マーカー付ロープ、およびマーカー
【課題】本発明はマーカー付ロープ、およびマーカーに関し、農作物の植え付け、また海苔、カキ等の貝類の養殖を行うのにロープを張り、かごやネットを張る場合、運動場や空き地に簡易駐車場を設置するのに地割を施す場合、建設時に柵や杭を設置する場合、グラウンドにライン引きを行う場合、植林を施す場合に、作業目的個所をマーカーにより認識し、作業効率が良く目的作業を行う。
【解決手段】合成樹脂によりヒンジ2を介して開閉可能なマーカー本体1と、マーカー蓋部材3とを備え、マーカー本体またはマーカー蓋部材に設けた係合子4と、係脱可能な係合凹部5と、マーカー本体およびマーカー蓋部材には、ロープ6を配挿するロープ挿入孔7を半割したロープ挿入半孔7A,7Bと、ロープ挿入半孔の内周壁8,8′に、ロープを曲線状に屈曲可能になし、ロープの外周に変位して係脱可能な係止突起9と、によりなるマーカーMをロープに所望間隔L毎に取付ける。
【解決手段】合成樹脂によりヒンジ2を介して開閉可能なマーカー本体1と、マーカー蓋部材3とを備え、マーカー本体またはマーカー蓋部材に設けた係合子4と、係脱可能な係合凹部5と、マーカー本体およびマーカー蓋部材には、ロープ6を配挿するロープ挿入孔7を半割したロープ挿入半孔7A,7Bと、ロープ挿入半孔の内周壁8,8′に、ロープを曲線状に屈曲可能になし、ロープの外周に変位して係脱可能な係止突起9と、によりなるマーカーMをロープに所望間隔L毎に取付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマーカー付ロープ、およびマーカーに関し、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物において、育苗した苗を植付けるため、その株間を計測作業を要することなく、しかも、多くの時間と労力がかからず、作業効率良く植え付けたり、海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行うために用いるロープを張り、そのロープに等間隔にかごやネットを張ったり、運動場や空き地に簡易駐車場を設置するのにロープを用いて計測し、地割を施したり、建設時に柵や杭を設置したり、レクレーション、運動競技を行うのにグラウンドのライン引きを行ったり、さらには林業において植林を施す場合の目印として最適に使用される。
【背景技術】
【0002】
従来、水稲、野菜のような農作物の育苗の植付位置にマーカーを目印として自動的に植付けるためのマーカー付畝立ハローとして、農業用トラクターの後部に砕土ローターと作溝体からなる畝立装置を設け、前記作溝体はその取付間隔を変更自在にして畝幅を調整自在にし、前記畝立装置には左右方向の回転軸を設け、該回転軸にはリムの円周を約2mとしたマーカー輪を取付け、該リムには突出マーカーを等間隔を置いて2個または3個あるいは4個を取付けるように所望数の取付孔を形成したものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、水稲、野菜のような農作物の育苗の植付位置に目印として手作業によりマーカーを付けるのには、従来、熊手状の道具を用いて人手により畝立に目印を付けていた。また、マーカーを畝立に付ける他の方策としては、石灰を撒いたり、杭を打ち込んだり、張り渡される紐に塗料により目印をつける等の方策が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−269409公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のマーカー付畝立ハローは、農業用トラクターの後部に設けられる畝立装置に配設される回転軸に回転可能にマーカー輪を取付け、該マーカー輪のリムには突出マーカーを等間隔にて2個または3個あるいは4個を取付けるように所望数の取付孔を形成することにより、突出マーカーにて畝立にマーカーを自動的に付けるものであり、農業用トラクターを必要不可欠とするものであった。そのため、装置自体は構造が複雑であって大規模化していたので、製作および組立が容易ではなく、製作コストは高価になっていた。また、畝立にマーカーを付けるのには、トラクターを用いることを必要不可欠の条件とするので、取り扱い操作が面倒であるとともに、マーカー輪等の部品の保守・管理は容易ではなかった。
【0006】
また、熊手状の道具を用いて人手によりマーカーを畝立に付ける方策は、マーカーを付けるのに手掻きにより、直線状に整然と付けるのが難しく、曲がって苗が植えられる。しかも、マーカーの敷設位置が一定しないので、大量の苗を植えるのには、全部の苗間隔(株間)を計測して育苗を植付けなければならないため、多くの時間と労力がかかり、作業効率が悪かった。また、石灰を撒いてマーカーを付ける方策は、石灰を撒き過ぎると、土壌の性質が変質するおそれがあった。また、杭を立ててマーカーとする方策は、杭を紛失したり、杭が外れるおそれがあったため、育苗の植え付けには、充分とは言えず、不便であった。また、張り渡される紐に塗料により目印を付けた方策は、紐が畝立の土に接触することにより、目印が汚れたり、消えてしまうおそれがあった。そして、紐に一度目印を付けてしまうと、植え付ける作物に応じて株間を長短変更するという訳にはいかず、農作物の育苗を健全に育成することができなかった。
【0007】
本発明は上記従来の欠点を解決するためになされ、農作物を植え付ける場合、また海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行うのにロープを張り、そのロープに等間隔にかごやネットを張る場合、運動場や空き地に簡易駐車場を設置するのにロープを用いて長さを計測し、地割を施す場合、建設時に柵や杭を設置する場合、レクレーション、運動競技を行うのにグラウンドのライン引きを行う場合、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく、作業目的個所を認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行え、しかも、マーカーを紛失したり、消えてしまうおそれがなく、さらには、マーカーのロープに対する取付位置の変更を容易且つ確実に行えるマーカー付ロープ、およびマーカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に記載の発明は、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、
前記ロープ挿入半孔の内周壁には、前記ロープを曲線状に屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されるマーカーを前記ロープに所望間隔毎に取付けている
ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記マーカー本体に設けられた前記ロープ挿入半孔と、前記マーカー蓋部材に設けられたロープ挿入半孔との何れか一方には断面山形の偶数個の前記係止突起が設けられ、他方には組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個の前記係止突起が設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記係止突起が、平面視略三角形に配列されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1または2において、前記係止突起が、平面視中高の切妻屋根形に配列されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1−4の何れかにおいて、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材に対向して設けられたロープ挿入半孔が、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の前記ロープ挿入半孔の長手方向の両側に設けられた内壁部により区画されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1−5の何れかにおいて、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れか一方には案内ピンが対向方向に設けられ、他方には前記案内ピンが挿脱可能に挿入される案内孔が設けられていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1−6の何れかにおいて、前記マーカー本体、前記ヒンジ、および前記マーカー蓋部材が、作業目的物に応じて選択可能な種々の彩色が施されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項8に記載の発明は、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、
前記ロープ挿入半孔の内周壁には、前記ロープを曲線状に屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、前記ロープ挿入半孔の内周壁には、前記ロープを曲線状に屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されるマーカーを前記ロープに所望間隔毎に取付けているので、マーカーはヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成され、係合子が係合されるマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とにより構成され、ロープはマーカー本体およびマーカー蓋部材に、その開閉方向に交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されて挟持されることにより、マーカーは所望間隔にてロープに取付けられる。
【0017】
この際、ロープ挿入孔内に配挿されてマーカー本体と、前記マーカー蓋部材とに挟持されるロープは、前記ロープ挿入半孔の内周壁に対向し、変位して設けられた係止突起により単に直線状に配挿されるのではなく、蛇行して曲線状に屈曲可能になされるとともに、前記係止突起は前記ロープの外周に変位して係止されるため、各係止突起によるロープの摩擦係数が増大され、マーカーはロープに対して不用意に軸方向に移動することなく、確実に取付けられる。
【0018】
こうして、マーカーは前記ロープに所望間隔毎に取付けられるので、ロープに取付けられるマーカーを目印として例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物の苗間隔(株間)を計測することなく、多くの時間と労力とがかかることなく、作業効率が良く大量の農作物の育苗を曲がることなく一直線に、かつ所望間隔毎に整然と、容易かつ確実に植え付けることができたり、また、海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行う場合には、ロープを張り、そのロープに等間隔取付けられたマーカーを目印として、かごやネットを容易かつ確実に張ることができ、運動場や空き地に簡易駐車場を設置する場合に、地割を施すことができ、建設時に柵や杭を設置する場合に、柵や杭を設置でき、レクレーション、運動競技を行う場合に、グラウンドのライン引きを行うことができ、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく植林が行える等、ロープに等間隔に取付けられたマーカーを目印として作業目的位置を容易に認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行える。しかも、マーカーを紛失したり、消えてしまうおそれがなく、さらには、マーカーのロープに対する取付位置の変更が容易且つ確実に行える。そして、マーカーとして従来行われていた石灰のような薬剤を撒かないので、石灰により土壌が変質するおそれがなく、また、マーカーはロープに取付けられるから、紛失したり、消えてしまうおそれがない。しかも、マーカー本体とマーカー蓋部材とを係合している係合子を係合凹部から脱係することにより、マーカー本体からマーカー蓋部材をヒンジを介して開いた後に、マーカー本体およびマーカー蓋部材をロープに対して移動し、再度マーカー本体に対してマーカー蓋部材を閉じて係合子と係合凹部とを係合し、マーカーをロープに取付ければ、マーカーのロープに対する取付位置を作業目的物に応じて容易に変更することができ、株間を長短調整することができる。
【0019】
また、本発明の請求項2に記載の発明によれば、請求項1において、前記マーカー本体に設けられた前記ロープ挿入半孔と、前記マーカー蓋部材に設けられたロープ挿入半孔との何れか一方には断面山形の偶数個の前記係止突起が設けられ、他方には組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個の前記係止突起が設けられているので、ロープはマーカー本体およびマーカー蓋部材に、その開閉方向に交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されることにより、マーカーは所望間隔毎にロープに取付けられる。
【0020】
この際、ロープ挿入孔内に配挿されるロープは、前記マーカー本体に設けられたロープ挿入半孔と、前記マーカー蓋部材に設けられたロープ挿入半孔との何れか一方に設けられた断面山形の偶数個の係止突起と、他方には組付時に隣接する相互が、対向して変位して組合わされる奇数個が設けられた前記係止突起とにより単に直線状に配挿されるのではなく、蛇行して曲線状に屈曲可能になされるとともに、前記係止突起は前記ロープの外周に変位して係止されるため、各係止突起によるロープの摩擦係数は増大され、マーカーはロープに対して不用意に軸方向に移動することなく、確実に取付けられる。
【0021】
こうして、マーカーは前記ロープに所望間隔毎に取付けられるので、ロープに取付けられるマーカーを目印として例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物の苗間隔(株間)を計測することなく、多くの時間と労力とがかからず、作業効率が良く大量の農作物の育苗を曲がることなく一直線に、かつ所望間隔毎に整然と、容易かつ確実に植え付けることができたり、また、海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行う場合には、ロープを張り、そのロープに等間隔取付けられたマーカーを目印として、かごやネットを容易かつ確実に張ることができ、運動場や空き地に簡易駐車場を設置する場合に、地割を施すことができ、建設時に柵や杭を設置する場合に、柵や杭を設置でき、そして、レクレーション、運動競技を行う場合に、グラウンドのライン引きを行うことができ、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく植林が行える等、ロープに等間隔に取付けられたマーカーを目印として作業目的位置を容易に認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行える。また、マーカーとして石灰のような薬剤を撒かないので、石灰により土壌が変質するおそれがなく、また、マーカーはロープに取付けられるから、紛失したり、消えてしまうおそれがなく、しかも、マーカーのロープに対する取付位置を農作物に応じて株間を長短変更することができる。
【0022】
また、本発明の請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2において、前記係止突起が、平面視略三角形に配列されているので、2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されるロープは、平面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされ、平面視略三角形に配列されている係止突起がロープの外周に対向し、変位して係止されることにより、摩擦係数が増大するため、ロープは不用意な移動が防止され、マーカーは所望間隔にてロープに取付けられる。
【0023】
また、本発明の請求項1または2に記載の発明によれば、請求項1または2において、前記係止突起が、平面視中高の切妻屋根形に配列されているので、2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されるロープは、側面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされ、平面視中高の切妻屋根形に配列されている係止突起がロープの外周に対向し、変位して係止されることにより、摩擦係数が増大するため、不用意なロープの移動は防止され、マーカーは所望間隔にてロープに取付けられる。
【0024】
また、本発明の請求項5に記載の発明によれば、請求項1−4の何れかにおいて、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材に対向して設けられたロープ挿入半孔が、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の前記ロープ挿入半孔の長手方向の両側に設けられた内壁部により区画されているので、ロープ挿入孔内に挿入されるロープはマーカー本体およびマーカー蓋部材の前記ロープ挿入半孔の長手方向の両側に設けられた内壁部により区画され、案内されるため、ロープは円滑かつ確実にロープ挿入孔内に配挿され、ロープの配挿作業が容易かつ確実に行える。
【0025】
また、本発明の請求項6に記載の発明によれば、請求項1−5の何れかにおいて、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れか一方には案内ピンが対向方向に設けられ、他方には前記案内ピンが挿脱可能に挿入される案内孔が設けられているので、ヒンジを介してマーカー本体に対してマーカー蓋部材を開閉する場合に、案内ピンが案内孔内に案内移動されることにより、マーカー蓋部材の開閉動作を円滑かつ確実に行うことができる。
【0026】
また、本発明の請求項7に記載の発明によれば、請求項1−6の何れかにおいて、前記マーカー本体、前記ヒンジ、および前記マーカー蓋部材が、作業目的物に応じて選択可能な種々の彩色が施されているので、ロープに取付けられるマーカー本体、ヒンジ、およびマーカー蓋部材よりなるマーカーは、作業目的物に応じて選択可能に種々の彩色を施せば、作業目的物毎に適切な株間を選択して容易かつ確実に育苗を植込むことができる等の目的作業を行うことができる。
【0027】
また、本発明の請求項8に記載の発明によれば、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、前記ロープ挿入半孔の内周壁には、ロープを屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されるので、マーカーはヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成され、係合子が係合されるマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とにより構成され、ロープはマーカー本体およびマーカー蓋部材に、その開閉方向に交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されてマーカー本体と、マーカー蓋部材とにより挟持されることにより、マーカーは所望間隔にてロープに取付けられる。
【0028】
この際、ロープ挿入孔内に配挿されて挟持されるロープは、前記ロープ挿入半孔の内周壁に設けられた係止突起により単に直線状に配挿されるのではなく、蛇行して曲線状に屈曲可能になされるとともに、前記係止突起は前記ロープの外周に変位して係止されるため、各係止突起によるロープの摩擦係数が増大され、マーカーはロープに対して不用意に軸方向に移動することなく、確実に取付けられる。
【0029】
こうして、マーカーは前記ロープに所望間隔毎に取付けられるので、ロープに取付けられるマーカーを目印として農作物の苗間隔(株間)を計測することなく、多くの時間と労力とがかからることなく、作業効率が良く大量の例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物の育苗を曲がることなく一直線に、かつ所望間隔毎に整然と、農作物の育苗を容易かつ確実に植え付けることができたり、また、海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行う場合には、ロープを張り、そのロープに等間隔取付けられたマーカーを目印として、かごやネットを容易かつ確実に張ることができ、運動場や空き地に簡易駐車場を設置する場合に、地割を施すことができ、建設時に柵や杭を設置する場合に、柵や杭を設置でき、そして、レクレーション、運動競技を行う場合に、グラウンドのライン引きを行うことができ、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく植林が行える等、ロープに所望間隔に取付けられたマーカーを目印として作業目的位置を容易に認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行える。しかも、マーカーを紛失したり、消えてしまうおそれがなく、さらには、マーカーのロープに対する取付位置の変更を容易且つ確実に行える。また、マーカーとして従来行われていた石灰のような薬剤を撒かないので、石灰により土壌が変質するおそれがなく、また、マーカーはロープに取付けられるから、紛失したり、消えてしまうおそれがない。しかも、マーカー本体とマーカー蓋部材とを係合している係合子を係合凹部から脱係することによりマーカー本体からマーカー蓋部材をヒンジを介して開いた後に、マーカー本体およびマーカー蓋部材をロープに対して移動し、再度マーカー本体に対してマーカー蓋部材を閉じて係合子と係合凹部とを係合し、マーカーをロープに取付ければ、マーカーのロープに対する取付位置は目的作業に応じて変更されて株間を長短調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は本発明のロープに取付けるマーカーの実施形態1の展開状態を示す平面図である。
【図2】図2は同じくマーカーをロープに取付けた状態の斜視図である。
【図3】図3は同じく本実施形態1を構成するマーカーの展開状態を示す側面図である。
【図4】図4は同じく平面図である。
【図5】図5は同じく底面図である。
【図6】図6は同じく図1のA−A矢視図である。
【図7】図7は同じく図1のB−B矢視図である。
【図8】図8は同じく本実施形態1の変形例の展開状態を示す平面図である。
【図9】図9は同じく本発明のマーカーの実施形態2の展開状態を示す平面図である。
【図10】図10は同じく断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面に従って本発明の実施の最良の形態により、本発明の詳細を説明する。
【0032】
<実施形態1>
本発明の実施形態1では、農作物、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような育苗を植え付けるための農作物の育苗植付用ロープ、およびマーカーに適用した場合を代表的に説明する。
【0033】
本実施形態1では、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジ2を介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体1、および該マーカー本体1に嵌脱可能なマーカー蓋部材3とを備え、前記マーカー本体1および前記マーカー蓋部材3の展開状態において、前記マーカー本体1または前記マーカー蓋部材3の図1に示すように中央外側に対向方向に突設された係合子4と、前記マーカー本体1または前記マーカー蓋部材3の何れかの中央外側に前記係合子4が係脱可能に凹設された係合凹部5と、前記マーカー本体1および前記マーカー蓋部材3には、その開閉方向Oに交差する方向Iにロープ6を配挿するロープ挿入孔7を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔7A,7Bと、前記ロープ挿入半孔7A,7Bの内周壁8,8′には、前記ロープ6を図1に示すように平面視曲線状に屈曲可能になし、前記ロープ6の外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起9と、により構成されるマーカーMを前記ロープ6に所望間隔L毎に取付けている。この所望間隔Lは、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような目的作業物としての農作物に応じて長短異なる。
【0034】
マーカーMの前記マーカー本体1と、屈曲可能な可撓性を発揮する前記ヒンジ2と、前記マーカー蓋部材3とを形成するのに使用される前記合成樹脂としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニール、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、PC樹脂等の各種樹脂が使用され、特定なものに制限されるものではない。そして、マーカーMの前記マーカー本体1、前記ヒンジ2、および前記マーカー蓋部材3が、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物に応じて選択可能な種々の彩色が施されている。このように、前記マーカー本体1、前記ヒンジ2、および前記マーカー蓋部材3が、種々の彩色が施されるのは、農作物に応じてマーカーMの色彩を選択し、農作物毎に適切な株間を容易に選択して植え込まれる育苗の育成に最適にするためである。
【0035】
また、前記ロープ6は、例えばポリエチレン樹脂のような合成樹脂繊維を編製されたものでも良いし、天然繊維で編製されたものでもよい。そして、このロープ6は土の色と判別し易い彩色が施されることにより、育苗を植え込む時にロープ6を張り渡すことにより、ロープ6を手がかりとして曲がることなく、直線状に育苗を植え込むようにするためである。
【0036】
前記マーカー本体1に設けられた前記ロープ挿入半孔7Aと、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bとの何れか一方、本実施形態1では図1に示すように、マーカー本体1に設けられたロープ挿入半孔7Aに断面山形の偶数個、図1では4個の前記係止突起9A,9B;9C,9Dが設けられ、他方、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bには組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個、本実施形態1では1個の前記係止突起9Eが設けられている。
【0037】
そして、図8に示すものは本発明の変形例であり、この変形例ではマーカー本体1に設けられたロープ挿入半孔7Aに断面山形の偶数個、図8では2個の前記係止突起9C,9Dが設けられ、他方、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bには組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個、本変形例では3個の前記係止突起9A′,9B′;9Eが設けられていることにより、ロープ6はマーカー本体1およびマーカー蓋部材3に、その開閉方向Oに交差する方向Iに対向して設けられる2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿されることにより、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられるようになっている。
【0038】
前記係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eが、平面視略三角形に配列されている。
【0039】
10,10′;10″は前記マーカー本体1および前記マーカー蓋部材3に対向した前記ロープ挿入半孔7A,7Bの長手方向の両側に設けられた内壁部であり、前記ロープ挿入半孔7A,7Bはこの内壁部10,10′;10″により区画されている。
【0040】
11は前記マーカー本体1または前記マーカー蓋部材3の何れか一方、本実施形態1では、図1に示すようにマーカー蓋部材3に対向方向に設けられた案内ピンであり、12は他方、本実施形態1では図1に示すように、マーカー本体1に設けられた案内孔であり、この案内孔12はヒンジ2を介してマーカー本体1に対してマーカー蓋部材3を開閉する場合に、案内ピン11が案内孔12内に挿脱可能に案内移動されることにより、マーカー蓋部材3の開閉動作を円滑かつ確実に行うようになっている。なお、図示する本実施形態1では、マーカー蓋部材3に案内ピン11を設け、マーカー本体1に案内孔12を設けているが、これに限ることなく、マーカー蓋部材3に案内孔12を設け、マーカー本体1に案内ピン11を設けてもよい。しかも、案内ピン11と、案内孔12との設置個数の増減変更は自由である。
【0041】
13A,13B;13C,13Dは前記マーカー本体1の平面視四隅に設けられた立壁部である。
【0042】
なお、各図とも図中の同一部分は同一符号で示している。
【0043】
本発明の農作物の育苗植付用ロープの実施形態1は以上の構成からなり、マーカーMをロープ6に取付けるのには、係合子4の係合凹部5に対する係合を解除した後にヒンジ2を介してマーカー本体1に対してマーカー蓋部材3を開き、ロープ6はマーカー本体1およびマーカー蓋部材3に、その開閉方向Oに交差する方向Iに対向して設けられる2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿され、マーカー蓋部材3を閉じると、前記マーカー本体1に設けられた前記ロープ挿入半孔7Aと、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bとの何れか一方、本実施形態1では図1に示すように、マーカー本体1に設けられたロープ挿入半孔7Aに断面山形の偶数個、図1では4個の前記係止突起9A,9B;9C,9Dが設けられ、他方、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bには組付時に隣接する相互が、対向して変位し、組合わされる奇数個、本実施形態1では1個の前記係止突起9Eが設けられているので、ロープ6はマーカー本体1およびマーカー蓋部材3に、その開閉方向Oに交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿され、マーカー本体1と、マーカー蓋部材3とに挟持されることにより、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられる。
【0044】
また、図8に示す本発明の変形例のように、マーカー本体1に設けられたロープ挿入半孔7Aに断面山形の偶数個、図8では2個の前記係止突起9C,9Dが設けられ、他方、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bに組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個、本変形例では3個の前記係止突起9A′,9B′;9Eが設けられていることにより、ロープ6はマーカー本体1およびマーカー蓋部材3に、その開閉方向Oに交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿されることにより、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられてもよい。
【0045】
この際、前記マーカー本体1および前記マーカー蓋部材3に対向した前記ロープ挿入半孔7A,7Bは、その長手方向の両側に設けられた内壁部10,10′;10″により区画されているので、ロープ挿入孔7内に挿入されるロープ6は内壁部10,10′;10″により区画され、案内されるため、ロープ6は円滑かつ確実にロープ挿入孔7内に配挿され、ロープ6の配挿作業が容易かつ円滑になる。
【0046】
そして、ロープ挿入孔7内に配挿されてマーカー本体1と、マーカー蓋部材3とで挟持されるロープ6は、前記ロープ挿入半孔7の内周壁8,8′に設けられた係止突起9A,9B;9C,9D;9Eにより単に直線状に配挿されるのではなく、図1に示すように平面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされるとともに、前記係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eは前記ロープ6の外周に対向し、変位して係止されるため、各係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eによるロープ6の摩擦係数が増大され、マーカーMはロープ6に対して不用意に軸方向に移動することなく、確実に取付けられる。
【0047】
しかも、前記係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eが、平面視略三角形に配列されているので、2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿されるロープ6は、平面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされ、平面視略三角形に配列されている係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eがロープ6の外周に対向し、変位して係止されるため、ロープ6の不用意な移動は防止され、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられる。
【0048】
こうして、マーカーMは前記ロープ6に所望間隔L毎に取付けられるので、ロープ6に取付けられるマーカーMを目印として農作物の苗間隔(株間)を計測することなく、多くの時間と労力とがかからず、作業効率が良く大量の例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物の育苗を曲がることなく一直線に、かつ所望間隔L毎に整然と、容易かつ確実に植え付けることができる。
【0049】
また、マーカーMとして従来行われていた石灰のような薬剤を撒かないので、石灰により土壌が変質するおそれがなく、また、マーカーMはロープ6に取付けられるから、紛失したり、消えてしまうおそれがない。
【0050】
そして、マーカー本体1とマーカー蓋部材3とを係合している係合子4を係合凹部5から脱係することによりマーカー本体1に対してマーカー蓋部材3をヒンジ2を介して開くことにより、ロープ6からマーカーMを取外すことができる。しかも、前述のように、マーカー本体1に対してマーカー蓋部材3をヒンジ2を介して開いた後に、マーカー本体1およびマーカー蓋部材3をロープ6に対して移動し、再度マーカー本体1に対してマーカー蓋部材3を閉じて係合子4を係合凹部5に係止し、マーカーMをロープ6に取付ければ、マーカーMのロープ6に対する取付位置は農作物に応じて容易かつ確実に変更して株間を長短調整することができる。
【0051】
そして、前記マーカー本体1、前記ヒンジ2、および前記マーカー蓋部材3が、種々の彩色が施されるので、農作物毎にマーカーAの色彩を選択し、農作物毎に適切な株間を容易に選択して育苗を植込むことができる。
【0052】
この際、ロープ6には土の色と判別し易い彩色が施されることにより、育苗を植え込む時にロープ6を張り渡すことにより、ロープ6を手がかりとして曲がることなく、直線状に育苗を植え込むことができ、育成できる。そして、マーカーMが所望間隔Lにて取付けられたロープ6は、農作物の植え付けに繰り返して使用することができる。さらに、マーカーM、およびロープ6は、合成樹脂により形成されているので、土等で汚れた場合には水洗いすることにより、綺麗にできる。
【0053】
<実施形態2>
図9および図10に示すものは本発明の実施形態2であり、この実施形態2では、マーカー本体1およびマーカー蓋部材3のロープ挿入半孔7A,7Bに設けられる前記係止突起9が、図9に示すように、平面視中高の切妻屋根形の係止突起9A″,9B″,9C″;9D″,9E″に配列されている構成にした点が前記実施形態1とは異なる。
【0054】
そして、本実施形態2では、2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿されるロープ6は、図10に示すように側面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされ、平面視中高の切妻屋根形に配列されている係止突起9A″,9B″,9C″;9D″,9E″がロープ6の外周に対向し、変位して係止されるため、不用意なロープ6の移動は防止され、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられ、農作物を直線状に且つ所望間隔毎に植込む場合の目印となる作用・効果を奏するほかは前記実施形態1と同様の構成、および作用・効果を奏する。
【0055】
上記説明では、ロープ6に等間隔に取付けられたマーカーMを目印として、農作物、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような育苗を植え付けるための農作物の育苗植付用ロープ、およびそのマーカーに適用した場合を代表的に説明したけれども、これに限ることなく、本発明のマーカー付きロープ、およびマーカーは、海産物、例えば海苔、カキ等の貝類の養殖を行うのにロープ6を張り、そのロープ6に等間隔に取付けられたマーカーMを目印としてかごやネットを張る場合、また運動場や空き地に簡易駐車場を設置するのにロープ6を用いて長さをマーカーMを目印として計測し、地割を施す場合、建設時に柵や杭を設置する場合、レクレーション、運動競技を行うのにグラウンドのライン引きを行う場合、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく、作業目的個所をロープ6に取付けられたマーカーMにより認識でき、時間と労力とが多くかかることなく、作業効率が良く目的作業を行うことも本発明の適用範囲である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は農作物を植え付ける場合、また海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行うのにロープを張り、そのロープに等間隔にかごやネットを張る場合、運動場や空き地に簡易駐車場を設置するのにロープを用いて長さを計測し、地割を施す場合、建設時に柵や杭を設置する場合、レクレーション、運動競技を行うのにグラウンドのライン引きを行う場合、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく、作業目的個所をマーカーにより認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行え、しかも、マーカーを紛失したり、消えてしまうおそれがなく、さらには、マーカーのロープに対する取付位置の変更を容易且つ確実に行え、また、マーカーを紛失したり、マーカーが消えてしまうおそれがないという用途・機能に適する。
【符号の説明】
【0057】
1 マーカー本体
2 ヒンジ
3 マーカー蓋部材
4 係合子
5 係合凹部
6 ロープ
7 ロープ挿入孔
7A ロープ挿入半孔
7B ロープ挿入半孔
8 内周壁
8′ 内周壁
9 係止突起
9A 係止突起
9B 係止突起
9C 係止突起
9D 係止突起
9E 係止突起
9A′ 係止突起
9B′ 係止突起
9A″ 係止突起
9B″ 係止突起
9C″ 係止突起
9D″ 係止突起
9E″ 係止突起
11 案内ピン
12 案内孔
M マーカー
L 所望間隔
【技術分野】
【0001】
本発明はマーカー付ロープ、およびマーカーに関し、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物において、育苗した苗を植付けるため、その株間を計測作業を要することなく、しかも、多くの時間と労力がかからず、作業効率良く植え付けたり、海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行うために用いるロープを張り、そのロープに等間隔にかごやネットを張ったり、運動場や空き地に簡易駐車場を設置するのにロープを用いて計測し、地割を施したり、建設時に柵や杭を設置したり、レクレーション、運動競技を行うのにグラウンドのライン引きを行ったり、さらには林業において植林を施す場合の目印として最適に使用される。
【背景技術】
【0002】
従来、水稲、野菜のような農作物の育苗の植付位置にマーカーを目印として自動的に植付けるためのマーカー付畝立ハローとして、農業用トラクターの後部に砕土ローターと作溝体からなる畝立装置を設け、前記作溝体はその取付間隔を変更自在にして畝幅を調整自在にし、前記畝立装置には左右方向の回転軸を設け、該回転軸にはリムの円周を約2mとしたマーカー輪を取付け、該リムには突出マーカーを等間隔を置いて2個または3個あるいは4個を取付けるように所望数の取付孔を形成したものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、水稲、野菜のような農作物の育苗の植付位置に目印として手作業によりマーカーを付けるのには、従来、熊手状の道具を用いて人手により畝立に目印を付けていた。また、マーカーを畝立に付ける他の方策としては、石灰を撒いたり、杭を打ち込んだり、張り渡される紐に塗料により目印をつける等の方策が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−269409公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のマーカー付畝立ハローは、農業用トラクターの後部に設けられる畝立装置に配設される回転軸に回転可能にマーカー輪を取付け、該マーカー輪のリムには突出マーカーを等間隔にて2個または3個あるいは4個を取付けるように所望数の取付孔を形成することにより、突出マーカーにて畝立にマーカーを自動的に付けるものであり、農業用トラクターを必要不可欠とするものであった。そのため、装置自体は構造が複雑であって大規模化していたので、製作および組立が容易ではなく、製作コストは高価になっていた。また、畝立にマーカーを付けるのには、トラクターを用いることを必要不可欠の条件とするので、取り扱い操作が面倒であるとともに、マーカー輪等の部品の保守・管理は容易ではなかった。
【0006】
また、熊手状の道具を用いて人手によりマーカーを畝立に付ける方策は、マーカーを付けるのに手掻きにより、直線状に整然と付けるのが難しく、曲がって苗が植えられる。しかも、マーカーの敷設位置が一定しないので、大量の苗を植えるのには、全部の苗間隔(株間)を計測して育苗を植付けなければならないため、多くの時間と労力がかかり、作業効率が悪かった。また、石灰を撒いてマーカーを付ける方策は、石灰を撒き過ぎると、土壌の性質が変質するおそれがあった。また、杭を立ててマーカーとする方策は、杭を紛失したり、杭が外れるおそれがあったため、育苗の植え付けには、充分とは言えず、不便であった。また、張り渡される紐に塗料により目印を付けた方策は、紐が畝立の土に接触することにより、目印が汚れたり、消えてしまうおそれがあった。そして、紐に一度目印を付けてしまうと、植え付ける作物に応じて株間を長短変更するという訳にはいかず、農作物の育苗を健全に育成することができなかった。
【0007】
本発明は上記従来の欠点を解決するためになされ、農作物を植え付ける場合、また海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行うのにロープを張り、そのロープに等間隔にかごやネットを張る場合、運動場や空き地に簡易駐車場を設置するのにロープを用いて長さを計測し、地割を施す場合、建設時に柵や杭を設置する場合、レクレーション、運動競技を行うのにグラウンドのライン引きを行う場合、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく、作業目的個所を認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行え、しかも、マーカーを紛失したり、消えてしまうおそれがなく、さらには、マーカーのロープに対する取付位置の変更を容易且つ確実に行えるマーカー付ロープ、およびマーカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に記載の発明は、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、
前記ロープ挿入半孔の内周壁には、前記ロープを曲線状に屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されるマーカーを前記ロープに所望間隔毎に取付けている
ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記マーカー本体に設けられた前記ロープ挿入半孔と、前記マーカー蓋部材に設けられたロープ挿入半孔との何れか一方には断面山形の偶数個の前記係止突起が設けられ、他方には組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個の前記係止突起が設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記係止突起が、平面視略三角形に配列されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1または2において、前記係止突起が、平面視中高の切妻屋根形に配列されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1−4の何れかにおいて、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材に対向して設けられたロープ挿入半孔が、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の前記ロープ挿入半孔の長手方向の両側に設けられた内壁部により区画されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1−5の何れかにおいて、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れか一方には案内ピンが対向方向に設けられ、他方には前記案内ピンが挿脱可能に挿入される案内孔が設けられていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1−6の何れかにおいて、前記マーカー本体、前記ヒンジ、および前記マーカー蓋部材が、作業目的物に応じて選択可能な種々の彩色が施されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項8に記載の発明は、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、
前記ロープ挿入半孔の内周壁には、前記ロープを曲線状に屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、前記ロープ挿入半孔の内周壁には、前記ロープを曲線状に屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されるマーカーを前記ロープに所望間隔毎に取付けているので、マーカーはヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成され、係合子が係合されるマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とにより構成され、ロープはマーカー本体およびマーカー蓋部材に、その開閉方向に交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されて挟持されることにより、マーカーは所望間隔にてロープに取付けられる。
【0017】
この際、ロープ挿入孔内に配挿されてマーカー本体と、前記マーカー蓋部材とに挟持されるロープは、前記ロープ挿入半孔の内周壁に対向し、変位して設けられた係止突起により単に直線状に配挿されるのではなく、蛇行して曲線状に屈曲可能になされるとともに、前記係止突起は前記ロープの外周に変位して係止されるため、各係止突起によるロープの摩擦係数が増大され、マーカーはロープに対して不用意に軸方向に移動することなく、確実に取付けられる。
【0018】
こうして、マーカーは前記ロープに所望間隔毎に取付けられるので、ロープに取付けられるマーカーを目印として例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物の苗間隔(株間)を計測することなく、多くの時間と労力とがかかることなく、作業効率が良く大量の農作物の育苗を曲がることなく一直線に、かつ所望間隔毎に整然と、容易かつ確実に植え付けることができたり、また、海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行う場合には、ロープを張り、そのロープに等間隔取付けられたマーカーを目印として、かごやネットを容易かつ確実に張ることができ、運動場や空き地に簡易駐車場を設置する場合に、地割を施すことができ、建設時に柵や杭を設置する場合に、柵や杭を設置でき、レクレーション、運動競技を行う場合に、グラウンドのライン引きを行うことができ、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく植林が行える等、ロープに等間隔に取付けられたマーカーを目印として作業目的位置を容易に認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行える。しかも、マーカーを紛失したり、消えてしまうおそれがなく、さらには、マーカーのロープに対する取付位置の変更が容易且つ確実に行える。そして、マーカーとして従来行われていた石灰のような薬剤を撒かないので、石灰により土壌が変質するおそれがなく、また、マーカーはロープに取付けられるから、紛失したり、消えてしまうおそれがない。しかも、マーカー本体とマーカー蓋部材とを係合している係合子を係合凹部から脱係することにより、マーカー本体からマーカー蓋部材をヒンジを介して開いた後に、マーカー本体およびマーカー蓋部材をロープに対して移動し、再度マーカー本体に対してマーカー蓋部材を閉じて係合子と係合凹部とを係合し、マーカーをロープに取付ければ、マーカーのロープに対する取付位置を作業目的物に応じて容易に変更することができ、株間を長短調整することができる。
【0019】
また、本発明の請求項2に記載の発明によれば、請求項1において、前記マーカー本体に設けられた前記ロープ挿入半孔と、前記マーカー蓋部材に設けられたロープ挿入半孔との何れか一方には断面山形の偶数個の前記係止突起が設けられ、他方には組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個の前記係止突起が設けられているので、ロープはマーカー本体およびマーカー蓋部材に、その開閉方向に交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されることにより、マーカーは所望間隔毎にロープに取付けられる。
【0020】
この際、ロープ挿入孔内に配挿されるロープは、前記マーカー本体に設けられたロープ挿入半孔と、前記マーカー蓋部材に設けられたロープ挿入半孔との何れか一方に設けられた断面山形の偶数個の係止突起と、他方には組付時に隣接する相互が、対向して変位して組合わされる奇数個が設けられた前記係止突起とにより単に直線状に配挿されるのではなく、蛇行して曲線状に屈曲可能になされるとともに、前記係止突起は前記ロープの外周に変位して係止されるため、各係止突起によるロープの摩擦係数は増大され、マーカーはロープに対して不用意に軸方向に移動することなく、確実に取付けられる。
【0021】
こうして、マーカーは前記ロープに所望間隔毎に取付けられるので、ロープに取付けられるマーカーを目印として例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物の苗間隔(株間)を計測することなく、多くの時間と労力とがかからず、作業効率が良く大量の農作物の育苗を曲がることなく一直線に、かつ所望間隔毎に整然と、容易かつ確実に植え付けることができたり、また、海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行う場合には、ロープを張り、そのロープに等間隔取付けられたマーカーを目印として、かごやネットを容易かつ確実に張ることができ、運動場や空き地に簡易駐車場を設置する場合に、地割を施すことができ、建設時に柵や杭を設置する場合に、柵や杭を設置でき、そして、レクレーション、運動競技を行う場合に、グラウンドのライン引きを行うことができ、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく植林が行える等、ロープに等間隔に取付けられたマーカーを目印として作業目的位置を容易に認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行える。また、マーカーとして石灰のような薬剤を撒かないので、石灰により土壌が変質するおそれがなく、また、マーカーはロープに取付けられるから、紛失したり、消えてしまうおそれがなく、しかも、マーカーのロープに対する取付位置を農作物に応じて株間を長短変更することができる。
【0022】
また、本発明の請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2において、前記係止突起が、平面視略三角形に配列されているので、2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されるロープは、平面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされ、平面視略三角形に配列されている係止突起がロープの外周に対向し、変位して係止されることにより、摩擦係数が増大するため、ロープは不用意な移動が防止され、マーカーは所望間隔にてロープに取付けられる。
【0023】
また、本発明の請求項1または2に記載の発明によれば、請求項1または2において、前記係止突起が、平面視中高の切妻屋根形に配列されているので、2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されるロープは、側面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされ、平面視中高の切妻屋根形に配列されている係止突起がロープの外周に対向し、変位して係止されることにより、摩擦係数が増大するため、不用意なロープの移動は防止され、マーカーは所望間隔にてロープに取付けられる。
【0024】
また、本発明の請求項5に記載の発明によれば、請求項1−4の何れかにおいて、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材に対向して設けられたロープ挿入半孔が、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の前記ロープ挿入半孔の長手方向の両側に設けられた内壁部により区画されているので、ロープ挿入孔内に挿入されるロープはマーカー本体およびマーカー蓋部材の前記ロープ挿入半孔の長手方向の両側に設けられた内壁部により区画され、案内されるため、ロープは円滑かつ確実にロープ挿入孔内に配挿され、ロープの配挿作業が容易かつ確実に行える。
【0025】
また、本発明の請求項6に記載の発明によれば、請求項1−5の何れかにおいて、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れか一方には案内ピンが対向方向に設けられ、他方には前記案内ピンが挿脱可能に挿入される案内孔が設けられているので、ヒンジを介してマーカー本体に対してマーカー蓋部材を開閉する場合に、案内ピンが案内孔内に案内移動されることにより、マーカー蓋部材の開閉動作を円滑かつ確実に行うことができる。
【0026】
また、本発明の請求項7に記載の発明によれば、請求項1−6の何れかにおいて、前記マーカー本体、前記ヒンジ、および前記マーカー蓋部材が、作業目的物に応じて選択可能な種々の彩色が施されているので、ロープに取付けられるマーカー本体、ヒンジ、およびマーカー蓋部材よりなるマーカーは、作業目的物に応じて選択可能に種々の彩色を施せば、作業目的物毎に適切な株間を選択して容易かつ確実に育苗を植込むことができる等の目的作業を行うことができる。
【0027】
また、本発明の請求項8に記載の発明によれば、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、前記ロープ挿入半孔の内周壁には、ロープを屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されるので、マーカーはヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成され、係合子が係合されるマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とにより構成され、ロープはマーカー本体およびマーカー蓋部材に、その開閉方向に交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔にて形成されるロープ挿入孔内に配挿されてマーカー本体と、マーカー蓋部材とにより挟持されることにより、マーカーは所望間隔にてロープに取付けられる。
【0028】
この際、ロープ挿入孔内に配挿されて挟持されるロープは、前記ロープ挿入半孔の内周壁に設けられた係止突起により単に直線状に配挿されるのではなく、蛇行して曲線状に屈曲可能になされるとともに、前記係止突起は前記ロープの外周に変位して係止されるため、各係止突起によるロープの摩擦係数が増大され、マーカーはロープに対して不用意に軸方向に移動することなく、確実に取付けられる。
【0029】
こうして、マーカーは前記ロープに所望間隔毎に取付けられるので、ロープに取付けられるマーカーを目印として農作物の苗間隔(株間)を計測することなく、多くの時間と労力とがかからることなく、作業効率が良く大量の例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物の育苗を曲がることなく一直線に、かつ所望間隔毎に整然と、農作物の育苗を容易かつ確実に植え付けることができたり、また、海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行う場合には、ロープを張り、そのロープに等間隔取付けられたマーカーを目印として、かごやネットを容易かつ確実に張ることができ、運動場や空き地に簡易駐車場を設置する場合に、地割を施すことができ、建設時に柵や杭を設置する場合に、柵や杭を設置でき、そして、レクレーション、運動競技を行う場合に、グラウンドのライン引きを行うことができ、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく植林が行える等、ロープに所望間隔に取付けられたマーカーを目印として作業目的位置を容易に認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行える。しかも、マーカーを紛失したり、消えてしまうおそれがなく、さらには、マーカーのロープに対する取付位置の変更を容易且つ確実に行える。また、マーカーとして従来行われていた石灰のような薬剤を撒かないので、石灰により土壌が変質するおそれがなく、また、マーカーはロープに取付けられるから、紛失したり、消えてしまうおそれがない。しかも、マーカー本体とマーカー蓋部材とを係合している係合子を係合凹部から脱係することによりマーカー本体からマーカー蓋部材をヒンジを介して開いた後に、マーカー本体およびマーカー蓋部材をロープに対して移動し、再度マーカー本体に対してマーカー蓋部材を閉じて係合子と係合凹部とを係合し、マーカーをロープに取付ければ、マーカーのロープに対する取付位置は目的作業に応じて変更されて株間を長短調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は本発明のロープに取付けるマーカーの実施形態1の展開状態を示す平面図である。
【図2】図2は同じくマーカーをロープに取付けた状態の斜視図である。
【図3】図3は同じく本実施形態1を構成するマーカーの展開状態を示す側面図である。
【図4】図4は同じく平面図である。
【図5】図5は同じく底面図である。
【図6】図6は同じく図1のA−A矢視図である。
【図7】図7は同じく図1のB−B矢視図である。
【図8】図8は同じく本実施形態1の変形例の展開状態を示す平面図である。
【図9】図9は同じく本発明のマーカーの実施形態2の展開状態を示す平面図である。
【図10】図10は同じく断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面に従って本発明の実施の最良の形態により、本発明の詳細を説明する。
【0032】
<実施形態1>
本発明の実施形態1では、農作物、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような育苗を植え付けるための農作物の育苗植付用ロープ、およびマーカーに適用した場合を代表的に説明する。
【0033】
本実施形態1では、可撓性を有する合成樹脂によりヒンジ2を介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体1、および該マーカー本体1に嵌脱可能なマーカー蓋部材3とを備え、前記マーカー本体1および前記マーカー蓋部材3の展開状態において、前記マーカー本体1または前記マーカー蓋部材3の図1に示すように中央外側に対向方向に突設された係合子4と、前記マーカー本体1または前記マーカー蓋部材3の何れかの中央外側に前記係合子4が係脱可能に凹設された係合凹部5と、前記マーカー本体1および前記マーカー蓋部材3には、その開閉方向Oに交差する方向Iにロープ6を配挿するロープ挿入孔7を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔7A,7Bと、前記ロープ挿入半孔7A,7Bの内周壁8,8′には、前記ロープ6を図1に示すように平面視曲線状に屈曲可能になし、前記ロープ6の外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起9と、により構成されるマーカーMを前記ロープ6に所望間隔L毎に取付けている。この所望間隔Lは、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような目的作業物としての農作物に応じて長短異なる。
【0034】
マーカーMの前記マーカー本体1と、屈曲可能な可撓性を発揮する前記ヒンジ2と、前記マーカー蓋部材3とを形成するのに使用される前記合成樹脂としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニール、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、PC樹脂等の各種樹脂が使用され、特定なものに制限されるものではない。そして、マーカーMの前記マーカー本体1、前記ヒンジ2、および前記マーカー蓋部材3が、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物に応じて選択可能な種々の彩色が施されている。このように、前記マーカー本体1、前記ヒンジ2、および前記マーカー蓋部材3が、種々の彩色が施されるのは、農作物に応じてマーカーMの色彩を選択し、農作物毎に適切な株間を容易に選択して植え込まれる育苗の育成に最適にするためである。
【0035】
また、前記ロープ6は、例えばポリエチレン樹脂のような合成樹脂繊維を編製されたものでも良いし、天然繊維で編製されたものでもよい。そして、このロープ6は土の色と判別し易い彩色が施されることにより、育苗を植え込む時にロープ6を張り渡すことにより、ロープ6を手がかりとして曲がることなく、直線状に育苗を植え込むようにするためである。
【0036】
前記マーカー本体1に設けられた前記ロープ挿入半孔7Aと、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bとの何れか一方、本実施形態1では図1に示すように、マーカー本体1に設けられたロープ挿入半孔7Aに断面山形の偶数個、図1では4個の前記係止突起9A,9B;9C,9Dが設けられ、他方、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bには組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個、本実施形態1では1個の前記係止突起9Eが設けられている。
【0037】
そして、図8に示すものは本発明の変形例であり、この変形例ではマーカー本体1に設けられたロープ挿入半孔7Aに断面山形の偶数個、図8では2個の前記係止突起9C,9Dが設けられ、他方、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bには組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個、本変形例では3個の前記係止突起9A′,9B′;9Eが設けられていることにより、ロープ6はマーカー本体1およびマーカー蓋部材3に、その開閉方向Oに交差する方向Iに対向して設けられる2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿されることにより、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられるようになっている。
【0038】
前記係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eが、平面視略三角形に配列されている。
【0039】
10,10′;10″は前記マーカー本体1および前記マーカー蓋部材3に対向した前記ロープ挿入半孔7A,7Bの長手方向の両側に設けられた内壁部であり、前記ロープ挿入半孔7A,7Bはこの内壁部10,10′;10″により区画されている。
【0040】
11は前記マーカー本体1または前記マーカー蓋部材3の何れか一方、本実施形態1では、図1に示すようにマーカー蓋部材3に対向方向に設けられた案内ピンであり、12は他方、本実施形態1では図1に示すように、マーカー本体1に設けられた案内孔であり、この案内孔12はヒンジ2を介してマーカー本体1に対してマーカー蓋部材3を開閉する場合に、案内ピン11が案内孔12内に挿脱可能に案内移動されることにより、マーカー蓋部材3の開閉動作を円滑かつ確実に行うようになっている。なお、図示する本実施形態1では、マーカー蓋部材3に案内ピン11を設け、マーカー本体1に案内孔12を設けているが、これに限ることなく、マーカー蓋部材3に案内孔12を設け、マーカー本体1に案内ピン11を設けてもよい。しかも、案内ピン11と、案内孔12との設置個数の増減変更は自由である。
【0041】
13A,13B;13C,13Dは前記マーカー本体1の平面視四隅に設けられた立壁部である。
【0042】
なお、各図とも図中の同一部分は同一符号で示している。
【0043】
本発明の農作物の育苗植付用ロープの実施形態1は以上の構成からなり、マーカーMをロープ6に取付けるのには、係合子4の係合凹部5に対する係合を解除した後にヒンジ2を介してマーカー本体1に対してマーカー蓋部材3を開き、ロープ6はマーカー本体1およびマーカー蓋部材3に、その開閉方向Oに交差する方向Iに対向して設けられる2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿され、マーカー蓋部材3を閉じると、前記マーカー本体1に設けられた前記ロープ挿入半孔7Aと、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bとの何れか一方、本実施形態1では図1に示すように、マーカー本体1に設けられたロープ挿入半孔7Aに断面山形の偶数個、図1では4個の前記係止突起9A,9B;9C,9Dが設けられ、他方、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bには組付時に隣接する相互が、対向して変位し、組合わされる奇数個、本実施形態1では1個の前記係止突起9Eが設けられているので、ロープ6はマーカー本体1およびマーカー蓋部材3に、その開閉方向Oに交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿され、マーカー本体1と、マーカー蓋部材3とに挟持されることにより、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられる。
【0044】
また、図8に示す本発明の変形例のように、マーカー本体1に設けられたロープ挿入半孔7Aに断面山形の偶数個、図8では2個の前記係止突起9C,9Dが設けられ、他方、前記マーカー蓋部材3に設けられたロープ挿入半孔7Bに組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個、本変形例では3個の前記係止突起9A′,9B′;9Eが設けられていることにより、ロープ6はマーカー本体1およびマーカー蓋部材3に、その開閉方向Oに交差する方向に対向して設けられる2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿されることにより、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられてもよい。
【0045】
この際、前記マーカー本体1および前記マーカー蓋部材3に対向した前記ロープ挿入半孔7A,7Bは、その長手方向の両側に設けられた内壁部10,10′;10″により区画されているので、ロープ挿入孔7内に挿入されるロープ6は内壁部10,10′;10″により区画され、案内されるため、ロープ6は円滑かつ確実にロープ挿入孔7内に配挿され、ロープ6の配挿作業が容易かつ円滑になる。
【0046】
そして、ロープ挿入孔7内に配挿されてマーカー本体1と、マーカー蓋部材3とで挟持されるロープ6は、前記ロープ挿入半孔7の内周壁8,8′に設けられた係止突起9A,9B;9C,9D;9Eにより単に直線状に配挿されるのではなく、図1に示すように平面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされるとともに、前記係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eは前記ロープ6の外周に対向し、変位して係止されるため、各係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eによるロープ6の摩擦係数が増大され、マーカーMはロープ6に対して不用意に軸方向に移動することなく、確実に取付けられる。
【0047】
しかも、前記係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eが、平面視略三角形に配列されているので、2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿されるロープ6は、平面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされ、平面視略三角形に配列されている係止突起9A,9B;9C,9D;9E、9A′,9B′;9C,9D;9Eがロープ6の外周に対向し、変位して係止されるため、ロープ6の不用意な移動は防止され、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられる。
【0048】
こうして、マーカーMは前記ロープ6に所望間隔L毎に取付けられるので、ロープ6に取付けられるマーカーMを目印として農作物の苗間隔(株間)を計測することなく、多くの時間と労力とがかからず、作業効率が良く大量の例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような農作物の育苗を曲がることなく一直線に、かつ所望間隔L毎に整然と、容易かつ確実に植え付けることができる。
【0049】
また、マーカーMとして従来行われていた石灰のような薬剤を撒かないので、石灰により土壌が変質するおそれがなく、また、マーカーMはロープ6に取付けられるから、紛失したり、消えてしまうおそれがない。
【0050】
そして、マーカー本体1とマーカー蓋部材3とを係合している係合子4を係合凹部5から脱係することによりマーカー本体1に対してマーカー蓋部材3をヒンジ2を介して開くことにより、ロープ6からマーカーMを取外すことができる。しかも、前述のように、マーカー本体1に対してマーカー蓋部材3をヒンジ2を介して開いた後に、マーカー本体1およびマーカー蓋部材3をロープ6に対して移動し、再度マーカー本体1に対してマーカー蓋部材3を閉じて係合子4を係合凹部5に係止し、マーカーMをロープ6に取付ければ、マーカーMのロープ6に対する取付位置は農作物に応じて容易かつ確実に変更して株間を長短調整することができる。
【0051】
そして、前記マーカー本体1、前記ヒンジ2、および前記マーカー蓋部材3が、種々の彩色が施されるので、農作物毎にマーカーAの色彩を選択し、農作物毎に適切な株間を容易に選択して育苗を植込むことができる。
【0052】
この際、ロープ6には土の色と判別し易い彩色が施されることにより、育苗を植え込む時にロープ6を張り渡すことにより、ロープ6を手がかりとして曲がることなく、直線状に育苗を植え込むことができ、育成できる。そして、マーカーMが所望間隔Lにて取付けられたロープ6は、農作物の植え付けに繰り返して使用することができる。さらに、マーカーM、およびロープ6は、合成樹脂により形成されているので、土等で汚れた場合には水洗いすることにより、綺麗にできる。
【0053】
<実施形態2>
図9および図10に示すものは本発明の実施形態2であり、この実施形態2では、マーカー本体1およびマーカー蓋部材3のロープ挿入半孔7A,7Bに設けられる前記係止突起9が、図9に示すように、平面視中高の切妻屋根形の係止突起9A″,9B″,9C″;9D″,9E″に配列されている構成にした点が前記実施形態1とは異なる。
【0054】
そして、本実施形態2では、2つのロープ挿入半孔7A,7Bにて形成されるロープ挿入孔7内に配挿されるロープ6は、図10に示すように側面視蛇行して曲線状に屈曲可能になされ、平面視中高の切妻屋根形に配列されている係止突起9A″,9B″,9C″;9D″,9E″がロープ6の外周に対向し、変位して係止されるため、不用意なロープ6の移動は防止され、マーカーMは所望間隔Lにてロープ6に取付けられ、農作物を直線状に且つ所望間隔毎に植込む場合の目印となる作用・効果を奏するほかは前記実施形態1と同様の構成、および作用・効果を奏する。
【0055】
上記説明では、ロープ6に等間隔に取付けられたマーカーMを目印として、農作物、例えば水稲、野菜、果実、花、樹木のような育苗を植え付けるための農作物の育苗植付用ロープ、およびそのマーカーに適用した場合を代表的に説明したけれども、これに限ることなく、本発明のマーカー付きロープ、およびマーカーは、海産物、例えば海苔、カキ等の貝類の養殖を行うのにロープ6を張り、そのロープ6に等間隔に取付けられたマーカーMを目印としてかごやネットを張る場合、また運動場や空き地に簡易駐車場を設置するのにロープ6を用いて長さをマーカーMを目印として計測し、地割を施す場合、建設時に柵や杭を設置する場合、レクレーション、運動競技を行うのにグラウンドのライン引きを行う場合、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく、作業目的個所をロープ6に取付けられたマーカーMにより認識でき、時間と労力とが多くかかることなく、作業効率が良く目的作業を行うことも本発明の適用範囲である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は農作物を植え付ける場合、また海産物として海苔、カキ等の貝類の養殖を行うのにロープを張り、そのロープに等間隔にかごやネットを張る場合、運動場や空き地に簡易駐車場を設置するのにロープを用いて長さを計測し、地割を施す場合、建設時に柵や杭を設置する場合、レクレーション、運動競技を行うのにグラウンドのライン引きを行う場合、さらには林業において植林を施す場合に計測することなく、作業目的個所をマーカーにより認識でき、時間と労力とが多くはかからず、作業効率が良く目的作業が行え、しかも、マーカーを紛失したり、消えてしまうおそれがなく、さらには、マーカーのロープに対する取付位置の変更を容易且つ確実に行え、また、マーカーを紛失したり、マーカーが消えてしまうおそれがないという用途・機能に適する。
【符号の説明】
【0057】
1 マーカー本体
2 ヒンジ
3 マーカー蓋部材
4 係合子
5 係合凹部
6 ロープ
7 ロープ挿入孔
7A ロープ挿入半孔
7B ロープ挿入半孔
8 内周壁
8′ 内周壁
9 係止突起
9A 係止突起
9B 係止突起
9C 係止突起
9D 係止突起
9E 係止突起
9A′ 係止突起
9B′ 係止突起
9A″ 係止突起
9B″ 係止突起
9C″ 係止突起
9D″ 係止突起
9E″ 係止突起
11 案内ピン
12 案内孔
M マーカー
L 所望間隔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、
前記ロープ挿入半孔の内周壁には、ロープを屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されるマーカーを前記ロープに所望間隔毎に取付けている
ことを特徴とする農作物のマーカー付ロープ。
【請求項2】
前記マーカー本体に設けられた前記ロープ挿入半孔と、前記マーカー蓋部材に設けられたロープ挿入半孔との何れか一方には断面山形の偶数個の前記係止突起が設けられ、他方には組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個の前記係止突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマーカー付ロープ。
【請求項3】
前記係止突起が、平面視略三角形に配列されていることを特徴とする請求項1または2に記載のマーカー付ロープ。
【請求項4】
前記係止突起が、平面視中高の切妻屋根形に配列されていることを特徴とする請求項1または2に記載のマーカー付ロープ。
【請求項5】
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材に対向して設けられたロープ挿入半孔が、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の前記ロープ挿入半孔の長手方向の両側に設けられた内壁部により区画されていることを特徴とする請求項1−4の何れかに記載のマーカー付ロープ。
【請求項6】
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れか一方には案内ピンが対向方向に設けられ、他方には前記案内ピンが挿脱可能に挿入される案内孔が設けられていることを特徴とする請求項1−5の何れかに記載のマーカー付ロープ。
【請求項7】
前記マーカー本体、前記ヒンジ、および前記マーカー蓋部材が、作業目的物に応じて選択可能に種々の彩色が施されていることを特徴とする請求項1−6の何れかに記載のマーカー付ロープ。
【請求項8】
可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、
前記ロープ挿入半孔の内周壁には、ロープを屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成される
ことを特徴とするマーカー。
【請求項1】
可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、
前記ロープ挿入半孔の内周壁には、ロープを屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成されるマーカーを前記ロープに所望間隔毎に取付けている
ことを特徴とする農作物のマーカー付ロープ。
【請求項2】
前記マーカー本体に設けられた前記ロープ挿入半孔と、前記マーカー蓋部材に設けられたロープ挿入半孔との何れか一方には断面山形の偶数個の前記係止突起が設けられ、他方には組付時に隣接する相互が、対向し、変位して組合わされる奇数個の前記係止突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマーカー付ロープ。
【請求項3】
前記係止突起が、平面視略三角形に配列されていることを特徴とする請求項1または2に記載のマーカー付ロープ。
【請求項4】
前記係止突起が、平面視中高の切妻屋根形に配列されていることを特徴とする請求項1または2に記載のマーカー付ロープ。
【請求項5】
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材に対向して設けられたロープ挿入半孔が、前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の前記ロープ挿入半孔の長手方向の両側に設けられた内壁部により区画されていることを特徴とする請求項1−4の何れかに記載のマーカー付ロープ。
【請求項6】
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れか一方には案内ピンが対向方向に設けられ、他方には前記案内ピンが挿脱可能に挿入される案内孔が設けられていることを特徴とする請求項1−5の何れかに記載のマーカー付ロープ。
【請求項7】
前記マーカー本体、前記ヒンジ、および前記マーカー蓋部材が、作業目的物に応じて選択可能に種々の彩色が施されていることを特徴とする請求項1−6の何れかに記載のマーカー付ロープ。
【請求項8】
可撓性を有する合成樹脂によりヒンジを介して開閉可能な略半体の嵌合構造に形成されたマーカー本体、および該マーカー本体に嵌脱可能なマーカー蓋部材とを備え、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材の展開状態において、前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の中央外側に対向方向に突設された係合子と、
前記マーカー本体または前記マーカー蓋部材の何れかの中央外側に前記係合子が係脱可能に凹設された係合凹部と、
前記マーカー本体および前記マーカー蓋部材には、その開閉方向に交差する方向にロープを配挿するロープ挿入孔を半割して対向して設けられたロープ挿入半孔と、
前記ロープ挿入半孔の内周壁には、ロープを屈曲可能になし、前記ロープの外周に変位して係脱可能に設けられた係止突起と、により構成される
ことを特徴とするマーカー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−90591(P2012−90591A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241989(P2010−241989)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(594156802)丸三産業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(594156802)丸三産業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
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