説明

リテーナに収容された袋の袋口のシール方法及びそのシールシステム

【課題】被包装物が充填されリテーナ1に収容されたガセット袋2を、リテーナごとシール装置4に供給し、シール装置のグリッパー18,18で袋の袋口近傍の両側縁部を挟持し、袋口を一対の熱板21,21で挟んでシールする方法において、グリッパーによる袋の両側縁部の挟持ミスを防止する。
【解決手段】ガセット袋2の開口した袋口の両側部を、折り込み用内爪8,9,10,11と折り込み用外爪12,13で折り込み、両面から整形部材6,6,7,7で挟んで偏平状に保持し、その状態を維持したまま、袋2をリテーナごとシール装置4の供給位置4に移送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リテーナに収容され被包装物が充填された袋をリテーナごとシール装置に供給し、前記シール装置においてリテーナに収容された袋の袋口を熱板で挟んでシールするシール方法及びシールシステムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、リテーナに収容され被包装物が充填された袋を前記リテーナごとシール装置に供給し、前記シール装置において前記袋の袋口近傍の両側縁部を左右一対のグリッパーで挟持し、前記左右一対のグリッパーの間隔を広げ袋口近傍を袋幅方向に引っ張って緊張させ、次いで緊張状態の袋口をシールするシール方法及びシールシステムが記載されている。シール前にグリッパーで袋口を緊張させるのは、しわシール(シール不良の一種)の発生を防止するためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭58−82801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、特許文献1に記載されたシール方法及びシールシステムには、次のような問題がある。
(1)リテーナ内に収容され被包装物が充填された袋は、袋口が開口したままシール装置に供給され、シール装置において袋口近傍(シール予定箇所の少し下方位置)の両側縁部が左右一対のグリッパーで挟持される。しかし、袋は一般的に柔軟なフィルムで構成されているため、袋内での被包装物の納まり具合(充填状態)によってその開口形状が変化し、袋口の袋幅方向長さも変化する。このため、平袋や自立袋のようにサイドシール部を有する袋でも袋の両側縁部の位置が袋ごとにばらつき、一方、グリッパーの位置は同じであるため、片側又は両側のグリッパーが挟持できなかったり、浅くしか挟持できず袋口を緊張させたとき袋がグリッパーから外れたりするなど、挟持ミスが生じやすい。
【0005】
(2)リテーナの内周サイズは袋の外周サイズよりやや大きく設定されているから、リテーナに収容された袋の中心がリテーナの中心からずれている場合がある。このずれが特に袋幅方向に大きくなると、片側のグリッパーで浅くしか挟持できず、上記(1)と同様の問題が生じる。
(3)シール装置のグリッパーは円形の移動経路を有し、一方、リテーナ内に収容された袋は供給コンベアにより袋面に平行に(袋幅方向に)搬送され、その搬送経路は前記移動経路に対し接線方向である。袋の両側縁部を挟持するグリッパーの移動経路と袋の搬送経路が一部で重なることにより、そのままではグリッパーと袋が干渉する。その干渉を防ぐためには、グリッパーの移動経路と袋の搬送経路が重なるタイミングでグリッパーを袋の搬送経路から退避させる必要がある。そのためグリッパーの構造の複雑化及びコストアップが避けられない。
【0006】
(4)ガセット袋のように両側部に折り込みを有する袋の場合、一般的にサイドシール部が存在せず、リテーナ内に収容された袋は両側部の折り込みも開いている。このような袋に対して特許文献1のシール方法及び装置は適用できない。グリッパーで袋の両側縁部を挟持したとき、同時に両側部を折り込むことが難しいからである。
【0007】
本発明は、リテーナに収容され被包装物が充填された袋を前記リテーナごとシール装置に供給し、前記シール装置において前記袋の袋口近傍の両側縁部を左右一対のグリッパーで挟持し、前記左右一対のグリッパーの間隔を広げ袋口近傍を袋幅方向に引っ張って緊張させ、次いで緊張状態の袋口をシールするシール方法及びシールシステムにおいて、グリッパーによる袋の挟持ミスの発生を防止することを主たる目的とする。
また、グリッパーの構造の複雑化及びコストアップを伴うことなくグリッパーと袋の干渉を防止すること、ガセット袋のように両側部に折り込みを有する袋に対しても上記シール方法及びシールシステムが適用できるようにすることを、それぞれ他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るシール方法は、リテーナに収容され被包装物が充填された袋の開口した袋口近傍を整形部材で挟んで偏平状に保持し、その状態で前記袋をリテーナごとシール装置に供給し、前記整形部材で挟んだ位置を外して袋口近傍の両側縁部を前記シール装置の左右のグリッパーで挟持し、前記整形部材を開いて前記袋を解放し、前記左右のグリッパーの間隔を広げて袋口を緊張させ、緊張した袋口をシールすることを特徴とする。整形部材自体で袋口近傍を偏平状に整形し、そのままその状態を保持する場合、他の部材で袋口近傍を偏平状に整形した後、整形部材で挟んでその状態を保持する場合、及び他の部材で袋口近傍をある程度偏平状に整形した後、整形部材で挟んでさらに偏平状に整形し、その状態を保持する場合等があり得る。
袋の開口した袋口近傍を整形部材で挟んで偏平状に保持する(袋口を閉じる)ことにより、袋口の袋幅方向の長さが一定となり、袋の両側縁部の位置のばらつきの程度が袋口が開口したままの場合に比べて改善され、挟持ミスの発生を防止できる。
【0009】
上記シール方法は例えば次の形態を取り得る。すなわち、前記シール装置が円形の移動経路に沿って等間隔に設置されかつ前記移動経路に沿って間欠移動する複数組の左右のグリッパー及び対応するリテーナ支持台を備え、それらの停止位置の1つである供給位置に前記袋をリテーナごと順次供給し、前記供給位置において前記袋をリテーナ支持台で支持し、かつ前記袋の両側縁部を左右のグリッパーで挟持し、前記左右のグリッパーとリテーナ支持台の間欠移動に伴って前記袋とリテーナを間欠移動させ、その間欠移動の過程で前記袋の袋口をシールする。
【0010】
また、本発明に係るシールシステムは、以下に説明する供給コンベア、シール装置、移送装置、及び整形装置からなる。
前記供給コンベアは、被包装物が充填された袋を収容したリテーナを所定の搬送経路に沿って等間隔で間欠的に順次搬送する。
前記シール装置は、円形の移動経路に沿って等間隔に配置されかつ前記移動経路に沿って移動し前記移動経路上で互いの間隔を広げ又は狭める複数組の左右のグリッパー及び対応するリテーナ支持台と、前記移動経路上の停止位置であるシール位置近傍に配置されたシール用の一対の熱板を備え、前記移動経路上の停止位置の1つである供給位置において袋を収容したリテーナの供給を受け、前記リテーナをリテーナ支持台で支持し、かつ前記袋の両側縁部を左右のグリッパーで挟持し、左右のグリッパーとリテーナ支持台の間欠移動に伴って袋とリテーナを間欠移動させ、その間欠移動の過程で左右のグリッパーの間隔を広げて袋の袋口を緊張させ、前記シール位置において袋の袋口を前記熱板で挟んでシールする。
【0011】
前記移送装置は、前記搬送経路上に設定された停止位置の1つである移送開始位置において前記リテーナを支持し、前記移送開始位置から前記供給位置に向け所定の移送経路に沿って移送し、前記供給位置においてリテーナ支持台上に載置し、その後前記移送開始位置に復帰移動するリテーナ移送部材を備える。
前記整形装置は、前記移送経路上で前記袋の開口した袋口近傍を両面から挟んで前記袋口近傍を偏平状に保持する整形部材を備える。前記整形部材は、袋の袋口近傍を挟んだままリテーナが前記移送経路上を移送され前記供給位置に達するまでリテーナ移送部材と共に移動し、前記シール装置の左右のグリッパーが前記供給位置において袋の両側縁部を挟持した後開いて袋を解放し、続いて元の位置に復帰移動する。
上記システムによれば、袋の開口した袋口近傍を整形部材で挟んで偏平状に保持する(袋口を閉じる)ことにより、袋口の袋幅方向の長さが一定となり、袋の両側縁部の位置のばらつきの程度が袋口が開口したままの場合に比べて改善され、挟持ミスの発生を防止できる。
【0012】
上記シールシステムは例えば次の形態を取り得る。
(1)前記整形部材は袋の幅方向両側に一対対向配置されている。
(2)前記リテーナ移送部材は、前記移送開始位置で略垂直に上昇した後前記シール装置に向けて移動し、前記供給位置に停止したリテーナ支持台の上方位置に達した後略垂直に下降する。
(3)前記リテーナ移送部材は平面視で前記リテーナ支持台と相補形状を有する。
(4)前記供給コンベアの搬送経路は直線状でその延長線上に前記シール装置の移動経路の中心が位置し、前記供給コンベアにより搬送されるリテーナに収容された袋は幅方向が前記搬送経路に対し略垂直に向き、前記左右のグリッパーに挟持される袋の袋幅方向は前記移動経路に対し略接線方向に向いている。この形態によれば、袋を収容したリテーナをシール装置に供給するとき、通常のロータリー型袋詰め包装機のグリッパーに袋を供給する場合(例えば特開2011−073777号公報参照)と同様、グリッパーと袋の干渉を防止することができる。
【0013】
(5)前記リテーナ移送部材は、リテーナを支持する複数本の自由回転ローラを有し、前記自由回転ローラはその軸方向が前記供給コンベアの搬送方向に略平行であり、前記整形装置は互いに接離しかつ前記リテーナ移送部材に対し相対的に昇降する一対又は複数対の位置修正用内爪を備え、前記位置修正用内爪は前記整形部材がリテーナに収容された袋の袋口近傍を挟む前に互いに接近状態で前記袋の袋口内に入り、続いて袋口内で所定位置まで互いに離反して袋口を偏平形状又は略多角形状に緊張させ、リテーナに収容された袋の袋幅方向の位置ずれを修正する。リテーナ内で袋の位置が袋幅方向にずれていた場合、袋にずれの方向とは逆方向に荷重が掛かり、袋は前記リテーナ移送部材上でリテーナと共に荷重方向に移動して袋幅方向の位置ずれが修正され、この袋がシール装置に供給されたとき、左右のグリッパーによる挟持幅が均等になり、挟持ミスが防止される。
【0014】
(6)前記リテーナ移送部材は、リテーナを支持する複数本の自由回転ローラを有し、前記自由回転ローラはその軸方向が前記供給コンベアの搬送方向に略平行であり、前記整形装置は互いに接離しかつ前記リテーナ移送部材に対し昇降する4個の折り込み用内爪と、互いに接離する一対の折り込み用外爪を備え、前記折り込み用内爪は前記シール装置の左右のグリッパーの挟持箇所に対応する位置にそれぞれ切り欠きを有し、さらに前記折り込み用内爪と折り込み用外爪は前記整形部材と共に移動し、前記整形部材がリテーナに収容された袋の袋口近傍を挟む前に、前記折り込み用内爪は互いに接近状態で前記袋の袋口内に入り、袋口内で所定位置まで互いに離反して袋口を四角形状に緊張させ、続いて前記折り込み用外爪が前記搬送方向に垂直に互いに接近して前記袋の袋口近傍の側面を内側に押し込み、かつ前記折り込み用内爪が前記搬送方向に平行に互いに接近し、これにより袋の袋口近傍において両側面に内側への折り込みを形成し、続いて前記整形部材がリテーナに収容された袋の袋口近傍を両面から挟み、前記左右のグリッパーが袋の両側縁部を挟持する前に、折り込み用外爪が互いに離反して前記袋から離脱する。この形態は、前記(4)の形態を前提とし、ガセット袋を対象とするものである。折り込み用内爪は、前記(5)で述べた位置修正用内爪と同様に、袋幅方向の位置ずれを修正する作用も有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、リテーナに収容され被包装物が充填された袋を前記リテーナごとシール装置に供給し、前記シール装置において前記袋の袋口近傍の両側縁部を左右一対のグリッパーで挟持し、前記左右一対のグリッパーの間隔を広げ袋口近傍を袋幅方向に引っ張って緊張させ、次いで緊張状態の袋口をシールするシール方法及びシールシステムにおいて、グリッパーによる袋の挟持ミスの発生を防止し、しわシールなどのシール不良が発生したり、あるいはシール自体ができなくなるようなことが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るシールシステムの全体斜視図である。
【図2】本発明に係るシール方法及びシールシステムの一部を工程順に説明する斜視図である。
【図3】本発明に係るシール方法及びシールシステムの一部を工程順に説明する斜視図である。
【図4】本発明に係るシール方法及びシールシステムの一部を工程順に説明する斜視図である。
【図5】本発明に係るシール方法及びシールシステムの一部を工程順に説明する斜視図である。
【図6】本発明に係るシール方法及びシールシステムの一部を工程順に説明する斜視図である。
【図7】本発明に係るシール方法及びシールシステムの一部を工程順に説明する斜視図である。
【図8】本発明に係るシール方法及びシールシステムの一部を工程順に説明する斜視図である。
【図9】本発明に係るシール方法及びシールシステムの一部を工程順に説明する斜視図である。
【図10】本発明に係るシール方法及びシールシステムを工程順に説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係るシール方法及びシールシステムについて、図1〜10を参照して具体的に説明する。
図1に示すシールシステムは、リテーナ1に収容され被包装物が充填された袋2を前記リテーナごとシール装置に移送し、同シール装置で袋2の袋口のシールを行うものであり、供給コンベア3と、シール装置4と、移送装置(リテーナ移送部材5のみ示す)と、整形装置(整形部材6,6,7,7、折り込み用内爪8,9,10,11、折り込み用外爪12,13のみ示す)からなる。14は、シール装置4でシールされた袋を搬出するコンベアである。
【0018】
リテーナ1は、平らな底板15と四角形の枠体16からなる。袋2はガセット袋からなり、折り目が開いた状態でリテーナ1に収容される。枠体16は折り目が開いた状態の袋2より、平面視でやや大きめに作製されている。
供給コンベア3は水平に配置された多数のコンベアローラからなり、袋2を収容したリテーナ1を直線状の搬送経路に沿って等間隔で間欠的に順次搬送する。供給コンベア3上を搬送される全てのリテーナ1は、幅方向(搬送経路に対し垂直方向)の中心が、供給コンベア3の搬送経路の中心線上に位置するようにガイドされる。
【0019】
供給コンベア3の搬送経路上に、リテーナ1が停止する複数の停止位置が等間隔に設定され、その1つである給袋位置Aでは、上方から折り目が開いたガセット袋2が,袋幅方向が前記搬送経路に対し垂直に向くように、リテーナ1に挿入される。次の停止位置は充填位置Bであり、ホッパー17を介して被包装物の充填が行われる。さらに次の停止位置は移送開始位置Cである。この移送開始位置Cでは、供給コンベア3の搬送面の中央部に空間3aが形成され、この空間3a内に前記移送装置の一部であるリテーナ移送部材5が待機している。空間3aの前方側(供給コンベア3の搬送経路の前方側)には、コンベアローラが設置されていない(図5参照)。また、移送開始位置Cの上には前記整形装置が待機している。
【0020】
シール装置4は、水平で円形の移動経路に沿って等間隔に配置されかつ前記移動経路に沿って間欠的に移動する8組の左右のグリッパー18,18と、各グリッパー18,18に対応して設置され、かつグリッパー18,18と共に円形の移動経路に沿って移動するリテーナ支持台19を備える。各グリッパー18,18は、前記移動経路上で所定のタイミングで開閉し、また互いの間隔を広げ又は狭める。リテーナ支持台19はリテーナ1を水平に載置し、各グリッパー18,18はリテーナ1に収容された袋2の袋口近傍の両側縁部を挟持し、これにより、シール装置4に供給されたリテーナ1と袋2は、前記移動経路に沿って間欠的に移動する。グリッパー18,18に挟持された袋2は、その袋幅方向が前記移動経路に対し接線方向に向いている。以下、グリッパー18,18及びリテーナ支持台19の移動経路を特に区別せず、シール装置4の移動経路という場合がある。
【0021】
各グリッパー18,18とリテーナ支持台19は、前記移動経路に沿って1回転する間に8回停止(停止位置D〜K)する。最初の停止位置Dは袋2を収容したリテーナ1の供給を受ける供給位置(以下、停止位置Dを供給位置Dという)である。この供給位置Dでリテーナ支持台19の上にリテーナ1が載置され、グリッパー18,18が閉じて袋2の袋口近傍の両側縁部を挟持する。グリッパー18,18及びリテーナ支持台19が移動し、停止位置Fに達する前に、グリッパー18,18が互いの間隔を広げ、袋2の袋口を緊張させる。
【0022】
停止位置Fは第1シール位置(以下、停止位置Fを第1シール位置Fという)であり、同位置近傍に袋口シール用の一対の熱板21,21が配置されている。グリッパー18,18が第1シール位置Fに停止したとき、熱板21,21が閉じて、グリッパー18,18に挟持された袋2の袋口を挟んでシールする。停止位置Gは第2シール位置であり、一対の熱板22,22が配置され、グリッパー18,18が同位置に停止したとき熱板22,22が閉じ、袋口の2度目のシールが行われる。停止位置Hは冷却位置であり、袋口を冷却する冷却板23,23が配置され、グリッパー18,18が同位置に停止したとき冷却板23,23が閉じ、袋口の冷却が行われる。
グリッパー18,18が停止位置Jに停止したとき、グリッパー18,18が開き袋2を解放し、続いて図示しない移送手段により袋2を収容したリテーナ1がコンベア14上に移送され、次の工程位置に向け搬送される。グリッパー18,18及びリテーナ支持台19が供給位置Dに達する前に、グリッパー18,18が互いの間隔を狭める。
【0023】
供給コンベア3の搬送経路の中心線Coの延長線上に、グリッパー18,18の前記移動経路の軸心Axが位置する。供給位置Dに停止した左右のグリッパー18,18の中心位置(左右のグリッパー18,18の間の中央位置)Goは、前記搬送経路の中心線Coと前記軸心Axを含む鉛直面上に位置する。また、仮に供給コンベア3によって搬送されるリテーナ1に収容された袋2の袋幅方向の中心位置が、供給コンベア3の搬送経路の中心線Co上に位置していれば、前記袋2の袋幅方向の中心位置も前記鉛直面上に位置することになる。
【0024】
前記移送装置の一部であるリテーナ移送部材5は(図2参照)、フレーム24と、フレーム24に回転自在に片持ち支持された2個のローラ25,26からなる。ローラ25,26は供給コンベア3の搬送方向と平行に設置され、そのためリテーナ1に水平面内で前記搬送方向に対し垂直な荷重が掛かると、リテーナ1は前記荷重の方向に移動可能である。
リテーナ移送部材5は、供給コンベア3の搬送経路の移送開始位置Cに停止したリテーナ1を水平に載置し、シール装置4の移動経路の供給位置Dまで移送する。リテーナ移送部材5は図示しない駆動機構により移動し、その移動経路(リテーナ1の移送経路)は、前記移送開始位置Cでの鉛直上昇、供給コンベア3の搬送経路に平行な水平直線移動、前記供給位置Dでの鉛直下降である。
【0025】
リテーナ移送部材5は、供給コンベア3の搬送経路の移送開始位置Cにおいて、平面視で移送コンベア3と相補形状を有する。すなわち、リテーナ移送部材5は、前記移送開始位置Cにおいて供給コンベア3の搬送面の中央部に形成された空間3aに入り込み、鉛直上昇に際して前記空間3a内からコンベアローラの干渉を受けずに離脱する。また、空間3aは前方側が開放されているので、後述するように、前記搬送経路に沿って水平面内を後退(復帰移動)してきたリテーナ移送部材5が、コンベアローラの干渉を受けずに空間3aに進入可能である。
また、リテーナ移送部材5は平面視でリテーナ支持台19と相補形状を有し、フレーム24及びローラ25,26に囲まれた空間5aは、その移動経路の前方側が開放されている。従って、後述するように、シール装置4の供給位置Dに向け所定の移動経路に沿って水平面内を直線移動してきたリテーナ移送部材5は、リテーナ支持台19と互いに干渉し合うことなく、前記リテーナ支持台19を前記空間5a内に進入させ、さらにその状態で鉛直下降することができる。
【0026】
前記整形装置は、図2により明確に示すように、それぞれ支持軸6a,6aを中心に水平面内で回動する一対の整形部材6,6と、同じく支持軸7a,7aを中心に水平面内で回動するもう一対の整形部材7,7と、それぞれ前記移送経路に対し垂直姿勢で配置されその姿勢のまま互いに接離しかつリテーナ移送部材5に対し昇降する4個の板状の折り込み用内爪8〜11と、前記移送経路に対し垂直姿勢で配置されその姿勢のまま互いに接離する一対の板状の折り込み用外爪12,13を備える。ガセット袋の袋口を整形するこのような部材は、例えば特許第4182421号公報、特開2004−142776号公報、特開昭55−79204号公報、特開昭50−25393号公報に記載されているとおり、それ自体公知である。これらの部材はさらにリテーナ移送部材5の移動経路(リテーナ1の移送経路)に沿って、リテーナ移送部材5と共に移動する。
【0027】
以下、図2〜10を参照し、整形装置を構成するこれらの部材の機能と作動及び移動経路と、先に説明したリテーナ移送部材5の機能と作動及び移動経路について具体的に説明する。ただし、図2〜10には各部材の作動機構及び移動機構は図示が省略されている。
図2は、供給コンベア3の搬送経路の移送開始位置Cに、リテーナ1及び袋2が停止したときの、整形部材6,6,7,7、折り込み用内爪8,9,10,11、折り込み用外爪12,13、及びリテーナ移送部材5の配置(初期位置)を示す。
【0028】
リテーナ移送部材5の上面(リテーナ1を載置する面)は、移送開始位置Cにおいて供給コンベア3の搬送面のやや下方に位置し、リテーナ移送部材5と、移送開始位置Cに搬送されるリテーナ1及び袋2との干渉が防止されている。
整形部材6,6及び7,7は、移送開始位置Cにおいて、前記搬送経路を挟んで袋2の両側に対向して配置されている。整形部材6,6及び7,7はそれぞれ水平面内で回動して開閉し、閉じたとき袋2の袋口近傍を両面から挟持する。図2では、整形部材6,6及び7,7はそれぞれ開いて退避位置にきており、前記移送開始位置Cに搬送されるリテーナ1及び袋2との干渉が防止されている。
【0029】
折り込み用内爪8〜11は互いに接近し集合した状態で、移送開始位置Cに停止した袋2の中央部上方に配置されている。折り込み用内爪8〜11はそれぞれ外向きの切り欠き8a〜11aを有する。折り込み用外爪12,13は互いに離れた状態で、供給コンベア3の搬送経路を挟んで袋2の両側に対向して配置されている。
折り込み用内爪8〜11は折り込み用外爪12,13より高い位置に配置され、折り込み用外爪12,13は整形部材6,6,7,7よりわずかに高い位置に配置されている。
【0030】
なお、リテーナ1内に収容された袋2は、本例では、リテーナ1の幅方向(供給コンベア3の搬送方向に対し垂直方向)の中央に位置しておらず、幅方向にずれた位置(図2では幅方向右側にずれた位置)に収容されている。図2に、袋2の袋幅方向の中心Boとリテーナ1の幅方向の中心Roが、袋幅方向に距離Wだけずれた状態が示されている。先に述べたとおり、供給コンベア3上のリテーナ1は、リテーナ1の幅方向の中心Roが供給コンベア3の搬送経路の中心線Co上に位置するようにガイドされているから、結局、袋2の幅方向の中心Boは供給コンベア3の搬送経路の中心線Coから距離Wだけずれていることになる。
【0031】
図3は、リテーナ移送部材5がリテーナ1と袋2を載置して所定距離鉛直上昇し、一方、折り込み用内爪8〜11が所定距離鉛直下降し、折り込み用内爪8〜11が袋2の開口した袋口から袋口内部の所定位置(袋2の上端と折り込み用内爪8〜11の上端がほぼ同じ高さになる位置)に挿入された状態を示す。なお、整形部材6,6,7,7及び折り込み用外爪12,13は昇降しない。
【0032】
図4は、続いて折り込み用内爪8〜11が集合状態から同時に略放射方向に水平移動して互いに離れ、所定位置に分散して停止した状態を示す。なお、折り込み用内爪8,9と折り込み用内爪10,11は、供給コンベア3の搬送経路の中心線Coを通る鉛直面に対し対称的に配置され、かつ対称性を保って接離する。四方に分散した折り込み用内爪8〜11は袋口内面の四隅に当接し、開口した袋口は内側から略放射方向に押され四角形状に緊張状態とされる。
【0033】
このとき、袋2はリテーナ1内に幅方向に距離W(図2参照)だけずれて収容されているから、折り込み用内爪8〜11が袋2の袋口内面に当接して袋口を緊張させるとき、袋2に対しこの幅方向のずれを解消する方向に荷重が付加される。袋2に掛かる袋幅方向への前記荷重はリテーナ1に伝達され、リテーナ1がリテーナ移送部材5上を前記荷重の方向(リテーナ1の幅方向)に、ずれの分(距離W)だけ移動する。その結果、リテーナ1は、幅方向の中心Roが供給コンベア3の搬送経路の中心線Coから幅方向に距離Wだけずれ、一方、袋2は袋幅方向のずれが解消され、袋幅方向の中心Boが前記中心線Co上に重なる位置にくる。
このように、折り込み用内爪8〜11の作動で、リテーナ1に収容された袋2の袋幅方向の位置ずれが修正され、その結果、この袋2がシール装置4の供給位置Dに供給されたとき、袋2の袋幅方向の中心Boが左右のグリッパー18,18の中心Goと一致し、グリッパー18,18による挟持ミスが防止される。
【0034】
続いて、リテーナ移送部材5は供給コンベア3の搬送経路に平行に、シール装置4の供給位置Dに向けて水平移動する。リテーナ移送部材5が水平移動する間、整形部材6,6,7,7、折り込み用内爪8〜11、及び折り込み用外爪12,13は、リテーナ移送部材5に追従して共に水平移動する。
また、リテーナ移送部材5が水平移動する間、図5に示すように、折り込み用外爪12,13が内向きに水平移動して互いに接近し、袋2の側部中央の折り込みライン2aに当接して内向きに押し込み、同時に、折り込み用内爪8と9、及び折り込み用内爪10と11が、供給コンベア3の搬送方向に対し平行に水平移動して互いに接近し、袋2の側部を折り込み偏平状に整形する。
【0035】
リテーナ移送部材5が水平移動する間、袋2の側部の折り込みが完了した時点で、図6に示すように、整形部材6,6と整形部材7,7が水平面内で回動して閉じ、袋2の袋口近傍の主として両側部の折り込まれた箇所を外側から水平に挟持し、偏平状に整形すると共にその偏平化した形状を保持する。次いで折り込み用外爪12,13が外向きに水平移動して互いに離れる。これは前記供給位置Dにおいてグリッパー18,18との干渉を避けるためである。この間、左右のグリッパー18,18とリテーナ支持台19が前記供給位置Dに接近し、次いで前記供給位置Dに停止する。そのタイミングで、リテーナ移送部材5が前記供給位置Dに接近し、リテーナ支持台19が前記空間5a内に進入し始める。
続いて、リテーナ移送部材5が前記供給位置Dに停止する。このときの状態を図7に示す。リテーナ支持台19が前記空間5a内に進入している。リテーナ移送部材5が前記供給位置Dに停止すると、直ちにグリッパー18,18が閉じ、袋2の偏平状に整形された袋口近傍の両側縁部を挟持する(図8参照)。なお、グリッパー18,18が挟持する位置は、整形部材6,6,7,7が挟んだ位置を外して、その上方位置である。また、袋口の折り込まれた箇所には折り込み用内爪8〜11が入っているが、グリッパー18,18が挟持する箇所には、折り込み用内爪8〜11の切り欠き8a〜11aが位置しているため、グリッパー18,18が実際に挟持するのは袋2のみである。
【0036】
次いで、リテーナ移送部材5が前記供給位置Dで鉛直下降し、リテーナ1をリテーナ支持台19上に載置し、図8に示すように、さらに所定距離下降する。なお、リテーナ1の下降距離(リテーナ支持台5が前記供給位置Dに停止した時点でのリテーナ1の底面とリテーナ支持台19の上面の高さの差)は、ごく僅かになるように設定されている。
【0037】
続いて図9に示すように、折り込み用内爪8,9及び折り込み用内爪10,11が内向きに水平移動して互いに接近し、側部の折り込み箇所から外れ、整形部材6,6及び整形部材7,7が開いて袋2を解放し、元の退避位置にくる。一方、リテーナ移送部材5は供給コンベア3の搬送経路に平行に後退を開始する。
さらに図10に示すように、折り込み用内爪8〜11が鉛直上昇し、袋2の袋口から抜け出す。
【0038】
これ以降は、リテーナ移送部材5は、水平面内を供給コンベア3の搬送経路に平行に後退し、前記移送開始位置Cにおいて供給コンベア3の空間3a内に進入し、前記初期位置(図2参照)に復帰する。整形部材6,6,7,7、折り込み用内爪8〜11及び折り込み用外爪12,13も、水平面内を供給コンベア3の搬送経路に平行に後退し、前記初期位置に復帰する。
【0039】
以上の例以外にも、例えば下記のように、本発明は種々の形態をとることができる。
(1)上記の例では、整形部材6,6,7,7が閉じて袋2の袋口を挟み、袋口を偏平状に保持した後も、折り込み用内爪8〜11及び折り込み用外爪12,13は、リテーナ移送部材5及び整形部材6,6,7,7と共に、シール装置4の移動経路の供給位置Dまで又はその近傍位置まで、袋2の袋口の折り込み箇所に挟まったまま移動したが、整形部材6,6,7,7が閉じて袋2の袋口を挟んだ後、すぐに前記折り込み箇所から外れてもよい。
【0040】
(2)上記の例では、整形及び移送に要する時間を短縮するため、リテーナ移送部材5の移動中に、整形部材6,6,7,7、折り込み用内爪8〜11及び折り込み用外爪12,13が前記リテーナ移送部材の移動に追従しつつ整形作動を行ったが、例えば、供給コンベア3の搬送経路の移送開始位置C又はその直上位置のみで、同様の整形作動を行うようにしてもよい。この場合、合わせて上記(1)の形態を採用することもできる。
【0041】
(3)上記の例は特にガセット袋に適用される形態であり、袋2の側部を折り込む必要があったため、整形装置は4つの折り込み用内爪8〜11及び折り込み用外爪12,13を備えていた。一方、平袋や自立袋のように、両側縁にサイドシールが形成されていて、側部の折り込みが元々必要でない袋の場合、整形装置はこれらの部材を備えている必要はない。しかし、平袋や自立袋のような袋でも、整形部材により袋口を挟んで偏平状に保持する前に、袋2の袋幅方向の位置ずれを修正することが望ましい。
その場合、位置ずれを修正する部材(位置修正用内爪)として、折り込み用内爪8〜11と同様に、互いに接離しかつ前記リテーナ移送部材に対し相対的に昇降する一対又は複数対の部材を利用できる。この位置修正用内爪は、リテーナに収容された袋の袋口内に互いに接近状態で入り、続いて袋口内で所定位置まで互いに離反して袋口を偏平形状又は多角形状に緊張させる。位置修正用内爪が一対であれば、袋幅方向に離反し、袋幅方向両端のサイドシール部に当接して袋口を緊張させることになる。
【0042】
(4)上記の例は特にガセット袋に適用される形態であり、折り込み用内爪8〜11及び折り込み用外爪12,13が開口した袋口を偏平状に整形する作用を有し、整形部材6,6,7,7は、主として、偏平状に整形された袋口の形態を保持する作用を有していた。しかし、例えば平袋や自立袋のように、両側縁にサイドシールが形成されていて、側部の折り込みが必要でない袋の場合、整形部材自体で開口した袋口を挟んで偏平状に整形し、かつその状態を保持することもできる。
【符号の説明】
【0043】
1 リテーナ
2 袋(ガセット袋)
3 供給コンベア
4 シール装置
5 リテーナ移送部材
6,6,7,7 整形部材
8〜11 折り込み用内爪
12,13 折り込み用外爪
18,18 左右のグリッパー
19 リテーナ支持台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リテーナに収容され被包装物が充填された袋の開口した袋口近傍を整形部材で挟んで偏平状に保持し、その状態で前記袋をリテーナごとシール装置に供給し、前記整形部材で挟んだ位置を外して袋口近傍の両側縁部を前記シール装置の左右のグリッパーで挟持し、前記整形部材を開いて前記袋を解放し、前記左右のグリッパーの間隔を広げて袋口を緊張させ、緊張した袋口をシールすることを特徴とするリテーナに収容された袋の袋口のシール方法。
【請求項2】
前記シール装置は円形の移動経路に沿って等間隔に設置されかつ前記移動経路に沿って間欠移動する複数組の左右のグリッパー及び対応するリテーナ支持台を備え、それらの停止位置の1つである供給位置に前記袋をリテーナごと順次供給し、前記供給位置において前記袋をリテーナ支持台で支持し、かつ前記袋の両側縁部を左右のグリッパーで挟持し、前記左右のグリッパーとリテーナ支持台の間欠移動に伴って前記袋とリテーナを間欠移動させ、その間欠移動の過程で前記袋の袋口をシールすることを特徴とする請求項1に記載されたリテーナに収容された袋の袋口のシール方法。
【請求項3】
被包装物が充填された袋を収容したリテーナを所定の搬送経路に沿って間欠的に順次搬送する供給コンベアと、円形の移動経路に沿って等間隔に配置されかつ前記移動経路に沿って移動し前記移動経路上で互いの間隔を広げ又は狭める複数組の左右のグリッパー及び対応するリテーナ支持台と、前記移動経路上の停止位置であるシール位置近傍に配置されたシール用の一対の熱板を備え、前記移動経路上の停止位置の1つである供給位置において前記袋を収容したリテーナの供給を受け、前記リテーナをリテーナ支持台で支持し、かつ前記袋の両側縁部を左右のグリッパーで挟持し、左右のグリッパーとリテーナ支持台の間欠移動に伴って前記袋とリテーナを間欠移動させ、その間欠移動の過程で左右のグリッパーの間隔を広げて前記袋の袋口を緊張させ、前記シール位置において前記袋の袋口を前記熱板で挟んでシールするシール装置と、前記搬送経路上に設定された停止位置の1つである移送開始位置において前記リテーナを支持し、前記移送開始位置から前記供給位置に向け所定の移送経路に沿って移送し、前記供給位置において前記リテーナ支持台上に載置し、その後前記移送開始位置に復帰移動するリテーナ移送部材を備える移送装置と、前記移送経路上で前記リテーナに収容された袋の開口した袋口近傍を両面から挟んで前記袋口近傍を偏平状に保持する整形部材を備える整形装置からなり、前記整形部材は、前記袋の袋口近傍を挟んだまま、前記リテーナが前記移送経路上を移送され前記供給位置に達するまで前記リテーナ移送部材と共に移動し、前記シール装置の左右のグリッパーが前記供給位置において前記袋の両側縁部を挟持した後開いて前記袋を解放し、続いて元の位置に復帰移動することを特徴とするリテーナに収容された袋の袋口のシールシステム。
【請求項4】
前記整形部材は、前記袋の幅方向両側に一対対向配置されていることを特徴とする請求項3に記載されたリテーナに収容された袋の袋口のシールシステム。
【請求項5】
前記リテーナ移送部材は、前記移送開始位置で略垂直に上昇した後前記シール装置に向けて移動し、前記供給位置に停止したリテーナ支持台の上方位置に達した後略垂直に下降することを特徴とする請求項3又は4に記載されたリテーナに収容された袋の袋口のシールシステム。
【請求項6】
前記リテーナ移送部材は平面視で前記リテーナ支持台と相補形状を有することを特徴とする請求項5に記載されたリテーナに収容された袋の袋口のシールシステム。
【請求項7】
前記供給コンベアの搬送経路は直線状でその延長線上に前記シール装置の移動経路の中心が位置し、前記供給コンベアにより搬送されるリテーナに収容された袋は袋幅方向が前記搬送経路に対し略垂直に向き、前記左右のグリッパーに挟持される袋の袋幅方向は前記移動経路に対し略接線方向に向いていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載されたリテーナに収容された袋の袋口のシールシステム。
【請求項8】
前記リテーナ移送部材は、リテーナを支持する複数本の自由回転ローラを有し、前記自由回転ローラはその軸方向が前記供給コンベアの搬送方向に略平行であり、前記整形装置は互いに接離しかつ前記リテーナ移送部材に対し昇降する一対又は複数対の位置修正用内爪を備え、前記位置修正用内爪は前記整形部材がリテーナに収容された袋の袋口近傍を挟む前に互いに接近状態で前記袋の袋口内に入り、続いて袋口内で所定位置まで互いに離反して袋口を偏平形状又は略多角形状に緊張させ、リテーナに収容された袋の袋幅方向の位置ずれを修正することを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載されたリテーナに収容された袋の袋口のシールシステム。
【請求項9】
前記袋がガセット袋であり、前記リテーナ移送部材は、リテーナを支持する複数本の自由回転ローラを有し、前記自由回転ローラはその軸方向が前記供給コンベアの搬送方向に略平行であり、前記整形装置は互いに接離しかつ前記リテーナ移送部材に対し昇降する4個の折り込み用内爪と、互いに接離する一対の折り込み用外爪を備え、前記折り込み用内爪は前記シール装置の左右のグリッパーの挟持箇所に対応する位置にそれぞれ切り欠きを有し、さらに前記折り込み用内爪と折り込み用外爪は前記整形部材と共に移動し、前記整形部材がリテーナに収容された袋の袋口近傍を挟む前に、前記折り込み用内爪は互いに接近状態で前記袋の袋口内に入り、袋口内で所定位置まで互いに離反して袋口を四角形状に緊張させ、続いて前記折り込み用外爪が前記搬送方向に垂直に互いに接近して前記袋の袋口近傍の側面を内側に押し込み、かつ前記折り込み用内爪が前記搬送方向に平行に互いに接近し、これにより袋の袋口近傍において両側面に内側への折り込みを形成し、続いて前記整形部材がリテーナに収容された袋の袋口近傍を挟み、前記左右のグリッパーが袋の両側縁部を挟持する前に、前記折り込み用外爪が互いに離反して前記袋から離脱することを特徴とする請求項7に記載されたリテーナに収容された袋の袋口のシールシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−86849(P2013−86849A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229512(P2011−229512)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】