説明

ネックブレース

着用者の首部の周りに配置されるカラー部材(12;212)と、カラー部材から延び、着用者の背部と当接する背面部材(14;214)とを有するネックブレース(10;110;210)。ブレースは、使用時、着用者の肩部とほぼ平行になる枢軸(X;Y)の周りでカラー部材および背面部材を互いに対して相対的に枢動させるための枢動手段(37、38、40;276a、276b、278、280a、280b、280c)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着用者、特にたとえばモータレースなどのスポーツ活動におけるライダーの頭部および首部に対するヘルメットによる保護を強化するために使用されるネックブレースに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、モータレースなどのスポーツ活動の参加者は、事故発生時に自らの頭部を保護するためにヘルメットを着用することが義務づけられている。
【0003】
着用者にさらなる保護を保証するために、通常は硬質の発泡樹脂である弾性材料製のカラーを着用者の上体とヘルメットの基部に配置して使用することが提案されている(たとえば特許文献1を参照)。この目的は、ヘルメットが動き得る隙間を低減することによって衝撃が起こった場合の頭部の動きをある程度制限することである。しかし、これらのカラーは、不快である場合があり、通常の状態、たとえばオートバイの搭乗者が運転中に左右を見たいと思うときなどは、頭部の動きに対して必要以上に拘束的になり得る。
【0004】
他のネックブレースは、ネックブレースの安定性を最大限にするために着用者の腰部および背部まで延びる。首の周りに互いに締め付け可能な、2つの剛性部分、すなわち正面部分および背面部分から構成された頸部カラーが開示されている(たとえば特許文献2を参照)。カラー部材および背部部材を備えたネックブレースが開示されている(たとえば特許文献3を参照)。このカラー部材は、横方向に開き、首をその間に挿入させる2つの部分にヒンジ連結式に分岐可能であり、このとき背部部材は、2つの部分の一方に固定されている。
【0005】
この種類のネックブレースは、人の体に適合させることが難しいという大きな欠点を有する。さらに、これらのブレースは、過度に拘束的であり、ユーザがこれらのスポーツに参加するために着用しなければならないことがある保護衣の他の要素と協働することが容易でない。また、これらのブレースは、ライダースーツに適合させることにも不向きである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6058517号明細書
【特許文献2】米国特許第6494854号明細書
【特許文献3】国際公開第05/051252号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主要な目的は、上記で述べた欠点のいくつかを克服することができるネックブレースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、着用者の首の周りに配置されたカラー部材と、カラー部材から突出し、着用者の背部に載るように適合された背面(背部)部材とを有するネックブレースであって、カラー部材および背面部材を枢動させるための枢動手段を備えることを特徴とするネックブレースによって達成される。
【0009】
枢動手段によって、カラー部材と背部部材の間の角度を自由に変更することができるので、ネックブレースのプロファイルもまた変更することができ、それによってその形状をライダーの肩部に継続的に適合させ容易に「着座」させることが可能になる。
【0010】
本発明の好ましい実施形態によれば、カラー部材と背面部材の間の相互の動きをブロックするために、またそれらの角度を固定するために空力ハンプが背面部材上に配置される。
【0011】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、
−着用者の首の周りに配置されるカラー部材(12;212)と、
−カラー部材から延び、着用者の背部に当接する背面部材(14;214)とを有するネックブレース(10;110;210)であって、
使用時、着用者の肩部とほぼ平行になる枢軸(X;Y)の周りで、カラー部材および背面部材を互いに対して相対的に枢動させるための枢動手段(37、38、40;276a、276b、278、280a、280b、280c)を備えることを特徴とする。
【0012】
枢動手段が、カラー部材および背面部材が取り外され得るような解放可能な手段である。
【0013】
カラー部材と背面部材の間の角度の大きさを制限するための制限手段(45;48;272a、272b)を備える。
【0014】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図を参照して、その一部の実施形態の以下の詳細からより良好に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるネックブレースの三次元図である。
【図2】図1のネックブレースの切断部分を有する側面図である。
【図3】本発明によるネックブレースの切断部分を有する側面図における別の実施形態を示す図である。
【図4】本発明によるネックブレースの別の実施形態の展開図である。
【図5】図4のネックブレースの主要部分のさらなる展開図である。
【図6】図4の分解されたネックブレースの底面図である。
【図7】図4の分解されたネックブレースの正面図である。
【図8】平面断面A−Aに沿った、図4の分解されたネックブレースの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下においては、同じまたは類似の構成要素は、簡略化のために2回以上は説明されない同じ番号で示されているため、接尾辞「a」および「b」の参照は、ネックブレースにおける同じまたは対応する部分を意味する。
【0017】
最初に図1を参照すると、全体を参照番号10で示すネックブレースは、使用時に着用者の首の周りに延在するカラー部材12と、使用時に着用者の背部に載る背面部材14とを有する。
【0018】
カラー部材12は、たとえば解放可能なバックル20などの閉鎖手段によって正面で(すなわち着用者の顎において)連結され、たとえばヒンジ22などの枢動手段によって背部で(すなわち着用者の襟首において)結合される、2つの半円部分16、18を備える。
【0019】
バックル20を解放することにより、2つの部分16、18は、ヒンジ22によって外側に回転することができ、それによってカラー部材12が開き、着用者が首を挿入することが可能になる。
【0020】
2つの部分16、18は、使用時にヘルメットの下面(図2では点線で示す)と当接することができる上面19と、カラー部材12から下側に延びる歯状突起部24a、bとを有する。これらの突起部24a、bは、剛性の変形しない材料、たとえばプラスチック材料などから作製され、使用時、着用者の肩部および胸郭上部にそれぞれ載るように設計されている。
【0021】
背面部材14は、複数の開口部34(少数のみ示す)を備えた(プラスチックまたは金属材料製)の半楕円の基板60を有し、その複数の開口部34は、ライダーの衣服を半楕円の基板60上に固定するためにその衣服上に設けられた複数のスタッドと協働することができる。
【0022】
背面部材14は、さらに、円筒状の埋込み終端部40を備え、この終端部40は、中に挿入された長手方向のピン38によって、カラー部材12と一体化された隣接する埋込みフランジ37と回転式に協働することができる。このようにして、背面およびカラー部材12、14は、ブレース10の使用時、着用者の肩部とほぼ平行になる軸Xの周りで互いに相対的に枢動することができる(図1の相互回転の方向Fも参照)。取り出し可能なピンの形態である枢動手段はまた、解放可能な手段も形成し、したがって、カラー部材12および背面部材14は、ピン38を摺動させて取り出すだけで容易に取り外され得ることに留意されたい。
【0023】
ネックブレース10を使用する際、使用者の衣服が事前に取り付けられた空力ハンプを有さないことがある。本発明により、ハンプ45(図2を参照)は、背面部材14、特に基板60に取り付けることができ、空力ハンプ45は、この基板60上に収容され、カラー部材12内の後部フランジ62と当接することができる。フランジ62がハンプ45と向かい合う(装着されたとき)ことにより、相対角度の固定が可能になり、部分が向かい合う間だけカラー部材12と背面部材14間の分岐の防止することができる。後部フランジ62上には、スタッド47の形態の、ハンプ45を保持するための係合手段が設けられ、この係合手段は、その前のハンプ45と係合するように配置され、組立時に、基板60の表面上に取り付けられたVelcro(登録商標)パッド46上へと下方に回転される。より良好な適合および安定のために、より多くのスタッドまたは類似のピンを設けることができる。たとえばスタッド47またはフランジ62とハンプ45の間にいくらかのあそびを導入することによる適切な設計によって、カラー部材12が、胸部に向かって屈曲するが反対側へは屈曲しないことが可能となる。
【0024】
頭部が後方に傾くような衝撃を受けた場合、スタッド47は、ハンプ45をVelcro(登録商標)パッド46に押しつけて、その衝撃の間ハンプ45を下方に摺動させないようにする。
【0025】
より良好な安全をさらに保障するために、基板60には、ハンプ45を支持しおよび/または固定することができる突起部65の形態の、ハンプ45を保持するための別の係合手段が設けられる。スタッド47と同様に、突起部65は、ハンプ45内の相補的な空洞と係合するように成形されている。
【0026】
基板60は、開口部34または他の締結手段によって使用者の衣服の背部に取り付けられる。使用者の衣服が事前に取り付けられたハンプを有さないことがあるが、ハンプはブレースが使用されないときに同じ固定具に取り付けることができる。これが最大の利点である。
【0027】
次いで、カラー部材12を、ピン38を枢点から挿入することによって取り付けることができる。この時点で、カラー部材12および背面部材14は、軸Xの周りで相対的に回転することができる。
【0028】
バックル20を開くことにより、2つの半円の部分16、18が開き、そのうちの一方は、ヒンジ22によって外側に回転することができる。次いで衣服が通常通りに着用され、端部でブレース10が閉じられ、バックル20が締め付けられ、正面のスタッドが、衣服に留められる。肩部に着座する突起部24a、bは、Velcroで取り付けられ、突起部がライダーの肩部上で中央に置かれるように必要に応じて前方または後方に移動させることができる。次いで、上面19が、ヘルメットの基部に干渉することによって頭部の全体の動きを制限する。
【0029】
本発明のような枢動手段を有することの利点の1つは、ブレース10のプロファイル(角度)が、ハンプ45の形状を変更することによって自由に変更できることである。ブレース10の挙動は、ハンプ45の上部分、すなわちフランジ62と当接する部分の材料の種類を変更することによっても変更することができる。これは、図2の切断図でより良好に示されている。ハンプ45は主に、いくつかの内臓式のプラスチックリブを有して、高密度ポリスチレンなどの軽量で剛性の発泡樹脂から作製可能である。
【0030】
なお、ハンプ45は、また、軟質の上部分を有する場合、カラー部材12および背面部材14が無負荷(idle)位置の周りで弾性的に振動することができるように、弾性手段を構成することができる。
【0031】
図3に示す代替の実施形態110では、カラー部材と背面部材の間の機械構成が、その分岐を制限するために使用される。剛性の縦長の要素48が、フランジ62と基板60の間に連結され、それらの相互位置をブロックするために連結棒のようにしてフランジ62および基板60に連結される。縦長の部材48は、長さを調節可能にすることができ、それによってカラー部材12と背面部材14の間の分岐の調整が可能になる。
【0032】
弾性手段(頭部を減速させるのを助けるためのばねまたは緩衝装置)が、カラー部材12および背面部材14が無負荷位置の周りで弾性的に振動することができるように、縦長の部材48またはその連結点内に差し込まれ得る。この構成が特に空力的なものでないときは、その機構を隠すために軟質の外側シェルを使用することができ、あるいはその機構上に嵌合するようにハンプを適合させることができる。
【0033】
最初に図4を参照すると、全体を参照番号210で示す本発明による別のネックブレースは、使用時、着用者の首の周りに延在するカラー部材212と、使用時、着用者の背部に載る背面部材214とを有する。
【0034】
カラー部材212は、たとえば解放可能なバックル220などの閉鎖手段によって正面で(すなわち着用者の顎において)連結される2つの半円の部分216、218を備える。
【0035】
着用者の襟首の円形の部分216、218は、以下でより詳細に説明するように、解放可能な締結手段によって互いに、および背面部材214に結合される。
【0036】
2つの部分216、218は、使用時、ヘルメットの下面(図示せず)と当接することができる上面229a、bと、装置の肩部におよび胸郭上部上にカラー部材212から下側に延びるパッド入りの突起部224a、bとを有する。これらの突起部224a、bは、たとえば高密度発泡フォームなど衝撃下でほんの少ししか変形しないと考えられる剛性の材料、またはより軟質の材料で作製可能であり、使用時、着用者の肩部および胸郭上部上に載るように設計される。
【0037】
2つの部分216、218は、その背面部分に特有の構成を有する。その背面の端部217、219は、互いに向かって曲げられており、カラー部材212から外側に突出する口部284a、bで縁取られた円形の平面ゾーン282a、bで終端する。各々の平面ゾーン282a、bの中央には、中心に円形の拡張部を有する矩形の横方向の細溝288a、bが存在する。平面ゾーン282bは、少し深みがある正方形(あるいは概ね多角形)のくぼみ283を有し、このくぼみ283の対角上に、細溝288bが得られる。くぼみ283の大きさは、横方向の突出ピン296を備えた円筒状本体294を有する別個のロックキー292内に含まれる平面頭部290の大きさに対応している。ピン296の長さは、細溝288a、bの長さと同じである。2つの円形状の端部217、219は、互いの上に重ね合わせられ、互いに回転可能であるように成形される。これは、受け入れ平面ゾーン282aによるものであり、この受け入れ平面ゾーン282aは、より低い高さを有し、上側ゾーン282bをぴったりと収容するようにわずかにくぼみがつけられている。2つの円形状の端部217、219が重ね合わされて取り付けられたとき、細溝288a、bの中央の円形の拡張部が揃う。しかし、細溝288a、bの向きは同じでないため、すなわちこれらはカラー部材212の相対する部分216、218の長手方向軸に対して異なる角度を形成しているため、細溝288a、bは、部分216、218の所定の開放角度位置でしか揃うことができないことに留意されたい。
【0038】
部分216、218が平行であるとき(カラー部材212の閉鎖配置)は、細溝288a、bは揃わないが、部分216、218が所定の量だけ分岐されたとき(カラー部材212の開放配置)は、細溝288a、bが必ず揃うことが望ましい。カラー部材212の使用および着用の方法については、以下に示される。
【0039】
背面部材214は、複数の開口部234(1つだけ示す)を備えた(任意の適切なタイプのプラスチックまたは金属材料製の)半楕円の基板260を有し、その複数の開口部234は、ライダーの衣服を半楕円の基板260上に固定するためにライダーの衣服上に設けられた複数のスタッド(複数の開口部234と逆でもよい)と協働することができる。固定のためにVelcroも使用することができる。
【0040】
空力ハンプ245がその上に収容され得る基板260に対して、2つの弓状の脚部272a、bおよび上部プレート274によって構成された支持部材270がヒンジ連結される。脚部272a、bは、プレート274の下方から突き出て、基板260と当接し、上部プレート274は、ピン278によって貫通されるへり上に設けられた2つの円筒状のブッシュ276a、bを有する。支持体270の底面図については図5の破線の円部を参照することができる。ピン278はまた、基板260の上部へり上の3つのブッシュ280a、b、cとも係合し、それによって使用時、着用者の肩部とほぼ平行になる枢軸Yの周りで支持部材270と基板260がヒンジ連結される。
【0041】
脚部272a、bは、背面部材214に対するカラー部材212の下方から上方への相対的な動き(図8の矢印F1を参照)を制限しながら、わずかな上方から下方への動き(図8の矢印F2を参照)を可能にすることに留意されたい。1つまたは複数の脚部272a、bまたは類似の突出部は、異なる形状でも使用することができる。カラー部材212および支持部材270を一体品として結合することによって同じ結果を得ることができる。
【0042】
上部プレート274は、横方向の細溝275を有し、この横方向の細溝275は、細溝288a、bと同じ寸法であるが、部分216、218が平行であるときは細溝288a、bに対して異なる向きを有する。細溝275に加え、脚部272a、bに面する上部プレート274の表面上には、2つのレンズ状のへこみ298a、bが存在する。
【0043】
ネックブレース10は、以下のように着用することができる。
【0044】
プレート260が、スタッド締結具およびVelcroを用いてライダースーツに取り付けられ、支持部材270が、ピン278を用いてプレート260にヒンジ連結される。脚部272a、bをプレート260の縁部に押しつけて当接させることによって、支持部材270はカラー部材212の後方の自由度の量を規定し、また、支持体270を、脚部272a、272bに関して異なる寸法を有する別のものと交換することによってブレース210の(部材212と214の間の)角度を調整することができる。次いで、空力およびスタイリングのために、パッド付きハンプ245形状のものが、(すなわち上記で説明した手段を用いて)プレート260の背部に取り付けられる。
【0045】
ロックキー292が、細溝288b内に挿入され、その頭部290が、相補的なくぼみ283に嵌合され、それによってロックキー292は、部分218と一体的に回転可能になる。
【0046】
次いで、2つの部分216、218は、分岐され、細溝288a、288bを揃えるために重ね合わされる。そして、ロックキー292のピン296が、部分216の細溝288a内にも挿入される。
【0047】
カラー部材212を着用するために、ユーザは、カラー部材212を首上で後から前に摺動させる。次いで、部分216、218が閉じていない状態で、ユーザは、カラー部材212を後で下方に移動させてピン296を支持要素270上の細溝275内に係合させる。この時点で、ユーザは、次に部分216、218を回転させて首部近くまで移動させ、これらを正面のバックル220で締め付ける。この1回の動作が、ロックキー292、したがってピン296を、支持部材270の下面上で回転させる。したがって、ピン296は、へこみ298a、bを飛び越えてその反対側にとどまって固定される。このように、部分216、218が、ピン296によって支持部材270(したがってライダーの衣服)に結合され、このピン296は、回転後、細溝275から抜けることはない。
【0048】
カラー部材212を外すには、ユーザは、バックル220を開き、部分216、218を引き離す。このため、ロックキー292はピン296が細溝275と揃うように回転し、部分216、218は、そこから解放される。支持部材270から自由になった後、部分216、218は、ピン296が細溝288aと揃い、2つの部分216、218が分かれることができるように継続して引き離され得る。このため、ブレース210の全体サイズが縮小され、保管および移動がより容易になる。
【0049】
1つの実施形態で開示したすべての特徴は、他の実施形態に適合および組み込まれ得る。また、一部の説明した二次的な特徴が、ある実施形態では欠けていることがあるが、これは単に最終設計の一選択肢にすぎない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の首部の周りに配置されるカラー部材(12;212)と、
前記カラー部材から延び、前記着用者の背部に当接する背面部材(14;214)とを有するネックブレース(10;110;210)であって、
前記カラー部材および前記背面部材を、使用時、前記着用者の肩部にほぼ平行になる枢軸(X;Y)の周りで互いに対して相対的に枢動させるための枢動手段(37、38、40;276a、276b、278、280a、280b、280c)を備えることを特徴とするネックブレース(10;110;210)。
【請求項2】
前記枢動手段は、前記カラー部材および前記背面部材が取り外され得るような解放可能な手段であることを特徴とする請求項1に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項3】
前記カラー部材と前記背面部材の間の角度の大きさを制限するための制限手段(45;48;272a、272b)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項4】
前記カラー部材は、ライダースーツの背部に収容されることが可能な基板(60;260)を備えることを特徴とする請求項3に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項5】
前記基板は、ライダースーツの背部に前記基板を締め付けるための締結手段(34;234)を備えることを特徴とする請求項4に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項6】
前記締結手段は、ライダースーツの背部内に設けられた対応する部分と協働するように適合された開口部(34)および/またはスタッドを備えることを特徴とする請求項5に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項7】
前記基板は、前記基板上に空力ハンプ(45)を収容するように適合されることを特徴とする請求項4から6に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項8】
前記基板上には、前記ハンプと所定位置で係合し、前記ハンプを固定するための係合手段が設けられることを特徴とする請求項7に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項9】
前記ハンプを保持するための前記係合手段は、前記ハンプを支持および/または固定することが可能な、前記基板からの1つまたは複数の突起部(65)を備えることを特徴とする請求項8に記載のネックブレース(10;110)。
【請求項10】
前記カラー部材は、後部フランジ(62;284a、284b)を備え、装着された時、前記後部フランジ(62;284a、284b)に前記ハンプが当接することができ、それによって前記カラー部材と前記背面部材の間の相対角度の大きさが設定されることを特徴とする請求項7から9に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項11】
前記後部フランジ上には、前記ハンプを保持するための係合手段(47)が設けられることを特徴とする請求項10に記載のネックブレース(10;110)。
【請求項12】
前記ハンプを保持するための前記係合手段が、前記基板に向かって突出する1つまたは複数のピン(47)を備えることを特徴とする請求項11に記載のネックブレース(10;110)。
【請求項13】
前記カラー部材および前記背面部材の分岐の大きさを制限するために、前記カラー部材と前記背面部材の間に機械構成(48;70)を備えることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項14】
前記機械構成は、前記カラー部材と前記背面部材の間に配置され、前記カラー部材と前記背面部材の相互位置を設定するために前記カラー部材および前記背面部材に連結された縦長の剛性部材(48)を備えることを特徴とする請求項13に記載のネックブレース(110)。
【請求項15】
前記縦長の剛性部材(48)は、長さが調整可能であり、それによって前記カラー部材と前記背面部材の間の分岐の調整が可能になることを特徴とする請求項14に記載のネックブレース(110)。
【請求項16】
前記機械構成は、前記カラー部材および前記背面部材が無負荷位置の周りで弾性的に枢動することができるように弾性手段を備えることを特徴とする請求項13から15に記載のネックブレース。
【請求項17】
前記枢動手段は、埋込みフランジ(37;276a、276b)内に挿入された長手方向のピン(38;278)により、前記カラー部材と一体化された前記埋込みフランジ(37;276a、276b)と回転式に協働する、前記背面部材上に設けられた埋込み終端部(40;280a、280b、280c)を備えることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載のネックブレース(10;110;210)。
【請求項18】
前記カラー部材には、前記カラー部材と前記背面部材の間の前記相対角度の大きさを制限するために前記背面部材に当接することができる1つまたは複数の弓状の突出部(272a、272b)が備えられることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載のネックブレース(210)。
【請求項19】
前記カラー部材(212)は、前記背面部材(214)にヒンジ連結された支持部材(70)に固定されることを特徴とする請求項18に記載のネックブレース(210)。
【請求項20】
前記1つまたは複数の弓状の突出部(272a、272b)は、前記支持部材(270)内に設けられることを特徴とする請求項19に記載のネックブレース(210)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−520380(P2010−520380A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−551945(P2009−551945)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際出願番号】PCT/IT2007/000153
【国際公開番号】WO2008/105010
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(502016471)アルパインスターズ リサーチ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ (9)
【Fターム(参考)】