設け、ディスク装置4を複数の取付部のうちのいずれに取り付けるかにより、背面3dにおけるディスク装置4の位置を変えるようにしてもよい。さらに、取付部を、ディスク挿入口7aの向きを変えてディスク装置4が取付可能となるように設けることにより、ディスク装置4を所望の方向に向けることができる。
【0046】
さらに、第2実施形態では、回転部20aから、各固定板21〜23までの長さを同一としたが、各固定板21〜23を、回転部20aからの長さが異なるように配してもよく、この場合には、アーム部20bを伸縮可能に設けるとともに、アーム部20bを伸長する方向にバネで付勢することにより、台本体30aを固定することができる。また、アーム部20bを付勢しない場合にも、各固定板21〜23を、台本体30aを挟み込むように2個ずつ設けることにより、台本体30aを固定することができる。
【0047】
また、第2実施形態では、台本体30aを介して回転アーム20を間接的に固定しているが、回転アーム20自体を直接、固定するようにしてもよく、その固定方法も適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明を実施したディスク装置付きディスプレイ装置の背面斜視図である。
【図2】ディスク装置を図1の位置から移動及び回転させた状態を示すディスク装置付きディスプレイ装置の背面斜視図である。
【図3】ディスク装置付きディスプレイ装置の側面断面図である。
【図4】台本体と回転テーブルとを分解して示した斜視図である。
【図5】回転テーブルの固定が解除された状態を示す移動台の側面断面図である。
【図6】移動台と内レールと外レールとを示す背面図である。
【図7】回転アームを設けた実施形態のディスク装置付きディスプレイ装置の背面図である。
【図8】図7に示す実施形態のディスク装置を上側及び左側に固定した状態を示すディスク装置付きディスプレイ装置の背面図である。
【符号の説明】
【0049】
2 ディスク装置付きディスプレイ装置
3 ディスプレイ装置
3d 背面
4 ディスク装置
5 ディスク
6 ケース
7 フロントカバー
7a ディスク挿入口
10,30 移動台
10a,30a 台本体
10d クリック凹部
11 内レール
11e,12e 位置決め孔
12 外レール
13 回転テーブル
13a クリック凸部
13c クリック片
14,31 クリックストップ機構
17 ラッチ棒(突起)
20 回転アーム
30b 右クリック凹部
30c 上クリック凹部
30d 左クリック凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ装置の背面に、移動可能に配置された移動台と、
ディスクの挿入方向が前記ディスプレイ装置の背面とほぼ平行な状態で、前記移動台に回転可能に取り付けられたディスク装置と、を備えたことを特徴とするディスク装置付きディスプレイ装置。
【請求項2】
前記移動台は、
台本体と、
前記台本体上に回転可能に設けられ、前記ディスク装置が取り付けられた回転テーブルと、
前記ディスク装置のディスク挿入口が前記ディスプレイ装置の上端または側端に向いた状態で前記回転テーブルを位置決めする回転テーブル固定手段と、から構成されていることを特徴とする請求項1記載のディスク装置付きディスプレイ装置。
【請求項3】
前記回転テーブル固定手段は、クリックストップ機構であることを特徴とする請求項2記載のディスク装置付きディスプレイ装置。
【請求項4】
前記移動台の両側に配置され、前記移動台の移動をガイドする一対のレールと、
所定の移動位置で、前記移動台を固定するための移動台固定手段と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ記載のディスク装置付きディスプレイ装置。
【請求項5】
前記移動台固定手段は、
前記一対のレールに形成された複数の位置決め孔と、
前記移動台の両側に設けられ、前記位置決め孔に出没自在に嵌入して、前記移動台を前記レールに固定する複数の突起と、から構成されていることを特徴とする請求項4記載のディスク装置付きディスプレイ装置。
【請求項6】
一端が前記ディスプレイ装置の背面に回転可能に取り付けられ、他端に前記移動台が取り付けられた回転アームと、
所定の回転位置で前記回転アームを固定するための回転アーム固定手段と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ記載のディスク装置付きディスプレイ装置。
【請求項7】
ディスプレイ装置の背面に、ディスクの挿入方向が前記ディスプレイ装置の背面とほぼ平行な状態で、ディスク装置を回転可能に取り付けたことを特徴とするディスク装置付きディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−88678(P2009−88678A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−252333(P2007−252333)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000003676)ティアック株式会社 (339)