説明

ランプ包装容器

【課題】ブリスターパックに内包されたランプの破損を防止できるランプ包装容器を提供することである。
【解決手段】ランプを内包するブリスターパック本体は台座の前面側に形成される。そして、ブリスターパック本体に、ランプの破損し難い部分と接触してランプをブリスターパック本体の内部に固定し、ランプの破損し易い部分とブリスターパック本体の内面との間に空間を保持する支持部が形成される。これにより、支持部によりランプの破損し易い部分とブリスターパック本体の内面との間に空間を保持するので、この空間により緩衝作用が生じ、ブリスターパックに内包されたランプの破損を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ブリスターパックにランプを内包して包装するランプ包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ランプは直方体の段ボールシートで包装され、段ボールシートの緩衝作用でランプが破損するのを防止している。最近はランプをブリスターパックに内包して包装するようになってきた。ブリスターパックは台座にブリスターパック本体が取り付けられて形成され、通常、ブリスターパック本体はプラスチックをバキュームフォームなどで成型して形成される。従って、ブリスターパックの場合には緩衝作用がほとんどないので、ブリスターパックの場合にも緩衝作用を持たせることが要請されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−230701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、ブリスターパック本体にランプなどの破損しやすい物品を内装する場合、ランプの破損し易い部分、例えばグローブがブリスターパック本体に接触していると、ブリスターパックが落下したり、ブリスターパックに物が当たった場合には、ランプのグローブが直接的に衝撃を受けて破損することがある。
【0005】
本発明の実施形態は、ブリスターパックに内包されたランプの破損を防止できるランプ包装容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態によれば、ランプを内包するブリスターパック本体は台座の前面側に形成される。そして、ブリスターパック本体に、ランプの破損し難い部分と接触してランプをブリスターパック本体の内部に固定し、ランプの破損し易い部分とブリスターパック本体の内面との間に空間を保持する支持部が形成される。
【発明の効果】
【0007】
支持部によりランプの破損し易い部分とブリスターパック本体の内面との間に空間を保持するので、この空間により緩衝作用が生じ、ブリスターパックに内包されたランプの破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係るランプ包装容器の側面図。
【図2】本発明の実施形態に係るランプ包装容器にランプを内包した状態での側面図。
【図3】本発明の実施形態に係るランプ包装容器にランプを内包した状態での正面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態に係るランプ包装容器の側面図である。
【0010】
ランプ包装容器の台座11の前面側には、ランプを内包するためのブリスターパック本体12が取り付けられる。ブリスターパック本体12の台座11側には、台座11を着脱するためのスライド部13が設けられ、このスライド部の溝部に台座11を挿入して、スライド式で台座11をブリスターパック本体12に着脱可能に取り付ける。
【0011】
台座11は紙や板状のプラスチックで形成され、ブリスターパック本体12は透明または半透明のプラスチックで形成される。例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET) 、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)などで形成される。また、ブリスターパック本体12には、ランプをブリスターパック本体の内部に固定するための支持部14が設けられている。
【0012】
この支持部14は、後述するように、ブリスターパック本体12に内包されるランプの破損し難い部分と接触してランプを固定し、ランプの破損し易い部分とブリスターパック本体の内面との間に空間を保持して、ランプとブリスターパック本体12との間に緩衝作用が得られるようにしている。
【0013】
図2は本発明の実施形態に係るランプ包装容器にランプ15を内包した状態での側面図である。図2では、ランプ15はグローブ16と放熱フィン17とを有したランプを示している。例えば、ランプ15のグローブ16はガラスで形成され、放熱フィン17はアルミダイカストで形成されている。従って、このようなグローブ16と放熱フィン17とを有したランプ15では、ランプの破損し易い部分はグローブ16であり、ランプの破損し難い部分は放熱フィン17である。
【0014】
そこで、支持部14としてブリスターパック本体12に凹み部を設ける。この凹み部は、ブリスターパック本体12の内部では凸部となり、この凸部が放熱フィン16の溝部と係合してランプ15をブリスターパック本体12の内部に固定する。支持部14を設ける位置は、ランプ15の重心部の近傍位置に設けると、ランプを効率的に支持できる。その際に、支持部14は、ランプ15のグローブ16とブリスターパック本体12の内面との間に間隔18を保ち空間を保持する。これにより、ランプ15のグローブ16とブリスターパック本体12との間に緩衝作用が得られる。
【0015】
図3は、本発明の実施形態に係るランプ包装容器にランプ15を内包した状態での正面図である。図3に示すように、ブリスターパック本体12の台座11側は、ランプ15が収納される箇所以外は平面状に形成され、その周辺部にはスライド部13が設けられている。すなわち、ブリスターパック本体12は正面から見た場合に縦長の長方形に形成され、ランプ15が収納される箇所は正面側に突出して形成されている。そして、縦長の長方形の上部に吊り下げ用穴19が設けられ、吊り下げ用穴19に陳列台のバーが挿入される。
【0016】
スライド部13は台座11を案内する溝部を有する。図3の上部、つまり吊り下げ用穴19側からスライド部13の溝部に台座11を差し込み、下部方向に台座11を挿入する。その際に、ブリスターパック本体12に設けられた支持部14がランプ15の放熱フィン17に掛合しランプ15を固定する。また、ランプ15のグローブ16とブリスターパック本体12の内面との間に間隔18を保ち空間を保持する。これにより、ランプ15のグローブ16とブリスターパック本体12との間に緩衝作用が得られるので、ランプ15の破損を防止する。
【0017】
なお、本実施形態において、台座11とブリスターパック本体12は、スライド部によりスライドさせ、着脱したが、互いの凹凸にて嵌合させたり、互いを圧着封止するものなど、その封止方法は限定されるものではない。
【0018】
以上述べた実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0019】
11…台座、12…ブリスターパック本体、13…スライド部、14…支持部、15…ランプ、16…グローブ、17…放熱フィン、18…間隔、19…吊り下げ穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座の前面側に形成されランプを内包するブリスターパック本体と、
前記ブリスターパック本体に形成され、前記ランプの破損し難い部分と接触して前記ランプを前記ブリスターパック本体の内部に固定するとともに、前記ランプの破損し易い部分と前記ブリスターパック本体の内面との間に空間を保持する支持部と、
を備えたことを特徴とするランプ包装容器。
【請求項2】
前記ランプはグローブと放熱フィンとを有したランプであり、前記支持部として前記ブリスターパック本体に凹み部が設けられ、前記凹み部は、前記放熱フィンと係合して前記ランプのグローブと前記ブリスターパック本体の内面との間に空間を保持することを特徴とする請求項1記載のランプ包装容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−56610(P2012−56610A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203340(P2010−203340)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】