ミラーモニタ
【課題】高輝度の照明手段を搭載したとしても過熱を未然に防止することができ、安全で、良好な画像表示を行なうことができるミラーモニタを提供する。
【解決手段】ステイ部材4によって支承され、一壁部に半透過反射ミラー2を外部から視認可能に保持するミラー筐体3内に、前記半透過反射ミラー2の裏面に表示面を対向させた液晶表示パネル7と前記液晶表示パネル7の背面側から光を照射するバックライト光源部8とを備える液晶表示装置9を配設したミラーモニタ1であって、バックライト光源部8に密着させて取り付けられるとともに、バックライト光源部8から離間させた位置にまで延在させて配設される平面板状ヒートパイプ12を有する排熱機構11を備える。
【解決手段】ステイ部材4によって支承され、一壁部に半透過反射ミラー2を外部から視認可能に保持するミラー筐体3内に、前記半透過反射ミラー2の裏面に表示面を対向させた液晶表示パネル7と前記液晶表示パネル7の背面側から光を照射するバックライト光源部8とを備える液晶表示装置9を配設したミラーモニタ1であって、バックライト光源部8に密着させて取り付けられるとともに、バックライト光源部8から離間させた位置にまで延在させて配設される平面板状ヒートパイプ12を有する排熱機構11を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半透過反射ミラーの裏面側に液晶表示装置を配設し、液晶表示装置の照明手段を用いて半透過反射ミラーの表面に所望の表示を行なう構成を備えたミラーモニタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車の車内に配設するバックミラーとして、半透過反射ミラーの裏面側に、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルを背面側から照射する照明手段としてのバックライトとからなる液晶表示装置を配設し、前記バックライトを用いて半透過反射ミラーの表面に所望の表示を行なう構成を備えたミラーモニタが利用されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
このミラーモニタは、例えば、車体後部に配設したバックカメラと接続し、通常は、半透過反射ミラーの表面を外光を反射させる反射面として機能させることにより、鏡として使用する。また、車庫入れ等の後方視界が必要なときには、半透過反射ミラーを前記バックライトの照明光を透過させる透過面として機能させることにより、前記液晶表示装置に表示される前記バックカメラの撮像画像を表示するモニタとして使用する。
【0004】
【特許文献1】特開2007−34061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のミラーモニタは、半透過反射ミラーの透過率が30%程度と低いため、モニタとしての使用時に、現在使用しているバックライトの1万cd/m2程度の輝度では、ミラーを介した液晶表示装置の表示輝度としては200cd/m2程度しか得ることができず、明るさが不十分であり、特に、昼間の明るさの中での撮像画像の視認性が劣るという実状がある。
【0006】
ここで、モニタとしての使用時に十分な表示輝度である400〜600cd/m2を得るためには、2万〜3万cd/m2程度の高輝度なバックライトを用いる必要がある。しかしながら、高輝度のバックライトを搭載すれば、バックライト光源部の発熱による温度上昇が避けられず、その結果、ミラーモニタ自体が過熱してしまうため、表示品質に影響が出たり、ミラーモニタの角度を調整する等の目的でミラーモニタに手を触れる際に熱く感じたりして不快感をおぼえる虞がある等の問題が懸念される。
【0007】
そこで、本発明は、高輝度の照明手段を搭載したとしても過熱を未然に防止することができ、安全で、良好な画像表示を行なうことができるミラーモニタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に係るミラーモニタは、一壁部に半透過反射ミラーを外部から視認可能に保持するミラー筐体内に、前記半透過反射ミラーの裏面に表示面を対向させた液晶表示パネルと前記液晶表示パネルの背面側から光を照射するバックライトのバックライト光源部とを備える液晶表示装置を配設したミラーモニタにおいて、バックライト光源部に接して取り付けられるとともに、前記バックライト光源部から離間させた位置にまで延在させて配設される平面板状ヒートパイプを有する排熱機構を備えることを特徴とする。
【0009】
そして、本発明の請求項2に係るミラーモニタは、ステイ部材によって支承され、一壁部に半透過反射ミラーを外部から視認可能に保持するミラー筐体内に、前記半透過反射ミラーの裏面に表示面を対向させた液晶表示パネルと前記液晶表示パネルの背面側から光を照射するバックライトのバックライト光源部とを備える液晶表示装置を配設したミラーモニタにおいて、バックライト光源部に接して取り付けられた平面板状ヒートパイプと、接続用ヒートパイプを介して前記平面板状ヒートパイプと接続され、前記バックライト光源部から離間させて配設されるヒートシンクとを有する排熱機構を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3に係るミラーモニタは、請求項2に記載のミラーモニタであって、前記ミラー筐体と前記ステイ部材のステイ筐体は各筐体内を相互に連通させて接続されており、前記平面板状ヒートパイプはミラー筐体内に配設され、前記ヒートシンクはステイ筐体内に配設され、前記接続用ヒートパイプはミラー筐体内からステイ筐体内に亘って配設されていることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の請求項4に係るミラーモニタは、請求項2に記載のミラーモニタであって、前記ミラー筐体と前記ステイ部材のステイ筐体は各筐体内を相互に連通させて接続されており、前記平面板状ヒートパイプはミラー筐体内に配設され、前記ヒートシンクは該ミラーモニタが配設される被配設体に配設され、前記接続用ヒートパイプはミラー筐体内からステイ筐体内を経て前記被配設体に亘って配設されていることを特徴とする。
【0012】
またさらに、本発明の請求項5に係るミラーモニタは、請求項3または4に記載のミラーモニタであって、ミラー筐体とステイ筐体の接続部はミラー筐体の前記半透過反射ミラーの向き角度を調整自在に形成されており、前記接続用ヒートパイプは可撓性を付与して形成されていることを特徴とする。
【0013】
そして、本発明の請求項6に係るミラーモニタは、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のミラーモニタであって、前記ミラー筐体および/またはステイ筐体には、排熱機構が配設された空間部における空気の流通を確保する通気口が形成されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項7に係るミラーモニタは、請求項6に記載のミラーモニタであって、前記空間部内には、該空間部における空気の流通を促す送風機構が配設されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
このように、本発明のミラーモニタは、バックライト光源部から発生する熱を、バックライト光源部から離間した位置において放熱可能とされた排熱機構を備えることで、ミラー筐体の過熱を未然に防止することができるので、高輝度の照明手段を搭載可能となり、その結果、モニタとしての使用時における輝度を十分に確保して良好な表示を行なうことができ、且つ、安全で使用感のよいミラーモニタを提供することができるといった優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明のミラーモニタについて、自動車内のフロント中央に配設され、バックミラーとして用いられるミラーモニタの実施形態で説明する。
【0017】
図1および図2は第1実施形態のミラーモニタ1を示す斜視図であり、図3は、この第1実施形態のミラーモニタ1に搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部の排熱機構を示す斜視図である。
【0018】
この第1実施形態のミラーモニタ1は、一壁部に横長の略矩形状とされた半透過反射ミラー2が配設された中空の筐体からなるミラー筐体3を備えている。前記ミラー筐体3は、自動車内のフロントガラスFG近傍の天井部に一端を固定された保持体としてのステイ部材4により、運転者が前記半透過反射ミラー2を視認可能に角度調整可能に支承されている。なお、ミラー筐体3の角度を調節するための構造については、例えば、ボールジョイントを用いた角度調節機構のような公知のものとする。
【0019】
ミラー筐体3内には、前記半透過反射ミラー2の裏面に表示面を対向させた液晶表示パネル7と前記液晶表示パネル7の背面側から光を照射するバックライトのバックライト光源部8とを備える液晶表示装置9が配設されている。ここで、バックライト光源部8とは、発光ダイオード(LED)、冷陰極管(CCFL)等の光源と、前記光源を点灯させるための電極配設部とが配設されるところであり、本実施形態において、バックライト光源部8は、直下型のバックライト構成となっており、前記液晶表示パネル7の全面にわたってバックライト光源部8が配設されている。なお、サイドライト型のバックライト構成であってもよく、液晶表示装置9の構成は従来より公知の構成とし、その説明は省略する。
【0020】
そして、本実施形態において、前記液晶表示パネル7は自動車の車体後部に配設したバックカメラ(図示せず)と接続され、半透過反射ミラー2の長手方向の一端側に寄せて配設されており、車庫入れ等の後方視界が必要なときに、半透過反射ミラー2を前記バックライトの照明光を透過させる透過面として機能させ、前記バックカメラの撮像画像を、前記半透過反射ミラー2の長手方向の一端側に表示するように構成されている。
【0021】
そして、前記バックライト光源部8には、バックライト光源部8の熱を放散させ、冷却させる排熱機構11として、長尺な平面板状ヒートパイプ12が、一端側をバックライト光源部8の背面全面に密着させ、他端側をバックライト光源部8の背面から前記ミラー筐体3内における液晶表示装置9の反配設側へ延出させるようにして配設されている。なお、バックライト光源部8と平面板状ヒートパイプ12との密着には、高熱伝導性の接着材を用いる方が好ましい。
【0022】
ここで、平面板状ヒートパイプ12は高熱伝導性材料で形成された、平面板状にヒートパイプ構造を有するヒートスプレッダであり、封入した揮発性の液体(作動液)を、熱源に接している一方の主面側から他方の主面側に循環させて熱移送させる。この熱移送の下亭において、作動液が平面板状ヒートパイプ12の封止空間を均一に行きわたるので、熱源近傍と熱源から離間したところの間で作動液をより循環させることができる。すなわち、本実施形態においては、熱源となるバックライト光源部8と接触させた部分において封入した作動液を蒸発させ(熱吸収)、バックライト光源部8と離れた部分においてその作動液を凝縮させる(熱放出)ことで、熱を移動可能とされている。なお、本実施形態においては、作動液の循環を促すべく、平面板状ヒートパイプ12内は毛細管構造とされているものとする。
【0023】
このように平面板状ヒートパイプ12を熱源となるバックライト光源部8から離間する方向へ延在させて配設することにより、バックライト光源部8の発熱は液晶表示装置9の配設部分のみに滞留することなく、ミラー筐体3内全体において放熱される。
【0024】
そして、このように作用する排熱機構11を備えることにより、液晶表示装置9が過熱によってその表示品位を劣化させることを防止することができ、また、人体が触れて熱く感じるような不具合を解消し、安全性を担保することができる。よって、結果として、ミラーモニタ1に内蔵させる液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となるので、液晶表示装置9の画像を表示するモニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0025】
特に、本実施形態におけるミラー筐体3に該ミラー筐体3の内外を連通させる通気口を形成し、ミラー筐体3内において平面板状ヒートパイプ12の表面に外気を接触させることで、排熱機構11としての平面板状ヒートパイプ12はより優れた作用効果を発揮することとなる。
【0026】
また、図4乃至図6は第2実施形態のミラーモニタ1を示している。
【0027】
この第2実施形態のミラーモニタ1も、前述の第1実施形態と同様のミラー筐体3を備えており、このミラー筐体3は、自動車内のフロントガラスFG近傍の天井部に一端を固定された保持体としてのステイ部材4の他端をミラー筐体3の背面中央部に接続させることによって、運転者が前記半透過反射ミラー2を視認可能に支承されている。そして、本実施形態においては、前記ミラー筐体3と前記ステイ部材4のステイ筐体5との接続部6は、開口により各筐体3、5内を相互に連通させて形成され、かつ、前述のようにミラー筐体3の角度を変化させることができる構造とされている。
【0028】
また、ミラー筐体3内には、第1実施形態と同様に、液晶表示パネル7とバックライト光源部8とを備え、自動車の車体後部に配設したバックカメラと接続され、後方視界が必要なときにバックカメラの撮像画像を表示するモニタとして機能する液晶表示装置9が配設されている。
【0029】
そして、本実施形態においては、ミラー筐体3から前記ステイ筐体5に亘り、前記バックライト光源部8の排熱機構11が配設されている。
【0030】
本実施形態のミラーモニタ1に配設される排熱機構11は、直下型バックライトのバックライト光源部8の一方の面に密着させて取り付けられた平面板状ヒートパイプ12と、作動液を循環可能とされた2本の管状の接続用ヒートパイプ13を介して前記平面板状ヒートパイプ12と接続され、前記バックライト光源部8から離間させて配設される放熱部としてのヒートシンク14とを備えている。そして、図4乃至図6に示すように、前記平面板状ヒートパイプ12はミラー筐体3内に配設され、前記ヒートシンク14はステイ部材4のステイ筐体5内に配設され、前記接続用ヒートパイプ13はミラー筐体3内から前記ミラー筐体3と前記ステイ筐体5との接続部6を通って前記ステイ筐体5に亘って配設されている。詳しくは、前記バックライト光源部8に取り付けられた平面板状ヒートパイプ12は、図4乃至図6に示すように、一端側をバックライト光源部8の背面の全面に密着させ、他端側をバックライト光源部8の背面から前記ミラー筐体3内における液晶表示装置9の反配設側へ延出させるようにしてミラー筐体3内に配設されている。そして、平面板状ヒートパイプ12のバックライト光源部8の背面に取り付けられた部分における最も離隔して位置する部分(バックライト光源部8における左上部と右下部の対角位置)にはそれぞれ、熱輸送手段としての管状の接続用ヒートパイプ13の一端部が連接されている。その接続用ヒートパイプ13は、可撓性を備えた高熱伝導性材質からなり、前記ミラー筐体3内から前記接続部6を経て前記ステイ筐体5内までを可撓性を利用して自由に曲げられつつ引き回され、その他端部を前記ステイ筐体5内に配設されたヒートシンク14にそれぞれ接続させ、平面板状ヒートパイプ12に封入した揮発性の液体(作動液)を、熱源近傍と熱源から離間した位置に配設されたヒートシンク14との間で循環させるように構成されている。
【0031】
すなわち、本実施形態においては、熱源となるバックライト光源部8と接触させた部分において、その発熱により、封入した作動液を蒸発させ(熱吸収)、その作動液を片方の接続用ヒートパイプ13を通してステイ筐体5内に配設されたヒートシンク14へ搬送し、ヒートシンク14において、その作動液を凝縮させ(熱放出)、また他方の接続用ヒートパイプ13を通して作動液を熱源近傍へ戻すことで、熱を移動可能とされている。なお、本実施形態においては、作動液の循環を促すべく、接続用ヒートパイプ13内も毛細管構造とされているものとする。また、上記第2実施形態では、接続用ヒートパイプ13の一方を作動液の往路、他方を作動液の復路としたが、これに限らず、一つの接続用ヒートパイプ13内に作動液の往路、復路を形成したヒートパイプを用いてもよい。
【0032】
このように作用する排熱機構11を備えることにより、バックライト光源部8の発熱を、その熱源から離れた位置に排熱することが可能となるので、液晶表示装置9が過熱によってその表示品位を劣化させることを防止することができ、また、人体が触れて熱く感じるような不具合を解消し、安全性を担保することができる。よって、結果として、ミラーモニタ1に内蔵される液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となるので、液晶表示装置9の画像を表示するモニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0033】
特に、本実施形態におけるミラー筐体3およびステイ筐体5に、ミラー筐体3内外を連通させる通気口を形成し、一方の通気口から、ミラー筐体3とステイ筐体5との接続部6に形成された開口を通り、他方の通気口へ抜ける空気の流通経路を確保することで、ミラー筐体3内およびステイ筐体5内において平面板状ヒートパイプ12、接続用ヒートパイプ13およびヒートシンク14の表面に外気を接触させることができ、排熱機構11はより優れた作用効果を発揮することとなる。
【0034】
なお、図4には、中空とされたアーム状のステイ筐体5の配設状態における上面側にスリット状の通気口15を前記ヒートシンク14の配設位置に対応させて形成した場合を図示している。このように、ヒートシンク14の近傍で、かつ、上方に位置する部分に通気口15を形成することで、暖気は上昇するという自然法則を利用して効率よく排熱することが可能となる。その際、熱源近傍となるミラー筐体3に通気口15を形成することで、連通するミラー筐体3およびステイ筐体5内に空気の流通経路を形成することができ、より効率よく排熱することが可能となる。
【0035】
また、熱源となるバックライト光源部8から離間する方向へ延在させて配設された平面板状ヒートパイプ12により、バックライト光源部8の発熱を液晶表示装置9の配設部分のみに滞留させることなく、ミラー筐体3内全体において放熱することができることは前述した通りである。なお、図4〜6において、ヒートシンク14は平板形状となっているが、これに限らず、外気との接触面積を大きくするために凹凸を形成してもよい。
【0036】
また、図7は第3実施形態としてのミラーモニタ1に配設される排熱機構11の要部を示している。
【0037】
このミラーモニタ1は第2実施形態のミラーモニタ1の変形例であって、ステイ筐体5内に配設されるヒートシンク14として、前記2本の接続用ヒートパイプ13の他端部側を連接させて1本の環状に形成し、ステイ筐体5内に配設される接続用ヒートパイプ13部分をコイル状として空気との接触面積を増やし、放熱部、すなわちヒートシンク14として作用させるように構成されている。その他の構造については、第2実施形態のミラーモニタ1と同様であるので、説明を省略する。
【0038】
そして、本実施形態のミラーモニタ1においても、バックライト光源部8の発熱を、その熱源から離れた位置に排熱することで、前述の各実施形態と同様に、ミラーモニタ1に内蔵させる液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となり、液晶表示装置9の画像を表示するモニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0039】
特に、本実施形態におけるミラー筐体3およびステイ筐体5に、ミラー筐体3およびステイ筐体5の内外を連通させる通気口15を形成し、一方の通気口15から、ミラー筐体3とステイ筐体5との接続部6に形成された開口を通り、他方の通気口15へ抜ける空気の流通経路を確保することができ、ミラー筐体3内およびステイ筐体5内において平面板状ヒートパイプ12、接続用ヒートパイプ13およびヒートシンク14の表面に外気を接触させることで、排熱機構11はより優れた作用効果を発揮することとなる。
【0040】
さらに、図8および図9は第4実施形態としてのミラーモニタ1に配設される排熱機構11の要部を示している。
【0041】
このミラーモニタ1は第2実施形態のミラーモニタ1の変形例であって、サイドライト型のバックライト構成であり、ミラー筐体3内に配設される排熱機構11を構成する平面板状ヒートパイプ12の形状を異ならせて形成されている。
【0042】
すなわち、本実施形態においては、バックライトの導光板の一側辺にバックライト光源部8を配設させており、平面板状ヒートパイプ12は、バックライト光源部8の背面の全面において密着させる短冊状に形成されている。そして、平面板状ヒートパイプ12のバックライト光源部8の背面に取り付けられた部分における最も離隔して位置する部分(上部と下部)にはそれぞれ、前記2本の接続用ヒートパイプ13の一端部が連接されている。そして、各パイプの他端部は前記ステイ筐体5内に配設されたヒートシンク14にそれぞれ接続され、平面板状ヒートパイプ12に封入した揮発性の液体(作動液)を、熱源近傍と熱源から離間した位置に配設されたヒートシンク14との間で循環させるように構成されている。
【0043】
本実施形態のミラーモニタ1においても、バックライト光源部8の発熱を、その熱源から離れた位置に排熱することで、前述の各実施形態と同様に、ミラーモニタ1に内蔵される液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となり、液晶表示装置9の画像を表示するモニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0044】
特に、本実施形態におけるミラー筐体3およびステイ筐体5のそれぞれに、ミラー筐体3およびステイ筐体5の内外を連通させる通気口15を形成し、一方の通気口15から、ミラー筐体3とステイ筐体5との接続部6に形成された開口を通り、他方の通気口15へ抜ける空気の流通経路を確保することで、ミラー筐体3内およびステイ筐体5内において平面板状ヒートパイプ12、接続用ヒートパイプ13およびヒートシンク14の表面に外気を接触させることができ、排熱機構11はより優れた作用効果を発揮することとなる。
【0045】
ここで、図10乃至図12は、第4実施形態のミラーモニタ1におけるミラー筐体3およびステイ筐体5の具体例を示す説明図である。
【0046】
このミラー筐体3は、図10および図11に示すように、自動車内のフロントガラスFG近傍の天井部に一端を固定された保持体としてのステイ部材4の他端をミラー筐体3の背面中央部に接続させることによって、運転者が前記半透過反射ミラー2を視認可能に支承されており、前記ミラー筐体3と前記ステイ部材4のステイ筐体5は開口により各筐体3、5内を相互に連通させて接続されている。なお、この接続部6は、前述のようにミラー筐体3の角度を変化させることができる構造とされている。
【0047】
そして、ミラー筐体3内の液晶表示装置9の配設位置近傍であって、ミラー筐体3における下方と、中空とされたアーム状のステイ筐体5の配設状態における上面側には、それぞれ、排熱機構11が配設された空間部における空気の流通を確保するためのスリット状の通気口15が形成されている。
【0048】
さらに、本実施形態においては、図12に示すように、ミラー筐体3内であって、ステイ筐体5との接続部6と対向する位置には、ミラー筐体3に形成された通気口15(第1通気口15A)から吸気し、前記ステイ筐体5に形成された通気口15(第2通気口15B)から排気する空気の流通を促す送風機構としての小型のファン16が配設されている。
【0049】
このように、排熱機構11を備えた空間部(連通されたミラー筐体3とステイ筐体5)における空気の流通経路に送風機構を備えることで、バックライト光源部8の蓄熱が第1通気口15から取り込まれた空気に伝達され、その空気が第2通気口15から排出されることで、前記バックライト光源部8の過熱、ひいては、ミラーモニタ1の過熱を防止することができる。
【0050】
また、図13および図14は第5実施形態のミラーモニタ1を示している。
【0051】
この第5実施形態のミラーモニタ1も、第2実施形態のミラーモニタ1の変形例であって、排熱機構11を構成するヒートシンク14の配設位置を異ならせて形成されている。
【0052】
すなわち、本実施形態においては、図13および図14に示すように、前記ヒートシンク14はミラーモニタの被配設体となる自動車の天板の裏側に配設され、前記接続用ヒートパイプ13はミラー筐体3内から前記ミラー筐体3と前記ステイ筐体5との接続部6から前記ステイ筐体5を通って配設されている。その他の構造については、第2実施形態のミラーモニタ1と同様であるので、説明を省略する。
【0053】
このように構成された排熱機構11を備えた本実施形態のミラーモニタ1においても、バックライト光源部8の発熱を、その熱源から離れた位置に排熱することで、前述の各実施形態と同様に、ミラーモニタ1に内蔵される液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となり、モニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0054】
このように、本発明のミラーモニタ1によれば、前述の実施形態のような排熱機構11を備えることで、2万〜3万cd/m2程度の高輝度なバックライトを搭載したとしてもミラー筐体3が過熱することを未然に防止することができるので、運転者に不快感を与えず、安全であり、しかも、液晶表示装置9の表示輝度としては400〜600cd/m2程度を確保することができるので、昼間の明るさであっても十分な視認性を得、良好な画像表示を行なうことができる。
【0055】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0056】
例えば、ミラーモニタ1の用途は自動車のバックミラーに限らない。さらに、自動車のバックミラーとて用いる場合であっても、内蔵する液晶表示装置9の液晶表示パネル7に表示する情報は前述のようなバックカメラでの撮像映像に限らない。また、接続用ヒートパイプ13は、管状に限らず、フィルム状であってもよい。特に、ミラー筐体3とステイ筐体5との接続部において、ミラー筐体3の角度を変化させる場合には、接続用ヒートパイプ13を可撓性を有するフィルム状とすることが好ましい。
【0057】
さらには、ミラーモニタ1を支承するステイ部材4はミラー筐体3のいずれに接続(連接)されていてもよいし、本実施形態のようにミラー筐体3を吊下げるような状態で支承しなくてもよい。例えば、ミラー筐体3の側部にステイ筐体5の一端を接続させて水平方向にミラー筐体3を支持する構成としたり、ミラー筐体3の下部にステイ筐体5の一端を接続させて、ミラー筐体3をステイ部材4よりも上方に支承する構成としてもよい。
【0058】
さらには、第2実施形態のように、ミラー筐体3内とステイ筐体5内とを連通させ、その接続部6に接続用ヒートパイプ13を通す構造であれば、前記接続部6における接続用ヒートパイプ13周辺に断熱材を配設し、バックライト光源部8および平面板状ヒートパイプ12が位置する熱源側の空間と、ヒートシンク14が位置する放熱部側との空間とを仕切って、両空間における空気の自由な流通を遮断する構成としてもよい。また、ステイ部材4のステイ筐体5内や、被配設体に放熱部となるヒートシンク14を配置する構成の排熱機構11を備えるミラー筐体3にあっては、半透過反射ミラー2の略全面に液晶表示パネル7の表面を対向配置させた構成とすることもできる。その場合にあっても、発熱部となるバックライト光源部8から離間させた位置に放熱部となるヒートシンク14を配設する排熱機構11を備えることで、バックライト光源部8として高輝度のものを利用することが可能となり、本発明の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第1実施形態のミラーモニタの一部透過斜視図(正面側)
【図2】本発明の第1実施形態のミラーモニタの一部透過斜視図(背面側)
【図3】本発明の第1実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部の排熱機構を示す斜視図
【図4】本発明の第2実施形態のミラーモニタの一部透過斜視図(正面側)
【図5】本発明の第2実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(背面側)
【図6】本発明の第2実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(正面側)
【図7】本発明の第3実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(背面側)
【図8】本発明の第4実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(背面側)
【図9】本発明の第4実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(正面側)
【図10】本発明の第4実施形態のミラーモニタの透過斜視図(背面側)
【図11】本発明の第4実施形態のミラーモニタの一部透過斜視図(背面側)
【図12】本発明の第4実施形態のミラーモニタの送風機構を示す拡大透過斜視図
【図13】本発明の第5実施形態のミラーモニタの構造説明図
【図14】本発明の第5実施形態のミラーモニタの配設状態を示す斜視図
【符号の説明】
【0060】
1 ミラーモニタ
2 半透過反射ミラー
3 ミラー筐体
4 ステイ部材
5 ステイ筐体
6 接続部
7 液晶表示パネル
8 バックライト光源部
9 液晶表示装置
11 排熱機構
12 平面板状ヒートパイプ
13 接続用ヒートパイプ
14 ヒートシンク
15 通気口
16 ファン
FG フロントガラス
【技術分野】
【0001】
本発明は、半透過反射ミラーの裏面側に液晶表示装置を配設し、液晶表示装置の照明手段を用いて半透過反射ミラーの表面に所望の表示を行なう構成を備えたミラーモニタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車の車内に配設するバックミラーとして、半透過反射ミラーの裏面側に、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルを背面側から照射する照明手段としてのバックライトとからなる液晶表示装置を配設し、前記バックライトを用いて半透過反射ミラーの表面に所望の表示を行なう構成を備えたミラーモニタが利用されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
このミラーモニタは、例えば、車体後部に配設したバックカメラと接続し、通常は、半透過反射ミラーの表面を外光を反射させる反射面として機能させることにより、鏡として使用する。また、車庫入れ等の後方視界が必要なときには、半透過反射ミラーを前記バックライトの照明光を透過させる透過面として機能させることにより、前記液晶表示装置に表示される前記バックカメラの撮像画像を表示するモニタとして使用する。
【0004】
【特許文献1】特開2007−34061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のミラーモニタは、半透過反射ミラーの透過率が30%程度と低いため、モニタとしての使用時に、現在使用しているバックライトの1万cd/m2程度の輝度では、ミラーを介した液晶表示装置の表示輝度としては200cd/m2程度しか得ることができず、明るさが不十分であり、特に、昼間の明るさの中での撮像画像の視認性が劣るという実状がある。
【0006】
ここで、モニタとしての使用時に十分な表示輝度である400〜600cd/m2を得るためには、2万〜3万cd/m2程度の高輝度なバックライトを用いる必要がある。しかしながら、高輝度のバックライトを搭載すれば、バックライト光源部の発熱による温度上昇が避けられず、その結果、ミラーモニタ自体が過熱してしまうため、表示品質に影響が出たり、ミラーモニタの角度を調整する等の目的でミラーモニタに手を触れる際に熱く感じたりして不快感をおぼえる虞がある等の問題が懸念される。
【0007】
そこで、本発明は、高輝度の照明手段を搭載したとしても過熱を未然に防止することができ、安全で、良好な画像表示を行なうことができるミラーモニタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に係るミラーモニタは、一壁部に半透過反射ミラーを外部から視認可能に保持するミラー筐体内に、前記半透過反射ミラーの裏面に表示面を対向させた液晶表示パネルと前記液晶表示パネルの背面側から光を照射するバックライトのバックライト光源部とを備える液晶表示装置を配設したミラーモニタにおいて、バックライト光源部に接して取り付けられるとともに、前記バックライト光源部から離間させた位置にまで延在させて配設される平面板状ヒートパイプを有する排熱機構を備えることを特徴とする。
【0009】
そして、本発明の請求項2に係るミラーモニタは、ステイ部材によって支承され、一壁部に半透過反射ミラーを外部から視認可能に保持するミラー筐体内に、前記半透過反射ミラーの裏面に表示面を対向させた液晶表示パネルと前記液晶表示パネルの背面側から光を照射するバックライトのバックライト光源部とを備える液晶表示装置を配設したミラーモニタにおいて、バックライト光源部に接して取り付けられた平面板状ヒートパイプと、接続用ヒートパイプを介して前記平面板状ヒートパイプと接続され、前記バックライト光源部から離間させて配設されるヒートシンクとを有する排熱機構を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3に係るミラーモニタは、請求項2に記載のミラーモニタであって、前記ミラー筐体と前記ステイ部材のステイ筐体は各筐体内を相互に連通させて接続されており、前記平面板状ヒートパイプはミラー筐体内に配設され、前記ヒートシンクはステイ筐体内に配設され、前記接続用ヒートパイプはミラー筐体内からステイ筐体内に亘って配設されていることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の請求項4に係るミラーモニタは、請求項2に記載のミラーモニタであって、前記ミラー筐体と前記ステイ部材のステイ筐体は各筐体内を相互に連通させて接続されており、前記平面板状ヒートパイプはミラー筐体内に配設され、前記ヒートシンクは該ミラーモニタが配設される被配設体に配設され、前記接続用ヒートパイプはミラー筐体内からステイ筐体内を経て前記被配設体に亘って配設されていることを特徴とする。
【0012】
またさらに、本発明の請求項5に係るミラーモニタは、請求項3または4に記載のミラーモニタであって、ミラー筐体とステイ筐体の接続部はミラー筐体の前記半透過反射ミラーの向き角度を調整自在に形成されており、前記接続用ヒートパイプは可撓性を付与して形成されていることを特徴とする。
【0013】
そして、本発明の請求項6に係るミラーモニタは、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のミラーモニタであって、前記ミラー筐体および/またはステイ筐体には、排熱機構が配設された空間部における空気の流通を確保する通気口が形成されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項7に係るミラーモニタは、請求項6に記載のミラーモニタであって、前記空間部内には、該空間部における空気の流通を促す送風機構が配設されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
このように、本発明のミラーモニタは、バックライト光源部から発生する熱を、バックライト光源部から離間した位置において放熱可能とされた排熱機構を備えることで、ミラー筐体の過熱を未然に防止することができるので、高輝度の照明手段を搭載可能となり、その結果、モニタとしての使用時における輝度を十分に確保して良好な表示を行なうことができ、且つ、安全で使用感のよいミラーモニタを提供することができるといった優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明のミラーモニタについて、自動車内のフロント中央に配設され、バックミラーとして用いられるミラーモニタの実施形態で説明する。
【0017】
図1および図2は第1実施形態のミラーモニタ1を示す斜視図であり、図3は、この第1実施形態のミラーモニタ1に搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部の排熱機構を示す斜視図である。
【0018】
この第1実施形態のミラーモニタ1は、一壁部に横長の略矩形状とされた半透過反射ミラー2が配設された中空の筐体からなるミラー筐体3を備えている。前記ミラー筐体3は、自動車内のフロントガラスFG近傍の天井部に一端を固定された保持体としてのステイ部材4により、運転者が前記半透過反射ミラー2を視認可能に角度調整可能に支承されている。なお、ミラー筐体3の角度を調節するための構造については、例えば、ボールジョイントを用いた角度調節機構のような公知のものとする。
【0019】
ミラー筐体3内には、前記半透過反射ミラー2の裏面に表示面を対向させた液晶表示パネル7と前記液晶表示パネル7の背面側から光を照射するバックライトのバックライト光源部8とを備える液晶表示装置9が配設されている。ここで、バックライト光源部8とは、発光ダイオード(LED)、冷陰極管(CCFL)等の光源と、前記光源を点灯させるための電極配設部とが配設されるところであり、本実施形態において、バックライト光源部8は、直下型のバックライト構成となっており、前記液晶表示パネル7の全面にわたってバックライト光源部8が配設されている。なお、サイドライト型のバックライト構成であってもよく、液晶表示装置9の構成は従来より公知の構成とし、その説明は省略する。
【0020】
そして、本実施形態において、前記液晶表示パネル7は自動車の車体後部に配設したバックカメラ(図示せず)と接続され、半透過反射ミラー2の長手方向の一端側に寄せて配設されており、車庫入れ等の後方視界が必要なときに、半透過反射ミラー2を前記バックライトの照明光を透過させる透過面として機能させ、前記バックカメラの撮像画像を、前記半透過反射ミラー2の長手方向の一端側に表示するように構成されている。
【0021】
そして、前記バックライト光源部8には、バックライト光源部8の熱を放散させ、冷却させる排熱機構11として、長尺な平面板状ヒートパイプ12が、一端側をバックライト光源部8の背面全面に密着させ、他端側をバックライト光源部8の背面から前記ミラー筐体3内における液晶表示装置9の反配設側へ延出させるようにして配設されている。なお、バックライト光源部8と平面板状ヒートパイプ12との密着には、高熱伝導性の接着材を用いる方が好ましい。
【0022】
ここで、平面板状ヒートパイプ12は高熱伝導性材料で形成された、平面板状にヒートパイプ構造を有するヒートスプレッダであり、封入した揮発性の液体(作動液)を、熱源に接している一方の主面側から他方の主面側に循環させて熱移送させる。この熱移送の下亭において、作動液が平面板状ヒートパイプ12の封止空間を均一に行きわたるので、熱源近傍と熱源から離間したところの間で作動液をより循環させることができる。すなわち、本実施形態においては、熱源となるバックライト光源部8と接触させた部分において封入した作動液を蒸発させ(熱吸収)、バックライト光源部8と離れた部分においてその作動液を凝縮させる(熱放出)ことで、熱を移動可能とされている。なお、本実施形態においては、作動液の循環を促すべく、平面板状ヒートパイプ12内は毛細管構造とされているものとする。
【0023】
このように平面板状ヒートパイプ12を熱源となるバックライト光源部8から離間する方向へ延在させて配設することにより、バックライト光源部8の発熱は液晶表示装置9の配設部分のみに滞留することなく、ミラー筐体3内全体において放熱される。
【0024】
そして、このように作用する排熱機構11を備えることにより、液晶表示装置9が過熱によってその表示品位を劣化させることを防止することができ、また、人体が触れて熱く感じるような不具合を解消し、安全性を担保することができる。よって、結果として、ミラーモニタ1に内蔵させる液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となるので、液晶表示装置9の画像を表示するモニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0025】
特に、本実施形態におけるミラー筐体3に該ミラー筐体3の内外を連通させる通気口を形成し、ミラー筐体3内において平面板状ヒートパイプ12の表面に外気を接触させることで、排熱機構11としての平面板状ヒートパイプ12はより優れた作用効果を発揮することとなる。
【0026】
また、図4乃至図6は第2実施形態のミラーモニタ1を示している。
【0027】
この第2実施形態のミラーモニタ1も、前述の第1実施形態と同様のミラー筐体3を備えており、このミラー筐体3は、自動車内のフロントガラスFG近傍の天井部に一端を固定された保持体としてのステイ部材4の他端をミラー筐体3の背面中央部に接続させることによって、運転者が前記半透過反射ミラー2を視認可能に支承されている。そして、本実施形態においては、前記ミラー筐体3と前記ステイ部材4のステイ筐体5との接続部6は、開口により各筐体3、5内を相互に連通させて形成され、かつ、前述のようにミラー筐体3の角度を変化させることができる構造とされている。
【0028】
また、ミラー筐体3内には、第1実施形態と同様に、液晶表示パネル7とバックライト光源部8とを備え、自動車の車体後部に配設したバックカメラと接続され、後方視界が必要なときにバックカメラの撮像画像を表示するモニタとして機能する液晶表示装置9が配設されている。
【0029】
そして、本実施形態においては、ミラー筐体3から前記ステイ筐体5に亘り、前記バックライト光源部8の排熱機構11が配設されている。
【0030】
本実施形態のミラーモニタ1に配設される排熱機構11は、直下型バックライトのバックライト光源部8の一方の面に密着させて取り付けられた平面板状ヒートパイプ12と、作動液を循環可能とされた2本の管状の接続用ヒートパイプ13を介して前記平面板状ヒートパイプ12と接続され、前記バックライト光源部8から離間させて配設される放熱部としてのヒートシンク14とを備えている。そして、図4乃至図6に示すように、前記平面板状ヒートパイプ12はミラー筐体3内に配設され、前記ヒートシンク14はステイ部材4のステイ筐体5内に配設され、前記接続用ヒートパイプ13はミラー筐体3内から前記ミラー筐体3と前記ステイ筐体5との接続部6を通って前記ステイ筐体5に亘って配設されている。詳しくは、前記バックライト光源部8に取り付けられた平面板状ヒートパイプ12は、図4乃至図6に示すように、一端側をバックライト光源部8の背面の全面に密着させ、他端側をバックライト光源部8の背面から前記ミラー筐体3内における液晶表示装置9の反配設側へ延出させるようにしてミラー筐体3内に配設されている。そして、平面板状ヒートパイプ12のバックライト光源部8の背面に取り付けられた部分における最も離隔して位置する部分(バックライト光源部8における左上部と右下部の対角位置)にはそれぞれ、熱輸送手段としての管状の接続用ヒートパイプ13の一端部が連接されている。その接続用ヒートパイプ13は、可撓性を備えた高熱伝導性材質からなり、前記ミラー筐体3内から前記接続部6を経て前記ステイ筐体5内までを可撓性を利用して自由に曲げられつつ引き回され、その他端部を前記ステイ筐体5内に配設されたヒートシンク14にそれぞれ接続させ、平面板状ヒートパイプ12に封入した揮発性の液体(作動液)を、熱源近傍と熱源から離間した位置に配設されたヒートシンク14との間で循環させるように構成されている。
【0031】
すなわち、本実施形態においては、熱源となるバックライト光源部8と接触させた部分において、その発熱により、封入した作動液を蒸発させ(熱吸収)、その作動液を片方の接続用ヒートパイプ13を通してステイ筐体5内に配設されたヒートシンク14へ搬送し、ヒートシンク14において、その作動液を凝縮させ(熱放出)、また他方の接続用ヒートパイプ13を通して作動液を熱源近傍へ戻すことで、熱を移動可能とされている。なお、本実施形態においては、作動液の循環を促すべく、接続用ヒートパイプ13内も毛細管構造とされているものとする。また、上記第2実施形態では、接続用ヒートパイプ13の一方を作動液の往路、他方を作動液の復路としたが、これに限らず、一つの接続用ヒートパイプ13内に作動液の往路、復路を形成したヒートパイプを用いてもよい。
【0032】
このように作用する排熱機構11を備えることにより、バックライト光源部8の発熱を、その熱源から離れた位置に排熱することが可能となるので、液晶表示装置9が過熱によってその表示品位を劣化させることを防止することができ、また、人体が触れて熱く感じるような不具合を解消し、安全性を担保することができる。よって、結果として、ミラーモニタ1に内蔵される液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となるので、液晶表示装置9の画像を表示するモニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0033】
特に、本実施形態におけるミラー筐体3およびステイ筐体5に、ミラー筐体3内外を連通させる通気口を形成し、一方の通気口から、ミラー筐体3とステイ筐体5との接続部6に形成された開口を通り、他方の通気口へ抜ける空気の流通経路を確保することで、ミラー筐体3内およびステイ筐体5内において平面板状ヒートパイプ12、接続用ヒートパイプ13およびヒートシンク14の表面に外気を接触させることができ、排熱機構11はより優れた作用効果を発揮することとなる。
【0034】
なお、図4には、中空とされたアーム状のステイ筐体5の配設状態における上面側にスリット状の通気口15を前記ヒートシンク14の配設位置に対応させて形成した場合を図示している。このように、ヒートシンク14の近傍で、かつ、上方に位置する部分に通気口15を形成することで、暖気は上昇するという自然法則を利用して効率よく排熱することが可能となる。その際、熱源近傍となるミラー筐体3に通気口15を形成することで、連通するミラー筐体3およびステイ筐体5内に空気の流通経路を形成することができ、より効率よく排熱することが可能となる。
【0035】
また、熱源となるバックライト光源部8から離間する方向へ延在させて配設された平面板状ヒートパイプ12により、バックライト光源部8の発熱を液晶表示装置9の配設部分のみに滞留させることなく、ミラー筐体3内全体において放熱することができることは前述した通りである。なお、図4〜6において、ヒートシンク14は平板形状となっているが、これに限らず、外気との接触面積を大きくするために凹凸を形成してもよい。
【0036】
また、図7は第3実施形態としてのミラーモニタ1に配設される排熱機構11の要部を示している。
【0037】
このミラーモニタ1は第2実施形態のミラーモニタ1の変形例であって、ステイ筐体5内に配設されるヒートシンク14として、前記2本の接続用ヒートパイプ13の他端部側を連接させて1本の環状に形成し、ステイ筐体5内に配設される接続用ヒートパイプ13部分をコイル状として空気との接触面積を増やし、放熱部、すなわちヒートシンク14として作用させるように構成されている。その他の構造については、第2実施形態のミラーモニタ1と同様であるので、説明を省略する。
【0038】
そして、本実施形態のミラーモニタ1においても、バックライト光源部8の発熱を、その熱源から離れた位置に排熱することで、前述の各実施形態と同様に、ミラーモニタ1に内蔵させる液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となり、液晶表示装置9の画像を表示するモニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0039】
特に、本実施形態におけるミラー筐体3およびステイ筐体5に、ミラー筐体3およびステイ筐体5の内外を連通させる通気口15を形成し、一方の通気口15から、ミラー筐体3とステイ筐体5との接続部6に形成された開口を通り、他方の通気口15へ抜ける空気の流通経路を確保することができ、ミラー筐体3内およびステイ筐体5内において平面板状ヒートパイプ12、接続用ヒートパイプ13およびヒートシンク14の表面に外気を接触させることで、排熱機構11はより優れた作用効果を発揮することとなる。
【0040】
さらに、図8および図9は第4実施形態としてのミラーモニタ1に配設される排熱機構11の要部を示している。
【0041】
このミラーモニタ1は第2実施形態のミラーモニタ1の変形例であって、サイドライト型のバックライト構成であり、ミラー筐体3内に配設される排熱機構11を構成する平面板状ヒートパイプ12の形状を異ならせて形成されている。
【0042】
すなわち、本実施形態においては、バックライトの導光板の一側辺にバックライト光源部8を配設させており、平面板状ヒートパイプ12は、バックライト光源部8の背面の全面において密着させる短冊状に形成されている。そして、平面板状ヒートパイプ12のバックライト光源部8の背面に取り付けられた部分における最も離隔して位置する部分(上部と下部)にはそれぞれ、前記2本の接続用ヒートパイプ13の一端部が連接されている。そして、各パイプの他端部は前記ステイ筐体5内に配設されたヒートシンク14にそれぞれ接続され、平面板状ヒートパイプ12に封入した揮発性の液体(作動液)を、熱源近傍と熱源から離間した位置に配設されたヒートシンク14との間で循環させるように構成されている。
【0043】
本実施形態のミラーモニタ1においても、バックライト光源部8の発熱を、その熱源から離れた位置に排熱することで、前述の各実施形態と同様に、ミラーモニタ1に内蔵される液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となり、液晶表示装置9の画像を表示するモニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0044】
特に、本実施形態におけるミラー筐体3およびステイ筐体5のそれぞれに、ミラー筐体3およびステイ筐体5の内外を連通させる通気口15を形成し、一方の通気口15から、ミラー筐体3とステイ筐体5との接続部6に形成された開口を通り、他方の通気口15へ抜ける空気の流通経路を確保することで、ミラー筐体3内およびステイ筐体5内において平面板状ヒートパイプ12、接続用ヒートパイプ13およびヒートシンク14の表面に外気を接触させることができ、排熱機構11はより優れた作用効果を発揮することとなる。
【0045】
ここで、図10乃至図12は、第4実施形態のミラーモニタ1におけるミラー筐体3およびステイ筐体5の具体例を示す説明図である。
【0046】
このミラー筐体3は、図10および図11に示すように、自動車内のフロントガラスFG近傍の天井部に一端を固定された保持体としてのステイ部材4の他端をミラー筐体3の背面中央部に接続させることによって、運転者が前記半透過反射ミラー2を視認可能に支承されており、前記ミラー筐体3と前記ステイ部材4のステイ筐体5は開口により各筐体3、5内を相互に連通させて接続されている。なお、この接続部6は、前述のようにミラー筐体3の角度を変化させることができる構造とされている。
【0047】
そして、ミラー筐体3内の液晶表示装置9の配設位置近傍であって、ミラー筐体3における下方と、中空とされたアーム状のステイ筐体5の配設状態における上面側には、それぞれ、排熱機構11が配設された空間部における空気の流通を確保するためのスリット状の通気口15が形成されている。
【0048】
さらに、本実施形態においては、図12に示すように、ミラー筐体3内であって、ステイ筐体5との接続部6と対向する位置には、ミラー筐体3に形成された通気口15(第1通気口15A)から吸気し、前記ステイ筐体5に形成された通気口15(第2通気口15B)から排気する空気の流通を促す送風機構としての小型のファン16が配設されている。
【0049】
このように、排熱機構11を備えた空間部(連通されたミラー筐体3とステイ筐体5)における空気の流通経路に送風機構を備えることで、バックライト光源部8の蓄熱が第1通気口15から取り込まれた空気に伝達され、その空気が第2通気口15から排出されることで、前記バックライト光源部8の過熱、ひいては、ミラーモニタ1の過熱を防止することができる。
【0050】
また、図13および図14は第5実施形態のミラーモニタ1を示している。
【0051】
この第5実施形態のミラーモニタ1も、第2実施形態のミラーモニタ1の変形例であって、排熱機構11を構成するヒートシンク14の配設位置を異ならせて形成されている。
【0052】
すなわち、本実施形態においては、図13および図14に示すように、前記ヒートシンク14はミラーモニタの被配設体となる自動車の天板の裏側に配設され、前記接続用ヒートパイプ13はミラー筐体3内から前記ミラー筐体3と前記ステイ筐体5との接続部6から前記ステイ筐体5を通って配設されている。その他の構造については、第2実施形態のミラーモニタ1と同様であるので、説明を省略する。
【0053】
このように構成された排熱機構11を備えた本実施形態のミラーモニタ1においても、バックライト光源部8の発熱を、その熱源から離れた位置に排熱することで、前述の各実施形態と同様に、ミラーモニタ1に内蔵される液晶表示装置9に高輝度なバックライト光源部8を使用することが可能となり、モニタとしての視認性を良好なものとすることができる。
【0054】
このように、本発明のミラーモニタ1によれば、前述の実施形態のような排熱機構11を備えることで、2万〜3万cd/m2程度の高輝度なバックライトを搭載したとしてもミラー筐体3が過熱することを未然に防止することができるので、運転者に不快感を与えず、安全であり、しかも、液晶表示装置9の表示輝度としては400〜600cd/m2程度を確保することができるので、昼間の明るさであっても十分な視認性を得、良好な画像表示を行なうことができる。
【0055】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0056】
例えば、ミラーモニタ1の用途は自動車のバックミラーに限らない。さらに、自動車のバックミラーとて用いる場合であっても、内蔵する液晶表示装置9の液晶表示パネル7に表示する情報は前述のようなバックカメラでの撮像映像に限らない。また、接続用ヒートパイプ13は、管状に限らず、フィルム状であってもよい。特に、ミラー筐体3とステイ筐体5との接続部において、ミラー筐体3の角度を変化させる場合には、接続用ヒートパイプ13を可撓性を有するフィルム状とすることが好ましい。
【0057】
さらには、ミラーモニタ1を支承するステイ部材4はミラー筐体3のいずれに接続(連接)されていてもよいし、本実施形態のようにミラー筐体3を吊下げるような状態で支承しなくてもよい。例えば、ミラー筐体3の側部にステイ筐体5の一端を接続させて水平方向にミラー筐体3を支持する構成としたり、ミラー筐体3の下部にステイ筐体5の一端を接続させて、ミラー筐体3をステイ部材4よりも上方に支承する構成としてもよい。
【0058】
さらには、第2実施形態のように、ミラー筐体3内とステイ筐体5内とを連通させ、その接続部6に接続用ヒートパイプ13を通す構造であれば、前記接続部6における接続用ヒートパイプ13周辺に断熱材を配設し、バックライト光源部8および平面板状ヒートパイプ12が位置する熱源側の空間と、ヒートシンク14が位置する放熱部側との空間とを仕切って、両空間における空気の自由な流通を遮断する構成としてもよい。また、ステイ部材4のステイ筐体5内や、被配設体に放熱部となるヒートシンク14を配置する構成の排熱機構11を備えるミラー筐体3にあっては、半透過反射ミラー2の略全面に液晶表示パネル7の表面を対向配置させた構成とすることもできる。その場合にあっても、発熱部となるバックライト光源部8から離間させた位置に放熱部となるヒートシンク14を配設する排熱機構11を備えることで、バックライト光源部8として高輝度のものを利用することが可能となり、本発明の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第1実施形態のミラーモニタの一部透過斜視図(正面側)
【図2】本発明の第1実施形態のミラーモニタの一部透過斜視図(背面側)
【図3】本発明の第1実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部の排熱機構を示す斜視図
【図4】本発明の第2実施形態のミラーモニタの一部透過斜視図(正面側)
【図5】本発明の第2実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(背面側)
【図6】本発明の第2実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(正面側)
【図7】本発明の第3実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(背面側)
【図8】本発明の第4実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(背面側)
【図9】本発明の第4実施形態のミラーモニタに搭載される液晶表示装置とそのバックライト光源部8の排熱機構を示す視野斜視図(正面側)
【図10】本発明の第4実施形態のミラーモニタの透過斜視図(背面側)
【図11】本発明の第4実施形態のミラーモニタの一部透過斜視図(背面側)
【図12】本発明の第4実施形態のミラーモニタの送風機構を示す拡大透過斜視図
【図13】本発明の第5実施形態のミラーモニタの構造説明図
【図14】本発明の第5実施形態のミラーモニタの配設状態を示す斜視図
【符号の説明】
【0060】
1 ミラーモニタ
2 半透過反射ミラー
3 ミラー筐体
4 ステイ部材
5 ステイ筐体
6 接続部
7 液晶表示パネル
8 バックライト光源部
9 液晶表示装置
11 排熱機構
12 平面板状ヒートパイプ
13 接続用ヒートパイプ
14 ヒートシンク
15 通気口
16 ファン
FG フロントガラス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステイ部材によって支承され、一壁部に半透過反射ミラーを外部から視認可能に保持するミラー筐体内に、前記半透過反射ミラーの裏面に表示面を対向させた液晶表示パネルと前記液晶表示パネルの背面側から光を照射するバックライトのバックライト光源部とを備える液晶表示装置を配設したミラーモニタにおいて、
バックライト光源部に接して取り付けられるとともに、前記バックライト光源部から離間させた位置にまで延在させて配設される平面板状ヒートパイプを有する排熱機構を備えることを特徴とするミラーモニタ。
【請求項2】
ステイ部材によって支承され、一壁部に半透過反射ミラーを外部から視認可能に保持するミラー筐体内に、前記半透過反射ミラーの裏面に表示面を対向させた液晶表示パネルと前記液晶表示パネルの背面側から光を照射するバックライト光源部とを備える液晶表示装置を配設したミラーモニタにおいて、
バックライト光源部に接して取り付けられた平面板状ヒートパイプと、接続用ヒートパイプを介して前記平面板状ヒートパイプと接続され、前記バックライト光源部から離間させて配設されるヒートシンクとを有する排熱機構を備えることを特徴とするミラーモニタ。
【請求項3】
前記ミラー筐体と前記ステイ部材のステイ筐体は各筐体内を相互に連通させて接続されており、前記平面板状ヒートパイプはミラー筐体内に配設され、前記ヒートシンクはステイ筐体内に配設され、前記接続用ヒートパイプはミラー筐体内からステイ筐体内に亘って配設されている請求項2に記載のミラーモニタ。
【請求項4】
前記ミラー筐体と前記ステイ部材のステイ筐体は各筐体内を相互に連通させて接続されており、前記平面板状ヒートパイプはミラー筐体内に配設され、前記ヒートシンクは該ミラーモニタが配設される被配設体に配設され、前記接続用ヒートパイプはミラー筐体内からステイ筐体内を経て前記被配設体に亘って配設されている請求項2に記載のミラーモニタ。
【請求項5】
ミラー筐体とステイ筐体の接続部はミラー筐体の前記半透過反射ミラーの向き角度を調整自在に形成されており、前記接続用ヒートパイプは可撓性を付与して形成されている請求項3または4に記載のミラーモニタ。
【請求項6】
前記ミラー筐体および/またはステイ筐体には、排熱機構が配設された空間部における空気の流通を確保する通気口が形成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載のミラーモニタ。
【請求項7】
前記空間部内には、該空間部における空気の流通を促す送風機構が配設されている請求項6に記載のミラーモニタ。
【請求項1】
ステイ部材によって支承され、一壁部に半透過反射ミラーを外部から視認可能に保持するミラー筐体内に、前記半透過反射ミラーの裏面に表示面を対向させた液晶表示パネルと前記液晶表示パネルの背面側から光を照射するバックライトのバックライト光源部とを備える液晶表示装置を配設したミラーモニタにおいて、
バックライト光源部に接して取り付けられるとともに、前記バックライト光源部から離間させた位置にまで延在させて配設される平面板状ヒートパイプを有する排熱機構を備えることを特徴とするミラーモニタ。
【請求項2】
ステイ部材によって支承され、一壁部に半透過反射ミラーを外部から視認可能に保持するミラー筐体内に、前記半透過反射ミラーの裏面に表示面を対向させた液晶表示パネルと前記液晶表示パネルの背面側から光を照射するバックライト光源部とを備える液晶表示装置を配設したミラーモニタにおいて、
バックライト光源部に接して取り付けられた平面板状ヒートパイプと、接続用ヒートパイプを介して前記平面板状ヒートパイプと接続され、前記バックライト光源部から離間させて配設されるヒートシンクとを有する排熱機構を備えることを特徴とするミラーモニタ。
【請求項3】
前記ミラー筐体と前記ステイ部材のステイ筐体は各筐体内を相互に連通させて接続されており、前記平面板状ヒートパイプはミラー筐体内に配設され、前記ヒートシンクはステイ筐体内に配設され、前記接続用ヒートパイプはミラー筐体内からステイ筐体内に亘って配設されている請求項2に記載のミラーモニタ。
【請求項4】
前記ミラー筐体と前記ステイ部材のステイ筐体は各筐体内を相互に連通させて接続されており、前記平面板状ヒートパイプはミラー筐体内に配設され、前記ヒートシンクは該ミラーモニタが配設される被配設体に配設され、前記接続用ヒートパイプはミラー筐体内からステイ筐体内を経て前記被配設体に亘って配設されている請求項2に記載のミラーモニタ。
【請求項5】
ミラー筐体とステイ筐体の接続部はミラー筐体の前記半透過反射ミラーの向き角度を調整自在に形成されており、前記接続用ヒートパイプは可撓性を付与して形成されている請求項3または4に記載のミラーモニタ。
【請求項6】
前記ミラー筐体および/またはステイ筐体には、排熱機構が配設された空間部における空気の流通を確保する通気口が形成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載のミラーモニタ。
【請求項7】
前記空間部内には、該空間部における空気の流通を促す送風機構が配設されている請求項6に記載のミラーモニタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−134118(P2010−134118A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−308903(P2008−308903)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【出願人】(000103747)オプトレックス株式会社 (843)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【出願人】(000103747)オプトレックス株式会社 (843)
【Fターム(参考)】
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