ベゼル及びディスク装置
【課題】スロットから外部に漏れ出る騒音を低減する。
【解決手段】ディスク装置2は、本体ケース3を備える。本体ケース3の前面には、ベゼル4が着脱自在に取り付けられている。ベゼル4は、スロット4aが形成されたベゼル本体40、ベゼル本体40に着脱自在に取り付けた遮音シャッタ41を備える。遮音シャッタ41は、スロット4aの全範囲を閉じて、ディスクD1の回転中に発生し、スロット4aから漏れ出す騒音を低減する閉じ位置と、スロット4aを開放する開き位置との間で回転する。本体ケース3に取り付けられた二重装填防止シャッタ32は、本体スロット3aを閉じる閉じ位置と開放する開き位置との間で回転する。二重装填防止シャッタ32に取り付けられたディスク搬送ローラ31によりディスクD1の搬入が行われた後、二重装填防止シャッタ32が閉じ位置まで回転すると、これに連動して遮音シャッタ41も閉じ位置まで回転する。
【解決手段】ディスク装置2は、本体ケース3を備える。本体ケース3の前面には、ベゼル4が着脱自在に取り付けられている。ベゼル4は、スロット4aが形成されたベゼル本体40、ベゼル本体40に着脱自在に取り付けた遮音シャッタ41を備える。遮音シャッタ41は、スロット4aの全範囲を閉じて、ディスクD1の回転中に発生し、スロット4aから漏れ出す騒音を低減する閉じ位置と、スロット4aを開放する開き位置との間で回転する。本体ケース3に取り付けられた二重装填防止シャッタ32は、本体スロット3aを閉じる閉じ位置と開放する開き位置との間で回転する。二重装填防止シャッタ32に取り付けられたディスク搬送ローラ31によりディスクD1の搬入が行われた後、二重装填防止シャッタ32が閉じ位置まで回転すると、これに連動して遮音シャッタ41も閉じ位置まで回転する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクを挿入するスロットが形成されたベゼル及びディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータやカーナビ装置などの各種の情報機器には、多量の情報をストアすることができるディスクが、記録媒体として用いられている。このディスクは、ディスク装置に装填され、情報の記録と再生とが行われる。一般に、情報機器に内蔵されているディスク装置には、ディスクを収納したトレイを出し入れするトレイタイプと、ベゼルに形成されたスロットを通してディスクを出し入れするスロットインタイプとがある。このスロットインタイプのディスク装置では、ディスクをベゼルのスロットに挿入すると、ディスク搬送機構が自動的に作動してディスクの搬入が行われる。
【0003】
スロットインタイプのディスク装置は、トレイが不要であるから、小型かつ軽量であって、ノートパソコン等に広く用いられている。このディスク装置は、スピンドルモータによりディスクを高速回転させることで情報の記録/再生を行うものであるから、記録/再生中に別のディスクが差し込まれると、ディスクが破損したり、ディスク装置の内部機構が損傷を受けたりすることがある。
【0004】
特許文献1記載のディスク装置では、スロットを開閉してディスクの二重装填を防止する二重装填防止シャッタを回転自在に取り付け、ディスクが搬送されていないときには、二重装填防止シャッタを開き位置に位置させ、スロットに挿入されたディスクがディスク搬送機構により記録/再生位置まで搬送されると、二重装填防止シャッタを閉じ位置に回転させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−099873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ディスクの記録/再生時には、スピンドルモータの駆動音やディスクの風切り音等の騒音が発生する。特許文献1では、二重装填防止シャッタによりディスクの二重装填は防止されるが、二重装填防止シャッタとスロットとの間に隙間があり、上記した騒音がこの隙間を通してスロットから外部へ漏れ出ることになる。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、スロットを通して漏れ出る騒音を低減することができるベゼル及びディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のベゼルは、スロットからディスクが搬入または搬出されるディスク装置の前面に着脱自在に取り付けられるベゼル本体と、前記ベゼル本体に取り付けられ、前記ディスク装置内に設けられた駆動部材に連動して、前記スロットを閉鎖して前記スロットから漏れ出る前記ディスク回転中の騒音を低減する閉じ位置と、前記スロットを開く開き位置とに変位する遮音シャッタと、を備えることを特徴とする。なお、前記変位としては、回転や移動が挙げられる。
【0009】
また、前記駆動部材は、前記ディスクに当接して前記ディスクを搬送する搬送位置と、前記搬送位置から退避した退避位置との間で変位可能なディスク搬送ローラであることが好ましい。
【0010】
さらに、前記駆動部材は、前記ディスク装置の本体ケースに設けられた本体スロットの一部を閉鎖して前記ディスクの挿入を阻止する閉じ位置と、前記本体スロットを開いて前記ディスクの挿入を許容する開き位置との間で変位可能な二重装填防止シャッタであることが好ましい。
【0011】
また、前記駆動部材は、前記ディスクが前記ディスク装置内へ搬入された直後に、前記遮音シャッタを前記閉じ位置へ変位させることが好ましい。
【0012】
さらに、前記遮音シャッタが前記閉じ位置にあるときには前記遮音シャッタを前記閉じ位置に向けて付勢し、前記開き位置にあるときには前記開き位置に向けて付勢するトグルバネを備えることが好ましい。
【0013】
本発明のディスク装置は、スロットを通してディスクが搬入または搬出される本体ケースと、前記本体ケースの前面に着脱自在に取り付けられたベゼル本体と、前記ベゼル本体に取り付けられ、前記本体ケース内に設けられた駆動部材に連動して、前記スロットを閉鎖して前記スロットから漏れ出る騒音を低減する閉じ位置と、前記スロットを開く開き位置とに変位する遮音シャッタと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、遮音シャッタでスロットを閉鎖するので、ディスク回転中の騒音がスロットから外部へ漏れ出るのを防止することができる。また、遮音シャッタを、ディスク装置に設けられた駆動部材に連動して変位させるから、専用の駆動機構が不要となり、構造が簡単で安価に提供することができる。
【0015】
また、ベゼルがディスク装置に着脱自在であるから、騒音が問題となるディスク装置にのみ適用することができるので、機種変更が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ディスク装置の外観斜視図である。
【図2】下フレームの内部を示す斜視図である。
【図3】上フレームと二重装填防止シャッタとディスク搬送ローラとを示す斜視図である。
【図4】上フレームと二重装填防止シャッタとディスク搬送ローラとを示す分解斜視図である。
【図5】ベゼルと二重装填防止シャッタとディスク搬送ローラと遮音シャッタとを示す斜視図である。
【図6】ベゼルと二重装填防止シャッタとディスク搬送ローラとを示す分解斜視図である。
【図7】ディスクが挿入される前の本体ケース内を示す側面図である。
【図8】ディスクを搬送しているときの本体ケース内を示す側面図である。
【図9】ディスクをクランプしたときの本体ケース内を示す側面図である。
【図10】遮音シャッタを閉じ位置に向けて回転させたときの本体ケース内を示す側面図である。
【図11】遮音シャッタを閉じ位置に回転させたときの本体ケース内を示す側面図である。
【図12】ディスクが挿入される前のディスク装置を示す下面図である。
【図13】ディスクを搬送しているときのディスク装置を示す下面図である。
【図14】ディスクを記録/再生位置に搬送したときのディスク装置を示す下面図である。
【図15】ディスクをクランプしたときのディスク装置を示す下面図である。
【図16】二重装填防止シャッタを省略したベゼルの実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1において、ディスク装置2は、本体ケース3を備える。この本体ケース3の前面には、ベゼル4がビス5により着脱自在に取り付けられている。このベゼル4には、直径12cmのディスクD1を挿入するスロット4aが設けられている。ディスクD1は、クランプのための中心孔D1aが形成されている。
【0018】
本体ケース3は、下フレーム11と、上フレーム12とからなる。この下フレーム11及び上フレーム12の前面には、それぞれ切欠きが形成されている。これらの各切欠きにより、スロット4aから挿入されたディスクD1を本体ケース3の内部へ挿入する本体スロット3a(図7参照)が形成される。
【0019】
図2に示すように、下フレーム11には、ドライブフレーム13、制御回路基板14が取り付けられている。また、下フレーム11には、ディスク搬送機構15の一部であるローディングモータ16と、このローディングモータ16の駆動軸に取り付けられたウォームギアや複数のギアから構成され、ローディングモータ16の回転を伝達するギアトレイン17が取り付けられている。制御回路基板14には、ディスクD1がスロット4aから挿入及び排出されたことを検知するディスク検知スイッチ18が配置されている。
【0020】
ドライブフレーム13は、周知の緩衝支持構造により複数箇所で下フレーム11に取り付けられている。ドライブフレーム13には、開口13aが形成されている。
【0021】
ドライブフレーム13の先端には、ドライブユニット20が取り付けられている。このドライブユニット20は、スピンドルモータ21、ターンテーブル22、クランプヘッド23を備えている。スピンドルモータ21は、ドライブフレーム13の背面に固定され、その駆動軸にターンテーブル22が固定されている。クランプヘッド23は、ターンテーブル22と一体に形成されており、クランプ位置にあるディスクD1の中心孔D1a(図1参照)に入り込む。クランプヘッド23には、ディスククランプのための磁石24が取り付けられている。
【0022】
また、ドライブフレーム13にはヘッドユニット26が取り付けられている。このヘッドユニット26は、ドライブフレーム13の開口13aから露出したキャリッジ27と、このキャリッジ27に保持されたピックアップヘッド28とから構成されている。キャリッジ27は、左右一対のガイドシャフト29a,29bに支持されている。このガイドシャフト29a,29bは、その両端がドライブフレーム13の背面に固定されている。情報の記録/再生時には、キャリッジ27が開口13aに沿って移動する。
【0023】
図3〜図11に示すように、上フレーム12の前端部には、ゴム製のディスク搬送ローラ31が配置されている。このディスク搬送ローラ31は、本体スロット3aの一部を閉じてディスクD1の二重装填を防止する二重装填防止シャッタ32に取り付けられている。ディスク搬送ローラ31は、上フレーム12に取り付けられたディスクガイド30との間でディスクD1を挟持し、回転によりディスクD1を搬送する。
【0024】
二重装填防止シャッタ32は、本体スロット3aを閉じる本体部32aと、この本体部32aの左右に設けられた左腕部32b及び右腕部32cとからなる。
【0025】
二重装填防止シャッタ32は、軸33を中心にして回転可能に設けられ、本体部32aにより本体スロット3aを閉じる閉じ位置(図11参照)と、本体スロット3aを開放する開き位置(図7参照)との間で回転する。また、二重装填防止シャッタ32は、バネ34により開き位置に向けて付勢されている。ディスク搬送ローラ31は、二重装填防止シャッタ32が開き位置にあるときにはディスクD1の記録/再生面に当接して搬送する搬送位置にあり、二重装填防止シャッタ32が閉じ位置にあるときには搬送位置から退避した退避位置にある。
【0026】
二重装填防止シャッタ32には、ディスク搬送ローラ31を回転可能に支持する軸受36が設けられている。右腕部32cには、ディスク搬送機構15の一部である搬送ギア37が取り付けられている。この搬送ギア37は、ディスク搬送ローラ31と一体化され、一緒に回転する。
【0027】
ベゼル4は、スロット4aが形成されたベゼル本体40と、このベゼル本体40に着脱自在に取り付けた遮音(騒音低減)シャッタ41とを備えている。遮音シャッタ41は、スロット4aの全範囲を閉じて、ディスクD1の回転中に発生し、スロット4aから漏れ出す騒音(例えば、スピンドルモータ21の駆動音やディスクD1の風切り音等)を低減する。この遮音シャッタ41は、スロット4aを閉じる本体部41aと、この本体部41aの左右に設けられた左腕部41b及び右腕部41cとからなる。各腕部41b,41cには、左バネ掛け部41d、右バネ掛け部41eが形成されている。左腕部41bの内側面には、二重装填防止シャッタ32に連動して回転するための第1連動ボス41f、第2連動ボス41gが形成されている。二重装填防止シャッタ32の本体部32aは、第1,第2連動ボス41f,41gの間に通されている。
【0028】
遮音シャッタ41は、各腕部41b,41cが、ベゼル本体40に設けられた軸43,44を中心にして回転可能にベゼル本体40に取り付けられ、本体部41aによりスロット4aを閉じる閉じ位置(図11参照)と、スロット4aを開放する開き位置(図7参照)との間で回転する。第1,第2連動ボス41f,41gの隙間は、本体部32aの厚みよりも広く、遮音シャッタ41が開き位置にあるときには、第1連動ボス41fと本体部32aとの間に隙間があり、遮音シャッタ41が閉じ位置にあるときには、第2連動ボス41gと本体部32aとの間には隙間がある。
【0029】
ベゼル本体40の左右の内側面には、それぞれバネ掛け部40aが形成されている。各バネ掛け部40aには、左トグルバネ45及び右トグルバネ46の一端が掛けられ、これら左右トグルバネ45,46の他端は、左右バネ掛け部41d,41eに掛けられている。遮音シャッタ41は、閉じ位置に位置するときには、各トグルバネ45,46により閉じ位置に向けて付勢され、開き位置に位置するときには、各トグルバネ45,46により開き位置に向けて付勢されている。また、ベゼル本体40の内側面には、閉じ位置に回転された遮音シャッタ41が当接するゴム47が貼り付けられている。なお、符号40bは、ビス5が挿通される挿通孔が形成され、ベゼル本体40を上フレーム12に取り付けるための取付ボスである。ビス5は、この取付ボス40bの挿通孔を通して上フレーム12のビス締め孔12aにビス締めされている。
【0030】
上フレーム12の中心部よりも前方には、ディスクD1の挿入を検知する左右一対の左ディスク検知アーム51、右ディスク検知アーム52が配置されている。これら各ディスク検知アーム51,52は、下方に突出したディスク検知部51a,52aでディスクD1を検知し、軸53,54を中心にして揺動する。二重装填防止シャッタ32が閉じ位置にあるときには、ディスク検知部51a,52aは、本体部32aの左右それぞれに形成された挿通孔32dに挿通される。
【0031】
図12〜図15に示すように、各ディスク検知アーム51,52には、ギア51b,52bが形成されている。各ディスク検知アーム51,52の間には、左連結ギア55、右連結ギア56が配置されている。各連結ギア55,56には、ギア51b,52bに噛合する第1ギア55a,56aと、互いに噛合する第2ギア55b,56bとが形成され、軸57,58を中心にして揺動する。左連結ギア55は、バネ59(図3参照)により図12において反時計方向に付勢され、右連結ギア56は、バネ60(図3参照)により時計方向に付勢されている。なお、図12〜図15は、上フレーム12を下側から見た平面図である。
【0032】
右ディスク検知アーム52は、制御回路基板14に設けられたディスク検知スイッチ18を押すスイッチ押圧レバー(図示せず)に連結されている。
【0033】
上フレーム12の中心部よりも後方には、ディスクD1を支持する左右一対の左ディスク支持アーム61、右ディスク支持アーム62が配置されている。これら各ディスク支持アーム61,62は、下方に突出したディスク支持部61a,62aでディスクD1の前端部を支持し、軸63,64を中心にして揺動する。
【0034】
各ディスク支持アーム61,62には、互いに噛合するギア61b,62bが形成されている。左ディスク支持アーム61は、バネ65により図12において時計方向に付勢され、各ギア61b,62bの噛合により、右ディスク支持アーム62は反時計方向に付勢されている。
【0035】
右ディスク支持アーム62には、リンクアーム67が回転可能に取り付けられている。このリンクアーム67は、一端に形成されたディスク当接部67aにディスクD1の前端部が当接し、ディスクD1の押圧により、軸68を中心に揺動する。リンクアーム67の他端に形成された押圧部67bは、前後方向に移動可能なスライドレバー71を押圧して前方に移動させる。スライドレバー71には、押圧部67bにより押圧される押圧突起71aが形成されている。
【0036】
スライドレバー71の前方には、ラックギア72aが形成されたリンクレバー72が配されている。このリンクレバー72は、バネ(図示せず)により後方に付勢されている。
【0037】
リンクレバー72の下方には、二重装填防止シャッタ32を閉じ位置まで回転させるシャッタレバー73が配置されている。このシャッタレバー73には、二重装填防止シャッタ32に設けられた軸受36に当接して二重装填防止シャッタ32を回転させるシャッタ当接部73aと、ラックギア73bとが形成されている。シャッタレバー73は、リンクレバー72に形成された押圧部72bにより押圧される。また、シャッタレバー73には、カムレバー74が連結されている。このカムレバー74は、バネ75により後方に向けて付勢されている。
【0038】
上フレーム12の右端部(図12における左端部)には、ディスク搬送機構15の一部であるギアトレイン80が配置されている。このギアトレイン80は、それぞれ2段ギアの第1ギア81〜第4ギア84からなり、第1ギア81は下フレーム11に設けられたギアトレイン17に噛合し、第4ギア84は、二重装填防止シャッタ32が開き位置にあるときに、搬送ギア37に噛合する。第2ギア82は、リンクレバー72及びシャッタレバー73が前方に移動したときに、ラックギア72a,73bに噛合する。
【0039】
上フレーム12の中心部には、クランパ90が配置されている。このクランパ90には、鉄板が取り付けられている。クランパ90の左右には、クランパ90を保持する保持位置(図12参照)と、保持を解除する保持解除位置(図15参照)との間で回転する左右一対の左保持アーム91、右保持アーム92が配置されている。
【0040】
各保持アーム91,92の後方には、各保持アーム91,92を回転させる左右一対の左スライドレバー93、右スライドレバー94が配置されている。各スライドレバー93,94は、バネ(図示せず)により内側方向に付勢されている。
【0041】
各スライドレバー93,94の内側端部には、ラックギア93a,94aが形成されている。このラックギア93aは左連結ギア95に噛合し、ラックギア94aは右連結ギア96に噛合している。これら各連結ギア95,96は、上フレーム12に回転可能に取り付けられ、互いに噛合している。各スライドレバー93,94には、各ディスク支持アーム61,62を押圧して回転させる押圧部93b,94bが形成されている。
【0042】
右スライドレバー94の一端に形成されたカム突起94cは、カムレバー74に形成されたカム溝74aに挿入されている。右スライドレバー94は、カム突起94cがカム溝74aに沿って移動することによって移動する。
【0043】
次に上記実施形態の作用について説明する。ディスクD1の挿入前には、図7に示すように、二重装填防止シャッタ32及び遮音シャッタ41は、各スロット3a,4aを開放する開き位置にセットされ、ディスクD1の挿入を可能にしている。
【0044】
図8及び図13に示すように、ディスクD1がベゼル4のスロット4aから挿入されると、ディスクD1が左右ディスク検知アーム51,52の各ディスク検知部51a,52aに当接し、ディスクD1の押込みに応じて、左ディスク検知アーム51は、軸53を中心にして図13において反時計方向に回転し、右ディスク検知アーム52は、軸54を中心にして図13において時計方向に回転する。
【0045】
右ディスク検知アーム52が回転されると、スイッチ押圧レバーによりディスク検知スイッチ18がONされる。このディスク検知スイッチ18のON信号に基づいて、ローディングモータ16が回転する。このローディングモータ16の回転は、ギアトレイン17、ギアトレイン80を介して搬送ギア37に伝達され、二重装填防止シャッタ32のディスク搬送ローラ31が図8において時計方向に回転する。
【0046】
ディスクD1が挿入されると、二重装填防止シャッタ32は図8において時計方向に回転され、ディスクD1はディスクガイド30とディスク搬送ローラ31との間で挟持される。そして、ディスク搬送ローラ31の回転により、ディスクD1は本体ケース3内に搬入される。この状態でも、本体部32aと第1連動ボス41fとの間には隙間があるから、ディスクD1よりも厚いディスクが挿入され、二重装填防止シャッタ32が図8に示す位置から更に回転された場合でも、本体部32aが第1連動ボス41fに当接することがない。
【0047】
ディスクD1が搬入されると、図14に示すように、ディスクD1の後端部が左右ディスク支持アーム61,62のディスク支持部61a,62aに当接し、左ディスク支持アーム61は、軸63を中心にして図14において反時計方向に回転し、右ディスク支持アーム62は、軸64を中心にして図14において時計方向に回転する。
【0048】
ディスクD1の更なる搬入により、ディスクD1の後端部がリンクアーム67のディスク当接部67aに当接し、リンクアーム67は、軸68を中心にして図14において反時計方向に回転する。
【0049】
ディスクD1が図14に示す記録/再生位置まで搬入されると、リンクアーム67の押圧部67bは、スライドレバー71を押圧して前方に移動させる。スライドレバー71が前方に移動すると、スライドレバー71に押圧されてリンクレバー72が前方に移動し、リンクレバー72のラックギア72aが、ギアトレイン80の第2ギア82に噛合する。
【0050】
ラックギア72aが第2ギア82に噛合すると、ローディングモータ16の回転がリンクレバー72に伝達され、リンクレバー72は前方に移動する。リンクレバー72が前方に移動すると、シャッタレバー73は、リンクレバー72の押圧部72bにより押圧されて前方に移動し、ラックギア73bが第2ギア82に噛合する。これにより、ローディングモータ16の回転によりシャッタレバー73が前方に移動する。
【0051】
図15に示すように、シャッタレバー73が前方に移動すると、シャッタレバー73に連結されたカムレバー74も前方に移動する。右スライドレバー94は、カム突起94cがカム溝74aに嵌合されているから、カム溝74aに沿って外側に移動する。
【0052】
右スライドレバー94が外側に移動すると、右スライドレバー94のラックギア94aにより右連結ギア96が回転され、この回転が、左連結ギア95を介して左スライドレバー93のラックギア93aに伝達され、左スライドレバー93も外側に移動する。この各スライドレバー93,94の移動により、左右保持アーム91,92が、保持解除位置まで回転し、クランパ90の保持が解除される。
【0053】
クランパ90には、鉄板が取り付けられているから、保持が解除されると、クランプヘッド23に設けられた磁石24により引き寄せられる。これにより、クランプヘッド23がディスクD1の中心孔D1aに入り込み、クランプヘッド23とクランパ90との間でディスクD1がクランプされる(図9参照)。
【0054】
また、クランパ90の保持を解除するのと同時に、各スライドレバー93,94の押圧部93b,94bにより左右ディスク支持アーム61,62を押圧して、左右ディスク支持アーム61,62をディスクD1から離れる方向に回転させる。この回転により、リンクアーム67もディスクD1から離れる。これにより、ディスククランプ時には、ディスクD1はフリーな状態となっている。
【0055】
さらに、クランパ90の保持を解除するのと同時に、図9に示すように、シャッタレバー73のシャッタ当接部73aが、二重装填防止シャッタ32に設けられた軸受36に当接してこれを押圧し、二重装填防止シャッタ32を図9において時計方向に回転させる。
【0056】
二重装填防止シャッタ32が回転されると、ディスク搬送ローラ31がディスクD1から離れた後、本体部32aが遮音シャッタ41の第1連動ボス41fに当接する。この状態から更に二重装填防止シャッタ32が回転されると、図10に示すように、本体部32aが遮音シャッタ41の第1連動ボス41fを押圧し、遮音シャッタ41が図10において時計方向に回転される。
【0057】
図11に示すように、二重装填防止シャッタ32が閉じ位置まで回転されると、これに連動して遮音シャッタ41も閉じ位置まで回転されてゴム47に密着し、スロット4aの全範囲が閉じられる。遮音シャッタ41は、閉じ位置に位置するときには、左右トグルバネ45,46により閉じ位置に向けて付勢される。
【0058】
ディスクD1が本体ケース3内に装填されているときには、二重装填防止シャッタ32が閉じ位置に回転されるから、別のディスクが誤って装填されるのが防止される(例え、遮音シャッタ41をこじ開けて別のディスクを装填しようとしても、二重装填防止シャッタ32により阻止される)。
【0059】
ディスクD1のクランプと、各シャッタ32,41によるスロット3a,4aの閉鎖が行われると、ローディングモータ16が停止され、スピンドルモータ21が回転する。スピンドルモータ21が回転すると、ターンテーブル22、クランプヘッド23及びクランパ90によって、ディスクD1が高速回転する。このディスクD1の高速回転中に、ピックアップヘッド28がディスクD1の半径方向に移動して、情報の記録又は再生が行われる。このディスクD1の回転中に騒音が発生するが、遮音シャッタ41で低減され、スロット4aから漏れ出るのが防止される。
【0060】
また、ディスク搬送ローラ31によりディスクD1が記録/再生位置に搬入されて、ディスク搬送ローラ31がディスクD1から離れた後に、本体部32aが第1連動ボス41fに当接して遮音シャッタ41の回転が開始される。これにより、ディスクD1の搬入時には、ディスク搬送ローラ31に、遮音シャッタ41を回転させるための負荷がかかることがないから、ディスクD1の搬入が確実に行われる。
【0061】
本体ケース3内に装填されたディスクD1を搬出する場合は、情報機器からの指令がディスク装置2に送られる。ディスク装置2の制御回路基板14に設けられた制御回路(図示せず)は、まずスピンドルモータ21を停止させ、次にローディングモータ16を逆転させる。このローディングモータ16の逆転により、シャッタレバー73が後方に移動する。このシャッタレバー73の移動により、二重装填防止シャッタ32がバネ34の付勢により図11において反時計方向に回転する。
【0062】
二重装填防止シャッタ32が回転すると、本体部32aが遮音シャッタ41の第2連動ボス41gを押圧し、遮音シャッタ41が図11において反時計方向に回転される。そして、二重装填防止シャッタ32が図7に示す開き位置まで回転されると、これに連動して遮音シャッタ41も開き位置まで回転され、スロット3a,4aが開放される。さらに、搬送ギア37が第4ギア84に噛合し、ディスク搬送ローラ31が回転(逆転)する。遮音シャッタ41は、開き位置に位置するときには、左右トグルバネ45,46により開き位置に向けて付勢される。
【0063】
また、シャッタレバー73の後方への移動が開始されると、カムレバー74も後方に移動する。右スライドレバー94は、カム突起94cがカム溝74aに嵌合されているから、右スライドレバー94はカム溝74aに沿って内側に移動し、左スライドレバー93も内側に移動する。この各スライドレバー93,94の移動により、左右保持アーム91,92が、保持位置まで回転し、クランパ90が保持され、クランパ90によるディスクD1のクランプが解除される。
【0064】
ディスクD1は、クランプが解除された後、ディスク搬送ローラ31の回転により図12に示すイジェクト位置まで搬出される。ディスクD1がイジェクト位置まで搬出されると、ディスク検知スイッチ18がOFFされ、ディスク検知スイッチ18からのON信号の出力が停止される。このON信号の出力停止に基づいて、ローディングモータ16の回転が停止される。
【0065】
なお、上記実施形態では、二重装填防止シャッタ32にディスク搬送ローラ31を取り付けているが、二重装填防止シャッタを省略し、図16に示すように、左ローラ支持板101と右ローラ支持板102との間にディスク搬送ローラ31を回転可能に取り付けてもよい。この場合、左ローラ支持板101に、遮音シャッタ41の第1連動ボス41fと第2連動ボス41gとの間に挿入される挿入リブ101aを形成する。この実施例では、遮音シャッタ41が漏音防止と、ディスクD1の二重装填防止の両機能を達成する。
【0066】
なお、二重装填防止シャッタからディスク搬送ローラを省略してもよい。この場合は、遮音シャッタは二重装填防止シャッタに連動して回転することになる。また、遮音シャッタを回転させる専用の駆動機構を設けてもよい。
【0067】
さらに、遮音シャッタに、二重装填防止シャッタに連動させるための孔を形成し、この連動用の孔に、二重装填防止シャッタに形成した突起を挿入してもよい。また、遮音シャッタを二重装填防止シャッタに固定してもよい。
【0068】
ディスク回転による騒音が目立たない環境下でディスク装置が使用されることがある。このようなディスク装置では、遮音シャッタは不要であるから、遮音シャッタを取り付けていないベゼルを本体ケースに取り付ける。こうすると、遮音機能付ディスク装置と、遮音機能なしディスク装置の二機種を簡単に作ることができるので、機種変更が容易となる。遮音シャッタを取り付けない場合であっても、二重装填防止シャッタがディスクの二重装填を防止する機構として機能する。
【0069】
また、上記実施形態では、直径12cmのディスクD1専用のディスク装置に本発明を実施したが、直径8cmのディスク専用のディスク装置に実施してもよく、さらには、8cmディスクと12cmディスクとの兼用にしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
2 ディスク装置
3 本体ケース
3a 本体スロット
4 ベゼル
4a スロット
31 ディスク搬送ローラ
32 二重装填防止シャッタ
32a 本体部32a
40 ベゼル本体
41 遮音シャッタ
41f 第1連動ボス
41g 第2連動ボス
45,46 左右トグルバネ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクを挿入するスロットが形成されたベゼル及びディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータやカーナビ装置などの各種の情報機器には、多量の情報をストアすることができるディスクが、記録媒体として用いられている。このディスクは、ディスク装置に装填され、情報の記録と再生とが行われる。一般に、情報機器に内蔵されているディスク装置には、ディスクを収納したトレイを出し入れするトレイタイプと、ベゼルに形成されたスロットを通してディスクを出し入れするスロットインタイプとがある。このスロットインタイプのディスク装置では、ディスクをベゼルのスロットに挿入すると、ディスク搬送機構が自動的に作動してディスクの搬入が行われる。
【0003】
スロットインタイプのディスク装置は、トレイが不要であるから、小型かつ軽量であって、ノートパソコン等に広く用いられている。このディスク装置は、スピンドルモータによりディスクを高速回転させることで情報の記録/再生を行うものであるから、記録/再生中に別のディスクが差し込まれると、ディスクが破損したり、ディスク装置の内部機構が損傷を受けたりすることがある。
【0004】
特許文献1記載のディスク装置では、スロットを開閉してディスクの二重装填を防止する二重装填防止シャッタを回転自在に取り付け、ディスクが搬送されていないときには、二重装填防止シャッタを開き位置に位置させ、スロットに挿入されたディスクがディスク搬送機構により記録/再生位置まで搬送されると、二重装填防止シャッタを閉じ位置に回転させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−099873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ディスクの記録/再生時には、スピンドルモータの駆動音やディスクの風切り音等の騒音が発生する。特許文献1では、二重装填防止シャッタによりディスクの二重装填は防止されるが、二重装填防止シャッタとスロットとの間に隙間があり、上記した騒音がこの隙間を通してスロットから外部へ漏れ出ることになる。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、スロットを通して漏れ出る騒音を低減することができるベゼル及びディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のベゼルは、スロットからディスクが搬入または搬出されるディスク装置の前面に着脱自在に取り付けられるベゼル本体と、前記ベゼル本体に取り付けられ、前記ディスク装置内に設けられた駆動部材に連動して、前記スロットを閉鎖して前記スロットから漏れ出る前記ディスク回転中の騒音を低減する閉じ位置と、前記スロットを開く開き位置とに変位する遮音シャッタと、を備えることを特徴とする。なお、前記変位としては、回転や移動が挙げられる。
【0009】
また、前記駆動部材は、前記ディスクに当接して前記ディスクを搬送する搬送位置と、前記搬送位置から退避した退避位置との間で変位可能なディスク搬送ローラであることが好ましい。
【0010】
さらに、前記駆動部材は、前記ディスク装置の本体ケースに設けられた本体スロットの一部を閉鎖して前記ディスクの挿入を阻止する閉じ位置と、前記本体スロットを開いて前記ディスクの挿入を許容する開き位置との間で変位可能な二重装填防止シャッタであることが好ましい。
【0011】
また、前記駆動部材は、前記ディスクが前記ディスク装置内へ搬入された直後に、前記遮音シャッタを前記閉じ位置へ変位させることが好ましい。
【0012】
さらに、前記遮音シャッタが前記閉じ位置にあるときには前記遮音シャッタを前記閉じ位置に向けて付勢し、前記開き位置にあるときには前記開き位置に向けて付勢するトグルバネを備えることが好ましい。
【0013】
本発明のディスク装置は、スロットを通してディスクが搬入または搬出される本体ケースと、前記本体ケースの前面に着脱自在に取り付けられたベゼル本体と、前記ベゼル本体に取り付けられ、前記本体ケース内に設けられた駆動部材に連動して、前記スロットを閉鎖して前記スロットから漏れ出る騒音を低減する閉じ位置と、前記スロットを開く開き位置とに変位する遮音シャッタと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、遮音シャッタでスロットを閉鎖するので、ディスク回転中の騒音がスロットから外部へ漏れ出るのを防止することができる。また、遮音シャッタを、ディスク装置に設けられた駆動部材に連動して変位させるから、専用の駆動機構が不要となり、構造が簡単で安価に提供することができる。
【0015】
また、ベゼルがディスク装置に着脱自在であるから、騒音が問題となるディスク装置にのみ適用することができるので、機種変更が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ディスク装置の外観斜視図である。
【図2】下フレームの内部を示す斜視図である。
【図3】上フレームと二重装填防止シャッタとディスク搬送ローラとを示す斜視図である。
【図4】上フレームと二重装填防止シャッタとディスク搬送ローラとを示す分解斜視図である。
【図5】ベゼルと二重装填防止シャッタとディスク搬送ローラと遮音シャッタとを示す斜視図である。
【図6】ベゼルと二重装填防止シャッタとディスク搬送ローラとを示す分解斜視図である。
【図7】ディスクが挿入される前の本体ケース内を示す側面図である。
【図8】ディスクを搬送しているときの本体ケース内を示す側面図である。
【図9】ディスクをクランプしたときの本体ケース内を示す側面図である。
【図10】遮音シャッタを閉じ位置に向けて回転させたときの本体ケース内を示す側面図である。
【図11】遮音シャッタを閉じ位置に回転させたときの本体ケース内を示す側面図である。
【図12】ディスクが挿入される前のディスク装置を示す下面図である。
【図13】ディスクを搬送しているときのディスク装置を示す下面図である。
【図14】ディスクを記録/再生位置に搬送したときのディスク装置を示す下面図である。
【図15】ディスクをクランプしたときのディスク装置を示す下面図である。
【図16】二重装填防止シャッタを省略したベゼルの実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1において、ディスク装置2は、本体ケース3を備える。この本体ケース3の前面には、ベゼル4がビス5により着脱自在に取り付けられている。このベゼル4には、直径12cmのディスクD1を挿入するスロット4aが設けられている。ディスクD1は、クランプのための中心孔D1aが形成されている。
【0018】
本体ケース3は、下フレーム11と、上フレーム12とからなる。この下フレーム11及び上フレーム12の前面には、それぞれ切欠きが形成されている。これらの各切欠きにより、スロット4aから挿入されたディスクD1を本体ケース3の内部へ挿入する本体スロット3a(図7参照)が形成される。
【0019】
図2に示すように、下フレーム11には、ドライブフレーム13、制御回路基板14が取り付けられている。また、下フレーム11には、ディスク搬送機構15の一部であるローディングモータ16と、このローディングモータ16の駆動軸に取り付けられたウォームギアや複数のギアから構成され、ローディングモータ16の回転を伝達するギアトレイン17が取り付けられている。制御回路基板14には、ディスクD1がスロット4aから挿入及び排出されたことを検知するディスク検知スイッチ18が配置されている。
【0020】
ドライブフレーム13は、周知の緩衝支持構造により複数箇所で下フレーム11に取り付けられている。ドライブフレーム13には、開口13aが形成されている。
【0021】
ドライブフレーム13の先端には、ドライブユニット20が取り付けられている。このドライブユニット20は、スピンドルモータ21、ターンテーブル22、クランプヘッド23を備えている。スピンドルモータ21は、ドライブフレーム13の背面に固定され、その駆動軸にターンテーブル22が固定されている。クランプヘッド23は、ターンテーブル22と一体に形成されており、クランプ位置にあるディスクD1の中心孔D1a(図1参照)に入り込む。クランプヘッド23には、ディスククランプのための磁石24が取り付けられている。
【0022】
また、ドライブフレーム13にはヘッドユニット26が取り付けられている。このヘッドユニット26は、ドライブフレーム13の開口13aから露出したキャリッジ27と、このキャリッジ27に保持されたピックアップヘッド28とから構成されている。キャリッジ27は、左右一対のガイドシャフト29a,29bに支持されている。このガイドシャフト29a,29bは、その両端がドライブフレーム13の背面に固定されている。情報の記録/再生時には、キャリッジ27が開口13aに沿って移動する。
【0023】
図3〜図11に示すように、上フレーム12の前端部には、ゴム製のディスク搬送ローラ31が配置されている。このディスク搬送ローラ31は、本体スロット3aの一部を閉じてディスクD1の二重装填を防止する二重装填防止シャッタ32に取り付けられている。ディスク搬送ローラ31は、上フレーム12に取り付けられたディスクガイド30との間でディスクD1を挟持し、回転によりディスクD1を搬送する。
【0024】
二重装填防止シャッタ32は、本体スロット3aを閉じる本体部32aと、この本体部32aの左右に設けられた左腕部32b及び右腕部32cとからなる。
【0025】
二重装填防止シャッタ32は、軸33を中心にして回転可能に設けられ、本体部32aにより本体スロット3aを閉じる閉じ位置(図11参照)と、本体スロット3aを開放する開き位置(図7参照)との間で回転する。また、二重装填防止シャッタ32は、バネ34により開き位置に向けて付勢されている。ディスク搬送ローラ31は、二重装填防止シャッタ32が開き位置にあるときにはディスクD1の記録/再生面に当接して搬送する搬送位置にあり、二重装填防止シャッタ32が閉じ位置にあるときには搬送位置から退避した退避位置にある。
【0026】
二重装填防止シャッタ32には、ディスク搬送ローラ31を回転可能に支持する軸受36が設けられている。右腕部32cには、ディスク搬送機構15の一部である搬送ギア37が取り付けられている。この搬送ギア37は、ディスク搬送ローラ31と一体化され、一緒に回転する。
【0027】
ベゼル4は、スロット4aが形成されたベゼル本体40と、このベゼル本体40に着脱自在に取り付けた遮音(騒音低減)シャッタ41とを備えている。遮音シャッタ41は、スロット4aの全範囲を閉じて、ディスクD1の回転中に発生し、スロット4aから漏れ出す騒音(例えば、スピンドルモータ21の駆動音やディスクD1の風切り音等)を低減する。この遮音シャッタ41は、スロット4aを閉じる本体部41aと、この本体部41aの左右に設けられた左腕部41b及び右腕部41cとからなる。各腕部41b,41cには、左バネ掛け部41d、右バネ掛け部41eが形成されている。左腕部41bの内側面には、二重装填防止シャッタ32に連動して回転するための第1連動ボス41f、第2連動ボス41gが形成されている。二重装填防止シャッタ32の本体部32aは、第1,第2連動ボス41f,41gの間に通されている。
【0028】
遮音シャッタ41は、各腕部41b,41cが、ベゼル本体40に設けられた軸43,44を中心にして回転可能にベゼル本体40に取り付けられ、本体部41aによりスロット4aを閉じる閉じ位置(図11参照)と、スロット4aを開放する開き位置(図7参照)との間で回転する。第1,第2連動ボス41f,41gの隙間は、本体部32aの厚みよりも広く、遮音シャッタ41が開き位置にあるときには、第1連動ボス41fと本体部32aとの間に隙間があり、遮音シャッタ41が閉じ位置にあるときには、第2連動ボス41gと本体部32aとの間には隙間がある。
【0029】
ベゼル本体40の左右の内側面には、それぞれバネ掛け部40aが形成されている。各バネ掛け部40aには、左トグルバネ45及び右トグルバネ46の一端が掛けられ、これら左右トグルバネ45,46の他端は、左右バネ掛け部41d,41eに掛けられている。遮音シャッタ41は、閉じ位置に位置するときには、各トグルバネ45,46により閉じ位置に向けて付勢され、開き位置に位置するときには、各トグルバネ45,46により開き位置に向けて付勢されている。また、ベゼル本体40の内側面には、閉じ位置に回転された遮音シャッタ41が当接するゴム47が貼り付けられている。なお、符号40bは、ビス5が挿通される挿通孔が形成され、ベゼル本体40を上フレーム12に取り付けるための取付ボスである。ビス5は、この取付ボス40bの挿通孔を通して上フレーム12のビス締め孔12aにビス締めされている。
【0030】
上フレーム12の中心部よりも前方には、ディスクD1の挿入を検知する左右一対の左ディスク検知アーム51、右ディスク検知アーム52が配置されている。これら各ディスク検知アーム51,52は、下方に突出したディスク検知部51a,52aでディスクD1を検知し、軸53,54を中心にして揺動する。二重装填防止シャッタ32が閉じ位置にあるときには、ディスク検知部51a,52aは、本体部32aの左右それぞれに形成された挿通孔32dに挿通される。
【0031】
図12〜図15に示すように、各ディスク検知アーム51,52には、ギア51b,52bが形成されている。各ディスク検知アーム51,52の間には、左連結ギア55、右連結ギア56が配置されている。各連結ギア55,56には、ギア51b,52bに噛合する第1ギア55a,56aと、互いに噛合する第2ギア55b,56bとが形成され、軸57,58を中心にして揺動する。左連結ギア55は、バネ59(図3参照)により図12において反時計方向に付勢され、右連結ギア56は、バネ60(図3参照)により時計方向に付勢されている。なお、図12〜図15は、上フレーム12を下側から見た平面図である。
【0032】
右ディスク検知アーム52は、制御回路基板14に設けられたディスク検知スイッチ18を押すスイッチ押圧レバー(図示せず)に連結されている。
【0033】
上フレーム12の中心部よりも後方には、ディスクD1を支持する左右一対の左ディスク支持アーム61、右ディスク支持アーム62が配置されている。これら各ディスク支持アーム61,62は、下方に突出したディスク支持部61a,62aでディスクD1の前端部を支持し、軸63,64を中心にして揺動する。
【0034】
各ディスク支持アーム61,62には、互いに噛合するギア61b,62bが形成されている。左ディスク支持アーム61は、バネ65により図12において時計方向に付勢され、各ギア61b,62bの噛合により、右ディスク支持アーム62は反時計方向に付勢されている。
【0035】
右ディスク支持アーム62には、リンクアーム67が回転可能に取り付けられている。このリンクアーム67は、一端に形成されたディスク当接部67aにディスクD1の前端部が当接し、ディスクD1の押圧により、軸68を中心に揺動する。リンクアーム67の他端に形成された押圧部67bは、前後方向に移動可能なスライドレバー71を押圧して前方に移動させる。スライドレバー71には、押圧部67bにより押圧される押圧突起71aが形成されている。
【0036】
スライドレバー71の前方には、ラックギア72aが形成されたリンクレバー72が配されている。このリンクレバー72は、バネ(図示せず)により後方に付勢されている。
【0037】
リンクレバー72の下方には、二重装填防止シャッタ32を閉じ位置まで回転させるシャッタレバー73が配置されている。このシャッタレバー73には、二重装填防止シャッタ32に設けられた軸受36に当接して二重装填防止シャッタ32を回転させるシャッタ当接部73aと、ラックギア73bとが形成されている。シャッタレバー73は、リンクレバー72に形成された押圧部72bにより押圧される。また、シャッタレバー73には、カムレバー74が連結されている。このカムレバー74は、バネ75により後方に向けて付勢されている。
【0038】
上フレーム12の右端部(図12における左端部)には、ディスク搬送機構15の一部であるギアトレイン80が配置されている。このギアトレイン80は、それぞれ2段ギアの第1ギア81〜第4ギア84からなり、第1ギア81は下フレーム11に設けられたギアトレイン17に噛合し、第4ギア84は、二重装填防止シャッタ32が開き位置にあるときに、搬送ギア37に噛合する。第2ギア82は、リンクレバー72及びシャッタレバー73が前方に移動したときに、ラックギア72a,73bに噛合する。
【0039】
上フレーム12の中心部には、クランパ90が配置されている。このクランパ90には、鉄板が取り付けられている。クランパ90の左右には、クランパ90を保持する保持位置(図12参照)と、保持を解除する保持解除位置(図15参照)との間で回転する左右一対の左保持アーム91、右保持アーム92が配置されている。
【0040】
各保持アーム91,92の後方には、各保持アーム91,92を回転させる左右一対の左スライドレバー93、右スライドレバー94が配置されている。各スライドレバー93,94は、バネ(図示せず)により内側方向に付勢されている。
【0041】
各スライドレバー93,94の内側端部には、ラックギア93a,94aが形成されている。このラックギア93aは左連結ギア95に噛合し、ラックギア94aは右連結ギア96に噛合している。これら各連結ギア95,96は、上フレーム12に回転可能に取り付けられ、互いに噛合している。各スライドレバー93,94には、各ディスク支持アーム61,62を押圧して回転させる押圧部93b,94bが形成されている。
【0042】
右スライドレバー94の一端に形成されたカム突起94cは、カムレバー74に形成されたカム溝74aに挿入されている。右スライドレバー94は、カム突起94cがカム溝74aに沿って移動することによって移動する。
【0043】
次に上記実施形態の作用について説明する。ディスクD1の挿入前には、図7に示すように、二重装填防止シャッタ32及び遮音シャッタ41は、各スロット3a,4aを開放する開き位置にセットされ、ディスクD1の挿入を可能にしている。
【0044】
図8及び図13に示すように、ディスクD1がベゼル4のスロット4aから挿入されると、ディスクD1が左右ディスク検知アーム51,52の各ディスク検知部51a,52aに当接し、ディスクD1の押込みに応じて、左ディスク検知アーム51は、軸53を中心にして図13において反時計方向に回転し、右ディスク検知アーム52は、軸54を中心にして図13において時計方向に回転する。
【0045】
右ディスク検知アーム52が回転されると、スイッチ押圧レバーによりディスク検知スイッチ18がONされる。このディスク検知スイッチ18のON信号に基づいて、ローディングモータ16が回転する。このローディングモータ16の回転は、ギアトレイン17、ギアトレイン80を介して搬送ギア37に伝達され、二重装填防止シャッタ32のディスク搬送ローラ31が図8において時計方向に回転する。
【0046】
ディスクD1が挿入されると、二重装填防止シャッタ32は図8において時計方向に回転され、ディスクD1はディスクガイド30とディスク搬送ローラ31との間で挟持される。そして、ディスク搬送ローラ31の回転により、ディスクD1は本体ケース3内に搬入される。この状態でも、本体部32aと第1連動ボス41fとの間には隙間があるから、ディスクD1よりも厚いディスクが挿入され、二重装填防止シャッタ32が図8に示す位置から更に回転された場合でも、本体部32aが第1連動ボス41fに当接することがない。
【0047】
ディスクD1が搬入されると、図14に示すように、ディスクD1の後端部が左右ディスク支持アーム61,62のディスク支持部61a,62aに当接し、左ディスク支持アーム61は、軸63を中心にして図14において反時計方向に回転し、右ディスク支持アーム62は、軸64を中心にして図14において時計方向に回転する。
【0048】
ディスクD1の更なる搬入により、ディスクD1の後端部がリンクアーム67のディスク当接部67aに当接し、リンクアーム67は、軸68を中心にして図14において反時計方向に回転する。
【0049】
ディスクD1が図14に示す記録/再生位置まで搬入されると、リンクアーム67の押圧部67bは、スライドレバー71を押圧して前方に移動させる。スライドレバー71が前方に移動すると、スライドレバー71に押圧されてリンクレバー72が前方に移動し、リンクレバー72のラックギア72aが、ギアトレイン80の第2ギア82に噛合する。
【0050】
ラックギア72aが第2ギア82に噛合すると、ローディングモータ16の回転がリンクレバー72に伝達され、リンクレバー72は前方に移動する。リンクレバー72が前方に移動すると、シャッタレバー73は、リンクレバー72の押圧部72bにより押圧されて前方に移動し、ラックギア73bが第2ギア82に噛合する。これにより、ローディングモータ16の回転によりシャッタレバー73が前方に移動する。
【0051】
図15に示すように、シャッタレバー73が前方に移動すると、シャッタレバー73に連結されたカムレバー74も前方に移動する。右スライドレバー94は、カム突起94cがカム溝74aに嵌合されているから、カム溝74aに沿って外側に移動する。
【0052】
右スライドレバー94が外側に移動すると、右スライドレバー94のラックギア94aにより右連結ギア96が回転され、この回転が、左連結ギア95を介して左スライドレバー93のラックギア93aに伝達され、左スライドレバー93も外側に移動する。この各スライドレバー93,94の移動により、左右保持アーム91,92が、保持解除位置まで回転し、クランパ90の保持が解除される。
【0053】
クランパ90には、鉄板が取り付けられているから、保持が解除されると、クランプヘッド23に設けられた磁石24により引き寄せられる。これにより、クランプヘッド23がディスクD1の中心孔D1aに入り込み、クランプヘッド23とクランパ90との間でディスクD1がクランプされる(図9参照)。
【0054】
また、クランパ90の保持を解除するのと同時に、各スライドレバー93,94の押圧部93b,94bにより左右ディスク支持アーム61,62を押圧して、左右ディスク支持アーム61,62をディスクD1から離れる方向に回転させる。この回転により、リンクアーム67もディスクD1から離れる。これにより、ディスククランプ時には、ディスクD1はフリーな状態となっている。
【0055】
さらに、クランパ90の保持を解除するのと同時に、図9に示すように、シャッタレバー73のシャッタ当接部73aが、二重装填防止シャッタ32に設けられた軸受36に当接してこれを押圧し、二重装填防止シャッタ32を図9において時計方向に回転させる。
【0056】
二重装填防止シャッタ32が回転されると、ディスク搬送ローラ31がディスクD1から離れた後、本体部32aが遮音シャッタ41の第1連動ボス41fに当接する。この状態から更に二重装填防止シャッタ32が回転されると、図10に示すように、本体部32aが遮音シャッタ41の第1連動ボス41fを押圧し、遮音シャッタ41が図10において時計方向に回転される。
【0057】
図11に示すように、二重装填防止シャッタ32が閉じ位置まで回転されると、これに連動して遮音シャッタ41も閉じ位置まで回転されてゴム47に密着し、スロット4aの全範囲が閉じられる。遮音シャッタ41は、閉じ位置に位置するときには、左右トグルバネ45,46により閉じ位置に向けて付勢される。
【0058】
ディスクD1が本体ケース3内に装填されているときには、二重装填防止シャッタ32が閉じ位置に回転されるから、別のディスクが誤って装填されるのが防止される(例え、遮音シャッタ41をこじ開けて別のディスクを装填しようとしても、二重装填防止シャッタ32により阻止される)。
【0059】
ディスクD1のクランプと、各シャッタ32,41によるスロット3a,4aの閉鎖が行われると、ローディングモータ16が停止され、スピンドルモータ21が回転する。スピンドルモータ21が回転すると、ターンテーブル22、クランプヘッド23及びクランパ90によって、ディスクD1が高速回転する。このディスクD1の高速回転中に、ピックアップヘッド28がディスクD1の半径方向に移動して、情報の記録又は再生が行われる。このディスクD1の回転中に騒音が発生するが、遮音シャッタ41で低減され、スロット4aから漏れ出るのが防止される。
【0060】
また、ディスク搬送ローラ31によりディスクD1が記録/再生位置に搬入されて、ディスク搬送ローラ31がディスクD1から離れた後に、本体部32aが第1連動ボス41fに当接して遮音シャッタ41の回転が開始される。これにより、ディスクD1の搬入時には、ディスク搬送ローラ31に、遮音シャッタ41を回転させるための負荷がかかることがないから、ディスクD1の搬入が確実に行われる。
【0061】
本体ケース3内に装填されたディスクD1を搬出する場合は、情報機器からの指令がディスク装置2に送られる。ディスク装置2の制御回路基板14に設けられた制御回路(図示せず)は、まずスピンドルモータ21を停止させ、次にローディングモータ16を逆転させる。このローディングモータ16の逆転により、シャッタレバー73が後方に移動する。このシャッタレバー73の移動により、二重装填防止シャッタ32がバネ34の付勢により図11において反時計方向に回転する。
【0062】
二重装填防止シャッタ32が回転すると、本体部32aが遮音シャッタ41の第2連動ボス41gを押圧し、遮音シャッタ41が図11において反時計方向に回転される。そして、二重装填防止シャッタ32が図7に示す開き位置まで回転されると、これに連動して遮音シャッタ41も開き位置まで回転され、スロット3a,4aが開放される。さらに、搬送ギア37が第4ギア84に噛合し、ディスク搬送ローラ31が回転(逆転)する。遮音シャッタ41は、開き位置に位置するときには、左右トグルバネ45,46により開き位置に向けて付勢される。
【0063】
また、シャッタレバー73の後方への移動が開始されると、カムレバー74も後方に移動する。右スライドレバー94は、カム突起94cがカム溝74aに嵌合されているから、右スライドレバー94はカム溝74aに沿って内側に移動し、左スライドレバー93も内側に移動する。この各スライドレバー93,94の移動により、左右保持アーム91,92が、保持位置まで回転し、クランパ90が保持され、クランパ90によるディスクD1のクランプが解除される。
【0064】
ディスクD1は、クランプが解除された後、ディスク搬送ローラ31の回転により図12に示すイジェクト位置まで搬出される。ディスクD1がイジェクト位置まで搬出されると、ディスク検知スイッチ18がOFFされ、ディスク検知スイッチ18からのON信号の出力が停止される。このON信号の出力停止に基づいて、ローディングモータ16の回転が停止される。
【0065】
なお、上記実施形態では、二重装填防止シャッタ32にディスク搬送ローラ31を取り付けているが、二重装填防止シャッタを省略し、図16に示すように、左ローラ支持板101と右ローラ支持板102との間にディスク搬送ローラ31を回転可能に取り付けてもよい。この場合、左ローラ支持板101に、遮音シャッタ41の第1連動ボス41fと第2連動ボス41gとの間に挿入される挿入リブ101aを形成する。この実施例では、遮音シャッタ41が漏音防止と、ディスクD1の二重装填防止の両機能を達成する。
【0066】
なお、二重装填防止シャッタからディスク搬送ローラを省略してもよい。この場合は、遮音シャッタは二重装填防止シャッタに連動して回転することになる。また、遮音シャッタを回転させる専用の駆動機構を設けてもよい。
【0067】
さらに、遮音シャッタに、二重装填防止シャッタに連動させるための孔を形成し、この連動用の孔に、二重装填防止シャッタに形成した突起を挿入してもよい。また、遮音シャッタを二重装填防止シャッタに固定してもよい。
【0068】
ディスク回転による騒音が目立たない環境下でディスク装置が使用されることがある。このようなディスク装置では、遮音シャッタは不要であるから、遮音シャッタを取り付けていないベゼルを本体ケースに取り付ける。こうすると、遮音機能付ディスク装置と、遮音機能なしディスク装置の二機種を簡単に作ることができるので、機種変更が容易となる。遮音シャッタを取り付けない場合であっても、二重装填防止シャッタがディスクの二重装填を防止する機構として機能する。
【0069】
また、上記実施形態では、直径12cmのディスクD1専用のディスク装置に本発明を実施したが、直径8cmのディスク専用のディスク装置に実施してもよく、さらには、8cmディスクと12cmディスクとの兼用にしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
2 ディスク装置
3 本体ケース
3a 本体スロット
4 ベゼル
4a スロット
31 ディスク搬送ローラ
32 二重装填防止シャッタ
32a 本体部32a
40 ベゼル本体
41 遮音シャッタ
41f 第1連動ボス
41g 第2連動ボス
45,46 左右トグルバネ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロットからディスクが搬入または搬出されるディスク装置の前面に着脱自在に取り付けられるベゼル本体と、
前記ベゼル本体に取り付けられ、前記ディスク装置内に設けられた駆動部材に連動して、前記スロットを閉鎖して前記スロットから漏れ出る前記ディスク回転中の騒音を低減する閉じ位置と、前記スロットを開く開き位置とに変位する遮音シャッタと、
を備えることを特徴とするベゼル。
【請求項2】
前記駆動部材は、前記ディスクに当接して前記ディスクを搬送する搬送位置と、前記搬送位置から退避した退避位置との間で変位可能なディスク搬送ローラであることを特徴とする請求項1記載のベゼル。
【請求項3】
前記駆動部材は、前記ディスク装置の本体ケースに設けられた本体スロットの一部を閉鎖して前記ディスクの挿入を阻止する閉じ位置と、前記本体スロットを開いて前記ディスクの挿入を許容する開き位置との間で変位可能な二重装填防止シャッタであることを特徴とする請求項1または2記載のベゼル。
【請求項4】
前記駆動部材は、前記ディスクが前記ディスク装置内へ搬入された直後に、前記遮音シャッタを前記閉じ位置へ変位させることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ記載のベゼル。
【請求項5】
前記遮音シャッタが前記閉じ位置にあるときには前記遮音シャッタを前記閉じ位置に向けて付勢し、前記開き位置にあるときには前記開き位置に向けて付勢するトグルバネを備えることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載のベゼル。
【請求項6】
スロットを通してディスクが搬入または搬出される本体ケースと、
前記本体ケースの前面に着脱自在に取り付けられたベゼル本体と、
前記ベゼル本体に取り付けられ、前記本体ケース内に設けられた駆動部材に連動して、前記スロットを閉鎖して前記スロットから漏れ出る騒音を低減する閉じ位置と、前記スロットを開く開き位置とに変位する遮音シャッタと、
を備えることを特徴とするディスク装置。
【請求項1】
スロットからディスクが搬入または搬出されるディスク装置の前面に着脱自在に取り付けられるベゼル本体と、
前記ベゼル本体に取り付けられ、前記ディスク装置内に設けられた駆動部材に連動して、前記スロットを閉鎖して前記スロットから漏れ出る前記ディスク回転中の騒音を低減する閉じ位置と、前記スロットを開く開き位置とに変位する遮音シャッタと、
を備えることを特徴とするベゼル。
【請求項2】
前記駆動部材は、前記ディスクに当接して前記ディスクを搬送する搬送位置と、前記搬送位置から退避した退避位置との間で変位可能なディスク搬送ローラであることを特徴とする請求項1記載のベゼル。
【請求項3】
前記駆動部材は、前記ディスク装置の本体ケースに設けられた本体スロットの一部を閉鎖して前記ディスクの挿入を阻止する閉じ位置と、前記本体スロットを開いて前記ディスクの挿入を許容する開き位置との間で変位可能な二重装填防止シャッタであることを特徴とする請求項1または2記載のベゼル。
【請求項4】
前記駆動部材は、前記ディスクが前記ディスク装置内へ搬入された直後に、前記遮音シャッタを前記閉じ位置へ変位させることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ記載のベゼル。
【請求項5】
前記遮音シャッタが前記閉じ位置にあるときには前記遮音シャッタを前記閉じ位置に向けて付勢し、前記開き位置にあるときには前記開き位置に向けて付勢するトグルバネを備えることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載のベゼル。
【請求項6】
スロットを通してディスクが搬入または搬出される本体ケースと、
前記本体ケースの前面に着脱自在に取り付けられたベゼル本体と、
前記ベゼル本体に取り付けられ、前記本体ケース内に設けられた駆動部材に連動して、前記スロットを閉鎖して前記スロットから漏れ出る騒音を低減する閉じ位置と、前記スロットを開く開き位置とに変位する遮音シャッタと、
を備えることを特徴とするディスク装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−209002(P2012−209002A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−75200(P2011−75200)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000003676)ティアック株式会社 (339)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000003676)ティアック株式会社 (339)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]