説明

ロール網戸

【課題】 両開きタイプでありながら室外側から網戸の閉操作を容易に行うことができるロール網戸を提供する。
【解決手段】 上枠5a、下枠5b及び左右の縦枠5c,5dからなる枠5と、各縦枠5c,5dに設けられ網体7をバネ力により巻取り収納する巻取部8と、各巻取部8から引き出された網体7の端部に設けられると共に、上枠5aと下枠5bに設けられたガイドレール9,10に沿って上下端部が移動自在に支持された戸先框11a,11bと、両戸先框11a,11bの対向面に設けられ両戸先框を突き合わせた状態に磁力で保持する第1保持手段12とを備え、前記下枠5bの中央部に、網戸閉鎖時に一方の戸先框の下端部を係止するラッチ機構23を設けると共に、前記上枠5aの中央部と戸先框の上端部との対向面に該上端部を磁力で保持する第2保持手段24を設け、前記ラッチ機構23は係止状態を解除する操作部25a,25bを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール網戸に係り、特に両引きタイプのロール網戸の操作性を向上させたものに関する。
【背景技術】
【0002】
ロール網戸としては、上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠と、各縦枠に設けられ網体をバネ力により巻取り収納する巻取部と、各巻取部から引き出された網体の端部に設けられると共に、上枠と下枠に設けられたガイドレールに沿って上下端部が移動自在に支持された戸先框と、両戸先框の対向面に設けられ両戸先框を突き合わせた状態に磁力で保持する保持手段とを備えた両引きタイプのロール網戸が知られている。なお、ロール網戸が記載された刊行物としては、例えば、特開2004−84389号公報がある。
【0003】
【特許文献1】特開2004−84389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、両引きタイプのロール網戸においては、例えば引違いサッシの室内側に取付けて使用する場合、室内側で操作すること例えば左右の戸先框を両手で掴んで合掌させること(網戸を閉鎖すること)は容易であるが、室外側から網戸を閉める場合、サッシの障子が邪魔になり、両側の網戸の戸先框を掴んで合掌させることは非常に困難であった。これは、構造上、ロール網戸の網体には巻取部に巻取るために常にバネ力(バネによる巻き力)がかかっているため、戸先框同士を確実に吸着保持させずに戸先框から手を離すと自動的に収納されてしまうことが原因である。なお、室外側からロール網戸を閉める操作は、例えば室内からベランダ等の室外に出たときに必要となる。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、両開きタイプでありながら室外側から網戸の閉操作を容易に行うことができるロール網戸を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のうち、請求項1の発明は、上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠と、各縦枠に設けられ網体をバネ力により巻取り収納する巻取部と、各巻取部から引き出された網体の端部に設けられると共に、上枠と下枠に設けられたガイドレールに沿って上下端部が移動自在に支持された戸先框と、両戸先框の対向面に設けられ両戸先框を突き合わせた状態に磁力で保持する第1保持手段とを備え、前記下枠の中央部に、網戸閉鎖時に一方の戸先框の下端部を係止するラッチ機構を設けると共に、前記上枠の中央部と戸先框の上端部との対向面に該上端部を磁力で保持する第2保持手段を設け、前記ラッチ機構は係止状態を解除する操作部を有していることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠と、各縦枠に設けられ網体をバネ力により巻取り収納する巻取部と、各巻取部から引き出された網体の端部に設けられると共に、上枠と下枠に設けられたガイドレールに沿って上下端部が移動自在に支持された戸先框と、両戸先框の対向面に設けられ両戸先框を突き合わせた状態に磁力で保持する第1保持手段とを備え、前記下枠の中央部に、網戸閉鎖時に一方の戸先框の下端部を係止するラッチ機構を設けると共に、前記上枠の中央部と戸先框の上端部との対向面に該上端部を磁力で保持する第2保持手段を設け、前記ラッチ機構は係止状態を解除する操作部を有し、下枠の中央部と戸先框の下端部との対向面に該下端部を磁力で保持する第3保持手段を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠と、各縦枠に設けられ網体をバネ力により巻取り収納する巻取部と、各巻取部から引き出された網体の端部に設けられると共に、上枠と下枠に設けられたガイドレールに沿って上下端部が移動自在に支持された戸先框と、両戸先框の対向面に設けられ両戸先框を突き合わせた状態に磁力で保持する第1保持手段とを備え、前記下枠の中央部に、網戸閉鎖時に一方の戸先框の下端部を係止するラッチ機構を設けると共に、前記上枠の中央部と戸先框の上端部との対向面に該上端部を磁力で保持する第2保持手段を設け、前記ラッチ機構は係止状態を解除する操作部を有しているため、左右の戸先框が合掌する位置で、一方(片側)の戸先框が収納されないように機械的に保持することができ、室内外への出入りの際は出入りする側の網戸だけを操作すれば良く、室外側から網戸の閉操作を容易に行うことができる。
【0009】
請求項2の発明によれば、上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠と、各縦枠に設けられ網体をバネ力により巻取り収納する巻取部と、各巻取部から引き出された網体の端部に設けられると共に、上枠と下枠に設けられたガイドレールに上下端部が移動自在に支持された戸先框と、両戸先框の対向面に設けられ両戸先框を突き合わせた状態に磁力で保持する第1保持手段とを備え、前記下枠の中央部に、網戸閉鎖時に一方の戸先框の下端部を係止するラッチ機構を設け、該ラッチ機構は係止状態を解除する操作部を有し、上枠と下枠に網戸閉鎖時にラッチ機構により係止される一方の戸先框の上下端部を磁力で保持する第2保持手段と第3保持手段を設けているため、室外側から網戸の閉操作を容易に行うことができ、また、上端部が第2保持手段により保持され、下端部がラッチ機構により係止されて垂直状態の戸先框がラッチ機構を解除した時に上端部を支点に傾斜したり、収納位置に戻ってしまうのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を基に詳述する。図1は本発明の実施の形態であるロール網戸の縦断面図、図2は同ロール網戸の横断面図、図3はロール網戸の概略的正面図、図4の(a)は上枠の横断面図、(b)は下枠の横断面図、図5は戸先框の上下端部に設けられる端部ピースの分解斜視図である。
【0011】
これらの図において、1は横引きの両引きタイプのロール網戸で、実施例では引違いサッシ2の内側に取付けられている。引違いサッシ2は、例えばアルミ押出形材製の上枠3a、下枠3b及び左右の縦枠3c,3dからなるサッシ枠3内に内障子4aと外障子4bを引違いにスライド開閉自在に設けて構成されている。このロール網戸1は、枠5の左右にロール式の網戸6a,6bを対称に備えている。
【0012】
前記ロール網戸1は、例えばアルミ押出形材製の上枠5a、下枠5b及び左右の縦枠5c,5dからなる枠5と、各縦枠5c,5dに設けられ網体7をバネ力により巻取り収納する巻取部8と、各巻取部8から引き出された網体7の端部に設けられると共に、上枠5aと下枠5bに設けられたガイドレール9,10に沿って上下端部がスライド移動自在に支持された戸先框11a,11bと、両戸先框11a,11bの対向面に設けられ両戸先框11a,11bを突き合わせた状態に磁力で保持する第1保持手段12とを備えている。前記枠5は、実施例ではサッシ枠3の室内面にネジ止めにより取付けられている。
【0013】
前記巻取部8は、網体7を巻取る巻取軸13と、該巻取軸13を回転可能に収容するケース14と、巻取軸13に巻取り方向の付勢力を付与する図示しないバネとから主に構成されている。ケース14は各縦枠5c,5dの内面にネジ止めにより取付けられている。ケース14には網体7を引き出すためのスリット状の開口部15が設けられている。
【0014】
上枠5aには横断面逆U字状で、その両側下縁部が相対向して接近して幅の狭いスリット9aを形成した上部のガイドレール9が形成されている。下枠5bには横断面U字状で、その両側上縁部が相対向して接近して幅の狭いスリット10aを形成した下部のガイドレール10が形成されている。上下のガイドレール9,10内には網体7の上辺と下辺を案内する上下のインナーレール16,17がそれぞれ上下移動可能に収容されて設けられている。前記網体7の上辺と下辺には横断面方形ないし略円形の縁部18,18が長手方向に沿って設けられ、上下のインナーレール16,17にはその縁部18,18を長手方向に沿ってスライド可能に支持するガイド溝16a,17aが設けられている。縁部18は網体7と一体に屈曲し得る弾性材により形成されている。インナーレール16,17は、例えば合成樹脂製又はアルミ製の形材からなっている。
【0015】
前記戸先框11a,11bは、例えばアルミ押出形材製であり、その長手方向の上端部と下端部には、前記上下のガイドレール9,10に沿ってスライド可能に係合する横断面略T字状の係合部19aを有する端部ピース19が設けられている。端部ピース19は、図5に示すように、室内外方向にニ分割された分割片19b,19cと、両分割片19c,19bを取付けるために戸先框11a,11bの端部にネジ20で固定された取付片21と、該取付片21に対して両分割片19b,19cを固定するネジ22とから構成されている。
【0016】
前記第1保持手段12は、例えば両戸先框11a,11bの対向面のうちの一方の面に設けられた磁石12aと、他方の面に設けられた磁性体(例えばステンレス板)12bとからなる。磁石12aと磁性体12bは、両戸先框11a,11bの対向面同士が閉鎖時に合掌状態に突き合わされて密着するように適宜複数組配設されていることが好ましい。戸先框11a,11bの室内面には上下方向に連続した突条部からなる把手部11xが設けられ、戸先框11a,11bの室外面には上下方向に連続した凹溝部からなる把手部11yが設けられている。
【0017】
何れか一方の戸先框11a又は11bを網戸閉鎖時に枠5の中央部の位置で垂直状態に保持するために、前記下枠5bの中央部には、網戸閉鎖時に一方の戸先框11a又は11bの下端部を係止するラッチ機構23が設けられると共に、前記上枠5aの中央部と戸先框11a又は11bの上端部との対向面には、該上端部を磁力で保持する第2保持手段24が設けられている。前記ラッチ機構23は係止状態を解除するための操作部25a,25bを有している。一方の戸先框11a又は11bが枠5の中央部の閉鎖位置に保持されている状態において、ラッチ機構23の係止状態を解除した時にバネ力により戸先框11a又は11bが上端の第2保持手段24を支点に傾斜したり、或いは収納(巻取部側へ移動)されてしまうのを防止するために、下枠5bの中央部と戸先框11a,11bの下端部との対向面には該下端部を磁力で保持する第3保持手段26が設けられている。
【0018】
第2保持手段24は、例えば上枠5aの中央部と戸先框11a,11bの上端部との対向面のうちの一方の面(図示例では上枠側)に設けられた磁石24aと、他方の面(同、戸先框側)に設けられた磁性体(例えばステンレス板)24bとからなる。第3保持手段26は、例えば下枠5bの中央部と戸先框11a,11bの下端部との対向面のうちの一方の面(図示例では下枠側)に設けられた磁石26aと、他方の面(同、戸先框側)に設けられた磁性体(例えばステンレス板)26bとからなる。磁石と磁性体の取付け面は実施例とは逆であっても良い。実施例では、例えば5図に示すように、磁性体24b,26bが戸先框11a,11bの上下の端部ピース19の室外面にネジ22で取付けられている。
【0019】
図6は下部ストッパーのラッチ機構を示す図で、(a)は右側の戸先框を係止した状態の図、(b)は左側の戸先框を係止した状態の図、図7は下部ストッパーの内部構造図、図8は下部ストッパーの正面図、図9は上部ストッパーを示す図で、(a)は底面図、(b)は正面図である。ラッチ機構23、第2保持手段24の磁石24a、第3保持手段26を磁石26aを上枠5aや下枠5bに容易に取付けできるようにするために、上部ストッパー27と、下部ストッパー28とが用いられている。上部ストッパー27は、図4の(a)ないし図9に示すように、例えば合成樹脂製の扁平なケース(本体)27aを備え、このケース27aの室内側正面部の中央に前記第2保持手段24の磁石24aが埋め込んで設けられている。この上部ストッパー27は、上枠5aのガイドレール9よりも室外側の下面の長手方向中央部に左右一対のネジ29で取付けられている。この場合、上部ストッパー27は、ネジ29を通すネジ孔30を室内外方向に長い長穴とすることにより、位置調整が可能になっている。
【0020】
下部ストッパー28は、図4の(b)、図6、図7ないし図8に示すように、例えば合成樹脂製の扁平なケース(本体)28aを備え、このケース28aの室内側正面部の中央に前記第3保持手段26の磁石26aが埋め込んで設けられている。また、このケース28a内には、ラッチ機構23が組み込まれている。この下部ストッパー28は、下枠5bのガイドレール10よりも室外側の上面の長手方向中央部に左右一対のネジ35で取付けられている。この場合、下部ストッパー28は、ネジ35を通すネジ孔36を室内外方向に長い長穴とすることにより、位置調整が可能になっている。
【0021】
ラッチ機構23は、閉鎖時に通過した一方の戸先框11をバネ力で巻取部8側の収納位置に勝手に戻らないように係止(保持)しておくための左右一対の係止部31a,31bと、各係止部31a,31bを揺動可能(回動可能)に支持するための左右一対の支軸32a,32bと、該支軸32a,32bを支点に両係止部31a,31bを室内側へ突出するように付勢する付勢部材(例えばバネ)33とを備えている。
【0022】
左右の係止部31a,31bのうち、右側の係止部31bは左側の支軸32aに軸支され、左側の係止部31aは右側の支軸32bに軸支されている。付勢部材33のバネ力により右側の係止部31bは右側の支軸32bに当接してケース28a内から室内側に突出した状態(待機位置)に保持され、左側の係止部31aは左側の支軸32aに当接してケース28a内から室内側に突出した状態(待機位置)に保持されている。これら係止部31a,31bの突出した先端部の外側にはテーパー34が設けられ、例えば右側の係止部31bは、右側の戸先框11bが右側から通過する際に引っ込んでその通過を許容し、通過後に付勢部材33のバネ力で突出して右側の戸先框11bの下端部を係止し、右側の戸先框11bが巻取部8のバネ力で戻らないように保持するようになっている〔図6の(a)参照〕。また、左側の係止部31aは、右側の網戸6bの閉鎖時に右側の戸先框11bがそれ以上左側に移動するのを阻止し、これにより、網戸の出し過ぎ(網体の出し過ぎ)を防止できるようになっている。左右の係止部31a、31bの先端部間の距離は、一方の戸先框11a又は11bの横幅の約1.5倍程度とされている。
【0023】
前記右側の戸先框11bの保持状態のときに、左側の戸先框11aを室内側からは勿論のこと、室外側からも容易に閉鎖することができる。また、この場合、左側の戸先框11aは、右側の戸先框11bに当接することにより、左側の係止部31aを完全には通過することができないようになっており、左側の係止部31aは引っ込んだままとなって左側の戸先框11aを係止し得ないため、左側の係止部11aを室内側からは勿論のこと、室外側からも容易に開操作することができる。逆の場合は、図6の(b)のようになる。
【0024】
一方、操作部25a,25bは、各係止部31a,31bの反対側に延出して設けられ、例えば右側の係止部31bの操作部25bはケース28の左側端に突出されており、左側の網戸6bが開状態のときに左側の操作部25bを操作して右側の係止部31bの係止状態を解除することができるようになっている。この解除状態で、右側の戸先框11bは上下の第2、第3保持手段24,26により垂直状態に保持されているので、この解除状態を左手による操作部25bの操作で保ちつつ、右手により右側の戸先框11bを開操作することにより右側の網戸6bを容易に開けることができる。
【0025】
以上の構成からなるロール網戸1において、例えば引違いサッシ2の左側の外障子4bが右側にスライド操作されて開放された状態とし、左右の網戸を閉める場合、先ず右側の網戸6bの戸先框11bを手で左方向へ閉操作する。すると、その戸先框11bは、下部ストッパー28のラッチ機構23の右側の係止部31bを押し込みながら通過し、左側の係止部31aに当接して停止され、手を離すと右側の係止部31bに係止されて保持される。また、その戸先框11bの上端部が第2保持手段24により保持されることにより、該戸先框11bは垂直状態の閉鎖状態が維持される。
【0026】
次に、左側の網戸6aの戸先框11aを右方向へ閉操作し、この戸先框11aを右側の戸先框11bに当接させて合掌させれば良い。左側の戸先框11aは右側の戸先框11bに対して第1保持手段12により吸着保持され、全閉の閉鎖状態が維持される。この全閉状態において、ベランダ等の室外に出て洗濯や物干し等の作業を行う場合、先ず左側の網戸6aの戸先框11aを左方へ開操作して網戸を開き、室外へ出たら、再びその網戸の戸先框11aを閉操作して網戸を閉めれば良い。室外から室内に入る時も同様に左側の網戸の戸先框11aを開閉操作すれば良い。
【0027】
一方、全閉状態のロール網戸1を全開にする場合、先ず左側の網戸の戸先框11aを左方向へ開操作した後、ラッチ機構23の左側に露出した操作部25bを一方の手で操作することにより右側の係止部31bを引っ込めて右側の戸先框11bの係止状態を解除し、該戸先框11bを他方の手で右方向へ開操作すれば良い。
【0028】
このように前記ロール網戸1によれば、左右の戸先框11a,11bが合掌する位置で片側の戸先框11a又は11bが収納されないように機械的に保持するようにしたので、室内外への出入りの際は出入りする側の網戸6a又は6bだけを操作すれば良く、外部側からの網戸操作が容易にできるようになる。また、左右何れか一方の戸先框11a又は11bを枠5の中央に保持することができるため、使い勝手が良い。更に、ラッチ機構23が下枠5bだけ(下部だけ)に取付けられているため、操作性が良い。また、下部のラッチ機構23と上部の第2保持手段24により枠5の中央に垂直状態に保持された戸先框11a又は11bは、下部の第3保持手段26によっても保持されているため、ラッチ機構23による保持を解除操作した時に、戸先框が第2保持手段を支点に傾斜したり、或いは突然、戸先框11a又は11bが収納されてしまうようなことがなく、意匠性及び安全性の向上が図れる。
【0029】
以上、本発明の実施の形態ないし実施例を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態ないし実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。例えば、第1保持手段、第2保持手段、第3保持手段は、磁石と磁性体の組合せに限定されず、例えば極性の異なる一組の磁石の組合せからなっていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態であるロール網戸の縦断面図である。
【図2】同ロール網戸の横断面図である。
【図3】ロール網戸の概略的正面図である。
【図4】(a)は上枠の横断面図、(b)は下枠の横断面図である。
【図5】戸先框の上下端部に設けられる端部ピースの分解斜視図である。
【図6】下部ストッパーのラッチ機構を示す図で、(a)は右側の戸先框を係止した状態の図、(b)は左側の戸先框を係止した状態の図である。
【図7】下部ストッパーの内部構造図である。
【図8】下部ストッパーの正面図である。
【図9】上部ストッパーを示す図で、(a)は底面図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 ロール網戸
2 引違いサッシ
5 枠
5a 上枠
5b 下枠
5c,5d 縦枠
7 網体
8 巻取部
9,10 ガイドレール
11a,11b 戸先框
12 第1保持手段
23 ラッチ機構
24 第2保持手段
25a,25b 操作部
26 第3保持手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠と、各縦枠に設けられ網体をバネ力により巻取り収納する巻取部と、各巻取部から引き出された網体の端部に設けられると共に、上枠と下枠に設けられたガイドレールに沿って上下端部が移動自在に支持された戸先框と、両戸先框の対向面に設けられ両戸先框を突き合わせた状態に磁力で保持する第1保持手段とを備え、前記下枠の中央部に、網戸閉鎖時に一方の戸先框の下端部を係止するラッチ機構を設けると共に、前記上枠の中央部と戸先框の上端部との対向面に該上端部を磁力で保持する第2保持手段を設け、前記ラッチ機構は係止状態を解除する操作部を有していることを特徴とするロール網戸。
【請求項2】
上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠と、各縦枠に設けられ網体をバネ力により巻取り収納する巻取部と、各巻取部から引き出された網体の端部に設けられると共に、上枠と下枠に設けられたガイドレールに沿って上下端部が移動自在に支持された戸先框と、両戸先框の対向面に設けられ両戸先框を突き合わせた状態に磁力で保持する第1保持手段とを備え、前記下枠の中央部に、網戸閉鎖時に一方の戸先框の下端部を係止するラッチ機構を設けると共に、前記上枠の中央部と戸先框の上端部との対向面に該上端部を磁力で保持する第2保持手段を設け、前記ラッチ機構は係止状態を解除する操作部を有し、下枠の中央部と戸先框の下端部との対向面に該下端部を磁力で保持する第3保持手段を設けたことを特徴とするロール網戸。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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