説明

ロール紙切断装置、ロール紙切断方法、及び画像形成装置

【課題】印画を行うロール紙の用紙幅に応じて効率的にロール紙を切断することにより、切断時間、ひいては印画時間を短縮することができ、しかも、ロール紙の厚さや紙質に関係なく、安定して確実にロール紙を切断する。
【解決手段】ロール紙15の紙幅方向の両端部に接触するガイド部材31及びガイド部材32と、ガイド部材31に当接する紙幅検出スイッチ29とによって構成される紙幅検出手段により、ロール紙15の紙幅を検出し、検出されたロール紙15の紙幅に基づいて、キャリッジ23(移動手段)によるカッター刃22(切断手段)の移動量を調節し、キャリッジ23(移動手段)により、カッター刃22(切断手段)を待機位置から切断終了位置まで調節された移動量だけ移動させ、ロール紙15をその紙幅方向に切断するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被記録媒体として、長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙を使用するプリンタ、複写機、ファクシミリ等の各種の画像形成装置におけるロール紙切断装置、ロール紙切断方法、及びロール紙切断装置を備える画像形成装置に係るものであり、詳しくは、ロール紙の切断手段の移動量を、ロール紙の紙幅に合わせて最小限とすることにより、印画時間を短縮することができるようにした技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の各種の画像形成装置の中には、ロール紙に対して印画を行うものがある。
このロール紙は、長尺の記録用紙が円筒状の巻芯を介してロール状に巻かれたものであり、例えばサーマルヘッドプリンタの場合には、ピンチローラとキャプスタンローラとの間に挟まれ、キャプスタンローラの回転により、プラテンローラとサーマルヘッドとの間に給紙される。
【0003】
そして、このようなサーマルヘッドプリンタでは、プラテンローラ上に給紙されたロール紙に対し、サーマルヘッドを熱転写インクシートの上から押圧することにより、印画が行われる。また、印画されたロール紙は、キャプスタンローラの回転によって搬送され、ロール紙切断装置によってロール紙の紙幅方向に切断された後、サーマルヘッドプリンタから排紙される。
【0004】
図7は、このような従来のサーマルヘッドプリンタ10の要部を示す斜視図である。
そして、図7に示すサーマルヘッドプリンタ10には、ロール紙切断装置20が備えられている。
また、図8は、図7に示す従来のサーマルヘッドプリンタ10に備えられたロール紙切断装置20を示す斜視図である。
【0005】
図7において、ロール紙15は、キャプスタンローラ13が回転することにより、図7の矢印の方向に搬送される。また、ロール紙15は、サーマルヘッド11により、熱転写インクシート(図示せず)を介してプラテンローラ12に押圧される。そして、サーマルヘッド11の発熱により、熱転写インクシートのインクが溶融又は昇華してロール紙15に転写され、印画が行われる。さらに、印画後のロール紙15は、ロール紙15を切断するカッター刃22と、カッター刃22を移動させるキャリッジ23とから構成されるロール紙切断装置20によって切断され、所定の長さとなって、排出口(図示せず)から排出される。
【0006】
ここで、ロール紙切断装置20は、印画後のロール紙15を所定の長さで自動的に切断するものである。すなわち、ロール紙切断装置20は、図8に示すように、固定刃21及びカッター刃22によって構成される切断手段と、キャリッジ23、従動プーリ24、駆動プーリ25、及びワイヤ26によって構成される移動手段とを備えている。
【0007】
そして、キャプスタンローラ13(図7参照)を回転させて印画後のロール紙15を所定の切断位置まで搬送した後、駆動プーリ25を回転させ、ワイヤ26を介してカッター刃22が取り付けられたキャリッジ23を移動させる。すると、ロール紙15は、固定刃21とカッター刃22との間に挟まれることとなり、図7に示すように、ロール紙15がその紙幅方向に切断される。
【0008】
ところで、キャリッジ23は、サーマルヘッド11による印画中は、ホームポジションと呼ばれる所定の待機位置にある。そして、印画が行われ、ロール紙15が搬送された後に、所定の切断終了位置まで移動してロール紙15を切断する。また、ロール紙15の切断後は、再び所定の待機位置まで戻り、ホームポジションに復帰する。
【0009】
このように、キャリッジ23は、ロール紙15の紙幅方向に往復移動してロール紙15を切断するが、図7に示す従来のサーマルヘッドプリンタ10におけるロール紙切断装置20では、図8に示すように、ロール紙15の紙幅にかかわらず、キャリッジ23の移動量が一定であり、常に最大の移動量となっていた。
【0010】
すなわち、キャリッジ23の移動量は、そのサーマルヘッドプリンタ10に装着可能な最大幅のロール紙15に合わせて設定されているため、例えば紙幅が最大で、A4横サイズ(297mm)までのロール紙を装着可能なサーマルヘッドプリンタ10に、紙幅が100mmのロール紙を装着して印画を行い、このロール紙を切断する場合であっても、キャリッジ23の移動量は、A4横サイズに応じた待機位置(ホームポジション)からA4横サイズの切断終了位置までの移動量となっていた。
【0011】
そのため、紙幅が100mmのロール紙では、待機位置(ホームポジション)からキャリッジ23を移動させてもすぐには切断を開始せず、しかも、切断終了後もA4横サイズの切断終了位置までキャリッジ23が移動し、その後、A4横サイズの待機位置(ホームポジション)まで戻ることとなる。
【0012】
したがって、紙幅が狭いロール紙に印画を行う場合には、広い紙幅のロール紙を装着可能なサーマルヘッドプリンタ10であればあるほど、印画後のロール紙の切断時間が長くなるという問題があった。そして特に、連続的に印画を行う際には、切断終了まで次の印画が行えないこととなり、印画時間が増大するという問題があった。
【0013】
そこで、印画を行うロール紙15の紙幅に応じてキャリッジ23の移動量を調節し、ロール紙15を効率的に切断することにより、切断時間、ひいては印画時間を短縮する技術が知られている。すなわち、ロール紙15の端部位置を判定する端部位置判定手段を備えるようにし、キャリッジ23は、この端部位置判定手段によって判定された端部位置で折り返し、所定の待機位置まで戻るようにしたものである(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−170391号公報
【0014】
上記の特許文献1に記載の技術によれば、キャリッジ23がロール紙15の端部位置で折り返すので、キャリッジ23の移動量を必要最小限に抑えることができる。そして、上記の特許文献1には、端部位置判定手段として、ロール紙15を切断するためにキャリッジ23を移動させた際のカッター刃22の負荷量を検出し、この検出した負荷量に基づいて、ロール紙15の端部位置を判定する技術が開示されている。
また、特許文献1には、もう1つの端部位置判定手段として、プリントジョブデータで指定される用紙サイズに関する情報に基づいて、ロール紙15の端部位置を判定する技術も開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、上記の特許文献1に記載の技術では、ロール紙15の端部位置の判定精度が低く、判定の安定性に欠けるという問題がある。すなわち、カッター刃22の負荷量に基づいて判定する場合には、ロール紙15の厚さや紙質によって負荷量が変動するという問題がある。
【0016】
この点に関してさらに詳述すると、例えば写真画質が得られるロール紙15では、紙厚が比較的厚くなるため、大きな切断力が必要となる。また、例えば紙を心材として、上下にPET(ポリエステル)を積層した紙ベースのものと、PP(ポリプロピレン)を心材として上下にPET(ポリエステル)を積層した樹脂ベースのものとでは、紙質が異なるため、必要とする切断力も異なってくる。
【0017】
そのため、厚さや紙質が異なる各種のロール紙15を切断すべく、切断力を大きく設定すると、小さい切断力で十分なロール紙15を切断した場合には、切断中と切断後のカッター刃22の負荷量の差が相対的に小さくなる結果、負荷量に基づく判定が困難となってしまう。しかも、カッター刃22の切れ味は、経年劣化等によって変化するため、たとえ同じ厚さや紙質のロール紙15であっても、負荷量が変動することとなる。
【0018】
また、プリントジョブデータで指定される用紙サイズに関する情報に基づいて、ロール紙15の端部位置を判定する場合には、指定された用紙サイズと、実際に印画が行われた用紙サイズとが異なっていると、ロール紙15が完全に切断されないことがあり得る。すなわち、例えばプリントジョブデータの指定が紙幅100mmであるにもかかわらず、A4横サイズ(297mm)のロール紙15に印画が行われると、このロール紙15は、100mm強しか切断されないこととなる。
【0019】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、印画を行うロール紙の紙幅に応じて、効率的にロール紙を切断することにより、切断時間、ひいては印画時間を短縮することができ、しかも、ロール紙の厚さや紙質に関係なく、安定して確実にロール紙を切断することができるロール紙切断装置、ロール紙切断方法、及び画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1に記載の発明は、長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙と、前記ロール紙をその紙幅方向に切断する切断手段と、前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで移動させる移動手段とを備え、前記移動手段によって前記切断手段を移動させることにより、前記ロール紙をその紙幅方向に切断するロール紙切断装置であって、前記ロール紙の紙幅方向の少なくとも一端部に直接的又は間接的に接触して、前記ロール紙の紙幅を検出する紙幅検出手段を備え、前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の移動量を調節することを特徴とする。なお、請求項5に記載の発明もロール紙切断装置に係るものであるが、請求項1に記載の発明とは、前記ロール紙と非接触の状態で、前記ロール紙の紙幅を物理的に検出する紙幅検出手段を備える点が異なる。
【0021】
また、本発明の他の1つである請求項8に記載の発明は、移動手段によって切断手段を移動させることにより、長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙をその紙幅方向に切断するロール紙切断方法であって、前記ロール紙の紙幅方向の少なくとも一端部に直接的又は間接的に接触する紙幅検出手段により、前記ロール紙の紙幅を検出し、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記移動手段による前記切断手段の移動量を調節し、前記移動手段により、前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで調節された移動量だけ移動させ、前記ロール紙をその紙幅方向に切断することを特徴とする。なお、請求項11に記載の発明もロール紙切断方法に係るものであるが、請求項8に記載の発明とは、前記ロール紙と非接触の状態で、前記ロール紙の紙幅を物理的に検出する紙幅検出手段により、前記ロール紙の紙幅を検出する点が異なる。
【0022】
そして、本発明のさらに他の1つである請求項14に記載の発明は、長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙と、給紙された前記ロール紙に対して印画を行う印画ヘッドと、前記印画ヘッドによって印画された前記ロール紙をその紙幅方向に切断する切断手段と、前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで移動させる移動手段とを備え、前記移動手段によって前記切断手段を移動させることにより、前記ロール紙をその紙幅方向に切断し、印画された前記ロール紙を排紙する画像形成装置であって、前記ロール紙の紙幅方向の少なくとも一端部に直接的又は間接的に接触して、前記ロール紙の紙幅を検出する紙幅検出手段を備え、前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の移動量を調節することを特徴とする。なお、請求項18に記載の発明も画像形成装置に係るものであるが、請求項14に記載の発明とは、前記ロール紙と非接触の状態で、前記ロール紙の紙幅を物理的に検出する紙幅検出手段を備える点が異なる。
【0023】
ここで、本発明における、ロール紙の紙幅方向の少なくとも一端部に直接的又は間接的に接触する紙幅検出手段とは、上記の特許文献1に記載されたカッター刃の負荷量とは全く異なる手段であり、例えば紙幅方向の両端部に一対の巻崩れ防止用のフランジを備えたロール紙を装着した場合に、このフランジと当接して間隔が変化するとともに、フランジの間から引き出されたロール紙を誘導する一対のガイド部材等によってロール紙の紙幅を検出するものである。また、フランジを介さず、ロール紙の紙幅方向の端部に直接、当接するガイド部材等であっても良い。
【0024】
また、本発明における、ロール紙と非接触の状態で、ロール紙の紙幅を物理的に検出する紙幅検出手段とは、上記の特許文献1に記載されたプリントジョブデータで指定される用紙サイズに関する情報に基づくものとは全く異なる手段であり、例えば光学センサ等を利用してロール紙の紙幅を検出するものである。
【0025】
そして、本発明において、切断手段の移動量を調節するとは、例えば切断手段の待機位置と切断終了位置の少なくとも一方を調節等することを意味する。すなわち、例えばA4横サイズ(297mm)のロール紙を装着した場合の待機位置をホームポジションとすれば、用紙幅が100mmのロール紙の場合には、狭い用紙幅に応じて、切断手段を予めホームポジションから移動させた位置を待機位置として設定したり、A4横サイズ(297mm)の切断ができない位置であっても、100mm幅のロール紙を切断できるのであれば、その位置を切断終了位置として設定したりすることを意味する。
【発明の効果】
【0026】
本発明のロール紙切断装置、ロール紙切断方法、及び画像形成装置によれば、ロール紙の紙幅方向の少なくとも一端部に直接的又は間接的に接触する紙幅検出手段か、ロール紙と非接触の状態で、ロール紙の紙幅を物理的に検出する紙幅検出手段によってロール紙の紙幅を検出し、その検出結果に基づいて、切断手段の移動量を調節するので、ロール紙の切断時間を短縮することができる。そして特に、連続的に印画を行う際の印画時間を短縮することができる。
【0027】
また、ロール紙の厚さや紙質に関係なく、経年変化もなく、安定してロール紙の紙幅を検出することができるので、常に、ロール紙の切断時間、ひいては印画時間を短縮することができる。さらに、印画されるロール紙の紙幅を検出するので、ロール紙を確実に切断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本発明における印画ヘッドは、下記実施形態では、長尺の記録用紙(感熱記録紙)がロール状に巻かれたロール紙15に画像データを印画するサーマルヘッド11に相当する。また、本発明における画像形成装置は、下記実施形態では、プラテンローラ12と、プラテンローラ12に対向するサーマルヘッド11とを備えるサーマルヘッドプリンタ10に相当する。そして、このサーマルヘッドプリンタ10には、ロール紙切断装置20が備えられている。
【0029】
図1は、本実施形態のサーマルヘッドプリンタ10の要部を示す斜視図である。
図1に示すように、サーマルヘッドプリンタ10には、所定の場所にロール紙15がセットされており、このロール紙15は、本発明のガイド手段に相当するロール紙ガイド装置30のガイド部材31及びガイド部材32によって誘導される。そして、引き出されたロール紙15は、サーマルヘッド11とプラテンローラ12との間を通り、キャプスタンローラ13とピンチローラ14とによって挟持され、キャプスタンローラ13の回転によって給紙されるようになっている。
【0030】
このような本実施形態のサーマルヘッドプリンタ10において、印画指令が入力されると、プラテンローラ12から離れるように上昇していたサーマルヘッド11が下降し、図1に示すように、プラテンローラ12を押圧して、サーマルヘッド11とプラテンローラ12との間でロール紙15を挟持する。
【0031】
この状態において階調データが入力されると、キャプスタンローラ13によってロール紙15が順次、矢印の方向に搬送されるとともに、サーマルヘッド11内の発熱素子(抵抗素子)が選択的に通電駆動され、感熱記録紙であるロール紙15に対して印画が行われる。なお、ロール紙15が感熱記録紙でない場合には、熱転写インクシート(図示せず)のインクをロール紙15上に転写して印画を行う。
【0032】
印画が行われたロール紙15は、キャプスタンローラ13によって矢印の方向に搬送され、ロール紙15を切断するカッター刃22(本発明の切断手段に相当)と、カッター刃22を移動させるキャリッジ23(本発明の移動手段に相当)とから構成されるロール紙切断装置20により、所定の長さで紙幅方向に切断される。そして、このようにして切断されたロール紙15は、サーマルヘッドプリンタ10の排紙口(図示せず)から排紙される。
【0033】
図2は、図1に示すサーマルヘッドプリンタ10に備えられたロール紙ガイド装置30を示す斜視図である。
また、図3は、図1に示すサーマルヘッドプリンタ10に備えられたロール紙ガイド装置30を示す平面図である。なお、図3においては、後述する紙幅検出スイッチ29(本発明の紙幅検出手段に相当)の図示を省略している。
【0034】
図2及び図3に示すように、ロール紙15の紙幅方向の両端部には、ロール紙15の巻崩れを防止して保持するための一対のフランジ16及びフランジ17が挿入され、取り付けられている。そして、このようなロール紙15のロール紙ガイド装置30として、一対のフランジ16及びフランジ17に対応する一対のガイド部材31及びガイド部材32が備えられている。なお、フランジ16及びフランジ17は、装着部材(図示せず)によって回転可能に支持されており、これがロール紙支持装置となっている。
【0035】
ここで、ガイド部材31及びガイド部材32のそれぞれの側面は、図2に示すように、外開きの傾斜部31a及び傾斜部32aと、垂直な側壁部31b及び側壁部32bと、フランジ16とフランジ17との間から引き出されたロール紙15のガイド部31c及びガイド部32cとによって形成されている。
【0036】
また、ガイド部材31及びガイド部材32は、図3に示すように、ロール紙15の紙幅方向に対称な形状となっている。そして、ガイド部材31及びガイド部材32のそれぞれの底面には、ロール紙15の紙幅方向に長い2個1組の長穴31d及び長穴32dが形成されており、この長穴31d及び長穴32dには、2個1組のスライドピン33及びスライドピン34が差し込まれている。そのため、ガイド部材31とガイド部材32との間隔は、ロール紙15の紙幅方向に可変となっている。
【0037】
さらに、ガイド部材31とガイド部材32との間は、伸ばされたスプリング35によって連結されている。そのため、ガイド部材31とガイド部材32との間には、常に、ロール紙15の紙幅方向に近づいて間隔を狭めようとする力が作用することとなる。なお、ガイド部材31とガイド部材32とは、互いに連動して間隔が変化するようになっているので、ガイド部材31及びガイド部材32が移動しても、スプリング35の中心位置は変わらない。
【0038】
図4は、幅狭のロール紙15a(紙幅L1)とロール紙ガイド装置30との関係を示す正面図であって、図4(a)は、ロール紙15aの装着前の状態を示し、図4(b)は、ロール紙15aの装着後の状態を示している。
ロール紙15aをロール紙ガイド装置30の上方から下矢印のように装着すると、図4(a)に示すように、ロール紙15aの両端部のフランジ16及びフランジ17が、ガイド部材31の傾斜部31a及びガイド部材32の傾斜部32aを押し広げるように作用する。
【0039】
すると、ガイド部材31が右矢印のように移動するとともに、ガイド部材32が左矢印のように移動する。そして、最終的に、フランジ16及びフランジ17がロール紙支持装置の装着部材(図示せず)によって支持された状態になると、図4(b)に示すように、フランジ16と側壁部31bとが当接し、フランジ17と側壁部32bとが当接する。なお、ロール紙15aを引き出すと、フランジ16及びフランジ17が回転して側壁部31b及び側壁部32bと摺接する。
【0040】
すなわち、ガイド部材31及びガイド部材32は、ロール紙15aのフランジ16及びフランジ17と当接して間隔が変化する。そのため、ガイド部材31及びガイド部材32は、幅狭のロール紙15aの紙幅L1に合った間隔となる。その結果、ガイド部31c及びガイド部32cがフランジ16とフランジ17との間から引き出されたロール紙15aを誘導するように作用し、幅狭のロール紙15a(紙幅L1)の給紙時におけるスキューやジャム等の発生が防止される。
【0041】
図5は、幅広のロール紙15b(紙幅L2)をロール紙ガイド装置30に装着した後の状態を示す正面図である。
幅広のロール紙15b(紙幅L2)は、図4に示す幅狭のロール紙15a(紙幅L1)よりも紙幅が広い(L2>L1)が、幅広のロール紙15bを装着した場合も、図4に示す幅狭のロール紙15aを装着した場合と全く同様である。
【0042】
すなわち、図5に示すように、ガイド部材31及びガイド部材32は、幅広のロール紙15bのフランジ16及びフランジ17と当接してロール紙15bの紙幅L2に合った間隔となり、引き出されたロール紙15bは、ガイド部31c及びガイド部32cによって誘導される。そのため、幅広のロール紙15b(紙幅L2)を装着した場合にも、給紙時のスキューやジャム等の発生が防止される。
【0043】
このように、ロール紙ガイド装置30は、紙幅の違うロール紙15a(紙幅L1)又はロール紙15b(紙幅L2)を装着した場合であっても、その紙幅に合うようにガイド部材31及びガイド部材32の間隔が変化する。すなわち、側壁部31b及び側壁部32bがそれぞれフランジ16及びフランジ17と当接して位置決めとなり、側壁部31b及び側壁部32bと一体のガイド部31c及びガイド部32cがロール紙15a又はロール紙15bの紙幅方向の両端部に接触することにより、引き出されたロール紙15a又はロール紙15bを誘導する。
【0044】
そのため、本実施形態のサーマルヘッドプリンタ10によれば、ロール紙15(15a,15b)をロール紙支持装置に装着するだけで、フランジ16及びフランジ17が位置決めとなり、ロール紙ガイド装置30のガイド部材31及びガイド部材32の間隔がロール紙15の紙幅に応じて変化する。
【0045】
したがって、ロール紙15の紙幅が何種類あっても、引き出されたロール紙15の紙幅に合うようにガイド部材31とガイド部材32との間隔が自動的に調整されて、ロール紙15の紙幅方向の端部に接触することとなるので、ロール紙15が確実にガイドされ、給紙時のスキューやジャム等の発生が防止される。
【0046】
そして、本実施形態のサーマルヘッドプリンタ10は、このロール紙ガイド装置30を利用してロール紙15の紙幅を検出している。すなわち、図1及び図2に示すように、ロール紙ガイド装置30には、ガイド部材31に当接する紙幅検出スイッチ29が取り付けられている。
【0047】
ここで、図4に示すように、幅狭のロール紙15a(紙幅L1)を装着した場合には、ガイド部材31及びガイド部材32の開きが小さいので、図2に示すように、ガイド部材31が紙幅検出スイッチ29から離れず、紙幅検出スイッチ29がONのままで変わらない。
【0048】
一方、図5に示すように、幅広のロール紙15b(紙幅L2)を装着した場合には、紙幅が広い(L2>L1)分だけガイド部材31及びガイド部材32が大きく開くようになる。すると、図2に示すガイド部材31が紙幅検出スイッチ29から離れることとなり、ONであった紙幅検出スイッチ29をOFFに変える。
【0049】
そのため、紙幅検出スイッチ29がONであれば、ロール紙15の紙幅が狭いこと(幅狭のロール紙15aが装着されていること)が検出できる。また、逆に、紙幅検出スイッチ29がOFFであれば、ロール紙15の紙幅が広いこと(幅広のロール紙15bが装着されていること)が検出できる。
【0050】
したがって、ロール紙ガイド装置30のガイド部材31及びガイド部材32は、紙幅検出スイッチ29とともに、本実施形態のサーマルヘッドプリンタ10のロール紙切断装置20における紙幅検出手段を構成する。そして、図1に示すロール紙切断装置20のキャリッジ23は、検出されたロール紙15の紙幅に基づいて、カッター刃22の移動量を調節する。
【0051】
図6は、図1に示すサーマルヘッドプリンタ10に備えられたロール紙切断装置20のカッター機構部を示す斜視図である。
図6に示すように、ロール紙切断装置20のカッター機構部は、固定刃21及びカッター刃22によって構成される切断手段と、キャリッジ23、従動プーリ24及び駆動プーリ25、ワイヤ26によって構成される移動手段と、キャリッジ23の移動量を調節するための2個1組の幅狭用スイッチ27及び幅広用スイッチ28を備えている。
【0052】
次に、図2及び図6に基づいて、図1に示す本実施形態のサーマルヘッドプリンタ10におけるロール紙15の切断方法について説明する。
図2に示すように、ロール紙15を装着すると、上述したように、ガイド部材31及びガイド部材32と、紙幅検出スイッチ29とによって構成される紙幅検出手段により、装着されたロール紙15の紙幅が検出される。
【0053】
すなわち、装着されたロール紙15の紙幅が狭い場合には、ガイド部材31が紙幅検出スイッチ29を押した状態となるので、紙幅検出スイッチ29がONとなる。一方、装着されたロール紙15の紙幅が広い場合には、ガイド部材31が紙幅検出スイッチ29から離れた状態となるので、紙幅検出スイッチ29がOFFになる。そのため、紙幅検出スイッチ29がONかOFFかにより、ロール紙15の紙幅の違いが検出される。
【0054】
そして、図2に示す紙幅検出スイッチ29のONかOFFかの状態に基づいて、図6に示すキャリッジ23の移動量を調節する。すなわち、紙幅検出スイッチ29がONの場合には、装着されたロール紙15の紙幅が狭いので、キャリッジ23の移動量を幅狭用スイッチ27,27間になるように設定し、幅狭のロール紙15の紙幅に合わせて、幅狭用スイッチ27,27間を往復移動させる。
【0055】
この点に関してさらに詳述すると、紙幅検出スイッチ29がONの場合には、一方の幅狭用スイッチ27の位置をキャリッジ23の待機位置として設定し、キャリッジ23を予め待機させておく。なお、この位置は、幅狭のロール紙15の紙幅方向の端部から少しだけ離れた位置である。
【0056】
そして、印画後のロール紙15が所定の位置まで搬送されたならば、駆動プーリ25を回転させ、従動プーリ24との間でワイヤ26を動かし、カッター刃22が取り付けられたキャリッジ23を移動させる。すると、ロール紙15は、固定刃21とカッター刃22との間に挟まれることとなり、ロール紙15がその紙幅方向に切断される。
【0057】
ここで、キャリッジ23は、待機位置とは反対側の他方の幅狭用スイッチ27の位置までしか移動しない。そのため、キャリッジ23の移動量は、幅狭のロール紙15を切断するために必要な最低限のものとなる。なお、キャリッジ23は、ロール紙15の切断後、再び元の待機位置(一方の幅狭用スイッチ27の位置)まで復帰し、次のロール紙15の切断に備える。
【0058】
また、紙幅検出スイッチ29がOFFの場合には、装着されたロール紙15の紙幅が広いので、キャリッジ23の移動量を幅広用スイッチ28,28間になるように設定する。すなわち、一方の幅広用スイッチ28の位置をキャリッジ23の待機位置として設定し、幅広のロール紙15の紙幅方向の端部から少しだけ離れた位置に、予めキャリッジ23を待機させておく。
【0059】
そして、幅狭のロール紙15の場合と同様に、キャリッジ23の移動量を幅広のロール紙15に合わせて調節し、幅広用スイッチ28,28間を往復移動させることにより、幅広のロール紙15を連続的に切断する。そのため、幅広のロール紙15であっても、キャリッジ23の移動量は、幅広のロール紙15を切断するために必要な最低限のものとなっている。
【0060】
このように、ロール紙切断装置20は、紙幅の違うロール紙15を装着した場合であっても、その紙幅に合うようにガイド部材31及びガイド部材32の間隔が変化し、ロール紙15の紙幅を検出する。すなわち、側壁部31b及び側壁部32bがそれぞれフランジ16及びフランジ17と当接して位置決めとなり、側壁部31b及び側壁部32bと一体のガイド部31c及びガイド部32cがロール紙15の紙幅方向の両端部に接触することにより、装着されたロール紙15の紙幅を検出する。
【0061】
そして、検出されたロール紙15の紙幅に基づいて、紙幅方向の端部から少しだけ離れた位置に、予めキャリッジ23を待機させておく。また、キャリッジ23の移動量は、幅狭用スイッチ27又は幅広用スイッチ28により、ロール紙15を切断するために必要な最低限の移動量に調節される。
【0062】
次に、印画後のロール紙15が所定の位置まで搬送されたならば、駆動プーリ25を回転させてワイヤ26を動かし、キャリッジ23を移動させる。すると、固定刃21とカッター刃22との間にロール紙15が挟まれ、ロール紙15が紙幅方向に切断される。切断されたロール紙15は、サーマルヘッドプリンタ10の排紙口(図示せず)から排紙される。
【0063】
そのため、本実施形態のサーマルヘッドプリンタ10によれば、ロール紙15をロール紙支持装置に装着するだけで、複雑な構造を必要とせず、紙幅検出スイッチ29を使用した簡単な機構でロール紙15の紙幅を検出することができる。そして、検出されたロール紙15の紙幅に基づいて、キャリッジ23の移動量が調節され、最短時間でロール紙15が紙幅方向に切断される。
【0064】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、以下のような種々の変形等が可能である。すなわち、
(1)本実施形態では、サーマルヘッドプリンタ10にロール紙切断装置20を備えているが、これに限らず、各種のプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置にロール紙切断装置20を備えても、ロール紙15の切断時間、ひいては印画時間を短縮することができる。
【0065】
(2)本実施形態のサーマルヘッドプリンタ10のロール紙切断装置20における紙幅検出手段(ガイド部材31及びガイド部材32)は、フランジ16及びフランジ17を介して間接的にロール紙15の紙幅を検出しているが、フランジのないロール紙15のロール部に直接的に当接するようにして、ロール紙15の紙幅を検出することもできる。
また、ロール紙15と非接触の状態で、ロール紙15の紙幅を物理的に検出する紙幅検出手段(例えば光学センサ等)により、ロール紙15の紙幅を検出することもできる。
【0066】
(3)本実施形態のサーマルヘッドプリンタ10におけるロール紙切断装置20は、2個1組の幅狭用スイッチ27,27又は幅広用スイッチ28,28を用いて、キャリッジ23の待機位置及び切断終了位置の両方を調節しているが、待機位置又は切断終了位置の一方だけを調節することもできる。
また、キャリッジ23は、ロール紙15の1回の切断で、幅狭用スイッチ27,27又は幅広用スイッチ28,28間を往復移動するが、片道移動だけであっても良い。すなわち、行き帰りごとに、ロール紙15を切断するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明のロール紙切断装置、ロール紙切断方法、及び画像形成装置によれば、ロール紙の紙幅が異なっていても、印画を行うロール紙の紙幅に応じて、効率的にロール紙を切断することができるので、切断時間、ひいては印画時間を短縮することができる。また、ロール紙の厚さや紙質に関係なく、安定して確実にロール紙を切断することができる。そのため、様々な紙幅のロール紙に対するロール紙切断装置、ロール紙切断方法、及び様々な紙幅のロール紙を使用する各種の画像形成装置に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施形態のサーマルヘッドプリンタの要部を示す斜視図である。
【図2】図1に示すサーマルヘッドプリンタに備えられたロール紙ガイド装置を示す斜視図である。
【図3】図1に示すサーマルヘッドプリンタに備えられたロール紙ガイド装置を示す平面図である。
【図4】幅狭のロール紙とロール紙ガイド装置との関係を示す正面図である。
【図5】幅広のロール紙をロール紙ガイド装置に装着した後の状態を示す正面図である。
【図6】図1に示すサーマルヘッドプリンタに備えられたロール紙切断装置のカッター機構部を示す斜視図である。
【図7】従来のサーマルヘッドプリンタの要部を示す斜視図である。
【図8】図7に示す従来のサーマルヘッドプリンタに備えられたロール紙切断装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0069】
10 サーマルヘッドプリンタ(画像形成装置)
11 サーマルヘッド(印画ヘッド)
15,15a,15b ロール紙
16 フランジ
17 フランジ
20 ロール紙切断装置
21 固定刃(切断手段)
22 カッター刃(切断手段)
23 キャリッジ(移動手段)
24 従動プーリ(移動手段)
25 駆動プーリ(移動手段)
26 ワイヤ(移動手段)
27 幅狭用スイッチ
28 幅広用スイッチ
29 紙幅検出スイッチ(紙幅検出手段)
30 ロール紙ガイド装置(ガイド手段)
31 ガイド部材(紙幅検出手段)
32 ガイド部材(紙幅検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙と、
前記ロール紙をその紙幅方向に切断する切断手段と、
前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで移動させる移動手段と
を備え、
前記移動手段によって前記切断手段を移動させることにより、前記ロール紙をその紙幅方向に切断するロール紙切断装置であって、
前記ロール紙の紙幅方向の少なくとも一端部に直接的又は間接的に接触して、前記ロール紙の紙幅を検出する紙幅検出手段を備え、
前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の移動量を調節する
ことを特徴とするロール紙切断装置。
【請求項2】
請求項1に記載のロール紙切断装置において、
前記ロール紙は、紙幅方向の両端部に一対の巻崩れ防止用のフランジを備え、
前記紙幅検出手段は、前記フランジと当接して間隔が変化するとともに、前記フランジの間から引き出された前記ロール紙を誘導する一対のガイド部材を備え、前記ガイド部材によって前記ロール紙の紙幅を検出する
ことを特徴とするロール紙切断装置。
【請求項3】
請求項1に記載のロール紙切断装置において、
前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の待機位置と切断終了位置の少なくとも一方を調節する
ことを特徴とするロール紙切断装置。
【請求項4】
請求項1に記載のロール紙切断装置において、
前記移動手段は、前記切断手段を待機位置と切断終了位置との間で往復移動させる
ことを特徴とするロール紙切断装置。
【請求項5】
長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙と、
前記ロール紙をその紙幅方向に切断する切断手段と、
前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで移動させる移動手段と
を備え、
前記移動手段によって前記切断手段を移動させることにより、前記ロール紙をその紙幅方向に切断するロール紙切断装置であって、
前記ロール紙と非接触の状態で、前記ロール紙の紙幅を物理的に検出する紙幅検出手段を備え、
前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の移動量を調節する
ことを特徴とするロール紙切断装置。
【請求項6】
請求項5に記載のロール紙切断装置において、
前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の待機位置と切断終了位置の少なくとも一方を調節する
ことを特徴とするロール紙切断装置。
【請求項7】
請求項5に記載のロール紙切断装置において、
前記移動手段は、前記切断手段を待機位置と切断終了位置との間で往復移動させる
ことを特徴とするロール紙切断装置。
【請求項8】
移動手段によって切断手段を移動させることにより、長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙をその紙幅方向に切断するロール紙切断方法であって、
前記ロール紙の紙幅方向の少なくとも一端部に直接的又は間接的に接触する紙幅検出手段により、前記ロール紙の紙幅を検出し、
前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記移動手段による前記切断手段の移動量を調節し、
前記移動手段により、前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで調節された移動量だけ移動させ、前記ロール紙をその紙幅方向に切断する
ことを特徴とするロール紙切断方法。
【請求項9】
請求項8に記載のロール紙切断方法において、
前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記ロール紙の切断前に、前記移動手段により、前記切断手段を調節された待機位置まで予め移動させておく
ことを特徴とするロール紙切断方法。
【請求項10】
請求項8に記載のロール紙切断方法において、
前記移動手段により、前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで移動させて前記ロール紙を切断し、その後、前記切断手段を切断終了位置から待機位置まで復帰させる
ことを特徴とするロール紙切断方法。
【請求項11】
移動手段によって切断手段を移動させることにより、長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙をその紙幅方向に切断するロール紙切断方法であって、
前記ロール紙と非接触の状態で、前記ロール紙の紙幅を物理的に検出する紙幅検出手段により、前記ロール紙の紙幅を検出し、
前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記移動手段による前記切断手段の移動量を調節し、
前記移動手段により、前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで調節された移動量だけ移動させ、前記ロール紙をその紙幅方向に切断する
ことを特徴とするロール紙切断方法。
【請求項12】
請求項11に記載のロール紙切断方法において、
前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記ロール紙の切断前に、前記移動手段により、前記切断手段を調節された待機位置まで予め移動させておく
ことを特徴とするロール紙切断方法。
【請求項13】
請求項11に記載のロール紙切断方法において、
前記移動手段により、前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで移動させて前記ロール紙を切断し、その後、前記切断手段を切断終了位置から待機位置まで復帰させる
ことを特徴とするロール紙切断方法。
【請求項14】
長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙と、
給紙された前記ロール紙に対して印画を行う印画ヘッドと、
前記印画ヘッドによって印画された前記ロール紙をその紙幅方向に切断する切断手段と、
前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで移動させる移動手段と
を備え、
前記移動手段によって前記切断手段を移動させることにより、前記ロール紙をその紙幅方向に切断し、印画された前記ロール紙を排紙する画像形成装置であって、
前記ロール紙の紙幅方向の少なくとも一端部に直接的又は間接的に接触して、前記ロール紙の紙幅を検出する紙幅検出手段を備え、
前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の移動量を調節する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
請求項14に記載の画像形成装置において、
前記ロール紙のガイド手段を備え、
前記ガイド手段は、前記ロール紙の紙幅方向の両端部に備えられた一対の巻崩れ防止用のフランジと当接して間隔が変化するとともに、前記フランジの間から引き出された前記ロール紙を誘導する一対のガイド部材を備え、
前記紙幅検出手段は、前記ガイド部材の位置に基づいて、前記ロール紙の紙幅を検出する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項16】
請求項14に記載の画像形成装置において、
前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の待機位置と切断終了位置の少なくとも一方を調節する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項17】
請求項14に記載の画像形成装置において、
前記移動手段は、前記切断手段を待機位置と切断終了位置との間で往復移動させる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項18】
長尺の記録用紙がロール状に巻かれたロール紙と、
給紙された前記ロール紙に対して印画を行う印画ヘッドと、
前記印画ヘッドによって印画された前記ロール紙をその紙幅方向に切断する切断手段と、
前記切断手段を待機位置から切断終了位置まで移動させる移動手段と
を備え、
前記移動手段によって前記切断手段を移動させることにより、前記ロール紙をその紙幅方向に切断し、印画された前記ロール紙を排紙する画像形成装置であって、
前記ロール紙と非接触の状態で、前記ロール紙の紙幅を物理的に検出する紙幅検出手段を備え、
前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の移動量を調節する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項19】
請求項18に記載の画像形成装置において、
前記移動手段は、前記紙幅検出手段によって検出された前記ロール紙の紙幅に基づいて、前記切断手段の待機位置と切断終了位置の少なくとも一方を調節する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項20】
請求項18に記載の画像形成装置において、
前記移動手段は、前記切断手段を待機位置と切断終了位置との間で往復移動させる
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−43835(P2006−43835A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−230250(P2004−230250)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】