説明

プログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機

【課題】交換自在なトーチを備えるレーザ加工機において、集光位置をプログラムで自動調整する装置を提供する。
【解決手段】レーザ加工部100は、加工ヘッド110に交換自在に装着されるトーチ130を備える。トーチ130はアシストガス室140とバランス室142を有し、アシストガスAGが供給される。両室には常に同等の圧力が作用し、また受圧面積が等しい為、レンズホルダ150に作用する上向きの第1の力Fと下向きの第2の力Fが相殺される。ガススプリング室144にガスASを供給し、レンズホルダ150に上向きの一定の力を与える。駆動装置200はサーボモータ220で駆動されるアーム260を有し、アーム260はピン180に当接し、レンズホルダ150を所定の位置に移動させて、集光レンズ160の焦点位置FCを自動で調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば下記の特許文献1は、焦点位置調整装置を備えたレーザ切断機を開示している。
この特許文献1はレーザ光の焦点位置を調整する機構として2つのものを開示している。
第1の機構は、図7、図8とその説明に開示された機構であって、ベンドミラー(7)を鏡面の曲率が変更できる構造のものとして、液圧により鏡面の曲率を変更して焦点位置を調整するものである。
第2の機構は、図10とその説明に開示された機構であって、収束レンズ(86)が取付けられた支持体(27)をピストル・シリンダやサーボモータとピニオン・ラック等の駆動手段により、支持体を軸方向に移動して集光位置を調整するものである。
【特許文献1】特開平8−39281号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した特許文献1に開示された第1の機構は次のような問題がある。
アダプティブミラーの反射ミラー面は、回転対称の疑似球面であり、球面収差により次の問題がおこる。
1.出射ビーム品質(特性)は入射ビーム品質より悪くなる。
2.出射ビームのモードが崩れる。
3.出射ビームの方向が90度とならずにズレが生じる。
また、第2の機構のものは、レーザ切断機のトーチに駆動機構を設ける必要があり、トーチを自動交換することができるレーザ加工機に適用することは困難である。
本発明の目的は、複数の特性を有するトーチを複数本用意しておき、最適なトーチを自動的に交換する装置を備えたレーザ加工に適用することができるプログラマブルの焦点位置調整機能付を備えたレーザ加工機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明のレーザ加工機の加工ヘッドに対して交換自在に装着されるトーチを備えたレーザ加工機は、基本的な手段として、トーチは、トーチ本体と、集光レンズを保持してトーチ本体内に軸方向に摺動自在に装備されるレンズホルダと、トーチ先端に取付けられるノズルとレンズホルダとの間に設けられるアシストガス室と、レンズホルダの加工ヘッド側に設けられるバランス室と、アシストガスをアシストガス室とバランス室に供給する通路と、レンズホルダの外周部に設けられてレンズホルダを加工ヘッド側に付勢するガススプリング室とを備える。そして、加工ヘッド側に装備される駆動装置は、数値制御装置のプログラムにより駆動されるサーボモータと、サーボモータによりトーチの軸線方向に平行な軸線に沿って駆動されるアームとを備え、アームはレンズホルダに当接してレンズホルダを軸線方向に位置決めするプログラマブルの焦点位置決め機能を備えるものである。
【0005】
また、アシストガス室の受圧面積は、バランス室の受圧面積に等しくなるように形成される。このために、アシストガス室にはレンズホルダの上向きに作用する第1の力と、バランス室にはレンズホルダの下向きに作用する第2の力とを備え、第1の力と第2の力を相殺することにより、レンズホルダは停止位置に保持される。
さらに、トーチは、トーチ本体に形成される軸方向に延びるスリット、レンズホルダに取付けられてスリットを通過してトーチ本体の外部に突出するピンを備え、駆動装置のアームは、該ピンに当接して、レンズホルダをトーチに向けて位置決め機能を備えるものである。
【0006】
駆動装置のアームを軸線方向に駆動する機構は、サーボモータにより回転駆動されるボールねじと、アームに取付けられてボールねじに螺合されるナットと、アームを軸線方向に案内する直動ガイドを備え、トーチのガススプリング室に正圧のガスを供給するガススプリング回路は、2ポートバルブを備え、ガススプリング室に送るガスを正圧のガスと大気とを切り替えるものである。
また、トーチは、トーチチェンジマガジンに複数の特性を有するトーチを用意しておき、最適なトーチを自動的に交換する装置を備えたレーザ加工に適用することができ、さらに、トーチは、トーチ本体と別置した駆動装置により駆動することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明のレーザ加工機は以上の手段を備えることにより、レーザ加工中にあってもレーザ光の集光位置を自動的に調整することができる。調整のタイミングや調整量は数値制御装置のプログラム上に指令を与えておくことができる。
また、複数のトーチを交換自在に装着するので、トーチの交換毎にそのトーチに適した集光位置に集光レンズの位置を自動的に調整することができる。
したがって、最適な加工条件を自動的に設定することができ、レーザ加工効率を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、本発明のレーザ加工機の全体構成を示す斜視図、図2は平面図、図3は正面図、図4は要部の斜視図、図5は側面図である。
全体を符号1で示すレーザ加工機は、ベッド10上に配設されるパレット(テーブル)20を有し、板状のワークWが載置される。ベッド10の長手方向の延長線上にはパレット交換装置12が配置され、次加工用のワークWを載置したパレット20aが用意されている。
【0009】
ベッド10上の両側には、長手方向に沿って一対のガイドレール34が取付けられており、ガイドレール34上には、コラム30がX軸方向に移動自在に装備される。
【0010】
コラム30のX軸上の駆動手段は、例えば、リニアモータが使用されており、ガイドレール34に設けた固定子と直動ガイド32に設けた移動子との間でリニアモータが形成される。
【0011】
コラム30には、X軸に直交するY軸に沿ってガイドレール44が設けてあり、サドル40がY軸上で移動自在に装備される。サドル40は、ガイドレール44に係合する直動ガイド42を備え、ガイドレール44と直動ガイド42との間でリニアモータが形成される。
【0012】
サドル40は、X軸、Y軸が形成する平面に垂直なZ軸方向にガイドレールが設けあり、加工ヘッド50がZ軸に沿って移動自在に装備される。加工ヘッド50は、レーザ発振装置72から送られてくるレーザ光が導入される光学系を備える。
【0013】
加工ヘッド50には、レーザ加工工具60が交換自在に装備される。加工エリアは、カバー90で覆われ、安全が確保される。ベッド10に隣接して強電盤70やレーザ発振装置72が配設される。オペレータが様々な駆動を指示する数値制御装置80は、ベッド10上の長手方向の端部に配設される。ベッド10上の数値制御装置80に近い方の端部には、レーザ加工工具の段取りステーション95が装備される。段取りステーション95は、交換用トーチを収容するトーチステーション96を備える。
【0014】
図6乃至図8は、本発明のプログラマブルの焦点位置決め機能を有するレーザ加工装置の原理を示す説明図である。
全体を符号100で示すレーザ加工部は、後述する加工ヘッドに対して交換自在に取付けられるトーチ130を有する。
本発明が適用されるレーザ加工機は、交換用のトーチが複数本用意されており、加工条件に応じて適したトーチが加工ヘッドに対して交換自在に装着される。
【0015】
トーチ130は本体132内に垂直方向の軸である、軸W方向に摺動可能なレンズホルダ150を有する。レンズホルダ150は内部に集光レンズ160を有する。レーザ発振装置72から送られてくるレーザ光LBは種々のベンドミラーBMを介してトーチ130内に導入され、集光レンズ160により集光されて、集光位置FCを形成する。
【0016】
図6に示す状態にあっては、集光位置FCは、トーチ130の下部に取付けられたノズル170の先端から出た位置に設定されている。
レンズホルダ150は、ピン180を有し、このピン180を外部に設けられる駆動装置200により操作することにより、レンズホルダ150の軸W方向の位置を自動で調整することができる。
【0017】
駆動装置200は、ハウジング210内に回転自在に支持されるボールねじ240を有し、サーボモータ220により回転駆動される。
ボールねじ240に螺合するナット250は、アーム260に結合されていて、アーム260は直動ガイド270により直線方向に案内される。アーム260の先端部262は、レンズホルダ150のピン180の上面に当接し、ピン180を下向きに付勢してレンズホルダ150を下向きに向けて移動させる。
【0018】
図7は、図6の状態からトーチ130内のレンズホルダ150が上方へ移動した状態を示す。レンズホルダ150が駆動装置200のアーム260の上昇に追従して上方へ移動する機構は図9以下で説明する。
レンズホルダ150とともに集光レンズ160は上方へ移動し、集光位置FCはトーチ170の内部に移動する。
【0019】
図8は、図1の状態からトーチ130内のレンズホルダ150が下方へ移動した状態を示す。レンズホルダ150が駆動装置200のアーム260の下降に伴い下方へ移動する。レンズホルダ150とともに集光レンズ160は下方へ移動し、集光位置FCトーチ170から更に突出した位置に移動する。
【0020】
本発明のプログラマブルの焦点位置決め機能を有するレーザ加工装置は以上のように、加工中にあっても、集光位置の軸W方向の位置を任意に変更することができる。
そこで、予め使用するトーチと加工条件に対応して集光位置の位置をプログラム中に設定しておくことにより、集光位置は自動で最適な位置に設定され、レーザ加工の最適化を図ることができる。
集光レンズを支持するレンズホルダは、外部に別置に設けられる駆動装置により操作されるのでトーチは駆動機構を装備する必要はなく、トーチの自動交換に適した構造を有するものである。
【0021】
図9は、本発明のプログラマブルの焦点位置決め機能を有するレーザ加工部の構造を示す断面図である。
全体を符号100で示すレーザ加工部はレーザ加工機のレーザ加工ヘッド110に対して交換自在に装備されるトーチ130を有する。
レーザ加工ヘッド110は、レーザ発振装置72側から送られてくるレーザ光LBの光路112の他に、アシストガスAGの供給通路120と、ガススプリング用のガスASの供給通路122を備える。
【0022】
レーザ加工ヘッド110の下端部に交換自在に装着されるトーチ130は、本体132内にレーザ加工ヘッド110のアシストガスAGの供給通路120に連結されるアシストガス通路134を有する。アシストガス通路134の他端部は、アシストガス室140に開口する。
【0023】
トーチ130の本体132の内部には、円筒形状のレンズホルダ150が軸方向に摺動自在に挿入されている。このレンズホルダ150と本体132との間には4本のパッキン151,152,153,154が嵌装され、アシストガスAGやガスASのシールを達成する。
【0024】
第1のパッキン151と第2のパッキン152との間には、バランス室142が形成される。
アシストガス室140とバランス室142との間は、バランス通路136で連結される。そこで、アシストガス室140に供給されるアシストガスAGは、バランス室142にも送られる。
【0025】
レンズホルダ150の内部に装着された集光レンズ160は、送られてくるレーザ光LBを集光し、集光されたレーザビームは、ノズル170を通って集光位置FCを形成する。
トーチの本体132の側壁には、軸方向に延びるスリット139が設けてあり、このスリット139を通って、レンズホルダ150に取付けたピン180の先端部が本体132の外側へ突出する。
このピン180を下向きに押してレンズホルダ150の軸方向位置を制御する駆動装置は、レーザ加工ヘッド110側に取付けられる。
【0026】
全体を符号200で示す駆動装置は、ハウジング210に取付けられるサーボモータ220を有する。ハウジング210の内部には、サポートユニット230が固定され、ボールねじ240を回転自在に、かつ軸方向には移動しないように支持する。
ボールねじ240は、ベアリング231,232により支持され、その上端部はカップリング222を介してサーボモータ220の出力軸に結合される。
ボールねじ240に螺合するナット250は、アーム260に一体に取付けられる。
【0027】
アーム260はハウジング210側に設けられる直動ガイド270によりボールねじ240に平行方向に摺動される。
アーム260の先端部262は、レンズホルダ150のピン180の上面に当接して、ピン180を下向きに押してレンズホルダ150の軸方向の位置を制御する。
ピン180はカバー182を有し、トーチ本体132のスリット139の開口部を覆う。
【0028】
次に、アシストガスAGとガススプリング用のガスASの作用を説明する。
アシストガス室140とバランス室142に供給されるアシストガスAGの圧力は等しい。アシストガス室140のアシストガスAGは、レンズホルダ150を上向きに付勢する第1の力Fを発生させる。この第1の力FはアシストガスAGのガス圧に第4のパッキン154で形成される受圧面積にバランス室142に供給されるアシストガスAGは、レンズホルダ150下向きに付勢する第2の力Fを発生させる。
【0029】
この第2の力Fは、アシストガスAGのガス圧に第2のパッキン152で形成される受圧面積を掛け合わせた値となる。
アシストガス室140とバランス室142に供給されるアシストガスAGの圧力の等しいので、第1のパッキン151、第2のパッキン152、第4のパッキン154の直径寸法により第1の力Fと第2の力Fが決定される。
【0030】
このトーチ130においては、第4のパッキン154の外径により求まるアシストガス室140の円状の受圧面積は、第2のパッキン152の外径と第1のパッキン151の内径との差により求まるバランス室142のドーナツ状の受圧面積に等しくなるように形成されているので、常に、第1の力Fと第2の力Fが相殺しあっている。
【0031】
トーチの本体132の内周壁部とレンズホルダ150の外周壁部との間に形成されるガススプリング室144には、レーザ加工ヘッド110のガス供給通路122と、トーチの本体132のガス通路138を介してガススプリング用のガスASが供給される。
このガスASはレンズホルダ150を上向きに付勢する第3の力Fを発生させる。
この第3の力FはガスASの圧力に第3のパッキン153により形成される受圧面積を掛け合わせた値になる。
【0032】
そこで、駆動装置200のアーム260が停止している際には、ガススプリング室142が発生する上向きの第3の力Fと下向きの第4の力Fによりレンズホルダ150は停止位置に保持される。この力Fは固定されたアーム260による反力Fとして現わされる。
【0033】
以上の作用によって、トーチ130内のレンズホルダ150は、駆動装置200のアーム260により下向きに押し上げられて位置決めされる。この位置は、サーボモータ220に与えられる数値制御装置80のプログラムの指令により制御される。
同様にアーム260がサーボモータ220より上方に移動すると、レンズホルダ150は、アーム260に追従して上昇し、プログラムで与えられた指令位置に位置決めされる。
【0034】
図10は、ガススプリング用のガスASの圧力を大気圧にした状態を示す。
ガススプリング室144は最小に縮まり、レンズホルダ150は最下端位置に停止して上昇しない。
【0035】
図11は、トーチ130の交換工程を示し、トーチ130をレーザ加工ヘッド110から取外しても、ガス通路138は大気に連通し、レンズホルダ150は最下部の位置に保持された状態でトーチステーション96に戻される。
新たなトーチは同様の状態でレーザ加工ヘッド110に装着され、ガススプリング室144に正圧のガスを供給することにより、レンズホルダ150はピン180がアーム260に当接する位置まで上昇する。
この状態でプログラムにより焦点位置の自動調整が行なわれる。
【0036】
図12は、アシストガスとガススプリング用のガスの供給ラインを示す説明図である。
全体を符号300で示すラインは、アシストガスAGの供給源310に通ずるライン320を有し、トーチ130のアシストガス室140にアシストガスAGは供給される。アシストガスAGは、圧力のガスが一定の圧力で供給される。
【0037】
ガススプリング用のガスASは供給源350から送り出され、アシストガスAGのガスとは別ラインで、精密レギュレータ360により、常時一定の圧力をもつガスに調整される。調整されたガスはライン370を通り、2ポートバルブ380を通ってトーチのガススプリング室144に供給される。2ポートバルブ380は、トーチ130を取外す時にガス供給が遮断する機能を備えるものである。
【0038】
本発明のレーザ加工機は以上のように、予め数値制御装置72のプログラムに指令した位置に自動的にレーザ光の焦点位置を調整することができる。
集光レンズを保持するレンズホルダの位置を制御する駆動装置は、加工ヘッド側に装備されるので、トーチの自動交換に適するものである。
【0039】
尚、上述した実施例にあっては、X軸とY軸上の駆動手段には、リニアモータの例を説明したが、ボールねじを用いても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明のレーザ加工機の全体の斜視図。
【図2】本発明のレーザ加工機の平面図。
【図3】本発明のレーザ加工機の正面図。
【図4】本発明のレーザ加工機の要部の斜視図。
【図5】本発明のレーザ加工機の側面図。
【図6】本発明のプログラマブルの焦点位置決め機能を有するレーザ加工装置の原理を示す説明図。
【図7】本発明のプログラマブルの焦点位置決め機能を有するレーザ加工装置の原理を示す説明図。
【図8】本発明のプログラマブルの焦点位置決め機能を有するレーザ加工装置の原理を示す説明図。
【図9】本発明のプログラマブルの焦点位置決め機能を有するレーザ加工部の構造を示す断面図。
【図10】本発明のプログラマブルの焦点位置決め機能を有するレーザ加工部の構造を示す断面図。
【図11】トーチの交換状態を示す説明図。
【図12】アシストガスとガスの供給ラインを示す説明図。
【0041】
100 レーザ加工部
110 レーザ加工ヘッド
130 トーチ
132 トーチ本体
140 アシストガス室
142 バランス室
144 ガススプリング室
150 レンズホルダ
160 集光レンズ
170 ノズル
180 ピン
182 カバー
200 駆動装置
210 ハウジング
220 サーボモータ
240 ボールねじ
250 ナット
260 アーム
270 直動ガイド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ加工機の加工ヘッドに対して交換自在に装着されるトーチを備えたレーザ加工機であって、
トーチは、トーチ本体と、集光レンズを保持してトーチ本体内に軸方向に摺動自在に装備されるレンズホルダと、トーチ先端に取付けられるノズルとレンズホルダとの間に設けられるアシストガス室と、レンズホルダの加工ヘッド側に設けられるバランス室と、アシストガスをアシストガス室とバランス室に供給する通路と、レンズホルダの外周部に設けられてレンズホルダを加工ヘッド側に付勢するガススプリング室とを備え、
加工ヘッド側に装備される駆動装置は、数値制御装置のプログラムにより駆動されるサーボモータと、サーボモータによりトーチの軸線方向に平行な軸線に沿って駆動されるアームとを備え、
アームはレンズホルダに当接してレンズホルダを軸線方向に位置決めするプログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機。
【請求項2】
アシストガス室の受圧面積は、バランス室の受圧面積に等しくなるように形成される請求項1記載のプログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機。
【請求項3】
アシストガス室にはレンズホルダの上向きに作用する第1の力と、バランス室にはレンズホルダの下向きに作用する第2の力とを備え、第1の力と第2の力を相殺することにより、レンズホルダは停止位置に保持される請求項1または請求項2記載のプログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機。
【請求項4】
トーチは、トーチ本体に形成される軸方向に延びるスリット、レンズホルダに取付けられてスリットを通過してトーチ本体の外部に突出するピンを備え、
駆動装置のアームは、該ピンに当接して、レンズホルダをトーチに向けて位置決め機能を備えた請求項1記載のプログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機。
【請求項5】
駆動装置のアームを軸線方向に駆動する機構は、サーボモータにより回転駆動されるボールねじと、アームに取付けられてボールねじに螺合されるナットと、アームを軸線方向に案内する直動ガイドを備えた請求項1記載のプログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機。
【請求項6】
トーチのガススプリング室に正圧のガスを供給するガススプリング回路は、2ポートバルブを備え、トーチを取外す時にガス供給が遮断する機能を備える請求項1記載のプログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機。
【請求項7】
トーチは、トーチチェンジマガジンに複数の特性を有するトーチを用意しておき、最適なトーチを自動的に交換する装置を備えたレーザ加工に適用することができる請求項1記載のプログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機。
【請求項8】
トーチは、トーチ本体と別置した駆動装置により駆動する請求項1記載のプログラマブルの焦点位置決め機能を備えたレーザ加工機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−94724(P2010−94724A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−269604(P2008−269604)
【出願日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【出願人】(000114787)ヤマザキマザック株式会社 (80)
【Fターム(参考)】