説明

ミシン

【課題】操作ペダルの操作を円滑に行う。
【解決手段】縫製を行う機構部とそれを格納するミシンフレームからなるミシン本体10と、ミシン本体を上面に設置するテーブル20と、ミシン本体の駆動源となるミシンモータ30と、ミシンの制御部を格納する制御ボックス40と、ミシンの操作を入力する操作ペダル50と、操作ペダルの動作を検出するペダルセンサ60と、操作ペダルの動作をペダルセンサに伝達する伝達ロッド70とを備え、ペダルセンサを制御ボックスと別体とし、テーブルに対して、ミシンモータと制御ボックスとペダルセンサとを個別に位置調整可能に取り付けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被縫製物に縫い目を形成するミシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のミシンは、上板と四本の脚部を含むフレームとからなるテーブルを備え、上板の上面にはミシン本体が設置され、上板の下側にはミシンモータ、さらにその下側には制御基盤や操作パネルが内蔵された制御ボックスが設置されていた。
そして、ミシンの操作(例えば、ミシンモータの駆動の開始と停止、糸切り等)を行うための操作ペダルはフレームの底部に設けられており、制御ボックスに保持された可変抵抗器等からなるペダルセンサに対して連結ロッドにより連結されて、ペダルの踏量或いは各種の操作指令を制御ボックス内の制御基盤に伝達していた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭59−0552871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通常ミシンは、ミシンフレームのアーム部先端部に設けられた縫い針に正対する位置(布送り方向上流側)でオペレータが作業に従事するため、オペレータの作業性を考慮して、作業時のオペレータの正面となる位置に操作ペダルを配置することが望ましい。
一方、ミシンモータは、モータの出力軸に取り付けられたモータプーリから、ミシンフレームのアーム部における基端部側(縦胴部側)に設けられたプーリにタイミングベルトで動力を入力する構造のため、モータプーリとプーリとの左右方向の位置が一致するようにミシンモータをアーム部における基端部寄りに配置する必要がある。
その場合、ミシンモータの下側に設けられた制御ボックスにペダルセンサが保持されていると、アーム部が長いミシンの場合には、アーム部の長手方向についてペダルセンサと操作ペダルとが離間し、これらを連結する連結ロッドの向きが鉛直とならずに斜めに配置せざるを得なかった。
上記連結ロッドは、その両端部がユニバーサルジョイントを介してペダルセンサとペダルとにそれぞれ接続されているため、動力の伝達方向が連結ロッドの長手方向に平行ではない場合でも動力伝達を行うことが可能だが、連結ロッド、ペダルセンサ及び操作ペダルには、本来予定されていた動作方向とは異なる方向成分の応力が大きくなり、予期せぬ摩耗や劣化を生じたり、こじりにより円滑な動作伝達が行われなくなるという問題が生じていた。
【0005】
また、制御ボックスはメンテナンスなどの必要性から開閉部分を設け、正面側から開閉可能となるようにテーブルに設置が行われている。一方、例えばオイルパンをミシンフレームの下側に設けたミシンの形式の場合、オイルパンが邪魔となるために、制御ボックスが正面側で開閉するより、裏側で開閉可能とすることが作業性の観点から望ましい。しかしながら、上述のような従来のミシンでは、制御ボックスがペダルセンサを保持する構造であるため、制御ボックスの向きを前後方向に変えるとペダルセンサの位置が左右逆転してしまう。このため裏側に開閉する制御ボックスを別途設ける必要があり、コストが高価になる、あるいはベダルセンサを着脱して制御ボックスに対する左右の位置を変更可能に構成にする必要があり、制御ボックスとペダルセンサの双方の取付け変更作業を必要とし、作業性を悪化させるという問題も生じていた。
【0006】
本発明は、操作ペダルによる円滑な動作伝達を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、縫製を行う機構部とそれを格納するミシンフレームからなるミシン本体と、ミシン本体を上面に設置するテーブルと、前記ミシン本体の駆動源となるミシンモータと、ミシンの制御部を格納する制御ボックスと、ミシンの操作を入力する操作ペダルと、前記操作ペダルの動作を検出するペダルセンサと、前記操作ペダルの動作をペダルセンサに伝達する伝達ロッドとを備えるミシンにおいて、前記ペダルセンサを前記制御ボックスと別体とし、前記テーブルに対して、前記ミシンモータと制御ボックスとペダルセンサとを個別に位置調整可能に取り付けたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、前記ペダルセンサを前記テーブルに取付けるための支持体は水平部と垂直部からなり、前記支持体の前記水平部は、前記ミシンモータを前記テーブルに取付けるための支持部を介して、前記テーブルに取り付けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明は、テーブルに対して、ミシンモータと制御ボックスとペダルセンサとを個別に位置調整可能に取り付けているため、動力伝達の構造上、ミシンモータをミシンフレームのアーム部の基端部側に配置する必要があり、作業性の確保のために操作ペダルをアーム部の先端部側に配置する必要がある場合でも、ペダルセンサの配置に自由度を持たせることができる。
その結果、アーム部の長さに応じて操作ペダルを配置した場合でも、ペダルセンサをテーブルに対して適切に配置することができ、連結ロッドを鉛直方向に沿うように配置することが可能となり、連結部の摩耗や劣化を抑制すると共にこじりのない円滑な動作伝達を行うことが可能となる。
また、制御ボックスの配置にも自由度を持たせることができるので、開閉部を有する場合でも、ミシンの形式に応じて正面側、背面側いずれに向けて配置することも可能となり、ペダルセンサの位置の付け替え作業も不要となり、作業性の向上を図ることが可能となる。
【0010】
請求項2記載の発明は、ペダルセンサの支持体の水平部が前記ミシンモータを前記テーブルに取り付けるための支持部を介して、前記テーブルに取り付けられることにより、ミシンのプーリと縫い針の水平方向の距離が短く、支持体と支持部を水平方向に並べてテーブルに取り付けることが困難な場合でも、支持体と支持部の取り付け位置の調整代を確保したうえでテーブルに取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ミシンの正面図である。
【図2】ミシンの背面図である。
【図3】ペダルセンサの背面図である。
【図4】ペダルセンサの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(発明の実施形態の全体構成)
本発明に係るミシン100の実施形態について説明する。図1と図2はそれぞれミシン100の正面図と背面図である。
ミシン100は、縫製を行う機構部とそれを格納するミシンフレームからなるミシン本体10と、ミシン本体10を上面に設置するテーブル20と、ミシン本体10の駆動源となるミシンモータ30と、ミシン100の制御部を格納する制御ボックス40と、ミシン100の操作を入力する操作ペダル50と、操作ペダル50の動作を検出するペダルセンサ60と、操作ペダル50の動作をペダルセンサ60に伝達する伝達ロッド70とを備えている。
【0013】
(ミシン本体)
ミシン本体10は、ミシンベッド部11とミシンベッド部11の一端部から立設した縦胴部12と縦胴部12の上側でベッド部11と同じ方向に延出されたアーム部13とから構成されるミシンフレームと、ミシンフレーム内に格納された縫製を行うための機構部とを備えている。
なお、以下の説明において、水平方向であって、ベッド部11及びアーム部13の延出方向を左右方向とし、ベッド部11における縦胴部12側を「右側」、アーム部の自由端側を「左側」として説明を行うものとする。また、水平方向であって左右方向に直交する方向を前後方向というものとする。
【0014】
アーム部13の左端部には縫い針14を保持する針棒が上下動可能に支持されており、右端部には左右方向を回転軸として回転可能なプーリ15が設けられている。プーリ15には、ミシンモータ30から回転動力を伝達するタイミングベルト16が掛け渡されており、トルク入力が行われるようになっている。
プーリ15は、図示しない上軸に連結されており、上軸はクランク機構を介して回転力を上下の往復動作に変換して針棒に伝達している。また、その他の機構部として、天秤機構、糸調子、布送り機構、釜機構などがミシンフレームに配設されているが、ミシンの構成として周知なので、詳細な説明は省略するものとする。
【0015】
(テーブル)
テーブル20は、ミシン本体10が設置される天板21と、天板21を載置支持するフレーム22とから構成されている。
天板21は、上面が平滑且つ水平であり、被縫製物である布を載置する作業台として使用される。また、天板21には、ミシン本体10のベッド部11を格納するために開口部が貫通形成されており、ベッド部11が天板21の下側に露出した状態で保持を行っている。
フレーム22は、左右に設けられた二本の支柱23と、各支柱23の底部を連結する左右方向に沿った連結部24とを有し、当該連結部24の上面に操作ペダル50が止めネジにより固定されている。
【0016】
(ミシンモータ)
ミシンモータ30は、本体部31と、その出力軸に取り付けられたプーリ(図示略)と、本体部31をテーブル20の天板21の下面に固定するための支持部32とから構成されている。支持部32には、テーブル20への固定ボルト33を貫通させるための長穴(図示せず)が設けられており、テーブル20に対するミシンモータ30の取付け位置が調整可能となっている。
ミシンモータ30は、その出力軸が左右方向を向いた状態でミシン本体10のベッド部11の右端部に対して前後方向における奥側(背面側)に隣接して配置されている。また、そのプーリは本体部31の右端部に位置しており、ミシンモータ30のプーリとミシン本体10のプーリ15とは、左右方向について位置が一致するように配置されている。
【0017】
(制御ボックス)
制御ボックス40は、直方体をなす内部が中空の筐体と、筐体内部に格納された電源回路、制御回路基盤及び操作盤とから構成される。
制御ボックス40は、その長手方向が左右方向に向けられた状態でミシン本体10のベッド部11の左端部に対して前後方向における奥側(背面側)に隣接して配置されている。厳密には、制御ボックスの左端部は、ベッド部11の左端部よりも幾分左方に位置している。
また、制御ボックス40はその奥側が開口し、内部のメンテナンス及び操作盤に対する操作が可能となっている。
【0018】
(操作ペダル)
操作ペダル50は、踏板51と当該踏板51をその左右両側において左右方向に沿った軸により回動可能に支持する支持部52とを有しており、各支持部52が前述したテーブル20の連結部24の上面にネジ止めにより固定装備されている。
踏板51はその踏面が正面側に一定角度で傾斜した状態を中立位置としており、踏み込み動作により中立位置から奥側に回動させることができる。そして、中立位置からの回動角度に応じて縫製速度を入力する操作が行われるようになっている。
踏板51は左右両端部における前後方向中間位置で両側から支持部52,52に軸支され、踏板51の奥側の端部は踏み込みにより下降動作を行う。また、踏板51の右端部奥側には、ユニバーサルジョイント71を介して連結ロッド70の端部が連結されている。これにより、踏板51の踏み込みによる下降動作量がペダルセンサ60に伝達されるようになっている。
また、操作ペダル50の踏板51の左右方向における中心位置は、左右方向について、ミシン本体10のアーム部13の左端部に設けられた縫い針14とだいたい一致するように位置設定がなされている。
【0019】
(ペダルセンサ)
図3はペダルセンサ60を背面から見た背面図、図4は右斜め後方から見た斜視図である。
ペダルセンサ60は、可変抵抗素子61と、可変抵抗素子61の入力軸に固定装備されたL字状のベルクランク62と、ベルクランク62の一方の腕部62aに対して一定の方向に回動力を付与するバネ63と、バネ63により付勢される回動力に抗してベルクランク62を定位置で制止するストッパ64と、可変抵抗素子61をテーブル20の天板21の下面に固定する支持体65とを備えている。
【0020】
支持体65は、天板21の下面側に取り付けられる板状の水平部65aと水平部65aから垂直に垂下される板状の垂直部65bとからなり、水平部65aには貫通穴が形成されて、天板21にネジ止めされるようになっている。かかる貫通穴は左右方向に沿った長穴であり、ペダルセンサ60を左右方向に位置調節することが可能となっている。
垂直部65bは、水平部65aの左端部から垂直下方に垂下されており、その平板面は垂直上下方向と前後方向とに平行となっている。
なお本実施例では、支持体65の水平部65aは支持部32を介して固定ボルト33によりテーブル20の天板21に固定されている。このような取付け形態は、ミシンのプーリ15と縫い針14の水平方向の距離が短く、支持体65と支持部32を水平方向に並べて天板21に取り付けることが困難な場合に行なわれ、ミシンのプーリ15と縫い針14の水平方向の距離が長く、支持体65と支持部32を水平方向に並べて天板21に取り付けることが容易な場合には、支持体65の水平部65aは直接天板21に取り付けられる。
垂直部65bの左面には、可変抵抗素子61が取り付けられており、当該可変抵抗素子61の左面下部からは入力軸61aが延出されている。かかる入力軸61aは左右方向に平行であり、当該入力軸61aに回転操作が入力されると、可変抵抗素子61は回転角度に応じた抵抗値を示し、制御ボックス40内の制御回路基板は、可変抵抗素子61の示す抵抗値を検出することにより操作ペダル50の踏量を検出し、これに応じた回転速度でミシンモータ30の駆動制御を行う。
【0021】
ベルクランク62は、L字形状の屈曲部で可変抵抗素子61の入力軸61aに軸支され、入力軸61aを中心とする二方向に延出された腕部を有している。
かかるベルクランク62の一方の腕部62aはおおむね上方に向かって延出されており、他方の腕部62bはおおむね正面側に向かって延出されている。
一方の腕部62aには前述したバネ63が連結され、他方の腕部62bを上方に回動させる方向に付勢されている。
他方の腕部62bには連結ロッド70の上端部がユニバーサルジョイント72を介して連結されている。これにより、ベルクランク62を介してバネ63の張力が操作ペダル50に伝達され、操作ペダル50は踏み込み操作に対して中立位置に戻る方向への回動が付与される。
【0022】
また、ストッパ64は、ベルクランク62の一方の腕部62aに対してバネ63による回動付勢方向に下流側に位置しており、腕部62aに突き当てられることにより回動を制止している。ストッパ64は、腕部62aの制止することにより操作ペダル50の中立位置を規定している。
かかるストッパ64は、ネジ構造により支持体65に支持されており、回転操作により前後方向に沿って移動調節が可能であり、腕部62aとの突き当て位置を調節可能となっている。これにより、ストッパ64の中立位置を変更調節することが可能となっている。
【0023】
(連結ロッド)
連結ロッド70は、第一〜第三の棒状体73〜75と、第一と第二の棒状体73,74を連結する連結体76と、第二と第三の棒状体74,75を連結する連結体77とから構成されている。
連結体76は、第一の棒状体73の下部と第二の棒状体74の上部とを重ねてネジで締結することにより連結可能とし、ネジを緩めることで第一の棒状体73と第二の棒状体74との相互の連結位置を移動し、長さ調節が可能となっている。
また、同様に、連結体77は、第二の棒状体74の下部と第三の棒状体75の上部とを重ねてネジで締結することにより連結可能とし、ネジを緩めることで第二の棒状体74の下部と第三の棒状体75との相互の連結位置を移動し、長さ調節が可能となっている。
従って、上記構造により、連結ロッド70はその全長の長さを任意に調節することが可能となっている。
【0024】
第一の棒状体73の上端部は、ユニバーサルジョイント72を介してペダルセンサ60の左端部に連結されている。このユニバーサルジョイント72は、左右方向に沿った回転軸回りに連結ロッド70のベルクランク62に対する回動を可能とすると共に前後左右方向への傾動を可能とする。
また、第三の棒状体75の下端部は、ユニバーサルジョイント71を介して操作ペダル50の右端部に連結されている。このユニバーサルジョイント71は、左右方向に沿った回転軸回りに連結ロッド70の踏板51に対する回動を可能とすると共に前後左右方向への傾動を可能とする。
【0025】
(ミシンの動作)
上記構成からなるミシン100は、オペレータによる操作ペダル50の踏板51の踏み込みが行われると、その踏み込み量がペダルセンサ60に検出され、制御ボックス40内の制御回路基板に出力される。制御回路基板は、操作ペダル50の検出踏み込み量に対応する速度でミシンモータ30を駆動し、これによりミシン本体10は縫製を実行する。なお、操作ペダル50の踏み込み量の検出が所定周期で連続して行われ、縫製中に変化する踏み込み量を常に反映して縫製が行われる。
【0026】
(各構成の配置)
上記ミシン100では、前述したように、操作ペダル50の踏板51の左右方向中央部がだいたい縫い針14と左右方向について一致するように配置される。
一方、ミシンモータ30と制御ボックス40とペダルセンサ60とは、分離して個別にテーブル20に設置されているため、ミシンモータ30はそのプーリがミシン本体10のプーリ15と左右方向について一致するように配置する必要があるが、制御ボックス40及びペダルセンサ60についてはそれぞれ任意の位置に配置することが可能である。
そして、ペダルセンサ60については、ペダルセンサ60と連結ロッド70との連結位置(ユニバーサルジョイント72の位置)と操作ペダル50と連結ロッド70との連結位置(ユニバーサルジョイント71の位置)とが、左右方向について一致するようにテーブル20に対して取り付けられている。
これにより、連結ロッド70はその上端部と下端部とが左右方向について傾きを生じないように配置することができ、操作ペダル50の踏み込みによる上下方向の変位をペダルセンサ60に対して伝達することができ、上下方向以外の応力の発生による摩耗や劣化の発生を効果的に防止すると共に、こじりのない円滑な動作伝達を実現することが可能となる。
なお、ミシン本体10について、上記と異なる形式のミシン本体を採用した場合やよりアーム部13の長いミシン本体を採用した場合には、操作ペダル50の踏板51はミシン本体の保持する縫い針位置に合わせて左右方向の配置を設定する必要があるが、ペダルセンサ60はその配置について他の構成による制約を受けないので、新たな操作ペダル50の配置に対応させて配置することができ、種々のミシン本体に対して、連結ロッド70の左右方向の傾きを容易に回避することができ、上下方向以外の応力の発生による摩耗や劣化の発生の防止効果及びこじりのない円滑な動作伝達の実現という効果を享受することが可能である。
【0027】
また、先述したように、制御ボックス40もペダルセンサ60及びミシンモータ30の配置に制約を受けることなく任意に配置することが可能であるため、例えば、ミシン本体10のベッド部11の底面にオイルパンを装備するなど、ミシン本体10を避けて制御ボックス40を配置する場合でも、当該制御ボックス40の配置や向きについて任意に設定することができ、例えば、その開口部が背面側を向くように配置することも容易に実現することができ、作業性の向上を図ることが可能となる。
なお、制御ボックス40については、左右方向に沿った長穴を設け、当該長穴を介してボルト或いはネジによりテーブル20の天板21に装着することで、左右方向における位置調整を可能としても良い。また、長穴を余分に設ける或いは対称な配置で長穴を設ける等して制御ボックスの前後の向きを逆方向にも取り付け可能としても良い。
【符号の説明】
【0028】
10 ミシン本体
20 テーブル
30 ミシンモータ
40 制御ボックス
50 操作ペダル
60 ペダルセンサ
70 伝達ロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫製を行う機構部とそれを格納するミシンフレームからなるミシン本体と、
ミシン本体を上面に設置するテーブルと、
前記ミシン本体の駆動源となるミシンモータと、
ミシンの制御部を格納する制御ボックスと、
ミシンの操作を入力する操作ペダルと、
前記操作ペダルの動作を検出するペダルセンサと、
前記操作ペダルの動作をペダルセンサに伝達する伝達ロッドとを備えるミシンにおいて、
前記ペダルセンサを前記制御ボックスと別体とし、
前記テーブルに対して、前記ミシンモータと制御ボックスとペダルセンサとを個別に位置調整可能に取り付けたことを特徴とするミシン。
【請求項2】
前記ペダルセンサを前記テーブルに取付けるための支持体は水平部と垂直部からなり、前記支持体の前記水平部は、前記ミシンモータを前記テーブルに取付けるための支持部を介して、前記テーブルに取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のミシン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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