説明

ディスク装置

【課題】部品点数を減らしてコストダウンを図る。
【解決手段】大径ディスクD1が挿入されると、ディスク支持アーム19が回転される。ディスク支持アーム19の回転に連動して、ローディングスライダ43及びラックスライダ65が移動される。ローディングスライダ43が移動すると、センタリングアーム27が、回転軸28を中心に退避位置に向けて時計方向に回転する。ラックスライダ65が移動すると、突起65hが支持部27aに当接して、センタリングアーム27は反時計方向に僅かに回転される。そして、大径ディスクD1の左前周縁が支持部27aにより支持される。支持部27aと突起65hとの当接により、センタリングアーム27の退避位置への回転が阻止されるから、大径ディスクD1は、確実にセンタリング位置に位置決めされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直径が異なる2種類の光ディスクの装填が可能なディスク装置に関するものである。
【0002】
コンピュータやカーナビ装置などの各種の情報機器には、多量の情報をストアすることができるCD、DVD、ブルーレイディスクなどの光ディスクが、記録媒体として用いられる。この光ディスク(以下、単にディスクという)は、ディスク装置に装填され、情報の記録と再生とが行われる。一般に、ディスク装置には、ディスクを収納したトレイを出し入れするトレイタイプと、スロットを通してディスクを出し入れするスロットインタイプとがある。スロットインタイプのディスク装置は、トレイが不要であるから、小型かつ軽量であって、ノートパソコン等に広く用いられている。
【0003】
ディスクには、直径が8cmの小径ディスクと12cmの大径ディスクとがあり、大径ディスクが多く使用されている。また、スロットインタイプのディスク装置には、小径ディスクと大径ディスクとが装填可能なものも知られている(特許文献1参照)。
【0004】
スロットインタイプのディスク装置では、ディスクをフロントベゼルのスロットに差し込むと、ディスクローディング機構が作動して、ディスクを自動的に本体ケース内に搬入する。このディスクローディング機構は、ディスクの挿入で駆動を開始するモータと、このモータでディスクの移動方向にスライドするローディングスライダと、このローディングスライダに連動して回転する複数のアーム等から構成されている。ディスクは、複数のアームに支持されて、ディスクの中心孔がチャッキングヘッドに合致したセンタリング位置に搬入された後、チャッキングヘッドによりチャッキングされる。ディスクがセンタリング位置からズレた場合には、チャッキングすることができない。
【0005】
特許文献1に記載されたディスク装置は、センタリング位置でのディスクの位置ズレを防止するために、ディスクを支持してセンタリング位置に位置決めするセンタリングアームが設けられている。このセンタリングアームは、ローディングスライダに連動して回転し、小径又は大径ディスクの周縁に当接してセンタリング位置に位置決めするとともに、小径又は大径ディスクのチャッキング完了後に周縁から離れた退避位置に移動する。大径ディスクをセンタリングするときに、センタリングアームに当接するレバーアームが設けられている。このレバーアームは、センタリングアームが退避位置に回転するのを阻止して、大径ディスクをセンタリング位置に位置決めする。大径ディスクのチャッキング後に、レバーアームが移動して、センタリングアームの回転阻止を解除して、退避位置への回転を許容する。
【特許文献1】特開2006−228353号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、センタリングアームの他に、レバーアームを設けることが必要であるため、部品点数が多くなり、コストが高くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、部品点数を減らしてコストダウンを図ることができるディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のディスク装置は、小径又は大径ディスクの搬入/搬出時にモータで作動され、前記小径又は大径ディスクの移動方向とほぼ平行に直線移動するローディングスライダと、前記ローディングスライダに連動して回転し、前記小径又は大径ディスクの周縁に当接してセンタリング位置に位置決めするとともに、前記小径又は大径ディスクのチャッキング完了後に前記周縁から離れた退避位置に移動するセンタリングアームと、前記ローディングスライダに連動して直線移動するスライダと、前記スライダに設けられ、前記センタリングアームが前記大径ディスクをセンタリング位置に位置決めするときに、前記センタリングアームの一部を受け止めて前記退避位置への移動を阻止し、前記チャッキング完了後に前記センタリングアームの一部から離れて、前記センタリングアームの前記退避位置への移動を可能にする突起と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、前記小径又は大径ディスクの周縁に当接する先端部を有し、回転可能なガイドアームと、前記ガイドアームに設けた従動ピンと、前記スライダに形成されており、前記大径ディスクに対しては、前記大径ディスクの周縁をガイドして前記センタリング位置に向かわせるようにし、前記小径ディスクに対しては、前記センタリング位置に向けて前記小径ディスクの周縁を押すようにし、前記小径又は大径ディスクが前記センタリング位置に到達する前に前記周縁から退避させるように、前記従動ピンを介して前記ガイドアームを回転させるためのカムと、前記従動ピンが前記カムに接触するように、前記ガイドアームを付勢するバネと、前記スライダ上で前記カムに対面して設けられ、前記小径ディスクの周縁を押す区間では、前記ガイドアームが前記小径ディスクの周縁から離れる方向に回転しないように前記従動ピンを受け止める回転阻止部と、を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、スライダに突起を設け、ディスクをセンタリング位置に位置決めするときに、センタリングアームの退避位置への移動を阻止するから、部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
【0011】
また、スライダに回転阻止部を設け、ガイドアームでセンタリング位置に向けて小径ディスクの周縁を押す区間では、ガイドアームが小径ディスクの周縁から離れる方向に回転しないように、ガイドアームの従動ピンを受け止めるから、小径ディスクをセンタリング位置に向けて確実に押すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1において、ディスク装置1は、本体ケース2を備え、その前面にベゼル3が取り付けられている。このベゼル3には、大径ディスク(12cmディスク)D1又は小径ディスク(8cmディスク)D2を挿入するスロット3aと、ディスクD1,D2のイジェクトを指示するための押釦4と、ディスク装置1の動作状態を表示するためのインジケータ5とが設けられている。
【0013】
ディスクD1,D2をスロット3aから挿入すると、ディスクローディング機構が作動を開始して、ディスクD1,D2を本体ケース2内に搬入する。押釦4を操作すると、ディスクローディング機構が逆転して、ディスクD1,D2をスロット3aから搬出する。
【0014】
本体ケース2には、天板6が取り付けられている。この天板6のほぼ中央には、ディスクD1,D2のチャッキング時にチャッキングヘッド13(図2参照)が僅か入り込むための開口6aが形成されている。また、開口6aの周囲には、本体ケース2の内壁に突出部を形成するための凹部6bが設けられている。この本体ケース2の突出部は、チャッキングヘッド13がディスクD1,D2の中心孔D1a,D2aに挿入するときに、ディスクD1,D2を受け止める。
【0015】
図2において、本体ケース2を上下に仕切るように、ベースパネル7が本体ケース2に固定されている。このベースパネル7には、中央から斜め方向に延びた開口7aが形成されている。この開口7a内には、昇降フレーム8が配置されている。昇降フレーム8には、中央から斜め方向に延びた開口8aが形成されている。
【0016】
昇降フレーム8は、ディスクD1,D2を本体ケース2へ搬入または搬出するときに、フロントベゼル3側の軸9を支点にして、装置中央に位置する先端部が上下方向に回転する。この昇降動中の衝撃及びデータの記録/再生動作中における外乱による衝撃を緩和するために、昇降フレーム8は、衝撃支持構造(図示せず)により複数箇所でベースパネル7に取り付けられている。
【0017】
昇降フレーム8の先端には、ターンテーブルユニット10が取り付けられている。このターンテーブルユニット10は、スピンドルモータ11、ターンテーブル12、チャッキングヘッド13を備えている。スピンドルモータ11は、昇降フレーム8の内面に固定され、そのロータにターンテーブル12が固定されている。このターンテーブル12に、チャッキングヘッド13が一体に形成されている。このチャッキングヘッド13は、昇降フレーム8が上昇したときに、センタリング位置にセットされたディスクD1,D2をチャッキングする。チャッキングヘッド13には、バネで付勢された複数のチャッキング爪13aが設けられており、ディスクD1,D2を着脱可能に係止する。チャッキング解除ピン71は、昇降フレーム8が下降するときに、ディスクD1,D2を受け止めてチャッキングヘッド13から外す。
【0018】
また、昇降フレーム8にはピックアップユニット14が取り付けられている。このピックアップユニット14は、昇降フレーム8の開口8aの下方に配置されたキャリッジ15と、これに保持された2種類のピックアップ16a,16bとから構成されている。
【0019】
各ピックアップ16a,16bは、レーザー光源と受光器とを備えている。ピックアップ16aは、例えばDVD+R/RW用の波長650nm(赤外線)及びCD-R/RW用の波長780nm(赤色)レーザーが用いられる。ピックアップ16bは、ブルーレイディスク(BD)用の波長405nm(青色)レーザーが用いられる。なお、ピックアップユニット14は、ピックアップ16a,16bのどちらか一方のみを備えるものでも良い。
【0020】
キャリッジ15は、昇降フレーム8の内面に平行に取り付けられた一対のガイド棒17、18にスライド自在に支持されている。また、キャリッジ15には、周知のようにスレッドモータで駆動されるスクリューシャフトが通されており、このスクリューシャフトによって、ディスクD1,D2の径方向へ移動する。なお、本実施形態では、2種類のピックアップ16a,16bを使用しているため、従来のディスク装置に比べて、ガイド棒17、18を長くして、キャリッジ15のストロークを大きくしてある。これとともに、本体ケース2の底板に当たらないように、ガイド棒17、18の直径を小さくして、昇降フレーム8の昇降ストロークを確保している。
【0021】
図2及び図3において、ベースパネル7の背面には、ローディングモータ38が配置され、このローディングモータ38の回転が、ギヤ列68を介してディスクローディング機構に伝達され、ディスクD1,D2の搬入又は搬出が行われる。このディスクローディング機構の主要部は、ローディングスライダ43、ディスク支持アーム19、ローディングアーム22、左前ガイドアーム25、センタリングアーム27、右前ガイドアーム29及び右後ガイドアーム35である。大径ディスクD1の搬入及び搬出に対しては全部のアームを使用し、また、小径ディスクD2の搬入及び搬出に対してはローディングアーム22以外のアームを使用する。
【0022】
ディスク支持アーム19は、先端に設けたホルダー21でディスクD1,D2の前周縁を保持し、回転軸20を中心にして回転する。ローディングアーム22は、先端のローディングローラー22aで大径ディスクD1の後周縁を保持し、回転軸22bを支点にして回転する。このローディングアーム22を回転させるために、リンクレバー24が設けられている。このリンクレバー24には、リンクピン24aと係合ピン24bとが設けられている。係合ピン24bは、ローディングアーム22に設けた長孔22cに係合している。ローディングアーム22は、リンクレバー24がリンクピン24aを支点にして回転するときに、長孔22cと係合ピン24bとの組み合わせによって、リンクレバー24に連動して回転する。なお、リンクピン24aは、ベースパネル7に形成したガイドスリット70に入り込んでいる。
【0023】
ローディングスライダ43は、端部に設けたラックギヤ43aが、ギヤ列68の最終段のギヤに噛合している。このローディングスライダ43は、ローディングモータ38の回転により、挿入方向と平行な方向に沿って往復動する。ローディングスライダ43がスロット3aから離れる方向に移動(前進)するときに、ディスクD1,D2が内部に搬入され、後退するときにスロット3aから搬出される。
【0024】
また、ローディングスライダ43には、カム溝43d,43bが形成されている。このカム溝43dは、ベースパネル7に形成したガイドスリット70と重なっており、これらにリンクレバー24のリンクピン24aが係合している。ローディングスライダ43の前進/後退により、カム溝43dとガイドスリット70とが共働してリンクレバー24を回転する。また、カム溝43bには、第1リンクレバー45の従動ピン45aと、第2リンクレバー47のカムピン47aとが嵌合しており、ローディングスライダ43が前進/後退するときに、リンクレバー45,47は、回転軸44,46を支点にして回転する。
【0025】
第2リンクレバー47には、リンクピン47bが形成されている。このリンクピン47bは、従動スライダ48の長孔48aに嵌合している。この従動スライダ48は、挿入方向に対して直交する方向に直進移動する。
【0026】
第1リンクレバー45は、一端に形成された連結穴45cにピン55が挿入され、このピン55を介してリンクアーム54に連結されている。リンクアーム54は、第1アーム54aと、この第1アーム54aに対してスライド可能に連結された第2アーム54bと、リンクアーム54を最短状態に保つためのバネ56とから構成されている。このリンクアーム54は、一端がベース部19aとギヤディスク59とに連結されている。ベース部19aには、ディスク支持アーム19の回転軸20と、連結ピン57とが設けられている。回転軸20は、ギヤディスク59の回転軸59bと一体的に連結されている。連結ピン57は、ギヤディスク59の偏芯位置に設けた連結穴59aに挿入され、ディスク支持アーム19の回転をギヤディスク59に伝達する。リンクアーム54は、伸縮することにより、ディスクD1,D2がスロット3a内に押し込まれている間、第1リンクレバー45を回転させることなく、ディスク支持アーム19の回転を可能にする。
【0027】
ギヤディスク59の周囲には、スイッチ60が配置されており、スイッチ60は、ディスクD1,D2の押し込みでディスク支持アーム19が所定量回転されたときにONする。このスイッチ60からの信号で、制御回路(図示せず)はローディングモータ38を回転させ、ディスクローディング機構によるディスクD1,D2の自動搬入を開始する。
【0028】
ローディングスライダ43には、昇降フレーム8に対面する側部に、昇降フレーム8を昇降動させるためのカム溝43eが形成されている。従動スライダ48にも、昇降フレーム8を昇降動させるためのカム溝48cが形成されている。昇降フレーム8は、これらカム溝43e、48cに係合するカムピン(図示なし)をそれぞれ有しており、ローディングスライダ43及び従動スライダ48の移動に連係して昇降する。なお、図3には、カム溝43eが現れないものであるが、説明の便宜上これを図示している。
【0029】
左前ガイドアーム25は、先端に設けた支持部材25aがディスクD1,D2の回転領域内に入り込むガイド位置と回転領域外に退避する退避位置との間で回転軸26を支点に回転し、バネ63によりガイド位置に向けて付勢されている。左前ガイドアーム25は、支持部材25aが大径ディスクD1に当接してバネ63の付勢に抗して時計方向に回転する。左前ガイドアーム25の一端には従動ピン25bが設けられている。
【0030】
センタリングアーム27は、先端に支持部27aが設けられ、回転軸28を支点にして回転する。この支持部27aは、ディスクD1,D2の周縁に当接してセンタリング位置に位置決めする。このセンタリングアーム27の基端部には、リンクピン27bが固定されている。センタリングアーム27は、第3リンクレバー51の回転により回転軸28を支点にして、支持部27aがディスクD1,D2の回転領域内に入り込む位置と、ディスクD1,D2の周縁から離れる退避位置との間で回転する。
【0031】
第3リンクレバー51は、回転軸50を支点に回転自在に設けられており、一端にリンクピン51aが設けられ、他端にセンタリングアーム27のリンクピン27bが挿入される連結穴51bが設けられている。この第3リンクレバー51は、バネ53によりセンタリングアーム27の支持部27aをディスクD1,D2の周縁に向けて回転するように付勢されている。リンクピン51aは、リンクワイヤー52の一端52a、及び従動スライダ48に挿入方向に対して直交する方向に沿って設けた直進カム溝48bに係合している。リンクワイヤー52の他端52bは、第1リンクレバー45の係合部45bに係合している。センタリングアーム27の回転は、ローディングスライダ43、リンクワイヤー52を介して第3リンクレバー51に伝達される回転力と、ローディングスライダ43、第2リンクレバー47、従動スライダ48を介して第3リンクレバー51に伝達される直進力との合成により行われる。
【0032】
ラックスライダ65は、本体ケース2の側壁内面に沿って配設されている。このラックスライダ65は、ディスク支持アーム19と一緒に回転するギヤディスク59のギヤ59dに噛合するラック65aを備え、ディスク支持アーム19の回転に連動して前進/後退する。このラックスライダ65は、ディスクD1,D2搬入時に、スロット3aに近づく方向(挿入方向とは逆方向)に移動(後退)し、また、ディスクD1,D2搬出時にスロット3aから離れる方向(挿入方向)に移動(前進)する。
【0033】
図4に示すように、ラックスライダ65には、受け部65b、押圧カム部65c、直線カム部65d、退避カム部65e、退避維持カム部65f、回転阻止部65g及び突起65hが形成されている。図4(A)に示すように、受け部65bは、ディスクD1,D2が挿入されていないときに、バネ63により付勢された従動ピン25bを受ける。図4(B)に示すように、押圧カム部65cは、小径ディスクD2搬入時に従動ピン25bを受けて、小径ディスクD2がセンタリング位置に向けて押されるように、左前ガイドアーム25を反時計方向に回転させる。直線カム部65dは、小径ディスクD2搬入時に従動ピン25bを受けて、左前ガイドアーム25が回転しないように、挿入方向に直線状に形成されている。退避カム部65eは、小径ディスクD2搬入時に従動ピン25bを受けて、小径ディスクD2の周縁から退避するように左前ガイドアーム25を時計方向に回転させる。退避カム部65eの後端部(挿入方向の下流側)は、ディスクD1,D2いずれの搬入時にも、従動ピン25bに当接して左前ガイドアーム25を時計方向に回転させる。退避維持カム部65fは、従動ピン25bを受けて、左前ガイドアーム25が退避した状態を維持するように、挿入方向に直線状に形成されている。
【0034】
回転阻止部65gは、押圧カム部65cに対面するように設けられている。回転阻止部65gは、押圧カム部65cとの間に入り込んだ従動ピン25bに当接して、左前ガイドアーム25の退避位置への回転を阻止する。
【0035】
図5(A)に示すように、突起65hは、ディスクD1,D2が挿入されていないときには、支持部27aの左方であって挿入方向の下流側に位置する。図5(B)に示すように、突起65hは、大径ディスクD1のセンタリング時に、ラックスライダ65の移動により、支持部27aの背後に入り込んでこれを受け止めて、センタリングアーム27の退避位置への回転を阻止する。図5(C)に示すように、大径ディスクD1のチャッキングが終了する前又は後にラックスライダ65が移動するときに、突起65hが支持部27aの背後から抜けるので、センタリングアーム27は退避位置に回転可能となる。突起65hは、前側部及び後側部が傾斜し、平面から見て略三角状に形成されている。
【0036】
図6に示すように、右前ガイドアーム29は、先端にディスクD1、D2の周縁を支持してセンタリング位置へ運ぶ支持部材29aが設けられている。この右前ガイドアーム29には、第1ピン29b、ガイド溝29c及び第2ピン29dが設けられている。この第2ピン29dは、回転軸30の近傍に設けられている。右前ガイドアーム29は、回転軸30を支点にして、支持部材29aがディスクD1,D2の回転領域内に入り込む位置と回転領域外に退避する位置との間で回転する。
【0037】
ローディングスライダ43の中央部には、大径ディスク用規制部43c−1と、小径ディスク用カム部43c−2と、共用部43c−3とが形成されている。大径ディスク用規制部43c−1及び小径ディスク用カム部43c−2は、共用部43c−3に連結されている。大径ディスク用規制部43c−1は、右前ガイドアーム29で大径ディスクD1をセンタリング位置に向けて押すために、第2ピン29dに対して遊びをもって係合する。2種類のピックアップ16a,16bが設けられ、ピックアップユニット14が大型化しているため、キャリッジ15のストロークを大きくするとともに、昇降フレーム8の面積を従来よりも大きくしてある。これに伴い、ベースパネル7の開口7aを形成している折曲片が、ローディングスライダ43に近寄ってくるから、これらが干渉することになる。これを防止するために、小径ディスク用カム部43c−2は中央の片面が切り欠かれている。
【0038】
第2ピン29dは、初期状態では共用部43c−3に遊びをもって係合しており、大径ディスクD1により支持部材29aが押されて右前ガイドアーム29が反時計方向に回転されたときに、大径ディスク用規制部43c−1に入り込む軌跡上に回転する。また、小径ディスクが挿入され自動搬入が開始されたときには、支持部材29aが押されないので、そのままの状態となり、小径ディスク用カム部43c−2に入り込む軌跡上に位置する。
【0039】
リンクレバー33は、回転軸32を支点にして回転自在に設けられている。このリンクレバー33には、一端が開放された「へ」の字の形状になったカム部33aが形成されている。このカム部33aには、右前ガイドアーム29の第1ピン29bが嵌合される。リンクレバー33の他端には、ねじりバネ31が掛けられている。リンクレバー33は、支持部材29aの付勢方向を変化させて、小径ディスク用カム部43c−2から第2ピン29dが離れるのを阻止する。また、カム部33aの変位とねじりバネ31の付勢により支持部材29aがディスクD1,D2をチャッキングヘッド13に向けて押し付ける付勢力(トルク)を変化させて大径ディスクD1のセンタリングを正確に行わせる。
【0040】
右後ガイドアーム35は、先端に支持部35aが設けられ、他端に従動ピン35bが設けられている。この従動ピン35bは、右前ガイドアーム29のガイド溝29cに嵌合されている。このため、右後ガイドアーム35は、右前ガイドアーム29の回転に連動して、回転軸36を支点に回転するから、支持部35aが回転する。この回転により、ディスクD1,D2の搬入時に支持部35aでディスクD1,D2の前周縁を支持してディスクD1,D2のセンタリング位置への位置決めを行い、搬入の最後に退避位置に移動する。
【0041】
ディスク装置1には、大径ディスクD1及び小径ディスクD2のいずれか一方が挿入される。先ず大径ディスクD1の搬入・搬出について説明し、その後に小径ディスクD2の搬入・搬出を説明する。
【0042】
図7に示すように、大径ディスクD1を挿入する前では、仮想線で示すように、ラックスライダ65の受け部65bによって従動ピン25bが受けられている。これにより、左前ガイドアーム25は、中心方向に最も回転した位置よりも所定量だけ外側方向に回転した位置に停止している。この位置では、大径ディスクD1は支持部材25aに当接して押され、小径ディスクD2は支持部材25aをすり抜けることができる。なお、図7以降では、図面の煩雑化を防ぐために、右前ガイドアーム29の先端の形状を簡略化している。
【0043】
ディスク支持アーム19は、ディスク排出完了時の前進位置から、チャッキングヘッド13に向けて所定量後退した待機位置に停止し、小径ディスクD2に対しても、ホルダー21で周縁を確実に保持できるようにしている。ローディングアーム22は、ローディングローラー22aが大径ディスクD1の挿入軌跡内に入り込んでいる。センタリングアーム27は、支持部27aがディスクD1,D2の周縁から離れる退避位置に向かう手前の位置で停止している。昇降フレーム8は、最下降位置の状態にある。
【0044】
スロット3aから大径ディスクD1が挿入されると、大径ディスクD1は、挿入方向の前周縁がディスク支持アーム19のホルダー21及び右前ガイドアーム29の支持部材29aに当接する。このとき、大径ディスクD1は、左前ガイドアーム25の支持部材25aを押圧するから、左前ガイドアーム25は、仮想線で示す位置から外側へ回転して、従動ピン25bが受け部65bから離れる。
【0045】
図8に示すように、大径ディスクD1が更に挿入されると、ディスク支持アーム19、左前ガイドアーム25、及び右前ガイドアーム29は、大径ディスクD1に押圧されて外側方向に回転する。右前ガイドアーム29は、大径ディスクD1に押されると、回転軸30を支点に反時計方向に回転する。これにより、第2ピン29dが大径ディスク用規制部43c−1に入り込む軌跡上に回転する。ディスク支持アーム19が、大径ディスクD1に押されて、ギヤディスク59とともに、回転軸59bを支点に所定角度だけ反時計方向に回転すると、スイッチ60がギヤディスク59でオンされ、ローディングモータ38が駆動する。ローディングモータ38の駆動は、ローディングスライダ43のラックギヤ43aに伝達され、ローディングスライダ43が前進していく。
【0046】
ローディングスライダ43が前進すると、リンクレバー24を牽引するから、ローディングアーム22が回転軸22bを支点にして時計方向に回転し、先端のローディングローラー22aが大径ディスクD1の右後周縁に当接する。これにより、ローディングローラー22aと左前ガイドアーム25の支持部材25aとで大径ディスクD1の両側を挟む。
【0047】
ギヤディスク59の回転により、リンクアーム54が牽引されると、第1リンクレバー45が回転軸44を支点に回転して、従動ピン45aが後退する。第1リンクレバー45の回転に伴い、リンクワイヤー52により回転が規制されている第3リンクレバー51が、バネ53の作用により回転軸50を支点に回転する。これにより、センタリングアーム27が中心方向へ回転し、その先端の支持部27aにより大径ディスクD1の左前周縁が支持される。このとき、ローディングスライダ43の前進によりリンクレバー24が牽引されるので、カム溝43dとガイドスリット70との作用によって、ローディングアーム22が中心方向へ回転し、先端のローディングローラー22aが大径ディスクD1の右後周縁に当接する。
【0048】
ローディングスライダ43の前進により、右前ガイドアーム29に設けた第2ピン29dが大径ディスク用規制部43c−1に入り込み、その大径ディスク用規制部43c−1によって右前ガイドアーム29が回転軸30を支点に反時計方向に回転する。
【0049】
ローディングスライダ43の前進により、カム溝43bが第1リンクレバー45の従動ピン45aを押し上げ、回転軸44を支点にして第1リンクレバー45を回転させる。これにより、リンクアーム54を介してギヤディスク59を回転するから、ディスク支持アーム19は回転軸59bを支点に反時計方向へ回転する。即ち、大径ディスクD1の前周縁を支持しているホルダー21は、大径ディスクD1の搬入に連動して移動する。
【0050】
一方、左前ガイドアーム25の支持部材25aは、大径ディスクD1の左後周縁を支持しており、従動ピン25bは、退避カム部65eから離れた状態にある。
【0051】
図9に示すように、ローディングスライダ43の前進により、センタリングアーム27が、回転軸28を中心に退避位置に向けて時計方向に回転する。ローディングスライダ43の前進に連動して、ラックスライダ65が、図5(A)に示す位置から図5(B)に示す位置まで後退(挿入方向と逆方向に移動)すると、突起65hが支持部27aに当接して、センタリングアーム27は反時計方向に僅かに回転される。これにより、支持部27aによる大径ディスクD1の支持が継続される。支持部27aが突起65hに当接している状態のときには、センタリングアーム27の退避位置への回転が阻止されるから、確実に大径ディスクD1の左前周縁を支持してセンタリング位置に位置決めすることができる。また、突起65hは、支持部27aが当接する部分が傾斜面であるから、容易にセンタリングアーム27を回転させることができる。
【0052】
図9に示すように、左前ガイドアーム25は、大径ディスクD1がセンタリング位置に到達する前に、従動ピン25bが退避カム部65eに当接するため、回転軸26を支点に退避位置に向けて時計方向に回転する。そして、大径ディスクD1の前周縁が右後ガイドアーム35の支持部35aに当接することで、大径ディスクD1がセンタリングされる。
【0053】
大径ディスクD1は、挿入方向に対して直交する方向において、右前ガイドアーム29と、センタリングアーム27とでの支持により中心孔D1aがチャッキングヘッド13の中心に一致するセンタリング位置に位置決めされ、また、挿入方向に対しては、ディスク支持アーム19のホルダー21と、ローディングアーム22のローディングローラー22aとによりセンタリング位置に位置決めされる。
【0054】
センタリング位置に位置決め中にも、ローディングスライダ43が移動し、この移動によって、昇降フレーム8が上昇を開始する。そして、図10に示すように、昇降フレーム8が最上昇位置に上昇して、チャッキングヘッド13が大径ディスクD1の中心孔D1aをチャッキングする。
【0055】
チャッキング完了後のローディングスライダ43及びラックスライダ65の移動により、アーム19,22,29,35が回転領域外の退避位置に移動する。チャッキング完了後のローディングスライダ43の移動により、昇降フレーム8が僅かに下降して、大径ディスクD1を再生/記録位置に位置決めする。右前ガイドアーム29は、ローディングスライダ43の移動により、大径ディスク用規制部43c−1の端部(挿入方向の上流側の端部)が第2ピン29dに当接して、右前ガイドアーム29をねじりバネ31の付勢に抗して反時計方向に向けて付勢する。これにより、右前ガイドアーム29は、退避位置(大径ディスクD1の回転領域外)に回転する。図5(C)に示すように、センタリングアーム27は、ラックスライダ65の移動により突起65hが支持部27aの背後から抜けるので、退避位置への回転が可能となり、ローディングスライダ43の移動により、退避位置に回転する。
【0056】
ローディングスライダ43が前進を完了すると、後端でリミットスイッチ(図示せず)をONする。このリミットスイッチがONすると、モータ制御回路はローディングモータ38をOFFにする。この直後に、スピンドルモータ11が回転して、大径ディスクD1を回転させ、またスレッドモータが回転してピックアップユニット14を大径ディスクD1の半径方向に移動する。このピックアップユニット14により、大径ディスクD1の記録/再生が行われる。
【0057】
大径ディスクD1を搬出するときには、押釦4を押す。この押釦4が押されると、スピンドルモータ11が停止し、またスレッドモータが逆転して、ピックアップユニット14を初期位置に戻す。次に、モータ制御回路は、ローディングモータ38を逆転させ、ローディングスライダ43を後退させて、大径ディスクD1の搬出を開始する。この搬出時には、ローディングスライダ43の後退に伴って、各機構が上述した搬入時とは逆に作動する。即ち、ローディングスライダ43が後退を開始すると、昇降フレーム8が一旦最上昇位置に上昇してから退避位置まで降下する。この間に大径ディスクD1はチャッキング解除ピン71で突き上げられ、チャッキングヘッド13から外れる。このチャッキングが解除されるまでの間に、ディスク支持アーム19、ローディングアーム22、センタリングアーム27は中心方向への動作を開始し、大径ディスクD1の周縁を支持した状態となる(図9参照)。
【0058】
図5(B)に示すように、ラックスライダ65の前進(挿入方向に移動)により、支持部27aが突起65hに当接して、センタリングアーム27は回転軸28を支点に反時計方向に回転され、大径ディスクD1の左周縁を支持する。突起65hは、支持部27aが当接する部分が傾斜面であるから、容易にセンタリングアーム27を回転させることができる。大径ディスクD1の周縁を、各アーム19,22,27により支持した後は、ディスク支持アーム19の中心方向へ回転する力により大径ディスクD1を搬出し、その後端部をフロントベゼル3のスロット3aから露呈させたイジェクト位置へ押し出す。大径ディスクD1がイジェクト位置に押し出されると、ローディングスライダ43の先端によりリミットスイッチ(図示せず)がONする。このリミットスイッチがONすると、モータ制御回路はローディングモータ38をOFFし、搬出を終了させる。イジェクトされた大径ディスクD1は、操作者の指でつままれ、スロット3aから引き出される。
【0059】
次に、小径ディスクD2の搬入・搬出を説明する。スロット3aから小径ディスクD2が挿入されると、図11に示すように、小径ディスクD2は、挿入方向の前周縁がホルダー21に保持される。ここで、小径ディスクD2がスロット3aに対して左方へ偏って挿入された場合には、小径ディスクD2の左周縁が左前ガイドアーム25の支持部材25aに接触して右方向に押し戻される。
【0060】
小径ディスクD2が更に挿入されると、図12に示すように、ディスク支持アーム19が回転軸59bを支点に反時計方向へ回転される。このディスク支持アーム19の回転に連動して、ラックスライダ65が僅かに後退(挿入方向と逆方向に移動)するとともに、右前ガイドアーム29の支持部材29aが小径ディスクD2の右周縁に接触する。図4(B)に示すように、ラックスライダ65の後退により、従動ピン25bが押圧カム部65cと回転阻止部65gとの間に入り込むため、左前ガイドアーム25が回転軸26を中心に反時計方向に回転し、支持部材25aが小径ディスクD2の左後周縁に接触する。これにより、小径ディスクD2は、前記支持部材25a、29aとホルダー21の3点で支持された状態となる。従動ピン25bが押圧カム部65cと回転阻止部65gとの間に入り込むと、従動ピン25bが回転阻止部65gに当接して、左前ガイドアーム25の退避位置への回転が阻止される。これにより、左前ガイドアーム25で、小径ディスクD2をセンタリング位置に向けて確実に押すことができる。
【0061】
図12に示すように、ディスク支持アーム19の回転によりスイッチ60がオンされると、ローディングモータ38が駆動する。ローディングモータ38の駆動は、ローディングスライダ43のラックギヤ43aに伝達され、ローディングスライダ43が前進していく。
【0062】
ローディングスライダ43が前進すると、右前ガイドアーム29の第2ピン29dが小径ディスク用カム部43c−2へ進入する。このとき、小径ディスク用カム部43c−2によって、右前ガイドアーム29が回転軸30を支点に僅かに時計方向に回転して、小径ディスクD2の右周縁が支持部材29aにより支持される。右前ガイドアーム29は、ねじりバネ31によって回転軸30を支点に反時計方向に回転するように付勢されるから、第2ピン29dは、片側カム面から抜け出ることがない。
【0063】
ローディングスライダ43の前進に連動して、ラックスライダ65が後退(挿入方向と逆方向に移動)すると、左前ガイドアーム25は、押圧カム部65cによって回転軸26を支点に反時計方向に回転しながら、支持部材25aで小径ディスクD2の左後周縁を支持して、センタリング位置に向けてガイドしていく。
【0064】
ローディングスライダ43の前進に連動して、ディスク支持アーム19が小径ディスクD2を支持したまま外側方向へ回転していく。センタリングアーム27は、回転軸28を支点に反時計方向に回転して、小径ディスクD2の左周縁が支持部27aにより支持される。
【0065】
ローディングスライダ43が更に移動して小径ディスクD2の搬入が継続されると、右前ガイドアーム29が回転を停止する。その後、ローディングスライダ43の移動量に応じて、ディスク支持アーム19が小径ディスクD2を支持したまま外側方向へ回転し、そして左前ガイドアーム25及びセンタリングアーム27が中心方向へ回転する。
【0066】
図13に示すように、ローディングスライダ43が更に移動して小径ディスクD2の搬入が継続されると、ローディングスライダ43の前進に連動して、ディスク支持アーム19は外側方向へ大きく回転して小径ディスクD2の周縁の支持を終了するとともに、この回転によりギヤディスク59がラックスライダ65を後退させる。ラックスライダ65が後退すると、従動ピン25bが押圧カム部65cと回転阻止部65gとの間から抜けて、退避カム部65eによって従動ピン25bがガイドされるから、左前ガイドアーム25は回転軸26を支点に時計方向に回転し、小径ディスクD2の周縁の支持を終了する。小径ディスクD2は、センタリングアーム27の支持部27a、右前ガイドアーム29の支持部材29a、右後ガイドアーム35の支持部35aとの3点で周縁が支持された状態で、センタリング位置に位置決めされる。
【0067】
センタリング位置に位置決め中にも、ローディングスライダ43が移動し、この移動によって、昇降フレーム8が上昇を開始する。そして、図14に示すように、昇降フレーム8が最上昇位置に上昇して、チャッキングヘッド13が小径ディスクD2の中心孔D2aをチャッキングする。
【0068】
チャッキング完了後のローディングスライダ43及びラックスライダ65の移動により、アーム19,22,27,29,35が回転領域外の退避位置に移動する。チャッキング完了後のローディングスライダ43の移動により、昇降フレーム8が僅かに下降して、小径ディスクD2を再生/記録位置に位置決めする。右前ガイドアーム29は、ローディングスライダ43の移動により、小径ディスク用カム部43c−2の端部(挿入方向の上流側の端部)が第2ピン29dに当接して、右前ガイドアーム29をねじりバネ31の付勢に抗して反時計方向に向けて付勢する。これにより、右前ガイドアーム29は、退避位置(小径ディスクD2の回転領域外)に回転する。
【0069】
小径ディスクD2が再生/記録位置に位置決めされると、ローディングスライダ43の先端がリミットスイッチをONするから、ローディングモータ38が停止する。前述したように、スピンドルモータが回転して、小径ディスクD2の記録/再生が可能となる。
【0070】
小径ディスクD2を取り出すには、押釦4を押す。大径ディスクD1と同様に、ローディングモータ38が逆転して、ローディングスライダ43を後退させる。このローディングスライダ43が後退を開始すると、昇降フレーム8は、一旦上昇してから退避位置まで降下する。この間に小径ディスクD2は、チャッキング解除ピン71で突き上げられ、チャッキングヘッド13によるチャッキングが解除される。
【0071】
上記のようにして小径ディスクD2のチャッキングが解除されるまでの間に、図13に示すように、アーム35、27、29が中心方向へ回転して小径ディスクD2の周縁を支持する状態となる。つづいて図12,図11の逆順を辿る動作において、ディスク支持アーム19が回転軸59bを中心として時計方向に回転するときに、小径ディスクD2をスロット3aに向けて押し出す。また、小径ディスクD2がイジェクト位置に押し出されると、ローディングスライダ43の前端によってリミットスイッチがONして、ローディングモータ38が停止する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】ディスク装置の外観斜視図である。
【図2】ディスク装置の内部を示す斜視図である。
【図3】ローディング機構の一部を示す分解斜視図である。
【図4】左前ガイドアームとラックスライダとを示す斜視図であり、(A)はディスク挿入前を、(B)は小径ディスクを搬入しているときをそれぞれ示す。
【図5】センタリングアームとラックスライダとを示す斜視図であり、(A)はディスク挿入前を、(B)は大径ディスクをセンタリング位置に位置決めするときを、(C)は大径ディスクをチャッキングした後をそれぞれ示す。
【図6】ローディング機構の一部を示す分解斜視図である。
【図7】大径ディスクをスロットに挿入した状態のローディング機構を示す平面図である。
【図8】大径ディスクをディスク支持アームとローディングアームと左前ガイドアームとで支持した状態のローディング機構を示す平面図である。
【図9】大径ディスクをセンタリング位置に位置決めした状態のローディング機構を示す平面図である。
【図10】大径ディスクをチャッキングした状態のローディング機構を示す平面図である。
【図11】小径ディスクをスロットに挿入した状態のローディング機構を示す平面図である。
【図12】小径ディスクをディスク支持アームと左前ガイドアーム右前ガイドアームとで支持した状態のローディング機構を示す平面図である。
【図13】小径ディスクをセンタリング位置に位置決めした状態のローディング機構を示す平面図である。
【図14】小径ディスクをチャッキングした状態のローディング機構を示す平面図である。
【符号の説明】
【0073】
1 ディスク装置
3a スロット
25 左前ガイドアーム
27 センタリングアーム
43 ローディングスライダ
65 ラックスライダ
65b 受け部
65c 押圧カム部
65d 直線部
65e 退避カム部
65g 回転阻止部
65h 突起
D1 大径ディスク
D2 小径ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロットを通して小径ディスクと大径ディスクとが装填可能なディスク装置において、
前記小径又は大径ディスクの搬入/搬出時にモータで作動され、前記小径又は大径ディスクの移動方向とほぼ平行に直線移動するローディングスライダと、
前記ローディングスライダに連動して回転し、前記小径又は大径ディスクの周縁に当接してセンタリング位置に位置決めするとともに、前記小径又は大径ディスクのチャッキング完了後に前記周縁から離れた退避位置に移動するセンタリングアームと、
前記ローディングスライダに連動して直線移動するスライダと、
前記スライダに設けられ、前記センタリングアームが前記大径ディスクをセンタリング位置に位置決めするときに、前記センタリングアームの一部を受け止めて前記退避位置への移動を阻止し、前記チャッキング完了後に前記センタリングアームの一部から離れて、前記センタリングアームの前記退避位置への移動を可能にする突起と、
を備えることを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
前記小径又は大径ディスクの周縁に当接する先端部を有し、回転可能なガイドアームと、
前記ガイドアームに設けた従動ピンと、
前記スライダに形成されており、前記大径ディスクに対しては、前記大径ディスクの周縁をガイドして前記センタリング位置に向かわせるようにし、前記小径ディスクに対しては、前記センタリング位置に向けて前記小径ディスクの周縁を押すようにし、前記小径又は大径ディスクが前記センタリング位置に到達する前に前記周縁から退避するように、前記従動ピンを介して前記ガイドアームを回転させるためのカムと、
前記従動ピンが前記カムに接触するように、前記ガイドアームを付勢するバネと、
前記スライダ上で前記カムに対面して設けられ、前記小径ディスクの周縁を押す区間では、前記ガイドアームが前記小径ディスクの周縁から離れる方向に回転しないように前記従動ピンを受け止める回転阻止部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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