説明

バックパック

【課題】本発明は、ハーネスおよび腰巻を着用すれば、圧縮空気ボンベ固定ベルトに固定された圧縮空気ボンベがバックマウントされるバックパックに関する。
【解決手段】本発明は、圧縮空気ボンベ50を支持するための支持フック105を有するバックボード100と;上下方に回動するように前記バックボード100に連結されたハーネス30を固定するハーネス固定具130と;着用者の背中を取り囲んで保護するため、ハーネス固定具130の背面でバックボード100に結合された腰保護具と;バックボード100上にハーネス固定具130および腰保護具を回動可能に支持するための回動装置とを含む。腰保護具およびハーネス固定具は回動装置によってバックボードと独立して動作して、着用者が腰巻およびハーネスの束縛なしに自由に活動することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、品物を背負うのに使用されるバックパックに係り、特に圧縮空気ボンベを便利に背負うのに使用するバックパックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、圧縮空気ボンベをバックマウントする(背負う)のに使用されるバックパック(Backpack)は、板状のバックボードにハーネス(Harness)と腰巻、そして圧縮空気ボンベ固定ベルトなどを一体的に備え、圧縮空気ボンベ固定ベルトに圧縮空気ボンベを固定した後、ハーネスと腰巻を肩と腰に着用することで、圧縮空気ボンベをバックマウント(Back−mount)することができる。
【0003】
このような従来のバックパックは、図1に示すように、圧縮空気ボンベ50が垂直に立てられて固定され、肩掛け用ハーネス30、およびバックル24を持つ腰巻20が装着されたバックボード10で構成される。
【0004】
このようなバックボード10は、ハーネス30の上端部が縫着線Sによって固定されるハーネス固定孔11が上端に形成され、その下部側中間部には、圧縮空気ボンベ50を固定する圧縮空気ボンベ固定ベルト40が固定され、下部側には、着用者の背中を取り囲み、腰巻20が連結されるクリップ22を持つ背中ベルト21が固定される。
【0005】
ここで、背中ベルト21は、点線で示すように、バックボード10の両側に形成された背中ベルト挿入孔11aに中間部が挿入されて固定され、クリップ22が固定された両端側にはハーネス30の下端部が縫着線Sによって固定される。
【0006】
この時、ハーネス30の下端部は、図示のように、水平状態で背中ベルト21に縫着線Sによって縫着され、これによりハーネス30の下端部と背中ベルト21の長手方向は水平状態で平行を維持する。
【0007】
このように、ハーネス30の下端部が背中ベルト21に縫着線Sによって固定されるので、ハーネス30と背中ベルト21は同一体をなし、さらにバックボード10もハーネス30および背中ベルト21とともに同一体をなす。
【0008】
一方、バックボード10の下端部中央には、空気減圧用レギュレーター56が備えられた圧縮空気ボンベ50のネック部を下部で支持する支持フック12が突設され、その下端には、バックボード10とは独立して製造され、ハーネス30の着用時、バックボード10を立てるように、バックボード10の下部を支持する“L"字形の鉄材支持フレーム15がボルト締結方式で固定設置される。
【0009】
また、バックボード10は、使用者の位置を点滅で知らせる点滅灯13が支持フック12の両側に装着され、点滅灯13の後方下端、つまりバックボード10の背面下端には、点滅灯13に電源を供給するバッテリーケーシング14が備えられる。
【0010】
図面において、引用符号55は、圧縮空気ボンベ50のレギュレーター56に連結され、着用者に空気を供給する空気供給用ホースである。
【0011】
このように構成された従来のバックパックを着用するためには、圧縮空気ボンベ50をバックボード10に、図示のように、逆に配置して、ネック部が支持フック12にかかるようにした後、圧縮空気ボンベ固定ベルト40で圧縮空気ボンベ50を固定する。
【0012】
そして、支持フレーム15を軸としてバックボード10を立てた後、ハーネス30および腰巻20を着用すれば良い。
【0013】
しかし、このような従来のバックパックは、着用者が腰を左右に動けば、同一体をなす背中ベルト21および腰巻20、そしてハーネス30およびバックボード10が同時に動くので、圧縮空気ボンベ50も着用者の腰と同一角度に傾く。
【0014】
したがって、圧縮空気ボンベ50はこのような傾きによって重量中心が変わることになり、これにより、着用者は圧縮空気ボンベ50が傾いた方向に倒れる問題がたびたび発生する。
【0015】
特に、着用者が火事場の消防署員の場合には、圧縮空気ボンベ50の重量中心の変化によって倒れることにより、緊急現場で大きな人災を被ることもある。
【0016】
また、従来のバックパックは、ハーネス30が背中ベルト21と一体的に連結されるから、着用者が腕を持ち上げる場合、背中ベルト21がハーネス30を拘束し、ハーネス30は連鎖的に着用者の肩を拘束するので、着用者は背中ベルト21およびハーネス30の束縛によって、腕の使用が非常に不便になる問題もある。
【0017】
同時に、バッテリーケーシング14がバックボード10の背面に備えられているため、バッテリーを入れ替えるためには、必ずバックボード10を覆さなければならないので、バッテリーの入れ替えが非常に不便であるだけでなく、入れ替え時間が多少長くかかる問題もある。
【0018】
さらに、バックボード10を立てる支持フレーム15がワイヤ状に形成されているため、バックパックを着用して活動する場合、この支持フレーム15に鉄筋のような突出物がかかる問題もあるだけでなく、支持フレーム15が鉄材で形成されているため、バックパックの全体重量を増加させる問題もある。
【0019】
もちろん、消防署員がこのようなバックパックを着用して鎮火作業をする場合、支持フレーム15に突出物がかかれば、これを解除するために鎮火作業が遅くなる問題が発生し、そしてさらに、これよりもっと大きな問題は、突出物のかかりによって、消防署員が火事場で迅速に待避しにくいということである。
【0020】
最後に、従来のバックパックは、支持フレーム15がバックボード10と独立して形成されるため、バックボード10に支持フレーム15を取り付ける工程が加えられ、バックパックの製造時間が長くかかる問題もある。
【0021】
もちろん、バックパックの製造時間が長く消耗されるので、バックパックの生産性が低下することはもちろんである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明は前記のような従来の問題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、バックパックの腰巻およびハーネスがバックボードと独立して作動し、腰巻とハニスも互いに独立して作動するだけでなく、腰巻およびハーネスの着用状態の傾斜角度(上下方向および前後方向)を自由に調節することができるバックパックを提供することにある。
【0023】
また、さらに本発明の目的は、バッテリーケーシングの位置が変更されるので、バッテリーの入れ替えを容易に行うことができるだけでなく、バックボードに取り付けられる支持フレームの取り付け工程を排除することができ、支持フレームの構造を変更することで、突出物に支持フレームがかかることを防止することができるバックパックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
このような目的を達成するため、本発明は、使用者がハーネスおよび腰巻を着用すれば、圧縮空気ボンベ固定ベルトに固定された圧縮空気ボンベがバックマウントされるバックパックにおいて、上部には前記ハーネスの一端部が固定され、中間部両側には前記圧縮空気ボンベ固定ベルトが固定され、下部には互いに離隔して突出して前記圧縮空気ボンベを支持する一対の支持フックを持つバックボードと;両端には前記ハーネスの他端部が固定され、前記バックボードの背面下部側に結合され、中央を中心として両端部が上下に回動し、横方向に長く形成されたハーネス固定具と;前記ハーネス固定具の後方側で前記バックボードと結合され、中央を中心として両端部が上下に回動し、両側には前記腰巻が結合され、使用者の背中を取り囲んで保護する板状の腰保護具と;前記ハーネス固定具および腰保護具を前記バックボードに対して回動可能に固定させる回動装置と;を含むことを特徴とするバックパックを提供する。
【0025】
前記回動装置は、前記腰保護具の真中で突出して固定され、前記ハーネス固定具の中央と前記バックボードの下部側中央を順次貫通し、腰保護具およびハーネス固定具が回動するように回動軸の役目をするヒンジ軸と;前記バックボードの前方で前記ヒンジ軸と一体的に結合され、このヒンジ軸をバックボード上に回動可能に固定するヒンジ軸カバーと;前記ヒンジ軸カバーを前記ヒンジ軸に一体的に結合させる締結部材と;を含むことができる。
【0026】
したがって、バックパックの腰巻およびハーネスがヒンジ軸を中心としてバックボードと独立して作動するだけでなく、腰巻とハーネスも互いに独立して作動するので、着用者が腰巻とハーネスの束縛なしに自由に活動することができる。
【0027】
本発明の回動装置は、ハーネス固定具の回動を案内する回動ガイド手段をさらに含むことができる。このような回動ガイド手段は、例えば、前述したハーネス固定具の長方形プレートおよびバックボードの両端部側にガイド長孔をそれぞれ形成し、このガイド長孔にフランジを持つ棒型突起部材を貫通させて、突起部材の端部に板状または環状の結合部材を固定することにより、ハーネス固定具の回動の時、突起部材がガイド長孔で移動できるように構成することができる。
【0028】
前記突起部材および結合部材はそれぞれ、一端部にフランジが形成されたリングナット、およびネジによってリングナットの端部に結合されるワッシャ型カバーとすることができる。また、前記突起部材および結合部材はそれぞれ、フランジに相当するヘッドを持ち、端部にネジ部が形成されたピンボルト、およびピンボルトの端部に螺合されるナットとすることができる。これとは異なり、前記突起部材および結合部材はそれぞれ、一端部にフランジを持ち、他端部に円周方向の溝を持つピン、およびこのピンの他端部溝に挿着されるスナップリングとすることができる。
【0029】
そして、本発明の回動装置は、腰保護具の回動角度を制御する回動角度制御手段をさらに含むことができる。このような回動角度制御手段は、例えば、前述した回動装置のヒンジ軸に一体的に固定され、ヒンジ軸とともに回動する前記ヒンジ軸カバーを四角形に形成し、このヒンジ軸カバーの両側に位置するバックボード上に、ヒンジ軸カバーの回動中にヒンジ軸カバーを支持する傾斜突起を形成して、回動する腰保護具が傾斜突起の傾斜角度内で回動するように構成することができる。
【0030】
本発明のバックパックは、バックボードに対して腰保護具をスライドさせながら昇降させる昇降アセンブリをさらに含むことができる。このような昇降アセンブリは、例えば、腰保護具上に、ヒンジ軸と向い合う状態に突設され、前方には垂直長孔を持つキャップ形状のガイド突出部と;このガイド突出部の背面と密着状態を維持する昇降ガイドと;この昇降ガイドの中央で延設され、前述したガイド突出部の垂直長孔を貫通し、端部にはヒンジ軸が固定され、腰保護具の昇降の時、ガイド突出部の昇降を案内するガイド突起と;前述した昇降ガイドのガイド突起に、ヒンジ軸を固定させる固定部材と;を含むことができる。
【0031】
前記昇降アセンブリは、腰保護具の前後方動作の時、腰保護具を傾動させる傾動手段をさらに含むことができる。
【0032】
このような傾動手段は、例えば、昇降ガイドを側面上で三角形状を有するように形成し、この昇降ガイドに対応して形成されて側面上で三角形状を持つリング部材を、ガイド突出部の前面に密着するように、昇降ガイドのガイド突起に外挿することで、昇降ガイドおよびリング部材が、側面上の突出部でガイド突出部を支持しながら前後方シーソー動作を行うように構成する。
【0033】
また、本発明のバックパックは、ガイド突出部と昇降ガイドとの間に介在されるように、昇降ガイドのガイド突起に外挿されて、ガイド突出部および昇降ガイド間の接触を防止する摩擦防止部材をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0034】
前記のような本発明によるバックパックは、バックパックの腰巻およびハーネスがバックボードと独立して作動するので、圧縮空気ボンベの重量中心の変化を防止することができ、腰巻とハニスも互いに独立して作動するので、バックパックをバックマウントした着用者の活動性を大幅に向上させる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、添付図面を参照して本発明によるバックパックについて説明する。以下の説明において、本発明に備えられて作動する従来の部品要素に対しては従来の部品要素と同一の符号を付けて説明する。
【実施例1】
【0036】
添付図面の図2は本発明の実施例1によるバックパックを示す斜視図、図3は図2に示すバックパックの構成を示す分解斜視図、図4は図2に示すバックボードを示す正面図である。
【0037】
そして、図5は図2に示すハーネス固定具を示す正面図、図6は図2に示す腰保護具を示す正面図、図7は図2に示す腰保護具の一部を図6に示すA−A’線に沿って切断して示す断面図である。
【0038】
また、図8は図2に示す腰保護具の作動を示す正面図、図9は図2に示すハーネス固定具の作動を示す正面図、図10は本発明の実施例1によるバックパックの使用状態を示す側面図である。
【0039】
図2および図3に示すように、本発明の実施例1によるバックパックは、ハーネス30の一端部が貫通して固定されるハーネス固定孔102が上端に形成され、軸方向中間部両側には、圧縮空気ボンベ50を取り囲んで固定する、圧縮空気ボンベ固定ベルト40が貫通して固定されるベルト固定孔103が形成され、下部には、互いに離隔して突出され、圧縮空気ボンベ固定ベルト40に固定された圧縮空気ボンベ50を支持する一対の支持フック105を持つバックボード100を含む。
【0040】
ここで、ハーネス固定孔102が形成されたバックボード100の上端は、図示のように、両側に突出した三角形状を取り、ハーネス固定孔102はこの突出した三角形状の両側にそれぞれ一つずつ形成される。このように、バックボード100の上端を突出三角形状に形成した理由は、一対のハーネス固定孔102が互いに広く離隔されるようにするためである。よって、それぞれのハーネス固定孔102に固定される一対のハーネス30は、上端がバックボード100を着用する着用者の肩に一層近接するように配置される。
【0041】
バックボード100の上端にこのような突出部がなければ、ハーネス30の上端は着用者の首部に位置するので、着用者がバックボード100を着用する場合、ハーネス30の上端は着用者の首部を“V”字形に加圧することになる。すると、ハーネス30の上端が着用者の首部を集中的に加圧するので、首部にひどい痛症を感じることになる。
【0042】
しかし、ハーネス30の上端が図示のように着用者の肩部に配置されれば、それぞれのハーネス30が着用者の肩を垂直方向に加圧するので、加圧力が分散して痛症を感じない。
【0043】
このようなバックボード100は、図2および図3に示すように、下部両側にそれぞれ固定設置され、点滅して使用者の位置を知らせる位置確認用点滅灯104と、バックボード100の下端が、図2に示すように、所定の幅を持ち、下方に伸びるとともに、下端は、図10に示すように、折り曲げられてバックボード100の前方に突出し、バックボード100に固定された圧縮空気ボンベ50の端部を外部衝撃から保護する板状の保護板140とをさらに含む。
【0044】
この時、保護板140は、前方側の折曲部両側に一体的に垂直に形成され、保護板140の垂直剛性を補強する一対の補強リーブ142と、一対の補強リーブ142間に備えられ、補強リーブ142によって両側が保護され、バックボード100の点滅灯104へ電源を供給するバッテリーを内蔵するバッテリーケーシング106とを備えることが望ましい。
【0045】
すると、保護板140は補強リーブ142によって剛性が確保されるので、座屈による破損を防止することができるだけでなく、点滅灯104のバッテリーをこの補強リーブ142間に内蔵することができる。すなわち、補強リーブ142の離隔空間を活用してバッテリーケーシング106を設けることができる。もちろん、バッテリーケーシング106には、内装バッテリーの離脱を防止するために、図示のようなカバー106aが結合されなければならないことはもちろんであり、このようなカバー106aには、防水のために、図示のような防水用パッキング106bを設けることが望ましい。
【0046】
ついで、本発明は、図2および図3に示すように、両端部にハーネス30の他端が固定され、バックボード100の背面下部側に結合されて、中央を中心として両端部が上下に回動し、横方向に長く形成されたハーネス固定具130をさらに含む。
【0047】
このようなハーネス固定具130は、例えば、図5に示すように、横方向に長く形成され、自体弾性力によって曲がりながら使用者の腰を取り囲み、バックボード100に上下方に回動可能に結合される板状の長方形プレート132と、この長方形プレート132の両端にヒンジHで結合され、前後方に回動しながら折り畳まれ、端部にはハーネス30の他端が挿入されて固定されるハーネス固定孔134aを持つハーネス連結ブラケット134とを含む。
【0048】
ここで、長方形プレート132は、図示のように、板状に長く形成されることによって自体弾性力を確保するので、長方形プレート132の両端は、使用者がハーネス30を着用する場合、ハーネス30の下端部によってバックボード100の後方側に弓状に曲がる。すなわち、ハーネス30を着用すれば、ハーネス30の下端部は長方形プレート132のハーネス連結ブラケット134を引っ張るので、長方形プレート132が曲がる。これにより、ハーネス30は着用者の肩に一層楽に着用されるので、ハーネス30の着用による拒否感を最小化することができる。
【0049】
この時、ハーネス連結ブラケット134のハーネス固定孔134aは、図2および図3に示すように、水平方向に長く形成することが望ましいが、このハーネス固定孔134aは、図5に示すように、ハーネス連結ブラケット134の内側から外側に22゜〜55゜の下向き傾斜(β)を有するように形成して、この下向き傾斜(β)によってハーネス30の他端が傾いて、ハーネス連結ブラケット134に固定されるように構成することが一番望ましい。
【0050】
すると、ハーネス30の他端、すなわち下端に形成された傾斜によって、ハーネス30がより楽に着用されるので、着心地をより向上させることができる。もちろん、ハーネス30は、他端(下端)に傾斜が形成されることにより、着用時に縒れることがないので、着心地が向上する。
【0051】
しかし、ハーネス30の下端を従来のように水平状態に(終端部が水平になるように)形成すれば、ハーネス30は、着用時、本発明よりひどく縒れることになる。このように、ハーネス30が縒れることになれば、ハーネス30が着用者のわき腹と干渉するので、着用者は不便さを感じることになる。しかし、本発明は、このような縒れ現象を防止することができるので、不便さを大幅に減らすことができる。
【0052】
ついで、本発明は、図2および図3に示すように、ハーネス固定具130の後方側でバックボード100と結合され、中央を中心として両端部が上下に回動し、両側には腰巻20が結合され、使用者の背中を取り囲んで保護する板状の腰保護具120とを含む。
【0053】
ここで、腰保護具120の両端には、図6に示すように、腰巻20が結合される図示のようなクリップ121aが付着され、このクリップ121aは、図示のように、腰保護具120を貫通して固定される連結帯121の両端に付着されることが望ましいが、図示のものとは異なり、腰保護具120の両端に一体的に付着されることもできる。すなわち、クリップ121aは連結帯121によって腰保護具120に付着され、腰巻20はこのクリップ121aに結合されて、腰保護具120と一体をなしている。
【0054】
このような腰保護具120は、図6および6bに示すように、板状のクッション部材124と、このクッション部材124の一側面に密着され、クッション部材124が座屈されることを防止する剛性を持つプラスチック材支持板126と;このクッション部材124および支持板126をいっぺんに取り囲み、一側面には、支持板126の中央部を表出させる切開部122aが形成された軟質の難燃カバー122とを含んで構成されることが望ましい。この時、難燃カバー122は難燃物質でなるか、あるいは難燃材の塗布された布地でなることが望ましい。
【0055】
ついで、本発明は、バックボード100に対して、前述したハーネス固定具130および腰保護具120を回動可能に固定(中央を中心として回動可能に固定)させる回動装置とを含む。
【0056】
ここで、前記回動装置は、例えば、図3および図7に示すような腰保護具120の真中で突出して固定され、ハーネス固定具130の中央とバックボード100の下部側中央を順次貫通し、腰保護具120およびハーネス固定具130が回動するように回動軸の役目をするヒンジ軸250を含む。
【0057】
そして、図3に示すように、ヒンジ軸250の直径より大きく形成され、バックボード100の前方でヒンジ軸250と一体的に結合され、このヒンジ軸250をバックボード100上に回動可能に固定するヒンジ軸カバー255を含む。
【0058】
また、ヒンジ軸カバー255を貫通してヒンジ軸250に締結されることにより、ヒンジ軸カバー255をヒンジ軸250に結合させる、図3に示すような締結部材290を含む。
【0059】
この時、バックボード100およびハーネス固定具130には、ヒンジ軸250が貫通するように、図3に示すようなヒンジ軸挿入孔250a、250bをそれぞれ形成しなければならないことはもちろんであり、ヒンジ軸カバー255の直径は、バックボード100にヒンジ軸250がかかって回動するように、ヒンジ軸挿入孔250a、250bの直径より大きく形成される。
【0060】
したがって、ヒンジ軸250は、締結部材290によって結合されるヒンジ軸カバー255によって、ハーネス固定具130およびバックボード100に回動可能に固定され、ハーネス固定具130および腰保護具120はこのようなヒンジ軸250を中心として回動される。
【0061】
このようなヒンジ軸250は、図7に示すように、一端にフランジが形成され、このフランジ部が両面テープによって腰保護具120のクッション部材124に付着されることで腰保護具120に固定され、クッション部材124に密着した支持板126を貫通し、難燃カバー122の切開部122aを通じて突出する。
【0062】
ここで、図7の引用符号Wは、ヒンジ軸250のフランジが支持板126を貫通して支持板126の外側に離脱することを防止するために、ヒンジ軸250に外挿され、ヒンジ軸250のフランジと腰保護具120の支持板126との間に介在されるワッシャである。もちろん、このようなワッシャWは、ヒンジ軸250のフランジが小さい場合に適用することができ、ヒンジ軸250のフランジが図示のワッシャWのように大きい外径を持つ場合には、ワッシャWは省略することができる。
【0063】
一方、本発明は、腰保護具120およびハーネス固定具130の回動を案内し、回動角度を制御する回動補助手段をさらに含むことができる。
【0064】
このような回動補助手段は、例えば、図3および図7に示すように、腰保護具120の両側に、雌ネジ部を持つ昇降突起260を突出状にそれぞれ固定設置し、それぞれの昇降突起260が挿入貫通する垂直円弧状の第1および第2ガイド長孔260a、260bを、バックボード100の下部両側およびハーネス固定具130の両側にそれぞれ形成することにより、昇降突起260が第1および第2ガイド長孔260a、260bを順次貫通すれば、昇降突起260に、図3に示すような突起カバー265を締結ネジ290aで固定して構成することが望ましい。この時、突起カバー265は第1ガイド長孔260aの幅より大きい外径を持つ。
【0065】
したがって、昇降突起260は、腰保護具120およびハーネス固定具130の回動時に、第1および第2ガイド長孔260a、260bに沿って上下に昇降する。そして、腰保護具120およびハーネス固定具130は昇降突起260によって回動角度が制御されるので、ヒンジ軸250を中心として360゜回転することが防止される。
【0066】
ここで、バックボード100に形成された第1ガイド長孔260aおよびハーネス固定具130に形成された第2ガイド長孔260bは、図4および図5に示すように、バックボード100を貫通したヒンジ軸250を中心として、それぞれ22゜〜28゜、および7゜〜13゜の円弧角(θ、α)を有するように形成して、この円弧角(θ、α)が第1および第2ガイド長孔260a、260bの長さを決定するように構成することが一番望ましい。
【0067】
このように、円弧角(θ、α)を22゜〜28゜、および7゜〜13゜に形成すれば、腰保護具120およびハーネス固定具130は、この円弧角(θ、α)により決定した特定の角度の範囲内でばかり回動する。もちろん、このような円弧角(θ、α)は、着用者の活動、すなわち腰と腕の動きを考慮した範囲であるので、着用者は不便さなしに使用することができる。
【0068】
以下、この円弧角(θ、α)による腰保護具120およびハーネス固定具130の回動を、図8および図9を参照して詳細に説明するが、説明において、腰保護具120およびハーネス固定具130の円弧角(θ、α)はそれぞれ、22゜および7゜に形成したものを基準として説明する。
【0069】
まず、腰保護具120は、図8に示すように、22゜に形成されたバックボード100上の第1ガイド長孔260aの円弧角(θ)によって、ヒンジ軸250を中心として22゜回動する。一方、ハーネス固定具130は、図9に示すように、第2ガイド長孔260bの円弧角(α)によって、ヒンジ軸250を中心として7゜回動するが、22゜に形成されたバックボード100上の第1ガイド長孔260aの円弧角(θ)によって、実際にはハーネス固定具130はヒンジ軸250の周りをさらに22゜回動する。すなわち、ハーネス固定具130は腰保護具120と独立して構成されることにより、第1ガイド長孔260aの円弧角(θ)だけさらに回動する。
【0070】
したがって、着用者は腰保護具120の回動角度だけ腰を動かすことができ、肩および腕はそれよりもっと大きく動かすことができるので、バックパックのバックマウント時の活動が非常に自由になる。
【0071】
一方、回動補助手段の昇降突起260は、前述した回動装置のヒンジ軸250と同様に、一端にフランジが形成され、このフランジが、図7に示すように、両面テープによって腰保護具120のクッション部材124に付着される。もちろん、昇降突起260は、前記フランジがクッション部材124に付着されれば、支持板126を貫通した後、難燃カバー122の切開部122aを通じて突出する。この時、昇降突起260にはヒンジ軸250のようなワッシャWを介在させることが望ましい。
【0072】
以上のようなバックパックの構成の説明において、引用符号300は、図3に示すように、ヒンジ軸250および昇降突起260に外挿され、腰保護具120、ハーネス固定具130、バックボード100、ヒンジ軸カバー255、および突起カバー265間にそれぞれ介在される、プラスチック材またはステンレススチール材の摩擦防止板である。
【0073】
そして、引用符号55は、圧縮空気ボンベ50の空気を着用者に供給する空気供給ホース、引用符号56は圧縮空気ボンベ50に供給される空気の圧力を減圧するレギュレーター56である。
【0074】
このように構成された本発明の実施例1によるバックパックの作動を添付図面の図8〜図10を参照して説明すれば次のようになる。
【0075】
まず、本発明の実施例1によるバックパックの使用者は、図10に示すように、圧縮空気ボンベ固定ベルト40で圧縮空気ボンベ50をバックボード100に固定した後、バックボード100の保護板140を地面または机に支持させて、バックボード100を垂直に起立させ、ハーネス30を着用する。
【0076】
この時、バックボード100を地面または机に支持する場合、バックボード100の下部は、圧縮空気ボンベ50の重さによって、地面または机にぶつかりながら衝撃を受けることになるが、保護板140がこの衝撃を吸収しながら圧縮空気ボンベ50のレギュレーター56をその衝撃から保護する。
【0077】
一方、着用者は、ハーネス連結具130に装着されて前後方に回動できるハーネス連結ブラケット134、およびハーネス連結ブラケット134に形成された下向き傾斜(β)を持つハーネス固定孔134aによって、ハーネス30を容易に着用することができる。
【0078】
このように、ハーネス30が着用されれば、着用者は、腰保護具120に連結された腰巻20で腰を取り囲んだ後、バックル24で腰巻20をロックする。すると、本発明によるバックパックは、圧縮空気ボンベ50がバックパックに固定された状態で使用者の背中にバックマウントされる。この時、着用者は、重い圧縮空気ボンベ50がバックマウントされても、腰保護具120のクッション部材124によって、背中に刺激が加わらない。
【0079】
このように、バックマウントされたバックパックの腰保護具120およびハーネス連結具130は、図8および図9に示すように、回動装置および回動補助手段、すなわちヒンジ軸250と第1および第2ガイド長孔260a、260bに挿入された昇降突起260によって、互いに独立して回動する。もちろん、腰保護具120およびハーネス連結具130はバックボード100とも独立して作動する。言い換えれば、バックボード100は、腰保護具120およびハーネス連結具130が回動しても、腰保護具120およびハーネス連結具130のいずれにも干渉されない。
【0080】
したがって、着用者が腰と腕を動かしても、腰保護具120およびハーネス連結具130が互いに独立して動くことにより、腰巻20およびハーネス30の拘束による制約を受けないので、自由に活動することができる。
【0081】
特に、バックボード100が腰保護具120およびハーネス連結具130の干渉を受けないので、着用者が腰および腕を動かしても、バックボード100に固定された圧縮空気ボンベ50は動かなく、これにより、バックパック使用者の動きに拘わらず、圧縮空気ボンベ50の重量中心は変わらない。
【0082】
したがって、本発明によるバックパックは、圧縮空気ボンベ50の重量中心が変わらないので、着用者はもっと自由に活動することができ、従来のように圧縮空気ボンベ50の重さ中心の変化によって着用者が倒れる問題も防止することができる。
【0083】
一方、このような本発明によるバックパックは、着用の時、着用者の位置を他者が確認できるように、バックボード100に備えられた点滅灯104が点滅する。このような点滅灯104は、前述したように、バッテリーケーシング106に内蔵されたバッテリーから電源を受けて作動する。
【0084】
この時、バッテリーケーシング106に内蔵されたバッテリーは、バッテリーケーシング106を遮蔽しているカバー106aを取り外せば、容易に入れ替ることができ、特に、バッテリーケーシング106が圧縮空気ボンベ50の取り付けられたバックボード100の前方側に備えられているので、非常に容易にバッテリーの入れ替えが可能である。
【0085】
すなわち、バッテリーケーシング106が、従来のように、バックボード100の背面に備えられれば、バックボード100を覆してバッテリーを入れ替えなければならないので非常に不便であるが、本発明は、バッテリーケーシング106がバックボード100の前面に備えられているのでバッテリーの入れ替えが非常に便利である。
【0086】
このように、本発明によるバックパックは、点滅灯104が点滅するので、他の作業員が、バックパックの着用者の位置を容易に識別することができるため、着用者と着用者の周りの作業者は危険地域で相手の位置または状態を確認しながら作業を行うことができる。しかし、着用者は、相手を確認しながら作業を行う中にも、バックボード100に装着された圧縮空気ボンベ50の空気が消尽されるかを随時に確認しなければならない。
【0087】
もちろん、圧縮空気ボンベ50に連結された空気供給ホース55には、圧縮空気ボンベ50の空気消尽状態を知らせるホイッスルのような警報音発生器(図示せず)が設置されるが、着用者は、安全のために、随時に圧縮空気ボンベ50の空気残量を確認することが望ましい。そして、着用者は、空気の残量を確認しながら作業を行う中、前述した警報音発生器から警報が発すれば、危険な作業場所から空気の十分な場所に、迅速に移動しなければならない。さらに、着用者は、作業中に圧縮空気ボンベ50の空気残量を随時確認するべきである。
【0088】
また、本発明によるバックパックは、保護板140が板状に形成されるので、バックパックを着用して移動する場合、保護板140に鉄筋のような突出物がかかることがないだけでなく、このような突出物が圧縮空気ボンベ50のレギュレーター56を破損させることを防止することができる。
【0089】
そして、図10に示すように、ハーネス30の下端がハーネス連結具130に形成されたハーネス固定孔134aによって傾斜を形成することにより、着用者の肩の活動幅をより大きく確保することができる。
【実施例2】
【0090】
一方、図11〜図22は本発明の実施例2を示すもので、これら図面を参照して本発明の実施例2によるバックパックについて以下に説明する。以下の説明において、前述した実施例1と同一構成要素に対しては同一符号を付けて説明し、実施例1と異なる特徴を持つ構成要素には500番以上の符号を付けて説明する。
【0091】
図11は本発明の実施例2によるバックパックを示す斜視図である。図12は図11に示すバックパックの分解斜視図である。図13は図11に示すバックボードの正面図である。
【0092】
そして、図14は図11に示すハーネス固定具の正面図である。図15は図11に示す腰保護具の正面図である。図16は図15のB−B’線についての断面図である。図17は図15に示す昇降アセンブリを示す分解斜視図である。図18は図11に示すバックボード、ハーネス固定具および腰保護具の結合状態を示す一部縦断面図である。
【0093】
また、図19は図11に示すハーネス固定具の使用状態図である。図20は図11に示す腰保護具の回動時の状態を示す使用状態図である。図21は図11に示す腰保護具の昇降時の状態を示す使用状態図である。図22は図11に示す腰保護具の前後方動作時の状態を示す使用状態図である。
【0094】
図11および図12に示すように、本発明の実施例2は、圧縮空気ボンベを固定する圧縮空気ボンベ固定ベルト40および支持フック105が中間部および下端部にそれぞれ備えられ、上端部には各ハーネス30の一端部が固定されるバックボード100を持つ。
【0095】
ここで、バックボード100上には、ハーネス30の他端および腰巻20がそれぞれ結合される長方形プレート132を持つハーネス固定具130、および腰保護具120が実施例1による回動装置によって回動可能に取り付けられる。すなわち、腰保護具120およびハーネス固定具130は共に、一端部が腰保護具120に固定され、他端部がハーネス固定具130の長方形プレート132およびバックボード100を貫通し、貫通した他端には、ヒンジ軸カバー255が、一体的に固定されるヒンジ軸250によって、回動可能に取り付けられる。
【0096】
そして、本発明の実施例2は、図11に示すように、ハーネス30の上端が固定されるハーネス固定孔102をバックボード100の上端に位置するように形成した。すなわち、バックボード100の上部の端の両側が、図示のように、上向きに突出するように成形した。よって、ハーネス30の上端でバックパック使用者の肩に加えられる加圧力は、バックボード100の両側に分散されるが、前述した実施例1よりはっきりと分散される。
【0097】
このような本発明の実施例2によるバックパックは、ハーネス固定具130の回動を案内および制限する回動ガイド手段と、腰保護具120の回動角度を制御する回動角度制御手段と、バックボード100に対して腰保護具120をスライドさせながら昇降させる昇降アセンブリとを含むことが、実施例1と区別される大きな特徴である。
【0098】
前述した回動ガイド手段と回動角度制御手段および昇降アセンブリを示す図面を参照して詳しく説明すれば次のようになる。
【0099】
まず、回動ガイド手段は、例えば、図10に示すように、ハーネス固定具130の長方形プレート132およびバックボード100の両端部側にガイド長孔562をそれぞれ形成し、このガイド長孔562にフランジを持つ棒型突起部材を貫通させ、前記突起部材の端部に板状または環状の結合部材を固定することで、ハーネス固定具130の回動時、前記突起部材がガイド長孔562で移動するように構成した。
【0100】
この時、突起部材および結合部材は、図面で拡大して示すようなリングナット565、およびガイド長孔562より大きなサイズのワッシャ型カバー568であることができる。このようなリングナット565は後端にフランジが備えられる。そして、リングナット565のフランジをハーネス固定具130の長方形プレート132の後方側背面に密着させる。ワッシャ型カバー568は溶接またはソルダリングによってリングナット565の端部に結合させることができる。しかし、図示のようなネジ569を利用してリングナット565に結合させることが望ましい。もちろん、ネジ569はワッシャ型カバー568を貫通した後、リングナット565の内周面に形成された雌ネジ部と螺合する。
【0101】
また、突起部材および結合部材は、図面に拡大して示すようなピンボルト565’およびナット568’であることができる。このようなピンボルト565’は、そのヘッド部がハーネス固定具130の長方形プレート132の背面に密着する。ナット568’はピンボルト565’の端部側に形成されたネジ部と螺合する。
【0102】
これとは異なり、突起部材および結合部材は、リングナット565のように、後端にフランジを持つ図示しないピン、および前記ピンの端部に外挿されて固定される図示しないスナップリングであることができる。もちろん、前記ピンの端部には前記スナップリングが挿着される溝が円周方向に沿って形成されなければならない。
【0103】
このように、ピンボルト565’およびナット568’、またはフランジを持つ前記ピンおよび前記スナップリングで回動ガイド手段を構成すれば、ワッシャ型カバー568を貫通する前述したネジ部569を省略することができるので、製造工数および製造単価を減らすことができる。
【0104】
しかし、本明細書では、リングナット565およびネジ部569によって固定されるワッシャ型カバー568を含む回動ガイド手段を使用して説明する。このとき、回動ガイド手段のリングナット565は、後端のフランジ、および前方に固定されたワッシャ型カバー568によって、ハーネス固定具130およびバックボード100上にかかったままで固定される。
【0105】
したがって、リングナット565は、ハーネス固定具130の回動の時、ガイド長孔562に沿って昇降する。もちろん、リングナット565の昇降範囲はガイド長孔562の長さによって決定される。
【0106】
このようなガイド長孔562はヒンジ軸250を中心とする円弧状に形成するが、図13および図14に示すように、ヒンジ軸250に対して3゜〜28゜の円弧角(θ、α)を有するように形成することが望ましい。
【0107】
特に、バックボード100上のガイド長孔562に対しては22゜〜28゜の範囲内で円弧角(θ)を決定し、ハーネス固定具130のガイド長孔562に対しては3゜〜13゜の範囲内で円弧角(α)を決定することが望ましい。
【0108】
このような本発明の実施例2は、バックボード100およびハーネス固定具130にそれぞれ形成されたガイド長孔562に対する円弧角(θ、α)を、それぞれ22゜および4゜にした。このように、円弧角(θ、α)を適用すれば、リングナット565はバックボード100上のガイド長孔562に沿って22゜昇降し、さらにハーネス固定具130上のガイド長孔562に沿って4゜昇降する。すなわち、リングナット565は合計26゜昇降する。
【0109】
このように、リングナット565が26゜の範囲で昇降するように構成した理由は、この角度範囲が着用者の肩の活動幅に最も適した角度であるからである。
【0110】
一方、以上に説明したような回動ガイド手段は、ガイド長孔562がハーネス固定具130の長方形プレート132の端部側に位置するだけでなく、リングナット565が腰保護具120と独立して形成されるので、本発明の実施例2によるバックボードは、着用の時、ハーネス30が緊張しても、ハーネス固定具130の長方形プレート132の端部がねじれない。
【0111】
この際、長方形プレート132の端部がねじれない第一の理由は、リングナット565が腰保護具120から分離した状態になり、長方形プレート132を拘束しないからである。
【0112】
そして、第二の理由は、ガイド長孔562およびリングナット565などで構成された回動ガイド手段が長方形プレート132の端部側に提供されることにより、リングナット565のフランジが長方形プレート132の端部の一部を平たく支持するからである。
【0113】
一方、ハーネス固定具130の長方形プレート132の端部には、図14に示すような補強板500を付着することが望ましい。この補強板500は、図示のように、長方形プレート132のガイド長孔562を補強するように付着する。
【0114】
すなわち、補強板500は、図示のように、ガイド長孔562をオーバーラップするように長方形プレート132の端部に付着する。もちろん、補強板500には、前述したリングナット565が貫通するように、ガイド長孔562と同一の長孔を形成しなければならない。
【0115】
このように、長方形プレート132の端部に補強板500を付着用すれば、長方形プレート132が、ハーネス30によって伝達される外力に対して確実に抵抗することができる。よって、長方形プレート132のねじれをより積極的に防止させることができる。
【0116】
つぎに、回動角度制御手段は、例えば、図12および図13に示すように、ヒンジ軸250の他端に一体的に固定されて、ヒンジ軸250とともに回動するヒンジ軸カバー255を四角形に形成し、このヒンジ軸カバー255の両側に位置するバックボード100上に、ヒンジ軸カバー255の回動中にヒンジ軸カバー255を支持する傾斜突起610を形成することにより、回動する腰保護具120が傾斜突起610の傾斜角度(r)内で回動するように構成した。すなわち、傾斜突起610の傾斜角度(r)は腰保護具120の回動角度でありながらも回動軸250の回動角度でもある。傾斜突起610のこのような傾斜角度(r)は図20に示されている。
【0117】
この時、傾斜突起610は、図示のように、バックボード100に形成されたヒンジ軸挿入孔250aの両側に形成され、一側の頂点がヒンジ軸カバー255の両側に点接触するように三角形に形成される。
【0118】
もちろん、傾斜突起610は、図示とは異なり、ヒンジ軸挿入孔250aの上下端側に形成することもできる。この場合には、ヒンジ軸カバー255が、図示とは異なり、水平方向の長さを有するように形成しなければならない。
【0119】
ここで、ヒンジ軸カバー255は、傾斜突起610の傾斜によって、ヒンジ軸250を中心として25゜〜42゜の角度に回動するように構成されるが、30゜の角度内で回動するように構成することが望ましい。このためには、傾斜突起610の傾斜角を、ヒンジ軸カバー255の回動角度を考慮して特別に設計しなければならない。
【0120】
このように、ヒンジ軸カバー255および傾斜突起610を形成することによって、ヒンジ軸250の回動角度が30゜の範囲に制限される。すなわち、ヒンジ軸250が回動する場合、ヒンジ軸カバー255も回動し、このヒンジ軸カバー255が30゜の角度に回動すれば、傾斜突起610の傾斜面がヒンジ軸カバー255の両側面を支持しながら、ヒンジ軸カバー255の回動を沮止する。よって、ヒンジ軸カバー255の回動中断によって、ヒンジ軸250は30゜の角度内でのみ回動する。
【0121】
もちろん、腰保護具120の回動角度はヒンジ軸250の回動角度によって決定される。すなわち。腰保護具120はヒンジ軸250を中心として30゜の角度に回動する。このような30゜の回動角度は着用者の腰活動幅を充分に考慮した角度である。言い換えれば、本発明のバックパック着用者は、腰保護具120が30゜の回動角度に回動するので、活動上の不便さをまったく感じない。
【0122】
つぎに、昇降アセンブリは、例えば、図15〜図18に示すように、前方に膨らんでいるキャップ形状のガイド突出部710と、昇降ガイド720と、ガイド突起722と、固定部材724とを含んでなる。このような昇降アセンブリは、図示のように、回動装置のヒンジ軸250および腰保護具120との間に取り付けられる。
【0123】
図17に基づいて昇降アセンブリの構成要素をより詳しく説明すれば、まずガイド突出部710は、腰保護具120上に、ヒンジ軸250と向い合う状態に突設され、その前方には垂直長孔712を持つ。この際、ガイド突出部710は、腰保護具120の難燃カバー122に内蔵された支持板126に形成することが望ましい。
【0124】
もちろん、ガイド突出部710は、支持板126の射出時に一体に形成される。しかし、これとは異なり、支持板126とは別個に製造し、ボルトまたはリベットで支持板126に付着することができる。このような場合は通常に分かる場合であるので、その説明を省略する。このようなガイド突出部710は、腰保護具120の昇降時、腰保護具120と一体的に昇降する。
【0125】
ついで、昇降ガイド720はガイド突出部710に形成された垂直長孔712の幅より大きく形成され、図示のように、ガイド突出部710の背面に密着する。
【0126】
ガイド突起722は、図示のように、昇降ガイド720の中央から伸びて前方に突出する。このようなガイド突起722は、図示のように、ガイド突出部710の垂直長孔712を貫通し、端部にはヒンジ軸250が連結される。よって、ガイド突起722は、腰保護具120およびガイド突出部710の昇降の時、垂直長孔712によってガイド突出部710の昇降を案内する。
【0127】
この際、昇降ガイド720はガイド突起722のフランジとすることができる。すなわち、ガイド突起722のフランジをガイド突出部710の背面に密着させる。このようなフランジの形状は、原板状、四角板状などに多様に構成することができる。
【0128】
このような昇降ガイド720のガイド突起722とヒンジ軸250はスプライン結合するように構成する必要がある。このように構成するためには、ヒンジ軸250の背面に、図17に示すような溝722’を形成する。すると、ヒンジ軸250は溝722’によってガイド突起722とスプライン結合し、これにより、ガイド突起722の表面でスライドすることが防止される。もちろん、溝722’はガイド突起722の端部に対応するように形成しなければならない。
【0129】
最後に、固定部材724は、図示のように、長く形成されたネジとすることができる。このような固定部材724は、昇降ガイド720および昇降ガイド720のガイド突起722を連続的に貫通してヒンジ軸250と螺合することで、ヒンジ軸250およびガイド突起722を一体化させる。すなわち、固定部材724は、ガイド突起722を回動装置に連結する。このようなガイド突出部710と、昇降ガイド720と、固定部材724の結合状態は図16に詳細に示される。
【0130】
図16に示されているように、ガイド突出部710は側面上で前方に膨らんでいるラウンドRを有するように形成することで、腰保護具120の昇降の時、昇降ガイド720のガイド突起722を中心としてラウンドRを描きながら昇降するように構成することが望ましい。このように、ガイド突出部710がラウンドRを描きながら昇降するように構成すれば、腰保護具120が円滑に昇降することができる。もちろん、昇降するガイド突出部710は、垂直長孔712を貫通するガイド突起722の案内を受けながら昇降する。
【0131】
一方、昇降アセンブリは、腰保護具120の前後方への動作の時、腰保護具120を傾動させる傾動手段をさらに含んでなることができる。
【0132】
このような傾動手段は、例えば、図16〜図18に示すように、昇降ガイド720が側面上で三角形状を有するように形成され、この昇降ガイド720に対応して形成されて、側面上で三角形状を持つリング部材740を、ガイド突出部710の前面に密着するように、昇降ガイド720のガイド突起722に外挿することで、昇降ガイド720およびリング部材740が側面上の突出部でガイド突出部710を支持しながら前後方へのシーソー動作をするように構成する。このような昇降ガイド720およびリング部材740のシーソー動作は、図16に拡大して示されている。
【0133】
ここで、昇降ガイド720のガイド突起722は、リング部材740の外挿ができるように、図示のように、長く形成しなければならない。すなわち、リング部材740の側面上の厚さの分だけガイド突起722の長さを伸ばして形成する。もちろん、昇降アセンブリが傾動手段を含まない場合には、リング部材740が省略されるので、ガイド突起722の長さを短縮させることができる。
【0134】
また、昇降アセンブリは、前述した傾動手段のほかに、図16〜図18に示すような摩擦防止部材760をさらに含んで構成することができる。
【0135】
このような摩擦防止部材760はガイド突出部710および昇降ガイド720との間に介在されて、昇降ガイド720の昇降の時、ガイド突出部710および昇降ガイド720間の接触を防止する。このため、摩擦防止部材760は、図17に示すように、環状に形成することが望ましい。本実施例では、摩擦防止部材760はガイド突出部710および昇降ガイド720間に位置するガイド突起722上に外挿して固定させる。
【0136】
この時、摩擦防止部材760は、図示のように、側面上または断面上でジグザグ状に形成することで、摩擦防止部材760がガイド突出部710に対して昇降ガイド720を弾支するように構成することが望ましい。すなわち、摩擦防止部材760は環状の板ばねとすることができる。
【0137】
このように、摩擦防止部材760を板ばねで構成すれば、腰保護具120の前後方への動作の時、シーソー動作する昇降ガイド720を摩擦防止部材760が自体弾性力によって元の位置に復帰させる。ここで、図16の拡大して示す図は昇降ガイド720の上端が後方にシーソー動作するにしたがい、摩擦防止部材760の下端部が圧縮された状態を示すもので、拡大しない図は、摩擦防止部材760の弾性力によって、昇降ガイド720が元の位置に復帰した状態を示すものである。
【0138】
一方、固定部材724によって昇降ガイド720のガイド突起722に固定されたヒンジ軸250には、図18に示すように、ハーネス固定具130の長方形プレート132、および摩擦防止板300が順次外挿される。そして、ヒンジ軸250はバックボード100のヒンジ軸挿入孔250aを貫通し、締結ネジ290によってヒンジ軸カバー255に結合される。
【0139】
したがって、このような図18を基本として図16を参照すれば、本発明に適用された昇降アセンブリおよびこれによる傾動手段の作動を容易に理解することができる。
【0140】
ここで、図16を参照して昇降アセンブリおよび傾動手段の作動を説明すれば、図16に示してあるように、ヒンジ軸250は、着用者の動きによって腰保護具120が回動する場合、腰保護具120とともに軸を中心として回動(円周方向に回動)する。
【0141】
そして、腰保護具120が上下に動く場合、ガイド突出部710は、腰保護具120によって、昇降ガイド720のガイド突起722を軸として垂直長孔712に沿って昇降する。
【0142】
また、腰保護具120が前後方に動く場合、昇降ガイド720およびリング部材740は、腰保護具120が前後方に傾くようにシーソー動作を行う。この際、摩擦防止部材760は潰れながら弾性力を確保し、傾いた腰保護具120が元の位置に復帰すれば、確保された弾性力によって復元しながら昇降ガイド720を加圧して元の位置に復帰させる。
【0143】
このように構成された本発明の実施例2によるバックパックは、着用者が肩を動かす場合、図19に示すように、ハーネス30によってハーネス固定具130がヒンジ軸250を中心として回動する。もちろん、ハーネス固定具130の回動角度は、長方形プレート132およびバックボード100に形成されたガイド長孔562と、このガイド長孔562に沿って移動するリングナット565によって制限される。
【0144】
また、本発明によるバックパックは、着用者が腰を両側に曲げる場合、図20に示すように、腰保護具120がヒンジ軸250を中心として回動する。この時、ヒンジ軸250は端部に結合された四角形のヒンジ軸カバー255、およびバックボード100のヒンジ軸挿入孔250a両側に形成された傾斜突起610によって、30゜の範囲内に回動角度(r)が制御される。もちろん、腰保護具120は、ヒンジ軸250によって、ヒンジ軸250と同一の回動角度(r)の範囲内で回動する。
【0145】
また、着用者が腰を屈する場合、図21および図22に示すように、腰保護具120が昇降しながら傾動する。この際、腰保護具120の昇降時には、ガイド突出部710が昇降ガイド720に形成されたガイド突起722の案内によって昇降する。そして、腰保護具120の傾動時には、昇降ガイド720およびリング部材740が摩擦防止部材760を圧縮または弛緩させながらシーソー動作を行う。このように、腰保護具120が昇降および傾動を行う場合、摩擦防止部材760は昇降ガイド720およびガイド突出部710の摩擦を防止する。
【0146】
一方、本発明の第1および実施例2によるバックパックは、一般のかばんに適用することもできる。このような場合には、バックボード100をかばんの背凭れとして使用すれば良い。すなわち、本発明のバックパックは、圧縮空気ボンベ固定用にだけ限定されない。
【0147】
前記実施例は本発明の望ましい実施例を説明したものに過ぎなく、本発明の適用範囲はこのようなものに限定されるものではなくて、同一の思想範疇内で適切に変更可能なものである。
【0148】
したがって、本発明の実施例で示す各構成要素および形状、構造などは変形して実施することができ、このような変形は添付する本発明の特許請求の範囲に属するものであることは当然なものである。
【0149】
前記のような本発明によるバックパックは、バックパックの腰巻およびハーネスがバックボードと独立して作動するので、圧縮空気ボンベの重量中心の変化を防止することができ、腰巻とハニスも互いに独立して作動するので、バックパックをバックマウントした着用者の活動性を大幅に向上させる効果がある。
【0150】
また、リングナットが腰保護具と別体をなすように構成する場合、ガイド長孔がハーネス固定具の長方形プレートの端部側に形成されることによって、長方形プレートの両端がねじれることを防止することができるだけでなく、長方形プレートの両側が腰保護具から離隔して、ハーネスの緊張状態を持続的に維持させることができるので、バックパックの着心地を向上させる効果がある。
【0151】
また、腰保護具がヒンジ軸を中心として回動することができるだけでなく、ガイド突出部および昇降ガイドのガイド突起、そしてリング部材によって、上下方および前後方への動作が可能であって、着心地を一層向上させることができるので、着用者の活動幅を大きく拡大させることができる効果もある。
【0152】
さらに、バックボード下端の保護板が板材状に形成されることにより、突出物が保護板にかかることを防止する効果もあり、バックボードの成形の時、保護板を一体的に成形することができるので、バックパックの製造時間を短縮させる効果もあるだけでなく、バックボードの正面にバッテリーケーシングが備えられることによって、バッテリーを簡便で速かに交換することができる、便宜性向上の効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】図1は一般のバックパックを示す斜視図である。
【図2】図2は本発明の実施例1によるバックパックを示す斜視図である。
【図3】図3は図2に示すバックパックの構成を示す分解斜視図である。
【図4】図4は図2に示すバックボードを示す正面図である。
【図5】図5は図2に示すハーネス固定具を示す正面図である。
【図6】図6は図2に示す腰保護具を示す正面図である。
【図7】図7は図2に示す腰保護具の一部を図6に示すA−A’線に沿って切断して示す断面図である。
【図8】図8は図2に示す腰保護具の作動を示す正面図である。
【図9】図9は図2に示すハーネス固定具の作動を示す正面図である。
【図10】図10は本発明の実施例1によるバックパックの使用状態を示す側面図である。
【図11】図11は本発明の実施例2によるバックパックを示す斜視図である。
【図12】図12は図11に示すバックパックの分解斜視図である。
【図13】図13は図11に示すバックボードの正面図である。
【図14】図14は図11に示すハーネス固定具の正面図である。
【図15】図15は図11に示す腰保護具の正面図である。
【図16】図16は図15のB−B’線についての断面図である。
【図17】図17は図15に示す昇降アセンブリを示す分解斜視図である。
【図18】図18は図11に示すバックボードとハーネス固定具および腰保護具の結合状態を示す一部縦断面図である。
【図19】図19は図11に示すハーネス固定具の使用状態図である。
【図20】図20は図11に示す腰保護具の回動時の状態を示す使用状態図である。
【図21】図21は図11に示す腰保護具の昇降時の状態を示す使用状態図である。
【図22】図22は図11に示す腰保護具の前後方動作時の状態を示す使用状態図である。
【符号の説明】
【0154】
10、100 バックボード
11、102、134a ハーネス固定穴
11a 背中ベルト挿入孔
12、105 支持フック
13、104 点滅灯
14、106 バッテリーケーシング
106a カバー
106b 防水用パッキング
15 支持フレーム
20 腰巻
21 背中ベルト
22、121a クリップ
24 バックル
30 肩掛け用ハーネス
40 固定ベルト
50 圧縮空気ボンベ
55 空気供給用ホース
56 空気減圧用レギュレータ
103 ベルト固定穴
120 腰保護具
121 連結帯
122 難燃カバー
124 クッション部
126 支持板
130 ハーネス固定具
132 長方形プレート
134 ハーネス連結ブラケット
140 保護板
142 補強リーブ
250 ヒンジ軸
250a、250b ヒンジ軸挿入孔
255 ヒンジ軸カバー
260 昇降突起
260a 第一ガイド長孔
260b 第二ガイド長孔
265 突起カバー
290 締結部材
290a 締結ネジ
300 摩擦防止板
500 補強板
562 ガイド長孔
565 リングナット
565’ ピンボルト
568 ワッシャー型カバー
568’ ナット
569 ネジ部
610 傾斜突起
710 ガイド突出部
712 垂直長孔
720 昇降ガイド
722 ガイド突起
722’ 溝
724 固定部材
740 リング部材
760 摩擦防止部材
H ヒンジ
S 縫着線
W ワッシャ
θ 第一長孔の円弧角
α 第二長孔の円弧角
β ハーネス連結ブラケットの下向き傾斜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者がハーネス30および腰巻20を着用することにより、圧縮空気ボンベ固定ベルト40に固定された圧縮空気ボンベ50が背負われるようにしたバックパックにおいて、
上部に前記ハーネス30の一端部が固定され、中間部両側に前記圧縮空気ボンベ固定ベルト40が固定され、下部に互いに離隔して突出して前記圧縮空気ボンベ50を支持する一対の支持フック105を持つバックボード100と;
両端に前記ハーネス30の他端部が固定され、前記バックボード100の背面下部に結合され、中央を中心として両端部が上下に回動し、横方向に長く形成されたハーネス固定具130と;
前記ハーネス固定具130の後方側で前記バックボード100と結合され、中央を中心として両端部が上下に回動し、両側には前記腰巻20が結合され、使用者の背中を取り囲んで保護する板状の腰保護具120と;
前記ハーネス固定具130および腰保護具120を前記バックボード100に対して回動可能に固定させる回動装置と;を含むことを特徴とするバックパック。
【請求項2】
前記ハーネス固定具130は、
横方向に長く形成され、前記バックボード100に上下方に回動可能に結合される長方形プレート132と;
前記長方形プレート132の両端に折り畳み可能に連結され、端部には前記ハーネス30の他端が固定されるハーネス固定孔134aを持つハーネス連結ブラケット134と;を含むことを特徴とする、請求項1に記載のバックパック。
【請求項3】
前記ハーネス連結ブラケット134のハーネス固定孔134aは水平方向に長く形成され;
前記ハーネス固定孔134aは前記ハーネス連結ブラケット134の内側から外側に22゜〜55゜の下向き傾斜(β)を有するように形成され、この下向き傾斜(β)によって、前記ハーネス30の他端が傾いた状態でハーネス連結ブラケット134に固定されることを特徴とする、請求項2に記載のバックパック。
【請求項4】
前記回動装置は、
前記腰保護具120の真中で突出して固定され、前記ハーネス固定具130の中央と前記バックボード100の下部側中央を順次貫通し、腰保護具120およびハーネス固定具130が回動するように回動軸の役目をするヒンジ軸250と;
前記バックボード100の前方で前記ヒンジ軸250と一体的に結合され、このヒンジ軸250をバックボード100上に回動可能に固定するヒンジ軸カバー255と;
前記ヒンジ軸カバー255を前記ヒンジ軸250に一体的に結合させる締結部材290と;を含むことを特徴とする、請求項1に記載のバックパック。
【請求項5】
前記回動装置は、
前記腰保護具120およびハーネス固定具130の回動を案内し、回動角度を制御する回動補助手段をさらに含み、
前記回動補助手段は、
前記腰保護具120の両側に昇降突起260を突出状態にそれぞれ固定設置し、このそれぞれの昇降突起260が挿通される垂直円弧状の第1および第2ガイド長孔260a、260bを、前記バックボード100の下部両側およびハーネス固定具130の両側にそれぞれ形成し、昇降突起260が前記第1および第2ガイド長孔260a、260bを順次貫通した状態で、昇降突起260に突起カバー265を締結ネジ290aで固定することにより、前記昇降突起260が第1および第2ガイド長孔260a、260bに沿って昇降して腰保護具120およびハーネス固定具130の回動角度を制御するように構成されることを特徴とする、請求項4に記載のバックパック。
【請求項6】
前記バックボード100に形成された第1ガイド長孔260aおよび前記ハーネス固定具130に形成された第2ガイド長孔260bは、バックボード100を貫通した前記ヒンジ軸250を中心として、それぞれ22゜〜28゜、および7゜〜13゜の円弧角(θ、α)を有するように形成され、前記円弧角(θ、α)が第1および第2ガイド長孔260a、260bの長さを決定するように構成されることを特徴とする、請求項5に記載のバックパック。
【請求項7】
前記回動装置は、
前記ハーネス固定具130の回動を案内する回動ガイド手段をさらに含み、
前記回動ガイド手段は、
前記ハーネス固定具130の長方形プレート132およびバックボード100の両端部側にガイド長孔562をそれぞれ形成し、このガイド長孔562にフランジを持つ棒型突起部材565、565’を貫通させ、突起部材565、565’の端部に板状または環状の結合部材568、568’を固定することにより、ハーネス固定具130の回動時、前記突起部材565、565’がガイド長孔562内を移動するように構成されることを特徴とする、請求項4に記載のバックパック。
【請求項8】
前記回動装置は、
前記腰保護具120の回動角度を制御する回動角度制御手段をさらに含み、
前記回動角度制御手段は、
前記ヒンジ軸250に一体的に結合される前記ヒンジ軸カバー255を四角形に形成し、このヒンジ軸カバー255の両側の前記バックボード100上に、ヒンジ軸カバー255の回動中にヒンジ軸カバー255を支持する傾斜突起610を形成することにより、回動する前記腰保護具120が傾斜突起610の傾斜角度(r)範囲内で回動するように構成されることを特徴とする、請求項4または7に記載のバックパック。
【請求項9】
前記バックボード100に対して前記腰保護具120をスライドさせながら昇降させる昇降アセンブリをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のバックパック。
【請求項10】
前記昇降アセンブリは、
前記腰保護具120上に、前記回動装置と向い合う状態に突設され、腰保護具120の昇降時にともに昇降し、前方に垂直長孔712を持つガイド突出部710と;
前記ガイド突出部710の背面と密着した状態を維持する昇降ガイド720と;
前記昇降ガイド720から延設され、前記ガイド突出部710の垂直長孔712を貫通し、端部が前記回動装置に連結されることにより、ガイド突出部710の昇降を案内するガイド突起722と;
前記昇降ガイド720のガイド突起722を前記回動装置に連結させる固定部材724と;を含むことを特徴とする、請求項9に記載のバックパック。
【請求項11】
前記ガイド突出部710は側面上で前方に膨らんでいるラウンドRを有するように形成され、ガイド突出部710がラウンドRを描きながら昇降するように構成されていることを特徴とする、請求項10に記載のバックパック。
【請求項12】
前記昇降アセンブリは、
前記腰保護具120の前後方への動作時、腰保護具120を傾動させる傾動手段をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載のバックパック。
【請求項13】
前記傾動手段は、
前記昇降ガイド720が側面上で三角形状を有するように形成され、前記昇降ガイド720に対応して側面上で三角形状を持つように形成されたリング部材740を、前記ガイド突出部710の前面に密着するように、前記昇降ガイド720のガイド突起722に外挿することにより、昇降ガイド720およびリング部材740が側面上の突出部によってガイド突出部710を支持しながら前後方へのシーソー動作を行うように構成されることを特徴とする、請求項12に記載のバックパック。
【請求項14】
前記ガイド突出部710と昇降ガイド720との間に介在されるように、前記昇降ガイド720のガイド突起722に外挿されて、ガイド突出部710と昇降ガイド720間の接触を防止する環状の摩擦防止部材760をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載のバックパック。
【請求項15】
前記摩擦防止部材760は断面がジグザグ状に形成されて、前記ガイド突出部710に対して前記昇降ガイド720を弾支するように構成されていることを特徴とする、請求項14に記載のバックパック。
【請求項16】
前記バックボード100の下部両側にそれぞれ固定設置されて点滅する点滅灯104と;
前記バックボード100の下端で所定の幅を持ち、下方に伸びるとともに下端が折り曲げられてバックボード100の前方に突出し、バックボード100に固定された前記圧縮空気ボンベ50の端部を外部衝撃から保護する保護板140と;をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のバックパック。
【請求項17】
前記保護板140は、
前方側の折曲部両側に保護板140と一体的に垂直に形成され、保護板140の垂直剛性を補強する一対の補強リーブ142と;
前記一対の補強リーブ142間に備えられ、補強リーブ142によって両側が保護され、前記バックボード100の点滅灯104に電源を供給するバッテリーが挿入されるバッテリーケーシング106と;をさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載のバックパック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2007−511319(P2007−511319A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541016(P2006−541016)
【出願日】平成16年6月22日(2004.6.22)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001494
【国際公開番号】WO2005/048769
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(506171912)サンチェオング カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】