ヒートポンプ式給湯装置

【課題】 災害等で断水状態の時に貯湯タンク内に残存する湯水の量を推定するヒートポンプ式給湯装置を提供する。
【解決手段】 停電復帰した時に断水状態であれば、貯湯タンク2内の湯水を沸き上げる沸き上げ動作を開始して、所定時間経過したら沸き上げ動作を終了させ、貯湯タンク2の上下方向に設置された貯湯温度センサ43で検知された温度を比較し、最高温度を検知した貯湯温度センサ43が設置された箇所まで湯水が残存すると判断して、リモコン48の表示部49に残存量を表示するので、停電かつ断水状態の時に生活用水として貯湯タンク2内の湯水を取り出しても、停電復帰時に貯湯タンク2内に残存する湯水の量を知ることができるため使い勝手が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、貯湯タンク内の湯水を冷媒回路で加熱するヒートポンプ式給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものにおいて、地震等の災害が発生した時に貯湯タンク内に貯湯された湯水を任意の沸き上げ目標温度に設定可能とし、停電復帰時に断水状態であっても、設定した温度まで湯水を沸き上げて貯湯タンクから取り出すことを可能にしたものがあった。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−162415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この従来のものでは、各貯湯温度センサで検知された温度の湯水が貯湯タンク内に残存していると判断するが、残存する湯水の熱が貯湯タンクの表面を伝熱することで、実際には湯水が残存しない箇所であっても貯湯タンクの表面温度が上昇し、貯湯温度センサが伝熱した温度を検知して湯水が存在すると判断するため、停電復帰時に断水状態が続いていると、貯湯タンク内に残存する湯水の量が分からない問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では、圧縮機、冷媒水熱交換器、膨張弁、空気熱交換器を配管で接続した冷媒回路と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンクと前記冷媒水熱交換器とを配管で環状に接続したヒーポン循環回路と、該ヒーポン循環回路に設置され前記貯湯タンク内の湯水を循環させるヒーポン循環ポンプと、前記貯湯タンクの上下方向に複数設置され貯湯された湯水の温度を検知する貯湯温度センサと、該貯湯温度センサで検知された温度に基づいて前記ヒーポン循環ポンプを駆動させ湯水を加熱する沸き上げ動作を制御する制御部とを備えたヒートポンプ式給湯装置において、前記制御部は、停電復帰時に断水状態であれば前記沸き上げ動作を開始し、所定時間経過後に前記貯湯温度センサで検知された温度を比較して、前記貯湯タンク内に残存する湯水の量を推定するものである。
【0006】
また、請求項2では、前記制御部は、前記沸き上げ動作後に前記貯湯温度センサで検知された温度を比較して、最高温度を検知した前記貯湯温度センサの近傍に湯水が残存するものである。
【0007】
また、請求項3では、前記制御部は、前記貯湯タンク内に残存する湯水の量を推定する動作を所定時間経過後に再度行うものである。
【0008】
また、請求項4では、前記貯湯温度センサで検知された温度を報知するリモコンを備え、該リモコンで推定された前記貯湯タンク内に残存する湯水の量を報知するものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明の請求項1によれば、停電復帰時に断水状態であれば沸き上げ動作を開始し、所定時間経過後に貯湯温度センサで検知された温度を比較して、貯湯タンク内に残存する湯水の量を推定するので、貯湯タンク内に残存する湯水が沸き上げられることで、残存しない箇所に設置された貯湯温度センサとの温度差が顕著になるため、断水状態であっても貯湯タンク内に残存する湯水の量を推定することができる。
【0010】
また、請求項2によれば、沸き上げ動作後に貯湯温度センサで検知された温度を比較して、最高温度を検知した貯湯温度センサが設置された箇所の近傍に湯水が残存すると推定するので、残存する湯水が沸き上げられて湯水が残存しない部分よりも高温になることから、最高温度を検知した貯湯温度センサの近傍に湯水が残存することを推定することができる。
【0011】
また、請求項3によれば、沸き上げ動作を行って貯湯タンク内に残存する湯水の量を推定する動作を所定時間経過後に再度行うので、沸き上げ動作から長時間経過して貯湯タンク内に残存する湯水の温度が低下し、残存しない箇所との境界が不明確になっても、再度沸き上げ動作を行うので残存量を推定することができる。
【0012】
また、請求項4によれば、貯湯タンク内に貯湯された湯水の温度や貯湯量を報知するリモコンで貯湯タンク内に残存する湯水の量の推定結果を報知するので、使用者がリモコンを確認することで実際に使用可能な湯水の量や温度を知ることができ、使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図
【図2】同発明の制御ブロック図
【図3】同発明の停電復帰後の動作を示すフローチャート
【図4】同発明の湯水の残存量を推定する動作を示すフローチャート
【図5】同発明の沸き上げ動作時の貯湯温度センサの温度変化を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、この発明の一実施形態を図に基づいて説明する。
1は最大で370Lの湯水が貯湯可能な貯湯タンク2等を収納した貯湯タンクユニット、3は貯湯タンク2内の湯水を加熱可能なヒートポンプユニットである。
【0015】
前記ヒートポンプユニット3は、冷媒を高温高圧に圧縮する圧縮機4と、高温高圧の冷媒と熱交換によって湯水を加熱する冷媒水熱交換器5と、冷媒を減圧する電動式の膨張弁6と、空気熱で冷媒を蒸発させる空気熱交換器7とを配管で環状に接続した冷媒回路8と、空気熱交換器7に周囲の空気を送り込む送風ファン9とを備えており、冷媒回路8内には冷媒として二酸化炭素が使用され超臨界ヒートポンプサイクルを構成している。
【0016】
ここで、冷媒水熱交換器5は冷媒と被加熱水である貯湯タンク2内の湯水とが対向して流れる対向流方式を採用しており、超臨界ヒートポンプサイクルでは熱交換時において冷媒は超臨界状態のまま凝縮されるため効率よく高温まで被加熱水を加熱することができ、冷媒水熱交換器5に流入する冷媒の入口温度と流出する出口温度の温度差が一定になるように膨張弁6または圧縮機4を制御して、冷媒水熱交換器5に流入する被加熱水の温度を5〜20℃の低温にすることで効率よく加熱することができ、COPが向上する。
【0017】
10は圧縮機4から吐出し冷媒水熱交換器5に流入する冷媒の温度を検出する水熱交入口センサ、11は冷媒水熱交換器5で放熱した冷媒の温度を検出する水熱交出口センサ、12は膨張弁6で減圧され空気熱交換器7に流入する冷媒の温度を検出する空熱交入口センサ、13は空気熱交換器7で蒸発した冷媒の温度を検出する空熱交出口センサ、14は空気熱交換器7の上部に設置され周囲の気温を検出する外気温センサである。
【0018】
15は貯湯タンク2下部と冷媒水熱交換器5とを配管で接続するヒーポン往き管、16は冷媒水熱交換器5と貯湯タンク2上部とを配管で接続するヒーポン戻り管、17はヒーポン往き管15の途中に設置され配管内の湯水を循環させるヒーポン循環ポンプであり、該ヒーポン循環ポンプ17を駆動することで貯湯タンク2下部にある湯水をヒーポン往き管15から冷媒水熱交換器5に流入して加熱し、ヒーポン戻り管16から貯湯タンク2に流入することで高温水を貯湯するヒーポン循環回路18を形成している。
【0019】
19はヒーポン往き管15に設置され冷媒水熱交換器5に流入する湯水の温度を検出する往き管温度センサ、20はヒーポン戻り管16に設置され冷媒水熱交換器5で加熱された湯水の温度を検出する戻り管温度センサであり、往き管温度センサ19及び戻り管温度センサ20で検出された湯水の温度に基づいて圧縮機4の出力やヒーポン循環ポンプ17の回転数を制御し、設定された目標沸き上げ温度まで沸き上げる沸き上げ動作を行う。
【0020】
21は貯湯タンク2に市水を流入する給水管、22は貯湯タンク2上部にある高温水を出湯する出湯管、23は給水管21から分岐した給水バイパス管、24は出湯管22と給水バイパス管23内を流動する湯水を所定の比率で混合して設定された給湯温度に調節する給湯混合弁、25は出湯管22と給水バイパス管23内を流動する湯水を所定の比率で混合して設定された風呂温度に調節する風呂混合弁である。
【0021】
26は給湯混合弁24で所定の比率で混合された湯水が流動する給湯管、27は洗面所等に設置され給湯混合弁24で給湯温度に調節された湯水を開栓することで出湯可能な給湯栓、28は給湯管26内を流動する湯水の流量を検知する給湯流量センサ、29は給湯管26内を流動する湯水の温度を検知する給湯温度センサである。
【0022】
30は貯湯タンク2内の高温水と熱交換して浴槽31内に貯められた浴槽水を加熱する風呂熱交換器、32は浴槽水を風呂熱交換器30に送る風呂戻り管、33は風呂熱交換器30で加熱された浴槽水を浴槽31内に戻す風呂往き管、34は風呂往き管33と風呂熱交換器30と風呂戻り管32とで形成された風呂循環回路、35は風呂循環回路34内の浴槽水を流動させる風呂循環ポンプである。
【0023】
36は浴槽31内にある浴槽水の水位を検知する水位センサ、37は風呂熱交換器30で加熱された浴槽水の温度を検知する風呂温度センサであり、風呂往き管33途中にそれぞれ設置されている。
【0024】
38は風呂混合弁25で混合された湯水を風呂戻り管32に搬送する湯張り管であり、配管途中には、風呂混合弁25で混合された湯水の温度を検知する湯張り温度センサ39と、電動弁を開閉して浴槽31への湯張り開始及び停止を行う湯張り電磁弁40と、配管内を流動する湯水の流量から浴槽31への湯張り量を検知する湯張り流量センサ41と、浴槽31の湯水が逆流するのを防止する逆止弁42とが設置されている。
【0025】
43は貯湯タンク2の上下方向に複数配置された貯湯温度センサで、この実施形態では貯湯温度センサ43a、43b、43c、43d、43eの5つが設置されているものであり、この貯湯温度センサ43が検出する温度情報によって貯湯タンク2内の残熱量と、貯湯タンク2内の上下方向の温度分布が確認できる。
【0026】
なお、この実施形態において貯湯タンク2の最大貯湯量は370Lであり、複数の貯湯温度センサ43は貯湯タンク2に対し、aが340L、bが260L、cが180L、dが100L、eが30Lの湯水が貯湯される箇所にそれぞれ設置されている。
【0027】
44は貯湯タンク2上部に連通し加熱した湯水の体積膨張による圧力上昇を防止する逃し弁、45は市水からの圧力を一定に減圧する減圧弁、46は給水管21内を流動する市水の温度を検出する給水温度センサ、47は給水管21に設置され栓を備えた給水栓である。
【0028】
48は台所等に設置されたリモコンであり、給湯設定温度や風呂設定温度を表示して報知する表示部49と、通常の沸き上げ動作を行う通常モードと地震等の災害時に所定の動作を行う災害モードとを選択可能なモード選択スイッチ50と、給湯設定温度や風呂の湯張り完了等を音声で報知するスピーカ51とが備えられている。
【0029】
52は貯湯タンクユニット1内に設置された各センサの入力を受け、各アクチュエータの駆動を制御するマイコンを内蔵した制御部であり、貯湯温度センサ43で検知された貯湯タンク2の上下方向で検知された各温度を比較する温度比較手段53と、停電時にリチウム電池で作動し経過時間をカウントする計時手段54と、前記温度比較手段53で比較した結果から貯湯タンク2内に残存する湯水の量を推定する残存量推定手段55とが備えられている。
【0030】
56はヒートポンプユニット3内に設置された各センサで検知された値に基づいて、各アクチュエータの駆動を制御するマイコンを内蔵したヒーポン制御部であり、制御部52と相互に通信して圧縮機2の駆動やヒーポン循環ポンプ17の回転数を制御する。
【0031】
57は貯湯タンク2の底部に接続され配管途中に排水栓58を設置した排水管であり、地震等の災害が発生して断水状態になった場合は、給水栓47を閉栓して逃し弁44を開放し、排水栓58を開栓することで貯湯タンク2内に残存する湯水が取り出せる。
【0032】
次に、本発明の一実施形態の作動について説明する。
まず、通常時での沸き上げ動作について説明すると、各地の時間帯別契約電力における電力単価が安価な23時以降等の深夜時間帯に達したら、制御部52は、貯湯タンク2内の湯水をヒートポンプユニット3で加熱する沸き上げ動作を開始する。
【0033】
制御部52は、過去一週間における平均使用湯量や貯湯温度センサ43での検知温度に基づいて、貯湯タンク2内に貯湯する湯水の沸き上げ目標温度や湯量を判定し、沸き上げ完了時刻に目標温度の湯水が所定量沸き上がるために沸き上げ動作を開始する沸き上げ開始時刻を算出してヒーポン制御部56にそれらの情報を送信する。
【0034】
そして、沸き上げ開始時刻に達したと判断したら、ヒーポン制御部56は、圧縮機4及びヒーポン循環ポンプ17を駆動させることで、貯湯タンク2下部にある低温水がヒーポン往き管15を介して冷媒水熱交換器5で加熱され、ヒーポン戻り管16を介して貯湯タンク2上部に沸き上げ目標温度の高温水が流入して、貯湯タンク2の上部から高温水が順次積層するように貯湯していく。
【0035】
そして、ヒーポン制御部56は、貯湯温度センサ43で検知された温度から目標沸き上げ温度の湯水が所定の湯量まで貯湯したと判断したら、圧縮機4とヒーポン循環ポンプ17を停止して沸き上げ動作を終了する。
【0036】
次に、この一実施形態の停電復帰後の作動について図3のフローチャートを用いて説明する。ここでは、地震等の災害で停電かつ断水状態になり、この停電かつ断水状態の期間に貯湯タンク2内の湯水を生活用水として取り出し、数日後、電力が復旧した時を想定している。
まず、制御部52は、リモコン48のモード選択スイッチ50で災害モードが選択されているか判断し(S101)、災害モードが選択されていれば、リモコン48の表示部49に給水栓47を開放したかを問うメッセージと「はい」、「いいえ」が選択可能な画面を表示し(S102)、「はい」が選択されれば次のステップに進む。
【0037】
S102で「はい」が選択されれば、制御部52は、湯張り管38に設置された湯張り電磁弁40を開放して(S103)、湯張り流量センサ41で湯水の流量が検知されたか判断する(S104)。湯張り流量センサ41で流量が検知されたら、湯張り管38を流動する湯水がなく給水圧がかかっていないことから断水状態だと判断して、リモコン48の表示部49に断水状態である旨を表示し(S105)、流量が検知されたら給水圧がかかっており断水状態が解消されていると判断して、リモコン48の表示部49に通常の沸き上げ動作を行う旨を表示して災害モードを終了する(S106)。
【0038】
S105で断水状態である旨を表示したら、制御部52は、給水栓47を閉止したか問うメッセージと「はい」、「いいえ」が選択可能な画面を表示部49に表示させ(S107)、「はい」が選択されていれば湯水の残存量を検知するモードに移行する。
【0039】
次に、断水状態が確認された後に行う湯水の残存量の検知について図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、ヒーポン制御部56は、圧縮機4及びヒーポン循環ポンプ17を駆動させて貯湯タンク2内の湯水を加熱する沸き上げ動作を開始する(S201)。そして、戻り管温度センサ20で検知された湯水の温度や水熱交出口センサ11で検知された冷媒温度等により、制御部52は、貯湯タンク2内に残存量があるか判断して(S202)、戻り管温度センサ20での検知温度が所定値以上であり、水熱交出口センサ11での検知温度が所定値以下であれば、ヒーポン循環回路18を湯水が循環しており残存量があると判断して沸き上げ動作を継続し、戻り管温度センサ20での検知温度が所定値より低く、水熱交出口センサでの検知温度が所定値以上であれば、ヒーポン循環回路18を流動する湯水がなく残存量がないと判断して、圧縮機4及びヒーポン循環ポンプ17を停止して沸き上げ動作を終了させ、リモコン48の表示部49に残存量が0Lであることを表示して災害モードを終了する(S203)。
【0040】
S202で貯湯タンク2内に残存量があると判断したら、計時手段54は、沸き上げ動作を開始してから20分経過したか判断し(S204)、20分経過していれば、ヒーポン制御部56により圧縮機4及びヒーポン循環ポンプ17を停止させて沸き上げ動作を終了させ、貯湯温度センサ43で検知されたa、b、c、d、eの各温度を温度比較手段53が比較する(S205)。
【0041】
S205で貯湯温度センサ43の各温度を比較したら、温度比較手段53は、貯湯温度センサ43のaからeの中で最高温度を検知した箇所を判断する。その後、残存量推定手段55は、最高温度を検知した貯湯温度センサ43が設置された箇所まで湯水が残存すると判断して、その貯湯温度センサ43が設置された箇所に相当する湯水の残存量をリモコン48の表示部49に表示する(S206)。
【0042】
S206で残存量を表示したら、計時手段54は、沸き上げ動作終了時から経過した時間のカウントを開始して(S207)、沸き上げ動作終了時から24時間経過したか判断し(S208)、24時間経過していると判断したら、再度S102でリモコン48の表示部49に給水栓47を開放したか問うメッセージと「はい」、「いいえ」が選択可能な画面を表示する。
【0043】
なお、この実施例では断水状態の判断を湯張り管38に設置された湯張り流量センサ41によって行っているが、例えば、給水管21に管内の圧力検知が可能な給水圧センサを設置して、給水圧を検知することで断水状態を判断するものであってもよい。
【0044】
また、S206でリモコン48の表示部49に貯湯タンク2内に残存する湯水の量を表示しているが、これに限らず、リモコン48のスピーカ51から音声で残存量を案内してもよく、使用者に貯湯タンク2内に残存する湯水の量が伝わればよいものである。
【0045】
ここで、沸き上げ動作中に各貯湯温度センサ43で検知される温度変化について詳述する。
貯湯タンク2内に約180Lの湯水が存在する状態で沸き上げ動作を行うと、図5で示すように、貯湯温度センサ43cで検知された温度が貯湯温度センサ43dで検知された温度よりも一定値以上高い状態を保ちながら上昇し続ける。これは、沸き上げ動作により貯湯タンク2内の湯水が加熱されて残存する湯水の最上面の温度が最も高くなることから、最上面の近傍にある貯湯温度センサ43cで検知された温度が最も高い温度を検知し、更に、貯湯温度センサ43dは残存する湯水の最上面から貯湯タンク2を伝熱した温度を検知するため、貯湯温度センサ43cよりも低い温度で常に一定差を保ちながら上昇する。
【0046】
このように、貯湯タンク2内に残存する湯水の最上面が沸き上げ動作で最も高温となることから、確実に湯水の残存量を推定することができる。
【0047】
以上のように、断水状態の中で停電復帰した時、沸き上げ動作を行って貯湯タンク2内の湯水を加熱し、各貯湯温度センサ43で検知された温度を比較して湯水の残存量を推定するので、停電かつ断水状態の時に生活用水として貯湯タンク2から湯水を抜き取っても、停電復帰した時に貯湯タンク2内に残っている湯水の残存量をリモコン48で知ることができるので、残存量を気にしながら貯湯タンク2内の湯水を抜き取ることができ使い勝手が向上する。
【符号の説明】
【0048】
1 貯湯タンクユニット
2 貯湯タンク
3 ヒートポンプユニット
4 圧縮機
5 冷媒水熱交換器
6 膨張弁
7 空気熱交換器
8 冷媒回路
18 ヒーポン循環回路
43 貯湯温度センサ
48 リモコン
49 表示部
52 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機、冷媒水熱交換器、膨張弁、空気熱交換器を配管で接続した冷媒回路と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンクと前記冷媒水熱交換器とを配管で環状に接続したヒーポン循環回路と、該ヒーポン循環回路に設置され前記貯湯タンク内の湯水を循環させるヒーポン循環ポンプと、前記貯湯タンクの上下方向に複数設置され貯湯された湯水の温度を検知する貯湯温度センサと、該貯湯温度センサで検知された温度に基づいて前記ヒーポン循環ポンプを駆動させ湯水を加熱する沸き上げ動作を制御する制御部とを備えたヒートポンプ式給湯装置において、前記制御部は、停電復帰時に断水状態であれば前記沸き上げ動作を開始し、所定時間経過後に前記貯湯温度センサで検知された温度を比較して、前記貯湯タンク内に残存する湯水の量を推定することを特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記沸き上げ動作後に前記貯湯温度センサで検知された温度を比較して、最高温度を検知した前記貯湯温度センサの近傍に湯水が残存することを推定することを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記貯湯タンク内に残存する湯水の量を推定する動作を所定時間経過後に再度行うことを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項4】
前記貯湯温度センサで検知された温度を報知するリモコンを備え、該リモコンで推定された前記貯湯タンク内に残存する湯水の量を報知することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のヒートポンプ式給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−108704(P2013−108704A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255684(P2011−255684)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)