説明

ボールマーカ

【課題】電池と発光素子を備えた発光するボールマーカにおいて、スイッチの操作を不用とし、小型化を図ると共に、泥や水など侵入を防ぐ。
【解決手段】磁石を具備したボールマーカホルダへの装着時に該ホルダの所定の位置と当接する装着部と、蛍光を発する発光素子と、該発光素子に電源を供給する電池と、磁力により該発光素子への電源供給を遮断し、該発光素子を消灯させる制御部とを具備。
【効果】容易に認識可能で、点灯・消灯の操作の必要が無く、泥・水などに強く、携帯性に優れた、使い勝手のよいボールマーカとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフのプレーにおいて、グリーン上で使用されるボールマーカに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフプレーにおいて、グリーン上でゴルフボールに替えて据え置かれるゴルフマーカには、コイン等の円盤状のものが使用されている。
このようなゴルフマーカの使い勝手を良くするために、
特許文献1のような一度地面に置かれても視認しやすい発光するボールマーカや、
特許文献2のような不使用時の携帯性を良くするためにボールマーカホルダに磁石を用いて吸着するボールマーカ等が発明・考案がされてきた。
【0003】
【特許文献1】特開2005-312870
【特許文献2】特開2006-187354
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の内部に電池と発光素子を備えた発光するボールマーカは、地面に置かれた時には位置が認識しやすいが、使用の前後にスイッチの操作が必要であり、消灯の操作を忘れて収納された場合には電池を無駄に消耗したり、操作部が機械式スイッチの場合には小型化しづらく、操作部から泥や水などが侵入し故障の原因になるという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
不使用時にホルダに装着された状態で携帯され、使用時にはゴルフボールのあった位置の目印として、該ゴルフボールに替えてグリーン上に据え置かれるボールマーカにおいて、
該ホルダへの装着時に該ホルダの所定の位置と当接する装着部と、
グランド上で視認性を高める蛍光を発する発光素子と、
該発光素子に電源を供給する電池と、
該発光素子と該電池の間に設けられ、該ホルダに装着された状態を検知した時は該電池から該発光素子への電源供給を遮断し、該発光素子を消灯させる制御部と、
を具備することを特徴とするボールマーカとする。
【0006】
前記ボールマーカは、前記ホルダが磁石を具備し、前記装着部が磁性体部分を具備し、
該磁性体を該磁性体部分との間に生じる磁気吸引力によって該ホルダの所定の位置と該装着部が当接することを特徴とし、
前記ボールマーカは、前記制御部が、ホール素子とスイッチング素子を具備し、該ホール素子で検知された磁気が大きい場合、ホルダに装着された状態であると判断して該スイッチング素子をオフ状態とし、前記電池から前記発光素子への電源供給を遮断する
ことを特徴とするボールマーカとする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のボールマーカによれば、容易に認識可能で、点灯・消灯の操作の必要が無く、泥・水などに強く、携帯性に優れた、使い勝手のよいボールマーカとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は本発明に係るボールマーカの実施例を示すイメージ図であり、図2は前記ボールマーカの内部の回路である。図2に示すように、ボールマーカ5は筺体4の内部に、ボタン電池1と該電池に直列に接続されたLED2とホールセンサ3と抵抗7を備えている。ここで筺体4は、透光性を有する密閉可能な樹脂製である。
ボタン電池1は吸着体を兼ね、ホールセンサはホール素子とホール素子の受ける磁力により制御されるスイッチング素子が内蔵されている。ボールマーカホルダ(図示せず)には磁石が付設されており、クリップなどにより衣類等に着装可能な機構を備えている。
【0009】
ボールマーカは、不使用時には衣類等に着装されたボールマーカホルダに磁力により吸着された状態で携帯される。ボールマーカがボールマーカホルダに当接しているとき、ホール素子には大きな磁力が加わっており、ホールセンサはボールマーカがボールマーカホルダにあるので使用されていない状態であると判断し、電池とLEDを接続しているスイッチング素子をOFF動作させて電力供給を遮断してLEDを消灯させている。
ボールマーカ使用時は、ボールマーカはボールマーカホルダに磁力により吸着されて保持されているだけであり、ボールマーカをボールマーカホルダから引き外すだけでよい。
ボールマーカをボールマーカホルダから取り外すと、ホールセンサに加わっていた磁力が小さくなりホールセンサはスイッチング素子をON動作させて電池からLEDの電力供給を行ってLEDを点灯させる。マーカ無いのLEDが点灯すると、筺体5は透過性があるのでボールマーカが光って見える。
ボールマーカを使用した後は、ボールマーカホルダに吸着させる。ボールマーカホルダにホールマーカを吸着させると、ホールセンサが磁力を感知して、スイッチング素子をOFF動作させてLEDを消灯させる。
このようにゴルフマーカホルダの磁石が、マーカの保持とLEDの消灯の両方に寄与している。
【0010】
したがって本発明のボールマーカには以下のようなメリットがある。
(1)グリーン上で発光素子が点灯するのでボールマーカの位置が容易に視認可能である。
(2)ボールマーカホルダからの着脱の度にいちいち発光素子のスイッチの操作する煩わしさがない。
(3)ボールマーカホルダに吸着させると自動消灯するので、電池を無駄にしない。
(4)発光・消灯は非接触により制御されるので、泥・水などの侵入で故障しない。
(5)ボールマーカがボールマーカホルダから意図せず脱落しとき、自動的に点灯するため容易に発見できる。
(6)磁石による保持なのでボールマーカホルダへの取り外し・取り付けが容易である。
【0011】
点灯状態は点滅であってもよく、点滅であれば電池の消費も抑えられる。
また発光素子は、電球,ELであってもよく、ホールセンサはMRセンサ、マグネットスイッチであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例のイメージ図である。
【図2】本発明の実施例の回路図である。
【符号の説明】
【0013】
1 電池
2 LED
3 ホールセンサ
4 樹脂筺体
5 ボールマーカ
7 抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不使用時にホルダに装着された状態で携帯され、使用時にはゴルフボールのあった位置の目印として、該ゴルフボールに替えてグリーン上に据え置かれるボールマーカにおいて、
該ホルダへの装着時に該ホルダの所定の位置と当接する装着部と、
グランド上で視認性を高める蛍光を発する発光素子と、
該発光素子に電源を供給する電池と、
該発光素子と該電池の間に設けられ、該ホルダに装着された状態を検知した時は該電池から該発光素子への電源供給を遮断し、該発光素子を消灯させる制御部と、
を具備することを特徴とするボールマーカ。
【請求項2】
前記ホルダが磁石を具備し、前記装着部が磁性体部分を具備し、
該磁性体を該磁性体部分との間に生じる磁気吸引力によって該ホルダの所定の位置と該装着部が当接する
ことを特徴とする、請求項1に記載したボールマーカ。
【請求項3】
前記制御部が、
ホール素子とスイッチング素子を具備し、該ホール素子で検知された磁気が大きい場合、ホルダに装着された状態であると判断して該スイッチング素子をオフ状態とし、前記電池から前記発光素子への電源供給を遮断する
ことを特徴とする、請求項2に記載したボールマーカ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2009−247520(P2009−247520A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97873(P2008−97873)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【出願人】(000003089)東光株式会社 (243)