説明

フィルタ装置及びプロジェクタ装置

【課題】プロジェクタ装置で外気を取り込む構成とした場合において、フィルタ交換時の制約を少なくする。
【解決手段】吸気口で取り込まれた空気を通過させる第1及び第2のフィルタ材と、第1及び第2のフィルタ材を直線状に並べて接続した状態で保持し、その接続した箇所26で折り曲げ自在に接続した第1及び第2のフィルタ保持部材21,22とを備える。さらに、機器本体には、第1及び第2のフィルタ保持部材21,22を直線状の方向にスライドさせることで機器本体内部に収納させるフィルタ挿入口16を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタ装置及びそのフィルタ装置を備えたプロジェクタ装置に関し、特に外気を取り込む場合に必要なフィルタ装置及びそのフィルタ装置を備えたプロジェクタ装置に適用される技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像を投射する画像投射装置であるプロジェクタ装置などの電子機器においては、機器の動作に伴って生じる内部の処理部の発熱を冷却するために、外部から空気を取り込んで、その取り込んだ空気で冷却させる冷却機構を備えている。
【0003】
冷却用の空気を機器が取り込む際には、外部からの空気をフィルタに送り、そのフィルタで塵や埃などを取り除いた上で、機器内部に取り込むようにしてある。フィルタで塵や埃などを取り除いた空気とすることで、機器内部への塵や埃などの混入による悪影響を除去できる。
この種のフィルタは、ある程度の機器の使用ごとに洗浄や交換などのメンテナンスが必要であり、機器に対して着脱できる構造としてある。
【0004】
従来のプロジェクタ装置のフィルタの着脱機構としては、例えば比較的簡単な機構としては、外気取り込み口そのものを、フィルタで覆う構成とした上で、その外気取り込み口にフィルタを保持した枠材を、着脱できる機構としたものがある。
【0005】
これに対して、フィルタを保持した枠材を、機器本体の側面からスライドさせて、フィルタを機器内部に収納させて、機器内部の外気取り込み用のダクトの途中にフィルタを配置するようにしたものがある。このような機構とすることで、外側から見える外気取り込み口にフィルタを配置する必要がなく、比較的良好な機器のデザインで、フィルタを着脱できる機構とすることができる。
【0006】
特許文献1には、プロジェクタ装置において、図3などにフィルタ241を空気取り入れ口に貼り付けるように配置する例についての記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−186513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、この種の機器で、外気による冷却効率の向上を考えた場合、外気取り込み口のサイズやフィルタのサイズを大面積化する必要があるが、あまり大きなフィルタを配置するようすると、フィルタの着脱の作業性が悪くなる問題がある。大型のフィルタを配置すれば、それだけフィルタが目詰まりしにくく、フィルタ清掃する周期を長くでき好ましいが、大型のフィルタは配置に工夫が必要になる。
【0009】
例えば、上述したフィルタを保持した枠材を機器本体の側面からスライドさせて、フィルタを機器内部に収納させる機構の場合、フィルタの長手方向のサイズが大きいと、フィルタを引き出した際に、引き出したフィルタが壁などに当たってしまう可能性がある。特にプロジェクタ装置は、天井などの室内の所定箇所に固定して使用されることが多く、壁際に固定されたプロジェクタ装置で、メンテナンス時に装置から引き出したフィルタが、壁に当たってしまい、フィルタの交換が不可能になるケースが想定される。従って、フィルタの交換ができる程度の距離だけ離して、設置する必要があるが、フィルタの大型化を行うと、それだけフィルタの交換に必要な距離も増大して、設置上の制約も増える問題があった。
【0010】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、外気を取り込む場合において、フィルタ交換時の制約を少なくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、機器本体内部に外気を取り込む吸気口を備えた機器用のフィルタ装置に適用される。
構成としては、吸気口で取り込まれた空気を通過させる第1及び第2のフィルタ材と、第1及び第2のフィルタ材を直線状に並べて接続した状態で保持し、その接続した箇所で折り曲げ自在に接続した第1及び第2のフィルタ保持部材とを備える。
機器本体を構成するプロジェクタには、第1及び第2のフィルタ保持部材を直線状の方向にスライドさせることで機器本体内部に収納させるフィルタ挿入口を備える。
【0012】
このように構成したことで、フィルタ挿入口から第1及び第2のフィルタ保持部材を挿入する際に、一方のフィルタ保持部材を折り曲げた状態で、他方のフィルタ保持部材を挿入することができる。従って、フィルタの挿入時及び抜き取り時に、2つのフィルタ保持部材を合計した長さよりも短い空間が本体の脇に確保できれば、フィルタの交換や清掃などが行える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、一方のフィルタ保持部材を折り曲げた状態で、他方のフィルタ保持部材を挿入することができ、2つのフィルタ保持部材を合計した長さよりも短い空間が本体の脇に確保できれば、フィルタの交換や清掃などが行える。従って、機器(装置)本体の設置に必要な周囲の空間を従来よりも狭くすることができ、機器本体を設置する上でのスペースに関する制約を従来よりも低減できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態による全体構成例を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるフィルタ部材を一部挿入した状態の例を示す斜視図である。
【図3】図2例の状態を側面から示した側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態による内部構成例を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施の形態による内部構成例を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態によるフィルタ部材の構成例を示す斜視図である。
【図7】図6例のフィルタ部材の一部を分解して示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施の形態を、以下の順序で説明する。
1.プロジェクタ装置の全体構成の説明(図1〜図3)
2.フィルタの構成の説明(図6,図7)
3.吸気口からの空気の流れの説明(図4,図5)
4.変形例について
【0016】
[1.プロジェクタ装置の全体構成の説明]
図1は、本実施の形態の例のプロジェクタ装置の全体構成例を示した図である。
本実施の形態の例においては、内部の光学ブロックで光源からの光を表示パネルに照射し、その表示パネルを透過又は反射させることで形成された表示画像の像光である投射光を、投射レンズでスクリーンに投射して、画像表示を行うプロジェクタ装置である。
【0017】
図1に示したように、箱形の筐体で構成されるプロジェクタ装置10本体の先端側には投射レンズ11を取り付けてあり、その投射レンズ11から投射光を出射させる。
図1では、プロジェクタ装置10の一方の側面と後端側を示してあり、側面には、2つの吸気口12,13が水平方向に並べて配置してある。その吸気口12,13で吸気した空気は、プロジェクタ装置10内の光学ブロックに冷却用の空気流として吹き付ける構成としてある。吸気した空気が流れる詳細構成については後述するが、図1に示したフィルタ部材20に取り付けられたフィルタ31,32(但しフィルタ31は図1では図示せず)を通過させるようにしてある。図1では、このフィルタ部材20を外した状態で示してある。
フィルタ部材20は、本実施の形態の場合には、細長い形状としてあり、第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22との2つのフィルタ保持部を接続部26で直線状に接続した形状としてある。この接続部26では、一方のフィルタ保持部を他方のフィルタ保持部に対して折り曲げることが自在に可能な構成としてある。フィルタ部材20の具体的構成については後述する。
【0018】
プロジェクタ装置10本体の後端部15には、カバー14が取り付けられ、図1ではそのカバー14を外した状態で示してある。図1に示すように、カバー14を外すことで、フィルタ挿入口16が露出する。このフィルタ挿入口16には、直線状に接続された2つのフィルタ部材20の一端部20aから、フィルタ部材20を直線状に挿入する構成としてある。フィルタ挿入口16に完全に挿入した状態では、フィルタ部材20の他端部20bが、フィルタ挿入口16から露出した状態になる。この他端部20bには、取手部28が設けてあり、その取手部28をメンテナンス作業者が手で持って、フィルタ部材20を引き出すことで、フィルタ部材20の取り外しが可能になる。
【0019】
図2は、フィルタ挿入口16からフィルタ部材20を途中(第2フィルタ保持部22の途中)まで挿入した状態を示してある。
この図2のように第2フィルタ保持部22だけが挿入されて、第1フィルタ保持部21がフィルタ挿入口16から外に出た状態では、接続部26を支点として、第1フィルタ保持部21を上側に折り曲げることが可能である。
図3についても、図2と同じ状態を側面から見た図であり、第1フィルタ保持部21を折り曲げて上方に引き上げられた状態を示している。
従って、図3に示したように、例えばプロジェクタ装置30の後端部15から壁90までの距離Lとして、フィルタ部材20の長さの約半分(即ち各フィルタ保持部21,22の長さ)より若干長い程度で、フィルタ部材20の交換が可能になる。
【0020】
[2.フィルタの構成の説明]
次に、図6及び図7を参照して、本実施の形態のフィルタ部材20の構成例について説明する。
図6は、フィルタ部材20全体を示した斜視図であり、図7は第2フィルタ保持部22を分解して示してあり、第1フィルタ保持部21は組み立てた状態としてある。第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22は、フィルタを保持するための構成については図7に分解して示した第2フィルタ保持部22側の構成と同一である。
【0021】
図6に示すように、フィルタ部材20は、それぞれが樹脂形成された第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22とを、接続部26で直線状に一体に接続してある。この接続部26は、既に説明したように、折り曲げることが可能な自在に回動できる接続部としてある。具体的には、図6に示すように、第1フィルタ保持部21の上面の接続部26寄りの端部21aと、第2フィルタ保持部22の上面の接続部26寄りの端部22aとを、周囲よりも肉厚の薄い樹脂で接続させて接続部26を構成してある。そして、その接続部26の肉厚の薄さで、第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22とを折り曲げられる構成としてある。
【0022】
例えば図6に矢印Xで示したように、フィルタ部材20の他端部20bを、一端部20a側に接するように折り曲げることが可能としてある。
このように第1フィルタ保持部21の上面と第2フィルタ保持部22の上面とが接するように折り曲げた状態では、一端部20a側に設けた係合部29aと、他端部20b側に設けた係合部29bとが嵌って、その折り曲げられた状態が維持されるようにしてある。すなわち、係合部29a、29bは第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22の重ねた状態を保持する係止機構部として作用する。
フィルタ部材20を取り付け前に輸送する際、或いはメンテナンス時に交換用に輸送する際には、その折り曲げられた状態で運ぶことで、細長い形状のフィルタ部材20の長さを小さくして運搬することが可能になる。
【0023】
なお、図6に示されるように、第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22とを直線状に並べた状態では、接続部26よりも下側の位置で、第1フィルタ保持部21側の突起21bの先端と、第2フィルタ保持部22側の突起22bの先端とが接する。この突起21b,22bの先端同士が接することで、第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22とを反対側に折り曲げることは出来ないように規制してある。即ち、矢印Xで示したように、第1フィルタ保持部21を上側に持ち上げるように曲げることはできても、第1フィルタ保持部21を下側に曲げることはできない。
【0024】
また、フィルタ部材20の第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22とには、それぞれの両側面に突条部27を設けてある。但し、図6及び図7では、一方の側面の突条部27だけが示されており、他方の側面については、図示を省略する。
そして、図1に示したフィルタ挿入口16にフィルタ部材20を挿入させた際には、後述するダクト部70に設けた溝16aに、この突条部27が嵌ることで、フィルタ部材20が直線状にスライドする。
【0025】
次に、図7を参照して、第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22でフィルタ31,32を保持する機構について説明する。先に述べたように、第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22とで、フィルタ31,32を保持するための構成は同一である。従って、以下の説明では図7を参照して第2フィルタ保持部22のフィルタ配置構成を説明するが、第1フィルタ保持部21についても全く同一である。
【0026】
図7に示されるように、第2フィルタ保持部22を構成する樹脂製の枠の下側には、保持枠23が設けてあり、フィルタ31の下面を、その保持枠23で支える構成としてある。
保持枠23の上には、スポンジ状の樹脂シートや不織布などで構成されたフィルタ31が配置される。
このフィルタ31の隅には、孔31aが4箇所に設けてあり、保持枠23の内側の4箇所の突起部24(2箇所だけを図示)を、このフィルタ31の孔31aに嵌めることで、フィルタ31の位置が固定される。
【0027】
フィルタ31上には、樹脂部材で構成される枠状のスペーサ40が配置され、そのスペーサ40の上に、フィルタ32が配置される。フィルタ32についても、スポンジ状の樹脂シートや不織布などで構成されるが、本例の場合には、このフィルタ31の方がフィルタ32よりも空気を通過させる隙間が細かい素材で構成させてあり。
【0028】
フィルタ32についても、隅には、孔32aが4箇所に設けてあり、スペーサ40の四隅の突起部41を、このフィルタ32の孔32aに嵌めることで、フィルタ32の位置が固定される。
さらに、フィルタ32の上に、押え部材50を載せて、フィルタ32の上面を押える構成としてある。押え部材50は、突起部51を片側3箇所ずつに設けてあり、第2フィルタ保持部22本体の側面側の6箇所の係止部25に、それぞれの突起部51を嵌めることで、押え部材50が固定されて、フィルタ31,32の位置が固定される。
【0029】
このように、第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22のそれぞれで、2枚のフィルタ31,32が所定の間隔を開けて配置されることになり、合計で4枚のフィルタで外部から取り込まれる空気に含まれる塵や埃が除去される。
【0030】
[3.吸気口からの空気の流れの説明]
次に、図1に示した吸気口12,13から取り込んだ空気の流れについて、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、プロジェクタ装置10内部の光学ブロック60の外形形状と、その光学ブロック60の脇に配置されたダクト部70とを示した図で、プロジェクタ装置10の外形形状(筐体の形状)は、仮想線(二点鎖線)で示してある。この図4に示したダクト部70内にフィルタ部材20が水平に配置されるが、図5では、さらに、ダクト部70を除いた構成(即ちフィルタ部材20が見える状態)で示してある。
【0031】
図4に示したように、ダクト部70は、図1に示した吸気口12,13の配置位置と対応した側面に、開口部73が複数連続して設けてあり、そのダクト部70の下側に、フィルタ部材20が配置してある。
さらに、フィルタ部材20の下側には、2つのシロッコファン71,72が配置してあり、フィルタ部材20を通過した空気を、隣の光学ブロック60の下側に吹き付ける構成としてある。2台のシロッコファン71,72で、光学ブロック60の発熱箇所である、表示パネル部62が配置された箇所に外部からの空気を吹き付け、冷却する構成としてある。本例の場合には、表示パネル部62として3枚の表示パネルが配置してあり、その3枚の表示パネルへの空気の供給を、2台のシロッコファン71,72で分担する構成としてある。また、光学ブロック60のもう1つの発熱部である光源部61についても、シロッコファン71,72からの空気が供給されて、冷却される構成としてある。
【0032】
図5に示したフィルタ部材20の配置状態から判るように、2台のシロッコファン71,72は、フィルタ部材20の真下に配置してある。従って、ダクト部70の開口部73(つまり吸気口12,13)から取り込んだ外気が、フィルタ部材20の4枚のフィルタ31,32を通過してからシロッコファン71,72に届き、塵や埃が除去された空気がシロッコファン71,72に供給されるようになる。
【0033】
以上説明したように本実施の形態のプロジェクタ装置10は、冷却用の空気を清浄するフィルタとして比較的大面積のフィルタを配置してあり、ほぼ側面全体の長さに渡るフィルタ部材20としてあるが、そのフィルタ部材20の着脱が少ないスペースで行える。
即ち、フィルタ部材20として、図2や図3に示したように中央部で折り曲げ可能な構成としたことで、図3に示したように、設置位置の後端部に近接して壁90がある場合でも、フィルタ部材20の長さの約半分の長さLだけあれば、交換が可能である。
従って、大型のフィルタによる清掃や交換の周期を長くできる構成とした上で、プロジェクタ装置10の周囲に必要な空間が狭くなり、プロジェクタ装置本体を設置する上でのスペースに関する制約を従来よりも低減できる効果を有する。
【0034】
また、フィルタ部材20を構成する第1フィルタ保持部21と第2フィルタ保持部22を折り曲げられる構成として、単に両保持部21,22を接続する樹脂の肉厚を薄くするだけとしたため、両保持部21,22を樹脂成形する際に同時に接続部が構成できる。従って、折り曲げ可能な接続部を簡単かつ低コストに構成できる効果を有する。
【0035】
さらに、フィルタ部材20を取り付け前に輸送する際、或いはメンテナンス時に交換用に輸送する際には、図6に矢印Xで示すように半分に折り畳むことで、細長い形状のフィルタ部材20の長さを小さくして運搬することが可能になる。従って、細長い形状のフィルタ部材20を持ち運ぶ際の作業性が良い。
【0036】
さらに、フィルタ部材20は折り畳んで係合部29a、29bにより簡易ロックできる構造であるので、フィルタ31、32に付いた塵や埃を閉じ込めることができる。そのためフィルタ部材20をプロジェクタ装置10から取り出して運ぶ際に、塵や埃が飛び散ることを防止できる。
【0037】
さらに、このように折り畳み可能なフィルタ部材20の各保持部21,22に保持されたフィルタ31,32として、2枚のフィルタ31,32を隙間を空けて配置した構成とし、それぞれのフィルタ31、32を構成する素材の目の荒さを変えた構成とした。このため、最初に外気が通過するフィルタ32で大きな塵や埃を除去した後、さらに、目の細かいフィルタ31で小さな塵や埃が除去され、エアーフィルタとして非常に効率のよい空気清浄が行える効果を有する。しかも、そのような2枚の比較的大面積のフィルタ31,32を配置したフィルタ部材20を上述したように小さく折り畳むことができ、作業効率がよい。
【0038】
[4.変形例について]
なお、ここまでの説明では、画像を投射するプロジェクタ装置の冷却用の空気を清浄するフィルタに適用した例について説明したが、外気を機器内部に取り込む必要のあるその他の各種電子機器にも本発明は適用可能である。
また、プロジェクタ装置などの機器本体にフィルタ部材を挿入する挿入口の位置や、吸気口の位置についても、図1などに示した位置は一例であり、本発明はこれらの位置に限定されるものではない。
各フィルタ保持部21,22が、それぞれ2枚のフィルタ31,32を保持する構成についても一例であり、それぞれ1枚のフィルタだけを配置する構成としてもよい。
また、本実施の形態のフィルタ部材20は、折り曲げ箇所を1箇所として半分に折り曲げられる構成としたが、2箇所以上の折り曲げ箇所を設ける構成としてもよい。
【符号の説明】
【0039】
10…プロジェクタ装置、11…投射レンズ、12,13…吸気口、14…カバー、15…後端部、16…フィルタ挿入口、20…フィルタ部材、21…第1フィルタ保持部、22…第2フィルタ保持部、23…保持枠、24…突起部、25…係止部、26…接続部、27…突条部、28…取手部、29a,29b…係合部、31,32…フィルタ、40…スペーサ、41…突起部、50…押え部材、51…突起部、60…光学ブロック、61…光源部、62…表示パネル部、70…ダクト部、71,72…シロッコファン、73…開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を通過させる第1及び第2のフィルタ材と、
前記第1及び第2のフィルタ材を直線状に並べて接続した状態で保持し、その接続した箇所で折り曲げ自在に接続した第1及び第2のフィルタ保持部材とを備える
フィルタ装置。
【請求項2】
前記折り曲げ自在に接続する構成として、前記第1及び第2のフィルタ保持部材を構成する樹脂部材を、第1のフィルタ保持部材と第2のフィルタ保持部材の接続部で肉厚を薄くした構成とした
請求項1記載のフィルタ装置。
【請求項3】
前記接続した箇所で折り曲げることで、前記第1のフィルタ保持部材と前記第2のフィルタ保持部材を重ねることができ、その重ねた状態を保持する係止機構部を設けた
請求項2記載のフィルタ装置。
【請求項4】
前記第1及び第2のフィルタ保持部材で保持された第1及び第2のフィルタ材は、それぞれが2枚のフィルタ材を所定の隙間を空けて配置したフィルタ材で構成した
請求項2記載のフィルタ装置。
【請求項5】
装置本体内部に外気を取り込む吸気口と、
前記吸気口で取り込まれた空気を通過させる第1及び第2のフィルタ材と、
前記第1及び第2のフィルタ材を直線状に並べて接続した状態で保持し、その接続した箇所で折り曲げ自在に接続した第1及び第2のフィルタ保持部材と、
前記吸気口から取り込まれて、前記第1及び第2のフィルタ材を通過した外気を送り込んで、冷却させる光学ブロックと、
前記第1及び第2のフィルタ保持部材を前記直線状の方向にスライドさせることで装置本体内部に収納させるフィルタ挿入口とを備える
プロジェクタ装置。
【請求項6】
前記折り曲げ自在に接続する構成として、前記第1及び第2のフィルタ保持部材を構成する樹脂部材を、第1のフィルタ保持部材と第2のフィルタ保持部材の接続部で肉厚を薄くした構成とした
請求項5記載のプロジェクタ装置。
【請求項7】
前記接続した箇所で折り曲げることで、前記第1のフィルタ保持部材と前記第2のフィルタ保持部材を重ねることができ、その重ねた状態を保持する係止機構部を設けた
請求項6記載のプロジェクタ装置。
【請求項8】
前記第1及び第2のフィルタ保持部材で保持された第1及び第2のフィルタ材は、それぞれが2枚のフィルタ材を所定の隙間を空けて配置したフィルタ材で構成した
請求項6記載のプロジェクタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−180223(P2011−180223A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41999(P2010−41999)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】