説明

ボールネジ装置

【課題】ボールネジナットに最も近いシール部材の位相調整を行うだけで二以上のシール部材の夫々のシール効果が確実に得られるボールネジ装置を提供する。
【解決手段】ボールネジナット2にナットネジ孔13を形成し、内側シール部材4のナットネジ孔13に対向する位置に内側ネジ部材7用の位相調整用内側挿通孔14を形成し、内側シール部材4に内側ネジ孔15を形成し、外側シール部材5の内側ネジ孔15に対向する位置に外側挿通孔16を形成し、外側挿通孔16に挿通した外側ネジ部材7を内側ネジ孔15に螺合して内側シール部材4に外側シール部材5を固定したときに内側シール部材4の内側シールリップ10の内形と外側シール部材5の外側シールリップ11の内形との位相差を内側シールリップ10と外側シールリップ11との軸線方向距離及びボールネジ軸1のボールネジ溝の条数及びリードに応じた所定位相差とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールネジ装置に関するものであり、特にボールネジナットの軸線方向端部にシール部材を取付けて使用するボールネジ装置に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
ボールネジ装置は、ボールネジ軸に雄ボールネジ溝を形成すると共に、ボールネジナットに雌ボールネジ溝を形成し、それら雌雄ボールネジ溝間にボール(鋼球)を介装し、鋼球が転動することにより滑らかな回転−直動運動を可能とするものである。ボールと雌雄ボールネジ溝との間に異物が介入すると滑らかな回転−直動運動を確保できないので、例えばボールネジナットの軸線方向端部にシール部材を取付け、シール部材のシールリップを雄ボールネジ溝の内部を含めてボールネジ軸の外形に接触させ、もって異物の侵入を防止するボールネジ装置もある。下記特許文献1では、ボールネジナットの軸線方向端部に二以上のシール部材を多重に取付けるボールネジ装置が記載されている。また、この特許文献1には、例えば薄板状のシール部材を二枚、軸線方向に多重に取付ける場合、各シール部材のシールリップ位置でのボールネジ軸のボールネジ溝は位相がずれているので、夫々の位相に合わせて各シール部材をボールネジナットに固定することも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−364726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記特許文献1に記載されるボールネジ装置では、シール部材自体のボールネジ軸又はボールネジナットに対する回転方向への位相調整ができない。例えばボールネジナットの軸線方向所定端面にシール部材を取付ける場合、ボールネジナットの軸線方向所定端面に取付けられたシール部材のシールリップとボールネジ軸のボールネジ溝との位相は設計上一定であるが、実質的には製造誤差などによって両者の位相がずれていることもある。このような場合にボールネジ軸の外形とシール部材のシールリップとの良好な接触を得るためには、シール部材自体のボールネジ軸又はボールネジナットに対する位相調整が必要となる。
【0005】
シール部材自体の回転方向への位相調整は、例えばシール部材を取付対象に取付けるためのネジ部材のネジ部を挿通する挿通孔を回転方向に長孔化(長手化)すればよい。しかしながら、二以上のシール部材をボールネジナットの軸線方向端部に多重に取付ける場合、単に全てのシール部材のネジ部材挿通孔を長孔化したのでは、全てのシール部材を個々に位相調整しなければならず、面倒なだけでなく、各シール部材が確実にシール効果を発揮しているか否かを判定しにくい。例えば、薄板状のシール部材を二枚取付ける場合、ボールネジナットに接触するシール部材を内側シール部材、内側シール部材の直近のシール部材を外側シール部材とすると、内側シール部材のシール効果を確認しながら当該内側シール部材の位相調整を行った後、外側シール部材のシール効果を確認しながら当該外側シール部材の位相調整をしようとしても、そのシール効果は外側シール部材のシール効果なのか内側シール部材のシール効果によるものなのかを判定できない。
【0006】
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、二以上のシール部材をボールネジナットの軸線方向端部に多重に取付ける場合であっても、ボールネジナットに最も近いシール部材の位相調整を行うだけで各シール部材のシール効果が確実に得られるボールネジ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のボールネジ装置は、ボールネジナットの軸線方向端部に二以上のシール部材を軸線方向に多重に取付け且つ各シール部材のシールリップがボールネジ軸の外形に接触するボールネジ装置であって、ボールネジナットに最も近いシール部材を内側シール部材、内側シール部材に最も近いシール部材を外側シール部材とした場合、前記ボールネジナットの軸線方向端部の所定軸線方向端面の所定位置に形成され且つ内側シール部材を固定するための内側ネジ部材を螺合するナットネジ孔と、内側シール部材の前記ナットネジ孔に対向する位置に形成され且つ前記内側ネジ部材のネジ部を挿通し且つボールネジナット又はボールネジ軸の回転方向に長手な位相調整用内側挿通孔と、少なくとも内側シール部材の外側シール部材側端面の所定位置に形成され且つ外側シール部材を固定するための外側ネジ部材を螺合する内側ネジ孔と、外側シール部材の前記内側ネジ孔に対向する位置に形成され且つ前記外側ネジ部材のネジ部を挿通する外側挿通孔とを備え、前記外側挿通孔に外側ネジ部材のネジ部を挿通し且つ前記内側ネジ孔に外側ネジ部材を螺合して内側シール部材に外側シール部材を固定したときに内側シール部材の内側シールリップの内形と外側シール部材の外側シールリップの内形との位相差を内側シール部材の内側シールリップと外側シール部材の外側シールリップとの軸線方向距離及びボールネジ軸のボールネジ溝の条数及びリードに応じた所定位相差としたことを特徴とするものである。
【0008】
また、前記外側シール部材のボールネジナットと反対側に更に外外側シール部材を取付ける場合、少なくとも外側シール部材の外外側シール部材側端面の所定位置に形成され且つ外外側シール部材を固定するための外外側ネジ部材を螺合する外側ネジ孔と、外外側シール部材の前記外側ネジ孔に対向する位置に形成され且つ前記外外側ネジ部材のネジ部を挿通する外外側挿通孔とを備え、前記外外側挿通孔に外外側ネジ部材のネジ部を挿通し且つ前記外側ネジ孔に外外側ネジ部材を螺合して外側シール部材に外外側シール部材を固定したときに外側シール部材の外側シールリップの内形と外外側シール部材の外外側シールリップの内形との位相差を外側シール部材の外側シールリップと外外側シール部材の外外側シールリップとの軸線方向距離及びボールネジ軸のボールネジ溝の条数及びリードに応じた所定位相差としたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
而して、本発明のボールネジ装置によれば、ボールネジナットの軸線方向端部の所定軸線方向端面の所定位置にナットネジ孔を形成し、内側シール部材のナットネジ孔に対向する位置に位相調整用内側挿通孔を形成し、内側シール部材の外側シール部材側端面の所定位置に内側ネジ孔を形成し、外側シール部材の内側ネジ孔に対向する位置に外側挿通孔を形成し、外側挿通孔に外側ネジ部材のネジ部を挿通し且つ内側ネジ孔に外側ネジ部材を螺合して内側シール部材に外側シール部材を固定したときに内側シール部材の内側シールリップの内形と外側シール部材の外側シールリップの内形との位相差を内側シール部材の内側シールリップと外側シール部材の外側シールリップとの軸線方向距離及びボールネジ軸のボールネジ溝の条数及びリードに応じた所定位相差としたことにより、ボールネジナットに最も近い内側シール部材の位相を調整するだけで内側シール部材のシール効果も外側シール部材のシール効果も確実に得られる。
【0010】
また、外側シール部材のボールネジナットと反対側に更に外外側シール部材を取付ける場合、外側シール部材の外外側シール部材側端面の所定位置に外側ネジ孔を形成し、外外側シール部材の外側ネジ孔に対向する位置に外外側挿通孔を形成し、外外側挿通孔に外外側ネジ部材のネジ部を挿通し且つ外側ネジ孔に外外側ネジ部材を螺合して外側シール部材に外外側シール部材を固定したときに外側シール部材の外側シールリップの内形と外外側シール部材の外外側シールリップの内形との位相差を外側シール部材の外側シールリップと外外側シール部材の外外側シールリップとの軸線方向距離及びボールネジ軸のボールネジ溝の条数及びリードに応じた所定位相差としたことにより、ボールネジナットに最も近い内側シール部材の位相を調整するだけで内側シール部材のシール効果も外側シール部材のシール効果も外外側シール部材のシール効果も確実に得られる。また、これを順次繰り返すことで、二以上のシール部材をボールネジナットに多重に取付ける場合であっても、ボールネジナットに最も近い内側シール部材の位相調整を行うだけで各シール部材のシール効果が確実に得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のボールネジ装置の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1のボールネジ装置のボールネジナットの軸線方向端面の軸線方向矢視図である。
【図3】図2のボールネジナットの軸線方向端面に内側シール部材を取付けた状態の軸線方向矢視図である。
【図4】図3の内側シール部材に外側シール部材を取付けた状態の軸線方向矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明のボールネジ装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のボールネジ装置の説明図である。図中の符号1はボールネジ軸、符号2はボールネジナットであり、ボールネジ軸1には雄ボールネジ溝が、ボールネジナット2には雌ボールネジ溝が形成され、雌雄ボールネジ溝の間に複数のボール3が介装されている。例えばボールネジナット2の回転を規制しながらボールネジ軸1を回転するとボールネジナット2が直動する。このとき、雌雄ボールネジ溝間に介装されているボール3が転動するため、滑らかな回転−直動運動が達成される。
【0013】
本実施形態では、ボールネジナット2の軸線方向図示右端部の図示右端面に二つ(二枚)の薄板状シール部材4、5を多重に取付ける。このうち、ボールネジナット2に最も近いシール部材4、即ち図示左方のシール部材4を内側シール部材4と定義し、内側シール部材4に最も近いシール部材5、即ち図示中央のシール部材5を外側シール部材と定義し、後述するように外側シール部材5のボールネジナット2と反対側に更にシール部材6を取付ける場合、そのシール部材6を外外側シール部材6と定義する。また、本実施形態では、内側シール部材4は内側ネジ部材7でボールネジナット2に固定し、外側シール部材5は外側ネジ部材8で内側シール部材4に固定し、外外側シール部材6は外外側ネジ部材9で外側シール部材5に固定する。また、内側シール部材4には内側シールリップ10が形成され、外側シール部材5には外側シールリップ11が形成され、外外側シール部材6には外外側シールリップ12が形成され、夫々のシール部材4〜6の全てのシールリップ10〜12がボールネジ軸1の外形に接触してシール効果を発生する。
【0014】
図2は、前記内側シール部材4をボールネジナット2に固定するために、ボールネジナット2の図1に示す右端面に形成されたナットネジ孔13の軸線方向矢視図である。本実施形態では、ナットネジ孔13は、図2の図示上方及び右下方及び左下方の3カ所に等間隔に形成されている。
図3は、前記ナットネジ孔13に内側ネジ部材7を螺合してボールネジナット2に内側シール部材4を固定した状態の軸線方向矢視図である。内側シール部材4のうち、前記ナットネジ孔13に対向する位置には、内側ネジ部材7のネジ部を挿通し且つ内側シール部材4の回転方向への位相を調整するためにボールネジナット2又はボールネジ軸1の回転方向に長手な位相調整用内側挿通孔14が計3つ形成されている。また、この内側シール部材4には、少なくとも図1の外側シール部材5側端面、即ち図3の手前側の端面に、外側シール部材5を内側シール部材4に固定するための内側ネジ孔15が形成されている。少なくとも外側シール部材5側端面としたのは、内側ネジ孔15がボールネジナット2側端面まで貫通していてもよいためであり、しかしながら外側シール部材5を内側シール部材4に固定するための内側ネジ孔15であるから、内側シール部材4の外側シール部材5側端面に開口していることは必須である。本実施形態では、内側ネジ孔15は、図3の図示下方及び右上方及び左上方の3カ所に等間隔に形成されている。
【0015】
図4は、前記内側ネジ孔15に外側ネジ部材8を螺合して内側シール部材4に外側シール部材5を固定した状態の軸線方向矢視図である。外側シール部材5のうち、前記内側ネジ孔15に対向する位置には、外側ネジ部材8のネジ部を挿通するための外側挿通孔16が計3つ形成されている。また、この外側シール部材5には、前記内側ネジ部材7に対向する位置に、当該内側ネジ部材7の頭部を収納する、或いは当該内側ネジ部材7を操作するための外側貫通孔17が開設されている。
【0016】
本実施形態では、前記外側挿通孔16に外側ネジ部材8のネジ部を挿通し且つ内側ネジ孔15に外側ネジ部材8を螺合して内側シール部材4に外側シール部材5を固定したときに内側シール部材4の内側シールリップ10の内形と外側シール部材5の外側シールリップ11の内形との位相差を、内側シール部材4の内側シールリップ10と外側シール部材5の外側シールリップ11との軸線方向距離及びボールネジ軸1のボールネジ溝の条数及びリードに応じた所定位相差とした。例えば、ボールネジ軸1のボールネジ溝の条数が1でリードがL、内側シール部材4の内側シールリップ10と外側シール部材5の外側シールリップ11との軸線方向距離がxである場合、内側シール部材4の内側シールリップ10の内形と外側シール部材5の外側シールリップ11の内形との位相差φは、φ=(x/L)×360°で表れる。
【0017】
このように外側挿通孔16に外側ネジ部材8のネジ部を挿通し且つ内側ネジ孔15に外側ネジ部材8を螺合して内側シール部材4に外側シール部材5を固定したときの内側シール部材4の内側シールリップ10の内形と外側シール部材5の外側シールリップ11の内形との位相差を規定することにより、ボールネジナット2に最も近い内側シール部材4の位相を調整するだけで内側シール部材4のシール効果も外側シール部材5のシール効果も確実に得られる。
【0018】
また、図1に二点鎖線で示すように、外側シール部材5のボールネジナット2と反対側に更に外外側シール部材6を取付ける場合、外側シール部材5の外外側シール部材6側端面の所定位置に外側ネジ孔を形成し、外外側シール部材6の外側ネジ孔に対向する位置に外外側挿通孔を形成し、外外側挿通孔に外外側ネジ部材9のネジ部を挿通し且つ外側ネジ孔に外外側ネジ部材9を螺合して外側シール部材5に外外側シール部材6を固定したときに外側シール部材5の外側シールリップ11の内形と外外側シール部材6の外外側シールリップ12の内形との位相差を外側シール部材5の外側シールリップ11と外外側シール部材6の外外側シールリップ12との軸線方向距離及びボールネジ軸1のボールネジ溝の条数及びリードに応じた所定位相差とすれば、ボールネジナット2に最も近い内側シール部材4の位相を調整するだけで内側シール部材4のシール効果も外側シール部材5のシール効果も外外側シール部材6のシール効果も確実に得られる。また、これを順次繰り返すことで、二以上のシール部材をボールネジナット2に多重に取付ける場合であっても、ボールネジナット2に最も近い内側シール部材4の位相調整を行うだけで各シール部材のシール効果が確実に得られる。
【0019】
なお、前記実施形態では、ボールネジナット2に内側シール部材4を直接取付け、内側シール部材4に外側シール部材5を直接取付け、外側シール部材5に外外側シール部材6を直接取付けているが、夫々の間には、シール部材以外の部材が介装されていてもよく、例えばシール部材を保持するための金属製薄板材などから構成される保持部材などを介装してもよい。何れの場合も、ボールネジナット2に最も近いシール部材を内側シール部材4、内側シール部材4に最も近いシール部材を外側シール部材5、外側シール部材5のボールネジナット2と反対側に取付けられるシール部材を外外側シール部材6とすれば、全てのシール部材に本発明が適用できる。
【符号の説明】
【0020】
1はボールネジ軸
2はボールネジナット
3はボール
4は内側シール部材
5は外側シール部材
6は外外側シール部材
7は内側ネジ部材
8は外側ネジ部材
9は外外側ネジ部材
10は内側シールリップ
11は外側シールリップ
12は外外側シールリップ
13はナットネジ孔
14は位相調整用内側挿通孔
15は内側ネジ孔
16は外側挿通孔
17は外側貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボールネジナットの軸線方向端部に二以上のシール部材を軸線方向に多重に取付け且つ各シール部材のシールリップがボールネジ軸の外形に接触するボールネジ装置であって、ボールネジナットに最も近いシール部材を内側シール部材、内側シール部材に最も近いシール部材を外側シール部材とした場合、前記ボールネジナットの軸線方向端部の所定軸線方向端面の所定位置に形成され且つ内側シール部材を固定するための内側ネジ部材を螺合するナットネジ孔と、内側シール部材の前記ナットネジ孔に対向する位置に形成され且つ前記内側ネジ部材のネジ部を挿通し且つボールネジナット又はボールネジ軸の回転方向に長手な位相調整用内側挿通孔と、少なくとも内側シール部材の外側シール部材側端面の所定位置に形成され且つ外側シール部材を固定するための外側ネジ部材を螺合する内側ネジ孔と、外側シール部材の前記内側ネジ孔に対向する位置に形成され且つ前記外側ネジ部材のネジ部を挿通する外側挿通孔とを備え、前記外側挿通孔に外側ネジ部材のネジ部を挿通し且つ前記内側ネジ孔に外側ネジ部材を螺合して内側シール部材に外側シール部材を固定したときに内側シール部材の内側シールリップの内形と外側シール部材の外側シールリップの内形との位相差を内側シール部材の内側シールリップと外側シール部材の外側シールリップとの軸線方向距離及びボールネジ軸のボールネジ溝の条数及びリードに応じた所定位相差としたことを特徴とするボールネジ装置。
【請求項2】
前記外側シール部材のボールネジナットと反対側に更に外外側シール部材を取付ける場合、少なくとも外側シール部材の外外側シール部材側端面の所定位置に形成され且つ外外側シール部材を固定するための外外側ネジ部材を螺合する外側ネジ孔と、外外側シール部材の前記外側ネジ孔に対向する位置に形成され且つ前記外外側ネジ部材のネジ部を挿通する外外側挿通孔とを備え、前記外外側挿通孔に外外側ネジ部材のネジ部を挿通し且つ前記外側ネジ孔に外外側ネジ部材を螺合して外側シール部材に外外側シール部材を固定したときに外側シール部材の外側シールリップの内形と外外側シール部材の外外側シールリップの内形との位相差を外側シール部材の外側シールリップと外外側シール部材の外外側シールリップとの軸線方向距離及びボールネジ軸のボールネジ溝の条数及びリードに応じた所定位相差としたことを特徴とする請求項1に記載のボールネジ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−107713(P2012−107713A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257712(P2010−257712)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】