説明

ドアクローザ

【課題】作動油が外部に漏れることを防止し、ドアの開操作がスムーズなドアクローザの提供。
【解決手段】ドアクローザ1は、作動油が充填された密閉空間3aを有するハウジング3と、通油孔7を備え、密閉空間3aにコイルスプリング5の一端により付勢された状態で往復移動可能に配置されるピストン4と、ピストン4の外側に配置されたラック・ピニオン機構9と、ラック・ピニオン機構9に連結された回転軸12とを備えている。密閉空間3a内には膨張吸収部材13が通油孔7とは接触不能に配置されている。膨張吸収部材13はドアクローザの組み立て時にはコイルスプリング5の他端5bの位置を規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開いたドアをゆっくりと自動的に閉めるドアクローザ(ドア自閉装置)の改良に関し、特に作動油漏れ対策に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ドアクローザは、作動油が充填された密閉空間を有するハウジングを備え、該ハウジングの密閉空間には、コイルスプリングにより付勢されたピストンが往復移動可能に配置されている。また、上記ピストンにはラック・ピニオン機構が組み付けられ、該ラック・ピニオン機構のピニオンには、回転軸が上下ハウジングを貫挿するように連結されている。さらに、この回転軸の上端には、リンク機構の一端が連結され、該リンク機構の他端は建物のドア開口部の上枠側に連結されている。
【0003】
そして、ドアを開操作すると、その回転動作が上記リンク機構を介して回転軸に伝達され、さらに上記ラック・ピニオン機構を介してピストンの直線運動に変換される。これにより、上記ピストンがハウジングの密閉空間を移動することでコイルスプリングを圧縮し、ドアから手を離すと、この圧縮されたコイルスプリングの反発力によりドアがゆっくりと自動的に閉まるようになっている。このドアの閉速度は、ピストンの移動に連動して流動する作動油の流量を速度調整弁で制御することで調整される。
【0004】
ところで、この種のドアクローザとして、下記特許文献1には、コイルスプリングの内部に耐油性および耐熱性の樹脂材料からなる袋を挿入しておくことにより、温度上昇による作動油の膨張を袋の変形で吸収し、作動油が外部に漏れることを防止するようにしたドアクローザが開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1のドアクローザは、ピストンが移動する際にコイルスプリングの内部に挿入された袋の端部がピストンに形成された通油孔を塞いでしまい、ドアをスムーズに開操作することができなくなるという問題を有している。
【0006】
また、特許文献1のドアクローザのようにピストンの外周にラックを形成してラック・ピニオン機構を設けるタイプのドアクローザは、コイルスプリングが歪んだ状態で配置される場合があるという問題を有している。そこで、この問題について図6及び図7に基づいて説明する。図6はドアクローザ本体202の断面図であり、ドアクローザ本体202は、図示せぬ作動油が充填された密閉空間203aを有するハウジング203を備え、ハウジング203内部(密閉空間203a)には、コイルスプリング205がその一端205aをピストン204内に収容され、他端205bが左側のエンドプラグ206に当接するようにして配置されており、コイルスプリング205のバネ力によりピストン204を図6の右方向に付勢している。ピストン204の外周にラック210を形成してラック・ピニオン機構209が設けられており、図示せぬドアを開操作するとピストン204がラック・ピニオン機構209を介してコイルスプリング205を圧縮しながら密閉空間203aを図6の左方向に直線移動するように構成されている。
【0007】
図6に示されるようにコイルスプリング205の他端205bが適正な位置でエンドプラグ206に当接していれば、ピストン204の図6の左方向への直線移動はスムーズである。しかしながら、ドアクローザ本体202の組み立て時にコイルスプリング205の他端205bがエンドプラグ206に当接する位置が周方向にズレてしまった場合には、図7に示すようにコイルスプリング205が歪んだ状態となることから、ドアをスムーズに開操作することができなくなるという問題が生じてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7−269220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、作動油が外部に漏れることを防止し、ドアの開操作がスムーズなドアクローザを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであって、作動油が充填された密閉空間3aを有するハウジング3と、通油孔7を備え、該密閉空間3aにコイルスプリング5の一端5aにより付勢された状態で往復移動可能に配置されるピストン4と、該ピストン4の外側に配置されたラック・ピニオン機構9と、該ラック・ピニオン機構9に連結された回転軸12とを備え、ドア100の開操作によりその回転動作を該ピストン4の直線動作に変換して該ピストン4を該コイルスプリング5の付勢力に抗して該密閉空間3aで移動させ、ドア100から手を離すことにより該ピストン4を該コイルスプリング5の付勢力により該密閉空間3aで移動させてドア100を自動的に閉めるように構成されたドアクローザ1、30において、該密閉空間3a内には膨張吸収部材13、32が該通油孔7とは接触不能に配置され、該膨張吸収部材13、32はドアクローザ1、30の組み立て時には該コイルスプリング5の他端5bの位置を規制することを特徴とするドアクローザ。
【0011】
ここで、該膨張吸収部材13、32は独立気泡構造を有するスポンジゴムであることが好ましい。
【0012】
また、該膨張吸収部材13はリング状であり、該膨張吸収部材13の内周面13Aが該コイルスプリング5に当接して該コイルスプリング5の他端5bの位置を規制することが好ましい。
【0013】
また、該膨張吸収部材32は略円柱状であり、該膨張吸収部材32の外周面32Aが該コイルスプリング5に当接して該コイルスプリング5の他端5bの位置を規制することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明のドアクローザによれば、温度上昇による作動油の膨張を膨張吸収部材で吸収し、作動油が外部に漏れることを防止することができる。また、膨張吸収部材により通油孔が塞がれたり、コイルスプリングが歪んだ状態で配置されたりして、ドアの開操作に不具合が生じることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第一の実施形態に係るドアクローザをドアに取り付けた状態の正面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】第一の実施形態のスポンジゴムを示し、(A)は正面図、(B)は右側面である。
【図4】第二の実施形態を示す、図1のA−A線における断面図である。
【図5】第二の実施形態を示し、(A)は正面図、(B)は右側面図である。
【図6】従来のドアクローザ本体の断面図である。
【図7】従来のドアクローザ本体の断面図であり、組み立て後にコイルスプリングが歪んでいる状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の第一の実施形態にかかるドアクローザ1について図1乃至図3を参酌しつつ説明する。
【0017】
図1において、ドア100が左右一対の竪枠101の一方にヒンジ(図示せず)を介して取り付けられている。ドア100は、ドアクローザ1により開状態からゆっくり自動的に閉じるようになっている。
【0018】
ドアクローザ1は、ドアクローザ本体2を備えている。ドアクローザ本体2は、図示せぬ作動油が充填された密閉空間3a(図2参照)を有するハウジング3を備え、ハウジング3は金具16によりドア100上端に取り付けられている。
【0019】
ハウジング3内部(密閉空間3a)には、図2に示すように、ピストン4がコイルスプリング5のバネ力により図2の右方向に付勢された状態で往復移動可能に配置され、密閉空間3aがピストン4により高圧室A(図2右側の小領域)と低圧室B(図2左側の大領域)とに区画されている。図2中、6はエンドプラグであり、エンドプラグ6は、外周の雄ねじ部6aをハウジング3の嵌合孔3bの雌ネジ部3cに螺合させることで嵌合孔3bに嵌着されている。コイルスプリング5の一端5aは、ピストン4の空洞部4a内に挿入されてピストン4に当接し、コイルスプリング5の他端5bは左側のエンドプラグ6に当接する。
【0020】
ピストン4の内部には低圧室Bの一部を構成する空洞部4aが形成され、空洞部4aは通油孔7を介して高圧室Aに連通しているとともに、低圧室Bに連通している。通油孔7は、空洞部側通路7aと、該空洞部側通路7aよりも大きい高圧室側通路7bとからなり、高圧室側通路7b内に移動可能にボール8が収容されている。ドア閉状態では高圧室Aの内圧でボール8が空洞部側通路7aに押し付けられて空洞部側通路7aが閉じ、高圧室A側の作動油が低圧室B側に流出しないようになっている。
【0021】
ピストン4の外側には、ラック・ピニオン機構9が設けられている。ラック・ピニオン機構9は、ピストン4の外周に形成されたラック10と、該ラック10に噛合するピニオン11とで構成され、該ピニオン11には、回転軸12がハウジング3を上下に貫挿するように連結されている。図1中、15は回転軸12の下端を覆い隠す円筒形のカップである。
【0022】
回転軸12の上端には、リンク機構20の一端が連結されている。そして、リンク機構20の他端は上枠102側に連結されている。具体的には、リンク機構20は、メインアーム21と連結アーム22とからなり、メインアーム21の一端が回転軸12の上端に連結され、メインアーム21の他端には、連結アーム22の一端が軸23周りに回転自在に連結されている。一方、上枠102には、ステー(三角板)24の基端が取り付けられており、該ステー24の先端には連結アーム22の他端が軸25周りに回転自在に連結されている。
【0023】
ハウジング3には、図示せぬ速度調整弁が挿着されており、密閉空間3aの高圧室Aと低圧室Bとの間を繋ぐ図示しない流路に臨んでいて、ピストン4の移動に連動して密閉空間3aを流動する作動油の流量を制御することでドア100の閉速度を調整するようにしている。
【0024】
図2に示すように、密閉空間3a内にはリング状のスポンジゴム13が配置されている。スポンジゴム13は、独立気泡構造を有するものであり、温度上昇によって密閉空間3a内の作動油が膨張した場合には、各気泡内の空気が圧縮されてスポンジゴム13は体積を収縮するようになっている。温度上昇による作動油の膨張はスポンジゴム13の体積変動により吸収されるようになっているので、密閉空間3aの内圧が高まりハウジング3からの油漏れを起こすことが防止される。スポンジゴム13は作動油が常温に戻ると元の体積に戻るようになっている。
【0025】
スポンジゴム13は、ピストン4と略同一の外径を備えると共に、コイルスプリング5の外径と略同一の内径を備えている。スポンジゴム13はコイルスプリング5に貫通されて密閉空間3a内に配置されている。スポンジゴム13は、ピストン4が図2の左方向に直線移動した場合であっても、ピストン4に形成された通油孔7と接触不能となっている。また、スポンジゴム13自体がコイルスプリング5上を図2の右方向に直線移動した場合であっても、スポンジゴム13はピストン4に形成された通油孔7と接触不能となっている。
【0026】
ドアクローザ本体2の組み立て時には、左側のエンドプラグ6がハウジング3の嵌合孔3bに嵌着された後に、スポンジゴム13、コイルスプリング5、ピストン4という順番で密閉空間3a内への配置が行われる。コイルスプリング5を密閉空間3a内に配置する際には、コイルスプリング5の他端5bを左側のエンドプラグ6に当接させるが、この際にスポンジゴム13の内周面13Aはコイルスプリング5に当接し、コイルスプリング5の他端5bがエンドプラグ6と当接する位置が周方向においてズレないようにコイルスプリング5の他端5bの位置を規制する。尚、スポンジゴム13は、本発明の膨張吸収部材に相当する。スポンジゴムは所望の大きさ・形状への加工が容易であるので、本発明の膨張吸収部材とするのに好適である。
【0027】
次に、第一の実施形態のドアクローザ1の動作について説明する。ドア100を開操作すると、その回転動作がリンク機構20を介して回転軸12に伝達されて回転軸12が回転する。これにより、ピニオン11が図2において反時計回りに回転し、ピストン4がラック・ピニオン機構9を介してコイルスプリング5を圧縮しながらハウジング3の密閉空間3aを図2の左方向に直線移動する。これにより、低圧室Bの作動油が空洞部4a及び空洞部側通路7aを経てボール8を高圧室A側に動かして空洞部側通路7aを開き、高圧室Aに流出する。そして、ドア100が閉方向に移動する力を蓄積しながら開かれる。ここで、第一の実施形態のドアクローザ1は、組み立て時にコイルスプリング5の他端5bの位置がスポンジゴム13により規制されるので、コイルスプリング5が歪んだ状態で組み立てられることがなく、ピストン4の図2の左方向への移動がスムーズである。また、ピストン4が図2の左方向に移動してもスポンジゴム13はピストン4の通油孔7に接触することがない。従って、本実施形態のドアクローザ1においては、スポンジゴム13が通油孔7を塞ぐことにより、ドア100をスムーズに開操作することができなくなるということがない。
【0028】
ドア100から手を離すと、圧縮されたコイルスプリング5がその反発力により伸長し、ピストン4がハウジング3の密閉空間3aで図2の右方向に直線移動する。この際、空洞部側通路7aは、ボール8が高圧室Aの内圧により空洞部側通路7aに押し付けられて閉じられているので、高圧室Aの作動油は空洞部側通路7aを経て低圧室Bに流出せず、図示せぬ速度調整弁及び流路を経て低圧室Bに流出する。これにより、ピニオン10が図2において時計回りに回転し、回転軸12の回転力がリンク機構20に伝達されてドア100がゆっくりと自動的に閉じる。
【0029】
次に、図4及び図5を参酌して第二の実施形態にかかるドアクローザ30について説明する。第二の実施形態にかかるドアクローザ30は、略円柱状のスポンジゴムをエンドプラグに固定配置することに特徴を有している。第一の実施形態で説明した部材と同一又は類似する部材については、同一符号を付して説明を省略する。
【0030】
図4中、31はエンドプラグであり、エンドプラグ31は、外周の雄ねじ部31aをハウジング3の嵌合孔3bの雌ネジ部3cに螺合させることで嵌合孔3bに嵌着されている。エンドプラグ31の凹部31Aには略円柱状のスポンジゴム32が圧入又は接着等により固定されている。スポンジゴム32は、独立気泡構造を有するものであり、温度上昇によって密閉空間3a内の作動油が膨張した場合には、各気泡内の空気が圧縮されてスポンジゴム32は体積を収縮するようになっている。温度上昇による作動油の膨張はスポンジゴム32の体積変動により吸収されるようになっているので、密閉空間3aの内圧が高まりハウジング3からの油漏れを起こすことが防止される。スポンジゴム32は作動油が常温に戻ると元の体積に戻るようになっている。
【0031】
略円柱状のスポンジゴム32は、同一径からなる基部32aと、図4中右方向に向かって径を小さくする縮径部32bとを備えている。基部32aの径は、コイルスプリング5の内径と略同一となっている。スポンジゴム32はエンドプラグ31に固定されているので、ピストン4が図2の左方向に直線移動した場合であっても、スポンジゴム32はピストン4に形成された通油孔7と接触不能となっている。
【0032】
ドアクローザ本体2の組み立て時には、スポンジゴム32が固定されたエンドプラグ31がハウジング3の嵌合孔3bに嵌着された後に、コイルスプリング5、ピストン4という順番で密閉空間3a内への配置が行われる。コイルスプリング5を密閉空間3a内に配置する際には、コイルスプリング5の他端5bを左側のエンドプラグ31に当接させるが、この際にエンドプラグ31に固定されているスポンジゴム32の外周面32A(基部32aの外周面)はコイルスプリング5に当接し、コイルスプリング5の他端5bがエンドプラグ31と当接する位置が周方向においてズレないようにコイルスプリング5の他端5bの位置を規制する。
【0033】
次に、第二の実施形態のドアクローザ30の動作について説明する。ドア100を開操作すると、その回転動作がリンク機構20を介して回転軸12に伝達されて回転軸12が回転する。これにより、ピニオン10が図4において反時計回りに回転し、ピストン4がラック・ピニオン機構9を介してコイルスプリング5を圧縮しながらハウジング3の密閉空間3aを図4の左方向に直線移動する。これにより、低圧室Bの作動油が空洞部4a及び空洞部側通路7aを経てボール8を高圧室A側に動かして空洞部側通路7aを開き、高圧室Aに流出する。そして、ドア100が閉方向に移動する力を蓄積しながら開かれる。ここで、第二の実施形態のドアクローザ30は、組み立て時にコイルスプリング5の他端5bの位置がスポンジゴム32により規制されるので、コイルスプリング5が歪んだ状態で組み立てられることがなく、ピストン4の図4の左方向への移動がスムーズである。また、ピストン4が図4の左方向に移動してもスポンジゴム32はピストン4の通油孔7に接触することがない。従って、第二の実施形態のドアクローザ30においては、スポンジゴム32が通油孔7を塞ぐことにより、ドア100をスムーズに開操作することができなくなるということがない。
【0034】
ドア100から手を離すと、圧縮されたコイルスプリング5がその反発力により伸長し、ピストン4がハウジング3の密閉空間3aで図4の右方向に直線移動する。この際、空洞部側通路7aは、ボール8が高圧室Aの内圧により空洞部側通路7aに押し付けられて閉じられているので、高圧室Aの作動油は空洞部側通路7aを経て低圧室Bに流出せず、図示せぬ速度調整弁及び流路を経て低圧室Bに流出する。これにより、ピニオン11が図4において時計回りに回転し、回転軸12の回転力がリンク機構20に伝達されてドア100がゆっくりと自動的に閉じる。
【0035】
本発明によるドアクローザは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、上述した実施形態において、スポンジゴムはリング状又略円柱状であったが、ドアクローザの組み立て時にはコイルスプリングの他端の位置を規制することができる形状であれば膨張吸収部材はいかなる形状でもよい。
【符号の説明】
【0036】
A 高圧室
B 低圧室
1 ドアクローザ
2 ドアクローザ本体
3 ハウジング
3a 密閉空間
4 ピストン
5 コイルスプリング
5a 一端
5b 他端
6 エンドプラグ
7 通油孔
8 ボール
9 ラック・ピニオン機構
10 ラック
11 ピニオン
12 回転軸
13 スポンジゴム(膨張吸収部材)
13A 内周面
30 ドアクローザ
31 エンドプラグ
32 スポンジゴム(膨張吸収部材)
32A 外周面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動油が充填された密閉空間を有するハウジングと、
通油孔を備え、該密閉空間にコイルスプリングの一端により付勢された状態で往復移動可能に配置されるピストンと、
該ピストンの外側に配置されたラック・ピニオン機構と、
該ラック・ピニオン機構に連結された回転軸とを備え、
ドアの開操作によりその回転動作を該ピストンの直線動作に変換して該ピストンを該コイルスプリングの付勢力に抗して該密閉空間で移動させ、ドアから手を離すことにより該ピストンを該コイルスプリングの付勢力により該密閉空間で移動させてドアを自動的に閉めるように構成されたドアクローザにおいて、
該密閉空間内には膨張吸収部材が該通油孔とは接触不能に配置され、該膨張吸収部材はドアクローザの組み立て時には該コイルスプリングの他端の位置を規制することを特徴とするドアクローザ。
【請求項2】
該膨張吸収部材は独立気泡構造を有するスポンジゴムであることを特徴とする請求項1に記載のドアクローザ。
【請求項3】
該膨張吸収部材はリング状であり、該膨張吸収部材の内周面が該コイルスプリングに当接して該コイルスプリングの他端の位置を規制することを特徴とする請求項1又は2に記載のドアクローザ。
【請求項4】
該膨張吸収部材は略円柱状であり、該膨張吸収部材の外周面がコイルスプリングに当接して該コイルスプリングの他端の位置を規制することを特徴とする請求項1又は2に記載のドアクローザ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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