説明

フラットケーブル製造方法及びその製造装置

【課題】この発明は、一対の絶縁フィルムにより被覆される導体のピッチ間隔を微調節することができるフラットケーブル製造方法及びその製造装置の提供を目的とする。
【解決手段】フラットケーブル1を、複数本の平角導体2が挟み込まれる絶縁フィルム3,3を一対の熱ロール4,4で加熱・溶着して製造する際、その溶着されたフラットケーブル1を撮像カメラ8aで撮像し、その画像情報に基づいて、ピッチ間隔判定装置8cにより平角導体2のピッチ間隔Pが公差内であるか否かを判定する。その判定結果を、導体ガイド板7のヒータ7cの発熱温度を制御する温度制御動作にフィードバックして、導体ガイド板7をヒータ7cで加熱して幅方向に膨張変化させる。その膨張変化に対応して、溝部7aに挿入された平角導体2のピッチ間隔Pを拡縮するので、絶縁フィルム3,3により被覆される平角導体2のピッチ間隔Pを微調節することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば車両内に搭載される各種電装品の配線、或いは、電気機器内の配線等に用いられるフラットケーブル製造方法及びその製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、前記フラットケーブルを製造する方法及び装置として、例えば既に提案済みのフラットケーブルのスリット方法(特許文献1参照)には、図9に示すような平角導体52を絶縁フィルム53,53の間に挟み込んでフラットケーブル51を製造する装置を用いた製造方法が開示されている。
詳述すると、この装置は、導体移送方向Aと平行して並列に配置された複数本の平角導体52を、一対の絶縁フィルム53,53の間に挟み込みながら該絶縁フィルム53,53を上下一対の熱ロール54,54により加熱・溶着して、フラットケーブル51を製造することができるとされている。
【0003】
しかし、平角導体52は、ガイドロール57の半径と対応する変位量だけ上方に押し下げられ、下方の熱ロール54に押し付けられた絶縁フィルム53に先行して接触するので、平角導体52と下方の絶縁フィルム53との間で熱交換が先に開始されることになる。
つまり、平角導体52が先に接触する絶縁フィルム53と、後で接触する絶縁フィルム53との熱収縮の開始タイミングがずれるため、絶縁フィルム53,53を熱溶着する際、絶縁フィルム53に皺が付きやすく、また、絶縁フィルム53,53の間に微細な気泡が侵入する等の不具合も起こりやすい。
【0004】
また、平角導体52が挟み込まれた絶縁フィルム53,53を一対の熱ロール54,54で加熱・溶着する際、絶縁フィルム53の熱が平角導体52に伝導されるので、絶縁フィルム53の温度が低下してしまい、絶縁フィルム53,53の接触部分に溶着不良が起きる問題がある。
【0005】
また、絶縁フィルム53は平角導体52に沿って貼り合わされるため、凹凸断面形状となり、貼り合わせ前に比べて絶縁フィルム53の横幅が収縮する。この収縮率は一般的に99.5%であるが、平角導体52、絶縁フィルム53の品質のばらつき等により±0.1%(±0.15mm)程度の変動が生じ、平角導体52のピッチ間隔も同様の収縮率で変動する。
【0006】
このため、フラットケーブル51の基準位置(右端)から最も遠い位置では0.15mm、中央の位置では0.075mm、最も近い位置では0.0015mmとなるので、全平角導体52のピッチ間隔を機構的及び精度的にも一括して調節することは困難である。
【0007】
また、一対の熱ロール54,54を低速で回転させれば、絶縁フィルム53,53を同一状態に溶融させるのに必要な時間を確保することができるが、絶縁フィルム53,53を溶着する際に掛かる時間が長くなるため、装置全体の製造速度が遅くなり、生産性が悪くなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7−235229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明は、一対の絶縁フィルムにより被覆される導体のピッチ間隔を微調節することができるフラットケーブル製造方法及びその製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、導体移送方向と平行して並列に配置された複数本の導体を、上下一対の熱ロールにより押え込まれる一対の絶縁フィルムの間に挟み込みながら該絶縁フィルムを加熱・溶着して、該各導体を各絶縁フィルムで被覆するフラットケーブル製造方法において、前記一対の絶縁フィルムの間に挟み込まれる複数本の導体を、前記各熱ロールの上流側に配置した薄板状の導体ガイド部材により前記導体移送方向と直交する方向に対し所定のピッチ間隔に隔てられた位置に規制し、前記複数本の導体を一対の絶縁フィルムで被覆してなるフラットケーブルの幅方向を、前記各熱ロールの下流側に配置された撮像手段で撮像し、前記撮像手段から出力される画像情報に基づいて、前記絶縁フィルムの間に挟み込まれた導体のピッチ間隔が公差内であるか否かを判定手段で判定し、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記導体ガイド部材に設けられヒータの発熱温度を制御手段で制御するフラットケーブル製造方法であることを特徴とする。
【0011】
つまり、フラットケーブルを、一対の熱ロールで複数本の導体が挟み込まれた絶縁フィルムを加熱・溶着して製造する際、その溶着されたフラットケーブルを撮像手段で撮像し、該撮像手段で撮像したフラットケーブルの画像情報に基づいて、ピッチ間隔判定手段により導体のピッチ間隔が公差内であるか否かを判定する。その判定結果を、導体ガイド部材に設けられたヒータの発熱温度を制御する温度制御動作にフィードバックして、導体ガイド部材を、ヒータにより所望する温度に加熱して幅方向に膨張変化させる。
【0012】
これにより、導体ガイド部材の膨張変化に対応して、該導体ガイド部材により規制される導体のピッチ間隔が導体移送方向と直交する方向に拡縮されるので、一対の絶縁フィルムにより被覆される導体のピッチ間隔を公差内に収まるような間隔に微調節することができる。
【0013】
この発明の態様として、前記導体ガイド部材を、該導体ガイド部材の先端側を前記各熱ロールが対接する接点部に向けて配置し、前記導体ガイド部材の導体をガイドする先端側の面に、前記導体が導体移送方向に向けて挿入される溝部を所定間隔に隔てて複数配列することができる。
【0014】
これにより、導体ガイド部材の各溝部に挿入された各導体を、導体ガイド部材の膨張変化に対応して所望するピッチ間隔に規制したまま、各熱ロールの接点部に向けて送り込むことができる。
この結果、複数本の導体を、所定のピッチ間隔に規制したまま一対の絶縁フィルムで被覆することができるので、導体のピッチ間隔を高精度で微調節することができる。
【0015】
また、この発明の態様として、前記ヒータを、前記複数本の導体を並列に配置してなる導体群の横幅より幅広となる大きさに形成することができる。
これにより、ヒータで加熱された導体ガイド部材の熱により、絶縁フィルムの間に挟み込まれる複数本の導体を同一温度又は近い温度に加熱することができる。
【0016】
また、この発明は、導体移送方向と平行して並列に配置された複数本の導体を、上下一対の熱ロールにより押え込まれる一対の絶縁フィルムの間に挟み込みながら該絶縁フィルムを加熱・溶着して、該各導体を各絶縁フィルムで被覆するフラットケーブル製造装置において、前記各熱ロールの上流側に配置され、前記導体移送方向と直交する方向に対し所定のピッチ間隔に隔てられた位置に前記各導体を規制する薄板状の導体ガイド部材と、前記各熱ロールの下流側に配置され、前記複数本の導体を一対の絶縁フィルムの間に挟み込んでなるフラットケーブルを幅方向に撮像する撮像手段と、前記撮像手段から出力される画像情報に基づいて、前記絶縁フィルムの間に挟み込まれた導体のピッチ間隔が公差内であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記導体ガイド部材に設けられヒータの発熱温度を制御する制御手段とを備えたフラットケーブル製造装置であることを特徴とする。
【0017】
つまり、フラットケーブルを、一対の熱ロールで複数本の導体が挟み込まれる絶縁フィルムを加熱・溶着して製造する際、その溶着されたフラットケーブルを撮像手段で撮像し、該撮像手段で撮像したフラットケーブルの画像情報に基づいて、ピッチ間隔判定手段により導体のピッチ間隔が公差内であるか否かを判定する。その判定結果を、導体ガイド部材に設けられたヒータの発熱温度を制御する温度制御動作にフィードバックして、導体ガイド部材を、ヒータにより所望する温度に加熱して幅方向に膨張変化させる。
【0018】
これにより、導体ガイド部材の膨張変化に対応して、該導体ガイド部材により規制される導体のピッチ間隔が導体移送方向と直交する方向に拡縮されるので、一対の絶縁フィルムにより被覆される導体のピッチ間隔を公差内に収まるような間隔に微調節することができる。
【0019】
また、この発明の態様として、前記導体ガイド部材を、該導体ガイド部材の先端側を前記各熱ロールが対接する接点部に向けて配置し、前記導体ガイド部材の導体をガイドする先端側の面に、前記導体が導体移送方向に向けて挿入される溝部を所定間隔に隔てて複数配列することができる。
【0020】
これにより、導体ガイド部材の各溝部に挿入された各導体を、導体ガイド部材の膨張変化に対応して所望するピッチ間隔に規制したまま、各熱ロールの接点部に向けて送り込むことができる。
この結果、複数本の導体を、所定のピッチ間隔に規制したまま一対の絶縁フィルムで被覆することができるので、導体のピッチ間隔を高精度で微調節することができる。
【0021】
また、この発明の態様として、前記ヒータを、前記複数本の導体を並列に配置してなる導体群の横幅より幅広となる大きさに形成することができる。
これにより、ヒータで加熱された導体ガイド部材の熱により、絶縁フィルムの間に挟み込まれる複数本の導体を同一温度又は近い温度に加熱することができる。
【0022】
前記フラットケーブルは、例えば並列に配置された複数本の導体を一対の絶縁フィルムで被覆したもの、或いは、1本の導体を一対の絶縁フィルムで被覆したもので構成することができる。
また、導体は、例えば平角導体、丸形導体等の導電性を有する金属箔で構成することができる。また、絶縁フィルムは、可撓性及び絶縁性を有する肉厚の薄い合成樹脂製のフィルムで構成することができる。
【0023】
また、撮像手段は、例えば撮像カメラ(CCDカメラ)、ビデオカメラ、デジタルカメラ等で構成することができる。
また、ピッチ間隔判定手段及び制御手段は、例えばパーソナルコンピューターやCPU、ROM、RAMを備えた制御装置等で構成することができる。
また、ヒータは、例えば面状ヒータ等で構成することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、一対の熱ロールの上流側に配置された導体ガイド部材をヒータで加熱して、導体ガイド部材の膨張変化に対応して、導体のピッチ間隔を導体移送方向と直交する方向へ拡縮するので、一対の絶縁フィルムにより被覆される導体のピッチ間隔を公差内に収まるような間隔に微調節することができ、導体のピッチ精度向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】製造装置によるフラットケーブルの製造方法を示す側面図。
【図2】製造装置による平角導体の幅寄せ方法を示す平面図。
【図3】平角導体を溝部の一側壁面に押し当てた状態を示す説明図。
【図4】熱ロールの間に対し平角導体が挟み込まれる部分を示す拡大側面図。
【図5】熱ロールの接点部に向けて導体ガイド板を配置した部分を示す拡大側面図。
【図6】平角導体を所定のピッチ間隔に規制する導体ガイド板を示す平面図。
【図7】製造装置のブロック図。
【図8】平角導体が幅方向に変位する状態を示す説明図。
【図9】従来のフラットケーブルの製造装置を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1は製造装置10によるフラットケーブル1の製造方法を示す側面図、図2は製造装置10による平角導体2の幅寄せ方法を示す平面図、図3は平角導体4を溝部7aの一側壁面7bに押し当てた状態を示す説明図、図4は熱ロール4,4の間に対し平角導体2が挟み込まれる部分を示す拡大側面図、図5は熱ロール4,4の接点部Bに向けて導体ガイド板7を配置した部分を示す拡大側面図、図6は平角導体2を所定のピッチ間隔Pに規制する導体ガイド板7を示す平面図、図7は製造装置10のブロック図である。
【0027】
本実施形態のフラットケーブル1を製造する製造装置10は、導体移送方向Aの上流側から順に配置された複数本の平角導体2を供給する導体供給部aと、導体ガイドロール5,6と、薄板状の導体ガイド板7と、平角導体2を並列に配置してなる導体群2Aの上下両面に一対の絶縁フィルム3,3を被覆するラミネート加工部bと、上下一対のフィルム供給部cと、導体群2Aを絶縁フィルム3,3で被覆してなる裁断前のフラットケーブル1を撮像する撮像部dと、フラットケーブル1を短冊状に裁断するスリッタ部eとで構成している。
【0028】
導体供給部aは、導体移送方向Aの上流側に配置された図示しない導体供給装置で構成している。つまり、導体供給装置から供給される断面矩形に形成された複数本の平角導体2を、導体移送方向Aと平行して並列に配置したままラミネート加工部bに向けて供給する。
【0029】
ラミネート加工部bは、平角導体2及び絶縁フィルム3が重ね合わされた部分を厚み方向に加圧・加熱する上下一対の熱ロール4で構成している(図4及び図5参照)。
熱ロール4は、絶縁フィルム3の横幅より長尺に形成されており、図示しないモータにより導体移送方向Aに向けて同期して回転する。
【0030】
上下一対の熱ロール4は、導体群2A及び絶縁フィルム3が重ね合わされた部分の上下両面と対向して、平角導体2の導体移送方向Aと直交して配置されている。
つまり、熱ロール4,4は、ラミネート加工部bの上方に設けられたフィルム供給部cから供給される絶縁フィルム3と、該ラミネート加工部bの下方に設けられたフィルム供給部cから供給される絶縁フィルム3とを、熱ロール4の平滑に形成された周面で押え込みながら、前記導体ガイド板7により所定のピッチ間隔Pに規制された複数本の平角導体2を絶縁フィルム3,3の間に挟み込む。
【0031】
かつ、複数本の平角導体2を並列に配置してなる導体群2Aの上下両面に、熱ロール4,4により押え込まれる一対の絶縁フィルム3,3を押し付けながら、熱ロール4,4に内蔵されたヒータ4a,4aの発熱により絶縁フィルム3,3を溶融する温度に加熱して、絶縁フィルム3,3の互いに接触する部分を一体的に溶着する。
【0032】
なお、絶縁フィルム3は、前記導体ガイド板7により複数本の平角導体2が所定のピッチ間隔Pに規制されている導体群2Aの片面全体(上面又は下面)を覆う横幅に形成している。
【0033】
導体供給部aとラミネート加工部bとの間には、導体供給部aから供給される平角導体2を、該導体供給部aから供給される際のピッチ間隔Pに規制するための導体ガイドロール5と、該導体ガイドロール5のピッチ間隔Pより幅狭となるピッチ間隔P2に幅寄せするための導体ガイドロール6とを配置している。
なお、導体ガイドロール5,6は、複数本の平角導体2を並列に配置してなる導体群2Aの横幅より長尺に形成されている。
【0034】
導体ガイドロール5は、導体供給部aの下流側で、導体ガイドロール6よりも上流側に配置されており、導体供給部aからラミネート加工部bに向けて移送される平角導体2との接触により導体移送方向Aへ回転する。
【0035】
また、導体ガイドロール5の周面には、平角導体2を長手方向に挿入するための凹状の溝部5aが導体移送方向Aと平行して並列に形成されている。該溝部5aは、導体移送方向Aと直交する軸方向に対して所定のピッチ間隔P1を隔てて複数配列されている(図2に示すa部参照)。
【0036】
つまり、導体供給部aから供給される平角導体2は、導体ガイドロール5の溝部5aに対し上流側から挿入され、導体供給部aから供給される際のピッチ間隔P1に規制される。
【0037】
導体ガイドロール6は、導体ガイドロール5の下流側で、後述する導体ガイド板7よりも上流側に配置されており、導体供給部aからラミネート加工部bに向けて移送される平角導体2との接触により導体移送方向Aへ回転する。
【0038】
また、導体ガイドロール6の周面には、平角導体2を長手方向に挿入するための凹状の溝部6aが導体移送方向Aと平行して並列に形成されている。該溝部6aは、導体移送方向Aと直交する軸方向に対し所定のピッチ間隔Pを隔てて複数配列されている(図2に示すb部参照)。
【0039】
溝部6aのピッチ間隔Pは、導体ガイドロール5の溝部5aのピッチ間隔P1より幅狭で、後述する導体ガイド板7の溝部7aのピッチ間隔Pと一致するピッチ間隔Pに設定されている。
【0040】
つまり、導体ガイドロール5の下流側に供給される平角導体2は、導体ガイドロール6の溝部6aに対し上流側から挿入され、平角導体2を移送する移送経路の中央部に向けて左右均等に幅寄せされる。かつ、導体ガイドロール5の溝部5aのピッチ間隔P1より幅狭で、後述する導体ガイド板7の溝部7aのピッチ間隔Pと一致するピッチ間隔Pに規制される。
【0041】
なお、平角導体2は、導体移送方向Aへ移送する際に付与される引張り力によって、導体ガイドロール5,6の溝部5a,6aに対し押し付けられている。また、溝部5a,6aの溝幅及び溝深さは、後述する溝部7aの溝幅及び溝深さと同一に設定されている。
【0042】
導体ガイド板7は、導体ガイドロール6の下流側で、熱ロール4,4の周面が対接された接点部Bの上流側に配置されるとともに、該導体ガイド部材7の先端側端部7bが熱ロール4,4の接点部Bに向けて配置されている。
【0043】
導体ガイド板7の前記接点部Bに近接される先端側(側面)は、導体移送方向Aの上流側から下流側に向けて徐々に厚みが薄くなる嘴形状(或いは楔形状、三角形状)に形成されている。また、導体ガイド板7の平面は、複数本の平角導体2を並列に配置してなる導体群2Aの横幅より幅広に形成されている。
【0044】
導体ガイド板7の平角導体2をガイドする先端側の上面には、図6に示すように、平角導体2を長手方向に挿入するための凹状の溝部7aが導体移送方向Aと平行して並列に形成されている。
また、溝部7aは、導体移送方向Aと直交する方向に対して所定のピッチ間隔Pを隔てて複数配列されている。
【0045】
溝部7aの溝幅を構成する両側壁面7bの間隔は、平角導体2の横幅より広くなるように形成されている。また、溝部7aの溝深さを構成する両側壁面7bの高さは、平角導体2の厚みより高くなるように形成されている(図2のc部及び図6のd部参照)。
つまり、平角導体2の両側端面と、溝部7aの両側壁面7bとの間に隙間が形成されるので、平角導体2を導体ガイド板7の溝部7aに沿って導体移送方向Aへスムースに移送することができる。
【0046】
導体ガイド板7の溝部7aより上流側平面には、該導体ガイド板7及び溝部7aに挿入された平角導体2を加熱するためのヒータ7cが装着されている。
ヒータ7cは、複数本の平角導体2を並列に配置してなる導体群2Aの横幅より幅広で、導体ガイド板7の全体が加熱される大きさに形成された面状のヒータで構成している(図5、図6参照)。
【0047】
つまり、導体供給部aから供給される複数本の平角導体2を、ヒータ7cで加熱された導体ガイド板7の溝部7aに上流側から挿入して、導体ガイド板7によりガイドされる平角導体2を、熱ロール4により加熱される絶縁フィルム3と同一温度又は近い温度に加熱する。
【0048】
前記導体ガイドロール6は、図2に示すように、前記導体ガイド板7に対して溝部7aの一側壁面7bに沿って平角導体2の一側端面が押し当てられる寸法だけ幅方向に変位されている。つまり、平角導体2の一側端面が、溝部7aの一側壁面7bに押し当てられる際、平角導体2が幅方向に変形されず、ダメージを与えない程度の力で押し当てられる。
【0049】
なお、本実施形態においては、導体ガイドロール6の溝部6aの溝中心を通るセンタラインを、導体ガイド板7の溝部7aの溝中心を通るセンタラインに対して導体移送方向Aの左側へ3°の角度だけ変位させている。
また、その変位角度は、平角導体2及び溝部6a,7aの幅、或いは平角導体2及び溝部6a,7aの公差に応じて所望する角度に変更してもよい。
【0050】
また、導体ガイドロール6と導体ガイド板7による平角導体2のガイドを詳述すると、平角導体2は、導体ガイドロール6の溝部6aから導体ガイド板7の溝部7aに向けて導体移送方向Aに対し斜めに交差する方向へ移送される。
【0051】
このため、平角導体2の一側端面が、導体ガイド板7の溝部7aの一側壁面7bに押し当てられ、該溝部7aの一側壁面7bに沿って導体移送方向Aと平行する方向に移送することができるので、平角導体2の位置及び間隔が変位することを防止することができる。
この結果、複数本の平角導体2を、所定のピッチ間隔Pに規制したまま一対の絶縁フィルム3,3で被覆することができる。また、平角導体2及び溝部7aのピッチ公差による影響が小さく、平角導体2のピッチ精度の向上を図ることができる。
【0052】
つまり、導体ガイドロール6の溝部6aに挿入された平角導体2の一側端面(左側端面)が、導体ガイド板7の溝部7aの一側壁面7b(左側壁面)に押し当てられるとともに、該溝部7aの一側壁面7bに沿って導体移送方向Aと平行する方向に向けて移送されるので、所定のピッチ間隔Pに規制される(図3参照)。
【0053】
例えば平角導体52を所定のピッチ公差(最大寸法と最小寸法との差)から外れないように、平角導体52の横幅中心とガイドロール57の溝部57a中心とが一致する理想的な状態にガイドする場合(図8のa参照)、ガイドロール57には高いピッチ精度が要求される。
しかし、平角導体52の横幅には公差(P±0.03mm)があるので、溝部57aの溝幅を、平角導体52の最大公差幅(P+0.03mm)に設定すると、平角導体52の挿入位置が溝部57aの中で幅方向に変位しやすい。
【0054】
また、隣り合う平角導体52がそれぞれ導体公差内で最も幅が狭く、溝部57aの幅方向において離れる方向或いは近づく方向に変位した場合、公差幅と同じ量だけピッチ間隔(P±0.06mm)がずれてしまう(図8のb参照)。
このような状態において、溝部57aの精度によってはピッチ間隔Pの公差を超えるおそれがあり、所定のピッチ間隔Pに保つことが困難である。
【0055】
これに対し、図3、図4に示すように、導体ガイドロール6により平角導体52を導体移送方向Aに対し斜めに交差する方向へ変位させ、平角導体2の一側端面を、導体ガイド板7の溝部7aの一側壁面7bに押し当てることにより、平角導体52のピッチ精度が向上する。したがって、複数本の平角導体52を所定のピッチ間隔Pに保ったまま絶縁フィルム53,53で被覆することができる。
【0056】
フィルム供給部cは、ラミネート加工部bの上方及び下方に配置された図示しないフィルム供給装置で構成している。つまり、フィルム供給装置から供給される絶縁フィルム3,3を、導体移送方向Aの上流側からラミネート加工部bの熱ロール4,4が対接する接点部Bに供給する。
【0057】
撮像部dは、図7に示すように、撮像カメラ8aと、画像処理装置8bと、ピッチ間隔判定装置8cと、制御装置8dとで構成している。
【0058】
撮像カメラ8aは、ラミネート加工部bの熱ロール4,4の下流側で、スリッタ部eよりも上流側に設定された撮像領域内の上方に配置されており、撮像領域内に供給されるフラットケーブル1の上面を幅方向に撮像し、その撮像したフラットケーブル1の幅方向画像を画像処理装置8bへ出力する。
【0059】
画像処理装置8bは、撮像カメラ8aから出力されるフラットケーブル1の画像を、絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれた平角導体2のピッチ間隔を判定するのに適した情報形態に画像処理(例えば2値化処理)し、その画像情報をピッチ間隔判定装置8cへ出力する。
【0060】
ピッチ間隔判定装置8cは、画像処理装置8bから出力される画像情報に基づいて、絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれた平角導体2のピッチ間隔を算出する。かつ、その算出されたピッチ情報と、予め記憶された平角導体2の公差情報とを比較及び演算して、絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれた平角導体2のピッチ間隔が公差より外れるか否かを判定する。
【0061】
制御装置8dは、ピッチ間隔判定装置8cから出力される判定結果を、導体ガイド板7のヒータ7cの発熱温度を制御する温度制御動作にフィードバックする。
【0062】
つまり、ピッチ間隔判定装置8cにより絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれた平角導体2のピッチ間隔が公差より外れていると判定された場合、
ピッチ間隔が公差より狭い場合、導体ガイド板7を、ヒータ7cの発熱により所望する温度に加熱して幅方向へ膨張変化させる。
【0063】
これにより、導体ガイド部材7の溝部7aのピッチ間隔が幅方向に変位され、溝部7aに挿入された平角導体2のピッチ間隔も幅方向に変位される。
【0064】
導体ガイド部材7の膨張変化に対応して、溝部7aに挿入された平角導体2のピッチ間隔が導体移送方向Aと直交する方向に拡縮されるので、一対の絶縁フィルム3,3により被覆される平角導体2のピッチ間隔を公差内に収まるような間隔に微調節することができる。
【0065】
スリッタ部eは、薄板状の切断刃9aが取り付けられた支持軸9bと、切断刃9aの挿入が許容される幅の溝部9cが設けられた支持軸9dとで構成している。
切断刃9aは、導体移送方向Aと直交して軸架された支持軸9bの軸方向に対し平角導体2のピッチ間隔Pと対応する間隔を隔てて複数枚取り付けられている。
溝部9cは、導体移送方向Aと直交して軸架された支持軸9dの軸方向に対し切断刃9aと対応する間隔を隔てて設けられている。
【0066】
つまり、撮像部dからスリッタ部eに供給されるフラットケーブル1を、複数枚の切断刃9aにより導体移送方向Aと平行して短冊状に連続裁断する。
なお、切断刃9a及び溝部9cは、フラットケーブル1を短冊状に裁断する切断幅に対応して導体移送方向Aと直交する方向に移動調節自在に取り付けられている。
【0067】
図7は、製造装置10のブロック図を示している。
例えばパーソナルコンピューター等で構成される制御装置8dには図示しないCPU、ROM、RAMが内蔵され、CPUは、ROMに格納されたプログラムに沿って、熱ロール4のヒータ4aと、導体ガイド板7のヒータ7cと、撮像カメラ8aと、画像処理装置8bと、ピッチ間隔判定装置8cとを制御する。
【0068】
また、RAMには、ヒータ4a,7bの発熱温度と、撮像カメラ8aで撮像したフラットケーブル1の幅方向画像と、ピッチ間隔判定装置8cの判定結果とを対応させて記録する。
CPUは、ピッチ間隔判定装置8cの判定結果に基づいて、熱ロール4のヒータ4a及び導体ガイド板7のヒータ7cの発熱温度を制御する。
【0069】
前記製造装置10によりフラットケーブル1を製造する製造方法を以下詳述する。
先ず、図1、図2に示すように、導体供給部aから供給される複数本の平角導体2を、導体ガイドロール5の溝部5aに上流側から挿入して、導体供給部aから供給される際のピッチ間隔P1に規制する。
【0070】
次に、導体ガイドロール5の溝部5aに挿入された平角導体2を、導体ガイドロール6の溝部6aに上流側から挿入して、導体ガイドロール5のピッチ間隔Pより幅狭となるピッチ間隔P2で、導体ガイド板7の溝部7aのピッチ間隔Pと一致するピッチ間隔P2に幅寄せする。
【0071】
次に、導体ガイドロール6の溝部6aに挿入された平角導体2を、ラミネート加工部bの直前、すなわち、熱ロール4,4の接点部Bに向けて配置された導体ガイド板7の溝部7aに上流側から挿入し、導体ガイドロール6の溝部6aから導体ガイド板7の溝部7aに向けて導体移送方向Aに対し斜めに公差する方向へ変位させて移送する。
【0072】
また、図4、図5に示すように、導体ガイド板7の先端側端部Bは、熱ロール4,4の接点部Bに対し可能な限り近接しているので、導体ガイド板7の溝部7aに挿入された平角導体2は、熱ロール4,4の周面が対接する接点部Bの近くまで確実に送り込みガイドされる。
【0073】
したがって、絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれる平角導体2のピッチ間隔Pが変位しにくく、平角導体2を所定のピッチ間隔Pに規制したまま絶縁フィルム3,3で被覆することができる。
【0074】
次に、平角導体2を並列に配置してなる導体群2Aの上下両面に、熱ロール4,4により一対の絶縁フィルム3,3を同時に押し付けながら加圧・加熱して、絶縁フィルム3,3の互いに接触する部分を一体的に溶着する。
【0075】
熱ロール4,4により平角導体2及び絶縁フィルム3が重ね合わされた部分を厚み方向に加圧する際、平角導体2が挟み込まれた部分は、絶縁フィルム3の弾性により厚み方向に圧縮されるが、平角導体2が挟み込まれていない部分は、上下の絶縁フィルム3,3同士が熱により一体的に接着される。
【0076】
これにより、複数本の平角導体2を並列に配置してなる導体群2Aの上下両面に対し絶縁フィルム3,3が一体的に被覆された裁断前のフラットケーブル1を製造することができる。
【0077】
続いて、撮像部eの撮像領域内に供給されるフラットケーブル1の上面を撮像カメラ8aで幅方向に撮像するとともに、該フラットケーブル1の幅方向画像を長手方向に連続して撮像する。
【0078】
撮像カメラ8aにより撮像されたフラットケーブル1の幅方向画像を画像処理装置8bに出力して、その幅方向画像を、画像処理装置8bにより絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれた平角導体2のピッチ間隔を判定するのに適した情報形態に画像処理する。つまり、平角導体2が挟み込まれた部分と、挟み込まれてない部分との判別が明確となる2値化画像に処理する。
【0079】
次に、画像処理装置8bにより画像処理された画像情報をピッチ間隔判定装置8cに出力して、ピッチ間隔判定装置8cにより画像処理装置8bから出力される画像情報と、予め記憶された平角導体2の公差情報とを比較及び演算して、絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれた平角導体2のピッチ間隔が公差より外れるか否かを判定する。
【0080】
次に、ピッチ間隔判定装置8cによる判定結果に基づいて、制御装置8dにより導体ガイド板7のヒータ7cの発熱温度を制御する。
制御装置8dは、ピッチ間隔判定装置8cから出力される判定結果を、導体ガイド板7のヒータ7cの発熱温度を制御する温度制御動作にフィードバックする。
【0081】
つまり、ピッチ間隔判定装置8cにより絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれた平角導体2のピッチ間隔が公差より外れていると判定された場合、導体ガイド板7を、ヒータ7cの発熱により所望する温度に加熱して幅方向へ膨張変化させる。
これにより、導体ガイド部材7の溝部7aのピッチ間隔が幅方向に変位され、溝部7aに挿入された平角導体2のピッチ間隔も幅方向に変位される。
【0082】
導体ガイド部材7の膨張変化に対応して、溝部7aに挿入された平角導体2のピッチ間隔が導体移送方向Aと直交する方向に拡縮されるので、一対の絶縁フィルム3,3により被覆される平角導体2のピッチ間隔を公差内に収まるような間隔に一括して微調節することができる。
【0083】
このため、導体ガイド部材7の溝部7aに挿入された平角導体2を所定のピッチ間隔Pに規制したまま絶縁フィルム3,3で被覆することができるので、平角導体2のピッチ精度向上を図ることができる。
【0084】
また、絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれる平角導体2を、導体ガイド板7の熱により加熱して、平角導体2と絶縁フィルム3との温度差を小さくするので、平角導体2が挟み込まれた絶縁フィルム3,3を加熱・溶着する際、絶縁フィルム3の温度が低下することがなく、溶着するのに適した温度に保つことができる。
これにより、絶縁フィルム3,3の接触部分に溶着不良が起きるのを防止することができる。また、絶縁フィルム3に皺が付きにくく、絶縁フィルム3,3の間に侵入する微細な気泡の数が減少するので、品質の向上を図ることができる。
【0085】
また、導体ガイド板7の熱により、絶縁フィルム3,3の間に挟み込まれる平角導体2を予め加熱しておくことにより、熱ロール4の発熱温度を低めに設定しておくことができるとともに、平角導体2に絶縁フィルム3が接触した際、絶縁フィルム3の温度が低下することがない。
【0086】
このため、絶縁フィルム3の温度が低下するのを考慮して、熱ロール4の温度を予め高めに設定したり、熱ロール4,4を低速で回転させなくても、絶縁フィルム3,3を同一状態に溶融させるのに必要な時間を確保することができる。
【0087】
これにより、熱ロール4,4の加圧力・加熱温度を一定に保ちながら、絶縁フィルム3,3を溶着する際に掛かる加熱時間を短縮することができ、製造速度及び生産性の向上を図ることができる。
【0088】
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明の導体は、実施形態の平角導体2に対応し、
以下同様に、
撮像手段は、撮像カメラ8aに対応し、
ピッチ間隔判定手段は、ピッチ間隔判定装置8bに対応し、
制御手段は、制御装置8dに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
【符号の説明】
【0089】
1…フラットケーブル
2…平角導体
2A…導体群
3…絶縁フィルム
4…熱ロール
4a…ヒータ
5,6…導体ガイドロール
7…導体ガイド板
7c…ヒータ
8a…撮像カメラ
8b…画像処理装置
8c…ピッチ間隔判定装置
8d…制御装置
10…製造装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体移送方向と平行して並列に配置された複数本の導体を、上下一対の熱ロールにより押え込まれる一対の絶縁フィルムの間に挟み込みながら該絶縁フィルムを加熱・溶着して、該各導体を各絶縁フィルムで被覆するフラットケーブル製造方法において、
前記一対の絶縁フィルムの間に挟み込まれる複数本の導体を、前記各熱ロールの上流側に配置した薄板状の導体ガイド部材により前記導体移送方向と直交する方向に対し所定のピッチ間隔に隔てられた位置に規制し、
前記複数本の導体を一対の絶縁フィルムで被覆してなるフラットケーブルの幅方向を、前記各熱ロールの下流側に配置された撮像手段で撮像し、
前記撮像手段から出力される画像情報に基づいて、前記絶縁フィルムの間に挟み込まれた導体のピッチ間隔が公差内であるか否かを判定手段で判定し、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記導体ガイド部材に設けられヒータの発熱温度を制御手段で制御する
フラットケーブル製造方法。
【請求項2】
前記導体ガイド部材を、該導体ガイド部材の先端側を前記各熱ロールが対接する接点部に向けて配置し、
前記導体ガイド部材の導体をガイドする先端側の面に、前記導体が導体移送方向に向けて挿入される溝部を所定間隔に隔てて複数配列した
請求項1に記載のフラットケーブル製造方法。
【請求項3】
前記ヒータを、前記複数本の導体を並列に配置してなる導体群の横幅より幅広となる大きさに形成した
請求項2又は3に記載のフラットケーブル製造方法。
【請求項4】
導体移送方向と平行して並列に配置された複数本の導体を、上下一対の熱ロールにより押え込まれる一対の絶縁フィルムの間に挟み込みながら該絶縁フィルムを加熱・溶着して、該各導体を各絶縁フィルムで被覆するフラットケーブル製造装置において、
前記各熱ロールの上流側に配置され、前記導体移送方向と直交する方向に対し所定のピッチ間隔に隔てられた位置に前記各導体を規制する薄板状の導体ガイド部材と、
前記各熱ロールの下流側に配置され、前記複数本の導体を一対の絶縁フィルムの間に挟み込んでなるフラットケーブルの幅方向を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段から出力される画像情報に基づいて、前記絶縁フィルムの間に挟み込まれた導体のピッチ間隔が公差内であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記導体ガイド部材に設けられヒータの発熱温度を制御する制御手段とを備えた
フラットケーブル製造装置。
【請求項5】
前記導体ガイド部材を、該導体ガイド部材の先端側を前記各熱ロールが対接する接点部に向けて配置し、
前記導体ガイド部材の導体をガイドする先端側の面に、前記導体が導体移送方向に向けて挿入される溝部を所定間隔に隔てて複数配列した
請求項4に記載のフラットケーブル製造装置。
【請求項6】
前記ヒータを、前記複数本の導体を並列に配置してなる導体群の横幅より幅広となる大きさに形成した
請求項4又は5に記載のフラットケーブル製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−228145(P2011−228145A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97468(P2010−97468)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(391045897)古河AS株式会社 (571)