説明

マイナスイオンを発生する材料を水溶性インキ又は塗料に混合或は練りこむ。

【課題】静止状態でマイナスイオンを発生する希土類鉱石)を気孔の多い水性水性、水溶性のインキ、塗料に混合して紙、食器又は容器などに塗布塗布又は練りこみをして食品の鮮度保持を図る。
【解決手段】水性、水溶性のインキ、塗料を100に対して0.8μ以下の希土類鉱石粉体を7〜15%混合した水性、水溶性インキ、塗料を紙、食器又は容器などに塗布、又は10〜30%練りこむことによって食品の鮮度を保つことが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
静止状態であってもマイナスイオンを発生する希土類鉱石の性質を利用して紙の品種、厚薄、樹脂の種類、材質によって希土類鉱石粉末の含有量を調整し、塗布若しくは練りこみをした紙、食器、容器より発生するマイナスイオンの特性を生かして食品、食材の鮮度を保ち、味を変えることのない食文化の維持を図る。
【背景技術】
【0002】
近年マイナス電荷を有するイオンが人体に有益であることが検証されつつあり、種々のマイナスイオン発生機器、例えば人工的に電圧の放電によって空気中にマイナスイオンを発生させる装置が提案されたりしているが素材そのものが静止状態でマイナスイオンを放出する物質として希土類鉱石がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電圧や振動を与えることでマイナスイオンを発生させる装置は幾多も上市されているが装置自体が高価であり、又活性酸素の人体への懸念も取りざたされているが、オゾンも同時発生しており、臭気も発生してしまう欠点がある、トルマリンがマイナスイオンを発生するといわれていますが、本発明者らの実験では静止状態でのマイナスイオンの発生量は極微量で(静止状態ではゼロに近い)とてもマイナスイオンが発生しているとはいい難い、従ってトルマリンを静止状態で使用することを目的とした材料を用いて製造し、その材料を以って施工した場合には到底マイナスイオンの発生は期待できない。本発明は上記のような状況を鑑みて静止状態であっても実効性を奏することの出来る数量のマイナスイオンを発生する剤を提供すること、及び該剤を含む商品を提供することを目的とする。
【課題を解決する手段】
【0004】
本発明は上記の課題解決に向けて静止状態で多くのマイナスイオンを発生する物質の検討、テストを重ねた結果セラミック遠赤外線放射材料の粉末と自然放射性元素の酸化ナトリウムの含有量として換算した特許第3085182号の平均粒子経としてなる希土類鉱石粉末を含む混合物を水性インキ樹脂塗料に含入し、紙、容器、食器などに塗布、印刷したり材料や素材そのものに混入することによって食品の鮮度保持を図り、また屋内の壁などに塗布したり、また塗布、印刷した請求項1乃至請求項3に記載の紙、布、板などを屋内の壁に貼ったり、置くことによって空気清浄作用を図る製品を提供することを目的とする。
【0005】
本発明において希土類鉱石として水性、水溶性樹脂との混合性を良好にするために粒子経1μm以下の粉体物とする、これより大きいと混合物が不均一となり好ましくない。より好ましいのは0.8μm以下に粉砕したものを用いる、この場合水性、水溶性樹脂組成物を塗料として使用するときに塗布した表面の平滑性が良くなる利点がある。
【0006】
食品の鮮度保持として使用する場合の希土類鉱石粉体物の混合比率は2.0重量%より多いと放射線による被爆の問題があり、0.3重量%以下ではマイナスイオンとしての実効性が薄い。又人体に対しても2.0重量%より多いと放射線による被爆の問題があり0.3重量%以下では実効力が薄れる。また塗布する紙、食器、容器の大小によって塗布するインキ、水溶性インキ塗料に占める希土類鉱石物粉体の含有量にも多少の誤差がある。しかし上記重量%内であれば充分にその効力を発揮する。
【0007】
本発明において使用する溶剤の種類は水性、水溶性の多孔質物質にはよく混合し、油性の溶剤に混合したときより高度のマイナスイオンを発生する。油性溶剤より水性、水溶性の溶剤のほうが多気孔であるからマイナスイオンの活動がより多く発揮される、これは希土類鉱石物粉体を含む塗料で合板の表面を塗布して製造する場合、或は紙に希土類鉱石物粉体を含むインキで印刷するときはインキを水性、水溶性にすると油性のインキに混合させた場合より80%以上の効力を発揮する、しかも加熱、振動を加えなくても静止状態で効力を発揮する。
【0008】
この希土類鉱石物粉体は静止状態でもマイナスイオンを発生するので、健康にも良く、抗菌作用もあり、防臭効果もある。またマイナスイオンが生体における効果、効能は医学雑誌などに発表されたり掲載されている通りである。
【0009】
希土類鉱石物粉体は主として水性、水溶性の塗料、インキを用いて混合することにより油性の塗料、インキより気孔の多い水性、水溶性の塗料、インキの方がよりマイナスイオンを多量に放出し、また遠赤外線も放射されるために鮮度保持ができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば水性、水溶性インキ、塗料に適量の希土類鉱石を含む鉱物粉体又は該鉱物粉体を焼成したセラミックを混合し、紙、食器、容器に練りこむことによって実効性のある数量のマイナスイオンを放出する、よって水性、水溶性インキ、塗料に該剤を混合させ、これを塗布することにより食品の鮮度保持、また室内の空気の清浄作用、抗菌作用、防臭効果なども得られ、これらの効果効能によって静止状態で使用される紙、食器又は容器に使用することが出来る。
【実施例】
【0011】
希土類鉱石粉体を含む鉱石セラミック粉末を水性、水溶性インキまた油性塗料、油性インキに容積100:5%、10%、15%、20%の比率で混合したインキ、塗料を作成して得られた材料を0.2mm〜3mm厚の紙、食器に塗布、印刷した、それぞれの紙、食器、容器は各5枚、5器として各4種類テスト用に作成した。測定は国家認定の放射線測定器とマイナスイオン感知式測定器で測定し、紙の表面と裏面、食器の表面を測定した。


表1表2のデータに関する原本は別途要請次第提出は可能です。
【0012】
各サンプルからのマイナスイオン発生量はトルマリンが静止状態で発生するマイナスイオンの数値(静止状態ではほぼゼロ個)と比較して希土類鉱石粉体を使用した材料から発生するマイナスイオンの数量は格段の相違がある。実施例表1はコートボールとコート紙に塗布したものであり、表2は樹脂の皿に塗布して実験したものである。水性インキ100gに対して希土類鉱石粉体を5%混合して表面上に塗布したものである。(以下の%は同条件で塗布したものである)表1のコートボールに5%混合した水性インキを塗布した時の表、裏のマイナスイオン発生時の差は1.687倍発生しているが、油性インキに5%を混合したインキを塗布したときは1.619倍の差であるのに対し、混合率を20%にアップしたときのコートボールの場合は、水性インキを塗布した表裏の差は4.289倍であるのに対し、油性インキのときは表裏の差が2.2倍である、またコート紙の場合水性インキ5%混合液を塗布した時は1.92倍であり、油性インキ5%混合液を塗布したときは1.913倍である。しかし、混合率を20%にアップしたときの水性インキを塗布した時は7.947倍であり、油性インキのときは2.354倍で、ある。これは何意味するか、これは第一に水性インキの方が油性インキよりマイナスイオンの発生数量が多い、第二にコート紙よりコートボールの方がマイナスイオンの発生量が多いということである。油性インキの場合はマイナスイオンの数値の差が3倍を超える表裏の差はない。この表裏の差の実験の必要性は、人体への被爆の危険度を少なくするためのものである。1個のケースから発生するマイナスイオンの発生個数が微量でも、密閉された倉庫の中に多量のケースが収納してある場合、ドアを開けた瞬間に気分が悪くなることがある。その為には個々の塗布対象物に対して塗布量を調整しないと、青果物や収納物に対する被爆の恐れや悪影響がなくても作業員の気分が悪くなるなるような悪影響を与えることである。その為の実験である。また樹脂容器の実験(表2)では7〜15%の希土類鉱石粉体を含有混合したときが一番理想的であり、且つ有効性がある。食器の場合、食物が盛付けされてからの時間、しかもテーブルに並べている時間は数時間(宴会、パーティー等)で、その他の時間帯は調理容器の中や冷蔵庫の中と想定されるので、テーブルの上で盛り付けしている時間は数時間くらいと仮定して、容器表面上のマイナスイオン発生個数は750〜1.500個/cc以内に定めた。(これは人体に対して被爆の懸念がない一番安定した発生個数である所以である)希土類元素粉体より発生するマイナスイオンは専門誌等の解説では、その塗布した物体より1m以上離れるとマイナスイオンを浴びないと発表している。また物体を置いている状態が部屋の中や扉を開放している状態の部屋の場合は、個当りの容器から発生するマイナスイオンが2.000個/cc以内であれば人体に悪影響はなく、容器上の食物の鮮度保持は有効である、但し希土類鉱石粉体の混合率が多いと食品の味が変化する場合があるので、調理されたものの味が変化して折角の料理が台無しになる場合がある。その結果混合率が多ければ良いという訳ではない、又コート紙よりコートボールの方がマイナスイオンが多く発生量する。紙の場合コート紙よりコートボールの方が塗布面の安定性がある為である。油性インキの場合はマイナスイオンの数値の表裏差が3倍を超える事はない、その為に希土類鉱石粉体を増量してケース、函類の内、外側のマイナスイオンの個数を増やした場合、人体に悪影響を及ぼすことがある。故に油性インキ、油性塗料よりは水性インキ、水溶性インキ、水溶性塗料の方が気孔が多くマイナスイオンの発生率が優れていることになる、これは紙、食器、容器またその他の商品にも適応するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
希土類鉱石を含む遠赤外線放射体物質を混合粉砕した材料を水性、水溶性インキ又は水溶性塗料に混合し、これをパルプ、故紙を原料とした紙及び樹脂を使用した食器又は容器に塗布若しくは樹脂に練りこむ。
【請求項2】
マイナスイオンを発生する希土類鉱石を含む遠赤外線放射体粉末を含有することを特徴とする請求項1に記載のインキ又は塗料に混合し、これを塗布又は練りこむためのパルプ、故紙を原料とした紙及び樹脂を使用した食器又は容器に塗布又は樹脂に含有させる。
【請求項3】
パルプ、故紙を原料とした紙、樹脂を原料とした食器又は容器の素材に請求項1乃至請求項2に記載のマイナスイオンを発生する希土類鉱石を含む遠赤外線放射性物質を水性、水溶性インキ又は水性塗料に混合し、これをを塗布し又は樹脂に練りこむことを特徴とするパルプ、故紙を原料とした紙及び樹脂を使用した食器、又は容器。

【公開番号】特開2006−150330(P2006−150330A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−382204(P2004−382204)
【出願日】平成16年12月1日(2004.12.1)
【出願人】(505172455)
【Fターム(参考)】