説明

デジタルタイムスイッチ

【課題】操作パネルの簡素コンパクト化とキー等の操作容易性とを同時に達成すること。
【解決手段】複数の時刻表示をデジタル表示することが可能な表示画面(10)と、表示画面(10)上で複数の時刻表示それぞれを進めるために操作(アップ操作)される複数のアップ操作手段(15,16)と、表示画面(10)上で複数の時刻表示それぞれを戻すために操作(ダウン操作)される単一のダウン操作手段(13)とを備えた構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル処理により、現在時刻、負荷のオン時刻やオフ時刻の設定およびその設定に対応した動作を行うデジタルタイムスイッチに係り、特にオン時刻、オフ時刻の時刻合わせ操作の容易化を図ったデジタルタイムスイッチに関するものである。
【0002】
なお、本明細書で時刻とは年、月、日、時、分、秒、曜日のいずれも含む。時刻表示とはそれら時刻の表示を言う。また、時表示に関しての時刻表示は24時間表示も午前と午後の12時間表示(いわゆるAM表示、PM表示)も含む。
【背景技術】
【0003】
デジタルタイムスイッチでは、例えば、現在時刻、オン時刻、オフ時刻等の時刻の設定やその他の操作を行うための操作部(各種キーやスイッチ等)と、これら時刻やその他の表示を行う表示画面と、これら時刻設定に関するプログラム内容を記憶する記憶部と、これら操作部の操作に対応する制御、表示画面に対する表示制御および記憶部に対する書込みや読取り制御、その他の制御を行う制御部とを備える。操作部により例えばオン時刻、オフ時刻を設定するに際して使用者は表示画面に表示されているそれら時刻表示をモニタしながら行う。その場合、例えばオン時刻として「時」と「分」とより表示画面上に表示されている時刻表示よりも進める操作(アップ操作)を行う場合は「時」の時刻表示を進める操作のための「時」キー、「分」の時刻表示を進める操作のための「分」キーによりアップ操作を行っている。これら「時」、「分」以外の時刻として「年」「月」「日」等があり、これら時刻表示を表示画面上でアップ操作するためのキーとして「年」の時刻表示を進めるための「年」キー、「月」の時刻表示を進めるための「月」キー、「日」の時刻表示を進めるための「日」キーと称することができるものがある。これら時刻表示を進める操作を行うことができるキーはアップ操作キーということができる。以下、図4を参照して従来のデジタルタイムスイッチにおいて説明の理解のためこれら各種のアップ操作キーのうち「分」キーをアップ操作キーの代表にして従来による時刻表示の設定のための操作例を説明する。図4では例えば現在時刻に時刻合わせする操作とその操作のための「時」と「分」とを時刻表示する表示画面例を示している。時刻設定には現在時刻以外にオン時刻、オフ時刻、他の時刻もあるがそれらは現在時刻の時刻合わせと同様であるのでその説明は略する。図4に示す表示画面は表示桁が説明の一例で4桁であり、図中破線を挟んで表示画面左側半分を時表示用表示画面とし、表示画面右側半分を分表示用表示画面としている。時表示用表示画面は例えば「00」時から「12」時まで(午前または午後)の12時間での時刻表示、あるいは「00」時から「24」時までの24時間での時刻表示を、分表示用表示画面は「00」分から「59」分までの時刻表示を行うようになっている。図4で、d1は現在時刻の時刻合わせ前の時刻表示の表示画面であり、この表示画面d1内の時表示用表示画面は「00」時、表示画面d1内の分表示用表示画面は「00」分を表示して表示画面全体の時刻表示は「00:00」(00時00分)になっている。現在時刻の時刻合わせ時刻を「00:58」(00時58分)とする。これは時表示用表示画面では「00」時の時刻表示であり、分表示用表示画面では「58」分の時刻表示である。
【0004】
時刻合わせのため、「分」キーを操作(up1)すると、この操作に対応して表示画面d2内の分表示用表示画面上の時刻表示は「01」分になる。さらに「分」キーを操作(up2)すると、この操作に対応して表示画面d3内の分表示用表示画面上の時刻表示は「02」分になる。さらに「分」キーを操作(up3…up4)していくと、表示画面d4内の分表示用表示画面上の時刻表示は「58」分になる。表示画面d4内の時表示用表示画面上の時刻表示が「00」時、分表示用表示画面上の時刻表示が「58」分を表示しているので、現在時刻が「00:58」(00時58分)に時刻合わせされたことを使用者は確認することができる。
【0005】
ところでこのような「分」キーの操作に、例えば、操作時間の短縮化等のためアップ操作の途中段階から分表示用表示画面における「分」の時刻表示が早送りされる操作機能が付属されていると、使用者は「分」キーを操作オーバーしてしまい、そのために、分表示用表示画面の分表示が「58」分から「59」分に操作(up5)されてしまうことがある。このような場合、「分」の時刻表示「59」分が設定目標である時刻表示「58」分の直前であるにもかかわらず、使用者は「分」キーをアップ操作(up6)して上記アップ操作(up1,up2,up3,up4)を繰り返す必要がある。このような操作はたいへん煩わしいことであった。このような煩わしい操作は、他のアップ操作キーである時キー、月キー、年キー等においても同様であった。
【0006】
そこで、本出願人は、上記した課題を解決するべく、鋭意研究を行い、その研究の過程で、従来のデジタルタイムスイッチでは無かったキーとして、その操作パネル上に表示画面上の時刻表示を戻す操作(ダウン操作)をすることができるキーとしてダウン操作キーを配備することを考え付いた。
【0007】
しかしながら、アップ操作キー1つに対して単にダウン操作キーを1つ配備すると、時刻表示が1種類ではなく、複数種類、例えば、「時」の時刻表示と、「分」の時刻表示との2種類になると、「時」の時刻表示にアップ操作キーとダウン操作キー、「分」の時刻表示にもアップ操作キーとダウン操作キーとが必要となり、ダウン操作キーの配置個数が増加し、操作パネルがそれらダウン操作キーを配置するために大型化するか、操作パネルを大型にしない場合では、キーの配置密度が大きくなり、操作しづらくなるという課題があった。
【0008】
一方、同一のキーにアップ操作とダウン操作との両機能を持たせることが考えられるが、この場合では、キーの数は増大しないものの、アップ操作とダウン操作とを同一のキー上で操作分けする必要があり、操作しづらい上に、同一のキーであっても、キーサイズが大型のキーとなり、操作パネルの大型化をもたらしてしまうという課題があった。
【特許文献1】特開2001−28137号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明により解決すべき課題は、操作パネルの簡素コンパクト化とキー等の操作容易性とを同時に達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明第1に係るデジタルタイムスイッチは、複数の時刻表示をデジタル表示することが可能な表示画面と、表示画面上で複数の時刻表示それぞれを進めるために操作(アップ操作)される複数のアップ操作手段と、表示画面上で複数の時刻表示それぞれを戻すために操作(ダウン操作)される単一のダウン操作手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
上記時刻には「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」、「曜日」のいずれも含む。
【0012】
時刻表示とはそれら時刻の表示を言う。
【0013】
「時」の時刻表示に関しては、24時間表示も午前と午後の12時間表示(いわゆるAM表示、PM表示)も含む。
【0014】
本発明のデジタルタイムスイッチは、デイリー式(24時間式)、週間式、月間式、年間式、等の各種のデジタルタイムスイッチを含むことができる。
【0015】
操作手段は、キータイプ、スイッチタイプ、その他のタイプを含む。
【0016】
本発明では、複数のアップ操作手段により操作された時刻表示を単一のダウン操作手段により、直前の時刻表示を含めそれ以前の時刻表示にダウン操作することが可能であるから、第1に、例えばアップ操作された直前の時刻表示であるのに面倒なアップ操作をせざるを得なかった従来のデジタルタイムスイッチと比較して、アップ操作された直前の時刻表示に簡単にダウン操作することができるようになり、時刻表示の設定操作が容易化するようになること、第2に、複数のアップ操作手段として例えばアップ操作キーそれぞれにダウン操作手段として例えばダウン操作キーを配備する必要がなくなり、複数のアップ操作キーに対して単一のダウン操作キーを配備するだけでよいので、それらを配備する操作パネルのパネル構成を簡素コンパクトにすることができる。
【0017】
(2)上記(1)ではダウン操作手段がダウン操作機能と、アップ操作を除く他の操作機能とを兼用する同一キーにより構成されていることが好ましい。ダウン操作しないときは他の操作に用いることができるので、当該他の操作機能を持つキーを別途に配置する必要がなくなり操作パネルのパネル構成をより簡素コンパクトにすることができるようになる。
【0018】
(3)上記複数のアップ操作手段が複数のアップ操作キーとして操作パネル上に複数位置に配置されている一方で、上記ダウン操作手段が単一のダウン操作キーとして操作パネル上の単一位置に配置されていることが好ましい。
【0019】
この場合、操作パネル上において、ダウン操作キーが複数のアップ操作キーに対して単一配備されているので、この単一のダウン操作キーがいずれのアップ操作キーに対してもダウン操作するダウン操作キーとしての操作位置を容易に特定することができる結果、使用者のダウン操作を容易化することができる。
【0020】
なお、アップ操作手段の操作によりその時刻表示がその表示桁内の最大値からプラス1したときは桁上がりせず表示桁の桁全てをリセット値「0」に表示制御されても、ダウン操作手段は、表示画面の表示をリセット値表示から最大値表示へとダウン操作することが可能になっていることが好ましい。この場合、ダウン操作をその表示桁内の最大値からプラス1されて表示桁内の桁全てがリセット値「0」に表示された後でも、表示桁内の最大値にダウン操作することが可能であるので、アップ操作手段のアップ操作が行き過ぎて表示桁内の桁全てがリセット値「0」に表示されても、使用者は、再度、アップ操作手段を操作して目的とする時刻表示までアップ操作する必要がなくなり、従来の設定操作のわずらわしさから解放される。例えば分表示が「00」になっていてもダウン操作手段の操作により「59」にダウン操作することができる。
【0021】
なお、本発明のデジタルタイムスイッチは、例えば、外部負荷等の稼動時間あるいは稼動回数を積算表示することができる積算機能を備え、これら積算による積算値に設定値を設定することができるようにものとし、この場合の外部負荷の稼動時間、稼動回数を表示画面上に表示することができるようにしてもよい。
【0022】
なお、時刻設定時間の短縮化のためアップ操作キーやダウン操作キーの操作途中の段階から時刻表示が早送りされるようになっている場合、特定の時刻表示で時刻表示のアップやダウンを停止させる機能を有することが好ましい。この特定の時刻表示とは「分」の時刻表示であれば、例えば、「00」分である。上記機能を有することにより、アップ操作キーやダウン操作キーが連続操作され続けた場合に、時刻表示が「00」分、「01」分、…「59」分、「00」分、「01」分…と循環されてしまうことを回避することができる。これは、「時」の時刻表示では「00」時、「日」の時刻表示では「01」日等である。他の時刻表示でも同様の機能を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、操作パネルの簡素コンパクト化とキー等の操作容易性とを同時に達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係るデジタルタイムスイッチを説明する。
【0025】
図1は実施の形態の週間2chタイプのデジタルタイムスイッチの操作パネルを示す図である。図1を参照して、10は表示画面、11はモード切替スイッチ、12は曜日キー、13は休日/ダウン操作キー(ダウン操作手段)、14は出力「入」「切」スイッチ、15は時キー(アップ操作手段)、16は分/パルス幅キー(アップ操作手段)、17はセットキー、18は出力設定切替スイッチ、19は時刻合わせキー、20はテストキー、21はコピー/サイクルキー、22は+1h消去キー、23はリセットキーである。なお、デジタルタイムスイッチは週間2chタイプに限定されるものではなく他のタイプのすべてに適用することができる。
【0026】
図2を参照して現在時刻への時刻合わせを説明する。現在時刻(曜日/時/分)を土曜日の17:28に時刻合わせする例である。モード切替スイッチ11を運転モードに操作する(図2(a)参照)。次いで、時刻合わせキー19を2秒以上押す(図2(b)参照)。このとき表示画面10には「0:0020」の時刻表示と絵時計マーク24と「PW」の電源表示26と「 」による曜日表示28とが表示されている。絵時計マーク24は時刻合わせキー19の2秒以上の連続押し操作により点滅する。次いで、曜日キー12は「日」から「土」までの7つの曜日キーのうちの土曜日用の「土」キーを押し操作すると、曜日表示28が土曜表示に移動する。この点灯で、時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作して「17:28」に時刻表示を設定する(図2(c)参照)。次いで、セットキー17を押し操作すると設定が確定する(図2(d)参照)と同時に、0秒より計時が開始する。
【0027】
以上において、アップ操作手段は、時キー15、分/パルス幅キー16が該当する。この時キー15、分/パルス幅キー16を押し続けると、表示画面10における時刻表示が早送りで表示される。実施の形態ではアップ操作手段の一例として時キー15、分/パルス幅キー16を挙げたが、アップ操作手段はこれに限定されず、他の週間式のデジタルタイムスイッチ、あるいは、年間式のデジタルタイムスイッチでは年キー、月日キーやその他のキーが該当する。
【0028】
本実施の形態では設定時刻を戻す操作(ダウン操作)するダウン操作手段を備えたことを1つの特徴とする。実施の形態のダウン操作手段は、休日/ダウン操作キー13が該当する。この休日/ダウン操作キー13をその操作モードを「時」または「分」の時刻合わせモードにして押すと、アップ操作手段である時キー15や分/パルス幅キー16が押した直前の時刻表示から時刻表示がダウンされる。例えば、図2(c)のように時刻表示されている表示画面の状態においては分/パルス幅キー16を操作しすぎて「分」の時刻表示が「28」分ではなくそれよりプラス1大きい「29」分に表示画面上に時刻表示される操作をした場合、分/パルス幅キー16を操作していくと、表示画面上で「分」の時刻表示を「29」「30」…「59」「00」「01」「02」…「27」「28」にアップ操作する必要がある。
【0029】
これに対して分/パルス幅キー16を操作しすぎて「分」の時刻表示が行き過ぎた後に、休日/ダウン操作キー13を操作すると、分表示を分/パルス幅キー16の操作による「分」の時刻表示「29」分の直前の「分」の時刻表示「28」分にダウンすることができる。
【0030】
ここで、ダウン操作手段であるダウン操作キーは休日キーとも兼用した休日/ダウン操作キー13の構成になっているが、兼用することは必須ではなく、ダウン操作キーを休日キーとは別体構成としてもよい。
【0031】
次に、実施の形態では複数のアップ操作手段である時キー15と分/パルス幅キー16とに対して、単一のダウン操作手段として休日/ダウン操作キー13を配備したことを別の1つの特徴とする。この単一のダウン操作手段である休日/ダウン操作キー13は、複数のアップ操作手段である時キー15と、分/パルス幅キー16とのそれぞれにより操作された時刻表示をダウン操作するのに共用される。もちろん、アップ操作手段は実施の形態に限定されず、年、月、日、時、分すべてのキーをアップ操作キーとして備えたものとしてもよく、この場合も、単一のダウン操作キーによりダウン操作することができるようにしてもよい。
【0032】
以上の本実施の形態においては、複数のアップ操作手段である時キー15、分/パルス幅キー16により操作された「時」と「分」の時刻表示を単一のダウン操作手段である休日/ダウン操作キー13により、時キー15、分/パルス幅キー16により設定された直前の時刻表示を含めそれ以前の時刻表示にダウン操作することが可能である。
【0033】
したがって、本実施の形態では、例えば分/パルス幅キー16により時刻表示「29」分にアップ操作された直前の時刻表示が「28」分である場合、休日/ダウン操作キー13によりアップ操作された直前の時刻表示「28」分に簡単にダウン操作することができるから、時刻表示の設定操作がきわめて容易になる。
【0034】
加えて、本実施の形態では、複数のアップ操作手段、例えば、時キー15、分/パルス幅キー16それぞれに、ダウン操作手段例えばダウン操作キーを配備する必要がなくなり、単一のダウン操作キー、すなわち、単一の休日/ダウン操作キー13を配備するだけでよいので、操作パネルの構成を極めて簡素コンパクトにすることができる。
【0035】
さらに加えて、本実施の形態では、操作パネル上において、単一の休日/ダウン操作キー13が複数のアップ操作キーである時キー15、分/パルス幅キー16それぞれが複数の位置に配置されているのに対して単一の位置に配備されているので、時キー15、分/パルス幅キー16のいずれかのアップ操作に係る時刻表示をその直前の時刻表示にダウン操作するダウン操作キーとしての操作位置を容易に特定することができ、使用者のダウン操作が便利かつ容易になる。
【0036】
次に図3を参照して実施の形態によるダウン操作を詳しく説明する。
【0037】
図3では現在時刻に時刻合わせする操作とその操作のための「時」と「分」とを時刻表示している表示画面例である。時刻設定には現在時刻以外にオン時刻、オフ時刻、他の時刻もあるがそれらは現在時刻の時刻合わせと同様であるのでその説明は略する。
【0038】
図3においては複数のアップ操作手段のうちの1つのアップ操作キー2、単一のダウン操作手段であるダウン操作キー4とが例示され、図3の各表示画面d1−d5は図中破線を挟んで左側半分が時表示用表示画面6a、右側半分が分表示用表示画面6bである。時表示用表示画面6aは例えば「00」時から「12」時まで(午前または午後)の12時間での時表示、あるいは「00」時から「24」時までの24時間での時表示を、分表示用表示画面6bは「00」分から「59」分までの分表示を行うようになっている。図3でd1は現在時刻の時刻合わせ前の時刻表示の表示画面であり、表示画面d1内の時表示用表示画面6aは「00」、表示画面d1内の分表示用表示画面6bは「00」と表示して時刻表示は「00:00」になっている。現在時刻の時刻合わせ時刻を表示画面d4内の時表示用表示画面6aの時刻表示「00」と分表示用表示画面6bの時刻表示「58」との2種類の時刻表示の組み合わせである「00:58」とする。
【0039】
時刻合わせのため、アップ操作キー2を操作(up1)すると、この操作に対応して表示画面d2内の分表示用表示画面6bの時刻表示は「01」になる。さらにアップ操作キー2を操作(up2)すると、この操作に対応して表示画面d3内の分表示用表示画面6bの時刻表示は「02」になる。さらにアップ操作キー2を操作(up3…up4)していくと、表示画面d4内の分表示用表示画面6bの時刻表示は「58」になる。この表示画面d4では時表示用表示画面6aが「00」、分表示用表示画面6bが「58」を表示しているので、表示画面d4上での時刻表示が現在時刻「00:58」に設定されたことを使用者は確認することができる。
【0040】
ところでこのようなアップ操作キー2が操作の途中から早送りされるようになると、使用者はアップ操作キー2を操作オーバーして表示画面d4内の分表示用表示画面6bの時刻表示「58」から表示画面d5内の分表示用表示画面6bの時刻表示「59」に操作(up5)させすぎてしまうことがある。
【0041】
このような場合、実施の形態では、従来とは異なって、ダウン操作キー4を操作(down1)すると、分表示は表示画面d5内の分表示用表示画面6bの時刻表示の状態から、表示画面d4内の分表示用表示画面6bの時刻表示の状態、すなわち、時刻表示「59」から時刻表示d「58」に戻すことができる。もちろん、ダウン操作キー4を操作(down2,down3,down4,down5,down6)していくと、分表示は「58」から…(途中略)…「02」「01」「00」「59」へと時刻表示を戻すことができる。
【0042】
上記においては、「分」についてのアップ操作とダウン操作とを説明したが、「時」についても同様にしてダウン操作キー4により「時」の時刻表示についてアップ操作とダウン操作することができる。
【0043】
なお、本実施の形態のデジタルタイムスイッチの基本的な使用として、普通のタイマ動作としての使用例を説明する。例えば、月曜日から金曜日までの毎日8:30にオン、17:15にオフさせる場合、モード切替スイッチ11を「回路1」または「回路2」にする。曜日キー12を押し操作して「月」から「金」の「 」を点灯させる。次いで、時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してオン時刻を指定する。セットキー17を押し操作する。時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してオフ時刻を指定する。セットキー17を押し操作することにより、確定する。
【0044】
次に、日を渡るタイマ動作の使用例を説明する。例えば、月曜日の8:30から金曜日の17:15まで連続してオンさせる。モード切替スイッチ11を「回路1」または「回路2」にする。曜日キー12を押し操作して「月」キーのみ点灯させる。次いで、時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してオン時刻を指定する。セットキー17を押し操作する。曜日キー12の「月」キーを押し操作して表示画面10の「 」を消灯させ、曜日キー12の「金」キーを押し操作して表示画面10の「 」を点灯させる。次いで、時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してオフ時刻を指定する。セットキー17を押し操作することにより、確定する。
【0045】
次に、パルス動作の使用例を説明する。例えば、月曜日から土曜日までの毎日午前8:25から30秒間だけオンさせる。モード切替スイッチ11を「回路1」または「回路2」にする。曜日キー12を押し操作して「月」から「金」の「 」を点灯させる。次いで、時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してオン時刻を指定する。セットキー17を押し操作する。曜日キー12の「月」キーを押し操作して月−土に対応して表示画面10の「 」を点灯させる。次いで、時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してオン時刻を指定する。セットキー17を押し操作する。分/パルス幅キー16を押し操作してパルス幅を設定する。このキー16を押すとパルス幅は変わるようになっている。なお、このパルス動作におけるパルス幅の設定においても、ダウン操作機能が働く。セットキー17を押し操作することにより、確定する。
【0046】
次に、繰り返し(サイクル)動作の使用例を説明する。例えば、日曜日の8:00−19:00の間、5分のオン、1時間のオフを繰り返す。モード切替スイッチ11を「回路1」または「回路2」にする。コピー/サイクルキー21を押し操作する。次いで、曜日キー12を押して日曜日の「 」を点灯させる。次いで、曜日キー12を押して日曜日の「 」を点灯させる。次いで、時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してストップ時刻を設定する。セットキー17を押し操作する。次いで、時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してスタート時刻を設定する。セットキー17を押し操作する。時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してオン時間幅を設定する。セットキー17を押し操作する。時キー15、分/パルス幅キー16を押し操作してオフ時間幅を設定する。セットキー17を押し操作することにより、確定する。以上により、本実施の形態のデジタルタイムスイッチのキーの使用例をいくつか説明した。なお、+1h/消去キー22の押し操作によりプログラムを部分あるいは全部消去することができる。休日キー/ダウン操作キー13により休日の設定が可能である。テストキー20によりプログラムのテストができる。コピー/サイクルキー21の押し操作により動作曜日のコピーができる。その他のキー、スイッチの説明は略する。
【0047】
なお、実施の形態のデジタルタイムスイッチの回路構成の図示は略するが、実施の形態のデジタルタイムスイッチはマイクロコンピュータを内蔵する。マイクロコンピュータは周知されるように、CPU、ROM、RAM、電源部、等を備え、内蔵プログラムに従い、インターフェースを通じて、各種キー11−13、15−17、19−23、各種スイッチ14、18の操作に係る信号に応答して、計時動作の制御、計時データの記憶制御を行うとともに、インターフェースを通じて、上記各使用例で説明したように表示画面10を表示制御するようになっている。
【0048】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、種々な変更ないしは変形を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るデジタルタイムスイッチの操作パネルを示す図である。
【図2】図2は、図1のデジタルタイムスイッチにおいて時刻合わせの説明に供する表示画面を示す図である。
【図3】図3は、図1の時刻表示のアップ操作、ダウン操作の説明に供する表示画面を示す図である。
【図4】図4は、従来のデジタルタイムスイッチによる時刻表示の設定操作の説明に供する表示画面を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
2 アップ操作キー
4 ダウン操作キー
6a 時表示用表示画面
6b 分表示用表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の時刻表示をデジタル表示することが可能な表示画面と、
表示画面上で複数の時刻表示それぞれを進めるために操作(アップ操作)される複数のアップ操作手段と、
表示画面上で複数の時刻表示それぞれを戻すために操作(ダウン操作)される単一のダウン操作手段と、
を備えたことを特徴とするデジタルタイムスイッチ。
【請求項2】
上記ダウン操作手段が、ダウン操作する機能と、アップ操作を除く他の操作機能とを兼用する同一キーにより構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のデジタルタイムスイッチ。
【請求項3】
上記複数のアップ操作手段が複数のアップ操作キーとして操作パネル上に複数位置に配置されている一方で、上記ダウン操作手段が単一のダウン操作キーとして操作パネル上の単一位置に配置されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のデジタルタイムスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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