説明

ロボットのアーム構造およびロボット

【課題】ロボットを小型化すること。
【解決手段】実施形態に係るアームユニットは、固定ベース部と、第1アーム部と、第2アーム部と、モータと、第1伝達ベルトと、第2伝達ベルトと、中継部材とを備える。第1アーム部は、第1減速機を介して固定ベース部と連結され、第2アーム部は、第2減速機を介して第1アーム部と連結される。そして、第2伝達ベルトは、モータの駆動力を中継部材に対して伝達し、第1伝達ベルトは、第2伝達ベルトから中継部材を介して伝達されるモータの駆動力を第1減速機へ伝達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、ロボットのアーム構造およびロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガラス基板や半導体ウエハ等のワークを搬送するロボットとして、水平多関節ロボットが知られている。水平多関節ロボットは、たとえば、基台と、第1減速機を介して基台と回転可能に連結された第1アームと、第2減速機を介して第1アームと回転可能に連結された第2アームとを備える(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、第1アームおよび第2アームの双方を1つの駆動部を用いて回転させる技術が開示されている。具体的には、特許文献1に記載の技術では、駆動部の出力軸と第1減速機の入力軸との間に第1タイミングベルトが掛け渡され、駆動部の出力軸と第2減速機の入力軸との間に第2タイミングベルトが掛け渡される。
【0004】
これにより、駆動部の駆動力が第1タイミングベルトおよび第2タイミングベルトに対して同時かつ独立に伝達され、各タイミングベルトによって伝達される駆動力によって第1アームおよび第2アームがそれぞれ回転する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3881579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術には、ロボットを小型化するという点で更なる改善の余地がある。
【0007】
特に、ガラス基板や半導体ウエハ等を搬送するロボットは、減圧状態に保たれた真空チャンバ内に設置される場合がある。このような場合には、ロボットを小型化することで真空チャンバの容積を小さくすることができ、減圧状態の維持が容易となる。このため、ロボットの小型化に対する要請は強い。
【0008】
実施形態の一態様は、ロボットを小型化することができるロボットのアーム構造およびロボットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態の一態様に係るロボットのアーム構造は、第1部材と、第2部材と、第3部材と、駆動部と、第1伝達部材と、第2伝達部材と、中継部材とを備える。第2部材は、第1減速機を介して第1部材と回転可能に連結される。第3部材は、第2減速機を介して第2部材と回転可能に連結される。駆動部は、駆動力を発生させる。第1伝達部材は、第1減速機の入力軸に対して駆動部の駆動力を伝達する。第2伝達部材は、第2減速機の入力軸に対して駆動部の駆動力を伝達する。中継部材は、駆動部の出力軸と平行な軸に沿って延在し、この軸を中心に回転する。そして、第1伝達部材または第2伝達部材の一方は、駆動部の駆動力を中継部材に対してさらに伝達し、第1伝達部材または第2伝達部材の他方は、第1伝達部材または第2伝達部材の一方から中継部材を介して伝達される駆動部の駆動力を伝達する。
【発明の効果】
【0010】
実施形態の一態様によれば、ロボットを小型化することが可能なロボットのアーム構造およびロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、第1の実施形態に係るロボットの模式斜視図である。
【図2】図2は、ロボットを真空チャンバへ設置した状態を示す模式側面図である。
【図3】図3は、第1アーム部の内部構造を示す模式断面図である。
【図4A】図4Aは、図3に示すA−A線矢視断面図である。
【図4B】図4Bは、第1アーム部内をY軸方向から見た場合の模式断面図である。
【図4C】図4Cは、第1アーム部内をY軸方向から見た場合の模式断面図である。
【図5A】図5Aは、第2の実施形態に係る第1アーム部の内部構造を示す模式断面図である。
【図5B】図5Bは、第2の実施形態に係る第1アーム部内をY軸方向から見た場合の模式断面図である。
【図5C】図5Cは、第2の実施形態に係る第1アーム部内をY軸方向から見た場合の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本願の開示するロボットのアーム構造およびロボットの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係るロボットの構成について図1を用いて説明する。図1は、実施形態に係るロボットの模式斜視図である。
【0014】
図1に示すように、ロボット1は、水平方向に伸縮する2つの伸縮アームを備える水平多関節ロボットである。具体的には、ロボット1は、胴体部10と、アームユニット20とを備える。
【0015】
胴体部10は、アームユニット20の下部に設けられるユニットである。かかる胴体部10は、筒状の筐体11内に昇降装置を備えており、かかる昇降装置を用いてアームユニット20を鉛直方向に沿って昇降させる。
【0016】
昇降装置は、たとえば、モータやボールねじ、ボールナット等を含んで構成され、モータの回転運動を直線運動へ変換することによって昇降フランジ部15を鉛直方向に沿って昇降させる。これにより、昇降フランジ部15上に固定されたアームユニット20が昇降する。
【0017】
筐体11の上部には、フランジ部12が形成される。ロボット1は、フランジ部12が真空チャンバに固定されることによって、真空チャンバに設置された状態となる。かかる点については、図2を用いて説明する。
【0018】
アームユニット20は、昇降フランジ部15を介して胴体部10と連結するユニットである。具体的には、アームユニット20は、固定ベース部21と、第1アーム部22と、第2アーム部23と、可動ベース部24と、補助アーム部25とを備える。なお、本実施形態において、固定ベース部21、第1アーム部22、第2アーム部23および可動ベース部24は、それぞれ第1部材、第2部材、第3部材および第4部材に対応する。

【0019】
固定ベース部21は、昇降フランジ部15に対して回転可能に支持される。固定ベース部21は、モータや減速機等からなる旋回装置を備えており、かかる旋回装置を用いて回転する。
【0020】
具体的には、旋回装置は、出力軸が胴体部10に固定された減速機に対してモータの回転を伝達ベルト経由で入力する。これにより、固定ベース部21は、減速機の出力軸を旋回軸として水平方向に自転する。
【0021】
なお、固定ベース部21は、大気圧に保たれた箱状の収納部を内部に備え、かかる収納部内に、モータや減速機、伝達ベルト等を備える。これにより、後述するように、ロボット1を真空チャンバ内で使用する場合であっても、グリス等の潤滑油の乾燥を防止することもできる他、発塵によって真空チャンバ内が汚染されることを防止することができる。
【0022】
固定ベース部21の上部には、第1アーム部22の基端部が、後述する第1減速機を介して回転可能に連結される。また、第1アーム部22の先端部の上部には、第2アーム部23の基端部が、後述する第2減速機を介して回転可能に連結される。
【0023】
そして、第2アーム部23の先端部には、可動ベース部24が回転可能に連結される。可動ベース部24は、ワークを保持するためのエンドエフェクタ24aを上部に備え、第1アーム部22および第2アーム部23の回転動作に伴って直線的に移動する。
【0024】
ロボット1は、第1アーム部22および第2アーム部23を同期的に動作させることで、エンドエフェクタ24aを直線的に移動させる。具体的には、ロボット1は、第1減速機および第2減速機の双方を1つのモータを用いて回転させることで、第2アーム部23を第1アーム部22と同期して動作させる。
【0025】
具体的には、ロボット1は、第1アーム部22に対する第2アーム部23の回転量が固定ベース部21に対する第1アーム部22の回転量の2倍となるように、第1アーム部22および第2アーム部23を回転させる。たとえば、ロボット1は、第1アーム部22が固定ベース部21に対してα度回転した場合に、第2アーム部23が第1アーム部22に対して2α度回転するように第1アーム部22および第2アーム部23を回転させる。これにより、ロボット1は、エンドエフェクタ24aを直線的に移動させることができる。
【0026】
第1減速機、第2減速機、モータ、伝達ベルトといった駆動機構は、真空チャンバ内の汚染防止等の観点から、大気圧に保たれた第1アーム部22の内部に収納される。
【0027】
ここで、1つのモータの駆動力を2つの減速機へ伝達させる場合、従来では、モータの駆動力を一方の減速機の入力軸へ伝達する伝達ベルトと他方の減速機の入力軸へ伝達する伝達ベルトの双方をモータの出力軸に対して掛け渡していた。
【0028】
しかし、このような伝達ベルトの掛け渡し方では、第1アーム部22の高さ寸法を十分に小さくすることができないおそれがある。
【0029】
そこで、第1の実施形態に係るロボット1では、第1減速機および第2減速機に対する伝達ベルトの掛け渡し方を工夫することで、第1アーム部22の高さ寸法を小さくし、ロボット1全体を小型化することとした。かかる点については、図3および図4A〜図4Cを用いて詳細に説明する。
【0030】
補助アーム部25は、移動中のエンドエフェクタ24aが常に一定の方向を向くように、第1アーム部22および第2アーム部23の回転動作と連動して可動ベース部24の回転を規制するリンク機構である。
【0031】
具体的には、補助アーム部25は、第1リンク部25aと、中間リンク部25bと、第2リンク部25cとを備える。
【0032】
第1リンク部25aは、基端部が固定ベース部21に対して回転可能に連結され、先端部において中間リンク部25bの先端部と回転可能に連結される。また、中間リンク部25bは、基端部が第1アーム部22と第2アーム部23との連結軸と同軸上に軸支され、先端部が第1リンク部25aの先端部と回転可能に連結される。
【0033】
第2リンク部25cは、基端部において中間リンク部25bと回転可能に連結され、先端部において可動ベース部24の基端部と回転可能に連結される。また、可動ベース部24は、先端部において第2アーム部23の先端部と回転可能に連結され、基端部において第2リンク部25cと回転可能に連結される。
【0034】
第1リンク部25aは、固定ベース部21、第1アーム部22および中間リンク部25bと共に第1平行リンク機構を形成する。すなわち、第1アーム部22が基端部を中心として回転すると、第1リンク部25aおよび中間リンク部25bが、それぞれ第1アーム部22および固定ベース部21と平行な状態を保ちながら回転する。
【0035】
また、第2リンク部25cは、第2アーム部23、可動ベース部24および中間リンク部25bと共に第2平行リンク機構を形成する。すなわち、第2アーム部23が基端部を中心として回転すると、第2リンク部25cおよび可動ベース部24が、それぞれ第2アーム部23および中間リンク部25bと平行な状態を保ちながら回転する。
【0036】
中間リンク部25bは、第1平行リンク機構によって固定ベース部21と平行な状態を保ちながら回転する。このため、第2平行リンク機構の可動ベース部24も固定ベース部21と平行な状態を保ちながら回転する。この結果、可動ベース部24の上部に取り付けられるエンドエフェクタ24aは、固定ベース部21と平行な状態を保ちながら直線的に移動することとなる。
【0037】
このように、ロボット1は、第1平行リンク機構および第2平行リンク機構の2つの平行リンク機構を用いて、エンドエフェクタ24aの向きを一定に保つこととした。このため、たとえば第2アーム部内にプーリや伝達ベルトを設け、これらプーリや伝達ベルトを用いてエンドエフェクタの向きを一定方向に維持する場合と比較して、プーリや伝達ベルトに起因する発塵を抑えることができる。
【0038】
また、補助アーム部25によってアーム全体の剛性を高めることができるため、エンドエフェクタ24aの動作時の振動を低減することができる。したがって、プーリや伝達ベルトを用いてエンドエフェクタの向きを一定方向に維持する場合と比較して、エンドエフェクタ24aの動作時の振動に起因する発塵も抑えることができる。
【0039】
また、第1の実施形態に係るロボット1は、第1アーム部22、第2アーム部23、可動ベース部24および補助アーム部25で構成される伸縮アーム部を2組備える。このため、ロボット1は、たとえば、一方の伸縮アーム部を用いてある搬送位置からワークを取り出しつつ、他方の伸縮アーム部を用いてかかる搬送位置へ新たなワークを搬入する等、2つの作業を同時平行で行うことができる。
【0040】
次に、ロボット1を真空チャンバへ設置した状態について図2を用いて説明する。図2は、ロボット1を真空チャンバへ設置した状態を示す模式側面図である。
【0041】
図2に示すように、ロボット1は、胴体部10に形成されたフランジ部12が、真空チャンバ30の底部に形成された開口部31の縁部に対してシール部材を介して固定される。これにより、真空チャンバ30は密閉された状態となり、真空ポンプ等の減圧装置によって内部が減圧状態に保たれる。なお、胴体部10の筐体11は、真空チャンバ30の下部から突出しており、真空チャンバ30を支持する支持部35内の空間に位置する。
【0042】
ロボット1は、真空チャンバ30内においてワークの搬送作業を行う。たとえば、ロボット1は、第1アーム部22および第2アーム部23を用いてエンドエフェクタ24aを直線的に移動させることで、図示しないゲートバルブを介して真空チャンバ30と接続される他の真空チャンバからワークを取り出す。
【0043】
つづいて、ロボット1は、エンドエフェクタ24aを引き戻したのち、旋回軸Oを中心に固定ベース部21を水平方向に回転させることで、ワークの搬送先となる他の真空チャンバに対してアームユニット20を正対させる。そして、ロボット1は、第1アーム部22および第2アーム部23を用いてエンドエフェクタ24aを直線的に移動させることで、ワークの搬送先となる他の真空チャンバへワークを搬入する。
【0044】
真空チャンバ30は、ロボット1の形状に合わせて形成される。たとえば、図2に示すように、真空チャンバ30には、底面に凹部が形成されており、かかる凹部に対して、固定ベース部21や昇降フランジ部15といった下方へ突出するロボット1の部位が納められる。このように、真空チャンバ30をロボット1の形状に合わせて形成することで、チャンバ内の容積を小さくすることができる。したがって、真空チャンバ30の減圧状態を容易に維持することが可能となる。
【0045】
なお、真空チャンバ30内の空間は、最小旋回姿勢を取ったアームユニット20が回転可能なスペースおよびアームユニット20が昇降装置によって昇降するのに必要なスペースが確保される。最小旋回姿勢とは、旋回軸Oを中心とするアームユニット20の回転半径が最小となるロボット1の姿勢のことである。
【0046】
次に、第1アーム部22に収納されるモータ、第1減速機、第2減速機および伝達ベルト等の配置について図3を用いて説明する。図3は、第1アーム部22の内部構造を示す模式断面図である。
【0047】
なお、以下では、第1アーム部22の延在方向をX軸方向とし、水平方向においてX軸方向と直交する方向をY軸方向とする。また、X軸方向およびY軸方向に直交する方向、すなわち、鉛直方向をZ軸方向とする。
【0048】
図3に示すように、第1アーム部22は、その内部に、大気圧に保たれた箱型の収納部221を備える。そして、第1アーム部22は、かかる収納部221内に、第1減速機51、第2減速機52、モータ53、中継部材54、第1伝達ベルト55および第2伝達ベルト56等を備える。
【0049】
このように、第1の実施形態に係るロボット1は、減速機やモータ、伝達ベルトといった部材を大気圧に保たれた収納部221に収納することで、グリス等の潤滑油の乾燥を防止することができる他、発塵による真空チャンバ30内の汚染を防止することができる。
【0050】
第1減速機51は、第1アーム部22の基端部に配置され、固定ベース部21と第1アーム部22とを回転可能に連結する。また、第2減速機52は、第1アーム部22の先端部に配置され、第1アーム部22と第2アーム部23とを回転可能に連結する。
【0051】
モータ53は、駆動力を発生させる駆動部であり、第1アーム部22の略中央に配置される。中継部材54は、モータ53の出力軸と平行な軸に沿って延在し、この軸に沿って回転可能な部材である。この中継部材54は、Y軸方向においてモータ53と並んで配置される。
【0052】
第1伝達ベルト55は、第1減速機51の入力軸に対してモータ53の駆動力を伝達する第1伝達部材である。また、第2伝達ベルト56は、第2減速機52の入力軸に対してモータ53の駆動力を伝達する第2伝達部材である。
【0053】
図3に示すように、第2伝達ベルト56は、第2減速機52の入力軸に固定された第2プーリ521、モータ53の出力軸に固定された第3プーリ531および中継部材54に対して掛け渡される。また、第1伝達ベルト55は、第1減速機51の入力軸に固定された第1プーリ511および中継部材54に対して掛け渡される。これにより、第1伝達ベルト55は、第2伝達ベルト56から中継部材54を介して伝達されるモータ53の駆動力を第1減速機51の入力軸へ伝達することとなる。
【0054】
このように、ロボット1は、1つのモータ53の駆動力をそれぞれ第1伝達ベルト55および第2伝達ベルト56を用いて第1減速機51および第2減速機52へ伝達することで、第1アーム部22および第2アーム部23を同期的に動作させる。
【0055】
つづいて、モータ53および中継部材54の配置について図4Aを用いてより具体的に説明する。図4Aは、図3に示すA−A線矢視断面図である。
【0056】
モータ53は、モータ本体部532と、モータ本体部532から鉛直下向きに突出する出力軸533と、出力軸533の先端に固定された第3プーリ531と、モータ本体部532および出力軸533間に設けられた取り付けフランジ535とを備える。
【0057】
かかるモータ53は、収納部221の側壁から突出する支持部222a,222bに対してフランジ535が支持された状態で、収納部221内に配置される。
【0058】
中継部材54は、筒状の本体部541と、本体部541に挿通される回転軸542と、回転軸542の基端部に固定された第4プーリ543と、回転軸542の先端部に固定された第5プーリ544とを備える。また、中継部材54は、本体部541の下部に取り付けフランジ545を備える。
【0059】
かかる中継部材54は、収納部221の側壁から突出する支持部222b,222cに対してフランジ545が支持された状態で、収納部221内に配置される。また、中継部材54の第4プーリ543は、モータ53の第3プーリ531と同一の高さに配置される。
【0060】
モータ53の第3プーリ531および中継部材54の第4プーリ543には、第2伝達ベルト56が掛け渡される。この第2伝達ベルト56は、図3に示すように、第2減速機52の入力軸に固定された第2プーリ521へも掛け渡される。したがって、モータ53の駆動力は、中継部材54の第4プーリ543および第2伝達ベルト56を介して第2減速機52の入力軸へ伝達される。
【0061】
また、収納部221の上部には、収納部221を外部と連通可能に閉塞する蓋部224が設けられる。かかる蓋部224を取り外すことにより、収納部221の上部からモータ53の交換や第1減速機51および第2減速機52のグリス交換を行うことができる。なお、蓋部224は、シール部材を介して収納部221の上端に固定される。これにより、収納部221内を大気圧に保つことができる。
【0062】
つづいて、第1減速機51および第2減速機52の配置および第1伝達ベルト55および第2伝達ベルト56の掛け渡し方について図4Bおよび図4Cを用いてより具体的に説明する。図4Bおよび図4Cは、第1アーム部23内をY軸方向から見た場合の模式断面図である。なお、理解を容易にするために、図4Bでは、中継部材54を省略して示し、図4Cでは、モータ53を省略して示す。
【0063】
図4Bに示すように、第1減速機51は、ケーシング512と、ケーシング512上部から鉛直上向きに突出する入力軸513と、入力軸513の先端部に固定された第1プーリ511と、ケーシング512下部から鉛直下向きに突出する出力軸514とを備える。第1減速機51の出力軸514は、固定ベース部21に固定される。また、第1減速機51のケーシング512は、第1アーム部22に固定される。
【0064】
第1減速機51の出力軸514が固定ベース部21に固定されているため、モータ53の駆動力が第1減速機51の入力軸513へ入力されることによって、第1アーム部22が相対的に回転する。
【0065】
第2減速機52は、ケーシング522と、ケーシング522下部から鉛直下向きに突出する入力軸523と、入力軸523の先端部に固定された第2プーリ521と、ケーシング522上部から鉛直上向きに突出する出力軸524とを備える。第2減速機52の出力軸524は、第2アーム部23に固定される。また、第2減速機52のケーシング522は、第1アーム部22に固定される。モータ53の駆動力が第2減速機52の入力軸523へ入力されると、第2減速機52の出力軸524に固定された第2アーム部23が回転する。
【0066】
このように、第1減速機51および第2減速機52は、入力軸513,523が互いに逆方向を向いた状態で収納部221内に配置される。具体的には、第1減速機51は、入力軸513が上側に配置され、第2減速機52は、入力軸523が下側に配置される。
【0067】
また、図4Bに示すように、第1減速機51および第2減速機52は、モータ53と略同一の高さに配置される。具体的には、第1減速機51および第2減速機52は、第1減速機51のケーシング512と第2減速機52のケーシング522とが鉛直方向(すなわち、高さ方向)において互いに重複するように配置される。
【0068】
したがって、第1減速機51の第1プーリ511と、第2減速機52の第2プーリ521とは、異なる高さに配置される。
【0069】
異なる高さに配置された第1プーリ511および第2プーリ521のうち、第2プーリ521は、モータ53の第3プーリ531と同一の高さに配置される。そして、モータ53の駆動力を第2減速機52の入力軸523へ伝達する第2伝達ベルト56が、第2プーリ521、第3プーリ531およびこれらと同一の高さに配置された中継部材54の第4プーリ543(図4C参照)に掛け渡される。
【0070】
モータ53の第3プーリ531と異なる高さに配置された第1減速機51の第1プーリ511に対してモータ53の駆動力を伝達するために、中継部材54が用いられる。
【0071】
具体的には、図4Cに示すように、モータ53の駆動力を第1減速機51の入力軸513へ伝達する第1伝達ベルト55が、第1減速機51の第1プーリ511と同一の高さに配置された中継部材54の第5プーリ544に掛け渡される。
【0072】
モータ53を作動させると、モータ53の駆動力は、第2伝達ベルト56によって第2減速機52の第2プーリ521および中継部材54の第4プーリ543へ伝達される。さらに、中継部材54の回転軸542が回転することによって中継部材54の第5プーリ544が回転し、第5プーリ544の回転が第1伝達ベルト55を介して第1減速機51の第1プーリ511へ伝達される。
【0073】
ここで、上述したように、従来技術では、モータの出力軸に対して、モータの駆動力を第1減速機の入力軸へ伝達する伝達ベルトと第2減速機の入力軸へ伝達する伝達ベルトの双方を掛け渡していた。
【0074】
このような伝達ベルトの掛け渡し方を採用した場合、第1減速機の入力軸に固定されたプーリ、第2減速機の入力軸に固定されたプーリおよびモータの出力軸に固定されたプーリは、同一の高さに配置されることとなる。この結果、第1減速機(入力軸がモータの出力軸と反対方向を向いた状態で配置された減速機)が、下方に大きく突出し、これらを収納する第1アーム部の高さ寸法が大きくなるおそれがある。
【0075】
そこで、第1の実施形態に係るロボット1では、モータ53の出力軸533と平行な軸に沿って延在する中継部材54を介してモータ53の駆動力を第1減速機51の入力軸513へ伝達する方式を採用することとした。この方式を採用することで、第1減速機51の第1プーリ511の配置の制限を取り除くことができ、図4Bに示すように、第1減速機51を第2減速機52と略同一の高さに配置することが可能となる。
【0076】
これにより、従来の方式では、第1減速機51の上方および第2減速機52の下方に、それぞれの減速機51,52の高さ寸法に相当する空間を形成する必要があるが、第1の実施形態に係るロボット1では、この必要がなくなる。このため、第1減速機51の上方および第2減速機52の下方の空間を小さくすることができる。
【0077】
したがって、第1の実施形態に係るロボット1では、第1減速機51や第2減速機52、モータ53等を収納する第1アーム部22の高さ寸法を小さくすることができ、ロボット1全体の高さ寸法を小さくすることができる。ロボット1全体の高さ寸法が小さくなれば、真空チャンバ30の容積をより小さくすることができるため、チャンバ内の減圧状態の維持が容易となる。
【0078】
また、第1の実施形態では、モータ53、第1減速機51、第2減速機52等を第1アーム部22の収納部221内に集中配置することとしたため、これらモータ53、第1減速機51、第2減速機52等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0079】
たとえば、第1減速機51および第2減速機52は、内部のグリス交換が定期的に行われる場合がある。かかるグリスの交換作業には、第1減速機51および第2減速機52に対してグリス排出用のグリスチューブを接続する作業等が含まれる。第1の実施形態では、第1減速機51および第2減速機52を収納部221内に集中配置することで、第1アーム部22の蓋部224を取り外すだけで第1減速機51および第2減速機52の両方に対してグリスチューブを取り付けることができる。このため、グリスの交換作業を容易に行うことができる。
【0080】
また、第1の実施形態では、モータ53の交換も容易に行うことができる。すなわち、モータの第3プーリに対して第1伝達ベルトおよび第2伝達ベルトの双方を掛け渡す方式を採用した場合、第1伝達ベルトおよび第2伝達ベルトの双方を第3プーリから取り外すこととなる。したがって、モータを再度取り付けた後、第1伝達ベルトおよび第2伝達ベルトの双方について、テンションプーリ等を用いたテンション調整を行うこととなる。
【0081】
これに対し、第1の実施形態では、モータ53の第3プーリ531に掛け渡される伝達ベルトが、第2伝達ベルト56だけである。したがって、第2伝達ベルト56についてのみテンション調整を行えばよく、調整時間が短くなり、モータ交換に要する時間を短縮することができる。
【0082】
上述してきたように、第1の実施形態では、第2伝達ベルト56が、モータ53の駆動力を中継部材54に対してさらに伝達し、第1伝達ベルト55が、第2伝達ベルト56から中継部材54を介して伝達されるモータ53の駆動力を第1減速機51へ伝達する。したがって、ロボットの高さ寸法を小さくすることができ、ロボットを小型化することができる。
【0083】
なお、第1の実施形態によれば、モータ53の駆動力が、第1伝達ベルト55および第2伝達ベルト56のそれぞれに対して独立に伝達されるのではなく、第2伝達ベルト56を通った後に第1伝達ベルト55に伝達されることとなる。
【0084】
第2伝達ベルト56がモータ53によって駆動されると、第2伝達ベルト56には、負荷に応じた伸びが生じることがある。第2伝達ベルト56に伸びが生じると、ロボット1には、第2伝達ベルト56の伸びに起因する回転の遅れが生じる。この回転の遅れは、第2減速機52の第2プーリ521および中継部材54の第4プーリ543へ伝達される。
【0085】
さらに、中継部材54の第5プーリ544によって第1伝達ベルト55が駆動されると、第1伝達ベルト55には、負荷に応じた伸びが生じる。第1伝達ベルト55の伸びは、中継部材54の第4プーリ543に伝達される第2伝達ベルト56の伸びに重畳されて第1減速機51の第1プーリ511へ伝達される。
【0086】
このように、第2減速機52へ伝達される回転遅れは、第2伝達ベルト56の伸びのみによるものであり、第1減速機51へ伝達される回転遅れは、第2伝達ベルト56の伸びに対して第1伝達ベルト55の伸びが重畳された合成伸びによるものとなる。
【0087】
(第2の実施形態)
ところで、第1伝達ベルト55および第2伝達ベルト56の掛け渡し方は、第1の実施形態において示した例に限ったものではない。そこで、以下では、第1伝達ベルト55および第2伝達ベルト56の掛け渡し方の他の例について図5A〜図5Cを用いて説明する。
【0088】
図5Aは、第2の実施形態に係る第1アーム部22aの内部構造を示す模式断面図である。また、図5Bおよび図5Cは、第2の実施形態に係る第1アーム部22a内をY軸方向から見た場合の模式断面図である。
【0089】
なお、理解を容易にするために、図5Bでは、中継部材54を省略して示し、図5Cでは、モータ53および第2中継部材57を省略して示す。また、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0090】
図5Aに示すように、第2の実施形態に係るロボット1aは、中継部材54に加えて、第2中継部材57を備える。中継部材54および第2中継部材57は、モータ53の近傍において、Y軸方向に沿って並んで配置される。
【0091】
また、第2中継部材57およびモータ53の第3プーリ531には、第3伝達ベルト58が掛け渡される。第2中継部材57およびモータ53間の距離は、モータ53および第1減速機51間の距離やモータ53および第2減速機52間の距離と比べて短い。したがって、第3伝達ベルト58は、第1減速機51および第2減速機52と比較して短い。
【0092】
第1減速機51の入力軸513に対してモータ53の駆動力を伝達する第1伝達ベルト55aは、第1減速機51の第1プーリ511、中継部材54および第2中継部材57に対して掛け渡される。また、第2減速機52の入力軸523に対してモータ53の駆動力を伝達する第2伝達ベルト56aは、中継部材54および第2減速機52の第2プーリ521に対して掛け渡される。
【0093】
第2中継部材57は、図5Bに示すように、中継部材54と同様の構成を備える。具体的には、第2中継部材57は、筒状の本体部571と、本体部571に挿通される回転軸572と、回転軸572の基端部に固定された第6プーリ573と、回転軸572の先端部に固定された第7プーリ574とを備える。
【0094】
第6プーリ573は、モータ53の第3プーリ531と同一の高さに配置され、第7プーリ574は、第1減速機51の第1プーリ511と同一の高さに配置される。第6プーリ573および第3プーリ531間には、第3伝達ベルト58が掛け渡され、第7プーリ574および第1プーリ511間には、第1伝達ベルト55aが掛け渡される。なお、第1伝達ベルト55aは、中継部材54の第5プーリ544にも掛け渡される(図5C参照)。
【0095】
また、図5Cに示すように、第2伝達ベルト56aは、中継部材54の第4プーリ543および第2減速機52の第2プーリ521に対して掛け渡される。
【0096】
モータ53を作動させると、モータ53の駆動力は、第3伝達ベルト58によって第2中継部材57の第6プーリ573へ伝達される。さらに、第2中継部材57の回転軸572が回転することによって第2中継部材57の第7プーリ574が回転し、第7プーリ574の回転が第1伝達ベルト55aを介して第1減速機51の第1プーリ511および中継部材54の第5プーリ544へ伝達される。
【0097】
そして、中継部材54の回転軸542が回転することによって中継部材54の第4プーリ543が回転し、第4プーリ543の回転が第2伝達ベルト56aを介して第2減速機52の第2プーリ521へ伝達される。
【0098】
このように、第2の実施形態では、モータ53の出力軸533と平行な回転軸572に沿って延在し、回転軸572を中心に回転可能な第2中継部材57と、第2中継部材57に対してモータ53の駆動力を伝達する第3伝達部材とをさらに備える。そして、第2の実施形態では、第1伝達ベルト55aが、第3伝達ベルト58から第2中継部材57を介して伝達されるモータ53の駆動力を中継部材54へさらに伝達することとした。
【0099】
すなわち、第2の実施形態では、モータ53の第3プーリ531に対して、第1伝達ベルト55aおよび第2伝達ベルト56aを直接掛け渡さず、これら第1伝達ベルト55aおよび第2伝達ベルト56aよりも短い第3伝達ベルト58を掛け渡すこととした。
【0100】
これにより、モータ53を交換する場合に、第1伝達ベルト55aおよび第2伝達ベルト56aを取り外さなくてよくなるため、モータ53を取り付けた後、これら第1伝達ベルト55aおよび第2伝達ベルト56aについてテンション調整を行う必要がなくなる。
【0101】
なお、モータ53を交換する場合には、第3伝達ベルト58を取り外すこととなるが、第3伝達ベルト58は、第1伝達ベルト55aおよび第2伝達ベルト56aと比べて短いため、モータ53を取り付けた後のテンション調整が容易である。
【0102】
なお、上述してきた各実施形態では、第2伝達ベルト56,56aが、モータ53の駆動力を中継部材54に対して伝達し、第1伝達ベルト55,55aが、中継部材54を介して伝達されるモータ53の駆動力を第1減速機51へ伝達することとした。しかし、これに限ったものではなく、第1伝達ベルト55,55aが、モータ53の駆動力を中継部材54に対して伝達し、第2伝達ベルト56,56aが、中継部材54を介して伝達されるモータ53の駆動力を第2減速機52へ伝達してもよい。
【0103】
また、上述してきた各実施形態では、伝達部材として伝達ベルトを用いる場合の例について説明したが、伝達部材は、チェーンや歯車といった伝達ベルト以外の伝達部材であってもよい。なお、伝達部材としてチェーンを用いる場合には、プーリに代えてスプロケットを用いればよい。また、伝達部材として歯車を用いる場合には、プーリに代えて歯車を用いればよい。
【0104】
また、上述してきた各実施形態では、ロボット1,1aを真空チャンバ30内で使用する場合の例について説明したが、ロボット1,1aは、大気中で使用することも可能である。
【0105】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0106】
1,1a ロボット
10 胴体部
11 筐体
12 フランジ部
15 昇降フランジ部
20 アームユニット
21 固定ベース部
22,22a 第1アーム部
221 収納部
224 蓋部
23 第2アーム部
24 可動ベース部
24a エンドエフェクタ
25 補助アーム部
30 真空チャンバ
51 第1減速機
511 第1プーリ
512 ケーシング
513 入力軸
514 出力軸
52 第2減速機
521 第2プーリ
522 ケーシング
523 入力軸
524 出力軸
53 モータ
531 第3プーリ
532 モータ本体部
533 出力軸
54 中継部材
541 本体部
542 回転軸
543 第4プーリ
544 第5プーリ
55,55a 第1伝達ベルト
56,56a 第2伝達ベルト
57 第2中継部材
571 本体部
572 回転軸
573 第6プーリ
574 第7プーリ
58 第3伝達ベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材と、
第1減速機を介して前記第1部材と回転可能に連結される第2部材と、
第2減速機を介して前記第2部材と回転可能に連結される第3部材と、
駆動力を発生させる駆動部と、
前記第1減速機の入力軸に対して前記駆動部の駆動力を伝達する第1伝達部材と、
前記第2減速機の入力軸に対して前記駆動部の駆動力を伝達する第2伝達部材と、
前記駆動部の出力軸と平行な軸に沿って延在し、前記軸を中心に回転可能な中継部材と
を備え、
前記第1伝達部材または前記第2伝達部材の一方は、
前記駆動部の駆動力を前記中継部材に対してさらに伝達し、
前記第1伝達部材または前記第2伝達部材の他方は、
前記第1伝達部材または前記第2伝達部材の一方から前記中継部材を介して伝達される前記駆動部の駆動力を伝達することを特徴とするロボットのアーム構造。
【請求項2】
前記第1減速機および前記第2減速機は、
入力軸が互いに逆方向を向き、かつ、ケーシングの少なくとも一部が高さ方向において互いに重複するように配置され、
前記駆動部は、
出力軸が、前記第1減速機および前記第2減速機のうち一方の入力軸と高さ方向において重複する位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載のロボットのアーム構造。
【請求項3】
前記駆動部の出力軸と平行な軸に沿って延在し、前記軸を中心に回転可能な第2中継部材と、
前記第2中継部材に対して前記駆動部の駆動力を伝達する第3伝達部材と
をさらに備え、
前記第1伝達部材または前記第2伝達部材の一方は、
前記第3伝達部材から前記第2中継部材を介して伝達される前記駆動部の駆動力を前記中継部材へさらに伝達することを特徴とする請求項1または2に記載のロボットのアーム構造。
【請求項4】
前記第2部材の内部に形成されて大気圧に保たれる収納部に、少なくとも前記駆動部、前記第1減速機、前記第2減速機、前記中継部材が収納されることを特徴とする請求項1、2または3に記載のロボットのアーム構造。
【請求項5】
前記第2部材は、前記収納部を外部と連通可能に閉塞する蓋部をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のロボットのアーム構造。
【請求項6】
前記第3部材と回転可能に連結される第4部材と、
前記第2部材および前記第3部材が回転した場合における前記第4部材の回転を規制するリンク機構と
をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のロボットのアーム構造。
【請求項7】
減圧状態に保たれるチャンバ内に配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のロボットのアーム構造。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一つに記載のアーム構造を備えることを特徴とするロボット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図4C】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate


【公開番号】特開2013−49128(P2013−49128A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189662(P2011−189662)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】