説明

パチンコ遊技機

【課題】遊技機枠に表示ユニットを片開き可能に支持するヒンジの強度を高くする。
【解決手段】縦片部91cが金属筐体106の右側壁115に溶接部分91kでスポット溶接されることによって、ヒンジ構造体91aが金属筐体106に固定的に取り付けられ縦片部91hが金属筐体106の右側壁115およびに縦片部91cに接触され、上結合片91iが上ヒンジ片91dの上に重ね合わされて上ヒンジ片91dに溶接部分91mでスポット溶接され、下結合片91jが下ヒンジ片91eの下に重ね合わされて下ヒンジ片91eに溶接部分91nでスポット溶接されることによって、補強構造体91bがヒンジ構造体91aに固定的に取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機枠に表示ユニットを片開き可能に支持するヒンジの強度が高いパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機には、液晶表示器からなる画像表示器が、遊技機枠に、ヒンジを中心とし後側に開かれかつ前側に閉じられるように片開き可能に取り付けられることが知られている。しかしながら、上軸受と下軸受とが板材を折り曲げただけの構造であるので、画像表示器が開かれた状態において、外力が画像表示器の上方から画像表示器に作用された場合、ヒンジが変形するという欠点がある。
【特許文献1】特開2002−346031号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明が解決しようとする問題点は、画像表示器が開かれた状態において、外力が画像表示器の上方から画像表示器に作用された場合、ヒンジが変形するという点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係るパチンコ遊技機は、光を透過する性質の有る材料からなる前面パネルを有する遊技機枠と、前面パネルの裏側に配置される遊技領域を有して遊技機枠に装着される遊技盤と、遊技盤の遊技領域に設けられた入賞部品と、遊技盤の遊技領域に遊技者に画像を見せるために設けられた画像視認領域と、画像表示器の表示画面に電気的に表示された画像を遊技機枠の前側から前面パネルと遊技盤の画像視認領域とを通して見えるようにかつ遊技盤の裏側に配置されるように遊技機枠にヒンジを中心とし後側に開かれかつ前側に閉じられるように片開き可能に取り付けられた表示ユニットとを備え、ヒンジが遊技機枠に設けられる枠側ヒンジと表示ユニットに設けられる表示側ヒンジとを備え、表示側ヒンジが表示ユニットの画像表示器を格納した金属筐体に設けられた金属製のヒンジ構造体と金属製の補強構造体とから構成されたことを特徴とすることを最も主要な特徴とする。入賞部品に入賞した球を検出した入賞信号を出力するために遊技盤に設けられた球検出器と、表示ユニットの裏側に設けられ球検出器から出力された入賞信号の入力に基づき遊技全般の制御処理を行うために表示ユニットの裏面に取り付けられた主制御装置と、主制御装置による制御処理の結果として主制御装置から出力された制御信号の入力に基づき画像表示器の表示画面に画像を電気的に表示するように画像表示器を制御するために表示ユニットの裏面に取り付けられた図柄制御装置とを備えてもよい。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る遊技機枠は、表示ユニットがヒンジを中心とし遊技機枠の後側に開かれた状態において、外力が表示ユニットの上方から表示ユニットに作用されても、金属筐体に設けられた金属製のヒンジ構造体が金属製の補強構造体で変形しないように支持できるという利点がある。入賞部品に入賞した球を検出した入賞信号を出力する球検出器が遊技盤に設けられ、球検出器から出力された入賞信号の入力に基づき遊技全般の制御処理を行う主制御装置と主制御装置による制御処理の結果として主制御装置から出力された制御信号の入力に基づき画像表示器の表示画面に画像を電気的に表示するように画像表示器を制御する図柄制御装置とが表示ユニットの裏面に取り付けられれば、主制御装置と図柄制御装置など遊技盤の機種に関係の深い複数の制御装置が、遊技盤に設けられることなく、遊技機枠の裏面に設けられたので、表示ユニットに17インチのような大形な表示画面を有する表示ユニットを使用し、この大形な表示ユニットが遊技盤に裏側に配置されて遊技者の視覚に訴える遊技性を向上するようにしても、複数の制御装置の設置場所が容易に確保できるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1乃至図12は、発明を実施するための最良の形態である。図1のa図は、表示側ヒンジ91のヒンジ構造体91aと補強構造体91bとを分解して示す、図1のb図は、ヒンジ構造体91aが金属筐体106の右側壁115に固定された形態を示す。図1のc図は、表示側ヒンジ91が金属筐体106の右側壁115に設けられた形態を示す。図2は、遊技機枠1および遊技盤41の前側からの外観を示す。図3は、可動枠3および見切り構造体16を分解した前側からの外観を示す。図4は、表示収容構造体17を開いた可動枠3の裏側からの外観を示す。図5は、可動枠3および表示収容構造体17を分解した裏側からの外観を示す。図6は、表示ユニット105を分解した前側からの外観を示す。図7は、表示ユニット105と制御ユニット151およびユニット基盤152を分解した前側からの外観を示す。図8は、表示収容構造体17および制御ユニット151を分解した裏側からの外観を示す。図9は、複合駆動装置188が複合制御装置181の裏側に取り付けられた表示ユニット105の裏側からの外観を示す。図10は、複合駆動装置188が駆動収容部132の裏側に取り付けられた表示ユニット105の裏側からの外観を示す。図11のa図は、固定具200を分解した外観を示す。図11のb図は、固定具200を被取付部材216に取り付けた断面を示す。図12のa図は、固定具200を相手側部材219に挿入した断面を示す。図12のb図は、固定具200を相手側部材219に取り付けた断面を示す。本明細書において、「前」、「後」、「裏」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図2の状態に遊技機枠1および遊技盤41を置き、矢印Aで示す前側から見た場合に特定される方向である。「後」と「裏」とは同じ方向である。
【0007】
図1を参照し、最良の形態に係る最も主要な構造について説明する。図1のa図に示すように、表示側ヒンジ91は、金属製のヒンジ構造体91aと金属製の補強構造体91bとを備える。ヒンジ構造体91aは、縦長な板状の縦片部91cの上部および下部を同じ側に直角に折り曲げて上ヒンジ片91dおよび下ヒンジ片91eを形成し、上ヒンジ片91dおよび下ヒンジ片91eに丸棒状の上ヒンジピン91fおよび下ヒンジピン91gを溶接で一体に結合した構造である。上ヒンジピン91fは、上ヒンジ片91dから下側に向けて突出する。下ヒンジピン91gは、下ヒンジ片91eから下側に向けて突出する。上ヒンジピン91fの上ヒンジ片91dから下側への突出寸法L1は、下ヒンジピン91gの下ヒンジ片91eから下側への突出寸法L2より小さい(L1<L2)。このL1<L2による寸法の関係によって、次のような利点がある。L1=L2に設定してもよいが、L1<L2に設定することによって、図1のc図に示すように、表示側ヒンジ91が金属筐体106に取り付けられた状態において、金属筐体106を可動枠3に取り付けるために、表示側ヒンジ91を図5の枠側ヒンジ90に嵌め込む場合、下ヒンジピン91gを下ヒンジ孔90gに嵌め込んだ後、上ヒンジピン91fを上ヒンジ孔90fに嵌め込むことができるので、L1=L2に設定された場合よりも、表示側ヒンジ91を図5の枠側ヒンジ90に嵌め込む作業を容易に行える。
【0008】
補強構造体91bは、縦長な板状の縦片部91hの上部および下部を同じ側に直角に折り曲げて上結合片91iおよび下結合片91jを形成した構造である。上ヒンジ片91dの上面と下ヒンジ片91eの下面との間による外側上下寸法L3と、上結合片91iの下面と下結合片91jの上面との間による内側上下寸法L4とは、同一である(L3=L4)。L3=L4は、上ヒンジ片91dの上面の上に上結合片91iの下面が接触させて重ね合わせられ、下ヒンジ片91eの下面の下に下結合片91jの上面を接触させて重ね合わせられることを目安とする寸法である。これによって、ヒンジ構造体91aと補強構造体91bとが互いに組み合わせられる場合、上結合片91iが上ヒンジ片91dの上に重ね合わされ、下結合片91jが下ヒンジ片91eの下に重ね合わされる。
【0009】
図1のb図に示すように、縦片部91cが金属筐体106の右側壁115に溶接部分91kでスポット溶接されることによって、ヒンジ構造体91aが金属筐体106に固定的に取り付けられる。図1のc図に示すように、縦片部91hが金属筐体106の右側壁115およびに縦片部91cに接触され、上結合片91iが上ヒンジ片91dの上に重ね合わされて上ヒンジ片91dに溶接部分91mでスポット溶接され、下結合片91jが下ヒンジ片91eの下に重ね合わされて下ヒンジ片91eに溶接部分91nでスポット溶接されることによって、補強構造体91bがヒンジ構造体91aに固定的に取り付けられる。よって、図1のb図に示した構造と図1のc図に示した構造とを対比すると、次のような相違点がある。図1のb図に示すように、上ヒンジ片91dおよび下ヒンジ片91eが金属筐体106の右側壁115から外側に突出したように、ヒンジ構造体91aが金属筐体106に固定されただけの構造において、上ヒンジピン91fおよび下ヒンジピン91gを支持し、金属筐体106の上方から押し下げるような外力が金属筐体106に作用した場合、上ヒンジ片91dおよび下ヒンジ片91eが縦片部91cに繋がる隅部を中心として上方に傾斜するように変形しやすい。これに対し、図1のc図に示すように、補強構造体91bの上結合片91iおよび下結合片91jがヒンジ構造体91aの上ヒンジ片91dおよび下ヒンジ片91eに固定された構造において、上ヒンジピン91fおよび下ヒンジピン91gを支持し、金属筐体106の上方から押し下げるような外力が金属筐体106に作用したとしても、ヒンジ構造体91aにおける上ヒンジ片91dと縦片部91cとを互いに繋げる隅部の延びる方向が、補強構造体91bにおける上結合片91iと縦片部91hを互いに繋げる隅部の延びる方向に直交するように交差し、ヒンジ構造体91aにおける下ヒンジ片91eと縦片部91cとを互いに繋げる隅部の延びる方向が、補強構造体91bにおける下結合片91jと縦片部91cとを互いに繋げる隅部の延びる方向に直交するように交差しているので、上ヒンジ片91dおよび下ヒンジ片91eが縦片部91cに繋がる隅部を中心として上方に傾斜するように変形しにくい。つまり、上ヒンジピン91fおよび下ヒンジピン91gを支持し、金属筐体106の上方から押し下げるような外力が金属筐体106に作用した場合、図1のc図に示した構造の方が、図1のb図に示した構造よりも、ヒンジ構造体91aが補強構造体91bの働きで変形しないという利点がある。また、縦片部91hが金属筐体106の右側壁115およびに縦片部91cに接触されているので、溶接部分91m;91nの個数が最低数の1個ずつであっても、ヒンジ構造体91aおよび補強構造体91相互の結合が保持できるという利点がある。
【0010】
図2を参照し、遊技機枠1を前側から見た構造について説明する。遊技機枠1は、固定枠2の前側に可動枠3を開閉可能に備え、可動枠3の前側に前扉4および球皿構造体5を開閉可能に備える。固定枠2は、遊技機設置構造体に取り付けるための外枠とも呼ばれる。可動枠3は、遊技盤41、表示ユニット105、制御ユニット151など遊技に必要な部品を取り付ける前枠とも呼ばれる。可動枠3は、左側に位置するヒンジ6を中心とし、固定枠2の前側で前側に開かれかつ後側に閉じられるように、片開き可能である。前扉4および球皿構造体5は、個別に、左側に位置するヒンジ7を中心とし、可動枠3の前側で前側に開かれかつ後側に閉じられるように、片開き可能である。可動枠3の右側部には、施錠装置8と複数のロック機構9;10;11およびロック解除操作体12が設けられる。
【0011】
そして、可動枠3が閉じられて固定枠2にロック機構9で開閉不能に支持され、前扉4および球皿構造体5が閉じられて可動枠3にロック機構10;11で開閉不能に支持された状態において、遊技店の店員が図外のキープレート(鍵)を遊技機枠1の前側から施錠装置8の鍵穴に挿入し、当該キープレートを例えば右側に90度回転操作すると、固定枠2と可動枠3とのロック機構9による支持形態が解除される。この支持形態の解除後に、店員が可動枠3を前側に引くことによって、可動枠3はヒンジ6を中心として前側に片開きされる。また、上記施錠装置8の鍵穴に挿入されたキープレートが例えば左側に90度回転操作されると、可動枠3と前扉4とのロック機構10による支持形態が解除される。この支持形態の解除後に、店員が前扉4を前側に引くことによって、前扉4はヒンジ7を中心として前側に片開きされる。このように、前扉4が前側に開かれた状態において、店員がロック解除操作体12を操作すると、可動枠3と球皿構造体5とのロック機構11による支持形態が解除される。この支持形態の解除後に、店員が球皿構造体5を前側に引くことによって、球皿構造体5はヒンジ7を中心として前側に片開きされる。
【0012】
可動枠3は、可動枠本体13、盤収容構造体14、中央開口部15、見切り構造体16、表示収容構造体17を備える。可動枠本体13は、前側に開口した縦長な長方形の空間を囲む額縁形状である。盤収容構造体14は、可動枠本体13の内側に設けられ、遊技盤41を可動枠3の前側から装着させるように、前側に開口した形状である。中央開口部15は、盤収容構造体14の背壁18に、前後方向への貫通孔として形成される。見切り構造体16は、可動枠3の前側から中央開口部15に挿入され、盤収容構造体14の前面に取り付けられることで、前後方向に貫通する画像透視開口部19を形成する。表示収容構造体17は、盤収容構造体14の裏側に設けられ、表示ユニット105を盤収容構造体14に前側から格納させるように、前側に開口した形状である。表示ユニット105は、可動枠3の裏側において、盤収容構造体14に格納させる。表示収容構造体17の裏面には、制御ユニット151が設けられる。よって、表示収容構造体17の裏面は、制御ユニット151を取り付けるための遊技機枠1の裏面を構成する。
【0013】
盤収容構造体14の右下部には、配線孔21が、前後方向への貫通孔として設けられる。配線孔21は、盤収容構造体14と中央開口部15と表示収容構造体17と制御ユニット151で囲まれて形成される。盤収容構造体14には、盤押圧部22、盤受止部23、盤ロック操作体24が設けられる。盤押圧部22が後側で盤受止部23が前側となるように、盤押圧部22および盤受止部23が盤収容構造体14の左側部に設けられる。盤押圧部22は、遊技盤41を前側に押す板ばねような弾性体である。盤受止部23は、盤押圧部22で前側に押された遊技盤41を受け止める突起である。盤ロック操作体24は、盤収容構造体14の右側部に位置し、背壁18から前側に突出し、背壁18の前面と平行な方向に回転可能に、背壁18に設けられる。
【0014】
盤収容構造体14の下縁部は、遊技盤41を搭載する左右方向に平坦な面としての盤棚25を形成する。盤棚25から下側に延設された前壁26の前面には、球発射機構27、球発射レール28、戻り球取入口29、前横樋30が設けられる。前壁26の裏面には、機外排出樋31が設けられる。前扉4は、パネル枠とも呼ばれ、前後方向に貫通する窓33を囲む額縁形状である。前扉4には、前面パネル34が、窓33を覆う格好で、裏面に取り付けられる。球皿構造体5は、球受皿部35および球発射操作機構36を、球皿構造体5の前面から前側に突出した形態に備える。球受皿部35は、遊技に使用する球を受ける上側に開口した上側から下側に窪む容器である。球発射操作機構36は、遊技者が球を発射するために操作するものである。球皿構造体5の裏面には、球取入口37および球供給口38が設けられる。球皿構造体5が閉じられた場合、ロック解除操作体12、球発射機構27、球発射レール28、戻り球取入口29、前横樋30は、球皿構造体5で覆い隠される。
【0015】
遊技盤41の構造について説明する。遊技盤41は、周辺飾り構造体42と板状構造体43とを備える。周辺飾り構造体42は、非遊技領域を形成する光を遮断する性質の有る合成樹脂から構成され、丸形開口部44、内ガイドレール45、外ガイドレール46、球発射通路47、アウト口飾り48、戻り球防止弁49、球反発体50、取付部51、証紙台52を備える。丸形開口部44は、盤収容構造体14に格納される方形板状の中央に、前後方向への貫通孔として形成される。内ガイドレール45および外ガイドレール46は、丸形開口部44の周縁部に設けられる。球発射通路47は、内ガイドレール45の左側部と外ガイドレール46の左側部との間に位置し、前側開放縦溝形状に形成される。アウト口飾り48は、アウト口64を縁取るものであって、内ガイドレール45における下部弧状側面の最下部から内側に突出する。戻り球防止弁49は、球発射通路47の出口に位置し、内ガイドレール45の端部に取り付けられた板ばねであって、球発射通路47から遊技領域56に発射された球の遊技領域56から球発射通路47への流入を防止する。
【0016】
球反発体50は、ゴムまたは合成樹脂などの弾性を有する材料から形成され、内ガイドレール45の右端部と外ガイドレール46の右端部との間に取り付けられ、球発射通路47から遊技領域56に発射され球が衝突することによって、当該衝突した球を遊技領域56の中央部の方向に跳ね返す。取付部51は、遊技盤41を遊技機枠1に固定するために、周辺飾り構造体42の右側の上下部に設けられる。取付部51には、ロック挿入孔53が設けられる。証紙台52は、周辺飾り構造体42の右側の下部に前後方向に開閉可能に設けられる。証紙台52が、周辺飾り構造体42との連結部である図外のヒンジを中心として前方に開かれることによって、下部の取付部51が、周辺飾り構造体42の前側から見える格好となる。そして、証紙台52が上記ヒンジを中心として後方に閉じられて証紙台受部54で受け止められると、下部の取付部51が証紙台52で覆われて周辺飾り構造体42の前側から見えなくなる。閉じられた証紙台52の前面には、遊技盤41の検査に合格して販売の認可を受けたことを示す図外の証紙が、貼り付けられる。
【0017】
板状構造体43は、周辺飾り構造体42で囲まれた内側の遊技領域56を形成する光を透過する性質の有る合成樹脂から構成される。板状構造体43の前面である遊技領域56には、センター飾り57、一般入賞部品58、作動入賞部品59、始動入賞部品60、可変入賞部品61、遊技釘62、風車63、アウト口64などの前側部品が設けられる。一般入賞部品58は、球を遊技領域56から取り込み、当該取り込んだ球を遊技領域56の裏側に排出する、取込形である。一般入賞部品58の内部には、図外の一般入賞球検出器を備える。作動入賞部品59は、球を遊技領域56から取り込み、当該取り込んだ球を遊技領域56の裏側に取り込むことなく、遊技領域56に排出する、通過形である。作動入賞部品59の内部には、図外の作動入賞球検出器を備える。始動入賞部品60は、左右に開閉する一対の羽根65の下部を中心とし、一対の羽根65を図外の始動駆動源で左右方向に開閉する電動チューリップと呼ばれる構造である。始動入賞部品60は、球を遊技領域56から取り込み、当該取り込んだ球を遊技領域56の裏側に排出する、取込形である。
【0018】
始動入賞部品60の左右一対の羽根65は、閉じた場合でも、球を受け入れ得る形態、受け入れない形態のいずれでも適用できる。始動入賞部品60の内部には、図外の始動入賞球検出器を備える。可変入賞部品61は、横長な長方形状の開閉体66の下部を中心とし、開閉体66を図外の可変駆動源で前後方向に開閉するアタッカーまたは大入賞口と呼ばれる構造である。可変入賞部品61の開閉体66で閉じたり開かれたりする空洞形状の球受入部の内部には、図外の可変入賞球検出器を備える。可変入賞部品61の球受入部に取り込まれた球は、可変入賞球検出器を通過した後に遊技盤41の裏側に排出される。よって、可変入賞部品61は、取込形である。
【0019】
センター飾り57は、光を透過する性質の有る合成樹脂により形成された上側に向けて突出する弧状であって、板状構造体43の裏面から図外のタッピングスクリューのような止ねじで板状構造体43の前面に取り付けられる。一般入賞部品58、作動入賞部品59、始動入賞部品60、可変入賞部品61は、光を遮断する性質の有る合成樹脂により形成された部品であって、板状構造体43の裏面から図外のタッピングスクリューのような止ねじで板状構造体43の前面に取り付けられる。遊技釘62は、真鍮で形成された障害釘とも呼ばれる釘であって、板状構造体43の前面から内部に打ち込まれる。よって、人が、これらの前側部品を備えた遊技盤41を前側から見た場合、遊技領域56における一般入賞部品58、作動入賞部品59、始動入賞部品60、可変入賞部品61、遊技釘62で覆われた以外の部分の裏側を視認することができる。遊技盤41の裏面には、球案内体67が設けられる。球案内体67は、セット板や集合樋とも呼ばれ、遊技盤41の遊技領域56から一般入賞部品58、始動入賞部品60、可変入賞部品61、アウト口64を経由して遊技盤41の裏側に排出された球を下側に誘導するための裏側部品である。
【0020】
遊技機枠1において、可動枠3が閉じられて固定枠2にロック機構9で開閉不能に支持され、少なくとも、前扉4が可動枠3の前側に片開きされた状態において、遊技盤41の裏面が遊技機枠1の方に向けられ、遊技盤41の遊技領域56が前側に向けられ、遊技盤41が遊技機枠1の前側から盤収容構造体14に挿入され、遊技盤41の下部が盤棚25の上に載せられ、遊技盤41の左側部が盤押圧部22と盤受止部23との間に挿入されて盤押圧部22と盤受止部23とで前後方向から挟まれた後、遊技盤41の右側部が作業者によって後側に押され、盤ロック操作体24がロック挿入孔53に後側から挿入されて前側に突出した状態において、作業者が盤ロック操作体24を例えば右方向に90度回転操作すると、盤ロック操作体24がロック挿入孔53の周りにおける取付部51と係合し、遊技盤41が可動枠3に取り付けられる。遊技盤41が可動枠3に取り付けられる場合、遊技盤41の一般入賞球検出器、作動入賞球検出器、始動駆動源、可変入賞球検出器、可変駆動源などの配線は、可動枠3の前側から配線孔21を経由して可動枠3の裏側に引き出されて、主制御装置170に接続される。
【0021】
遊技盤41が可動枠3に取り付けられ、前扉4および球皿構造体5が閉じられて可動枠3にロック機構10;11で開閉不能に支持され、電源装置79から供給された電力によって主制御装置170、図柄制御装置175、複合制御装置181、発射払出制御装置80が起動した状態において、遊技者が球受皿部35に球を入れて球発射操作機構36を操作すると、発射払出制御装置80が球発射機構27を球発射操作機構36から出力された操作量に応じた発射力で例えば1分間に1から100発未満までの所定数の間隔で駆動し、球発射機構27が球受皿部35から球供給口38を経由して発射レールに供給された球を1個ずつ遊技盤41の球発射通路47に向けて発射する。この球発射通路47に発射された球が、球発射通路47から戻り球防止弁49を押し開けて遊技領域56に到達した後に遊技領域56を流下する過程において、一般入賞部品58や始動入賞部品60あるいは可変入賞部品61に入賞すると、一般入賞部品58や始動入賞部品60あるいは可変入賞部品61に入賞した球が、遊技盤41の裏側に排出される一方、それぞれの入賞に対応する賞球としての球が、球払出機構84から球受皿部35に払い出される。一般入賞部品58や始動入賞部品60あるいは可変入賞部品61に入賞しないで遊技領域56の最下部に流れた球は、アウト口64に取り込まれた遊技盤41の裏側に排出される。電源装置79、主制御装置170、図柄制御装置175、複合制御装置181、発射払出制御装置80、球払出機構84は、図3に示す。
【0022】
図3を参照し、見切り構造体16の構造について説明する。見切り構造体16は、画像透視開口部19を囲む、上側壁69と左側壁70および右側壁71からなる三方枠の形状である。上側壁69には、係合部72が、左右に分かれて、上側壁69から上方に突出した後に裏側に折り曲がりさらに下側に折り曲がったフック形状に設けられる。左側壁70の下部、右側壁71の下部には、取付部73が、左側壁70および右側壁71から下側に突出して個別に設けられる。取付部73には、ねじ挿入孔74が、前後方向の貫通孔として設けられる。可動枠3には、見切り構造体16を取り付けるための、係合孔74および取付孔75が設けられる。そして、見切り構造体16が可動枠3の前側から中央開口部15に挿入され、係合部72が係合孔74に挿入されて係合し、タッピングスクリューのような止ねじ76が見切り構造体16の前側からねじ挿入孔74を経由して取付孔75に締結され、見切り構造体16が可動枠3に固定的に取り付けられる。
【0023】
図4を参照し、可動枠3を裏側から見た構造について説明する。可動枠3の裏側、具体的には、盤収容構造体14の裏面には、球払出装置78、電源装置79、発射払出制御装置80、枠用外部中継端子装置81;82が設けられる。球払出装置78では、タンク構造体83が遊技機設置構造体における図外の球補給機構から供給された球を貯蔵した状態において、球払出機構84の図外のステップモータが発射払出制御装置80からの出力で一方向に回転駆動すると、球払出機構84のスプロケットのような払出体85が球を1個ずつ分離しつつ賞球または貸球として払い出し、球払出機構84の図外の払出球検出器が払出体85から払い出された球を電気的に検出して払出球検出信号を主制御装置170および発射払出制御装置80に出力する。球払出機構84から払い出された球は、縦樋86と満タン検出機構87および前横樋30を経由して球受皿部35に払い出される。前横樋30、球受皿部35は、図2参照。
【0024】
満タン検出機構87は、満タン検出機構87における筐体の内部に図外の満タン検出器を備える。満タン検出器は、球受皿部35から前横樋30および満タン検出器まで球が満杯となると、球払出機構84による払出動作を停止するために、満タン検出器が満杯となった球でオン動作して電気的な満杯検出信号を主制御装置170に出力し、満杯検出信号を受信した主制御装置170は球払出停止信号を発射払出制御装置80に出力し、発射払出制御装置80が球払出機構84のモータの駆動を停止する。これによって、球払出機構84による払出動作が停止する。
【0025】
電源装置79は、遊技機設置構造体に設けられる島電源装置から供給される24ボルトの交流電源をパチンコ機に使用する例えば5ボルト、12ボルト、24ボルトなどの電圧の直流電源に変換して出力するとともに24ボルトの交流電源もそのまま出力する機能を備え、盤収容構造体14の裏側の右側に位置し、前壁26の裏面に取り付けられる。発射払出制御装置80は、電源装置79を裏側から覆うように、前壁26の裏面に取り付けられる。枠用外部中継端子装置81は、遊技店の営業を管理するホールコンピュータや主制御装置170からの配線を接続するための複数のコネクタを備え、盤収容構造体14の裏側の上部に位置し、球払出装置78に取り付けられる。枠用外部中継端子装置82は、パチンコ機の横に並べられて遊技機設置構造体に設けられるカードサンドと呼ばれる球貸機の制御装置や発射払出制御装置80からの配線を接続するための複数のコネクタを備え、盤収容構造体14の裏側の左側に位置し、前壁26の裏面に取り付けられる。盤収容構造体14における背壁18の裏面には、表示ユニット105を前側に収納した表示収容構造体17が開閉可能に設けられる。表示収容構造体17は、ヒンジ89を中心とし、盤収容構造体14の裏側で後側に開かれかつ前側に閉じられるように、片開き可能である。ヒンジ89は、枠側ヒンジ90と表示側ヒンジ91とにより構成される。
【0026】
図5を参照し、表示収容構造体17と盤収容構造体14とを互いに取り付けるための取付構造について説明する。盤収容構造体14の裏面には、枠側ヒンジ90、取付部92、ストッパー93が設けられる。枠側ヒンジ90は、金属製であって、縦長な板状の縦片部90aから裏側に上折曲部90bおよび下折曲部90cを直角に折り曲げ、上折曲部90bの上部を右側に折り曲げて上ヒンジ片90dを形成し、下折曲部90cの上部を右側に折り曲げて下ヒンジ片90eを形成し、上ヒンジ片90dに上ヒンジ孔90fを上下への貫通孔として設け、下ヒンジ片90eに下ヒンジ孔90gを上下への貫通孔として設けた構造である。縦片部90aが盤収容構造体14に盤収容構造体14の裏側からタッピングスクリューのような止ねじ96で固定的に取り付けられることによって、枠側ヒンジ90が中央開口部15よりも右部に位置して盤収容構造体14に固定的に設けられる。取付部92は、中央開口部15よりも上部および左下部に位置し、盤収容構造体14に個別に設けられる。ストッパー93は、閉じた表示収容構造体17の上側への移動を規制するものであって、枠側ヒンジ90よりも上側に位置し、盤収容構造体14の裏面から裏側に突出し、盤収容構造体14の裏面に固定的に設けられる。表示収容構造体17には、表示側ヒンジ91および取付部99が設けられる。
【0027】
そして、表示側ヒンジ91の下ヒンジピン91gが枠側ヒンジ90の下ヒンジ孔90gに上側から嵌め込まれ、表示側ヒンジ91の上ヒンジピン91fが枠側ヒンジ90の上ヒンジ孔90fに上側から嵌め込まれることによって、表示収容構造体17が盤収容構造体14の裏側に取り付けられる。その状態において、表示ユニット105における画像表示器107の表示画面123が見切り構造体16の画像透視開口部19の方向に向くように、表示収容構造体17が矢印X1方向に閉じられるのに伴い、表示収容構造体17における表示ユニット105の前面よりも前側に突出する部分が、見切り構造体16における盤収容構造体14よりも裏側に突出した部分を外側から囲むように、見切り構造体16に嵌め込まれ、ストッパー93の真下に配置され、固定具103が取付部92に装着されることによって、表示収容構造体17が盤収容構造体14に固定される。このように表示収容構造体17が盤収容構造体14の裏側に固定的に取り付けられると、表示ユニット105の前面が、可動枠3の前側から画像透視開口部19を通して視認可能となる。表示ユニット105を表示収容構造体17に収納した形態は、画像表示装置として概念できる。
【0028】
図6を参照し、表示ユニット105の構造について説明する。表示ユニット105は、金属筐体106、画像表示器107、保護パネル108、金属フレーム109を備える。金属筐体106は、画像表示器107の裏面と対応する方形な筐体基盤111の周囲から上側壁112、下側壁113、左側壁114、右側壁115を前側に直角に折り曲げ、画像表示器107および金属フレーム109を金属筐体106の前側から格納させるように、前側に開口した形状である。上側壁112、下側壁113、左側壁114、右側壁115は、相互に結合される。金属筐体106には、軽量化孔116、表示駆動覆部117、コネクタ用孔118、放熱用孔119、表示側ヒンジ91、取付部120、ねじ挿入孔121、受止部122が設けられる。軽量化孔116は、金属筐体106の重さを軽くするためのものであって、筐体基盤111の中央部に位置し、前後方向への貫通孔として、筐体基盤111に形成される。表示駆動覆部117は、筐体基盤111の右側部に位置し、筐体基盤111から後側に突出し、表示駆動回路部125を金属筐体106の前側から格納させるように、前側に開口した形状である。コネクタ用孔118および放熱用孔119は、表示駆動覆部117に、前後方向への貫通孔として形成される。取付部120は、下側壁113の左右に位置し、下側壁113から下側に直角に折り曲げられた板状である。取付部120には、ねじ挿入孔121が、前後方向への貫通孔として設けられる。受止部122は、左側壁114の上下に位置し、左側壁114から左側に直角に折り曲げられた板状である。
【0029】
画像表示器107が液晶表示器の場合、バックライトや導光部材および拡散部材などのような画像表示器107の表示画面123を全体的に照明するバックライト機構部材が、画像表示器107に含まれる。画像表示器107の表示画面123には、保護パネル108が、接触かつ重ね合わされて設けられる。保護パネル108は、ガラスまたは合成樹脂などの光を透過する性質の有る材料からなる板状である。画像表示器107および保護パネル108の周囲は、金属フレーム109で支持される。金属フレーム109で囲まれた前開口部124には、保護パネル108の前面が露出する。表示画面123に表示された画像は、金属フレーム109の前側から、前開口部124および保護パネル108を経由して視認可能となる。画像表示器107の裏面には、表示駆動回路部125およびコネクタ126が、画像表示器107の裏面から裏側に突出して設けられる。表示駆動回路部125は、画像表示器107が表示画面123に画像を表示し得るように画像表示器107を起動したり、バックライトを点灯したりする電気部品である。
【0030】
そして、金属筐体106の前面と画像表示器107の裏面とが互いに向かい合わされ、画像表示器107が金属筐体106の前側から内部に格納され、金属筐体106の内面と金属フレーム109の外面とが互いに接触して、画像表示器107と保護パネル108および金属フレーム109からなる構造体が金属筐体106の内部に装着される。これによって、表示ユニット105が図7に示す形態に組み立てられる。
【0031】
図7を参照し、表示収容構造体17の前側から見た構造、表示ユニット105の表示収容構造体17への取り付け方、ユニット基盤152の前側から見た構造について説明する。表示収容構造体17は、表示ユニット105の裏面と対応する方形な収容基盤127の周囲から上側壁128、下側壁129、左側壁130、右側壁131を前側に直角に折り曲げ、表示ユニット105を表示収容構造体17の前側から格納させるように、前側に開口した形状である。上側壁128、下側壁129、左側壁130、右側壁131は、相互に結合される。表示収容構造体17には、取付部99、固定具103、駆動収容部132、受止部133、取付部134、コネクタ用孔135、延設部136、切欠部137;138、逃部139、残渣孔140が設けられる。上側壁128に設けられた取付部99は、上側壁128の前縁部から上側に突出する。下側壁129と左側壁130との隅部に設けられた取付部99は、下側壁129左壁の前縁部から上側および左側壁130の前縁部から右側に突出する。固定具103は、取付部99に、表示収容構造体17の後側から個別に装着される。
【0032】
駆動収容部132は、収容基盤127の右側部に位置し、表示駆動覆部117を表示収容構造体17の前側から格納させるように、収容基盤127から裏側に窪み、収容基盤127の前面に開口する。受止部133は、上側壁128の前縁部から下側に突出し、左右に分かれて、上側壁128に設けられる。駆動収容部132には、配線孔141が設けられる。取付部134は、収容基盤127の下部に位置し、左右に分かれて、収容基盤127から前側に突出し、収容基盤127に設けられる。取付部134には、ねじ結合孔142が、取付部134の前面から内部への窪みとして、取付部134に設けられる。コネクタ用孔135は、収容基盤127の左側に位置し、収容基盤127に前後方向への貫通孔として設けられる。延設部136は、収容基盤127の下縁部から下側に突出し、右部に位置し、収容基盤127に設けられる。切欠部137は、下側壁129に設けられる。切欠部138は、左側壁130に設けられる。逃部139は、表示側ヒンジ91を表示収容室から表示収容構造体17の外側に突出するためのものであって、右側壁131に設けられる。残渣孔140は、表示収容構造体17を合成樹脂で形成するための成形型における収容基盤127の裏面に基盤取付部を形成するための可動中子を抜き取った跡の孔であって、収容基盤127の下部に位置し、左右に分かれて、収容基盤127の前後方向への貫通孔として、収容基盤127に設けられる。
【0033】
表示ユニット105を表示収容構造体17に取り付ける場合、表示収容構造体17の前面と画像表示器107の裏面とが互いに向かい合わされ、表示ユニット105の上縁部が表示収容構造体17の前側から収容基盤127と受止部133との間に嵌め込まれ、表示ユニット105が表示収容構造体17の内部に収容され、表示駆動覆部117が駆動収容部132に取り込まれ、取付部120が取付部134の前部に嵌め込まれ、タッピングスクリューのような止ねじ143が、表示ユニット105の前側からねじ挿入孔121を経由してねじ結合孔142に締結されることによって、表示ユニット105が表示収容構造体17に固定的に取り付けられる。このように表示ユニット105が表示収容構造体17に取り付けられた場合、コネクタ126がコネクタ用孔135に配置される(図8参照)。
【0034】
ユニット基盤152は、基盤本体153、上延設部154、下延設部155、膨出部156、固定具157、係合部158を備える。基盤本体153は、表示収容構造体17の収容基盤127と対応する方形である。上延設部154は、基盤本体153の上縁部から上側に突出し、基盤本体153の右部に位置し、基盤本体153に設けられる。下延設部155は、基盤本体153の下縁部から下側に突出し、基盤本体153の中央部および右部にわたって位置し、基盤本体153に設けられる。膨出部156は、基盤本体153の前面から裏側に突出し、基盤本体153の下部に位置し、基盤本体153に設けられる。膨出部156には、空間部が、基盤本体153の前面に開口し、基盤本体153の前面から裏側に窪む形状形成される。係合部158は、基盤本体153の下縁部から下側に突出し、下延設部155よりも右部および左部に分かれて、基盤本体153に設けられる。固定具157は、基盤本体153の上部に位置し、左右に分かれて、基盤本体153の裏側から基盤本体153に装着される。
【0035】
図8を参照し、表示収容構造体17および制御ユニット151を裏側から見た構造、制御ユニット151の表示収容構造体17への取り付け方、主制御装置170と図柄制御装置175および複合制御装置181のユニット基盤152への取り付け方について説明する。表示ユニット105のコネクタ126は、図柄制御装置175における図外のコネクタに配線で接続される。表示収容構造体17は、収容基盤127に、取付部145;147および係合部146;148を備える。取付部145は、収容基盤127の裏面から裏側に筒状に突出し、上部に位置し、左右に分かれて、収容基盤127に設けられる。係合部146は、収容基盤127の裏面から裏側に突出し、残渣孔140と対応し、左右に分かれて、上側に開口し、上側から下側への窪みとして、収容基盤127に設けられる。取付部147は、駆動収容部132の裏面から裏側に筒状に突出し、駆動収容部132に設けられる。係合部148は、配線孔141の下縁部により形成される。
【0036】
ユニット基盤152は、基盤本体153に、取付部160;162;164;166;、係合部161;163;165、配線クランプ167を備える。取付部160は、膨出部156の裏面から裏側に筒状に突出し、右部に位置し、収容基盤127に設けられる。係合部161は、膨出部156の裏面から裏側に突出し、右部に位置し、上側および左側を開口し、下側および右側を閉鎖した溝として、収容基盤127に設けられる。取付部162は、収容基盤127の裏面から裏側に筒状に突出し、上部に位置し、左右に分かれて、収容基盤127に設けられる。係合部163は、膨出部156の上棚部168に位置し、左右に分かれて、上下方向への貫通孔として、収容基盤127に設けられる。取付部164は、収容基盤127の裏面から裏側に筒状に突出し、上部に位置し、左右に分かれて、収容基盤127に設けられる。係合部165は、膨出部156の上棚部168に位置し、左右に分かれて、上下方向への貫通孔として、収容基盤127に設けられる。取付部166は、収容基盤127の裏面から裏側に筒状に突出し、中央部に位置し、収容基盤127に設けられる。配線クランプ167は、収容基盤127の裏面から裏側に突出した二股クランプとして、取付部166の上部および下部に分かれ、膨出部156の上部の左右に分かれて、収容基盤127に設けられる。
【0037】
主制御装置170、図柄制御装置175、複合制御装置181、複合駆動装置188は、互いに別体である。主制御装置170は、光を透過する性質の有る合成樹脂からなる主制御筐体の内部に、CPU、ROM、RAM、インタフェース、コネクタなど制御に必要な電気部品の実装された回路基板を格納し、主制御筐体を開閉不能に封止した構造である。コネクタは、図柄制御筐体に形成されたコネクタ用孔から図柄制御筐体の裏側に突出する。主制御装置170は、取付部171および係合部172を備える。取付部171は、主制御筐体の右部から右側に突出し、主制御筐体に設けられる。取付部171には、固定具173が設けられる。係合部172は、主制御筐体の左部から左側に突出し、主制御筐体に設けられる。そして、係合部172がユニット基盤152の裏側から係合部161に嵌め込まれて下側および裏側に離脱しないように係合され、固定具173が取付部160に押し込まれることによって、主制御装置170がユニット基盤152における膨出部156の裏面に固定的に取り付けられる(図9参照)。
【0038】
図柄制御装置175は、光を透過する性質の有る合成樹脂からなる図柄制御筐体の内部に、CPU、ROM、RAM、インタフェース、コネクタなど制御に必要な電気部品の実装された回路基板を格納した構造である。コネクタは、図柄制御筐体に形成されたコネクタ用孔118から図柄制御筐体の裏側に突出する。図柄制御装置175は、取付部176および係合部177を備える。取付部176は、図柄制御筐体の上部から上側に突出し、左右に分かれて、図柄制御筐体に設けられる。取付部176には、ねじ挿入孔178が、前後方向への貫通孔として設けられる。係合部177は、図柄制御筐体の下部から下側に突出し、左右に分かれて、図柄制御筐体に設けられる。そして、係合部177がユニット基盤152の裏側から係合部163に嵌め込まれて下側および裏側に離脱しないように係合され、タッピングスクリューのような止ねじ179がねじ挿入孔178から取付部162に締結されることによって、図柄制御装置175がユニット基盤152における上部の裏面に左側に位置し固定的に取り付けられる(図9参照)。
【0039】
複合制御装置181は、光を透過する性質の有る合成樹脂からなる複合制御筐体の内部に、CPU、ROM、RAM、インタフェース、コネクタなど制御に必要な電気部品の実装された回路基板を格納した構造である。コネクタは、複合制御筐体に形成されたコネクタ用孔から複合制御筐体の裏側に突出する。複合制御装置181は、取付部182と係合部183;184およびリブ185を備える。取付部182は、複合制御筐体の上部から上側に突出し、左右に分かれて、複合制御筐体に設けられる。取付部182には、ねじ挿入孔186が、前後方向への貫通孔として設けられる。係合部183は、図柄制御筐体の下部から下側に突出し、左右に分かれて、複合制御筐体に設けられる。係合部184およびリブ185は、図柄制御筐体の裏面から裏側に突出し、複合制御筐体に設けられる。そして、係合部183がユニット基盤152の裏側から係合部165に嵌め込まれて下側および裏側に離脱しないように係合され、タッピングスクリューのような止ねじ187がねじ挿入孔186から取付部164に締結されることによって、複合制御装置181がユニット基盤152における上部の裏面に右側に位置し固定的に取り付けられる(図9参照)。
【0040】
複合駆動装置188は、複合制御装置181を起動する電気部品であって、光を透過する性質の有る合成樹脂からなる複合駆動筐体の内部に、複合制御装置181を動作するのに必要な電気部品やコネクタの実装された回路基板を格納した構造である。コネクタは、複合駆動筐体に形成されたコネクタ用孔から複合駆動筐体の裏側に突出する。複合駆動装置188は、取付部189および係合部190を備える。取付部189は、複合駆動筐体の右部から右側に突出し、複合制御筐体に設けられる。取付部189には、固定具192が設けられる。係合部190は、図柄制御筐体の左部から右側に突出し、上下に分かれて、複合制御筐体に設けられる。そして、複合駆動装置188の複合駆動筐体が複合制御装置181の裏側から上側のリブ185と下側のリブ185との間に挟まれるように挿入され、係合部190が複合制御装置181の裏側から係合部184に嵌め込まれて下側および裏側に離脱しないように係合され、固定具192が取付部166に押し込まれることによって、複合駆動装置188が複合制御装置181の裏側に重なり合ってユニット基盤152における上部の裏面に右側に位置し固定的に取り付けられる(図9参照)。上延設部154の裏面には、盤用外部中継端子装置193が、図外の止ねじで、ユニット基盤152の裏側から取り付けられる。盤用外部中継端子装置193には、遊技店の営業を管理するホールコンピュータや主制御装置170からの配線を接続するための複数のコネクタを備える。
【0041】
図9において、主制御装置170、図柄制御装置175、複合制御装置181、複合駆動装置188、盤用外部中継端子装置193を相互に接続する配線は、主制御装置170、図柄制御装置175、複合制御装置181よりも裏側に突出しないように、主制御装置170と図柄制御装置175との間の隙間、図柄制御装置175と複合制御装置181との間の隙間、主制御装置170と複合制御装置181との間の隙間、主制御装置170と駆動収容部132との間の隙間に配置され、配線クランプ167でユニット基盤152の裏面に取り付けられる。主制御装置170、図柄制御装置175、複合制御装置181、複合駆動装置188が、ユニット基盤152に取り付けられた場合、主制御装置170、図柄制御装置175、複合制御装置181、複合駆動装置188、盤用外部中継端子装置193、図4に示す電源装置79、発射払出制御装置80、枠用外部中継端子装置81;82が相互に配線で接続される。主制御装置170、図柄制御装置175、複合制御装置181、複合駆動装置188が、ユニット基盤152に取り付けられた状態において、人が、固定具192をユニット基盤152の裏側に引っ張って取付部166が取り外した後、複合駆動装置188を上側に持ち上げて係合部190を係合部184から取り外す。そして、人が、上記取り外した複合駆動装置188の前面をユニット基盤152の裏面と平行としたまま、係合部190が下側となり、固定具192が上側となるように、複合駆動装置188を回転した後、係合部190をユニット基盤152の裏側から配線孔141に挿入して係合部148に係合し、固定具192を取付部147に押し込むことによって、複合駆動装置188が図10に示すように駆動収容部132の裏面に重なり合って固定的に取り付けられる。よって、遊技機製造会社からパチンコ機が出荷される場合は、複合駆動装置188を図9に示すように複合制御装置181の裏側に配置し、遊技店でパチンコ機が使用される場合は、複合駆動装置188を図10に示すように駆動収容部132の裏側に配置して、パチンコ機が遊技店の遊技機設置構造体に設置された場合、制御ユニット151が遊技機設置構造体に設けられた紙幣搬送機構などの付帯設備と干渉することを防止することができる。
【0042】
最良の形態によれば、金属筐体106がヒンジ構造体91aおよび補強部材91bからなる表示側ヒンジ91と枠側ヒンジ90とで可動枠3に取り付けられているので、表示収容筐体17、画像表示器107、制御ユニット151などの複数の構成部材が金属筐体106に組み付けられても、ヒンジ構造体91aが補強構造体91bの働きで変形しないという利点がある。また、表示側ヒンジ91および金属筐体106が互いに別々に形成され、表示側ヒンジ91が金属筐体106に取り付けられているので、金属筐体106を表示側ヒンジ91よりも板厚の薄い金属板により形成し、金属筐体106を軽量にすることができるという利点がある。
【0043】
図11のa図を参照し、図8に示した固定具103;157;173;192に相当する固定具200の構造について説明する。固定具200は、係合具201と操作具202とを備える。係合具201および操作具202は、互いに別々に形成される。係合具201は、前後方向に貫通する中心孔203を有する円筒本体204の一端部に受部205を備え、円筒本体204の他端部に掛止部206を備える。受部205は円筒本体204の一端部より軸心方向の一方の外側に開口する皿状である。受部205と掛止部206との間における円筒本体204の外周面は、受部205の外径と掛止部206の外径との双方よりも細い、くびれ部207として形成される。掛止部206は、割溝208によって、周方向に独立した複数の片持ち梁のような弾性片として形成される。割溝208は、掛止部206の他端部とくびれ部207との間を、軸心方向と直径方向とに切り欠かれる。掛止部206を構成する各弾性片の中心孔203を囲む内面には、突起209が、軸心方向に向けて突出する。
【0044】
操作具202は、棒本体211の一端部に鍔212とくびれ部213と摘み214とを備え、棒本体211の他端部に係合溝215を備える。棒本体211は、受部205の方向から中心孔203に挿入されるとともに、中心孔203に挿入された場合に突起209を中心孔203の径方向外側に押して掛止部206を押し広げる、太さである。鍔212は、棒本体211の外径よりも大きな外径であって、受部205における周壁で囲まれた内部に取り込まれる大きさである。くびれ部213は、鍔212から同軸状に突出し、鍔212と摘み214との双方よりも細い。摘み214は、摘み214から同軸状に突出し、くびれ部213と鍔212との双方よりも太い円盤形状である。
【0045】
図11のb図を参照し、固定具200が被取付部材216に取り付けられた構造について説明する。被取付部材216は、図8に示す取付部99;171;189やユニット基盤157に相当する。被取付部材216には取付孔217が形成される。そして、係合具201のくびれ部207が、被取付部材216の取付孔217に嵌め込まれることによって、受部205と掛止部206とが、取付孔217の周囲における被取付部材216を挟む格好となり、係合具201が、被取付部材216に取り付けられ、掛止部206が被取付部材216の表面218より突出する。そして、操作具202の棒本体211が、係合具201の受部205の方向から中心孔203に挿入されることによって、係合溝215が、突起209に嵌め込まれた格好となり、操作具202が、係合具201に取り付けられる。これによって、固定具200が被取付部材216に取り付けられる。
【0046】
図12のa図を参照し、被取付部材216に固定具200が相手側部材219に取り付けられる構造について説明する。相手側部材219は、図5に示す盤収容構造体14、図8に示す表示収容構造体17やユニット基盤157に相当する。相手側部材219には取付孔部220が筒状に突出する。そして、固定具200の掛止部206が、取付孔部220の内部孔221に挿入され、被取付部材216の表面218と取付孔部220の表面222とが互いに接触する。
【0047】
次に、図12のb図に示すように、人が、操作具202の摘み214を矢印X2で示す方向に押すことによって、上記突起209と係合溝215との嵌まり合いが解除され、棒本体211が中心孔203の内部を奥に進入する。これに伴い、棒本体211の外周面が、突起209を中心孔203の径方向外側に押して、掛止部206を押し広げる。この押し広げられた掛止部206が、取付孔部220を径方向外側に突っ張るように、取付孔部220に接触する。これによって、固定具200が取付孔部220に押し込まれた形態となり、被取付部材216が、相手側部材219に、固定具200で、取り付けられる。
【0048】
このように被取付部材216が、相手側部材219に、固定具200で、取り付けられた状態において、人が、操作具202の摘み214を矢印X3で示す方向に引くことによって、棒本体211が中心孔203の奥から手前に後退する。これに伴い、上記棒本体211の外周面による突起209に対する中心孔203の径方向外側への押し力が弱くなり、掛止部206が自身の弾性によって径方向内側に復帰し、突起209が係合溝215に嵌まり込み、掛止部206が取付孔部220から離れ、図12のa図の状態になる。これによって、固定具200と取付孔部220との係合が解除された形態となり、人が被取付部材216を支持して相手側部材219から離れる方向に移動すると、固定具200の装着されたままの被取付部材216が相手側部材219から取り外される。
【産業上の利用可能性】
【0049】
ヒンジ構造体91aにおける縦片部91c、上ヒンジ片91d、下ヒンジ片91eと補強構造体91bとを金属からなる単体として形成し、この金属からなる単体の上ヒンジ片91dおよび下ヒンジ片91eに上ヒンジピン91fおよび下ヒンジピン91gを接合してもよい。ヒンジ構造体91aを金属筐体106と別に形成するのではなく、ヒンジ構造体91aの縦片部91cを金属筐体106の右側壁115と看做し、上ヒンジ片91dおよび下ヒンジ片91eを右側壁115から切り起こすように折り曲げて形成し、これの上ヒンジ片91dおよび下ヒンジ片91eに、金属筐体106と別に形成した補強構造体91bの上結合片91i、下結合片91jをスポット溶接などで接合してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】a図は表示側ヒンジを示す分解斜視図、b図はヒンジ構造体を金属筐体に固定した斜視図、c図は表示側ヒンジを金属筐体に取り付けられた斜視図(最良の形態)。
【図2】遊技機枠および遊技盤を示す分解斜視図(最良の形態)。
【図3】可動枠および見切り構造体を示す分解斜視図(最良の形態)。
【図4】表示収容構造体を開いた可動枠を示す斜視図(最良の形態)。
【図5】可動枠および表示収容構造体をら示す分解斜視図(最良の形態)。
【図6】表示ユニットを示す分解斜視図(最良の形態)。
【図7】表示ユニットと表示収容構造体およびユニット基盤を示す分解斜視図(最良の形態)。
【図8】表示収容構造体および制御ユニットを示す分解斜視図(最良の形態)。
【図9】複合駆動装置が複合制御装置の裏側に取り付けられた表示ユニットを示す斜視図(最良の形態)。
【図10】複合駆動装置が駆動収容部の裏側に取り付けられた表示ユニットを示す斜視図(最良の形態)。
【図11】a図は固定具を示す分解斜視図、b図は固定具を被取付部材に取り付けた形態を示す断面図(最良の形態)。
【図12】a図は固定具を相手側部材に挿入した形態を示す断面図、b図は固定具を相手側部材に取り付けた形態を示す断面図(最良の形態)。
【符号の説明】
【0051】
1 遊技機枠
34 前面パネル
56 遊技領域
41 遊技盤
58 一般入賞部品(入賞部品)
59 作動入賞部品(入賞部品)
60 始動入賞部品(入賞部品)
61 可変入賞部品(入賞部品)
43 板状構造体(画像視認領域)
105 表示ユニット
151 制御ユニット
152 ユニット基盤
170 主制御装置
175 図柄制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を透過する性質の有る材料からなる前面パネルを有する遊技機枠と、前面パネルの裏側に配置される遊技領域を有して遊技機枠に装着される遊技盤と、遊技盤の遊技領域に設けられた入賞部品と、遊技盤の遊技領域に遊技者に画像を見せるために設けられた画像視認領域と、画像表示器の表示画面に電気的に表示された画像を遊技機枠の前側から前面パネルと遊技盤の画像視認領域とを通して見えるようにかつ遊技盤の裏側に配置されるように遊技機枠にヒンジを中心とし後側に開かれかつ前側に閉じられるように片開き可能に取り付けられた表示ユニットとを備え、ヒンジが遊技機枠に設けられる枠側ヒンジと表示ユニットに設けられる表示側ヒンジとを備え、表示側ヒンジが表示ユニットの画像表示器を格納した金属筐体に設けられた金属製のヒンジ構造体と金属製の補強構造体とから構成されたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
入賞部品に入賞した球を検出した入賞信号を出力するために遊技盤に設けられた球検出器と、表示ユニットの裏側に設けられ球検出器から出力された入賞信号の入力に基づき遊技全般の制御処理を行うために表示ユニットの裏面に取り付けられた主制御装置と、主制御装置による制御処理の結果として主制御装置から出力された制御信号の入力に基づき表示ユニットの表示画面に画像を電気的に表示するように表示ユニットを制御するために表示ユニットの裏面に取り付けられた図柄制御装置とを備えたことを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−340851(P2006−340851A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−168528(P2005−168528)
【出願日】平成17年6月8日(2005.6.8)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】