説明

バケット型ジョークラッシャ

【課題】被破砕物のかみ込み、摺り合わせを向上させ、強力に細かく短時間に破砕できると共に、被破砕物が詰まったとき、迅速に除去できるようにしたバケット型ジョークラッシャを提供する。
【解決手段】ジョー固定歯及びジョー動歯30Bを、上下方向に同じ形状のゆるやかな円弧状に形成し、逆八字形に配置し、凹状受け571B、581Bとかまぼこ状押片572B、582Bを組み合わせた複合受座のテンションロッド551Bとバネ56Bを用い、被破砕物を上部から下部に押し下げるように往復動させると共に、トッグルプレート51Bを先上りの勾配に取り付けて、被破砕物を、強力、微細に破砕できるようにすると共に、詰まった被破砕物を、バケット10Bを倒立させて、逆回転のジョー動歯30Bにより除去できるようにしたもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、廃コンクリート、廃建材、廃舗装材等の廃材処理に使用されるバケット型ジョークラッシャに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のジョークラッシャは、実開平5−88636号公報第1図に示すように、ジョー動歯20を支持するトッグルプレート30は、ジョー動歯に対して先下りの勾配に配置され、破砕時、ジョー動歯がトッグルプレートを持ち上げる方向に往復動するため、破砕力が弱く細砕しにくい欠点があった。
また、従来、トッグルプレートの上部及び下部の荷重受け部21は、ジョー動歯の往復動を支持しているので、摩耗が激しく、使用頻度により取替回数が多く、その荷重受け部の取替のため、ジョークラッシャを分解、組立して行う必要があり、そのための手間や休止時間が長くなる欠点があった。
また、トッグルプレートの上下の荷重面は、潤滑油を給油して絶えず潤滑しなければならないので、給油ポンプを配置しておく必要があり、そのため配管や保守管理に手間がかかる欠点があった。
また、従来のジョー固定歯の歯板は、上下方向に直線形状のものが使われ、ジョー動歯の歯板は、上下方向に直線形状のもの、または、ゆるやかな円弧状のものが使われたが、逆八字形に配置するとかみ込み角度が大きく、破砕能力がよくない、歯板の予備品が別々に必要になる等の
欠点があった。
また、従来のテンションロッド22は、ジョー動歯と固定歯の出口隙間72を調整してジョー動歯を往復動させても、テンションロッドの傾斜角が大きく変動しないように、テンションロッドの長さを長くしていたが、そのためテンションロッドとスプリング23の占めるスペースが大きくなる欠点があった。
また、従来のトッグルプレートは、先下り勾配の状態でジョー動歯の下部を支持しているので、被破砕物の詰まりを除去するためバケットを倒立させても、トッグルプレートに邪魔されて、ジョー動歯と固定歯の開きが充分とることができず、被破砕物の詰まり除去が充分にできない欠点があった。
そこで、本発明者は、ジョー動歯を、油圧モーターを介して、偏心軸支して固定歯との間で、被破砕物を上部から下部へ押し下げるように回動させると共に、トッグルプレートを先上りの勾配に取りつけて、トッグルプレートの上端が、ジョー動歯を固定歯に押しつけるように動作させることにより、被破砕物を強くかつ細かく破砕させることに成功した。
また、トッグルプレートの荷重受け部分を、分割してボルト止めで固定することにより、簡単、迅速、容易に荷重受け部分だけを取りはずして部分交換することに成功し、また、トッグルプレートの給油は、トッグルプレートに直接グリースガンで注油できるようにして、ポンプや配管を不用とし、保守管理を容易にすることに成功した。
また、ジョー固定歯とジョー動歯の波状歯が、上下方向に同一の円弧状に形成されたものを、逆八字形に配置して使用することにより、かみ込み角度が小さくなり、被破砕物のかみ込み性能が向上し、摺り合わせ長さが長くなって破砕能力がよくなると共に、歯板の予備品を一枚ですますことに成功した。
また、テンションロッドとスプリングの受座に、曲率の小さい凹状受けと曲率の大きいかまぼこ状押片を組み合わせた複合受座を取りつけて、出口隙間調整とジョー動歯の往復動により、テンションロッドの傾斜が変動しても、凹状受けの中をかまぼこ状押片が摺動して、テンションロッドに引張り力だけが掛かるようにし、短いテンションロッドを使い、スペースを小さくすることに成功した。
さらに、ジョー動歯と固定歯の間に被破砕物が詰まった場合、バケットを倒立させて油圧モーターを逆回転させると、先上り勾配に設置したトッグルプレートの先端が下り、ジョー動歯と固定歯の間隙が開きやすくなり、また、ジョー動歯が下方へ動くため、被破砕物のつまりを容易に除去できることに成功した。
【特許文献1】実開平5−88636号公報
【特許文献2】特開平8−150344号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、強力に細かく短時間に破砕できるようにしたバケット型ジョークラッシャを提供するものである。
また、本発明は、トッグルプレートの荷重受けの交換を迅速、容易にできるようにすると共に、トッグルプレートに給油が簡単にできるようにしたバケット型ジョークラッシャを提供するものである。
また、本発明は、被破砕物のかみ込み、摺り合わせを向上させると共に、歯板の予備品が一枚ですむようにしたバケット型ジョークラッシャを提供するものである。
また、本発明は、動歯作動時のテンションロッドの傾斜の変動に、自動的に素早く対応できるようにしたバケット型ジョークラッシャを提供するものである。
また、本発明は、被破砕物がジョー動歯と固定歯との間に詰まったとき、迅速に除去できるようにしたバケット型ジョークラッシャを提供するものである。
さらに、本発明は、油圧モーターとフライホイールとの間に、カウンタウェイトを設けて、破砕速度を向上させたバケット型ジョークラッシャを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明バケット型ジョークラッシャの請求項1の発明は、上記課題を達成するため、図示するように、バケット10底11内面に、ジョー固定歯20を設け、それに対向して、上部を油圧モーター60により駆動する偏心主軸40に軸支し、下部をトッグルプレート51で支持して、逆八字形の配置で、ジョー動歯30により、被破砕物80を破砕できるようにした油圧ショベル1のアーム2に取り付けるバケット型ジョークラッシャにおいて、偏心主軸40の一方側の油圧モーター60と他方側のフライホイール70との中間部にカウンタウェイト42を設けてバランスを調整できるようにし、偏心主軸40の回転により、ジョー動歯30を被破砕物80を上部から下部に押し下げるように往復動させながら、トッグルプレート51を先上りの勾配に取り付けて、被破砕物80をジョー固定歯20に押しつけることにより、強力かつ微細に破砕できるようにしたものである。
また、本発明のバケット型ジョークラッシャの請求項2の発明は、上記課題を達成するため、請求項1の発明において、トッグルプレート51の上端及び下端の荷重面511、512に、トッグルプレート51表面から前記荷重面511、512に連通した逆止弁5101付給脂穴5102、5103を設け、グリースをグリースガンを介して直接給脂できるようにしたものである。
また、本発明のバケット型ジョークラッシャの請求項3の発明は、上記課題を達成するため、請求項1又は2の発明において、図示するように、トッグルプレート51の上下の荷重受け部52、53が、その部分だけを分割して取り出せるようにボルト止め521、531し、ボルト止め521、531を外すことにより部分交換できるようにしたものである。
また、本発明のバケット型ジョークラッシャの請求項4の発明は、上記課題を達成するため、請求項1、2又は3の発明において、図示するように、ジョー固定歯20B及びジョー動歯30Bの波状歯21B及び31Bを、上下方向にゆるやかな円弧状に形成し、同形のジョー固定歯20B及びジョー動歯30Bを逆八字形に配置できるようにし、かみ込み能力を向上させたものである。
また、本発明のバケット型ジョークラッシャの請求項5の発明は、上記課題を達成するため、請求項1、2、3又は4の発明において、図示するように、トッグルプレート51Bの上下の荷重受け部52B、53Bが、トッグルプレート51Bの荷重面511B、512Bに常に密着できるように、テンションロッド551Bとバネ56Bを形成した緊張装置55Bを設けると共に、テンションロッド551Bとバネ56Bの受座に、曲率の小さい凹状受け571B、581Bと曲率の大きいかまぼこ状押片572B、582Bを組み合わせた受座を設け、テンションロッド551Bの傾斜の増減に追従できるようにしたものである。
さらにまた、本発明のバケット型ジョークラッシャの請求項6の発明は、上記課題を達成するため、請求項1、2、3,4又は5の発明において、図示するように、ジョー動歯30とジョー固定歯20の間に詰まった被破砕物80を、バケット10を倒立させると共に、油圧モーター60を逆回転させて、ジョー動歯30とジョー固定歯20の間を開いて除去できるようにしたものである。
本発明において、トッグルプレートを先上りの勾配に取りつけるとは、ジョー動歯がジョー固定歯との間で逆八字形に配置されて、被破砕物を上部から下部に押し下げるように往復動するときに、ジョー動歯を支持するトッグルプレートが、ジョー動歯の垂直面に対し先上り勾配になっていることをいう。
また、本発明において、ジョー固定歯とジョー動歯のかみ込角度とは、逆八字形に配置された固定歯の下端を通る接線と動歯の下端を通る接線とのなす角度のことで、この角度が小さく、8°〜7°以下になることが好ましい。
【発明の効果】
【0005】
本発明のバケット型ジョークラッシャは、従来、偏心主軸の回転により、ジョー動歯を被破砕物を下部から上部に押し上げる方向に動かしつつ、先下りの勾配に形成したトッグルプレートでジョー固定歯に押しつけていたが、被破砕物に上向きの力が働き破砕力が減衰されていたものを、ジョー動歯を被破砕物を上部から下部に押し下げる方向に動かしながら、下部を支持するトッグルプレートを、従来と異なる先上りの勾配に形成することにより、揺動時のトッグルプレートの反力を受けて、被破砕物を強く細かく破砕することができる。
また、本発明のバケット型ジョークラッシャは、トッグルプレートの荷重受け部を、従来の一体型と異なり、分割してボルト止めしているため、簡単、迅速、容易に部分交換することができる。
また、油圧モーターとフライホイールとの間の偏心主軸に、カウンタウェイトを設けたので、偏心回転による破砕速度をバランスよく向上させ、増速させることができる。
また、ジョー動歯と固定歯に同じ円弧状に形成したものを用いて、かみ込み角度を小さくしているため、被破砕物のかみ込み、摺り合わせを向上できる。
また、短かいテンションロッドを複合受座で支持しているため、テンションロッドの傾斜の増減に自動的に追従できる。
さらに、ジョー動歯と固定歯との間に、被破砕物が詰まったとき、迅速に除去できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明実施例1は、図1乃至図4−3に示されている。また、本発明実施例2は、図5乃至図6−3に示されている。
【実施例1】
【0007】
本発明の実施例1が図1乃至図4−3に示されている。
本発明実施例のバケット型ジョークラッシャは、ジョー固定歯20と、ジョー動歯30と、偏心主軸40と、トッグルプレート部50と、電磁石90とを備えている。
ジョー固定歯20は、表側に複数の山谷の波状歯21を形成し、バケット10の底11の内面に固定されている。
ジョー動歯30は、表側にジョー固定歯20の波状歯21に噛み合う山谷の波状歯31を形成し、上部を1対の偏心軸受411を介して偏心主軸40に軸支し、下部を荷重受け部52を介してトッグルプレート51に支持され、ジョー固定歯20に対向して逆八字形に配置されている。
偏心主軸40は、図2に示すように、バケット10の左右側板14、14を貫通し、一方の側板14外側に設けた油圧モーター60により直接駆動されると共に、他方の側板14外側にフライホイール70が設けられ、中間部に偏心部のバランス調整のためのカウンタウェイト42が設けられている。
トッグルプレート部50は、トッグルプレート51と、上部荷重受け部52と、下部荷重受け部53と、テンションロッド551とを備えている。
トッグルプレート51は、図1、図3−1乃至図3−4に示すように、上下端部に断面が凸型円弧状の荷重面511、512を設け、一方の表面から荷重面511、512に連通した逆止弁5101付給脂穴5102、5103を備えると共に、荷重面511、512には、給脂されたグリースを分散できるように油溝5111、5121が設けられている。
上部荷重受け部52は、下面が凹型円弧状に形成されており、トッグルプレート51の上端の荷重面511に当接し、上面はジョー動歯30の下端に受け保持具5201を介してボルト止め521固定されている。
下部荷重受け部53は、上面が凹型円弧状に形成されており、トッグルプレート51の下端の荷重面512に当接し、下面は調整板54をはさんでバケット10の上板16に受けガイド5301を介してボルト止め531固定されている。
トッグルプレート51は、上端の荷重面511を上部荷重受け部52に当接し、下端の荷重面512を下部荷重受け部53に当接し、後記のテンションロッド551とバネ56を介して、当接部が離脱しないよう密着状態に保たれると共に、ジョー動歯30の垂直面より偏心主軸40側へ上り勾配に取りつけることにより、偏心主軸40の回転により上下に往復動するジョー動歯30を、被破砕物80をはさんでジョー固定歯20に押しつけるように動作させることになる。
また、下部荷重受け部53の下面の調整板54の取付枚数を増減させることにより、ジョー動歯30とジョー固定歯20の下端の間隙を増減し、被破砕物80の破砕寸法の調整をする。
また、トッグルプレート51の上部荷重受け部52、または、下部荷重受け部53が摩耗した時は、上部荷重受け部52は受け保持具5201のボルト止め521を外すことにより、また、下部荷重受け部53は受けガイド5301のボルト止め531を外すことによりそれぞれ部分交換ができる。
テンションロッド551は、両端ネジ付の丸ボルトで、ジョー動歯30の下端の支持板58と受けガイド5301の反対側の支持板57との間に、バネ56と、かまぼこ型座金571、581とを介してねじ止めされ、トッグルプレート51の荷重面511と上部荷重受け部52との間、および、荷重面512と下部荷重受け部53との間を常に密着保持できるようにすると共に、ジョー動歯30の出口隙間調整とジョー動歯30の往復動により、テンションロッド551の傾斜が増減しても、自動的に追従できるように形成されている。
電磁石90は、四角形に形成され、バケット10の下部の排出口12の横に設けられて、排出口12から流下する破砕された鉄屑を磁着できるようにしている。
従って、バケット型ジョークラッシャを油圧ショベル1に取りつけて使用するときは、図4−1に示すように、バケット10のブラケット13の軸穴131を油圧ショベル1のアーム2先端のピン穴7に軸着し、他方の軸穴132をバケットシリンダ3のロッド4にH型リンク6を介して軸着し、まず、バケット10の開口部15を被破砕物80に向けて被破砕物80をすくい込み、ついで、図4−2に示すように、バケット10を上向きに動かし、細砕した被破砕物80を集積する場所へ移動し、油圧モーター60を駆動して、ジョー動歯30を作動させて、被破砕物80を細砕801して、バケット10の下端の排出口12から排出する。
ジョー動歯30と固定歯20との間に被破砕物80がつまった時は、図4−3に示すように、バケットの開口部15を下に向けると共に、油圧モーター60を逆回転させてジョー動歯30と固定歯20との間を開けば、つまりを除去することができる。
電磁石90を使用するときは、バケット10を動かして電磁石90を被破砕物80に向け、電磁石90を作動させて、被破砕物80中の鉄屑を吸着して取除けばよい。
【実施例2】
【0008】
本発明の実施例2が、図5乃至図6−3に示されている。
本発明実施例のバケット型ジョークラッシャは、ジョー固定歯20Bと、ジョー動歯30Bと、偏心主軸40Bと、トッグルプレート部50Bと、電磁石90Bとを備えている。
偏心主軸40B、電磁石90Bの構成は、本発明実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
ジョー固定歯20Bは、表側に複数の山谷の波状歯21Bを形成すると共に、上下方向にゆるやかな円弧状に形成したものを、バケット10Bの底11Bの内面に固定されている。
ジョー動歯30Bは、表側にジョー固定歯20Bの波状歯21Bに噛み合う山谷の波状歯31Bを形成すると共に、上下方向に、ジョー固定歯20Bと同じ形状のゆるやかな円弧状に形成したものを、上部を1対の偏心軸受411Bを介して偏心主軸40Bに軸支し、下部を荷重受け部52Bを介してトッグルプレート51Bに支持され、ジョー固定歯20Bに対向して逆八字形にかみ込み角度が小さく8°〜7°以下になるように配置されている。
トッグルプレート部50Bは、トッグルプレート51Bと、上部荷重受け部52Bと、下部荷重受け部53Bと、テンションロッド551Bとを備えている。
トッグルプレート51Bと、上部荷重受け部52Bと、下部荷重受け部53Bの構成は、本発明実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
テンションロッド551Bは、両端ネジ付の丸ボルトで、ジョー動歯30Bの下端の支持板58Bと受けガイド5301Bの反対側の支持板57Bとの間に、バネ56Bと、図6−1乃至図6−3に示すように、曲率の小さい凹状受け571B、581Bと曲率の大きいかまぼこ状押片572B、582Bを組み合わせた複合受座とを介してネジ止めされ、トッグルプレート51Bの上の荷重面511Bと上部荷重受け部52Bとの間、および、下の荷重面512Bと下部荷重受け部53Bとの間を常に密着保持できるように形成されている。
また、破砕サイズ調整のため、ジョー動歯30Bとジョー固定歯20Bの下端の出口隙間を調整するとき、図6−1に示すように、出口隙間
が小さいときのテンションロッド551Bの傾斜が、出口隙間Lが大きくなると、図6−2に示すように、変動しても前記複合受座のかまぼこ状押片572B、582Bの凹状受け571B、581B内の摺動により自動的に追従できる。
従って、バケット型ジョークラッシャを油圧ショベル1に取りつけて使用するときは、バケット10Bのブラケット13Bの軸穴132Bを油圧ショベル1のアーム2先端のピン穴7に軸着し、他方の軸穴131Bをバケットシリンダ3のロッド4にH型リンク6を介して軸着すれば、前方に建物、壁等がある場所で、バケット10Bの開口部15Bを被破砕物80に近寄せて使用することができる。
偏心主軸40B、電磁石90Bの作用は、本発明実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明のバケット型ジョークラッシャは、小型、軽量で量産でき、また、油圧ショベルに簡単に取り付けできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明実施例の断面を示す説明図である。
【図2】図1の開口部から見た説明図である。
【図3−1】図1のトッグルプレートの正面図である。
【図3−2】図3−1の上方から見た説明図である。
【図3−3】図3−1の下方から見た説明図である。
【図3−4】図3−1のX−X線拡大断面を示す説明図である。
【図4−1】図1の使用状態を示す説明図である。
【図4−2】図1の別の使用状態を示す説明図である。
【図4−3】図1のさらに別の使用状態を示す説明図である。
【図5】本発明の別の実施例の使用状態説明図である。
【図6−1】本発明の別の実施例の断面を示す説明図である。
【図6−2】本発明のさらに別の実施例の断面を示す説明図である。
【図6−3】図6−1の受座の斜視の説明図である。
【符号の説明】
【0011】
10 バケット
11 バケットの底
20、20B ジョー固定歯
21B ジョー固定歯の波状歯
30、30B ジョー動歯
31B ジョー動歯の波状歯
40 偏心主軸
42 カウンタウェイト
51、51B トッグルプレート
511、511B、512、512B トッグルプレートの荷重面
5101 逆止弁
5102、5103 給脂穴
52、52B、53、53B 荷重受け部
521、531 荷重受け部のボルト止め
55B 緊張装置
551B テンションロッド
56B バネ
571B、581B 凹状受け
572B、582B かまぼこ状押片
60 油圧モータ
70 フライホイール
80 被破砕物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バケット10底11内面に、ジョー固定歯20を設け、それに対向して、上部を油圧モーター60により駆動する偏心主軸40に軸支し、下部をトッグルプレート51で支持して、逆八字形の配置で、ジョー動歯30により、被破砕物80を破砕できるようにした油圧ショベル1のアーム2に取り付けるバケット型ジョークラッシャにおいて、偏心主軸40の一方側の油圧モーター60と他方側のフライホイール70との中間部に、カウンタウェイト42を設けてバランスを調整できるようにし、偏心主軸40の回転により、ジョー動歯30を被破砕物80を上部から下部に押し下げるように往復動させながら、トッグルプレート51を先上りの勾配に取り付けて、被破砕物80をジョー固定歯20に押しつけることにより、強力かつ微細に破砕できるようにしたことを特徴とするバケット型ジョークラッシャ。
【請求項2】
前記トッグルプレート51の上端及び下端の荷重面511、512に、トッグルプレート51表面から前記荷重面511、512に連通した逆止弁5101付給脂穴5102、5103を設け、グリースをグリースガンを介して直接給脂できるようにしたことを特徴とする請求項1記載のバケット型ジョークラッシャ。
【請求項3】
前記トッグルプレート51の上下の荷重受け部52、53が、その部分だけを分割して取り出せるようにボルト止め521、531し、ボルト止め521、531を外すことにより部分交換できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のバケット型ジョークラッシャ。
【請求項4】
ジョー固定歯20B及びジョー動歯30Bの波状歯21B及び31Bを、上下方向にゆるやかな円弧状に形成し、同形のジョー固定歯20B及びジョー動歯30Bを逆八字形に配置できるようにし、かみ込み能力を向上させたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のバケット型ジョークラッシャ。
【請求項5】
前記トッグルプレート51Bの上下の荷重受け部52B、53Bが、
トッグルプレート51Bの荷重面511B、512Bに常に密着できるように、テンションロッド551Bとバネ56Bを形成した緊張装置55Bを設けると共に、テンションロッド551Bとバネ56Bの受座に、曲率の小さい凹状受け571B、581Bと曲率の大きいかまぼこ状押片572B、582Bを組み合わせた受座を設け、テンションロッド551Bの傾斜の増減に追従できるようにしたことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のバケット型ジョークラッシャ。
【請求項6】
ジョー動歯30とジョー固定歯20の間に詰まった被破砕物80を、バケット10を倒立させると共に、油圧モーター60を逆回転させて、ジョー動歯30とジョー固定歯20の間を開いて除去できるようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のバケット型ジョークラッシャ。

【図1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図3−4】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図6−3】
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【公開番号】特開2009−56423(P2009−56423A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−227404(P2007−227404)
【出願日】平成19年9月3日(2007.9.3)
【出願人】(593003949)ウエダ産業株式会社 (14)
【復代理人】
【識別番号】100080724
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 久喜
【復代理人】
【識別番号】100092749
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 得二
【Fターム(参考)】