説明

ブロック足場及びその形成方法

【課題】建築現場等において、軽量で、搬入出、移動、組立、解体が容易で、人体や壁面等を傷つけず、柔軟性に富み、耐久性と不燃性とに優れた、ブロック足場を提供する。
【解決手段】建築現場において、室内の壁クロス貼り、塗装等の各種工事を行うに際して使用されるブロック足場1が、5種類の発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成されている。第1の階層は、四周を、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、これらを連結部材単体Eで周方向に連結して固定し、四周の内部には、ブロック単体C、Dを敷き詰め、階層全体の表面が略平面状になるようにして、形成される。同様にして形成される第2の階層を第1の階層の上部に重ね、順次、所要数の階層を上下に重ねて、ブロック足場1を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の発明は、特に建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場及びその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築現場で、各種工事を行うに際しては、最も簡単には、離れて設置された2台の脚立間に踏み板を渡架し、作業者は、この踏み板の上に乗って移動しながら、これらの工事を行っている。また、室内が比較的広くなり、工事量も、それに伴って比較的多くなると、折り畳み式のテーブル状足場が、複数台敷き詰められて、同様の工事のために用いられている。この足場は、四隅の脚が、折り畳み式になっており、かつ、高さ調節自在である。また、足が乗る板状部分は、完全な板からなるものではなく、多くは、菱形模様や碁盤目模様に仕上げられ金属製の網状台であって、作業者の数人がその上に乗っても潰れないように頑丈に作られている。
【0003】
しかしながら、前者の場合には、踏み板がずれたり、振動したりして、足場が安定せず、このため、作業を一様に仕上げられなかったり、作業者が床上に落下したりして、作業の完全と安全とを期す点からは、使いづらいものであった。また、後者の場合には、前者の場合に比べて、作業の完全と安全とを期す点で、より優れたものといえるが、個体サイズが大きく、重い(例えば、ある市販のものでは、縦×横×高さが1500mm×1000mm×(800〜1200)mm、重さが47kgとなっている。)ため、(1)搬入や移動が大変であり、手間が掛かる。(2)組立が、一人では大変であり、2名必要である。(3)搬入、移動、組立といった足場の取り扱い作業全般が、年少者、高齢者、女性には無理な作業となる。(4)鋼製であるので、手を詰めたり、打撲したり、小さな怪我をし易く、また、床や壁面を傷つけ易い。(5)壁との間や隣接する台との間に隙間ができ易いので、依然として、落下の危険が残る。(6)狭い部屋での使用ができない、といった様々な問題が残っていた。
【0004】
また、近年、発泡性の合成樹脂材料からなるブロック単体を複数個使用して所要の足場を得るアイデアは、いくつか提案されている(引用文献1〜3)。
しかしながら、引用文献1に記載のものは、そのようなブロック単体を、連結部材を備えた袋体内に収容して、これを上下方向に積み重ね、上下の袋体の連結部材同士を連結することにより、一体構造物としてのブロック足場(踏台)を得るようにしたものであり、言わば、脚立をブロック構造体により得たというものであり、広い室内において、足場を移動せずに工事の続行を可能にする類のものではない。
【0005】
また、引用文献2に記載のものは、引用文献1に記載のもののように袋体を有するものではないが、連結構造をそれ自体に備えたブロック単体を複数個敷き詰め、積み重ねて、移動容易な組合せ式足場台としたものであり、引用文献1に記載のものの延長上に位置する類のものに過ぎない。
【0006】
さらに、引用文献3に記載のものは、そのようなブロック単体を複数個、階段上に配設し、それらをジョイント等で固定することにより、組立、解体が容易で、壁面等を傷つけることのない階段用仮設足場を得るようにしたものであり、階段用の足場として、特定の用途に向けられたものである。
【特許文献1】実開平03−033142号公報
【特許文献2】特開平2001−107554号公報
【特許文献3】特開平10−046802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願の発明は、従来の建築工事用足場が有する前記のような種々の問題点を解決することを課題とするものであり、少子高齢化が進み、建設業における就労者が減少している状況を踏まえ、建築現場や、各種イベント等において、足場を移動することなく工事を続行することができ、軽量で、搬入、搬出、移動、組立、解体が容易で、人体や壁面等を傷つけることがなく、大小室内に柔軟に対応可能で、壁との間や隣接するブロック間に隙間が生ずることがなく、年少者、高齢者、女性でもそれらの作業が容易で、耐久性と不燃性とに優れた、ブロック足場を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような課題は、本願の各請求項に記載された次のような発明により解決される。 すなわち、その請求項1に記載された発明は、建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場であって、前記ブロック足場は、少なくとも次の(1)〜(5)の5種類のタイプの、軽量で強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成されるものであり、第1の階層は、四周を、その四隅の各直角を挟む二辺のうちの一辺にのみブロック単体Aを姿勢を揃えて配し、残りの部分には全てブロック単体Bを配するようにして、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、隣接するブロック単体Aとブロック単体Bもしくはブロック単体B同士を連結部材単体Eで周方向に連結して固定するとともに、前記四周の内部には、ブロック単体Cを敷き詰め、その結果生じた隙間には、ブロック単体Dを敷き詰めて、隙間が生じないようにし、階層全体の表面が、略平面状になるようにして、形成され、第2の階層は、前記第1の階層を形成するために使用された複数の前記連結部材単体Eの前記第1の階層より上方に突出する部分を、それぞれの部分がある周方向位置で同じように連結部材として使用しつつ、前記第1の階層と同じようにして形成されて、前記第1の階層の上部に重ねられ、所要数の階層が、前記のようにして上下に重ねられて、形成されたことを特徴とするブロック足場である。
(1)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に寄った位置で一方の側面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、水平方向に長い直方体形状のブロック単体A。
(2)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体B。
(3)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体C。
(4)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aより長さ方向の長さのみが短いブロック単体D。
(5)前記連結用凹部に嵌合する凸部を両側にそれぞれ有し、前記ブロック単体Aの高さよりも高い高さを有する連結部材単体E。
【0009】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、年少者、高齢者、女性を含む作業者は、ブロック足場を構成する要素をなすブロック単体A〜Dや連結部材単体Eを簡単かつ容易に搬入、搬出、移動して、ブロック足場を組み立て、また、解体することができ、しかも、一人でも、これらの作業をすることが可能になり、足場の取り扱い作業全般が、誰にでも簡単かつ容易な作業となる。
また、各ブロック単体や連結部材単体の材料として、発泡性合成樹脂材料が使用されるので、手を詰めたり、打撲したり、小さな怪我をし易いといった問題が生ぜず、建設業における労働災害の低減に寄与し、床や壁面を傷つけることもない。
さらに、ブロック足場が、複数のブロック単体A〜Dを敷き詰め、積み重ねて形成されるので、壁との間や隣接するブロック単体同士の間に隙間ができにくく、落下の危険が解消されるとともに、室の大小(広狭、高低)に応じて柔軟に対応することができる。
【0010】
また、その請求項2に記載された発明は、請求項1に記載のブロック足場において、そのブロック単体A〜D及び連結部材単体Eが、それぞれの表面に耐久性塗料が塗布され、さらにその上から不燃性塗料が塗布されていることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載された発明は、この構成により、ブロック足場の強度及び耐久性を向上させることができるとともに、溶接や配線工事等に際しても、足場から火災が発生する危険を解消することができる。
【0012】
また、その請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載のブロック足場において、そのブロック単体Aの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比が、2対1とされ、ブロック単体Dの長さ方向の長さが、ブロック単体Aの長さ方向の長さの2分の1とされたことを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載された発明は、この構成により、ブロック単体A〜Cの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比が、和式畳み1畳のそれと同じになり、また、ブロック単体Dの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比が、和式畳み半畳のそれと同じになるので、壁との間や隣接するブロック単体同士の間に隙間ができないようにして室内にブロック単体A〜Dを敷き詰め、ブロック足場を構築する作業がきわめて容易になる。
【0014】
さらに、その請求項4に記載された発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のブロック足場において、そのブロック足場が、階段を備え、該階段は、平面視して外形寸法の異なる複数種類のタイプの発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体を複数個用いて、階層を重ねて形成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載された発明は、この構成により、所要数の階層が上下に重ねられて形成されるブロック足場への昇降に使用される階段を、きわめて容易に形成することができる。
【0016】
また、その請求項5に記載された発明は、建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場であって、前記ブロック足場は、少なくとも次の(1)〜(5)の5種類のタイプの、軽量で強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成されるものであり、第1の階層は、四周を、その四隅にのみブロック単体Aを姿勢を揃えて配し、残りの部分には全てブロック単体Bを配するようにして、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、隣接するブロック単体Aとブロック単体Bもしくはブロック単体B同士を連結部材単体Eで周方向に連結して固定するとともに、前記四周の内部には、ブロック単体Cを敷き詰め、その結果生じた隙間には、ブロック単体Dを敷き詰めて、隙間が生じないようにし、階層全体の表面が、略平面状になるようにして、形成され、第2の階層は、前記第1の階層を形成するために使用された複数の前記連結部材単体Eの前記第1の階層より上方に突出する部分を、それぞれの部分がある周方向位置で同じように連結部材として使用しつつ、前記第1の階層と同じようにして形成されて、前記第1の階層の上部に重ねられ、所要数の階層が、前記のようにして上下に重ねられて、形成されたことを特徴とするブロック足場である。
(1)ブロック単体Bの長さ方向の中央部が水平面内で直角に折り曲げられて形成される形状のブロック単体A。
(2)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、水平方向に長い直方体形状のブロック単体B。
(3)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Bと同一外形寸法を有するブロック単体C。
(4)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Bより長さ方向の長さのみが短いブロック単体D。
(5)前記連結用凹部に嵌合する凸部を両側部にそれぞれ有し、前記ブロック単体Bの高さよりも高い高さを有する連結部材単体E。
【0017】
請求項5に記載された発明は、前記のように構成されているので、ブロック単体Aのみがやや異形形状を有し、製造がやや複雑になるが、この点を除いては、請求項1に記載された発明が奏する前記のような効果と同様の効果を奏することができる。
【0018】
また、その請求項6に記載された発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のブロック足場において、周方向もしくは上下方向に隣接するブロック単体Aとブロック単体B、ブロック単体A同士及びブロック単体B同士を、それらブロック単体同士の接合個所で外方から粘着テープで接合して、それらブロック単体同士を周方向及び上下方向にさらに連結して固定したことを特徴としている。
【0019】
請求項6に記載された発明は、この構成により、ブロック単体同士の連結を強固にして、ブロック足場全体を堅牢なものに仕上げることができる。
【0020】
さらに、その請求項7に記載された発明は、建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場の形成方法であって、前記ブロック足場は、少なくとも次の(1)〜(5)の5種類のタイプの、軽量で強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成するものであり、第1の階層は、四周を、その四隅の各直角を挟む二辺のうちの一辺にのみブロック単体Aを姿勢を揃えて配し、残りの部分には全てブロック単体Bを配するようにして、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、隣接するブロック単体Aとブロック単体Bもしくはブロック単体B同士を連結部材単体Eで周方向に連結して固定するとともに、前記四周の内部には、ブロック単体Cを敷き詰め、その結果生じた隙間には、ブロック単体Dを敷き詰めて、隙間が生じないようにし、階層全体の表面が、略平面状になるようにして、形成し、第2の階層は、前記第1の階層を形成するために使用された複数の前記連結部材単体Eの前記第1の階層より上方に突出する部分を、それぞれの部分がある周方向位置で同じように連結部材として使用しつつ、前記第1の階層と同じようにして形成して、前記第1の階層の上部に重ね、所要数の階層を、前記のようにして上下に重ねて、形成することを特徴とするブロック足場の形成方法である。
(1)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に寄った位置で一方の側面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、水平方向に長い直方体形状のブロック単体A。
(2)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体B。
(3)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体C。
(4)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aより長さ方向の長さのみが短いブロック単体D。
(5)前記連結用凹部に嵌合する凸部を両側部にそれぞれ有し、前記ブロック単体Aの高さよりも高い高さを有する連結部材単体E。
【0021】
請求項7に記載された発明は、前記のように構成されているので、その方法を実施することにより、請求項1に記載された発明が奏する前記のような効果と同様の効果を奏することができる。
【0022】
また、その請求項8に記載された発明は、建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場の形成方法であって、前記ブロック足場は、少なくとも次の(1)〜(5)の5種類のタイプの、軽量で強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成するものであり、第1の階層は、四周を、その四隅にのみブロック単体Aを姿勢を揃えて配し、残りの部分には全てブロック単体Bを配するようにして、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、隣接するブロック単体Aとブロック単体Bもしくはブロック単体B同士を連結部材単体Eで周方向に連結して固定するとともに、前記四周の内部には、ブロック単体Cを敷き詰め、その結果生じた隙間には、ブロック単体Dを敷き詰めて、隙間が生じないようにし、階層全体の表面が、略平面状になるようにして、形成し、第2の階層は、前記第1の階層を形成するために使用された複数の前記連結部材単体Eの前記第1の階層より上方に突出する部分を、それぞれの部分がある周方向位置で同じように連結部材として使用しつつ、前記第1の階層と同じようにして形成して、前記第1の階層の上部に重ね、所要数の階層を、前記のようにして上下に重ねて、形成したことを特徴とするブロック足場の形成方法である。
(1)ブロック単体Bの長さ方向の中央部が水平面内で直角に折り曲げられて形成される形状のブロック単体A。
(2)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、水平方向に長い直方体形状のブロック単体B。
(3)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Bと同一外形寸法を有するブロック単体C。
(4)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Bより長さ方向の長さのみが短いブロック単体D。
(5)前記連結用凹部に嵌合する凸部を両側部にそれぞれ有し、前記ブロック単体Bの高さよりも高い高さを有する連結部材単体E。
【0023】
請求項8に記載された発明は、前記のように構成されているので、その方法を実施することにより、請求項5に記載された発明が奏する前記のような効果と同様の効果を奏することができる。
【0024】
さらに、また、その請求項9に記載された発明は、請求項7又は8に記載のブロック足場の形成方法において、周方向もしくは上下方向に隣接するブロック単体Aとブロック単体B、ブロック単体A同士及びブロック単体B同士を、それらブロック単体同士の接合個所で外方から粘着テープで接合して、それらブロック単体同士を周方向及び上下方向にさらに連結して固定したことを特徴としている。
【0025】
請求項9に記載された発明は、この構成により、ブロック単体同士の連結を強固にして、ブロック足場全体を堅牢なものに仕上げることができる。
【発明の効果】
【0026】
前記のとおり、本願の発明のブロック足場及びその形成方法によれば、年少者、高齢者、女性を含む作業者は、ブロック足場を構成する要素をなすブロック単体A〜Dや連結部材単体Eを簡単かつ容易に搬入、搬出、移動して、ブロック足場を組み立て、また、解体することができ、しかも、一人でも、これらの作業をすることが可能になり、足場の取り扱い作業全般が、誰にでも簡単かつ容易な作業となる。
また、各ブロック単体や連結部材単体の材料として、発泡性合成樹脂材料が使用されるので、手を詰めたり、打撲したり、小さな怪我をし易いといった問題が生ぜず、床や壁面を傷つけることもない。
さらに、ブロック足場が、複数のブロック単体A〜Dを敷き詰め、積み重ねて構成されるので、壁との間や隣接するブロック単体同士の間に隙間ができにくく、落下の危険が解消されるとともに、室の大小(広狭、高低)に応じて柔軟に対応することができる。
【0027】
また、ブロック単体A〜D及び連結部材単体Eが、それぞれの表面に耐久性塗料が塗布され、さらにその上から不燃性塗料が塗布される場合には、ブロック足場の強度及び耐久性を向上させることができるとともに、溶接や配線工事等に際しても、足場から火災が発生する危険を解消することができる。
【0028】
また、ブロック単体Aの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比が、2対1とされ、ブロック単体Dの長さ方向の長さが、ブロック単体Aの長さ方向の長さの2分の1とされる場合には、ブロック単体A〜Cの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比が、和式畳み1畳のそれと同じになり、また、ブロック単体Dの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比が、和式畳み半畳のそれと同じになるので、壁との間や隣接するブロック単体同士の間に隙間ができないようにして室内にブロック単体A〜Dを敷き詰め、ブロック足場を構築する作業がきわめて容易になる。
【0029】
さらに、ブロック足場が、階段を備え、該階段は、平面視して外形寸法の異なる複数種類のタイプの発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体を複数個用いて、階層を重ねて形成される場合には、所要数の階層が上下に重ねられて形成されるブロック足場への昇降に使用される階段を、きわめて容易に形成することができる。
【0030】
また、周方向もしくは上下方向に隣接するブロック単体Aとブロック単体B、ブロック単体A同士及びブロック単体B同士を、それらブロック単体同士の接合個所で外方から粘着テープで接合して、それらブロック単体同士を周方向及び上下方向にさらに連結して固定する場合には、ブロック単体同士の連結を強固にして、ブロック足場全体を堅牢なものに仕上げることができる。
その他、前記したような種々の効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場を、次のようにして形成する。
このブロック足場は、少なくとも、下記(1)〜(5)の5種類のタイプの、軽量で強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成されるものであり、この場合に、第1の階層は、四周を、その四隅の各直角を挟む二辺のうちの一辺にのみブロック単体Aを姿勢を揃えて配し、残りの部分には全てブロック単体Bを配するようにして、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、隣接するブロック単体Aとブロック単体Bもしくはブロック単体B同士を連結部材単体Eで周方向に連結して固定するとともに、該四周の内部には、ブロック単体Cを敷き詰め、その結果生じた隙間には、ブロック単体Dを敷き詰めて、隙間が生じないようにし、階層全体の表面が、略平面状になるようにして、形成するものとする。
【0032】
また、第2の階層は、第1の階層を形成するために使用された複数の前記連結部材単体Eの第1の階層より上方に突出する部分を、それぞれの部分がある周方向位置で同じように連結部材として使用しつつ、第1の階層と同じようにして形成することとし、これを第1の階層の上部に重ねることとする。
そして、所要数の階層を、前記のようにして上下に重ねて、ブロック足場を形成することとする。
【0033】
なお、このブロック足場においては、その周方向もしくは上下方向に隣接する前記ブロック単体Aと前記ブロック単体B、前記ブロック単体A同士及び前記ブロック単体B同士を、それらブロック単体同士の接合個所で外方から粘着テープで接合して、それらブロック単体同士を周方向及び上下方向にさらに連結して固定するようにする。
【0034】
ここで、前記した(1)〜(5)の5種類のタイプは、次のとおりである。
(1)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に寄った位置で一方の側面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、水平方向に長い直方体形状のブロック単体A。
(2)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体B。
(3)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体C。
(4)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aより長さ方向の長さのみが短いブロック単体D。
(5)前記連結用凹部に嵌合する凸部を両側部にそれぞれ有し、前記ブロック単体Aの高さよりも高い高さを有する連結部材単体E。
【0035】
なお、ブロック単体A〜D及び連結部材単体Eには、それぞれの表面に耐久性塗料を塗布することとし、さらにその上から不燃性塗料を塗布することとする
【実施例1】
【0036】
次に、本願の発明の一実施例(実施例1)について説明する。
図1は、本実施例1のブロック足場を形成するための施工の第1工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最奥部の立面図、図2は、同じく第2工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最前部の立面図、図3は、同じく第3工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最奥部の立面図、図4は、同じく第4工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最前部の立面図、図5は、同じく第5工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は立面図、図6は、同じく第6工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最前部の立面図、図7は、同ブロック足場の仕上がり状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は立面図、図8は、同ブロック足場を構成する単位をなすブロック単体Aを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は背面図、図9は、同じくブロック単体Bを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は背面図、図10は、同じくブロック単体Cを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図及び背面図、(c)は左側面図及び右側面図、図11は、同じくブロック単体Dを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図及び背面図、(c)は左側面図及び右側面図、図12は、同じく連結部材単体Eを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図及び背面図、(c)は左側面図及び右側面図、図13は、同ブロック足場が備える階段を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図である。
【0037】
本実施例1のブロック足場は、建築現場や、各種イベント等において、建造物内の比較的高所での壁クロス貼り、塗装、溶接、付帯設備取付け等の各種工事を行うに際して好適に使用されるものであり、この場合の建造物内には、家屋内、オフイス内、工場内、特設ステージ内等、各種の建造物内があり得る。このブロック足場は、以下に詳細に説明されるような各種のタイプの、軽量で、強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体と、これらブロック単体相互間を連結する連結部材単体とをそれぞれ複数個用いて、これらブロック単体を敷き詰め、連結部材単体で連結し、階層を重ねて、形成されるものであり、図7には、特にこのブロック足場1が2つの階層を上下に重ねて形成される場合の仕上がり状態が、平面図と立面図とにより示されている。
次に、このような仕上がり状態に仕上げられて行く同ブロック足場1の施工工程を、順を追って説明するが、それに先立ち、同ブロック足場1の形成に使用される各種ブロック単体と連結部材単体とについて説明しておく。
【0038】
本実施例1のブロック足場1の形成に使用されるブロック単体には、次の4つのタイプがある。
先ず、第1のタイプのブロック単体10(ブロック単体A)は、図8(a)〜(e)に示されるように、水平方向に長い直方体形状のブロック単体からなり、その一方の端面11に向かっては、連結用凹部15が、上下方向に貫通するようにして開口形成されており、また、他方の端面12に寄った位置にあって、一方の側面13に向かっては、同じ形状の連結用凹部16が、上下方向に貫通するようにして開口形成されている。連結用凹部15、16は、奥部が角型形状にくり抜かれ、そこと外部とがストレートの通路で繋がれた形状(角型のH形ブロックを半割にした形状)をなしている。このタイプのブロック単体Aの寸法は、およそ、縦(長さ方向に長い辺)×横×高さが1000×500×(400〜500)(単位mm)であり、その比が2:1:(0.8〜1)とされるのが好ましい。このような寸法のブロック単体Aは、その平面視した形状が、和室用の1畳畳みと相似の長方形形状をなしている。このタイプのブロック単体Aは、ブロック足場1の四周の直角の隅部に使用される。なお、符号14は、ブロック単体10の上面を示す。
【0039】
次に、第2のタイプのブロック単体20(ブロック単体B)は、図9(a)〜(e)に示されるように、一方の端面21に向かっては、連結用凹部25が、上下方向に貫通するようにして開口形成されており、また、他方の端面22に向かっては、同じ形状の連結用凹部26が、上下方向に貫通するようにして開口形成されている。そして、その外形寸法は、ブロック単体Aと同一にされている。このタイプのブロック単体Bは、ブロック足場1の四周にあって、ブロック単体Aが配されない全ての個所に使用される。なお、符号24は、ブロック単体20の上面を示す。
【0040】
次に、第3のタイプのブロック単体30(ブロック単体C)は、図10(a)〜(c)に示されるように、いかなる連結用凹部をも有しておらず、完全直方体形状に形成されていて、その外形寸法は、ブロック単体Aと同一にされている。このタイプのブロック単体Cは、ブロック足場1の四周の内部に敷き詰めるのに使用される。なお、符号31、32、34は、ブロック単体30の一方の端面、他方の端面、上面をそれぞれ示す。
【0041】
最後に、第4のタイプのブロック単体40(ブロック単体D)は、図11(a)〜(c)に示されるように、いかなる連結用凹部をも有しておらず、完全直方体形状に形成されていて、その外形寸法は、ブロック単体Aより長さ方向の長さのみが短くされて、ブロック単体Aの長さ方向の長さの2分の1にされている。その結果、このブロック単体Dは、和室用の半畳畳みと相似の平面視正方形の形状をなしている。このタイプのブロック単体Dは、ブロック単体Cでブロック足場1の四周の内部を敷き詰めた結果生じた隙間を埋めるように敷き詰めるのに使用される。なお、符号41、42、44は、ブロック単体40の一方の端面、他方の端面、上面をそれぞれ示す。
【0042】
また、本実施例1のブロック足場1の形成に使用される連結部材単体には、1つのタイプのみが用いられている。
このタイプの連結部材単体50(連結部材単体E)は、図12(a)〜(c)に示されるように、前記したブロック単体A、Bの連結用凹部15、16、25、26に嵌合する同形の凸部51、52を両側部にそれぞれ有し、ブロック単体Aの高さよりも高い高さを有するようにして形成されている。凸部51、52は、それぞれ、円形の棒状部と角形の細長板状部とが接続された形状をなすようにして形成されている。この連結部材単体Eの高さは、ブロック足場1が2つ又は3つの階層を重ねて形成される場合には、ブロック単体Aの高さの1.5倍程度にされるのが好ましい。その理由については、後述する。ブロック足場1が、このくらいの階層を重ねて形成されるのであれば、通常の使用には十分間に合う。
【0043】
このようなタイプからなる、本実施例1のブロック足場1の形成に使用されるブロック単体A〜D及び連結部材単体Eは、それらの表面にウレタン等の耐久性塗料が塗布されており、さらに、その上からエレホン等の不燃性塗料が塗布されている。これにより、ブロック単体A〜D及び連結部材単体Eの耐久性が向上するとともに、不燃性が向上して、室内で溶接工事や配線工事等が行われる場合にも、火災発生の虞が大きく低減される。
【0044】
次に、このようにして形成された4つのタイプのブロック単体A〜Dと、これらブロック単体相互間を連結する連結部材単体Eとをそれぞれ複数個用いて、図7に示されるようなブロック足場1に仕上げて行く施工工程を、順を追って説明する。
なお、以下において、ブロック単体A〜D、連結部材単体Eには、数字符号10〜40、50を割り当てており、これらをブロック単体10〜40、連結部材単体50と記す場合もある。
【0045】
先ず、第1の階層(1階)を仕上げる施工工程を、図1及び図2を参照して、説明する。
(施工工程1)
先ず、図1(a)に示されるように、1階の四周のうちの手前の一周を除く残り三周の三隅の各直角を挟む二辺のうちの一辺にのみ、ブロック単体10(ブロック単体A)を、四周を巡る方向に姿勢を揃えて配する。次に、三周の残りの部分には、例えば、イ、ロ、ハの矢印で示すような手順により、全てブロック単体20(ブロック単体B)を配する。このようにして、三周をブロック単体10とブロック単体20とで囲んでから、それらの連結用凹部15、16、25、26に連結部材単体50(連結部材単体E)の凸部51、52をそれぞれ嵌入させて、これら隣接するブロック単体10とブロック単体20もしくはブロック単体20同士を連結部材単体50で周方向に連結して固定する。この状態を三周の最奥部で正面視した図が、図1(b)である。連結部材単体50は、ブロック単体10、ブロック単体20の各上面14、24よりそれらの高さの半分ほど上方に突出している。本実施例1の場合、三周の最奥部に配されたブロック単体10とブロック単体20との総数は、8個であり、連結部材単体50の総数も、8個である。
【0046】
(施工工程2)
次に、このようにしてブロック単体10とブロック単体20とで囲まれた三周の内部には、図2(a)に示されるように、ブロック単体30(ブロック単体C)を敷き詰め、その結果生じた隙間(図2(a)の右下隅部)には、ブロック単体40(ブロック単体D)を敷き詰めて、全体に隙間が生じないようにする。三周の内部にブロック単体30を敷き詰めるのには、各種の方法があるが、どの方法が採られても良い。このような、ブロック単体30とブロック単体40との三周内部への敷き詰めは、単に敷き詰めるだけであり、隣接するブロック単体相互間の連結部材は、何ら必要ないものである。このようにして三周の内部にブロック単体30及びブロック単体40を敷き詰めた状態を手前側から正面視した図が、図2(b)である。
【0047】
このようにして、1階全体の表面が略平面状になるようにして、1階(第1の階層)を、最前列(手前の一周)の部分を欠いた状態で、形成する。この場合、その1階が室2(図7参照)の内壁から隔てられる距離は、300mm以内とされるのが良い。
なお、1階を形成するに際しては、最前列にもブロック単体10及びブロック単体20を敷き詰め、連結部材単体50で連結固定して、1階を完成させてしまう方法もあるが、次工程以降の工程において、1階に昇降するためのスペースを確保しておく観点から、空けておくのが望ましい。
【0048】
次に、第2の階層(2階)を仕上げる施工工程を、図3及び図4を参照して、説明する。
(施工工程3)
先ず、施工工程1で築かれた、ブロック足場1の1階の三周の上に、図3(a)に示されるように、ブロック単体10(ブロック単体A)とブロック単体20(ブロック単体B)とを配し、これらを連結部材単体50(連結部材単体E)で連結して固定する。この場合において、これらブロック単体10とブロック単体20との配し方は、1階の三周にこれらを配した配し方と全く同じであり、連結部材単体50による、これら隣接するブロック単体間の連結、固定の仕方も、1階の三周に配された隣接するブロック単体間の連結、固定の仕方と全く同じである。但し、連結部材単体50については、この場合、1階の三周に配されたブロック単体間を連結、固定した連結部材単体50の、これらブロック単体より上方に突出する部分が、それぞれの部分がある周方向位置で、同じように連結部材として兼用されている。この状態を三周の最奥部で正面視した図が、図3(b)である。施工工程1において、連結部材単体50の、1階の三周に配されたブロック単体10、ブロック単体20より上方に突出していた部分は、本工程において、2階の三周に配されたブロック単体10、ブロック単体20の連結用凹部15、16、25、26の中にそれぞれ埋没している。
【0049】
(施工工程4)
次に、このようにしてブロック単体10とブロック単体20とで囲まれた2階の三周の内部には、図4(a)に示されるように、1階の三周の内部に敷き詰められたブロック単体30、ブロック単体40の上部に重ねるようにして、ブロック単体30(ブロック単体C)、ブロック単体40(ブロック単体D)を敷き詰め、全体に隙間が生じないようにする。図4(a)では、この敷き詰め方法は、1階の三周の内部にブロック単体30、ブロック単体40を敷き詰めた方法と同じにされているが、必ずしも同じにする必要はない。このようにして2階の三周の内部にブロック単体30及びブロック単体40を敷き詰めた状態を手前側から正面視した図が、図4(b)である。
【0050】
このようにして、2階全体の表面が略平面状になるようにして、2階(第2の階層)を、最前列(手前の一周)の部分を欠いた状態で、形成する。これにより、ブロック足場1の1階部分と2階部分とが、最前列の部分を欠いた状態で、上下に積層されて形成される。
【0051】
(施工工程5)
次に、このようにして、最前列の部分を欠いた状態で、上下に積層されて形成されたブロック足場1の1階部分と2階部分とに、1階部分の最前列を継ぎ足す工程を行う。
この工程においては、先ず、図5(a)に示されるように、1階の四周のうちの手前の一周の一隅(図5(a)においては左隅)の直角を挟む二辺のうちの一辺にのみ、ブロック単体10(ブロック単体A)を、先と同じ四周を巡る方向に姿勢を揃えて配する。次に、手前の一周の残りの部分には、全てブロック単体20(ブロック単体B)を配する。このようにして、手前の一周をブロック単体10とブロック単体20とで囲んでから、それらと、左右の隅に既に配されているブロック単体20、ブロック単体10との連結用凹部15、16、25、26に連結部材単体50(連結部材単体E)の凸部51、52をそれぞれ嵌入させて、これら隣接するブロック単体10とブロック単体20もしくはブロック単体20同士を連結部材単体50で周方向に連結して固定する。この状態を手前の一周の前方で正面視した図が、図5(b)である。連結部材単体50は、ブロック単体10、ブロック単体20の各上面14、24よりそれらの高さの半分ほど上方に突出している。本実施例1の場合、手前の一周に配されたブロック単体10とブロック単体20との総数は、7個であり、連結部材単体50の総数は、8個である。
【0052】
(施工工程6)
次に、このようにして形成された1階部分の最前列に、2階部分の最前列を重ねる工程を行う。
この工程においては、図6(a)に示されるように、1階部分の最前列にブロック単体10とブロック単体20とを配したと同じようにして、これらと同じブロック単体10、ブロック単体20を2階部分の最前列に、それぞれの連結用凹部15、16、25、26に連結部材単体50の上方突出部分がそれぞれ嵌入するようにして、配すれば良いものである。この状態を手前の一周の前方で正面視した図が、図6(b)である。この工程の終了により、ブロック足場1が完成する。
【0053】
このようにして完成したブロック足場1は、その上面に、通常、不燃材料の塗布されたベニヤ板が敷設される。このようにされると、ブロック足場1の強度が向上するとともに、隣接するブロック単体間の隙間やブロック単体10、ブロック単体20の連結用凹部15、16、25、26の空洞部が露出することもなく、床面が平準化されて、作業者が移動し易くなり、転落災害が軽減されて工事を安心して行える。
【0054】
また、このようにして完成したブロック足場1は、図16に示されるように、その四周を形成する、周方向もしくは上下方向に隣接するブロック単体10とブロック単体20、ブロック単体10同士及びブロック単体20同士を、それらブロック単体同士の接合個所で外方から粘着テープ70を貼り付けて接合して、それらブロック単体同士を周方向及び上下方向にさらに連結して固定するようにするのが望ましく、このようにすると、それらブロック単体同士の連結が強固にされて、ブロック足場1全体を堅牢なものに仕上げることができる。この場合において、粘着テープ70の貼着は、隣接するブロック単体同士の接合個所の全長に及ぶ必要はなく、断続的に適宜個所に施されるのであっても良く、このようにしても、相当の効果を期待することができる。
【0055】
また、このブロック足場1は、図7(a)、(b)に示されるように、階段60を備えるものとされている。この階段60は、図13(a)〜(d)に示されるように、平面視して外形寸法の異なる複数種類(本実施例1の場合、3種類)のタイプの発泡性合成樹脂材料からなる階段用ブロック単体61、62、63を3個用いて、階層を重ねて形成されるものであり、詳細には図示されないが、適宜連結部材を使用して堅固に組み立てられるのが望ましい。このようにして形成された階段60は、ブロック足場1の側面の適宜個所に、移動自在に付設される。
【0056】
このようにして完成したブロック足場1は、図7(c)に示されるように、ブロック単体10〜40(ブロック単体A〜D)を、それぞれ8、44、142、2個用い、連結部材単体50(連結部材単体E)を26個用い、昇降タイプ(1)〜(3)と称される階段用ブロック単体61、62、63を3個用いて、形成されている。
【0057】
(変形例)
本実施例1のブロック足場1において、ブロック単体10(ブロック単体A)の一方の端面11と一方の側面13、ブロック単体20(ブロック単体B)の一方の端面21と他方の端面22とに、それぞれ上下方向に貫通するようにして開口形成された連結用凹部15、16、25、26は、角型のH形ブロックを半割にした形状にて形成されたが、これに代えて、図14(a)、(b)に示されるように、奥部が円筒形状にくり抜かれ、そこと外部とがストレートの通路で繋がれた形状の連結用凹部15’、16’、25’、26’が用いられても良い。この場合には、連結部材単体50(連結部材単体E)の凸部51、52も、連結用凹部15’、16’、25’、26’に適合するように、凸部51’、52’に変形される(図14(c)参照)。このような変形によっても、同様の効果を奏することができる。
【0058】
また、本実施例1のブロック足場1において、積み重ねられる階層数は、2階層とされたが、室内空間Sの大きさによっては、3階層以上とされる場合も想定され得る。特に、4階層以上とされる場合には、連結部材単体のタイプとして、ブロック単体Aの高さと同じ高さの連結部材単体50’(連結部材単体E’)をもう1つ揃えておくのが望ましい。このようにすれば、連結部材単体50を、1階と2階に配される隣接するブロック単体間及び最上階とその下の階に配される隣接するブロック単体間の連結固定用に使用し、連結部材単体50’を、2階から最上階の下の階までの各階に配される隣接するブロック単体間の連結固定用に使用することができ、これにより、ブロック単体10、ブロック単体20の連結用凹部15、16、25、26には、いずれの階に配されるブロック単体10、ブロック単体20にあっても、そこに空洞部が生ずることを避けることができる。
【0059】
本実施例1のブロック足場1は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
年少者、高齢者、女性を含む作業者は、ブロック足場1を構成する要素をなすブロック単体A〜D (ブロック単体10〜40)や連結部材単体E(連結部材単体50)を簡単かつ容易に搬入、搬出、移動して、ブロック足場1を組み立て、また、解体することができ、しかも、一人でも、これらの作業をすることが可能になり、足場の取り扱い作業全般が、誰にでも簡単かつ容易な作業となる。
【0060】
また、各ブロック単体A〜Dや連結部材単体Eの材料として、発泡性合成樹脂材料が使用されるので、手を詰めたり、打撲したり、小さな怪我をし易いといった問題が生ぜず、建設業における労働災害の低減に寄与し、床や壁面を傷つけることもない。
さらに、ブロック足場1が、複数のブロック単体A〜Dを敷き詰め、積み重ねて形成されるので、壁との間や隣接するブロック単体同士の間に隙間ができにくく、落下の危険が解消されるとともに、室2の大小(広狭、高低)に応じて柔軟に対応することができる。
【0061】
また、ブロック単体A〜D及び連結部材単体Eの表面に、耐久性塗料がそれぞれ塗布され、さらにその上から不燃性塗料がそれぞれ塗布されているので、ブロック足場1の強度及び耐久性を向上させることができるとともに、溶接や配線工事等に際しても、足場から火災が発生する危険を解消することができる。
【0062】
さらに、ブロック単体Aの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比が、2対1とされ、ブロック単体Dの長さ方向の長さが、ブロック単体Aの長さ方向の長さの2分の1とされているので、ブロック単体A〜Cの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比が、和式畳み1畳のそれと同じになり、また、ブロック単体Dの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比が、和式畳み半畳のそれと同じになるので、壁との間や隣接するブロック単体同士の間に隙間ができないようにして室内にブロック単体A〜Dを敷き詰め、ブロック足場1を構築する作業がきわめて容易になる。
【0063】
また、ブロック足場1が、階段60を備え、この階段60は、平面視して外形寸法の異なる複数種類のタイプの発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体61、62、63を複数個用いて、階層を重ねて形成されているので、所要数の階層が上下に重ねられて形成されるブロック足場1への昇降に使用される階段を、きわめて容易に形成することができる。
【0064】
また、周方向もしくは上下方向に隣接するブロック単体Aとブロック単体B、ブロック単体A同士及びブロック単体B同士を、それらブロック単体同士の接合個所で外方から粘着テープで接合して、それらブロック単体同士を周方向及び上下方向にさらに連結して固定するので、ブロック単体同士の連結を強固にして、ブロック足場全体を堅牢なものに仕上げることができる。
【実施例2】
【0065】
次に、本願の発明の他の実施例(実施例2)について説明する。
図15は、本実施例2のブロック足場を構成する単位をなすブロック単体Aを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は背面図である。
【0066】
本実施例2のブロック足場1は、実施例1のブロック足場1と全く同様に、施工工程1〜6を経て形成されるが、実施例1のブロック足場1と比較すると、それらの足場で使用されるブロック単体A(ブロック単体10)の形状が異なっている。
すなわち、本実施例2のブロック足場1を形成するのに使用されるブロック単体10は、図15(a)〜(e)に示されるような形状を有している。これに対して、実施例1のブロック足場1を形成するのに使用されるブロック単体10は、図8(a)〜(e)や図14(a)
に示されるような形状を有しており、両者、異なっている。実施例1のブロック単体10と比べて、このように異なっている本実施例2のブロック単体10は、実施例1のブロック単体20(ブロック単体B、図9(a)参照)の長さ方向中央部が水平面内で直角に折り曲げられた形状に形成されているものである。
本実施例2のブロック足場1は、以上の点で実施例1のブロック足場1と異なっているが、その他の点で異なるところはないので、これ以上の詳細な説明を省略する。
【0067】
本実施例2のブロック足場1は、実施例1のブロック足場1と比べて、その形成に使用されるブロック単体A(ブロック単体10)のみがやや異形形状を有し、製造がやや複雑になるが、この点を除いては、実施例1のブロック足場1が奏する前記のような効果と同様の効果を奏することができる。
【0068】
なお、本願の発明は、以上の実施例に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本願の発明の一実施例(実施例1)のブロック足場を形成するための施工の第1工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最奥部の立面図である。
【図2】同じく第2工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最前部の立面図である。
【図3】同じく第3工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最奥部の立面図である。
【図4】同じく第4工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最前部の立面図、である。
【図5】同じく第5工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は立面図である。
【図6】同じく第6工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は最前部の立面図である。
【図7】同ブロック足場の仕上がり状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は立面図である。
【図8】同ブロック足場を構成する単位をなすブロック単体Aを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は背面図である。
【図9】同じくブロック単体Bを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は背面図である。
【図10】同じくブロック単体Cを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図及び背面図、(c)は左側面図及び右側面図である。
【図11】同じくブロック単体Dを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図及び背面図、(c)は左側面図及び右側面図である。
【図12】同じく連結部材単体Eを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図及び背面図、(c)は左側面図及び右側面図である。
【図13】同ブロック足場が備える階段を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図である。
【図14】本実施例1のブロック足場の変形例を示す図であって、(a)は同ブロック足場を構成する単位をなすブロック単体Aの平面図、(b)は同じくブロック単体Bの平面図、(c)は同じく連結部材単体Eの平面図である。
【図15】本願の発明の他の実施例(実施例2)のブロック足場を構成する単位をなすブロック単体Aを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は背面図である。
【図16】本実施例1、2のブロック足場の四周を形成する隣接するブロック単体同士の接合個所に、粘着テープを貼着した状態を示す部分側面図である。
【符号の説明】
【0070】
1…ブロック足場、2…室、10…ブロック単体(ブロック単体A)、11…一方の端面、12…他方の端面、13…一方の側面、14…上面、15、15’、16、16’…連結用凹部、20…ブロック単体(ブロック単体B)、21…一方の端面、22…他方の端面、24…上面、25、25’、26、26’…連結用凹部、30…ブロック単体(ブロック単体C)、31…一方の端面、32…他方の端面、34…上面、40…ブロック単体(ブロック単体D)、41…一方の端面、42…他方の端面、44…上面、50、50’…連結部材単体(連結部材単体E、E’)、51、51’、52、52’…凸部、60…階段、61〜63…階段用ブロック単体、70…粘着テープ、S…室内空間。











【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場であって、
前記ブロック足場は、少なくとも次の(1)〜(5)の5種類のタイプの、軽量で強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成されるものであり、
第1の階層は、
四周を、その四隅の各直角を挟む二辺のうちの一辺にのみブロック単体Aを姿勢を揃えて配し、残りの部分には全てブロック単体Bを配するようにして、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、隣接するブロック単体Aとブロック単体Bもしくはブロック単体B同士を連結部材単体Eで周方向に連結して固定するとともに、
前記四周の内部には、ブロック単体Cを敷き詰め、その結果生じた隙間には、ブロック単体Dを敷き詰めて、隙間が生じないようにし、
階層全体の表面が、略平面状になるようにして、形成され、
第2の階層は、
前記第1の階層を形成するために使用された複数の前記連結部材単体Eの前記第1の階層より上方に突出する部分を、それぞれの部分がある周方向位置で同じように連結部材として使用しつつ、前記第1の階層と同じようにして形成されて、前記第1の階層の上部に重ねられ、
所要数の階層が、前記のようにして上下に重ねられて、形成された
ことを特徴とするブロック足場。
(1)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に寄った位置で一方の側面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、水平方向に長い直方体形状のブロック単体A。
(2)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体B。
(3)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体C。
(4)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aより長さ方向の長さのみが短いブロック単体D。
(5)前記連結用凹部に嵌合する凸部を両側部にそれぞれ有し、前記ブロック単体Aの高さよりも高い高さを有する連結部材単体E。
【請求項2】
前記ブロック単体A〜D及び前記連結部材単体Eは、それぞれの表面に耐久性塗料が塗布され、さらにその上から不燃性塗料が塗布されている
ことを特徴とする請求項1に記載のブロック足場。
【請求項3】
前記ブロック単体Aの長さ方向の長さとこれと直交する方向の長さとの比は、2対1とされ、
前記ブロック単体Dの長さ方向の長さは、前記ブロック単体Aの長さ方向の長さの2分の1とされた
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のブロック足場。
【請求項4】
前記ブロック足場は、階段を備え、
前記階段は、平面視して外形寸法の異なる複数種類のタイプの発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体を複数個用いて、階層を重ねて形成されている
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のブロック足場。
【請求項5】
建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場であって、
前記ブロック足場は、少なくとも次の(1)〜(5)の5種類のタイプの、軽量で強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成されるものであり、
第1の階層は、
四周を、その四隅にのみブロック単体Aを姿勢を揃えて配し、残りの部分には全てブロック単体Bを配するようにして、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、隣接するブロック単体Aとブロック単体Bもしくはブロック単体B同士を連結部材単体Eで周方向に連結して固定するとともに、
前記四周の内部には、ブロック単体Cを敷き詰め、その結果生じた隙間には、ブロック単体Dを敷き詰めて、隙間が生じないようにし、
階層全体の表面が、略平面状になるようにして、形成され、
第2の階層は、
前記第1の階層を形成するために使用された複数の前記連結部材単体Eの前記第1の階層より上方に突出する部分を、それぞれの部分がある周方向位置で同じように連結部材として使用しつつ、前記第1の階層と同じようにして形成されて、前記第1の階層の上部に重ねられ、
所要数の階層が、前記のようにして上下に重ねられて、形成された
ことを特徴とするブロック足場。
(1)ブロック単体Bの長さ方向の中央部が水平面内で直角に折り曲げられて形成される形状のブロック単体A。
(2)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、水平方向に長い直方体形状のブロック単体B。
(3)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Bと同一外形寸法を有するブロック単体C。
(4)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Bより長さ方向の長さのみが短いブロック単体D。
(5)前記連結用凹部に嵌合する凸部を両側部にそれぞれ有し、前記ブロック単体Bの高さよりも高い高さを有する連結部材単体E。
【請求項6】
周方向もしくは上下方向に隣接する前記ブロック単体Aと前記ブロック単体B、前記ブロック単体A同士及び前記ブロック単体B同士を、それらブロック単体同士の接合個所で外方から粘着テープで接合して、それらブロック単体同士を周方向及び上下方向にさらに連結して固定した
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のブロック足場。
【請求項7】
建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場の形成方法であって、
前記ブロック足場は、少なくとも次の(1)〜(5)の5種類のタイプの、軽量で強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成するものであり、
第1の階層は、
四周を、その四隅の各直角を挟む二辺のうちの一辺にのみブロック単体Aを姿勢を揃えて配し、残りの部分には全てブロック単体Bを配するようにして、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、隣接するブロック単体Aとブロック単体Bもしくはブロック単体B同士を連結部材単体Eで周方向に連結して固定するとともに、
前記四周の内部には、ブロック単体Cを敷き詰め、その結果生じた隙間には、ブロック単体Dを敷き詰めて、隙間が生じないようにし、
階層全体の表面が、略平面状になるようにして、形成し、
第2の階層は、
前記第1の階層を形成するために使用された複数の前記連結部材単体Eの前記第1の階層より上方に突出する部分を、それぞれの部分がある周方向位置で同じように連結部材として使用しつつ、前記第1の階層と同じようにして形成して、前記第1の階層の上部に重ね、
所要数の階層を、前記のようにして上下に重ねて、形成する
ことを特徴とするブロック足場の形成方法。
(1)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に寄った位置で一方の側面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、水平方向に長い直方体形状のブロック単体A。
(2)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体B。
(3)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aと同一外形寸法を有するブロック単体C。
(4)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Aより長さ方向の長さのみが短いブロック単体D。
(5)前記連結用凹部に嵌合する凸部を両側部にそれぞれ有し、前記ブロック単体Aの高さよりも高い高さを有する連結部材単体E。
【請求項8】
建築現場や、各種イベント等において、各種工事、催し等を行うに際して使用されるブロック足場の形成方法であって、
前記ブロック足場は、少なくとも次の(1)〜(5)の5種類のタイプの、軽量で強度の強い発泡性合成樹脂材料からなるブロック単体及び連結部材単体をそれぞれ複数個用いて、階層を重ねて形成するものであり、
第1の階層は、
四周を、その四隅にのみブロック単体Aを姿勢を揃えて配し、残りの部分には全てブロック単体Bを配するようにして、ブロック単体Aとブロック単体Bとで囲み、隣接するブロック単体Aとブロック単体Bもしくはブロック単体B同士を連結部材単体Eで周方向に連結して固定するとともに、
前記四周の内部には、ブロック単体Cを敷き詰め、その結果生じた隙間には、ブロック単体Dを敷き詰めて、隙間が生じないようにし、
階層全体の表面が、略平面状になるようにして、形成し、
第2の階層は、
前記第1の階層を形成するために使用された複数の前記連結部材単体Eの前記第1の階層より上方に突出する部分を、それぞれの部分がある周方向位置で同じように連結部材として使用しつつ、前記第1の階層と同じようにして形成して、前記第1の階層の上部に重ね、
所要数の階層を、前記のようにして上下に重ねて、形成した
ことを特徴とするブロック足場の形成方法。
(1)ブロック単体Bの長さ方向の中央部が水平面内で直角に折り曲げられて形成される形状のブロック単体A。
(2)一方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する連結用凹部と、他方の端面に向かって開口し、上下方向に貫通する同じ形状の連結用凹部とを有し、水平方向に長い直方体形状のブロック単体B。
(3)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Bと同一外形寸法を有するブロック単体C。
(4)いかなる連結用凹部をも有さず、完全直方体形状に形成されて、前記ブロック単体Bより長さ方向の長さのみが短いブロック単体D。
(5)前記連結用凹部に嵌合する凸部を両側部にそれぞれ有し、前記ブロック単体Bの高さよりも高い高さを有する連結部材単体E。
【請求項9】
周方向もしくは上下方向に隣接する前記ブロック単体Aと前記ブロック単体B、前記ブロック単体A同士及び前記ブロック単体B同士を、それらブロック単体同士の接合個所で外方から粘着テープで接合して、それらブロック単体同士を周方向及び上下方向にさらに連結して固定した
ことを特徴とする請求項7又は8に記載のブロック足場の形成方法。

















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−43463(P2010−43463A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208000(P2008−208000)
【出願日】平成20年8月12日(2008.8.12)
【出願人】(508244913)有限会社サン・シー・ゴー (1)
【Fターム(参考)】