説明

中間転写ユニット及びそれを備えたカラー画像形成装置

【課題】一次転写ローラー及びバックアップローラーの配置を簡易な構成で切り換えるとともに、位置制御用の部材に掛かる負荷も低減可能な中間転写ユニット及びそれを備えたカラー画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写ユニット30の側面フレーム31、32にはスライダー37a、37bが水平方向に摺動可能に支持されている。一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の回転軸の両端部は軸受ホルダー38a〜38eに回転自在に支持されており、軸受ホルダー38a〜38eはスライダー37a、37bに対し上下方向に移動可能に支持されている。一次転写ローラー6a〜6dの軸受ホルダー38a〜38dは、ホルダー本体55と、ホルダー本体55に対し上下に摺動可能に支持される軸受部57と、ホルダー本体55と軸受部57との間に配置されるコイルバネ60とで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無端状の中間転写ベルトに沿って複数の画像形成部を配置し、各色のトナー像を中間転写ベルト上に順次積層して形成されたトナー像を記録媒体上に一度に転写する中間転写方式のカラー画像形成装置に用いられる中間転写ユニット及びそれを備えたタンデム式のカラー画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の画像形成装置が提案されているが、その中に、複数の画像形成部により各色のトナー像を順次重ね合わせてフルカラー画像を形成するタンデム式のカラー画像形成装置がある。さらに、タンデム式のカラー画像形成装置には、無端状の搬送ベルトにより搬送されてくる記録媒体上に各画像形成部で形成されたトナー像を転写する直接転写方式と、複数の画像形成部により無端状の中間転写ベルト上にトナー像を順次重ね合わせた(一次転写した)後、記録媒体上に一度に転写(二次転写)する中間転写方式とがある。
【0003】
中間転写方式のタンデム式カラー画像形成装置では、モノクロ画像を出力するモノクロモードにおいてはブラックトナーのみを用いた画像形成が行われる。このモノクロモード時にブラック以外のイエロー、マゼンタ、シアンの各画像形成部の像担持体を中間転写ベルトに接触させたままにすると、イエロー、マゼンタ、シアンの像担持体に接触することで中間転写ベルトが汚れたり、中間転写ベルトの駆動トルクが不必要に大きくなったりする不具合が発生する。
【0004】
そこで、モノクロモード時にブラック以外のイエロー、マゼンタ、シアンの画像形成部の像担持体を中間転写ベルトから離間させる方法が提案されている。例えば特許文献1、2には、1つの駆動源を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの像担持体に中間転写ベルトを挟んで一次転写ローラーを圧接させるカラーモードと、ブラックの像担持体のみに中間転写ベルトを挟んで一次転写ローラーを圧接させ、他の一次転写ローラーは離間させるモノクロモードと、全ての一次転写ローラーを離間させる待機モードとを切り換え可能とした画像形成装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、上記3つのモードに加えてベルトクリーニングモードを含む4つのモードに切り替え可能とした画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3526798号公報
【特許文献2】特許第3584706号公報
【特許文献3】特許第4339575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、2の方法では、いずれも一次転写ローラーを支持する回転アームにバネ部材を付設しており、一次転写ローラーの配置を変位させるスライダー(移動部材)にバネ部材の付勢力が常に作用している。また、特許文献3においても、転写ローラー駆動部材のカム面がばね付勢力に抗して一次転写ローラーの支持部材を押し上げることで、一次転写ローラーを退避させている。そのため、モード切り替え時にスライダーに掛かる負荷が大きくなり、高トルクの駆動源が必要になるとともにスライダーや回転アームが変形、破損するおそれもあった。
【0008】
また、中間転写ベルトの進行方向に対し最上流側の一次転写ローラーの上流側近傍にバックアップローラーが設けられている場合、モード切り替え時にバックアップローラーを一次転写ローラーとは異なるタイミングで変位させる必要があるが、特許文献1〜3にはバックアップローラーの配置の切り替えについては何ら記載されていなかった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み、一次転写ローラー及びバックアップローラーの配置を簡易な構成で切り換えるとともに、位置制御用の部材に掛かる負荷も低減可能な中間転写ユニット及びそれを備えたカラー画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、複数の画像形成部に沿って移動する無端状の中間転写ベルトと、該中間転写ベルトを回動する駆動ローラーと、前記中間転写ベルトに従動して回転するとともに前記中間転写ベルトに所定の張力を付与するテンションローラーと、前記駆動ローラー及び前記テンションローラーを回転可能に支持するユニット本体と、前記中間転写ベルトを挟んで前記各画像形成部に配置された像担持体に対向配置され、前記像担持体上に形成されたトナー像を前記中間転写ベルト上に転写する複数の一次転写ローラーと前記中間転写ベルトの進行方向に対し最も上流側に位置する前記一次転写ローラーの上流側に配置され、前記中間転写ベルトを前記像担持体方向に押圧するバックアップローラーと、前記一次転写ローラー及び前記バックアップローラーの回転軸の両端部をそれぞれ独立して回転自在に支持する複数の軸受ホルダーと、前記ユニット本体に前記中間転写ベルトの進行方向に対し平行に往復移動可能に支持され、前記複数の軸受ホルダーを前記中間転写ベルトの進行方向に対し垂直に往復移動可能に支持する一対のスライダーと、該スライダーを往復移動させるスライダー駆動機構と、を備えた中間転写ユニットにおいて、前記一次転写ローラーの前記軸受ホルダーは、前記スライダーに摺動可能に支持されるホルダー本体と、該ホルダー本体に摺動可能に支持される軸受部と、該軸受部と前記ホルダー本体との間に配置される付勢部材とで構成されることを特徴としている。
【0011】
また本発明は、上記構成の中間転写ユニットにおいて、前記スライダーを往復移動させることにより、全ての前記一次転写ローラー及びバックアップローラーを前記中間転写ベルトに接触させるカラーモードと、ブラックの画像形成部に配置された像担持体に対向配置される前記一次転写ローラーのみを前記中間転写ベルトに接触させるモノクロモードと、全ての前記一次転写ローラー及びバックアップローラーを前記中間転写ベルトから離間させる待機モードとを切り替え可能としたことを特徴としている。
【0012】
また本発明は、上記構成の中間転写ユニットにおいて、前記スライダーの側面には、下段部と、該下段部に平行な上段部と、前記下段部及び前記上段部を連結する傾斜部とを有する複数の段差リブが形成され、前記ホルダー本体には、前記段差リブを摺動可能に挟持する挟持部が形成されており、前記複数の軸受ホルダーの挟持部を前記下段部または前記上段部に配置することにより、前記一次転写ローラー及び前記バックアップローラーの配置をカラーモード、モノクロモード、待機モードのいずれかに切り替えることを特徴としている。
【0013】
また本発明は、上記構成の中間転写ユニットにおいて、前記スライダーを往復移動させることにより、前記バックアップローラーのみを前記中間転写ベルトに接触させるベルトクリーニングモードに切り替え可能としたことを特徴としている。
【0014】
また本発明は、上記構成の中間転写ユニットにおいて、前記スライダーの側面には、下段部と、該下段部に平行な上段部と、前記下段部及び前記上段部を連結する傾斜部とを有する複数の段差リブが形成され、前記ホルダー本体には、前記段差リブを摺動可能に挟持する挟持部が形成されており、前記複数の段差リブのうち、ブラックの画像形成部に配置された像担持体に対向配置される前記一次転写ローラーを支持する前記軸受ホルダーの挟持部により挟持される前記段差リブの前記下段部に、前記上段部側に屈曲した退避部を形成するとともに、ブラックの画像形成部に配置された像担持体に対向配置される前記一次転写ローラーを支持する前記軸受ホルダーの挟持部を前記退避部に配置することにより、前記一次転写ローラー及び前記バックアップローラーの配置をベルトクリーニングモードに切り替えることを特徴としている。
【0015】
また本発明は、上記構成の中間転写ユニットにおいて、前記スライダー駆動機構は、単一の駆動源により駆動されることを特徴としている。
【0016】
また本発明は、上記構成の中間転写ユニットが搭載された画像形成装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1の構成によれば、一次転写ローラーの軸受ホルダーは、軸受部が付勢部材によりホルダー本体に対して付勢される構成であるため、一次転写ローラーが中間転写ベルトに接触したときに一次転写ローラーの圧接力が発生する。従って、一次転写ローラーが中間転写ベルトから離間しているときはスライダーや軸受ホルダーに付勢部材の付勢力が作用しないため、一次転写ローラーの配置を切り替える時にスライダーや軸受ホルダーに掛かる負荷が小さくなり、スライダー駆動機構の駆動源として安価な低トルクのモーターを使用することができる。また、スライダーや軸受ホルダーが変形、破損するおそれもなくなる。
【0018】
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の中間転写ユニットにおいて、スライダーを往復移動させてカラーモード、モノクロモード、待機モードを切り替え可能とすることにより、モノクロモード時には不要な一次転写ローラー及びバックアップローラーを中間転写ベルトから離間させて中間転写ベルトの汚れや駆動トルクの増大を抑制するとともに、待機モード時には全ての一次転写ローラー及びバックアップローラーを中間転写ベルトから離間させてテンションを緩め、中間転写ベルトの変形や伸びを抑制することができる。
【0019】
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成の中間転写ユニットにおいて、簡易な構成で一次転写ローラー及びバックアップローラーの配置を3つのモードに切り替え可能となる。また、軸受ホルダーの挟持部で段差リブを挟持するため、スライダーと軸受ホルダーとの係合が外れにくくなり、一次転写ローラー及びバックアップローラーの配置を確実に切り替えることができる。
【0020】
また、本発明の第4の構成によれば、上記第2の構成の中間転写ユニットにおいて、スライダーを往復移動させてバックアップローラーのみを中間転写ベルトに接触させるベルトクリーニングモードに切り替え可能とすることにより、ベルトクリーニングモード時にはバックアップローラーのみを中間転写ベルトに接触させて像担持体に押し当て、中間転写ベルトの駆動トルクは抑えつつ、中間転写ベルトに加えて像担持体表面のクリーニングも同時に行うことができる。
【0021】
また、本発明の第5の構成によれば、上記第4の構成の中間転写ユニットにおいて、簡易な構成で一次転写ローラー及びバックアップローラーの配置を4つのモードに切り替え可能となる。また、軸受ホルダーの挟持部で段差リブを挟持するため、スライダーと軸受ホルダーとの係合が外れにくくなり、一次転写ローラー及びバックアップローラーの配置を確実に切り替えることができる。
【0022】
また、本発明の第6の構成によれば、上記第1乃至第5のいずれかの構成の中間転写ユニットにおいて、スライダー駆動機構を単一の駆動源により駆動することにより、一次転写ローラー及びバックアップローラーの押圧または押圧解除制御を簡素化することができ、中間転写ユニットの低コスト化を図ることができる。
【0023】
また、本発明の第7の構成によれば、上記第1乃至第6のいずれかの構成の中間転写ユニットを搭載することにより、一次転写ローラー及びバックアップローラーの配置を簡易な構成で切り換えるとともに、位置制御用の部材に掛かる負荷も低減できる、耐久性に優れた低コストな画像形成装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の中間転写ユニットが搭載されるタンデム式カラー画像形成装置の構成を示す概略側面図
【図2】本発明の第1実施形態の中間転写ユニットを下方向から見た外観斜視図
【図3】第1実施形態の中間転写ユニット30内のローラー退避機構を示す斜視図
【図4】第1実施形態の中間転写ユニットに用いられるスライダー37aを中間転写ユニット30の内側から見た側面図
【図5】一次転写ローラー6a、バックアップローラー33が中間転写ベルトと接触した状態における軸受ホルダー38a、軸受ホルダー38eを中間転写ユニット30の内側から見た部分拡大図
【図6】一次転写ローラー6a、バックアップローラー33が中間転写ベルトから離間した状態における軸受ホルダー38a、軸受ホルダー38eを中間転写ユニット30の内側から見た部分拡大図
【図7】カラーモードにおける第1実施形態の中間転写ユニット30内の一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を示す側面図
【図8】モノクロモードにおける第1実施形態の中間転写ユニット30内のローラー退避機構の動作状態を示す斜視図
【図9】モノクロモードにおける第1実施形態の中間転写ユニット30内の一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を示す側面図
【図10】待機モードにおける第1実施形態の中間転写ユニット30内のローラー退避機構の動作状態を示す斜視図
【図11】待機モードにおける第1実施形態の中間転写ユニット30内の一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を示す側面図
【図12】本発明の第2実施形態の中間転写ユニットに用いられるスライダー37aを中間転写ユニット30の内側から見た側面図
【図13】ベルトクリーニングモードにおける第2実施形態の中間転写ユニット30内のローラー退避機構の動作状態を示す斜視図
【図14】ベルトクリーニングモードにおける第2実施形態の中間転写ユニット30内の一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の中間転写ユニットが搭載される画像形成装置の概略断面図であり、ここではタンデム方式のカラー画像形成装置について示している。カラープリンター100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では左側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
【0026】
これらの画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、さらに駆動手段(図示せず)により図1において反時計回りに回転する中間転写ベルト8が各画像形成部Pa〜Pdに隣接して設けられている。これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム1a〜1dに当接しながら移動する中間転写ベルト8上に順次一次転写されて重畳された後、二次転写ローラー9の作用によって記録媒体の一例としての転写紙P上に二次転写され、さらに、定着ユニット13において転写紙P上に定着された後、装置本体より排出される。感光体ドラム1a〜1dを図1において時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
【0027】
トナー像が転写される転写紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラー12a及びレジストローラー対12bを介して二次転写ローラー9と後述する中間転写ベルト8の駆動ローラー11とのニップ部へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが主に用いられる。また、二次転写ローラー9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナー等を除去するためのブレード状のベルトクリーナー19が配置されている。
【0028】
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光装置5と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)等を除去するクリーニング部7a、7b、7c及び7dが設けられている。
【0029】
パソコン等の上位装置から画像データが入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光装置5によって画像データに応じて光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナーを含む二成分現像剤が所定量充填されている。なお、後述のトナー像の形成によって各現像装置3a〜3d内に充填された二成分現像剤中のトナーの割合が規定値を下回った場合にはトナーコンテナ4a〜4dから各現像装置3a〜3dにトナーが補給される。この現像剤中のトナーは、現像装置3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0030】
そして、一次転写ローラー6a〜6dに所定の転写電圧を付与することにより、感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナー等がクリーニング部7a〜7dにより除去される。
【0031】
中間転写ベルト8は、上流側のテンションローラー10と、下流側の駆動ローラー11とに掛け渡されており、駆動モーター(図示せず)による駆動ローラー11の回転に伴い中間転写ベルト8が反時計回りに回転を開始すると、転写紙Pがレジストローラー対12bから所定のタイミングで駆動ローラー11とこれに隣接して設けられた二次転写ローラー9とのニップ部(二次転写ニップ部)へ搬送され、中間転写ベルト8上のフルカラー画像が転写紙P上に転写される。トナー像が転写された転写紙Pは用紙搬送路18を通過して定着ユニット13へと搬送される。
【0032】
定着ユニット13に搬送された転写紙Pは、定着ローラー対13aにより加熱及び加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。転写紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラー15によって排出トレイ17に排出される。
【0033】
一方、転写紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着ユニット13を通過した転写紙Pは一旦排出ローラー15方向に搬送され、転写紙Pの後端が分岐部14を通過した後に排出ローラー15を逆回転させるとともに分岐部14の搬送方向を切り換えることで、転写紙Pの後端から両面搬送路20に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ニップ部に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラー9により転写紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着ユニット13に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
【0034】
図2は、図1に示した画像形成装置に搭載される本発明の第1実施形態の中間転写ユニットを下方向から見た外観斜視図、図3は、第1実施形態の中間転写ユニット内のローラー退避機構を示す斜視図である。図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0035】
中間転写ユニット30は、2枚の側面フレーム31、32及び上面フレーム(図示せず)で構成されるユニット本体34と、側面フレーム31、32の間に支持された一次転写ローラー6a〜6d、テンションローラー10、駆動ローラー11、バックアップローラー33、ガイドローラー34と、これらの各ローラーに張架された無端状の中間転写ベルト8等により構成されている。また、中間転写ユニット30の引き出し側端部(図2の右端部)には一対のハンドル(把持部)35a、35bが設けられている。
【0036】
側面フレーム31、32にはスライダー37a、37bが水平方向に摺動可能に支持されている。一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の回転軸の両端部は軸受ホルダー38a〜38eに回転自在に支持されており、軸受ホルダー38a〜38eはスライダー37a、37bに対し上下方向に移動可能に支持されている。また、テンションローラー10、駆動ローラー11、ガイドローラー34は側面フレーム31、32に回転自在に支持されている。
【0037】
中間転写ユニット30の内部にはギアボックス40が設置されており、ギアボックス40内にはモーター41が収容されている。モーター41の駆動出力軸には第1ウォームギア42が固定されており、モーター41の駆動力は第1ウォームギア42からウォームホイル43、2段ギア44、第2ウォームギア45に伝達される。また、第2ウォームギア45を貫通するようにシャフト46が固定されており、シャフト46の両端部にはピニオンギア47a、47bが固定されている。
【0038】
ピニオンギア47a、47bは、それぞれスライダー37a、37bの下面に形成されたラック48と噛み合う位置に配置されており、モーター41を正逆回転させることでスライダー37a、37bを水平方向に往復移動可能となっている。モーター41、第1ウォームギア42、ウォームホイル43、2段ギア44、第2ウォームギア45、シャフト46、及びピニオンギア47a、47bは、スライダー37a、37bを往復移動させるスライダー駆動機構を構成する。
【0039】
図4は、第1実施形態の中間転写ユニットに用いられるスライダー37aを中間転写ユニット30の内側から見た側面図である。なお、スライダー37bはスライダー37aと左右対称形である以外は同様の構成であるため説明を省略する。スライダー37aの内側面には、第1段差リブ50、第2段差リブ51、第3段差リブ52、第4段差リブ53から成る4つの段差リブ50〜53が形成されている。各段差リブ50〜53は、それぞれ1つの下段部50a〜53aと1つの上段部50b〜53bと、対応する下段部50a〜53aと上段部50b〜53bとを連結する1つの傾斜部50c〜53cとで構成されている。
【0040】
図5及び図6は、一次転写ローラー6aの軸受ホルダー38a、バックアップローラー33の軸受ホルダー38eを中間転写ユニット30の内側から見た部分拡大図である。なお、図5は一次転写ローラー6a及びバックアップローラー33が中間転写ベルト8に接触した状態を示しており、図6は一次転写ローラー6a及びバックアップローラー33が中間転写ベルト8から離間した状態を示している。また、軸受ホルダー38b〜38dについても軸受ホルダー38aと全く同様の構成であるため説明を省略する。
【0041】
軸受ホルダー38aは、ホルダー本体55と、ホルダー本体55に対し上下に摺動可能に支持される軸受部57と、ホルダー本体55と軸受部57との間に配置されるコイルバネ60とで構成されており、軸受部57はコイルバネ60の付勢力によってホルダー本体55から離間する方向(下方向)に付勢されている。軸受ホルダー38eは、ホルダー本体55に対して軸受部57が下端位置に固定される構成になっており、コイルバネ60は設けられていない。
【0042】
また、ホルダー本体55の上端部には、一対のV字状のリブをそれぞれの頂点が対向するように配置して成る挟持部55aが形成されている。この挟持部55aがスライダー37a、37bの第1段差リブ50を上下から挟み込むように軸受ホルダー38a、38eを配置することで、軸受ホルダー38a、38eがスライダー37a、37bに摺動自在に支持される。
【0043】
同様に、一次転写ローラー6bの軸受ホルダー38bは第2段差リブ51に、一次転写ローラー6cの軸受ホルダー38cは第3段差リブ52に、一次転写ローラー6dの軸受ホルダー38dは第4段差リブ53に、それぞれ摺動自在に支持されている。
【0044】
次に、第1実施形態の中間転写ユニット30における一次転写ローラー6a〜6d、及びバックアップローラー33の動作について説明する。図7は、カラー画像を出力するカラーモードにおける一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を示す側面図である。なお、ここではテンションローラー10、駆動ローラー11、ガイドローラー34、及び装置手前側のスライダー37bは記載を省略しているが、カラーモードにおける各ローラー及びスライダー37bの配置は図3に示されているため、必要に応じて図3を参照しながら説明する。
【0045】
カラーモードにおいては、4つの画像形成部Pa〜Pdで画像形成を行うため、4本の一次転写ローラー6a〜6dを、それぞれ中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1a〜1dに圧接する。また、バックアップローラー33は中間転写ベルト8を感光体ドラム1a〜1d方向に押圧する位置に配置する必要がある。
【0046】
そこで、モーター41(図3参照)を所定方向に回転させてスライダー37a、37bを右方向にスライドさせることにより、図7のように軸受ホルダー38a〜38eを各段差リブ50〜53の下段部50a〜53aに配置する。このとき、一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33は中間転写ベルト8に接触するが、図5に示すように中間転写ベルト8からの抗力により軸受ホルダー38a〜38d内のコイルバネ60の圧縮長が変化するため、ホルダー本体55と軸受部57との間に隙間が形成され、一次転写ローラー6a〜6dは所定の圧力で中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1a〜1dに圧接される。また、バックアップローラー33は所定の位置で中間転写ベルト8を下方向に押圧する。
【0047】
図8は、モノクロ画像を出力するモノクロモードにおける中間転写ユニット30内のローラー退避機構の動作状態を示す斜視図であり、図9は、モノクロモードにおける一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を示す側面図である。
【0048】
モノクロモードにおいては、ブラックの画像形成部Pdのみを用いて画像形成を行うため、一次転写ローラー6dを、中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1dに圧接する必要がある。
【0049】
そこで、モーター41を逆回転させてスライダー37a、37bを図7の状態から所定量だけ左方向にスライドさせることにより、図9に示すように軸受ホルダー38a〜38c、及び38eが第1段差リブ50〜第3段差リブ52の下段部50a〜52aから傾斜部50c〜52cを通過して上段部50b〜52bに移動する。一方、軸受ホルダー38dは、第4段差リブ53の下段部53aに留まっている。
【0050】
これにより、一次転写ローラー6a〜6c及びバックアップローラー33が中間転写ベルト8から離間するため、感光体ドラム1a〜1c表面の残留トナーによる中間転写ベルト8の汚れを防止することができる。また、中間転写ベルト8を回動する駆動ローラー11の駆動トルクが不必要に増大するおそれもなくなる。
【0051】
図10は、画像を出力しない待機モードにおける中間転写ユニット30内のローラー退避機構の動作状態を示す斜視図であり、図11は、待機モードにおける一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を示す側面図である。
【0052】
待機モードにおいては、モーター41をさらに逆回転させてスライダー37a、37bを図9の状態から所定量だけ左方向にスライドさせることにより、軸受ホルダー38dは第4段差リブ53の下段部53aから傾斜部53cを通過して上段部53bに移動する。その結果、図11に示すように全ての軸受ホルダー38a〜38eが上段部50b〜53bに配置される。
【0053】
これにより、一次転写ローラー6a〜6d、及びバックアップローラー33が中間転写ベルト8から離間するため、中間転写ベルト8に付与されていたテンションが緩められ、中間転写ベルト8の変形や伸びを防止することができる。
【0054】
本実施形態によれば、カラーモード、モノクロモード、及び待機モードの3つのモードにおける一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を1つのモーター41を用いて変更できるため、一次転写ローラー6a〜6d、及びバックアップローラー33の押圧または押圧解除のための制御を簡素化することができ、画像形成装置100の低コスト化を図ることができる。
【0055】
また、一次転写ローラー6a〜6dの軸受ホルダー38a〜38dは、軸受部57がコイルバネ60によりホルダー本体55に対して付勢される構成であるため、一次転写ローラー6a〜6dが中間転写ベルト8に接触したときコイルバネ60の圧縮長が変化し、一次転写ローラー6a〜6dの圧接力が発生するようになっている。
【0056】
即ち、一次転写ローラー6a〜6dが中間転写ベルト8から離間しているときはスライダー37a、37bや軸受ホルダー38a〜38dにコイルバネ60の付勢力が作用しない。従って、各モード間の切り替え時にスライダー37a、37bや軸受ホルダー38a〜38dに掛かる負荷が小さくなり、安価な低トルクのモーター41を使用することができる。また、スライダー37a、37bや軸受ホルダー38a〜38dが変形、破損するおそれもなくなる。
【0057】
図12は、本発明の第2実施形態の中間転写ユニットに用いられるスライダー37aを中間転写ユニット30の内側から見た側面図である。本実施形態では、スライダー37aの第4段差リブ53の下段部53aに退避部61が形成されている。なお、スライダー37aの他の部分の構成、及び軸受ホルダー38a〜38eの構成は図4〜図6に示す第1実施形態と同様である。また、スライダー37bはスライダー37aと左右対称形である以外は同様の構成であるため説明を省略する。
【0058】
図13は、非画像形成時に中間転写ベルト8の表面をクリーニングするベルトクリーニングモードにおける第2実施形態の中間転写ユニット30内のローラー退避機構の動作状態を示す斜視図であり、図14は、ベルトクリーニングモードにおける一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を示す側面図である。なお、カラーモード、モノクロモード、待機モードにおける一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置は図7、図9、及び図11に示した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0059】
ベルトクリーニングモードにおいては、カラーモードの状態(図7参照)からモーター41を逆回転させてスライダー37a、37bを所定量だけ左方向にスライドさせることにより、軸受ホルダー38a〜38cは、それぞれ第1段差リブ50〜第3段差リブ52の下段部50a〜52aから傾斜部50c〜52cを通過して上段部50b〜52bに移動する。また、軸受ホルダー38dは第4段差リブ53の下段部53aに形成された退避部61に移動する。一方、軸受ホルダー38eは第1段差リブ50の下段部50aに留まったままである。
【0060】
これにより、一次転写ローラー6a〜6dは中間転写ベルト8から離間するとともにバックアップローラー33が中間転写ベルト8を感光体ドラム1a〜1d方向に押圧するため、バックアップローラー33及びガイドローラー34(図3参照)により中間転写ベルト8が感光体ドラム1a〜1dに押し当てられる。
【0061】
従って、感光体ドラム1a〜1dの表面に残存するトナー等が中間転写ベルト8側に移動するため、中間転写ベルト8と共に感光体ドラム1a〜1d表面のクリーニングを行うことができる。また、一次転写ローラー6a〜6dが中間転写ベルト8から離間するため、中間転写ベルト8を回動する駆動ローラー11の駆動トルクも低減することができる。
【0062】
そして、図14の状態からスライダー37a、37bを所定量だけ左方向にスライドさせることにより、軸受ホルダー38dは退避部61から再び下段部53aに移動する。また、軸受ホルダー38eは下段部50aから上段部50bに移動する。これにより、一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置が図9に示したモノクロモードに切り替わる。また、図14の状態からスライダー37a、37bを所定量だけ右方向にスライドさせることにより、一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置が図7に示したカラーモードに切り替わる。
【0063】
本実施形態によれば、カラーモード、モノクロモード、待機モード、及びベルトクリーニングモードの4つのモードにおける一次転写ローラー6a〜6d及びバックアップローラー33の配置を1つのモーター41を用いて変更できるため、一次転写ローラー6a〜6d、及びバックアップローラー33の押圧または押圧解除制御を簡素化することができ、画像形成装置100の低コスト化を図ることができる。
【0064】
また、第1実施形態と同様に、一次転写ローラー6a〜6dの軸受ホルダー38a〜38dは、軸受部57がコイルバネ60によりホルダー本体55に対して付勢される構成であるため、一次転写ローラー6a〜6dが中間転写ベルト8から離間しているときはスライダー37a、37bや軸受ホルダー38a〜38dにコイルバネ60の付勢力が作用しない。従って、各モード間の切り替え時にスライダー37a、37bや軸受ホルダー38a〜38dに掛かる負荷が小さくなり、安価な低トルクのモーター41を使用することができる。また、スライダー37a、37bや軸受ホルダー38a〜38dが変形、破損するおそれもなくなる。
【0065】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色に対応する画像形成部Pa〜Pdの配置順序は任意に設定可能である。また、ここではカラープリンターを例に挙げて説明したが、本発明はカラー複写機、ファクシミリ等、中間転写ベルトを用いる種々の画像形成装置に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、像担持体と現像装置とを含む複数の画像形成部と、駆動ローラーを含む複数のローラーに張架され各画像形成部に沿って移動する無端状の中間転写ベルトを備えたタンデム式のカラー画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、スライダー駆動機構の駆動源として安価な低トルクのモーターを使用することができ、スライダーや軸受ホルダーが変形、破損するおそれもない低コストで耐久性に優れた中間転写ユニット及び画像形成装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0067】
Pa〜Pd 画像形成部
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
6a〜6d 一次転写ローラー
8 中間転写ベルト
9 二次転写ローラー
10 テンションローラー
11 駆動ローラー
20 テンションローラー
30 中間転写ユニット
33 バックアップローラー
34 ガイドローラー
37a、37b スライダー
38a〜38e 軸受ホルダー
41 モーター(駆動源、スライダー駆動機構)
42 第1ウォームギア(スライダー駆動機構)
43 ウォームホイル(スライダー駆動機構)
44 2段ギア(スライダー駆動機構)
45 第2ウォームギア(スライダー駆動機構)
46 シャフト(スライダー駆動機構)
47a、47b ピニオンギア(スライダー駆動機構)
50 第1段差リブ
51 第2段差リブ
52 第3段差リブ
53 第4段差リブ
50a〜53a 下段部
50b〜53b 上段部
50c〜53c 傾斜部
55 ホルダー本体
55a 挟持部
57 軸受部
60 コイルバネ(付勢部材)
61 退避部
100 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像形成部に沿って移動する無端状の中間転写ベルトと、
該中間転写ベルトを回動する駆動ローラーと、
前記中間転写ベルトに従動して回転するとともに前記中間転写ベルトに所定の張力を付与するテンションローラーと、
前記駆動ローラー及び前記テンションローラーを回転可能に支持するユニット本体と、
前記中間転写ベルトを挟んで前記各画像形成部に配置された像担持体に対向配置され、前記像担持体上に形成されたトナー像を前記中間転写ベルト上に転写する複数の一次転写ローラーと
前記中間転写ベルトの進行方向に対し最も上流側に位置する前記一次転写ローラーの上流側に配置され、前記中間転写ベルトを前記像担持体方向に押圧するバックアップローラーと、
前記一次転写ローラー及び前記バックアップローラーの回転軸の両端部をそれぞれ独立して回転自在に支持する複数の軸受ホルダーと、
前記ユニット本体に前記中間転写ベルトの進行方向に対し平行に往復移動可能に支持され、前記複数の軸受ホルダーを前記中間転写ベルトの進行方向に対し垂直に往復移動可能に支持する一対のスライダーと、
該スライダーを往復移動させるスライダー駆動機構と、
を備えた中間転写ユニットにおいて、
前記一次転写ローラーの前記軸受ホルダーは、前記スライダーに摺動可能に支持されるホルダー本体と、該ホルダー本体に摺動可能に支持される軸受部と、該軸受部と前記ホルダー本体との間に配置される付勢部材とで構成されることを特徴とする中間転写ユニット。
【請求項2】
前記スライダーを往復移動させることにより、全ての前記一次転写ローラー及びバックアップローラーを前記中間転写ベルトに接触させるカラーモードと、ブラックの画像形成部に配置された像担持体に対向配置される前記一次転写ローラーのみを前記中間転写ベルトに接触させるモノクロモードと、全ての前記一次転写ローラー及びバックアップローラーを前記中間転写ベルトから離間させる待機モードとを切り替え可能としたことを特徴とする請求項1に記載の中間転写ユニット。
【請求項3】
前記スライダーの側面には、下段部と、該下段部に平行な上段部と、前記下段部及び前記上段部を連結する傾斜部とを有する複数の段差リブが形成され、前記ホルダー本体には、前記段差リブを摺動可能に挟持する挟持部が形成されており、
前記複数の軸受ホルダーの挟持部を前記下段部または前記上段部に配置することにより、前記一次転写ローラー及び前記バックアップローラーの配置をカラーモード、モノクロモード、待機モードのいずれかに切り替えることを特徴とする請求項2に記載の中間転写ユニット。
【請求項4】
前記スライダーを往復移動させることにより、前記バックアップローラーのみを前記中間転写ベルトに接触させるベルトクリーニングモードに切り替え可能としたことを特徴とする請求項2に記載の中間転写ユニット。
【請求項5】
前記スライダーの側面には、下段部と、該下段部に平行な上段部と、前記下段部及び前記上段部を連結する傾斜部とを有する複数の段差リブが形成され、前記ホルダー本体には、前記段差リブを摺動可能に挟持する挟持部が形成されており、
前記複数の段差リブのうち、ブラックの画像形成部に配置された像担持体に対向配置される前記一次転写ローラーを支持する前記軸受ホルダーの挟持部により挟持される前記段差リブの前記下段部に、前記上段部側に屈曲した退避部を形成するとともに、ブラックの画像形成部に配置された像担持体に対向配置される前記一次転写ローラーを支持する前記軸受ホルダーの挟持部を前記退避部に配置することにより、前記一次転写ローラー及び前記バックアップローラーの配置をベルトクリーニングモードに切り替えることを特徴とする請求項4に記載の中間転写ユニット。
【請求項6】
前記スライダー駆動機構は、単一の駆動源により駆動されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の中間転写ユニット。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の中間転写ユニットを備えた画像形成装置。

【図1】
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【図4】
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【図7】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図10】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−159571(P2012−159571A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17712(P2011−17712)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】